JP2563114B2 - 4輪駆動車の駆動モード切換制御装置 - Google Patents

4輪駆動車の駆動モード切換制御装置

Info

Publication number
JP2563114B2
JP2563114B2 JP27170287A JP27170287A JP2563114B2 JP 2563114 B2 JP2563114 B2 JP 2563114B2 JP 27170287 A JP27170287 A JP 27170287A JP 27170287 A JP27170287 A JP 27170287A JP 2563114 B2 JP2563114 B2 JP 2563114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel drive
state
center differential
mode
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP27170287A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01115729A (ja
Inventor
秀司 昼田
修 亀田
聡 平川
智士 藤川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP27170287A priority Critical patent/JP2563114B2/ja
Publication of JPH01115729A publication Critical patent/JPH01115729A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2563114B2 publication Critical patent/JP2563114B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Retarders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、車両の駆動状態を2輪駆動状態と4輪駆動
状態とに切換えることができる4輪駆動車の駆動モード
切換制御装置に関する。
《従来の技術》 従来、車両の駆動状態を2輪駆動状態から4輪駆動状
態に切換える2/4切換機構に加えて、更にセンタデフを
ロック状態とフリー状態とに切換えるセンタデフ切換機
構を備えたトランスファー装置が、特開昭60−127232号
公報のの「車両用動力分割装置」等によって公知になっ
ている。
即ち、この種のトランスファー装置を上記提案の「車
両用動力分割装置」を例にして説明すると第17図に示す
ように、副変速機aからの出力軸bはセンタデフcの入
力部材dに直結され、そのセンタデフcの一方の出力軸
eは中空に形成されて、上記出力軸bと同軸に配設され
ている。そのセンタデフcからの出力軸eの軸端部には
一体的にハブ部fが形成され、このハブ部fに対向して
上記副変速機aからの出力軸bにも一体的にハブ部gが
形成されている。
また、センタデフcからの出力軸eには、前輪側ある
いは後輪側のいずれか一方に動力を伝えるためのチェー
ン伝動機構hのパワーテイクオフギアiが回転自在に嵌
装され、このパワーテイクオフギアiには上記センタデ
フcの出力軸eに設けたハブ部fに対向するスプライン
ピースjが一体的に形成されている。
そして、このスプラインピースjと上記2つのハブ部
f,gとの外周にはそれらに摺動自在にスプライン嵌合さ
れたカップリングスリーブkが設けられており、このカ
ップリングスリーブkが軸方向に摺動移動されることに
より、動力の伝達状態が2輪駆動状態,4輪駆動/センタ
デフロック状態,4輪駆動/センタデフフリー状態とに切
換えられるようになっている。
つまり、カップリングスリーブkを2つのハブ部f,g
の2者間で噛合せると、センタデフcの入力部材dと一
方の出力軸eとが一体に回転して、副変速機aの出力軸
bの回転はセンタデフcの他方の出力軸lに伝達され、
このときチェーン伝動機構hのパワーテイクオフギアi
は回転せずに、2輪駆動状態になる。
また、カップリングスリーブkを2つのハブ部f,gと
スプラインピースjとの3者間に噛合せると、副変速機
aの出力軸bの回転がチェーン伝動機構hのパワーテイ
クオフギアiにも伝達され、かつこのときはセンタデフ
cがロック状態になって前輪側と後輪側とに動力が伝達
される。つまり4輪駆動/センタデフロック状態にな
る。
また、カップリングスリーブkをセンタデフcの一方
の出力軸eのハブ部fとパワーテイクオフギアiとの2
者間に噛合せると副変速機aの出力軸bの回転はセンタ
デフcの入力部材dに伝えられてから2つの出力軸e,l
に分割されて伝達され、かつ一方の出力軸eの回転はチ
ェーン伝動機構hのパワーテイクオフギアiに伝達され
て4輪駆動/センタデフフリー状態になる。この際、セ
ンタデフcはフリー状態なので、前・後輪側にはそれぞ
れその負荷に応じたトルクが配分される。
《発明が解決しようとする問題点》 ところで、上記切換操作を電気的に作動制御させるよ
うに構成した場合、通常、そのセンタデフのロック状態
とフリー状態との選択、及び2輪駆動状態と4輪駆動状
態との選択はそれぞれ対応する切換スイッチの切換操作
によって行なわせ、これらのスイッチからの出力信号に
基づいてアクチュエータの作動をコントローラで制御し
て、カップリングスリーブを移動させるようにするのが
一般的である。
しかしながら、上記のようにカップリングスリーブの
切換移動を電気的に作動制御してその切換作動を自動的
に行なわせるようにした従来の装置では、2輪駆動状態
から4輪駆動状態に切換作動させる場合に不具合が生じ
る虞れがあった。
即ち、高速走行時や急激な加・減速を伴なう走行時、
あるいは極低温時の始動直後等の被同期側の抵抗が大き
いときに2輪駆動状態から4輪駆動状態に切換作動させ
ると、同期不良を生じることがある。ところが、上記の
ように電気的にその切換作動を自動制御させた従来の装
置では、その同期不良を検知することができず、このた
めその切換作動を続行させ続けてしまい、その結果カッ
プリングスリーブやアクチュエータ等に過大な負荷を作
用させてしまう虞れがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、切換作動時に同期不良が生じた際に、
カップリングスリーブやアクチュエータ等に過大な負荷
が作用することを可及的に防止し得るとともに、その同
期不良の要因が一時的なものである場合にはこれを解消
して駆動モード切換機構を可及的に切換作動させ得る4
輪駆動車の駆動モード切換制御装置を提供することにあ
る。
《問題点を解決するための手段》 本発明は上記目的を達成するために、パートタイム式
4輪駆動車のトランスファー装置内に設けられて、該ト
ランスファー装置の駆動状態を2輪駆動状態と4輪駆動
状態とに切換えるクラッチギア式の駆動モード切換機構
と、 該駆動モード切換機構を切換作動させるアクチュエー
タと、 該アクチュエータの作動を制御するものであって、2
輪駆動状態から4輪駆動状態への切換作動時において該
切換作動が所定時間内に完了しない場合には、その4輪
駆動状態への切換えを中止させてその駆動状態を2輪駆
動状態に復帰させた後、再度4輪駆動状態への切換作動
を行なわせ、該2度目の切換作動が再び上記所定時間内
に完了されない場合には、駆動状態を2輪駆動状態に復
帰させて4輪駆動状態への切換えを中止させる制御手段
とを備えて4輪駆動車の駆動モード切換制御装置を構成
する。
《作 用》 上記構成による本発明によれば、駆動モード切換機構
を2輪駆動状態から4輪駆動状態に切換作動させている
ときに、その駆動モード切換機構の切換移動動作が所定
時間内に完了しない場合には、駆動モード切換機構の被
同期側に同期不良が生じているものとみなしてその切換
作動を一旦中止して、これを2輪駆動状態に戻す。その
後再度駆動モード切換機構を4輪駆動状態に切換作動さ
せて、この2度目の切換作動時においてもその切換移動
動作が所定時間内に完了しない場合には、再び駆動モー
ド切換機構を2輪駆動状態に復帰させて4輪駆動状態へ
の切換は中止する。
このため、駆動モード切換機構の被同期側に同期不良
が生じた場合に、これを所定時間以上切換作動させ続け
ることを防止できる。これにより同期不良に起因して駆
動モード切換機構やアクチュエータ等に過大な負荷が作
用することを可及的に防止できる。
《実 施 例》 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の実施例に係るパートタイム式4輪駆
動車を示し、1はその車体、2は該車体1の前端部にい
わゆる縦置状態に搭載されたエンジン、3は該エンジン
2の出力回転を変速する手動変速機であって、この変速
機3の後方にはトランスファー装置9が配設され、この
トランスファー装置9は、2輪駆動モード時に遊動車輪
となる前輪7,7及び後輪8,8にそれぞれベベルギア機構か
らなるフロント及びリヤのデファレンシャル機構5,6を
介して駆動連結されている。
上記トランスファー装置9は、第4図に拡大詳示する
ように、変速機3のケース3aに連設されたトランスファ
ーケース10を有し、該トランスファーケース10内には変
速機3の出力軸3bと同一軸線上に配置された入力軸11
と、該入力軸11の側方に平行に配置された前輪側出力軸
12と、入力軸11の後方(図で右方)に同一軸線上に配置
された後輪側出力軸13とがそれぞれ回転自在に支持され
ている。上記入力軸11の前端部つまり変速機3側の端部
には、エンジン2から車輪7,8に伝達される回転を減速
する減速機構14が配設されている。
この減速機構14は、入力軸11上に回転自在に支承され
たサンギヤ15と、該サンギヤ15の後方の入力軸11に回転
一体にスプライン結合され、上記サンギヤ15に噛合する
複数のピニオン16,16…を担持するピニオンキャリア17
と、上記各ピニオン16に噛合するリングギヤ18とを有す
る遊星歯車機構で構成され、上記リングギヤ18はその外
周面に形成した歯部18aがトランスファーケース10内面
に形成した歯部10aに噛合されていて、回転不能にトラ
ンスファーケース10に固定されている。一方、上記サン
ギヤ15の前端部外周にはサンギヤ用スプライン歯部15a
が、またピニオンキャリア17の前端部内周にはピニオン
キャリア用スプライン歯部17aがそれぞれ形成されてい
る。また、入力軸11の前端部回りには前端が変速機3の
出力軸3bに回転一体にスプライン結合された円筒部材19
が配置され、該円筒部材19の後端部外周面には上記サン
ギヤ用スプライン歯部15aと同径のスプライン歯部19aが
形成され、該スプライン歯部19aには、後端部でサンギ
ヤ用スプライン歯部15aに噛合可能な内周スプライン歯
部20aを有するスリーブ20が摺動自在にかつ回転一体に
スプライン結合され、該スリーブ20の後端外周面には上
記ピニオンキャリア用スプライン歯部17aに噛合可能な
スプライン歯部20bが形成されている。そして、このス
リーブ20を円筒部材19上で摺動させて、その外周スプラ
イン歯部20bをピニオンキャリア用スプライン歯部17a
に、または内周スプライン歯部20aをサンギヤ用スプラ
イン歯部15aにそれぞれ選択的に噛合させることによ
り、上記減速機構14を作動制御して車輪7,8への動力の
伝達比を高速状態または低速状態に切り換えスリーブ20
を図で実線にて示すように前側の高速位置PHに位置付
けで、その外周スプライン歯部20bをピニオンキャリア
用の歯部17aに噛合させたときには、変速機3の出力軸3
bをピニオンキャリア17を介してトランスファー入力軸1
1に回転一体に直結して、出力軸3bの回転を減速せずに
そのまま入力軸11に伝達することにより、動力伝達比を
高速状態とする一方、スリーブ20を仮想線にて示すよう
に後側に低速位置PLに位置付けて、その内周スプライ
ン歯部20aをサンギヤ用の歯部15aに噛合させたときに
は、変速機出力軸3bをサンギヤ15、各ピニオン16及びピ
ニオンキャリア17を介してトランスファー入力軸11に伝
達して、その回転を減速することにより、動力伝達比を
低速状態とするようにしたH/L切換機構21が構成されて
いる。
一方、上記トランスファー入力軸11上の後端部には遊
星歯車式のセンタデフ22が配置されている。このセンタ
デフ22のサンギヤ23は入力軸11上に回転自在に支承さ
れ、各ピニオン24を担持するピニオンキャリア25はサン
ギヤ23の後側の入力軸11に回転一体にスプライン結合さ
れ、リングギヤ26は上記後輪側出力軸13に回転一体に結
合されている。
また、上記センタデフ22よりも前側の入力軸11上には
パナーテイクオフギアたる駆動スプロケット27が回転自
在に支承され、該スプロケット27と、上記前輪側出力軸
12上に回転一体に結合した従動スプロケット28との間に
はチェーン29が巻き掛けられており、このチェーン29に
より入力軸11側の回転を前輪側出力軸12に伝達するよう
になされている。
さらに、上記センタデフ22のサンギヤ23及びリングギ
ヤ26はそれぞれ前方に延長され、サンギヤ23の延長部前
端には外周面にスプライン歯部30aを有するクラッチハ
ブ30が回転一体に結合されている。一方、リングギヤ26
の延長部は上記サンギヤ23の延長部外周上に相対回転自
在に支持され、この延長部の外周には上記クラッチハブ
30外周のスプライン歯部30aと同径のスプライン歯部26a
が形成されている。また、上記駆動スプロケット27は後
側に延長され、その延長部の外周には上記クラッチハブ
30外周のスプライン歯部30aと同径のスプライン歯部27a
が形成されている。さらに、上記クラッチハブ30、セン
タデフ22のリングギヤ26及び駆動スプロケット27におけ
る各スプライン歯部30a,26a,27aにはスリーブ31がその
内周スプライン歯部31aにて摺動自在にスプライン結合
されている。そして、上記スリーブ31を前後方向に摺動
させて、センタデフ22をフリー状態またはロック状態
に、駆動状態を2輪駆動状態または4輪駆動状態にそれ
ぞれ切り換え、スリーブ31を図で仮想線で示すように前
端の4輪駆動/センタデフフリー位置P4Fに位置付けた
ときには、クラッチハブ30と駆動スプロケット27とを回
転一体に連結して4輪駆動状態とするとともに、センタ
デフ22のリングギヤ26とサンギヤ23との非連結によって
該センタデフ22をフリー状態とする。また、前後中間の
4輪駆動/センタデフロック位置P4Lに位置付けたとき
には、上記と同様に、クラッチハブ30と駆動スプロケッ
ト27とを回転一体に連結して4輪駆動状態とするととも
に、センタデフ22のリングギヤ26とサンギヤ23とを連結
して該センタデフ22をロック状態とする。さらに、スリ
ーブ31を図で実線にて示すように後端の2輪駆動位置P2
に位置付けたときには、センタデフ22のリングギヤ26と
サンギヤ23とを連結して該センタデフ22をロック状態と
しながら、クラッチハブ30と駆動スプロケット27との連
結を解除して2輪駆動状態に切り換えるようにした駆動
モード切換機構32が構成されている。よって、本実施例
では、この駆動モード切換機構32により、第1の切換機
構及び第2の切換機構が構成される。
尚、この駆動モード切換機構32には、クラッチハブ30
と駆動スプロケット27との間に設けられたシンクロナイ
ザリング32a及びそのクラッチハブ30とスリーブ31との
間に介設されたシフティングキー32b等からなる同期機
構部32cが内蔵されている。
さらに、上記トランスファーケース10には、第2図に
も示すように、上記駆動モード切換機構32を切換制御す
るための作動機構が設けられている。この作動機構につ
いて説明すると上記トランスファーゲート10にはシフト
ロッド33が摺動自在に支持され、このシフトロッド33上
には駆動モード切換機構32のスリーブ31に係合して該ス
リーブ31を摺動させるシフトフォーク34が固定されてい
る。また、上記シフトロッド33の側方のトランスファー
ゲース10にはシフトロッド33にカム結合されて回転によ
り同ロッド33を駆動するカム軸35が回転自在に支持さ
れ、このカム軸35はケース10外に取り付けたアクチュエ
ータたる電動モータ36に駆動連結されており、このモー
タ36の作動により駆動モード切換機構32を作動制御し、
モータ36の一方向(CCW方向)の回転によりスリーブ31
を前方(図で左方)に、他方向(CW方向)の回転により
スリーブ31を後方(図で右方)にそれぞれ摺動させて、
センタデフ22のフリー状態、そのロック状態、駆動状態
の2輪駆動状態または4輪駆動状態を切り換えるように
構成されている。
尚、第2図中、37は上記シフトロッド33の移動位置に
基づいて駆動モード切換機構32の切換位置を検出するモ
ード検出スイッチである。
上記トランスファー入力軸11の側方には上記H/L切換
機構21を切換制御するためのH/Lシフトロッド38が入力
軸11と同方向に摺動自在に支持されている。該H/Lシフ
トロッド38は、第5図に拡大詳示するように、その軸方
向への摺動により前側から順に、後述するトランスファ
ー切換操作装置61における切換レバー62の3つの切換モ
ード位置、つまり2輪駆動/高速モード位置2H(4輪駆
動/高速/センタデフフリーモード位置4HF)、4輪駆
動/高速/センタデフロックモード位置4HL及び4輪駆
動/低速/センタデフロックモード位置4LLにそれぞれ
対応する3位置を採り得るように設けられている。この
H/Lシフトロッド38上には上記H/L切換機構21のスリーブ
20に係合して該スリーブ20を摺動させるフォーク39がそ
のボス部39aにて摺動自在に支承され、該フォーク39の
ボス部39aにはそのトランスファーケース10内面に対向
する部分に摺接面39bが形成されている。また、このフ
ォーク39のボス部39aには上記摺接面39bから半径方向内
方に軸線と直角方向に延びるピン挿通孔40が貫通形成さ
れ、該ピン挿通孔40内には係止ピン41が摺動自在に挿通
され、該係止ピン41の先端部はH/Lシフトロッド38の外
周面にその摺動方向に延びるように形成した所定長さの
係合溝38aに係合可能に設けられている。また、トラン
スファーケース10の内面には上記フォーク39のボス部39
a外周の摺接面39bに摺接する摺接板42がボルト43,43に
より固定され、この摺接板42ないしその外側のケース10
には所定位置にスプリイング収容孔44が形成され、該ス
プリング収容孔44内には上記係止ピン41の背面を押圧可
能なボール45と、該ボール45をフォーク39側に付勢する
スプリング46とが嵌装されており、このスプリング46に
より、フォーク39の移動に伴ってそのボス部39aのピン
挿通孔40がスプリング収容孔44に合致した際に、該ピン
挿通孔40内の係止ピン41をその先端部がシフトロッド38
の係合溝38aに係合するようにボール45を介して押圧付
勢するようになされている。
さらに、上記シフトロッド38の外周には上記フォーク
39のボス部39aよりも前側(第5図では左側)の所定部
位に該ボス部39aを軸方向に押圧可能なリング状の連結
部材47がピン48により移動一体に結合されている。ま
た、フォーク39の前進端位置は摺接板42から突出する規
制部材49により規制されており、H/Lシフトロッド38が
前側の2つの位置つまり2輪駆動/高速モード位置2H及
び4輪駆動/高速/センタデフロックモード位置4HLの
各々間で移動するときには、係止ピン41をスプリング46
の付勢力に抗してシフトロッド38の係合溝38aから押し
出してピン挿通孔40内に没入させ、シフトロッド38が摺
動してもフォーク39は移動停止させて、H/L切換機構21
の切換作動を禁止させる一方、これら2モード位置2H,4
HLから後端の4輪駆動/低速/センタデフロックモード
位置4LLにH/Lシフトロッド38を摺動させたときには、該
シフトロッド38と一体の連結部材47により、スプリング
46により付勢された係止ピン41をシフトロッド38の係合
溝38a内で摺動自在とし、フォーク39をシフトロッド38
と一体的に移動させて、H/L切換機構21を低速位置PLに
切換作動させるようにした空振り機構50が構成されてい
る。尚、第5図において、51はスプリング52にて付勢さ
れたボール53をフォーク39のボス部39a外側の係合凹部3
9c,39dに係合させて該フォーク39の停止位置を位置決め
する位置決め機構である。
さらに、上記H/Lシフトロッド38に一体的に結合され
た連結部材47には、第6図に示すように、係合孔部47b
を有する連結部47aが一体的に形成されている。この連
結部47aの係合孔部47bには連結アーム54の先端ボール状
の係止部54aが嵌挿されて係合され、この連結アーム54
は、上記H/Lシフトロッド38側方のトランスファーケー
ス10に平行に支持したコントロールロッド55に移動一体
に固定されている。このコントロールロッド55の後端部
(図で右端部)外周の一側には3つの係合凹部55a〜55c
が軸方向に等間隔でもって形成されている一方、このコ
ントロールロッド55の各係合凹部55a〜55cに対向するト
ランスファーケース10にはスプリング収容孔56が形成さ
れ、該スプリング収容孔56には上記各係合凹部55a〜55c
に係合するボール57と、該ボール57を係合方向に付勢す
るスプリング58とが嵌装されており、このボール57の各
係合凹部55a〜55cへの係合により、コントロールロッド
55を上記3つの駆動モードに対応する2輪駆動/高速モ
ード位置2H、4輪駆動/高速/センタデフロックモード
位置4HL及び4輪駆動/低速/センタデフロックモード
位置4LLの3位置に位置決めするようにした位置決め機
構59が構成されている。
また、上記コントロールロッド55の前端部にはプッシ
ュプル式コントロールケーブル60の一端部が連繋されて
いる。このケーブル60の他端部は、第1図に示すように
上記H/L切換機構21及び駆動モード切換機構32を作動制
御するためのトランスファー切換操作装置61に機械的に
連繋されている。該トランスファー切換操作装置61は、
第7図にも示すようにコラム操作式のモード切換レバー
62を有し、この切換レバー62は、ステアリングホイール
64支持用のステアリングシャフト65と略平行に回動可能
に配置支持した支持軸63の上端部に固定され、例えば、
この支持軸63に回動一体に固定したアーム部材(図示せ
ず)の先端部に上記ケーブル60の他端部が連繋されてお
り、切換レバー62の切換操作に伴う支持軸63の回動によ
りケーブル60を移動させるようになされている。そし
て、上記切換レバー62は、その支持軸63を中心として回
動操作することにより上側から順に2輪駆動/高速モー
ド位置2H(4輪駆動/高速/センタデフフリーモード位
置4HF)、4輪駆動/高速/センタデフロックモード位
置4HL及び4輪駆動/低速/センタデフロックモード位
置4LLの3つの切換位置に位置付けられる。
また、上記切換レバー62の支持軸63の上端寄りには、
同切換レバー62が低速位置としての4輪駆動/低速/セ
ンタデフロックモード位置4LL及び高速位置としての4
輪駆動/高速/センタデフロックモード位置4HLからこ
れら以外の切換位置、つまり2輪駆動/高速モード位置
2Hに切換操作されたときにその操作に応じて切換作動さ
れてその状態が保持される第1のスイッチ手段としての
センタデフ切換スイッチ66が配設されている。すなわ
ち、このセンタデフ切換スイッチ66は、第9図及び第10
図に示すように、上記支持軸63に近接配置されたスイッ
チ本体66aと、該スイッチ本体66aに支持軸63側に突出す
るように付勢支持された作動ピン66bとを有するリミッ
トスイッチとからなり、上記作動ピン66bの先端部は上
記支持軸63に回動一体に取り付けた略円柱状のカム67の
外周カム面に摺接するように配置されている。そして、
上記カム67は大径部67aと、該大径部67aに円周方向に連
続する小径部67bとで2段構造に形成され、切換レバー6
2が2輪駆動/高速モード位置2Hにあるときには、カム6
7の大径部67aによりセンタデフ切換スイッチ66の作動ピ
ン66bを本体66a内に押し込んで、該スイッチ66をOFF状
態に保つ一方、上記2輪駆動/高速モード位置2H以外の
モード位置4HL,4LLにあるときには、小径部67bにより切
換スイッチ66の作動ピン66bを本体66a内から突出させ
て、該スイッチ66をON状態に保つように構成されてい
る。
さらに、第7図に示すように、上記モード切換レバー
62には、運転者によって直接操作される第2のスイッチ
手段としての2/4切換スイッチ68が取り付けられてい
る。この2/4切換スイッチ68は、第8図に拡大詳示する
ように、運転者がプッシュ操作をしている間だけ信号を
出力するモーメンタリ式のプッシュスイッチである。従
って、例えば車両が2輪駆動状態のときにプッシュ操作
がなされると2輪駆動状態から4輪駆動/センタデフフ
リー状態に切り換える指令信号を出力し、車両が4輪駆
動/センタデフフリー状態のときにプッシュ操作される
と4輪駆動/センタデフフリー状態から2輪駆動状態に
切り換える指令信号を交互に出力するように構成されて
いる。
つまり、上記切換レバー62の回転操作と2/4切換スイ
ッチ68のプッシュ操作とにより、駆動モードは2輪駆動
/高速モード2H、4輪駆動/高速/センタデフフリーモ
ード4HF、4輪駆動/高速/センタデフロックモード4HL
及び4輪駆動/低速/センタデフロックモード4LLの各
駆動モードにそれぞれ切り換えられ、この際、切換レバ
ー62を中央の4輪駆動/高速/センタデフロックモード
位置4HLに位置付けたときには、車両の駆動モードを4
輪駆動/高速/センタデフロックモードに切換え、切換
レバー62を下側の4輪駆動/低速/センタデフロックモ
ード位置4LLに位置付けたときには車両の駆動モードを
4輪駆動/低速/センタデフロックモードにそれぞれ切
り換え、一方、切換レバー62を上側の2輪駆動/高速モ
ード2H(4輪駆動/高速/センタデフフリーモード位置
4HF)に位置付けたときには、2/4切換スイッチ68の切換
操作に応じて2輪駆動モードまたは4輪駆動/高速/セ
ンタデフフリーモードに切り換えるように構成されてい
る。
上記トランスファー装置9の前輪側及び後輪側出力軸
12,13はそれぞれプロペラ軸(図示せず)を介して上記
フロント及びリヤのデファレンシャル機構5,6に連結さ
れている。上記フロントデファンレンシャル機構5は、
第3図に拡大詳示するように、ハウジング69と、該ハウ
ジング69に支持され、上記トランスファー装置9の前輪
側出力軸12に連結された入力軸70と、左右の前輪7,7に
それぞれ連結された出力軸としてのアクスル軸71,71と
を有し、例えば上記右側(図で上側)のアクスル軸71の
外側延長線上には該アクスル軸71と右側の前輪7とを連
結するジョイント軸72が同心状に配置されている。この
ジョイント軸72のアクスル軸71との対向部分には他の部
分よりも小径の小径部72aが形成されている一方、アク
スル軸71の外端部(右端部)には他の部分よりも大径の
大径部71aが形成され、該大径部71aの端面にはジョイン
ト軸72の小径部72a先端を相対回転自在に嵌合せしめる
嵌合凹部71bが設けられている。また、上記アクスル軸7
1の大径部71a外周にはスプライン歯部71cが形成されて
いる一方、ジョイント軸72の小径部72a外周には、上記
アクスル軸71のスプライン歯部71cに対応するスプライ
ン歯部73aを外周に有するスプライン部材73が回転一体
に固定されている。さらに、このスプライン部材73の外
周スプライン歯部73a及びアクスル軸71のスプライン歯
部71bにはスリーブ74が両スプライン部71b,73a間を摺動
可能にスプライン結合されており、このスリーブ74の摺
動によってスプライン部材73及びアクスル軸71のスプラ
イン歯部73a,71bを噛合状態または非噛合状態に切り換
えることにより、デファレンシャル機構5と前輪7,7と
を動力伝達可能に連結しまたはその動力伝達を遮断する
ようになされている。
そして、上記スリーブ74にはフォーク75が移動一体に
係止され、該フォーク75はスリーブ74の摺動方向と同方
向(左右方向)に摺動可能なシフトロッド76の一端(左
端)に固定され、該シフトロッド76の他端(右端)はア
クチュエータとしてのダイアフラム装置77に連結されて
いる。このダイアフラム装置77は、上記シフトロッド76
に連結されたダイアフラム78と、該ダイアフラム78によ
って区画形成された第1及び第2の2つの負圧室79,90
とを備えてなり、第2図に示すように、上記各負圧室7
9,80はそれぞれ負圧通路81,82を介してエンジン2の吸
気管(図示せず)に連通されていて、その吸気負圧が導
入されるようになされている。また、上記負圧通路81,8
2にはそれぞれ常時閉のフリーソレノイドバルブ83及び
ロックソレノイドバルブ84が配設されており、これらソ
レノイドバルブ83,84の開閉制御によって上記アクスル
軸71とジョイント軸72との連結及びその遮断を制御し、
フリーソレノイドバルブ83を開弁させたときには、フロ
ントデファレンシャル機構5に連結されている右側のア
クスル軸71と、右側の前輪7に連結されているジョイン
ト軸72との連結を遮断し、前輪7,7(遊動車輪)が回転
する際にデファレンシャル機構5の各サイドギヤ及びピ
ニオン(いずれも図示せず)のみを回転せしめることに
より、その前輪7,7の回転が上記トランスファ装置9に
伝達されるのを阻止してフリー状態(アンロック状態)
とする一方、逆に、ロックソレノイドバルブ84を開いた
ときには、上記アクスル軸71とジョイント軸72とを回転
一体に連結してロック状態とするようにしたフリーホイ
ール装置85が構成される。
尚、第3図中、86aは上記フリーホイール装置85がロ
ック状態にあることを上記シフトロッド76の移動位置を
基に検出するフリーホイールロック検出スイッチ、86b
は同様にして同フリーホイール装置85がフリー状態(ア
ンロック状態)になったことを検出するフリーホイール
フリー検出スイッチであり、これら2つの検出スイッチ
86a,86bとによってフリーホイール装置85の状態検出手
段87が構成されている。
上記駆動モード切換機構32制御用の電動モータ36及び
フリーホイール装置85制御用の両ソレノイドバルブ83,8
4は第2図に示すようにCPUを内蔵したコントローラ88に
よって作動制御される。このコントローラ88には、上記
3つの検出スイッチ37,86,87と、上記トランスファー切
換操作装置61のセンタデフ切換スイッチ66及び2/4切換
スイッチ68との各出力信号が入力されている。
また、上記コントローラ88には、駆動モードの切換え
を吹鳴により運転者に報知するブザー装置89と、ランプ
の点灯によって表示する点灯表示装置90とが接続されて
いる。上記点灯表示装置90は、例えばインストルメント
パネル上に配設された4輪駆動表示ランプ91(4WDラン
プ),センタデフ表示ランプ92(C/Dランプ),減速機
構14の高低速表示ランプ93(H/Lランプ)を有し、上記
4輪駆動表示ランプ91は4輪駆動モードで点灯し、2輪
駆動モードでは消灯するように、また、センタデフ表示
ランプ92はセンタデフロックモードで点灯し、そのフリ
ーモードで消灯するように、また高低速表示ランプ93は
低速モードで点灯し、その高速モードで消灯するように
それぞれ設定されている。
上記コントローラ88は本発明でいう制御手段を構成す
るものであり、以下、そのモータ36、ソレノイドバルブ
83,84、ブザー装置89及び点灯表示装置90に対する作動
制御手順について第11図〜第16図のフローチャートによ
り説明する。
第11図はメインルーチンを示し、イグニッションスイ
ッチがONされたスタート直後には、まずステップS0の部
分でイニシャルセットが行なわれる。即ち、イグニッシ
ョンスイッチがONされると、ステップS1でセンタデフ切
換スイッチ66からの出力信号とフリーホイールロック検
出スイッチ86からの出力信号、及びフリーホイールフリ
ー検出スイッチ87からの出力信号とが読出される。次
に、ステップS2でセンタデフ切換スイッチ66がON状態か
否かが判定され、これがYESであれば後述するS28〜S40
で示す2輪駆動モードから4輪駆動/センタデフロック
モードへの切換サブルーチンに移行してこれを実行し、
車両の駆動状態を4輪駆動/センタデフロック状態にし
た後、ステップS10に移行されるようになっている。
一方、ステップS2での判定がNO、であると次のステッ
プS3でフリーホイール装置85がフリー状態であるか否か
が判断される。そしてこの判定がYESであれば次のステ
ップS4でモータ36に対してこれをCW方向(駆動モード切
換機構32のスリーブ31を前方に移動させる方向)に回転
させるように通電させ、次のステップS5でモード検出ス
イッチ37からの出力信号を読出すとともにステップS6で
駆動モード切換装置32のスリーブ31が2輪駆動モード位
置P2に切換移動されたか否かを判定して、この判定がYE
S、になるまでステップS4〜S6を繰り返し、車両の駆動
状態を2輪駆動状態2Hにした後にステップS10に移行さ
れる。
また、ステップS3での判定がNO、であれば、ステップ
S7に移行され、モータ36に対してこれをCCW方向(駆動
モード切換機構32のスリーブ31を後方に移動させる方
向)に回転させるように通電させ、次のステップS8でモ
ード検出スイッチ37からの出力信号を読出すとともにス
テップS9で駆動モード切換機構32のスリーブ31が4輪駆
動/センタデフフリー位置P4Fに切換移動されたか否か
を判定し、この判定がYES、になるまでステップS7〜S9
を繰り返して車両の駆動状態を4輪駆動/センタデフフ
リー状態4HFにした後、次のステップS10に進む。
このステップS10では、上記点灯表示装置90の4輪駆
動表示ランプ91(4WDランプ),センタデフ表示ランプ9
2(C/Dランプ)及び高低表示ランプ93(H/Lランプ)を
それぞれ下記の表1に示すように点灯させて、現在の駆
動モードを運転者に表示する。
即ち、これまでの一連の制御はイグニッションスイッ
チがONされた直後になされるイニシャルセットの段階で
あり、車両が停止される直前の駆動状態に、その後の再
始動時の駆動状態をなるべく一致させようとするもので
ある。しかし本切換制御装置では、2/4切換スイッチ68
が運転者によってプッシュ操作されている間だけ信号を
出力するモーメンタリー式のもので構成され、かつコン
トローラ88は2/4切換スイッチ68から出力される信号を
1回受ける毎に、2輪駆動状態と4輪駆動/センタデフ
フリー状態との間を相互に切換作動制御させるものであ
るため、イグニッションSWがONされた直後においては、
2/4切換スイッチ68が2輪駆動側または4輪駆動側のい
づれに設定されていたかは判別することができない。こ
のため、そのイグニッションスイッチをONさせた時点に
おけるセンタデフ切換スイッチ66のON−OFF状態とフリ
ーホイール装置の実際の状態(ロック状態かまたはフリ
ー状態か)とを検知して、車両の駆動状態を半ば強制的
にイニシャルセットさせるようにし、これにより駆動モ
ードの切換作動の最中に車両のイグニッションスイッチ
がOFFされた場合にも不都合なく対処できるようにして
いる。
ところで、このようにしてイニシャルセットが完了す
ると、次にステップS11において上記センタデフ切換ス
イッチ66及び2/4切換スイッチ68の各出力信号を読み出
し、次にステップS12でこれら両スイッチ66,68の作動状
態から現在の駆動モードに対する変更先の駆動モードを
下記の表2に基づいて決定した後、ステップS13〜S52に
示す各切換サブルーチンに移行される。
上記各サブルーチンについて説明する。第12図は2輪
駆動モード2Hからセンタデフフリーの4輪駆動/高速モ
ード4HFに切り換えるときの切換サブルーチンのフロー
を示す。このフローでは、先ず、最初のステップS13に
おいて、上記ブザー装置89を例えば100m秒間だけ吹鳴さ
せ、次のステップS14では、上記点灯表示装置90におけ
る4輪駆動表示ランプ91を点滅させる。この点滅は例え
ば点灯時間の比率が消灯時間よりも大きい点滅形態で行
い、この点滅形態により、2輪駆動モードから4輪駆動
モード−への切換途中であることを運転者に表示する。
次に、ステップS15でタイマーをT=0にリセットして
時間を計測し始めるとともに、切換動作の作動回数を計
測するカウンタをC=0にリセットする。この後、ステ
ップS16に進んで、上記モータ36にCCW方向(駆動モード
切換機構32のスリーブ31が前方に移動する方向)に回転
するように通電して、駆動モード切換機構32を後側の2
輪駆動位置P2から前後中間の4輪駆動/センタデフロッ
ク位置P4Lに切り換え、センタデフ22をロック状態にす
る。この後、ステップS17で、上記モード検出スイッチ3
7の出力信号を基に駆動モード切換機構32が実際に上記
4輪駆動センタデフロック位置P4Lに切り換えられて、
駆動モードが4輪駆動/高速/センタデフロックモード
になったかどうかを判定する。そしてこの判定がYESに
なると、ステップS18において、ロックソレノイドバル
ブ84にON信号を出力して、フリーホイール装置85をロッ
ク状態にする。この後、ステップS19において、上記フ
リーホイールロック検出スイッチ86の出力信号を基に、
フリーホイール装置85が実際にロック状態になったか否
かを判定し、この判定がYESになるまでステップS18,S19
を繰り返す。そして、判定がYESになるとステップS20
で、上記モータ36に対し再度、CCW方向に回転するよう
に通電して、駆動モード切換機構32を上記4輪駆動/セ
ンタデフロック位置P4Lから前側の4輪駆動/センタデ
フフリー位置P4Fに切り換え、センタデフ22をフリー状
態にする。この後、ステップS21で、上記モード検出ス
イッチ37の出力信号を基に駆動モード切換機構32が実際
に上記4輪駆動センタデフフリー位置P4Fに切り換えら
れて、駆動モードが4輪駆動/高速/センタデフフリー
モードになったかどうかを判定し、この判定がYESにな
るまでステップS19,S20を繰り返し、判定がYESになると
制御を終了する。
一方、上記ステップS17での判定がNOであればステッ
プS22に移行し、上記タイマーの計測時間Tが所定値
(例えば3秒)を超えたか否かを判定し、これがNOであ
れば上記ステップS16に戻して制御を繰り返させる。ま
た上記ステップS22での判定がYESであれば、次のステッ
プS23でモータ36にCW方向に回転するように通電して、
駆動モード切換機構32を2輪駆動位置P2に戻し、次いで
ステップS24で上記モード検出スイッチ37の出力信号を
基に駆動モード切換機構32が実際に2輪駆動位置P2に切
換えられて、駆動モードが2輪駆動モード2Hになったか
どうかを判定し、これがYESになるまでステップS23,S24
を繰り返す。そしてステップS24での判定がYESになる
と、次のステップS25で切換動作の作動回数のカウンタ
に1を加算させ、次のステップS26でそのカウント回数
Cが2になった否かを判定する。
そして、このステップS26での判定がNOであれば、上
記のステップS16に戻して上記の制御を繰り返させ、こ
の判定がYESになった場合には次のステップS27で、2輪
駆動モード2Hから4輪駆動/センタデフフリーモード4H
Fへの切換えがなされなかったことをブザー装置89を吹
鳴させてコーション音で知らせた後、制御を終了する。
第13図は2輪駆動モード2Hからセンタデフロックの4
輪駆動モード4HLに切り換えるときの切換サブルーチン
のフローを示す。このフローでは、先ず、最初のステッ
プS28において、上記点灯表示装置90における4輪駆動
表示ランプ91およびセンタデフ表示ランプ92を上記と同
様に点滅させ、この後、上記した第11図のサブルーチン
におけるステップS15〜S19及びS22〜S26と同様のステッ
プS29〜S33及びステップS34〜S38を実行する。すなわ
ち、ステップS29に進んで、タイマーをT=0にリセッ
トして時間を計測し始めるとともに、切換動作の作動回
数を計測するカウンタをC=0にリセットする。この
後、ステップS30に進んで、上記モータ36にCCW方向(駆
動モード切換機構32のスリーブ31が前方に移動する方
向)に回転するように通電して、駆動モード切換機構32
を後側の2輪駆動位置P2から前後中間の4輪駆動/セン
タデフロック位置P4Lに切り換え、センタデフ22をロッ
ク状態にする。この後、ステップS31で、上記モード検
出スイッチ37の出力信号を基に駆動モード切換機構32が
実際に上記4輪駆動センタデフロック位置P4Lに切り換
えられて、駆動モードが4輪駆動/高速/センタデフロ
ックモードになったかどうかを判定する。そしてこの判
定がYESになると、ステップS32において、ロックソレノ
イドバルブ84にON信号を出力して、フリーホイール装置
85をロック状態にする。この後、ステップS33におい
て、上記フリーホイールロック検出スイッチ86の出力信
号を基に、フリーホイール装置85が実際にロック状態に
なったか否かを判定し、この判定がYESにるまでステッ
プS32,S33を繰り返す。そして、判定がYESになると制御
を終了させる。
一方、上記ステップS31での判定がNOであればステッ
プS34に移行し、上記タイマーの計測時間Tが所定値
(例えば3秒)を超えたか否かを判定し、これがNOであ
れば上記ステップS30に戻して制御を繰り返させる。ま
た上記ステップS34での判定がYESであれば、次のステッ
プS35でモータ36にCW方向に回転するように通電して、
駆動モード切換機構32を2輪駆動位置P2に戻し、次いで
ステップS36で上記モード検出スイッチ37の出力信号を
基に駆動モード切換機構32が実際に2輪駆動位置P2に切
換えられて、駆動モードが2輪駆動モード2Hになったか
どうかを判定し、これがYESになるまでステップS35,S36
を繰り返す。そしてステップS36での判定がYESになる
と、次のステップS37で切換動作の作動回数のカウンタ
に1を加算させ、次のステップS38でそのカウント回数
Cが2になったか否かを判定する。
そして、このステップS38での判定がNOであれば、上
記のステップS30に戻して上記の制御を繰り返させ、こ
の判定がYESになった場合には次のステップS39で、2輪
駆動モード2Hから4輪駆動/センタデフロックモード4H
Lへの切換えがなされなかったことをブザー装置89を吹
鳴させてコーション音で知らせる。次に、ステップS40
で、切換レバー62が2輪駆動位置2H及び4輪駆動/セン
タデフフリー位置4HFに戻されてセンタデフ切換スイッ
チ66がOFFされたか否かを判定し、これがYESになるまで
上記ステップS39,S40を繰り返してその判定がYESになる
と制御を終了させる。
また、第14図はセンタデフロックの4輪駆動モード4H
Lからセンタデフフリーの4輪駆動モード4HFに切り換え
るときの切換サブルーチンのフローを示す。このフロー
では、先ず、最初のステップS41において、上記センタ
デフ表示ランプ92を点滅させ、この後、ステップS42に
進んて、上記モータ36に上記CCW方向に回転するように
通電し、駆動モード切換機構32を4輪駆動/センタデフ
ロック位置P4Lからその前側の4輪駆動/センタデフフ
リー位置P4Fに切り換えて、センタデフ22をフリー状態
にする。そして、ステップS43で、上記駆動モードが4
輪駆動/高速センタデフフリーモードになったかどうか
を判定し、この判定がYESになるまでステップS42,S43を
繰り返し、判定がYESになると終了する。
さらに、第15図は上記とは逆に、センタデフフリーの
4輪駆動モード4HFからセンタデフロックの4輪駆動モ
ード4HLに切り換えるときの切換サブルーチンのフロー
を示す。このフローでは、最初のステップS44におい
て、上記センタデフ表示ランプ92を点滅させ、次のステ
ップS45では、上記モータ36にCW方向(駆動モード切換
機構32のスリーブ31が後方に移動する方向)に回転する
ように通電して、駆動モード切換機構32を4輪駆動/セ
ンタデフフリー位置P4Fからその後側の4輪駆動/セン
タデフロック位置P4Lに切り換え、センタデフ22をロッ
ク状態にする。そして、ステップS46で、上記駆動モー
ドが4輪駆動/高速/センタデフロックモードになった
かどうかを判定し、この判定がYESになるまでステップS
45,S46を繰り返し、判定がYESになると終了する。
また、第16図はセンタデフフリーの4輪駆動モード4H
Fから2輪駆動モード2Hに切り換えるときの切換サブル
ーチンのフローを示す。このフローでは、最初のステッ
プS47において、上記ブザー装置89を例えば100m秒間だ
け吹鳴させた後、次のステップS48で、上記点灯表示位
置90における4輪駆動表示ランプ91を点滅させる。この
点滅は上記2輪駆動モードから4輪駆動モードとは逆
に、例えば消灯時間の比率が点灯時間よりも大きい点滅
形態で行い、この点滅状態により、4輪駆動モードから
2輪駆動モードへの切換途中であることを運転者に表示
する。この後、ステップS49で、上記モータ36にCW方向
に回転するように通電して、駆動モード切換機構32を前
端の4輪駆動/センタデフフリー位置P4Fから中間の4
輪駆動/センタデフロック位置P4Lを経て後端の2輪駆
動位置P2に向けて移動させる。
そして、ステップS50で上記モード検出スイッチ37の
出力信号を基に駆動モード切換機構32が実際に上記2輪
駆動位置P2に切り変えられて、駆動モードが2輪駆動/
高速モード2Hになったかどうかを判定し、この判定がYE
Sになるまで上記ステップステップS49〜S50を繰り返
す。そして、判定がYESになると、ステップS51において
フリーソレノイドバルブ83にON信号を出力してフリーホ
イール装置85をフリー状態にする。この後ステップS52
において、上記フリーホイールロック検出スイッチ86の
出力信号を基に、フリーホイール装置85が実際にフリー
状態になったか否かを判定し、この判定がYESになるま
でステップS51,S52を繰り返す。そしてこの判定がYESに
なると制御を終了する。
従って以上の説明から明らかなように、車両の駆動状
態を2輪駆動状態から4輪駆動状態に切換える場合、そ
の変更先の駆動モードが4輪駆動/センタデフフリーモ
ード4HFであるか、または4輪駆動/センタデフロック
モード4HLであるかによって、操作系の操作は異なるこ
とになる。
即ち、変更先が4輪駆動/センタデフフリーモード4H
Fであれば、モード切換レバー62は切換操作されずにこ
の切換レバー62上に設けた2/4切換スイッチ68がプッシ
ュ操作され、その変更先が4輪駆動/センタデフロック
モード4HLであれば、2/4切換スイッチ68は操作されずに
切換レバー62が回転操作されてその中間位置の4輪駆動
/センタデフロック位置4HLに位置付けられる。
そして、このような操作がなされて、2輪駆動状態か
ら4輪駆動状態への切換指令が出力されると、コントロ
ーラは先ず駆動モード切換機構32を2輪駆動位置P2から
4輪駆動/センタデフロック位置P4Lに切換移動させ
る。そしてこの切換作動時間が所定値以内に完了すれ
ば、次にフリーホイール装置85をロック状態にして車両
の駆動状態を4輪駆動/センタデフロック状態にする。
また、変更先駆動モードが4輪駆動/センタデフフリー
モード4HFであれば、再び駆動モード切換機構32を切換
移動させてこれを4輪駆動/センタデフフリー位置P4F
に位置付け、車両の駆動状態を4輪駆動/センタデフフ
リー状態にする。
一方、駆動モード切換機構32を2輪駆動位置P2から4
輪駆動/センタデフロック位置P4Fに切換移動させる際
にその切換作動時間が所定値を超えてしまうと、コント
ローラ88は駆動モード切換機構32に同期不良が生じたも
のとみなしてその切換作動を中止して駆動モード切換機
構32を一旦2輪駆動位置P2に復帰させ、車両の駆動状態
を一旦2輪駆動状態に復帰させた後、再度駆動モード切
換機構32を2輪駆動位置P2から4輪駆動/センタデフロ
ック位置P4Lに切換移動させる。そして、この2度目の
切換作動も所定時間内に完了できない場合には、車両の
駆動状態を2輪駆動状態に再び復帰させた後、ブザー装
置によってコーション音を吹鳴させて運転者に駆動モー
ドが切換えられなかったことを知らせて、その切換作動
制御を終了させる。この際、変更先駆動モードが4輪駆
動/センタデフロックモード4HLであったならばモード
切換レバー62の位置と実際の駆動モードとにアンマッチ
ングが生じてしまうので、その切換レバー62が2輪駆動
位置に戻されるまで、コーション音を吹鳴させつづけ
る。
即ち、このようにすれば、2輪駆動状態から4輪駆動
状態に切換える際において、駆動モード切換機構32の被
同期側の抵抗が大きく、これによりその駆動モード切換
機構32に同期不良が発生した場合に(例えば高速走行
時、または急激な加減速を伴う走行時、あるいは極低温
時の始動直後等で生じ易い。)、その同期不良の発生を
切換作動時間で検出してその切換作動が所定時間以上継
続されることを防止できる。この結果、シンクロナイザ
リング32a等の駆動モード切換機構32やアクチュエータ
たるモータ36に過大な負荷が作用することを可及的に防
止できるようになる。
また、1度目の切換作動中に同期不良を検出した場合
には、一旦2輪駆動状態に復帰させた後、再度4輪駆動
状態への切換作動を行なわせるので、その1度目の同期
不良の原因がシンクロナイザリング32aのチャンファの
一時的な喰い付き、あるいはモータ36への供給電圧の一
時的な低下等によるものであった場合には、これに対処
することができるとともに、2度目の切換作動時におい
て高速走行や急激な加減速を伴なう走行等が終了されて
いてその被同期側の抵抗が低下されていればこれに対処
することもできる。
《効 果》 以上要するに本発明によれば、駆動モード切換機構を
切換作動させて車両の駆動状態を2輪駆動状態から4輪
駆動状態に切換える際に、その駆動モード切換機構の切
換動作が所定時間内に完了しなければ一旦その駆動状態
を2輪駆動状態に戻した後、再度4輪駆動状態に切換作
動させるようにし、かつ2度目の切換動作も所定時間内
に完了しない場合には、再び2輪駆動状態に戻して4輪
駆動状態への切換を中止させるようにしたので、駆動モ
ード切換機構を可及的に切換可能にできるとともに、駆
動モード切換機構やアクチュエータに同期不良による過
負荷が作用することを可及的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第16図は本発明の実施例を示すもので第1図は
4輪駆動車の模式側面図、第2図は制御装置の全体構成
を示す概略図、第3図はフリーホイール装置を示す断面
図、第4図はトランスファー装置の断面図、第5図は空
振り機構の断面図、第6図はコントロールロッドの位置
決め機構を示す断面図、第7図はトランスファー切換操
作系の配置状態を示す正面図、第8図は2/4切換スイッ
チ取付部分の拡大図、第9図はセンタデフ切換検出装置
の断面図、第10図は第9図のX−X線断面図、第11図は
コントローラのメインルーチンを示すフローチャート
図、第12図は2輪駆動モードからセンタデフフリーの4
輪駆動モードへの切換サブルーチンを示すフローチャー
ト図、第13図は2輪駆動モードからセンタデフロックの
4輪駆動モードへの切換サブルーチンを示すフローチャ
ート図、第14図はセンタデフロックの4輪駆動モードか
ら同センタデフフリーモードへの切換サブルーチンを示
すフローチャート図、第15図はセンタデフフリーの4輪
駆動モードから同センタデフロックモードへの切換サブ
ルーチンを示すフローチャート図、第16図はセンタデフ
フリーの4輪駆動モードから2輪駆動モードへの切換サ
ブルーチンを示すフローチャート図、第17図は従来のト
ランスファー装置を示す図である。 2……エンジン 7……前輪 8……後輪 9……トランスファー装置 22……センタデフ 32……駆動モード切換機構 36……アクチュエータたるモータ 85……フリーホイール装置 88……制御手段たるコントローラ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パートタイム式4輪駆動車のトランスファ
    ー装置内に設けられて、該トランスファー装置の駆動状
    態を2輪駆動状態と4輪駆動状態とに切換えるクラッチ
    ギア式の駆動モード切換機構と、 該駆動モード切換機構を切換作動させるアクチュエータ
    と、 該アクチュエータの作動を制御するものであって、2輪
    駆動状態から4輪駆動状態への切換作動時において該切
    換作動が所定時間内に完了しない場合には、その4輪駆
    動状態への切換えを中止させてその駆動状態を2輪駆動
    状態に復帰させた後、再度4輪駆動状態への切換作動を
    行なわせ、該2度目の切換作動が再び上記所定時間内に
    完了されない場合には、駆動状態を2輪駆動状態に復帰
    させて4輪駆動状態への切換えを中止させる制御手段と
    を、 備えたことを特徴とする4輪駆動車の駆動モード切換制
    御手段。
JP27170287A 1987-10-29 1987-10-29 4輪駆動車の駆動モード切換制御装置 Expired - Lifetime JP2563114B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27170287A JP2563114B2 (ja) 1987-10-29 1987-10-29 4輪駆動車の駆動モード切換制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27170287A JP2563114B2 (ja) 1987-10-29 1987-10-29 4輪駆動車の駆動モード切換制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01115729A JPH01115729A (ja) 1989-05-09
JP2563114B2 true JP2563114B2 (ja) 1996-12-11

Family

ID=17503654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27170287A Expired - Lifetime JP2563114B2 (ja) 1987-10-29 1987-10-29 4輪駆動車の駆動モード切換制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2563114B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01115729A (ja) 1989-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5057062A (en) Operating apparatus for four-wheel drive vehicle
JP2572064B2 (ja) 4輪駆動車の操作装置
CN107867293B (zh) 用于四轮驱动车辆的控制装置以及控制方法
US6681650B2 (en) Driving state switching unit with synchro-mechanism
JP2563114B2 (ja) 4輪駆動車の駆動モード切換制御装置
JP2563113B2 (ja) 4輪駆動車の駆動モード切換制御装置
JP2561934B2 (ja) 4輪駆動車の駆動モード切換制御装置
JP2561935B2 (ja) 4輪駆動車の駆動モード切換制御装置
JP2861579B2 (ja) トランスファの2輪−4輪駆動切り換え制御装置
JP2563112B2 (ja) 4輪駆動車の駆動モード切換制御装置
JP2644978B2 (ja) 4輪駆動車の駆動状態表示装置
JP2000247159A (ja) 駆動状態切換装置
JP2669619B2 (ja) 4輪駆動車の操作装置
JP2663154B2 (ja) 4輪駆動車の2−4切換機構
JP2616259B2 (ja) 駆動状態表示装置
JPH01114533A (ja) 4輪駆動車
JPH083736Y2 (ja) 自動変速機付き車両の制御装置
JP2543886B2 (ja) 4輪駆動車の2−4切換機構
JP3452112B2 (ja) 車両用トランスファ装置の操作装置
JP4061076B2 (ja) 作業車両の変速装置
JPH054423Y2 (ja)
JP2559770B2 (ja) 4輪駆動車
JPH0617912A (ja) 車両の変速装置
JP2000081128A (ja) 自動車用動力伝達装置の制御装置
JPH01164630A (ja) 自動変速機を備えた4輪駆動車の制御装置