JP2564892Y2 - 油圧式動力伝達継手 - Google Patents

油圧式動力伝達継手

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JP2564892Y2
JP2564892Y2 JP3356092U JP3356092U JP2564892Y2 JP 2564892 Y2 JP2564892 Y2 JP 2564892Y2 JP 3356092 U JP3356092 U JP 3356092U JP 3356092 U JP3356092 U JP 3356092U JP 2564892 Y2 JP2564892 Y2 JP 2564892Y2
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rotor
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suction
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忠彦 加藤
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両の駆動力配分に使
用する油圧式動力伝達継手に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、特願平2−184735号
(特開平4−73430号公報)において、下記のよう
な油圧式動力伝達継手を提案している。すなわち、この
油圧式動力伝達継手は、相対回転可能な入出力軸間に設
けられ、前記一方の軸に連結され、内側面に2つ以上の
山を有するカム面を形成したカムハウジングと; 前記他方の軸に連結されるとともに、前記カムハウジン
グ内に回転自在に収納され、複数のプランジャー室を軸
方向に形成したロータと; 前記複数のプランジャー室のそれぞれに、リターンスプ
リングの押圧を受けて往復移動自在に収納されるととも
に、前記両軸の相対回転時に前記カム面によって駆動さ
れる複数のプランジャーと; 前記ロータに形成され、前記プランジャー室と通じる吸
入吐出孔と; 前記ロータの端面に回転自在に摺接するとともに、前記
カムハウジングとの間で所定の関係に位置決めされ、前
記吸入吐出孔との位置関係によって吸入弁および吐出弁
の作用をする複数の吸入ポート、吐出ポートを表面に形
成した弁体と、前記プランジャーの駆動による吐出油の
流動により流動抵抗を発生する手段を備え; 前記両軸の回転速度差に応じたトルクを伝達する油圧式
動力伝達継手において、前記弁体の吸入ポート、吐出ポ
ートを形成しない裏面に設けられ、前記吐出ポートのそ
れぞれを連通する連通溝と、前記裏面に密着して設けた
蓋部材と、前記連通溝もしくは前記吐出ポートと低圧室
との間に設けられた流動抵抗発生手段を備えたものであ
る。
【0003】この油圧式動力伝達継手においては、初期
トルクをアップさせ、低μ路の発進など、低速でかつ差
動が出始める時FRへトルクを伝達し、スリップを防止
し、車両の走行安定性を確保するようにしている。この
初期トルクのアップのために、図6に示すように、オリ
フィス51にチェックボール52を設けている。
【0004】図6において、53は弁体としてのロータ
リバルブであり、ロータリバルブ53には吐出ポート5
5と吐出ポート55に連通する連通溝54と吐出ポート
55に連通するオリフィス51がそれぞれ形成されてい
る。オリフィス51の出口側の弁座56には、スプリン
グ57で押圧されたチェックボール52が着座する。な
お、58はプラグ、59は低圧側に連通する連通孔であ
る。
【0005】この継手のトルク特性は、図7のAに示さ
れ、通常特性Bよりも、C,Dで示す分だけトルクアッ
プになっている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の油圧式動力伝達継手にあっては、チェックボ
ールが流路中にあり、トルク特性が脈動するという問題
点があった。また、車速が高いゾーン、また、低差動ゾ
ーンで、図7のEに示す部分ではトルクが小さい方が好
ましいときも、トルクアップとなり、燃費が悪化し、タ
イトコーナーブレーキング現象も発生するという問題点
があった。
【0007】本考案は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、ロータの外周にバンドブレー
キを設け、トルク特性を制御することで、トルク特性の
脈動を防止し、燃費の悪化、タイトコーナーブレーキン
グ現象の発生を防止することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本考案は、相対回転可能な入出力軸間に設けられ、
前記両軸の差動回転によって駆動される油圧ポンプと;
該油圧ポンプの出口部に設けた流動抵抗発生手段とを備
え、前記両軸の回転速度差に応じたトルクを伝達する油
圧式動力伝達継手において、前記入出力軸の一方に連結
されるロータの外周にバンドブレーキを設けるととも
に、前記入出力軸の他方に連結されるハウジングにバン
ドブレーキの端部を押圧するピンとピンを付勢するスプ
リングを設けたものである。
【0009】
【作用】カムハウジングとロータの非差動時には、スプ
リングにより、ピンでバンドブレーキの端部を押圧し、
バンドブレーキはロータの外周を締めつける。これによ
り、本体の回転が小さい、発進時及び極低速での差動が
はじまるとき、初期トルクを確保することができ、発進
時の操安性を向上させることができる。
【0010】車速がある一定値を越えるときは、バンド
ブレーキに遠心力が作用し、バンドブレーキの凹部の空
間部に油が溜っていることから、バンドブレーキはスプ
リングに抗してピンを収納孔内に押し込み、外側に拡が
り、ロータと非接触になる。こうして、ある一定速以上
での差動領域において、低いトルクが得られ、燃費を改
善することができ、タイトコーナーブレーキング現象の
発生を防止することができる。
【0011】また、油の流路中にチェックボールを設け
る必要がないため、トルク特性の脈動を防止することが
できる。
【0012】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図5は本考案の一実施例を示す図である。
まず、構成を説明すると、図1において、1は内側面に
2つ以上の山を有するカム面2を形成したカムであり、
カム1は図示しない出力軸に連結され、出力軸と一体で
回転する。また、カム1は溶接部3でカムハウジング4
に固定され、カム1はカムハウジング4と一体で回転す
る。
【0013】5はカムハウジング4内に回転自在に収納
されたロータであり、ロータ5は入力軸6に結合され、
入力軸6と一体で回転する。ロータ5には、軸方向に複
数個のプランジャー室7が形成され、プランジャー室7
内は複数個のプランジャー8がリターンスプリング9を
介して摺動自在に収納されている。また、ロータ5には
複数の吸入吐出孔10が各プランジャー室7に通じるよ
うに形成されている。
【0014】11は表面に図示しない吸入ポート、吸入
路および吐出ポート14が形成されたロータリバルブで
あり、このロータリバルブ11の裏面には吐出ポート1
4のそれぞれに連通する連通溝15が形成されている。
また、前記裏面には密着して蓋部材16が設けられてい
る。そして、吐出ポート14にはオリフィス(流動抵抗
発生手段)17が形成されている。
【0015】また、ロータリバルブ11はカムハウジン
グ4の内周に形成した切欠き18に係合する位置決め用
の突起19を有する。ロータリバルブ11は、吸入吐出
孔10の開閉タイミングを決定するタイミング部材を構
成し、切欠き18と突起19がカム1とロータリバルブ
11の位相関係を規制する位置決め機構を構成してい
る。
【0016】プランジャー8が吸入行程にある場合は、
ロータリバルブ11の吸入ポートとロータ5の吸入吐出
孔10が通じる位置関係となり、オリフィス17、吸入
ポート、吸入路、ロータ5の吸入吐出孔10を通じて、
プランジャー室7にオイルを吸入することができる。ま
た、プランジャー8が吐出行程にある場合は、吸入行程
と逆の関係となり、ロータ5の吸入吐出孔10はロータ
リバルブ11の吐出ポート14を介して連通溝15に通
じる。
【0017】20はカムハウジング4と一体で回転する
ベアリングリテーナーであり、ベアリング21を介して
入力軸6を支持している。ベアリングリテーナー20と
ロータリバルブ11との間にはニードルベアリング22
が介装され、このニードルベアリング22側のフリクシ
ョントルクはロータ5とロータリバルブ11の間のフリ
クショントルクより小さくなるように設定されている。
したがって、差動回転の方向が変わると、ロータリバル
ブ11はロータ5とともにつれ回りし、ロータリバルブ
11の位置決め用の突起19がカムハウジング4の切欠
き18に当たるまで回転した後、カムハウジング4と一
体で回転する。これにより、正転時または逆転時にも所
定のタイミングで吸入吐出孔10を強制的に開閉する。
【0018】ベアリングリテーナー20と入力軸6の間
にはオイルシール23が設けられ、また、入力軸6の内
部にはオイルの熱膨張を吸入するためのアキュムレータ
ピストン24が摺動自在に収納されている。25はアキ
ュムレータ室への、泥水の侵入を防止するリテーナーで
ある。図1および図2に示すように、ロータ5の外周に
はバンドブレーキ26が設けられ、カムハウジング4に
形成した収納孔27にスプリング28を介して収納した
ピン29でバンドブレーキ26の端部26Aを押圧す
る。
【0019】これにより、初期トルクを確保する。バン
ドブレーキ26自体の自重を重くしてあり、また、断面
を略凹形状に形成し、内部に空間部30に油が溜るよう
にしている。ある程度の回転数になると、バンドブレー
キ26は遠心力により外側に拡がり、ロータ5と非接触
になる。なお、31,32はスナップリング、33は注
油孔、34はニードルベアリング、35,36はOリン
グである。
【0020】次に、作用を説明する。カム1とロータ5
との間に回転差が生じないときは、プランジャー8は作
動せず、トルクは伝達されない。なお、このとき、プラ
ンジャー8はリターンスプリング9によりカム面2に押
しつけられている。次に、カム1とロータ5との間に回
転差が生じると、吐出行程にあるプランジャー8はカム
1のカム面2により軸方向に押し込まれる。
【0021】この時、吸入吐出孔10は吐出ポート14
と通じているため、プランジャー8はプランジャー室7
のオイルを吸入吐出孔10からロータリバルブ11の吐
出ポート14に押し出す。吐出ポート14に押し出され
たオイルは、連通溝15、オリフィス17を通って吸入
ポートに供給される。このとき、オリフィス17の抵抗
により連通溝15、吐出ポート14およびプランジャー
室7の油圧が上昇し、プランジャー8に反力が発生す
る。このプランジャー反力に逆ってカム1を回転させる
ことによりトルクが発生し、カム1とロータ5との間で
トルクが伝達される。なお、吐出ポート14は連通溝1
5で連通されているため、吐出行程にあるすべてのプラ
ンジャー室7の油圧は等しくなる。
【0022】さらに、カム1が回転すると、吸入行程と
なり、吸入吐出孔10は吸入ポートと通じるため、吸入
路のオイルは、吸入ポート、吸入吐出孔10を介してプ
ランジャー室7に吸入され、プランジャー8はカム1の
カム面2に沿って戻る。ここで、本体回転が小さい時に
は、図3に示すように、スプリング28によりピン29
を押圧し、ピン29でバンドブレーキ26の端部26A
を押圧する。これにより、バンドブレーキ26がロータ
5上で締められ、図5のFに示すように、初期トルクを
確保する。これにより、発進時の操安性を向上させるこ
とができる。
【0023】本体回転数がある一定値以上になったとき
(車速がある一定値以上になったとき)、図4に示すよ
うに、バンドブレーキ26には遠心力が作用し、バンド
ブレーキ26はスプリング28に抗してピン29を収納
孔27内に押し込み、外側に拡がり、ロータ5と非接触
となる。このときのトルク特性は、図5のGに示され、
Hで示される領域において、低いトルクが得られる。
【0024】したがって、燃費の悪化を防止することが
でき、また、タイトコーナーブレーキング現象の発生を
防止することができる。また、従来のように、油の流路
にチェックボールを用いていないので、トルク特性が脈
動することがない。
【0025】
【考案の効果】以上説明してきたように、本考案によれ
ば、ロータの外周にブレーキバンドを設け、スプリング
によってピンをブレーキバンドに押しつけるようにした
ため、初期トルクを確保することができ、燃費を改善
し、タイトコーナーブレーキング現象の発生を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す図
【図2】断面図
【図3】非差動時の説明図
【図4】差動時の説明図
【図5】トルク特性を示すグラフ
【図6】従来のロータリバルブの断面図
【図7】トルク特性を示すグラフ
【符号の説明】
1:カム 2:カム面 3:溶接部 4:カムハウジング 5:ロータ 6:入力軸 7:プランジャー室 8:プランジャー 9:リターンスプリング 10:吸入吐出孔 11:ロータリバルブ 14:吐出ポート 15:連通溝 16:蓋部材 17:オリフィス 18:切欠き 19:突起 20:ベアリングリテーナー 21:ベアリング 22:ニードルベアリング 23:オイルシール 24:アキュムレータピストン 25:リテーナー 26:バンドブレーキ 26A:端部 27:収納孔 28:スプリング 29:ピン 30:空間部 31,32:スナップリング 33:注油孔 34:ニードルベアリング 35,36:Oリング

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対回転可能な入出力軸間に設けられ、前
    記両軸の差動回転によって駆動される油圧ポンプと;該
    油圧ポンプの出口部に設けた流動抵抗発生手段とを備
    え、 前記両軸の回転速度差に応じたトルクを伝達する油圧式
    動力伝達継手において、 前記入出力軸の一方に連結されるロータの外周にバンド
    ブレーキを設けるとともに、前記入出力軸の他方に連結
    されるハウジングにバンドブレーキの端部を押圧するピ
    ンとピンを付勢するスプリングを設けたことを特徴とす
    る油圧式動力伝達継手。
  2. 【請求項2】前記バンドブレーキの断面を略凹形状に形
    成し、バンドブレーキとロータの間に油が溜るようにし
    たことを特徴とする前記請求項1の油圧式動力伝達継
    手。
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