JP2564697B2 - 耐熱多層シート及びその成形品 - Google Patents

耐熱多層シート及びその成形品

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、薬品、玩具及び電気部品の包装容器で、特
に透明性、耐熱性及び熱成形性に優れた耐熱多層シート
及びその成形品に関する。
(従来の技術) 従来、塩化ビニル樹脂シートは、透明性、耐衝撃性及
び熱成形性にすぐれ、しかも製造コストが安いため薬
品、玩具及び電気部品の包装容器として、ブリスターパ
ック等に用いられてきた。
しかし最近、欧米を中心とした地球環境問題の高まり
において、塩化ビニル樹脂は廃棄燃焼物が酸性雨の原因
及び発癌性物質視されており、すでに一部の国において
は、塩化ビニル樹脂の包装容器への使用制限が開始され
ている。
一方これら包装容器と同様の性能を有し、しかも塩化
ビニル樹脂に替わりうる樹脂としては、たとえばスチレ
ン−ブタジエン共重合樹脂、透明ABS樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂(以下
PET樹脂という)が挙げられる。そしてPET樹脂は、透明
性、機械的強度及び製品コスト等のバランスから、最も
可能性が高い。
しかしPET樹脂は、耐熱性、吸湿性がやや劣り高温多
湿の場所に長時間放置されると、成形品が変形するため
ブリスターパックの包装容器には適さない問題がある。
PET樹脂の耐熱性を改良する方法としては、ポリカー
ボネート樹脂またはポリアリレート樹脂(以下PAL樹脂
いう)とのポリマーブレンドの方法が提案されている。
しかし、ポリカーボネート樹脂とのポリマーブレンド
では、良好な耐熱性と耐衝撃性は得られるが、透明性が
低下し包装容器として使用した際に内容物がよく見えな
い欠点がある。またPAL樹脂とのポリマーブレンドで
は、耐熱性と透明性は向上するが、耐衝撃性と熱成形性
が低下する欠点がある。
さらに特開平2−147640号公報には、熱可視性ポリエ
ステル樹脂とこの樹脂にPLA樹脂をポリマーブレンドし
たものとの多層シートが開示されている。しかしこの多
層シートでは本発明が目的とする薄肉製品でしかも深絞
り成形する、たとえばブリスターパックでは熱成形性及
び耐衝撃性が低下する欠点があり、実用的でない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、かかる欠点を解決したものであり、PET樹
脂と該樹脂とPAL樹脂との樹脂組成物からなる耐熱多層
シートで、しかも各層の割合を重量構成比率で特定する
ことにより、透明性、耐熱性及び耐衝撃性、熱成形性に
すぐれ、高温多湿の雰囲気でも成形品の変形がない耐熱
多層シート及びその成形品を見出し本発明を完成するに
至った。
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は、スキン層が、エチレングリコー
ル、テレフタル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノー
ルの共重合体からなるポリエチレンフタレート樹脂80〜
95重量%とポリアリレート樹脂5〜20重量%とを主成分
とする樹脂組成物、コア層が少なくとも85重量%以上の
該ポリエチレンテレフタレート樹脂からなる耐熱多層シ
ートであって、該耐熱多層シートに対するスキン層の重
量構成比率が10〜50重量%であることを特徴とする耐熱
多層シート及び該耐熱多層シートを熱成形してなる成形
品である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に用いるPET樹脂はエチレングリコールとテレ
フタル酸及び1,4シクロヘキサンジメタノールとの共重
合体からなるPET樹脂が透明性、熱成型性及び耐衝撃性
にすぐれていることから好適である。
本発明に用いるPAL樹脂は、芳香族ジカルボン酸と二
価フェノールからなる重合生成物を使用するものである
が特に限定するものではない。
次に本発明の耐熱多層シートに用いるスキン層を構成
する樹脂組成物は、PET樹脂80〜95重量%及びPAL樹脂5
〜20重量%の含有量からなり、PAL樹脂が5重量%未満
では、高温多湿下に成形品を長時間放置すると変形が生
じて改良の効果が得られず、また20重量%を越えると多
層シートの熱成形性と成形品の耐衝撃性が低下するの
で、好ましくない。樹脂組成物の混合方法は、シート押
出しする際に直接押出機に投入するか、PET樹脂とPAL樹
脂との高濃度マスターペレットでPET樹脂を希釈しても
よい。
また本発明の耐熱多層シートに用いるコア層として
は、少なくとも85重量%以上のPET樹脂により構成され
ているが、PET樹脂以外の成分としては、多層シートの
バリアー性付与を目的としたエチレン−ビニルアルコー
ル共重合樹脂やポリアミド樹脂が用いられ、さらに本発
明の多層シートの再生品であってもよい。PET樹脂が85
重量%未満では、成形品の耐衝撃性が低下して使用が難
しくなる。
本発明の耐熱多層シートの構成はスキン層とコア層と
の二層シート、好ましくはコア層の両面にスキン層があ
る三層シートである。そしてスキン層は、耐熱多層シー
トに対するスキン層の重量構成比率が10〜50重量%であ
り、重量構成比率が10重量%未満では、高温多湿下に成
形品を長時間放置すると変形が生じて改良の効果が得ら
れず、また50重量%を越えるとシートの熱成形性と成形
品の耐衝撃性が低下し、さらにシート再生品の混合割合
が低下してコスト高になる欠点がある。
本発明の耐熱多層シートは、少なくともスキン層とコ
ア層との二層シート、好ましくは三層シートであり、ま
たその他の多層シートであっても何ら差し支えない。そ
してコア層の両面がスキン層からなる三層シートの場合
は、スキン層の両面の構成比率が極端に相違すると、成
形品とした後の高温多湿に長時間にわたって成形品を放
置すると変形の要因となって好ましくなく、スキン層両
面の構成比率は40:60〜50:50の範囲とすることが好まし
い。
本発明の耐熱多層シートは、着色剤、安定剤などを添
加することもできる。また成成品は帯電防止剤、防曇
剤、摺動剤及び摺接剤を後処理剤として使用することも
可能である。
(実施例) 次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はこれによって限定されるものではない。尚本発明
の透明性、熱成形性、多湿下耐熱性及び耐衝撃性は、次
の方法によって測定した。
(1)透明性 成形された容器底部から測定用サンプルを切出しJIS
K−6718に準拠して測定した。
(2)成形性 実施例で得られた各多層シートを使用して、第1図に
示す容器を真空成形機で成形する際に、賦形性良好な容
器を得るに要した成形前のシート加熱時間幅で求めた。
(3)多湿下耐熱性 (2)で得られた容器を用いて60℃、80RH%の環境試
験機に8時間放置した後の形状保持度合いを肉眼で評価
した。
判定基準 ○:容器の変形が見られず △:容器のコーナー部分に僅かな変形が発生 ×:容器全体に顕著な変形が発生 (4)耐衝撃性 (2)項で得られた容器の底部から判定用サンプルを
切出し落錘衝撃強度(デュポン式)を求めた(J=1N・
m)。
実施例1〜2 比較例1〜4 エチレングリコール、テレフタル酸及び1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールの共重合からなるPET樹脂(イー
ストマンコダック射製、商品名PET 10388)とPAL樹脂
(ユニチカ(株)製、商品名Uポリマー)とを表−1に
示す割合とし、3台の押出機(65mm 1台、40mm 2
台)を用いて0.4mmの三層シートを押出した。
尚、三層シート全体に占めるスキン層の重量構成比率
は30重量%であり、コア層両面のスキン層配分は50/50
であった。
表−1に評価結果を示すが、スキン層に占めるPAL樹
脂の構成比率が5〜20重量%の範囲では、熱成形時のシ
ート加熱時間幅が広く、耐衝撃製及び多湿下耐熱性も良
好であった。
実施例3〜5 比較例5〜6 コア層を構成するPET樹脂とPAL樹脂とを 表−2に示すとおりとした以外は、実施例1と同様な
操作を行った。評価結果を表−2に示す。
コア層を構成するPET樹脂の重量比率が85重量%未満
では、耐衝撃性が低下する。
実施例6〜7 比較例7 三層シートに対するスキン層の重量構成比率を表−3
に示す割合とした以外は、実施例1と同様な操作を行っ
た。評価結果を表−3に示す。
スキン層の重量構成比率が10重量%、未満では、多湿
下耐熱性が悪い。
(発明の効果) 以上のとおり本発明は、PET樹脂とPAL樹脂とを特定の
割合とすることにより、成形賦形性にすぐれた多層シー
トが得られ、しかも該多層シートを用いて成形した成形
品は、多湿下耐熱性に耐えることができ、耐衝撃性及び
透明性にもすぐれた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例で物性測定用に用いた成形品
の斜視図を表すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−204552(JP,A) 特開 昭61−291131(JP,A) 特開 昭63−237951(JP,A) 特開 昭61−135743(JP,A) 特開 平2−162040(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スキン層が、エチレングリコール、テレフ
    タル酸及び1,4−シクロヘキサンジメタノールの共重合
    体からなるポリエチレンフタレート樹脂80〜95重量%と
    ポリアリレート樹脂5〜20重量%とを主成分とする樹脂
    組成物、コア層が少なくとも85重量%以上の該ポリエチ
    レンテレフタレート樹脂からなる耐熱多層シートであっ
    て、該耐熱多層シートに対するスキン層の重量構成比率
    が10〜50重量%であることを特徴とする耐熱多層シー
    ト。
  2. 【請求項2】請求項1記載の耐熱多層シートを熱成形し
    てなる成形品。
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JPS61135743A (ja) * 1984-12-07 1986-06-23 ユニチカ株式会社 マットフィルム
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JP2595960B2 (ja) * 1987-03-26 1997-04-02 東レ株式会社 複合ポリエステルフイルム
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