JP2564065Y2 - コンクリート部材に対するねじ孔形成装置 - Google Patents

コンクリート部材に対するねじ孔形成装置

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JP2564065Y2
JP2564065Y2 JP6302593U JP6302593U JP2564065Y2 JP 2564065 Y2 JP2564065 Y2 JP 2564065Y2 JP 6302593 U JP6302593 U JP 6302593U JP 6302593 U JP6302593 U JP 6302593U JP 2564065 Y2 JP2564065 Y2 JP 2564065Y2
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screw hole
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、コンクリート部材に対
するねじ孔形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、高架道路の建設に用いられるプ
レキャスト桁のようなコンクリート部材に作業用の吊り
足場を仮設するなど、被止着物をボルトによってコンク
リート部材に取り付けるに際して、従来では、図6に示
すように、コンクリート部材aの側面部に予めねじ孔b
付きのインサート金物cを埋設しておき、このねじ孔b
に螺合するボルトdによって、吊り足場などの被止着物
(図示せず)の支持杆eをコンクリート部材aの側面部
に締付け固定する形態をとっていた。
【0003】しかしながら、上記の従来例による場合
は、インサート金物cの使用により費用が高く付くばか
りでなく、インサート金物cとコンクリートとの熱膨張
率の差異やインサート金物cに発生した錆のために、イ
ンサート金物c周辺のコンクリート部分にクラックが入
り、コンクリート部材a本来の耐力が低下する虞があっ
た。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】このような問題の解決
策としては、コンクリート部材の成型に際して、そのコ
ンクリート部材にボルト螺着用のねじ孔を直接的に形成
し、このねじ孔にボルトで被止着物を取り付けるように
することが、先ず、当然に考えられるのであるが、コン
クリート部材にねじ孔を直接的に精度良く形成すること
は、非常に困難であった。
【0005】例えば、コンクリート部材の所定位置に形
成した貫通孔にねじ孔形成用のボルトを挿通した状態
で、型枠内にコンクリートを打設し、コンクリートの硬
化後、ボルトを抜き取り方向に回し、コンクリート部材
に対するねじ作用でボルトを抜き取って、ねじ孔を形成
するようにした場合、ねじ孔に無理な力がかかり、ねじ
孔のねじ山が崩れてしまうことが多い。
【0006】たとえ、図7に示すように、コンクリート
部材成型用型枠21の所定位置に雌ねじ部22を形成
し、この雌ねじ部22に所謂平行ねじのボルト23を螺
着した状態で、型枠21内にコンクリートを打設し、コ
ンクリートの硬化後、前記ボルト23を抜き取って、コ
ンクリート部材にねじ孔24を形成するようにしても、
所謂平行ねじのボルト23がコンクリート部材に対して
緊密に且つ強く付着することに加えて、雌ねじ部22に
対するボルト23の螺合部にコンクリートノロが回り込
んで、螺合部にセメントや砂を噛み込んだ状態となるこ
とから、このボルト23の螺脱作業が非常に困難なもの
となり、コンクリート部材に成型されるねじ孔24に無
理な力がかかってねじ山が崩れてしまうことがあった。
【0007】更には、型枠21の板厚が薄い上に、ボル
ト頭部23aの直下にはバイトの逃げと言われる非ねじ
部fが存することから、雌ねじ部22に対するボルト2
3の掛かり代が極めて少なくなっており、その結果、前
記ボルト23を螺脱させる際に、この雌ねじ部22のね
じ山が崩れてボルト23が空回りし、これによってもね
じ孔24のねじ山が崩されることになり、ねじ孔24の
機能を喪失するのである。
【0008】本考案は、上記の点に留意してなされたも
のであって、その目的とするところは、コンクリート部
材に直接的にねじ孔を形成するにあたり、楽な作業で極
めて精度良くねじ孔を形成できるようにしたねじ孔形成
装置を提供することある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本考案が講じた技術的手段は、次のとおりであ
る。即ち、本考案によるコンクリート部材に対するねじ
孔形成装置は、コンクリート部材成型用型枠の所定位置
に貫通孔を形成し、型枠の外面に貫通孔よりも孔径が大
なる雌ねじ部材を貫通孔と同芯状に設ける一方、回転操
作部を備えた前記雌ねじ部材に螺合される大径のねじ軸
部と、前記貫通孔を封じる平滑の軸部と、ねじピッチが
前記大径のねじ軸部と同じで且つ前記貫通孔を貫通して
型枠内に挿通される先細りのテーパーねじ軸部とから成
るねじ孔成型用ボルトを構成し、このねじ孔成型用ボル
トを前記雌ねじ部材に螺脱可能に螺着させて構成したも
のである。
【0010】
【作用】上記の構成によれば、先細りのテーパーねじ軸
部を貫通孔に挿通し、かつ、平滑軸部によって貫通孔を
封じさせつつ大径のねじ軸部を雌ねじ部材にねじ込むこ
とによって、ねじ孔成型用ボルトが型枠側の雌ねじ部材
に強固に取り付けられることになる。
【0011】そして、この状態で型枠内にコンクリート
を打設し、コンクリートが硬化した時点で、雌ねじ部材
に螺合させたねじ孔成型用ボルトを抜き取り方向に回す
ことにより、雌ねじ部材と大径のねじ軸部とのねじ作用
によってねじ孔成型用ボルトが抜き取られ、コンクリー
ト部材の所定位置に、先細りのテーパーねじ軸部による
雌ねじ孔が形成されることになる。
【0012】この場合、ねじ孔成型用のねじ軸部を、そ
れのねじピッチを大径のねじ軸部のねじピッチと同じに
設定した上で、ボルトの僅かな回転によってコンクリー
ト部材とは縁切りの状態となるように先細りのテーパー
状に形成し、かつ、型枠側の貫通孔を平滑軸部で封じ
て、大径のねじ軸部の螺合部へのコンクリートノロの回
り込みを抑止させるようにしているので、ねじ孔成型用
ボルトの螺脱が容易に達成される。
【0013】更に、大径のねじ軸部の雌ねじ部材に対す
る掛かり代を任意に大きくとることができるように、こ
の雌ねじ部材を別体にして型枠に設けて、ねじ孔形成用
ボルトの螺脱に際しては、大径のねじ軸部と雌ねじ部材
との間でのみ螺脱のねじ作用を働かせるようにして、ね
じ孔成型用ボルトを空回りさせることなく確実に螺進さ
せるように考慮しているので、コンクリート部材に形成
される雌ねじ孔のねじ山が潰される心配は一切なく、コ
ンクリート部材に対して直接的に精度良くねじ孔が形成
される。
【0014】
【実施例】本考案の実施例を図面に基づいて説明する
と、図1において、Aは高架道路の建設に用いられるプ
レストレスが導入されたプレキャスト製のコンクリート
部材、Bはコンクリート部材Aに取り付けられた吊り足
場、1は吊り足場Bの吊下げ支持杆である。図示の吊り
足場Bは、前記吊下げ支持杆1によって吊下げ支持され
た単管2、単管2に支持された足場板3、単管2に張設
された図外の安全ネット等によって構成されている。
【0015】図2に示すように、前記コンクリート部材
Aの側面部には、適当間隔おきに複数個のテーパー状の
ねじ孔4が直接的に形成され、当該ねじ孔4に螺合する
ボルト5によって前記吊下げ支持杆1がコンクリート部
材Aの側面部に締付け固定されている。工事が完了し、
吊り足場Bが不要になった時点で、ボルト5を抜き取っ
て吊り足場Bを撤去し、雌ねじ孔4にモルタル等を充填
することになる。
【0016】図3及び図4は、前記ねじ孔4の形成に使
用したねじ孔形成装置6を示している。このねじ孔形成
装置6は、コンクリート部材成型用型枠Cにおける鋼板
製の側型枠7の所定位置(ねじ孔形成部位)に貫通孔8
を形成すると共に、この貫通孔8よりも雌ねじ孔9の孔
径が大なる雌ねじ部材10を、貫通孔8と同芯状にして
例えば溶接などにより型枠7外面に設け、かつ、前記雌
ねじ部材10に対して螺脱可能にねじ孔成型用ボルト1
1を螺着して構成されている。
【0017】上記のねじ孔成型用ボルト11は、図5に
も示すように、六角形の回転操作部11aを備えた前記
雌ねじ部材10に螺合される大径のねじ軸部11bと、
前記貫通孔8を密に封じる平滑な軸部11cと、ねじピ
ッチが前記大径のねじ軸部11bと同じで且つ前記貫通
孔8を貫通して型枠7内に挿通される先細りのテーパー
ねじ軸部11dとから構成されている。
【0018】上記の構成によれば、先細りのテーパーね
じ軸部11dを貫通孔8に挿通させ、かつ、平滑軸部1
1cによって貫通孔8を封じさせつつ大径のねじ軸部1
1bを雌ねじ部材に螺合させて、その大径のねじ軸部1
1bを貫通孔8まわりの型枠7外面に圧接させること
で、ねじ孔成型用ボルト11を型枠7側の雌ねじ部材1
0に強固に取り付けることができる。この作業は、型枠
Cの組立後において当該型枠Cの外側から行うことがで
きる。
【0019】この状態で、型枠Cの内部に補強鉄筋やプ
レストレス導入用のPC鋼材を配置してコンクリートD
を打設し、このコンクリートDの硬化後、コンクリート
部材Aの脱型に先立って、ねじ孔成型用ボルト11をね
じ込み方向と逆方向に回転操作し、これをコンクリート
Dならびに雌ねじ部材10から抜き取ることにより、コ
ンクリート部材Aに対して直接的に奥狭まりのテーパー
状のねじ孔4が形成される。
【0020】このとき、上記のねじ孔成型用のねじ軸部
11dを、それのねじピッチを大径のねじ軸部11bの
ねじピッチと同じに設定した上で、ボルト11の僅かな
回転によってコンクリート部材Aとは縁切りの状態とな
るように先細りのテーパー状に形成し、かつ、前記貫通
孔8を平滑軸部11cで封じて、大径のねじ軸部11b
の螺合部へのコンクリートノロの回り込みを抑止させる
ようにしているので、ねじ孔成型用ボルト11の螺脱が
軽作業で無理なく容易に達成される。
【0021】しかも、大径のねじ軸部11bの雌ねじ部
材10に対する掛かり代を任意に大きくとれるように、
この雌ねじ部材10を別体にして型枠7に設けて、ねじ
孔成型用ボルト11の螺脱に際しては、大径のねじ軸部
11bと雌ねじ部材10との間でのみ螺脱のねじ作用を
働かせるようにし、ねじ孔成型用ボルト11を空回りさ
せることなく確実に螺進させるように考慮しているの
で、コンクリート部材Aに形成されるねじ孔4のねじ山
が潰される心配は一切なく、コンクリート部材Aに対し
て精度良くねじ孔4を形成することができる。
【0022】尚、図示しないが、ねじ孔4をコンクリー
ト部材Aの両側面部に夫々形成して吊下げ支持杆1をコ
ンクリート部材Aの両側面部にボルト5締めするか、並
列して配置される複数本のコンクリート部材Aのうち、
ある桁には一側面部に、他の桁には反対側の側面部に前
記ねじ孔4を形成して、吊下げ支持杆1をこれらの側面
部にボルト5締めするようにしてもよい。
【0023】このようにすれば、万が一、風によって吊
り足場Bがボルト5軸芯方向に揺れ動くことがあって
も、何れかの吊下げ支持杆1がコンクリート部材Aの側
面部に当接してボルト5に引張力が作用するのを確実に
防止する機能を発揮することになる。
【0024】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のコンクリ
ート部材に対するねじ孔形成装置によれば、型枠側の雌
ねじ部材に対してねじ孔成型用ボルトを構成的に強固に
取り付けることができ、かつ、このボルトのテーパーね
じ軸部を埋めるように型枠内にコンクリートを打設し
て、コンクリート部材の脱型前にねじ孔成型用ボルトを
螺脱させることで、ねじ孔成型用ボルトの空回りや、こ
れに伴うねじ山の潰れを一切伴わせない楽な作業で、ね
じ孔をコンクリート部材に対して直接的に精度良く形成
することができる。
【0025】従って、コンクリート部材に対する被止着
物のボルトによる取付けを、コンクリート部材の耐力低
下を伴うインサート金物や高価なセラミックス製インサ
ートを使用することなく、非常に安価に実施することが
可能になったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンクリート部材に対する吊り足場の仮設説明
図である。
【図2】コンクリート部材に対する吊り足場仮設部の詳
細断面図である。
【図3】コンクリート部材成型用型枠に対するねじ孔形
成装置の配置説明図である。
【図4】ねじ孔形成装置の断面図である。
【図5】ねじ孔形成装置のねじ孔成型用ボルトを示す側
面図である。
【図6】従来のインサート金物による吊り足場の取り付
け状態を示す断面図である。
【図7】従来のコンクリート部材に対する直接的なねじ
孔の形成手段を示す断面図である。
【符号の説明】
4…ねじ孔、7…型枠、8…貫通孔、10…雌ねじ部
材、11…ねじ孔成型用ボルト、11a…回転操作部、
11b…大径のねじ軸部、11c…平滑軸部、11d…
テーパーねじ軸部、A…コンクリート部材。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート部材成型用型枠の所定位置
    に貫通孔を形成し、型枠の外面に貫通孔よりも孔径が大
    なる雌ねじ部材を貫通孔と同芯状に設ける一方、回転操
    作部を備えた前記雌ねじ部材に螺合される大径のねじ軸
    部と、前記貫通孔を封じる平滑の軸部と、ねじピッチが
    前記大径のねじ軸部と同じで且つ前記貫通孔を貫通して
    型枠内に挿通される先細りのテーパーねじ軸部とから成
    るねじ孔成型用ボルトを構成し、このねじ孔成型用ボル
    トを前記雌ねじ部材に螺脱可能に螺着させて構成したこ
    とを特徴とするコンクリート部材に対するねじ孔形成装
    置。
JP6302593U 1993-10-29 1993-10-29 コンクリート部材に対するねじ孔形成装置 Expired - Fee Related JP2564065Y2 (ja)

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