JP2560599B2 - 積層板の凹凸検査方法及び検査装置 - Google Patents

積層板の凹凸検査方法及び検査装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、飲食品充填用の缶など
を成形するための積層板、すなわち原板である金属板
に、分子配向性のある透明な樹脂フィルムを貼り合わせ
て形成した積層板の、金属板と樹脂フィルムの層間に介
在する気泡や異物などに起因する表面の微小な膨らみの
有無を検査する積層板の凹凸検査方法及び検査装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、飲食品用缶の製造においても、地
球環境保全のため、大気中に多量の炭酸ガスや有機溶媒
の放出を極力少なくすべく努力がなされており、その一
環として、缶内外面の保護膜として、従来の有機溶媒か
ら樹脂フィルムを熱接着したものを缶材として用いるよ
う移行しつつある。例えば、特開平2−269647号
に開示しているように、あらかじめ平な帯状鉄板にポリ
エチレンテレフタレート(PET)等の樹脂フルムを熱
接着した積層板を、深絞りと引き伸ばし加工で缶体を成
形することで、従来多量に必要とした、油を乳化した冷
却水を不要とし、同時に塗料の乾燥と焼き付けをも不要
にしている。
【0003】このような積層板を用いた缶体は、リング
状の金型と棒状のパンチを用い、板厚みと同等の狭い間
隙で成形引き伸ばし加工されるが、積層板の鉄板と樹脂
フィルムの間に気泡や異物が介在すると、樹脂フィルム
と金属板の加工にずれを生じ、このずれに起因してフィ
ルムのピンホール,フィルムの剥離などの欠陥を生じ
る。フィルムのピンホールは、そのピンホールから内容
品の水分が金属板に至って錆を発生し、内容品に金属板
が溶解して味覚を損ない、また、金属板の溶解の進行に
よって金属板自体にもピンホールが発生し、漏洩缶とな
って内容品の変敗をまねく危険がある。
【0004】その他、ピンホールに至らない場合であっ
ても、次のような障害を発生する。すなわち、フィルム
が剥離すると、内容品の水分がフィルム内を水蒸気とし
て拡散透過し、剥離部分に到達すると再び液体となり、
金属板と反応して錆を発生し、実害はないが見掛け上異
物付着として消費者に不安を与えるという問題がある。
したがって、金属板と樹脂フィルムとの間に気泡や異物
のある積層板を検出して、これら積層板を排除したり、
金属板と樹脂フィルムの積層工程における条件を調整し
たりする必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の場合、気泡の大
きさが基材鉄板の表面粗度に比べて充分に大きければ、
従来からのレーザー光の走査による方法が適用できる
が、上述した積層板において生じる気泡や異物は10μ
m程度の大きさで金属板の表面における凹凸による明暗
模様と同程度である。したがって、樹脂フィルムとして
透明フィルムを用いた場合には、気泡や異物による光の
反射状態と金属板の表面における圧延筋等による反射状
態かを判別することは不可能である。
【0006】一方、積層板における気泡や異物の検査
は、直接、気泡や異物を検知せずとも、それに起因する
樹脂フィルム表面の膨らみを検知しても目的が達成され
る。表面の凹凸を検査する方法としては、特開平4−1
86107号に、平坦部と凹凸の斜面部の反射角度の違
いによる明暗を検出して凹凸を検査する方法が開示され
ている。しかし、この方法は薄い透明フィルムの下に光
反射のきわめて大きい金属板が有るものには、上述した
従来技術と同様の問題があって適用できない。
【0007】本発明は上記の問題点にかんがみてなされ
たものであり、光反射のきわめて大きい金属板に薄い透
明樹脂フィルムを貼り付けてなる積層板における、金属
板と樹脂フィルムの間に介在した気泡や異物に起因する
積層板表面の凹凸を確実に検査できるようにした積層板
の凹凸検査方法とその装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以下、本発明を詳細に説
明する。まず、図1によって本発明を適用する積層板の
製造システムの一例について説明する。図1において、
1は薄い鉄板等からなる金属板であり、供給ロール2よ
り加熱部2aを介し予め加熱されてからラミネートロー
ラ5へ送られる。3,3はポリエチレンテレフタレート
等の薄い樹脂フィルムで、供給ロール4,4からラミネ
ートローラ5へ送られる。ラミネートローラ5では、金
属板1の両側に樹脂フィルム3,3を貼り付けて積層板
6とする。積層板6は支持ロール7を介して巻取りロー
ル8に巻き取られる。10は凹凸検査装置であり、顕微
鏡を支持ロール7と対向して配置し、支持ロール7を通
過する積層板6の表面凹凸を検査する。このような製造
システム例を用いて行なう本発明方法は、積層板の表面
に、偏光子と位相板を通過させた光を投射し、かつ積層
板の表面で反射した光を検光子を介して観察し、このと
き上記位相板の軸方向を上記樹脂フィルムの配向方向に
対して所定の角度だけ回転させ、積層板表面の凹凸を明
暗像として観察することによって積層板表面の凹凸検査
を行ない、好ましくは位相板の軸方向を、樹脂フィルム
の配向方向に対して45,135,225又は315度
±20度の範囲だけ回転させるか、又は位相板の軸方向
を、樹脂フィルムの配向方向に対して、積層板表面の凹
凸の映像コントラストが最大となる角度だけ回転させる
ようにしてある。また、本発明装置は、光源,偏光子,
回転可能な位相板,この位相板の回転手段及び検光子を
備えた顕微鏡と、この顕微鏡に映った画像を画像信号と
して処理する画像処理部と、この画像処理部で処理した
結果を積層板表面の凹凸データとして表示する表示部
と、上記画像処理部からの信号にもとづいて上記位相板
回転手段に指令信号を出力する回転制御部とを具備した
構成としてある。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。まず、図2によって、積層板の凹凸検査装置の一実
施例について説明する。同図において、110は光学式
の顕微鏡であり、光源111,偏光子112,ハーフミ
ラー113,回転可能な位相板114,対物レンズ,検
光子116及び接眼レンズ117からなっている。ま
た、120はビデオカメラであり、顕微鏡110で観察
した積層板6の表面を観察画像として撮影する。130
は画像処理部であり、ビデオカメラ120からの画像信
号を処理して表示部140に表示する。119は位相板
114を回転させるための位相板回転手段であり、画像
処理部130からの信号にもとづいて位相板114の位
置を決定する回転制御部118からの指令信号によって
動作する。
【0010】次に、上記のような構成の検査装置を用い
て行なう検査原理を図3によって説明する。まず、金属
板に積層貼り合わせされる樹脂フィルム3について説明
すると、この樹脂フィルム3は、予め溶融押し出しで作
った反物を二軸延伸して(長手方向および幅方向ともに
数倍に引きのばして)製造するので、フィルム内の分子
鎖は面方向に二軸配向し、光学的に偏光特性を有する。
長手方向および幅方向への配向の程度は原反のわずかな
厚みむら及び引き延ばし力の分布によって変化し、その
程度は幅の中央部と両側端部とで大幅に変化する。フィ
ルムは約3〜7mの幅があり、それに貼り合わせられる
金属板の幅は1m程度なので、フィルムは縦に数分割に
スリットされたものが用いられる。そのため、ロットご
との差も発生する。したがって、本発明の方法で表面の
みを良好に観察するためには、フィルムの幅およびロッ
トごとに位相板114の回転角度を調節する必要が生ず
る。
【0011】上述した積層板6の樹脂フィルム3と金属
板1の間に気泡Bがあると、樹脂フィルム層の表面に膨
らみを生ずる。気泡の大きさは、その大部分が直径10
μm程度であるが、樹脂フィルムの厚み25μmの表面
の膨らみの大きさは一桁大きい100μm程度になり、
その高さはほぼ2μm程度の微小な膨らみとなる。気泡
が数個密集合した場合や異物を挟み込んだものでは、樹
脂フィルム層の表面には大きな一個の膨らみが生じるの
で、その大きさからおおよその状態を推測できる。
【0012】樹脂フィルム層の表面に垂直に投射された
光は、異常のない部分イでは、入射光と同じ垂直方向に
反射し明るく観察されるが、気泡などに起因する膨らみ
の斜面ロ,ロでは斜め方向に反射してしまい、入射絞り
で遮断されるので暗い像として観察される。また、膨ら
みの頂上部分ハでは、イと同様に同軸に反射するので明
るく観察され、膨らみ全体はドーナツ状の暗い輪として
見える。
【0013】位相板の回転角と視野の明るさの変化は、
フィルムの製造ライン方向を0−180度として示した
とき、ライン方向とその直角方向に明るい四ツ葉のクロ
ーバの形となり(図4のI)、明るく見える方向ではフ
ィルムを通して金属板の圧延筋等による粗面が見える。
明るさが極小となるほぼ45,135,225,315
度の位置では、フィルムは不透明になり、表面反射光だ
けが見え、同時に気泡に起因する膨らみが暗いドーナツ
状に見えてくる。明るさが極小となる範囲は、上記4
5,135,225,315度を基準としてそれぞれ±
5から±20度の範囲(A,B,C,D)に限られる。
上記の四つの位置はいずれでも同様な映像となるので、
45度方向の位置で観察して充分であり、位相板114
の回転は0−90度の第一象限だけで充分である。
【0014】次に、本発明方法の一実施例について説明
する。光源1からの光を偏光子と位相板114を通して
積層板6に垂直に投射する。積層板6で反射した光は、
再度位相板114を通り、ハーフミラー113を通過し
て検光子116を通りビデオカメラ120で受光され
る。このとき、直線偏光を位相板軸の回転角に応じて楕
円偏光化し、積層板6に投射した光は、フィルム3の表
面では同位相で反射し、フィルム3を透過して金属板1
の表面で反射したものは逆位相で反射すると同時にフィ
ルム3の偏光特性によって位相差が生じる。そして再
度、位相板114を通過して直線偏光化すると、フィル
ム3の表面反射と金属板1の表面反射に偏光角の違いが
でるので、位相板114の軸角度を変化することで金属
板1からの反射光を検光子116で遮断し、フィルム表
面の反射光のみを取り出すことができる。また、積層板
6が分子配向しているときは、偏光特性を有するので、
フィルム内部を通過する光は配向の程度および方向に応
じて楕円偏光化され、またはある方向の成分が欠落す
る。このときは、位相板114の軸方向を回転調節する
ことで、欠落した成分方向と検光子116の軸方向を一
致、あるいは楕円偏光の軸方向と直交させることでフィ
ルム内を通過した光を検光子116で遮断できる。以上
のようにしてフィルム内を通過した光を減衰させるの
で、金属板面の圧延筋による凹凸面が見えず、フィルム
の表面で反射した光だけを強調した映像をビデオカメラ
120で撮影することができる。
【0015】ビデオカメラ120で撮影した映像画面
は、画像処理部130において公知の手法で処理され表
示部140に映し出される。目視検査の場合、位相板1
14の回転操作は表示部130の画面を見ながら表面状
態が最も良好と思われる角度に位相板114を手動で回
転し、膨らみの映像の有無を判断する。なお、ビデオカ
メラ120のモニター画面を見ながら位相板114を手
動調整することもできる。この場合、ストロボで撮影さ
れた画像を処理して2値化した画像は、次の場所(ライ
ン方向および幅方向)の処理が終わるまでの間、前の画
像をそのまま静止画像として停止表示する。その時間
は、目視で膨らみの像が有るか否かを充分に判断するに
必要な、最低でも0.1秒以上とする。そして、判別は
予め用意した数段階の不良限度見本の表示画面写真と比
較して行なう。
【0016】これを自動検査するには、良好な画面とな
る位相板114の角度の選定と、膨らみの有無を自動的
に判別する。すなわち、ビデオカメラ120の映像が暗
くなる位置で、フィルム表面の良好な画像を得て膨らみ
の個数と面積を求めるための画像処理を行ない、この処
理結果にもとづいて回転制御部118で位相板114の
回転角を求め、位相板回転手段119を作動させて位相
板114の角度を制御する。
【0017】自動検査する方法を具体的に説明する。 (1) 良好な画像を得るための位相板114の制御 位相板114の軸を0度から時計方向に90度まで64
分割し、この角度ごとに位相板114をパルスモータで
回転させながら、積層板の表面をビデオカメラ120で
撮影する。そして撮影した画面をデジタル値として図示
しないメモリーに取り込む。角度の分割精度は約1.4
度であり、良好な画面を得る最低範囲の5度を表わすに
は充分である。次に、画面の明るさの代表値として、全
画面の中心部付近における縦方向の数本の走査線の積算
値をとり、回転角と明るさの関係を図示しない演算用メ
モリーに取り込む。通常45度方向の32個目のデータ
近傍で急激に暗くなる極小点が一箇所だけ見つかる。画
面の明るさが最低となる位置に位相板114の軸を戻す
と、フィルムの配向に特に乱れがなければ、この表面状
態が最も良好に見える位置であり、その位置で膨らみの
個数を数える処理を行なう。その範囲は±5度程度であ
る。積層板のロットの違いなどによっては、画面の明る
さのデータも四っ葉のクローバの形が崩れたり右に傾い
たりする(図4のII)。また、別の場合には、明るさの
低下する角度が複数回現われ、前述の角度以外でも表面
の画像が見えることもあるが、その中でも最も右回り側
(角度の大きい方)の極小点の±20度の範囲が良好な
映像となるので、これをデータとして取り込む。いった
んその角度が設定されると、フィルムの配向状態が長手
方向には変化が少ないので、そのままでも気泡の検査は
可能であるが、長手方向にも幾分かの変化があるので、
極小点にあるか否かのチェックが必要になる。再度0−
90度の間を探すのは無駄なので、先程まで設定してい
た角度の前後の小角度(前後3ステップ程度,約±4
度)の明暗データを取り、その最小値に設定変更するこ
とで、時間の無駄を省く。しかし、フィルムのロットが
切り替わったときは、どのようなフィルムか不明なの
で、最初から角度設定の操作を行なう。これはフィルム
の巻物を交換する操作と連動させる。
【0018】(2) 画像の取込みと膨らみの個数と面積の
計算 画像取り込みは、CCD式の512×512画素の工業
用ビデオカメラを用い、コンピュータにも同数画素の画
像メモリーを用意した。取り込んだ映像から膨らみだけ
を黒、その他の部分を白として抽出するが、その前に画
像の中央部と周辺部とでは明るさが違うので、シェーデ
ィング補正によって、画像全体の明るさを平滑化したも
のを原画像から差引き、明暗の変化分のみを強調した画
像を得る。次いで、明度の頻度分布のため、画像の明る
さを最暗値を0,最大明値を256に正規化し、各明る
さの画素数の分布を得る。この場合、明度128を中心
にほぼ正規分布をするが、気泡の無いものでは約100
〜155に分布し、気泡の有るものでは約64〜170
と広がる(図5(a),(b))。次いで、白黒2値化
処理を行う。頻度分布図から閾値を100に選んで図5
(a),(b)の画像を2値化し、膨らみの像を抽出す
る(図6(a),(b))。気泡の無いものでも表面の
わずかな凹凸が有り、幾分かの黒い像が残るが、気泡の
有るものでは多数の黒い像が見られる。次いで、黒画像
の面積分布を求める。各黒画像の画素数そのまま相対面
積として表現し、その頻度分布を求める(図7(a),
(b))。気泡の無いものでは面積値が25〜30付近
以上の画像はきわめて少なく、気泡の有るものでは面積
相対値が100程度の大きいものまで分布する。次い
で、この黒画像の面積分布より、気泡有無の判別を行な
う。仮に面積値25を閾値として、それ以上を気泡と判
断する。閾値以上の画像が見られたときを気泡の発生と
判断する。
【0019】(3) 高速オンライン検査 光源1にストロボフラッシュランプを用い、画像処理部
130の画像取り込みと同期させ、4μsecとして撮
影したところ、ライン速度が毎分200mで走行する積
層板6を静止画像として撮影できた。画像解析には約1
秒の時間を要するので、3.3mごとの自動的な抜き取
り検査となるが、樹脂フィルムの貼り合わせ工程での気
泡の発生は、ライン速度がある限度を越えた場合と、樹
脂フィルムと金属板とを押しつける圧力がある限度以下
に低下した場合に急激に増える性質があり、一本の積層
板6は数千mの長さがあるので、この程度の抜取りでも
実質的に連続検査と見なせる。
【0020】なお、缶の外面のフィルムは、商標や模様
を印刷する下地とするために、酸化チタン等の顔料が添
加されているので、白く着色され光学的に不透明な場合
がある。本発明はこのような不透明フィルムでも、上記
透明フィルムと同じ条件でフィルム表面の膨らみも検知
できるので、直接には観察不可能な気泡の存在を検査す
ることもできる。
【0021】また、積層板6と投射および観察の光軸の
なす角度を幾分か傾けると、これまで明るく見えていた
正常な平面部が暗く見え、膨らみの一部分で光軸に垂直
となる部分が明るく見えて、明暗が逆転した画像とな
る。これは幾何学的には同一であり、画像処理の2値化
処理において明暗のどちらを”1”どちらを”0”とす
るのかの違いだけで行なえる。
【0022】本発明は、無配向あるいは一軸配向のフィ
ルムを用いた積層板に適用することも可能である。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明の積層板の凹凸検
査方法によれば、金属板と樹脂フィルムの間に介在する
気泡,異物等に起因する積層板の膨らみ(凹凸)を金属
板表面の圧延筋等に影響されることなく正確に検出でき
る。また、樹脂フルムの配向,厚みの変化に対しても位
相板の軸方向回転角を調整することによって容易に対応
することができる。さらに、本発明の積層板の凹凸検査
装置によれば、簡単な構成の装置で上述の方法を自動的
に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する積層板の製造システムを示す
概略図である。
【図2】本発明の検査装置の一実施例を示す構成図であ
る。
【図3】積層板表面における光の反射状態を示す説明図
である。
【図4】位相板の回転角と視野の明るさの変化を示す説
明図である。
【図5】(a)及び(b)は気泡の有る場合と無い場合
における画像の明るさを画素数の分布状態で示したグラ
フである。
【図6】(a)及び(b)は図5(a)及び(b)を2
値化処理して膨らみの像を抽出した図である。
【図7】(a)及び(b)は図6(a)及び(b)の面
積分布を示す図である。
【符号の説明】
10 凹凸検査装置 110 顕微鏡 111 光源 112 偏光子 114 位相板 115 対物レンズ 116 検光子 117 接眼レンズ 118 回転制御部 119 位相板回転手段 120 ビデオカメラ 130 画像処理部 140 表示部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板に樹脂フィルムを貼り合わせて形
    成した積層板の、上記金属板と樹脂フィルムとの間に介
    在する気泡,異物等に起因して積層板表面に現われる凹
    凸を検査する方法において、 積層板の表面に、偏光子と位相板を通過させた光を投射
    し、かつ積層板の表面で反射した光を検光子を介して観
    察し、このとき上記位相板の軸方向を所定の角度だけ回
    転させ、積層板表面の凹凸を明暗像として観察すること
    によって積層板表面の凹凸検査を行なうことを特徴とし
    た積層板の凹凸検査方法。
  2. 【請求項2】 上記位相板の軸方向の回転を、上記樹脂
    フィルムの配向方向に対して所定の角度だけ回転させる
    請求項1記載の積層板の凹凸検査方法。
  3. 【請求項3】 位相板の軸方向を、樹脂フィルムの配向
    方向に対して45,135,225又は315度±20
    度の範囲だけ回転させる請求項2記載の積層板の凹凸検
    査方法。
  4. 【請求項4】 位相板の軸方向を、樹脂フィルムの配向
    方向に対して、積層板表面の凹凸の映像コントラストが
    最大となる角度だけ回転させる請求項2記載の積層板の
    凹凸検査方法。
  5. 【請求項5】 位相板の回転を観察した映像にもとづい
    て自動的に調整する請求項1,2,3又は4記載の積層
    板の凹凸検査方法。
  6. 【請求項6】 金属板に樹脂フィルムを貼り合わせて形
    成した積層板の、上記金属板と樹脂フィルムとの間に介
    在する気泡,異物等に起因して積層板表面に現われる凹
    凸を検査する装置において、 光源,偏光子,回転可能な位相板,この位相板の回転手
    段及び検光子を備えた顕微鏡と、 この顕微鏡で観察した積層板の表面を撮影する撮影手段
    と、 この撮影手段で撮影した観察画像を画像信号として処理
    する画像処理部と、 この画像処理部で処理した結果を積層板表面の凹凸デー
    タとして表示する表示部と、 上記画像処理部からの信号にもとづいて上記位相板回転
    手段に指令信号を出力する回転制御部とを具備したこと
    を特徴とする積層板の凹凸検査装置。
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