JP2558520B2 - バイナリー・サイクル動力回収装置 - Google Patents

バイナリー・サイクル動力回収装置

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JP2558520B2
JP2558520B2 JP1087955A JP8795589A JP2558520B2 JP 2558520 B2 JP2558520 B2 JP 2558520B2 JP 1087955 A JP1087955 A JP 1087955A JP 8795589 A JP8795589 A JP 8795589A JP 2558520 B2 JP2558520 B2 JP 2558520B2
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孝男 吉田
正登 栗須
浩一 菅谷
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Kajima Corp
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Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Kajima Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,地熱熱水や温泉熱等のような天然の熱や工
場廃熱のような低温度差エネルギを電気や冷房・冷凍用
冷熱源等に変換するバイナリー・サイクル動力回収装置
に係るものであり,特に,内部動力の軽減と熱交換効率
の改善によって小型機関に構成し,例えば温泉旅館等の
事業者単位でも簡単に地域エネルギを回収できるように
した小型実用向きのバイナリー・サイクル動力回収装置
に関するものである。
〔従来の技術〕
バイナリー・サイクルは,各種の熱源(例えば地熱や
温泉熱或いは工場廃熱)によって作動媒体(例えばフロ
ンやアンモニア等の熱媒)を加熱し,その蒸気エネルギ
を回転動力として回収するサイクルである。
第1図は従来の代表的なバイナリー・サイクル動力回
収装置の機器配置を図解的に示したものであり,1は蒸発
器,2はタービン,3は発電機,4は油分離器,5は凝縮器,6は
熱媒循環ポンプを示している。地熱や温泉熱或いは工場
廃熱等によって昇温した温水が温水ポンプ7によって蒸
発器1に導かれ,熱媒を蒸発させるための熱源として利
用される。そのさい,熱源水がスケール等を含む場合に
は熱交換器8でスケール等を含まない温水に熱交換して
から蒸発器1に導く。蒸発器1で蒸発した熱媒はタービ
ン2の駆動に利用され,油分離器4を経たあと凝縮器5
で凝縮され,背圧を発生させる。凝縮器5で液化した熱
媒は循環ポンプ6によって再び蒸発器1に送り込まれ
る。凝縮器5では冷却水ポンプ9によって通常は冷却水
が通水される。タービン2の潤滑用オイルは,熱媒と共
にタービンから出たあと,油分離器4で熱媒から分離さ
れ,オイルポンプ10によってタービン2に循環させる。
このようなバイナリー・サイクルによれば,地熱等を利
用して動力が回収できる。したがって,化石燃料の枯渇
が予想される将来において,自然に無限近く存在する低
温度差エネルギの回収技術として,かようなバイナリー
・サイクル動力回収装置の発展は最も期待されているも
のでもある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが,従来のバイナリー・サイクルは,地熱熱水
や温泉水を送込むための温水ポンプ(第1図の7),潤
滑オイルポンプ(同10),冷却水ポンプ(同9)等の内
部動力が多いので,装置を大型化しないと投資に見合っ
た移動回収ができず,また,従来の蒸発器や凝縮器の通
常の熱交換方式では低温度差エネルギを有効に乗り出す
にはやはりその規模を大きくすることが要求され,結
局,大量の地熱を大型の装置で大規模に回収する場合に
のみ経済性が成立すると考えられ,装置の小型化は困難
であった。
したがって,例えば日本だけでも90℃以上の温泉は10
5ケ所以上もあるが,このような温泉源に対して事業者
単位でバイナリー・サイクル動力回収装置を構成すると
言ったことは全く行われておらず大量の熱が水蒸気とし
て廃棄されているのが現状である。
本発明はこのような問題の解決を目的としたものであ
り,バイナリー・サイクルの実用小型装置開発の課題で
ある内部動力の軽減と熱交換器の小型化高性能化を達成
せんとしてなされたものである。
〔問題点を解決する手段〕
本発明に従うバイナリー・サイクル動力回収装置は,
地熱または工場廃熱などによる高温水から水蒸気を分離
する蒸気分離器と,該蒸気分離器で分離された水蒸気を
水中に直接的に導入して熱水を作る熱水槽と,該熱水に
よって熱媒を加熱蒸発させるための該熱水槽中に設置さ
れた熱媒加熱蒸発装置と,この熱媒加熱蒸発装置によっ
て得られた熱媒蒸発を駆動源とするタービンと,このタ
ービン通過後の熱媒を凝縮させるための凝縮器と,この
凝縮器で凝縮した熱媒液を前記の熱媒加熱蒸発装置に循
環するための熱媒循環ポンプとから主構成され,前記の
熱水槽の底部に配置されたノズルから該水蒸気を水中に
気泡として導入すると共にこの水蒸気気泡と接する水中
に該熱媒加熱蒸発装置を設置し,この熱媒加熱蒸発装置
で加熱蒸発する熱媒を熱水槽内の水と混和することなく
熱交換するようにしたものである。
ここで,熱水槽中に設置される熱媒加熱蒸発装置は,
熱媒液がその中を通液する多管を熱水中に配置してなる
熱媒加熱器と,この熱媒加熱器を通過した熱媒をフラッ
シュさせるためのフラッシュチヤンバーとからなる。ま
た,該熱媒加熱器とフラッシュチヤンバーとの間の熱媒
通路にオイル分離器が介装され,このオイル分離器で分
離されたオイルをタービンに供給するように構成するこ
とができる。
さらに該凝縮器は,熱媒液が存在するシエル内に冷却
水が通水するチユーブを配置したシエルアンドチユーブ
型熱交換器からなり,該シエル内の熱媒液中にその底部
より熱媒蒸気を直接的に導入するための熱媒蒸気導入手
段が設けられ,シエル内において熱媒液と熱媒蒸気を直
接的に熱交換させる気液直接熱交換器に構成される。
〔作用〕
蒸気分離器は地熱または工場廃熱等による高温水から
水蒸気と温水を分離する作用を供するものである。すな
わち,蒸気分離器は従来廃棄されていた水蒸気を捕集す
るものであり,本発明はこの廃棄水蒸気を熱源としてバ
イナリー・サイクル動力回収装置を構成するものであ
る。したがって,この水蒸気と分離された高温水はその
温度を保持したまま例えば温泉熱水として温泉浴場など
にそのまま利用できる。
熱水槽は,槽内の水中に前記の水蒸気を気泡として直
接導入することによって,水を加熱する槽であり,この
水蒸気と槽内水とを直接的に熱交換させる作用を供する
ものである。水蒸気から復水した水も熱水槽中に蓄えら
れることになる。
熱媒加熱蒸発装置は熱水槽中に設置され,槽内の熱水
によって熱媒蒸気を発生させる作用を供する。熱水槽中
に設置されるこの装置は,熱媒加熱器とフラッシュチヤ
ンバーとからなるが,前者では熱媒液を加熱し,この加
熱した熱媒液を後者で蒸気とする。この熱媒液の加熱と
蒸発を行う熱は熱水槽中の熱水から抜熱するが,熱水槽
中には蒸気分離器から導入される水蒸気気泡が連続して
導入されるので熱水が撹拌される結果,その抜熱の熱交
換が効果的に行われる。
熱媒加熱器とフラッシュチヤンバーとの間の設置され
たオイル分離器は,好ましくは熱水槽中に設置され,熱
媒加熱器で加熱された熱媒液に同伴するオイルを密度差
で分離する。この分離は必ずしも完全に行われなくても
よく,このオイル分離器内で生成したオイル分の濃い作
動媒体液は,その高温高圧を維持したまま,タービンに
送り込まれる。フラッシュチヤンバーに送り込まれる熱
媒液に同伴するオイル分は,熱媒液に比べて蒸発しがた
いのでフラッシュチヤンバー底部に一部の熱媒液と共に
堆積するようになる。このオイル分はフラッシュチヤン
バー底部にから抜き出され,熱媒加熱器に戻される。
凝縮器は,タービンを通過した熱媒蒸気およびオイル
の混合ガスを冷却して凝縮させるものであるが,この混
合ガスを凝縮液中に導入するという気液直接熱交換を行
う作用を供するものである。この凝縮液中に被凝縮気体
を直接導入することによって熱交換効率が高くなり、小
型の凝縮器に構成することができる。また,凝縮液に溶
け込まなかった不活性ガス類はこの凝縮器で分離するこ
とができる。
〔実施例〕 以下に図面に示した本発明装置の実施例について詳述
する。
第2図に示した本発明装置において,11は蒸気分離器,
12は熱水槽,13は熱水槽中に設置された熱媒加熱器,14は
同じく熱水槽中に設置されたフラッシュチヤンバー,15
はオイル分離器,16は動力回収用膨張機(タービン),17
は発電機,18は凝縮器,19は熱媒循環ポンプを示してお
り,この熱媒が循環する経路は図示のように実質上クロ
ーズドサイクルを形成している。したがって,この作動
流体としての熱媒は熱源側の熱水や水蒸気とは実質上混
和することはない。
蒸気分離器11には,泉源20から(高温水+水蒸気)の
高圧水をその圧を利用して導き,ここで分離された水蒸
気を蒸気管21を経て熱水槽12の底部に配置された蒸気ド
ラフトノズル22に導き,他方の高温水は温水管23を経
て,その高温を維持したまま例えば温泉用熱水として浴
場等に供給する。すなわちこの蒸気分離器11は,例えば
温泉エネルギのうち,蒸気エネルギだけを取り出すもの
である。蒸気エネルギは圧を有するのでその搬送には温
水搬送の場合のようにポンプは不要であり,且つ温水搬
送による熱損失がなくなる。
熱水槽12は,その底部に先述の蒸気ドラフトノズル22
を配置してなる熱水を蓄える水槽であり,該蒸気ドラフ
トノズル22は,槽内水全体に蒸気の気泡が分布するよう
に,槽底部全域にそのノズル口が多数分配されている。
槽内水に導入された水蒸気は槽内水にその保有熱を付与
して復水し,増量した水はオーバーフロー管24から槽外
に排出される。この熱水槽12の熱水中において,熱媒加
熱器13と熱媒蒸発器であるフラッシュチヤンバー14とが
前記の水蒸気気泡と接する位置に設置され,また両者の
中間に油分離器15が設置されている。
熱媒加熱器13は,熱媒液がその中を通液する多数本の
チユーブ25が熱水中に配置された簡単なものであり,図
示の例では,熱媒液の導入ヘッダ室26と導出ヘッダ室27
とを上下方向に設け,導入ヘッダ室26から導出ヘッダ室
27に通ずる多数本のU型チユーブ25が熱水中に浸漬する
ように管軸を水平方向にして配置されている。したがっ
て,各チユーブ25の周囲にはドラフトノズル22から流出
する水蒸気の気泡が立ち上がり,この気泡による熱の供
給と液の撹拌が各チユーブ25の周囲で同時に行われ,各
チユーブ25内を流れる熱媒液との間で効果的な液と液に
よる熱交換が行われる。これによって,導出ヘッダ室27
からは昇温した熱媒液が管路28を経て取り出される。
この加熱された熱媒液は管路28から熱水中に配置され
た油分離器15に導入される。この油分離器15は,熱媒液
とこれに同伴する潤滑油を密度差によって分離する簡単
なもので,図示の例では熱媒液導入口29と導出口30を下
方側壁をもつ垂直な筒状容器からなり,導入口29と導出
口30の間の容器内には邪魔板31が垂直方向に設置され,
オイル抜き出し管32が,その管口33が容器内上層部に位
置するように設けられている。この構造によって,加熱
されて高圧になった熱媒液が油分離器15内を通過するさ
いに,比重の小さいオイル分が容器上層部に集積し,こ
のオイル分が一部の熱媒液と共に管口33からオイル抜き
出し管32に液圧によって自然に流出する。このオイル抜
き出し管32はタービン16のオイル供給口34に通じてい
る。一般に潤滑油は熱媒に溶解する場合が多いが,高温
に加熱すると分離する性質がある。この性質を有利に利
用するために,油分離器15自身も熱水槽12の熱水内に浸
漬するのがよい。このようにして油分離器15によって熱
媒液中に同伴するオイル分の殆んどが抜き出されながら
(分離は完全である必要はない)その液圧によってター
ビン16に自然に供給される。すなわち第1図のような潤
滑ポンプは不要であり,また第1図の場合よりも小型で
簡単な油分離器を使用することができる。このため,回
収動力が向上する。油分離器15を出た熱媒液の主流は,
その液導出口30から管路35を経て,同じく熱水中に配置
されたフラッシュチヤンバー14内に導入される。
フラッシュチヤンバー14は,管路35を経て供給される
高温高圧の熱媒液を,この管路35よりも遥かに大きな内
容積をもつチヤンバー内に噴射させて蒸発(ガス化)を
行わせる容器であり,この容器内は,熱媒液の導入口36
を一側方上部に有するフラッシュ室37と,熱媒蒸気を取
り出す蒸気導出口38を他方の側方上部に有する蒸気過熱
室39とからなっており,フラッシャ室37と蒸気過熱室39
とは隔壁40によって区分される。隔壁40は室内の上部だ
けに存在し,その下方は開放されている。フラッシャ室
37においては,熱媒液の導入口36より下方の室内に,多
孔板からなるフラッシング板41が配置され,このフラッ
シング板41から熱媒液が滴下してその蒸発(ガス化)を
助成する。このフラッシャ室37と蒸気過熱室39のいづれ
の室内にも上下方向に貫通する熱交換パイプ42が多数配
置されている。各熱交換パイプ42は室の底板と天井板と
を貫通して配置された上下端開口の管であり,この管内
を蒸気ドラフトノズル22から導出する水蒸気の気泡が上
昇できるようにしてある。したがって,各熱交換パイプ
42内は熱水槽12内の熱水が水蒸気の気泡で攪拌されなが
ら存在することになり,フラッシュチヤンバー14内を通
過する熱媒に効果的に熱を付与し,フラッシャ室37にお
ける熱媒の蒸発と,蒸気過熱室39における蒸気の再過熱
(ミスト成分を除去しながら過熱蒸気とする)を促進す
る。ここで発生した熱媒蒸気は,蒸気管43を経て,この
管路に介装された絞り弁44で絞られたあと,タービン16
に供給され,タービン16の駆動源として使用される。
一方,フラッシュチヤンバー14の底部には,液抜き口
46が設けられており,ガス化しなかった液分(オイル分
も含まれる)がこの液抜き口46を経て取り出される。こ
の液抜き口46は,加熱器13に熱媒液を供給する管路47に
対して,接続管48を介して接続されており,後述の如
く,蒸発器内循環ポンプ59によって加熱器13に戻され
る。
タービン16から出る熱媒とオイルの混合流体は凝縮器
18に管路50を経て直接供給される。すなわち,第1図の
従来例のように,タービンと凝縮器の間にオイル分離器
(およびそのためのオイルポンプ)を設置することな
く,熱媒とオイルの混合流体をそのまま凝縮器18に送り
込む。この凝縮器18は,シエル51内に冷却水の通水チユ
ーブ52を多数配管したシエルアンドチユーブ型熱交換器
に類似の構造を有するが,シエル51内に被凝縮物である
熱媒液53が各チユーブ52に冠液するように常時滞留させ
てある点で通常のシエルアンドチユーブ型熱交換器とは
異なっている。すなわち,軸を横方向にしたシエル51内
に,冷却水の通水チユーブ52を管軸を横方向にして多数
本配置すると共に,シエル51の底部には多孔ノズル54を
設置し,またシエル51のほぼ中〜下腹部に凝縮液取出口
55が設けられており,シエル51内に配置されるチユーブ
52の実質上全てがその中に浸漬するように凝縮液53が充
填してある。なお,図示の例では冷却水の導入ヘッダ部
56と導出ヘッダ部57が上下方向に設けられ,前述の加熱
器13の場合と同様な配置で,導入ヘッダ室56から導出ヘ
ッダ室57に通ずる多数本のU型チユーブ52がシエル51内
の凝縮液中に浸漬するように管軸を水平方向にして配置
されている。この凝縮器18には,タービン16を通過した
混合流体(液体よりも蒸気が殆んどである)が多孔ノズ
ル54を経て器内の凝縮液53中に気泡状でその底部より導
入され,器内の低温の凝縮液53(チユーブ52によって冷
却されている)と直接滴に接触して冷却されて凝縮し,
凝縮液53と一体となる。そのさい,凝縮液53の中に導入
される熱媒蒸気の気泡が凝縮液53の撹拌を助成すると共
に蒸気と液とが直接的に大きな接触面積をもって接する
ことになるので,蒸気の冷却が効果的に行われ,凝縮を
促進する。この直接接触型の熱交換によって,タービン
16を通過したオイルを含む混合流体であっても高性能に
凝縮が可能となり,このオイル含有流体の凝縮ができる
ことによって,タービンと凝縮器との間の油分離器を不
要化できた点に一つの特徴がある。また,この油分離器
が存在しないことは,タービンに凝縮器の背圧を直接伝
達できることになり,動力回収性能の向上に大いに寄与
することができる。
このようにして凝縮液が生成すると,生成した分だけ
凝縮液取出口55から管路58を経て器外に取り出され,熱
媒循環ポンプ19によって前述の熱媒液加熱器13に循環さ
れ,バイナリー・サイクルを形成する。
なお,フラッシュチヤンバー14から連結管48を経て凝
縮液管路47に導入された部分を加熱器13に積極的に送り
込むために蒸発器内循環ポンプ59が外管路47に介装され
ているが,このポンプ59は加熱蒸発器内だけの循環であ
るから,加圧負荷がなく摩擦抵抗等の流動抵抗だけであ
るから,その容量は非常に小さなものでよい。また,凝
縮器18のジエル51の最上部にガス抜き口60が設けられ,
系内で発生した不活性ガス等がガスチヤンバー61を経て
除去できるようにしてある。従来の凝縮器では熱媒に混
入した不活性ガスの除去には特別の考慮を払わねばなら
なかったが,本発明の気液直接接触型凝縮器ではシエル
51の最上部にガス抜き口60を設けるだけで目的が達成で
きる。
〔効果〕
以上の構成になる本発明のバイナリー・サイクル動力
回収装置によれば,泉源等から発生する従来は廃棄され
ていた水蒸気を熱源とするものであり,したがって泉源
の高温水はその温度を保有したまま温泉等に利用でき
る。そして,水蒸気がもつ圧を利用して熱水槽中に噴射
させるので温水ポンプは実質上不要となる。また水蒸気
のもつ熱は水と直接的に接触して熱水を作り出すのでそ
の熱の全てが簡単且つ腹水可能に採取される。
さらに,熱媒液の蒸気化は,水蒸気気泡による攪拌状
態下にある熱水中の加熱器およびフラッシュチヤンバー
で行われるので,小型装置でも十分に蒸気化のための熱
交換が達成できる。加えて凝縮器も気液直接熱交換器に
構成したので熱交換の効率が良好であり,小型のもので
も十分に凝縮目的を達成できる。
そして,タービンの潤滑オイルは従来のようにオイル
ポンプを用いなくてもサイクルの途中で濃縮されてター
ビンに供給されるので,オイルポンプ並びにそのための
動力か不要となる。特に,タービンと凝縮器との間で油
分離器を省略できたことは,凝縮器での背圧が直接ター
ビンに伝達される結果となり,ここでも動力回収に大き
な効果を発揮する。
このような数々の効果が総合的に発揮される結果,サ
イクル内の内部動力が特徴となり且つ熱交換が高性能に
行われることから,小型の低温度差バイナリー・サイク
ル動力回収装置が構成でき,したがって,例えば温泉旅
館等の事業者単位でも経済的に設置ができ,従来放置さ
れていた廃水蒸気から電力や冷熱源を高収率で取り出す
ことができる実用価値の高い省エネルギ装置を提供する
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のバイナリー・サイクル動力回収装置の代
表例を示す機器配置系統図,第2図は本発明に従うバイ
ナリー・サイクル動力回収装置の例を示す機器配置略断
面図である。 11……蒸気分離器,12……熱水槽,13……熱媒加熱器,14
……フラッシュチヤンバー,15……オイル分離器,16……
タービン,17……発電機,18……凝縮器,19……熱媒循環
ポンプ,20……泉源,22……水蒸気ドラフトノズル,37…
…フラッシャ室,39……過熱室,46……液抜き口,53……
凝縮液,54……多孔ノズル,59……蒸発器内循環ポンプ,6
0……ガス抜き口。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−108547(JP,A) 特開 昭54−77848(JP,A) 実開 昭61−33902(JP,U)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地熱または工場廃熱による高温水から水蒸
    気を分離する蒸気分離器と,該蒸気分離器で分離された
    水蒸気を水中に直接的に導入して熱水を作る熱水槽と,
    該熱水によって熱媒を加熱蒸発させるための該熱水槽中
    に設置された熱媒加熱蒸発装置と,この熱媒加熱蒸発装
    置によって得られた熱媒蒸気を駆動源とするタービン
    と,このタービン通過後の熱媒を凝縮させるための凝縮
    器と,この凝縮器で凝縮した熱媒液を前記の熱媒加熱蒸
    発装置に循環するための熱媒循環ポンプと,からなるバ
    イナリー・サイクル動力回収装置であって、前記の熱水
    槽の底部に配置されたノズルから該水蒸気が水中に気泡
    として導入され,この水蒸気気泡と接する水中に該熱媒
    加熱蒸発装置が設置され,この熱媒加熱蒸発装置で加熱
    蒸発する熱媒は熱水槽内の水と混和することなく熱交換
    されることを特徴とするバイナリー・サイクル動力回収
    装置。
  2. 【請求項2】熱媒加熱蒸発装置は,熱媒液がその中を通
    液する多管を熱水中に配置してなる熱媒加熱器と,この
    熱媒加熱器を通過した熱媒をフラッシュさせるためのフ
    ラッシュチヤンバーとからなる請求項1に記載のバイナ
    リー・サイクル動力回収装置。
  3. 【請求項3】熱媒加熱蒸発装置が,熱媒液がその中を通
    液する多管を熱水中に配置してなる熱媒加熱器と,この
    熱媒加熱器を通過した熱媒をフラッシュさせるためのフ
    ラッシュチヤンバーとからなり,該熱媒加熱器とフラッ
    シュチヤンバーとの間の熱媒通路にオイル分離器が介装
    され,このオイル分離器で分離されたオイルを前記のタ
    ービンに供給するようにした請求項1に記載のバイナリ
    ー・サイクル動力回収装置。
  4. 【請求項4】フラッシュチヤンバーは,熱水および水蒸
    気気泡がその中を通過する熱交換パイプを備えている請
    求項2または3に記載のバイナリー・サイクル動力回収
    装置。
  5. 【請求項5】フラッシュチヤンバーはその底部に液抜き
    口を有し,この液抜き口が凝縮器から熱媒加熱器に通ず
    る熱媒管路に接続されている請求項4に記載のバイナリ
    ー・サイクル動力回収装置。
  6. 【請求項6】凝縮器は,熱媒液が存在するシエル内に冷
    却水が通水するチユーブを配置したシエルアンドチユー
    ブ型熱交換器からなり,該シエル内の熱媒液中にその底
    部より熱媒蒸気を直接的に導入するための熱媒蒸気導入
    手段が設けられ,シエル内において熱媒液と熱媒蒸気を
    直接的に熱交換させる気液直接熱交換器である請求項1,
    2,3,4または5に記載のバイナリー・サイクル動力回収
    装置。
  7. 【請求項7】凝縮器の該シエルは,その最上部にガス抜
    き口を有すると共に,ほぼ中央部若しくはその下部に熱
    媒液の導出口を有する請求項6に記載のバイナリー・サ
    イクル動力回収装置。
JP1087955A 1989-04-10 1989-04-10 バイナリー・サイクル動力回収装置 Expired - Lifetime JP2558520B2 (ja)

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