JP2562049B2 - 局部変形能にすぐれる高強度冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

局部変形能にすぐれる高強度冷延鋼板の製造方法

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、焼もどしマルテンサイトを主体とし、若干
量のフエライトを有する組織からなり、局部変形能にす
ぐれると共に、引張強さ100kgf/mm2以上を有する高強度
冷延鋼板の製造方法に関する。
従来の技術 自動車車体の軽量化による燃費の向上及び衝突時等の
安全性の確保の観点から、自動車部材の高強度化が推進
されている。特に、バンパ、ドアガードバー等の補強部
材には、従来、引張強さ80〜100kgf/mm2の鋼板が実用さ
れていたが、近年、更に、高強度鋼板の使用が試みられ
ている。
これら部材には、鋼板の母材強度のほか、構造物或い
は成形物として、所定の強度、剛性が必要であるところ
から、通常、プレス成形によつて所要の形状に加工され
る。一般的には、全体の形状出しは、絞りや張出し成形
等が主体であり、高強度鋼板において特に問題となる成
形物の面精度の向上では、厳しい曲げ加工等による型決
め等が行なわれる。
従つて、鋼板には、均一変形能と局部変形能とを併せ
有することが強く求められる。また、成形物には、破断
強度のほか、外力に対する変形強度が要求されるので、
引張強さと併せて、降伏強度の高い鋼板が望まれてい
る。更に、これら部材の自動車への取付けが容易である
ようにスポツト溶接性や、また、塗装性等も要求され
る。
従来、引張強さが60kgf/mm2を越える高強度冷延鋼板
は、連続焼鈍技術によつて製造されている。かかる技術
による代表的鋼種であるフエライト・マルテンサイト組
織鋼板は、均一変形能にはすぐれるものの、局部変形能
が極めて低い欠点を有して、厳しい曲げ加工や、伸びフ
ランジ加工の用途には不適当であり、降伏比も0.7以下
と低いために、高い変形強度が求められる用途には用い
ることができない。
高延性高強度冷延鋼板の製造については、上記以外に
も種々提案されているが、引張強さ100kgf/mm2以上、降
伏比0.8以上を有し、しかも、すぐれた均一変形能と局
部変形能を併せ有する鋼板の製造方法、従来、知られて
いない。
例えば、特開昭49−48514号公報や特公昭46−9541号
公報には、焼もどしマルテンサイト単相からなる高強度
鋼板の製造方法が記載されている。また、特開昭50−39
210号公報や特開昭50−47807号公報には、比較的高いSi
量を有するフエライト・マルテンサイト組織高張力冷延
鋼板の製造が記載されているが、いずれも強度は80kgf/
mm2以下であり、降伏比も0.8を下回る。
発明が解決しようとする課題 本発明は、焼もどしマルテンサイトを主体とし、若干
量のフエライトを有する組織からなり、均一変形能と局
部変形能を併せ有する引張強さ100kgf/mm2以上の高強度
冷延鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明による局部変形能にすぐれる高強度冷延鋼板の
製造方法は、重量%にて C 0.10〜0.25%、 Si 0.4%以下、 Mn 1.0〜2.5%、 S 0.010%以下、及び Al 0.01〜0.05%を含有し、且つ、 Ac3(℃)=993−407(%C) +42(%S)−60(%Mn) (式中、%元素は鋼における当該元素の含量(重量%)
を示す。) で規定されるAc3が850℃以下であり、 を満たし、残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼を熱間
圧延するに際して、仕上温度800℃以上、この仕上温度
からコイル巻取までの平均冷却速度15〜60℃/秒、コイ
ル巻取温度600℃以下として、熱延板組織をベイナイト
・フエライト組織しとた後、酸洗、冷間圧延し、引き続
いて、連続焼鈍において、850℃以下にてオーステナイ
ト域に加熱した後、面積率5〜15%の範囲のポリゴナル
フエライトが生成する温度まで徐冷し、次いで、水焼入
れし、次いで、300〜500℃の範囲の温度に30〜300秒間
再加熱することを特徴とする。
先ず、種々のミクロン組織を有する鋼板を種々の温度
で焼もどしたときの鋼板の機械的性質について説明す
る。
C 0.16%、 Si 0.22%、 Mn 1.53%、 S 0.003%、及び Al 0.035%、 残部鉄及び不可避的不純物よりなるスラブを用いて、マ
ルテンサイト量が100%(単相)、90%及び30%のマル
テンサイト・フエライト鋼板とし、これらを種々の温度
にて焼もどして、マルテンサイト硬さを種々に変化させ
た。比較鋼板として、ベイナイト単相鋼板を製造した。
これら鋼板から6mm径丸棒引張試験片を採取し、引張
試験にてn値及び絞り率を調べた。焼もどし温度と引張
強さ、絞り率及び降伏比との関係を第1図に示す。マル
テンサイト単相鋼板及びマルテンサイト・フエライト鋼
板は、焼もどし温度の上昇と共に引張強さが低下し、絞
り率が増大する。特に、マルテンサイト単相鋼板及び90
%マルテンサイト・フエライト鋼板においては、焼もど
し温度を高めることによつて、ベイナイト組織鋼板と同
等の高い絞り率を有せしめることができる。しかし、30
%マルテンサイト・フエライト組織鋼板は、焼もどし温
度が低い場合でも、強度が比較的低いうえに、焼もどし
温度を高めても、ベイナイト組織鋼板のような高い絞り
率を有せしめることができない。
降伏比は、いずれの組織の鋼板においても、焼もどし
温度の上昇につれて上昇するが、30%マルテンサイト・
フエライト組織鋼板は、600℃の高温焼もどしをして
も、降伏比は0.8を下回る。また、90%マルテンサイト
・フエライト鋼板においても、焼もどし温度が低い場合
は、降伏比が0.8を下回る。従って、高降伏比の目安と
して、降伏比を0.8以上とするには、マルテンサイト量
の多い鋼板を比較的高い温度にて焼もどすことが必要で
ある。マルテンサイト量の多い鋼板の高温での焼もどし
は、同時に、絞り率で表わされる局部変形能を向上させ
るので、有利である。
ベイナイト組織鋼板は、従来、局部変形能にすぐれる
ことが知られているが、強度上昇に限界がある。
次に、上記鋼板におけるn値と絞り率との関係を第2
図に示す。併せて、引張強さを第2図に示す。マルテン
サイトにフエライトを混合させることによつて、n値が
向上することが示される。また、n値と絞り率とをバラ
ンスさせるためには、フエライトを多く含むフエライト
・マルテンサイト組織を比較的高温で焼もどしすること
が好ましい。
ベイナイト組織は、n値と絞り率とがバランスにすぐ
れる点では望ましい組織ではあるが、引張強さが低く、
高強度鋼板において、0.15以上のn値を確保すること
は、本質的に困難である。
そこで、引張強さが100kgf/mm2以上であつて、絞り成
形することができ、しかも、Rが1mm程度の厳しい曲げ
加工に耐える材料特性として、n値が0.05以上、絞り率
が50%以上を目安とすれば、第2図に示すように、マル
テンサイトを主体とし、若干量のフエライトを含む組織
を高温にて焼もどすことによつて、かかる特性を有せし
めることができる。
以上のように、鋼の高強度化及び局部変形能の向上の
ためには、多量の焼もどしマルテンサイトの導入が必要
であり、更に、均一変形能を付与するには、若干量のフ
エライトが必要である。
一般に、引張強さが60kgf/mm2以下の鋼板の場合は、
均一変形能の向上が局部変形能の向上を伴うので、それ
ぞれの特性の向上を独立に考慮する必要はなかつたが、
しかし、引張強さが100〜120kgf/mm2、或いは以上の高
強度鋼板の場合には、それぞれの特性を同時に向上させ
ることが困難であるため、それぞれの特性に応じて、そ
の組織を調整することが必要となる。一般に、低強度の
材料においては、均一変形能が極めて大きいために、局
部変形能が要求される加工部位、例えば、厳しい曲げ加
工の曲面部分でも、均一変形成分で十分に成形できる。
次に、本発明の方法において用いる鋼の化学成分につ
いて説明する。
焼もどしマルテンサイト単相であつても、C量が少な
いときは、高い引張強さを得ることができない。本発明
において、Cは、鋼板の強度確保のために、極めて重要
な元素であつて、C量が0.10%よりも少ないときは、10
0kgf/mm2以上の引張強さを得ることができない。しか
し、0.25%を越えて過多に添加するときは、焼もどしマ
ルテンサイト中のセメンタイト析出物が多量となつて、
鋼板の局部変形能を劣化させるほか、スポツト溶接部に
割れが発生する等の問題を生じる。従つて、本発明にお
いては、C量は、0.10〜0.25%の範囲とする。
連続焼鈍時の加熱段階にてオーステナイトとするため
には、冷延ままの帯鋼をAc3点以上の温度に加熱するこ
とが必要である。しかし、通常の連続焼鈍装置において
は、通板性や炉寿命等を考慮すれば、850℃以下の加熱
が好ましい。そこで、本発明の方法においては、かかる
低温での加熱によつてオーステナイト化を図るために、
各元素の組合わせについて広範に研究した結果、Ac3
を上昇させるSi量の上限値を0.4%とする。
Mnは、その添加量が1.0%よりも少ないときは、鋼板
において、所要の高強度を得ることができないと共に、
鋼の有するAc3点が高く、連続焼鈍時のオーステナイト
化を十分に図ることができない。しかし、過多に添加す
るときは、組織がマルテンサイト単相になつて、n値が
著しく低下するので、Mn量は2.5%以下とする。
鋼中に非金属介在物が存在するときは、鋼板の局部変
形能を低下させるので、本発明においては、かかる非金
属介在物を低減させるために、S量を0.010%以下に規
制する。尚、このように、S量を低減し、しかも、Caや
REMを添加することによつて、局部変形能を一層改善す
ることができる。
Alは、鋼の脱酸のために、少なくとも0.01%の添加を
必要とする。しかし、過多に添加しても、脱酸効果が飽
和すると共に、製造費用を高くし、更に、AlはAc3点を
上昇させるので、添加量の上限を0.05%とする。
本発明においては、鋼板の高強度化のために、更に、
CとMnの添加量の最適化が必要であつて、 を満足することが必要である。即ち、上記式値が0.35%
以上であることを要する。しかし、上記式値が0.65%を
越えるときは、実操業において、鋼板へのフエライトの
導入が困難となるので、上記式値の上限を0.65%とす
る。
また、前述したように、連続焼鈍における850℃以下
での加熱によつて、鋼組織のオーステナイト化を図るた
めに、 Ac3(℃)=993−407(%C) +42(%S)−60(%Mn) (式中、%元素は鋼における該当元素の含量(重量%)
を示す。) で規定されるAc3点を850℃以下とすることが必要であ
る。
本発明の方法によれば、上記した化学成分を有する鋼
を所定の条件下に熱間圧延して、熱延板組織をベイナイ
ト・フエライト組織とした後、常法に従つて、酸洗、冷
間圧延し、引き続いて、所定の条件下に連続焼鈍して、
面積率5〜15%の範囲にてポリゴナルフエライトを生成
させ、この後、水焼入れし、次いで、再加熱することに
よつて、引張強さ100kgf/mm2以上の高強度を有し、降伏
比が0.8以上であつて、しかも、すぐれた均一変形能と
局部変形能を併せ有する冷延鋼板を製造することができ
る。
本発明の方法において、先ず、熱間圧延は、仕上温度
を800℃以上、この仕上温度からコイル巻取までの平均
冷却速度を15〜60℃/秒、コイル巻取温度を600℃以下
として、熱延板組織をベイナイト・フエライト組織とす
る。
熱間圧延において、仕上温度は、均一な組織を形成さ
せるために重要な因子であつて、仕上圧延を800℃より
も低い温度にて行なうときは、フエライト域圧延の程度
が大きくなつて、混粒をもたらし、連続焼鈍後の鋼板の
ミクロ組織にも有害な影響を及ぼし、かくして、局部変
形能を劣化させる。他方、本発明においては、仕上温度
の上限は、特に、限定されるものではないが、通常、92
0℃以下が好ましい。
次に、かかる仕上圧延の後、この仕上温度からコイル
巻取までの冷却は、得られる熱延鋼板の組織をベイナイ
ト・フエライト組織とするために、平均冷却速度を15〜
60℃/秒とすると共に、コイル巻取温度を600℃以下と
することが必要である。
第3図に冷間圧延における変形抵抗を種々の組織の鋼
板について調査した結果を示す。即ち、前述した化学成
分を有する鋼を仕上温度を900℃として熱間圧延し、冷
却速度及びコイル巻取温度を変化させて、熱延板組織を
マルテンサイト・フエライト、ベイナイト、又はベイナ
イト・フエライト組織とし、これら鋼板に50%の冷間圧
延を付与し、その後の引張強さを求めて、熱延板組織と
比較したものである。冷間圧延時の負荷が最も軽いとみ
られるフエライト・パーライト組織鋼板では、連続焼鈍
後の組織が比較的粗大となつており、局部変形能を劣化
させるので、考慮外とした。
第3図によれば、ベイナイトに若干量のフエライトを
混合させることによつて、冷間圧延時の負荷を軽減させ
ることができることが示される。
次に、仕上温度からコイル巻取までの平均冷却速度が
15℃/秒よりも遅いときは、前記したような、フエライ
ト・パーライト組織が生成しやすく、他方、60℃/秒よ
りも速いときは、熱延板組織がベイナイト単相又はマル
テンサイト単相になりやすく、好ましくない。ベイナイ
ト・フエライト組織を得るために、コイル巻取温度は、
600℃以下とすることが必要である。巻取温度の下限
は、マルテンサイト変態温度直上である、通常、300℃
以下ではない。
このようにして、熱延鋼板を製造した後、常法に従つ
て、酸洗及び冷間圧延し、引き続いて、連続焼鈍する。
本発明の方法においては、この連続焼鈍においては、鋼
板を850℃以下にてオーステナイト域に加熱した後、面
積率5〜15%の範囲でポリゴナルフエライトが生成する
まで徐冷し、次いで、水焼入れし、次いで、300〜500℃
の温度に30〜300秒間再加熱して、マルテンサイトを十
分に焼もどす。
焼もどし温度については、既に説明したとおりであ
り、同様に、高強度鋼板の均一変形能と局部変形能との
バランスの観点から、少量のポリゴナルフエライトが必
要である。このポリゴナルフエライトの量は、面積率に
て5%よりも少ないときは、0.05以上のn値を得ること
ができず、他方、15%を越えるときは、n値は向上する
ものの、引張強さ1000kgf/mm2以上を得ることが困難と
なる場合がある。ポリゴナルフエライトは、熱延板にお
いて存在するものよりも、連続焼鈍での加熱後の冷却の
過程で生成するものの方がマトリツクス中への均一分散
の点ですぐれており、鋼板の局部変形能をより安定に高
く保持することができる。しかし、加熱後の冷却は、余
りにも急速な場合は、生成するポリゴナルフエライトの
量の制御が不十分となつて、鋼板の強度のばらつきが大
きくなるので、冷却は徐々に行なうことが必要である。
本発明においては、冷却は、10〜30℃/秒の範囲が好ま
しい。
本発明の方法においては、マルテンサイトを十分に焼
もどしするためには、少なくとも300℃の温度で30秒以
上の加熱が必要である。しかし、この加熱が余りに長時
間となり、或いは余りに高温とするときは、生産性が低
下するほか、引張強さの低下に対する局部変形能の向上
の効果が著しく低下して、高強度鋼板としての所要の引
張強さを得ることが困難となる。従つて、本発明におい
ては、加熱条件の上限は、500℃で300秒の加熱とする。
発明の効果 以上のように、本発明によれば、ベイナイト・フエラ
イト組織熱延鋼板を得、これを酸洗、冷間圧延の後、ポ
リゴナルフエライトを含むマルテンサイト組織とし、高
温にて焼もどしし、更に、再加熱することによつて、焼
もどしマルテンサイトを主体とし、若干量のフエライト
を有する組織からなり、均一変形能と局部変形能を併せ
有する引張強さ100kgf/mm2以上の高強度冷延鋼板を得る
ことができる。
更に、本発明の方法によれば、多量のマルテンサイト
を徐冷後の水焼入れにて生成させるために、冷延ままの
鋼帯をオーステナイト域に加熱するに際して、鋼中のSi
量を低減することによつて、Ac3点を低下させ、生産性
や経済性を高めている。
実施例 以下に実施例を上げて本発明を説明するが、本発明は
これらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1 第1表に示す化学成分を有する鋼を実験規模にて溶製
し、皮削り及び鍛造して、30mm厚のスラブを得た。この
スラブを1200℃に加熱し、仕上温度850℃にて3.2mm厚に
熱間圧延し、シヤワー冷却にて平均冷却速度30℃/秒に
て冷却し、500℃にてコイル巻取した。常温まで冷却
し、酸洗した後、50%圧下の冷間圧延を施し、次いで、
連続焼鈍に付した。
連続焼鈍の熱処理は、ソルトバスを用いた熱処理によ
つてシミユレーシヨンした。即ち、冷間圧延ままの鋼板
を830℃で90秒間加熱した後、約15℃/秒の冷却速度に
てそれぞれ700℃、 670℃及び640℃まで冷却して、水焼入れした。引き続い
て、400℃に再加熱し、180秒間保持した後、空冷した。
以上のようにして得た連続焼鈍材からJIS 5号試験片
を採取し、その機械的性質を調べた。その結果をそのミ
クロ組織の調査結果と併せて、第1表に示す。本発明の
方法によつて得られる冷延鋼板は、いずれも、高強度で
あつて、しかも、すぐれた均一変形能(n値)と局部変
形能(絞り率)を有することが示される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、冷延鋼板の焼もどし温度と、引張強さ、絞り
率及び降伏比との関係を示すグラフ、第2図は、焼もど
し後の冷延鋼板におけるn値と絞り率及び引張強さとの
関係を示すグラフ、第3図は、熱延板の組織と冷延まま
材の強度との関係を示すグラフである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%にて C 0.10〜0.25%、 Si 0.4%以下、 Mn 1.0〜2.5%、 S 0.010%以下及び Al 0.01〜0.05%を含有し、且つ、 Ac3 +42(%S)−60(%Mn) (式中、%元素は鋼における該当元素の含量(重量%)
    を示す。) で規定されるAc3が850℃以下であり、 を満たし、残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼を熱間
    圧延するに際して、仕上温度800℃以上、この仕上温度
    からコイル巻取までの平均冷却速度15〜60℃/秒、コイ
    ル巻取温度600℃以下として、熱延板組織をベイナイト
    ・フエライト組織とした後、酸洗、冷間圧延し、引き続
    いて、連続焼鈍において、850℃以下にてオーステナイ
    ト域に加熱した後、面積率5〜15%の範囲のポリゴナル
    フエライトが生成する温度まで徐冷し、次いで、水焼入
    れし、次いで、300〜500℃の範囲の温度に30〜300秒間
    再加熱することを特徴とする局部変形能にすぐれる高強
    度冷延鋼板の製造方法。
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