JP2557726B2 - フェニルメルカプトアゾール化合物 - Google Patents

フェニルメルカプトアゾール化合物

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JP2557726B2 JP2188130A JP18813090A JP2557726B2 JP 2557726 B2 JP2557726 B2 JP 2557726B2 JP 2188130 A JP2188130 A JP 2188130A JP 18813090 A JP18813090 A JP 18813090A JP 2557726 B2 JP2557726 B2 JP 2557726B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規なフェニルメルカプトアゾール化合
物、更に詳しくは、ホスホン酸部を有する新規なフェニ
ルメルカプトアゾール化合物およびその塩または低級ア
ルキルエステルに関する。
(従来の技術) フェニルメルカプトアゾール化合物として、芳香環に
水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基、ニトロ基、シ
アノ基、アミノ基、スルファモイル基、カルバモイル
基、アミド基、スルホンアミド基、ハロゲン原子などの
置換基を有するものが、ハロゲン化銀写真感光材料のカ
ブリ防止剤として特開昭60−192936号や特開昭64−8095
1号などに記載されている。
更に、ホスホン酸部を有するフェニルメルカプトアゾ
ール化合物として、下記化合物 が直接ポジ画像を得るため、ハロゲン化銀をカブらせる
作用を有する化合物として欧州特許第283041A号に記載
されている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、ハロゲン化銀写真感光材料において感度低
下を少なくしつつカブリの発生を効果的に抑制する、新
規なフェニルメルカプトアゾール化合物を提供すること
を目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者は種々検討の結果、下記一般式〔I〕 (式〔I〕中、Aは−CH=又は−N=を表わし、Bは−
CH=、 又は−N=を表わし、Xは を表わし、Yは炭素数2または3のアルキレン鎖を表わ
す。nは0または1を表わし、mは0または1を表わ
す。フェニル基における の結合位置は複素環に対して3位または4位である。) で表わされる新規なフェニルメルカプトアゾール化合物
およびその塩またはそのメチルエステルもしくはエチル
エステルを見出し、該化合物が、ハロゲン化銀写真感光
材料において優れたカブリ防止作用を示すことが判っ
た。
式〔I〕において、Yは炭素数3のアルキレン鎖であ
ることが好ましい。また、合成の容易さから、nおよび
mはともに0であるか又はともに1であることが好まし
い。
更に、出発物質の入手の容易さから、Aが−CH=であ
るとき、Bは−CH=又は であることが好ましく、Aが−N=であるとき、Bは 又は−N=であることが好ましく、AおよびBがともに
−N=であるとき、n及びmがともに1であることが好
ましい。
更に、本発明においては、式〔I〕で表わされるホス
ホン酸部を有するフェニルメルカプトアゾール化合物の
塩またはその低級アルキルエステル(メチルエステル又
はエチルエステル)が含まれる。
塩の例としては、アンモニウム塩、金属塩(例えばナ
トリウム塩、カリウム塩)などが挙げられる。
次に本発明の化合物の合成法について述べる。
合成法としては大別して2つの方法がある。一つはと
くにアリールホスホン酸メルカプトアゾール合成に便利
な方法で、ホスホン酸またはホスホン酸エステル部を持
つ芳香族化合物を出発原料として合成する方法である。
もう一つはとくに連結基を含む化合物の合成に便利な方
法で、フェニルメルカプトアゾール化合物とアルキルホ
スホン酸部を別々に合成し最後に連結する方法である。
メルカプト置換のヘテロ環の合成法に関してはベリヒ
テ デア ドイッチェン ヘミシェ ゲゼルシャフト
(Berichte der Deutschen Chemische Gesellschaf
t)、22、568頁(1889年)、同、29、2483頁(1896
年)、ジャーナル オブ ケミカル ソサイアティー
(J.Cem.Soc.)、1932年、1806頁、ジャーナル オブ
アメリカン ケミカル ソサイアティー(J.Am.Cem.So
c.)、71、4000頁(1949年)、米国特許2,585,388号、
同2,541,924号、アドバンシーズ イン ヘテロサイク
リック ケミストリー(Advances in Heterocyclic Che
mistry)、、165頁(1968年)、オルガニック シン
セシス IV(Org.Synth.IV)、569頁(1963年)、ベリ
ヒテ デア ドイッチェン ヘミシェ ゲゼルシャフト
(Berichte der Deutschen Chemische Gesellschaf
t)、、465頁(1876年)、ジャーナル オブ アメリ
カン ケミカル ソサイアティー(J.Am.Chem.Soc.)、
45、2390頁(1923年)、カトリッキーとレース(Katrit
zky and Rees)著コンプレヘンシブ ヘテロサイクリッ
ク ケミストリー(Comprehensive Heterocyclic Chemi
stry)、2巻、3巻、4巻、5巻、6巻に記載の方法を
参考にして合成することができる。特に、最後のカトリ
ッキーとレース(Katritzky and Rees)著コンプレヘン
シブ ヘテロサイクリック ケミストリー(Comprehens
ive Heterocyclic Chemistry)では網羅的な記載があ
り、参考になる。
ホスホン酸部の合成に関してはアルキルホスホン酸と
アリールホスホン酸に分けて述べる。
アルキルホスホン酸は一般にアルキルハライドを亜燐
酸エステルの反応、いわゆるアルブゾフ反応(Arbuzov
Reaction)によってアルキルホスホン酸エステルを合成
することが出来る。このホスホン酸エステルを酸または
アルカリによって一般的な加水分解反応を行うことによ
ってアルキルホスホン酸を合成することが出来る。方法
の詳細についてはシンセシス(Synthesis)、1979年、6
15頁、ケミカル レビュー(Chemical Review)、1981
年、81巻、415頁、ジャーナル オブ オルガニック
ケミストリー(J.of Org.Chem.)に記載の方法を参考に
することが出来る。
アリールホスホン酸に関してはシンセシス(Synthesi
s)、1979年、21頁に記載の環状−塩化亜燐酸エステル
とジアゾニウム塩の反応でアリールホスホン酸エステル
とし、ついで加水分解を行う方法、ジャーナル オブ
オルガニック ケミストリー(J.of Org.Chem.)、24
巻、3612頁、(1974年)に記載の沃化アリールとジアル
キル亜燐酸エステルを光照射下に反応させ、アリールホ
スホン酸エステルとし、ついで加水分解を行う方法等が
知られており、これらの反応で比較的容易に合成するこ
とが可能である。
本発明の化合物は、必要に応じて、カラムクロマトグ
ラフィー又は再結晶操作を行なうことにより、更に高純
度の精製品とすることができる。
次に本発明の化合物の具体例及びその融点と1H−NMR
データを下記第1表に示すが、本発明はこれらの具体例
に限定されるものではない。
(実施例) 次に実施例としての本発明の化合物の製造例を示す。
尚、以下の実施例で得られる化合物例番号は、それぞれ
上記第1表の化合物例番号に対応する。
実施例1 4−(3−ホスホノフェニル)−3−メチル−5−メル
カプトトリアゾール(化合物例4)の合成 (合成例1−1)3−ニトロベンゼンホスホン酸(1a)
の合成 氷冷下濃硝酸250mlと濃硫酸250mlを混合し、温度を20
〜30℃に保ちながらベンゼンホスホン酸200gを少しずつ
加えた。添加終了後、室温で2時間撹拌し、反応終了後
氷水2に注いだ。氷冷下水酸化ナトリウム288gを加え
て中和し、更に食塩を加えて飽和させた。飽和した水溶
液を酢酸エチルで抽出し、抽出液を硫酸マグネシウムで
乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。濃縮液
にクロロホルム200mlを加え、ガラス棒で容器内側をこ
すると結晶化した。生成した結晶を濾過し、減圧乾燥し
て3−ニトロベンゼンホスホン酸(1a)156gを得た。
(合成例1−2)3−ジエチルホスホノニトロベンゼン
(1b)の合成 3−ニトロベンゼンホスホン酸(1a)50gにアセトニ
トリル400mlを加えて懸濁させた。室温でオキシ塩化リ
ン50mlを加え、添加後2時間加熱還流した。反応液を氷
冷下エタノール300mlに注ぎ30分間撹拌した後、ロータ
リーエバポレーターでエタノールを留去した。濃縮液を
酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムを加えて乾燥し
た後、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残滓をカ
ラムクロマトグラフ(シリカゲル)で精製して、3−ジ
エチルホスホノニトロベンゼン(1b)17gを得た。収率5
0% (合成例1−3)3−ジエチルホスホノアニリン(1c)
の合成 3−ジエチルホスホノニトロベンゼン(1b)17gをエ
タノール250mlに溶解し、塩化アンモニウム6gを水100ml
に溶した水溶液を加えて加熱した。加熱下鉄粉20gを少
量ずつ添加し、30分間加熱還流した。反応終了後鉄粉を
セライト濾過によって除き、エタノールをロータリーエ
バポレーターで留去した。得られた濃縮液を酢酸エチル
で抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムを加えて乾燥した後、ロータリーエバポレーターで
濃縮して3−ジエチルホスホノアニリン(1c)14gを得
た。収率94% (合成例1−4)3−ジエチルホスホノフェニルイソチ
オシアナート(1d)の合成 3−ジエチルホスホノアニリン(1c)15gをアセトニ
トリル50mlに溶解し、チオホスゲン9mlと水100mlの懸濁
液に滴下した。滴下終了後30分撹拌し、反応の終了を確
認した後、トリエチルアミン45mlを加え、10分間撹拌し
た。混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水
で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥した後、ロータリーエ
バポレーターで濃縮した。残滓をカラムクロマトグラフ
により精製し3−ジエチルホスホノフェニルイソチオシ
アナート(1d)11gを得た。収率62% (合成例1−5)4−(3−ホスホノフェニル)−3−
メチル−5−メルカプトトリアゾール(化合物例4)の
合成 3−ジエチルホスホノフェニルイソチオシアナート
(1d)2.1gとアセトヒドラジド0.8gとエタノール50mlを
混合し、室温で1時間反応させた。ロータリーエバポレ
ーターで濃縮し、残滓をカラムクロマトグラフにより精
製して中間体である1−(3−ホスホノフェニル)−3
−アセチルアミノセミカルバジド2.4gを得た。得られた
1−(3−ホスホノフェニル)−3−アセチルアミノセ
ミカルバジドをエタノール20mlに溶解し、水酸化カリウ
ムの10%水溶液を10ml加えて3時間加熱還流した。反応
終了後、希塩酸を加えてpH6〜7に調整してからロータ
リーエバレーターでエタノールを除いた。得られた濃縮
液に濃塩酸50mlを加えて5時間加熱還流し、その後ロー
タリーエバポレーターで水を除いた。残滓をカラムクロ
マトグラフ(Sephadex)で精製して4−(3−ホスホノ
フェニル)−3−メチル−5−メルカプトトリアゾール
(化合物例4)を得た。収量1.0g、収率43%。
実施例2 4−(4−ホスホノフェニル)−3−メチル−5−メル
カプトトリアゾール(化合物例3)の合成 (合成例2−1)4−ジエチルホスホノニトロベンゼン
(2a)の合成 4−ニトロベンゼンジアゾニウムテトラフルオロボレ
ート48gを酢酸エチル300mlに懸濁させ、室温で三塩化リ
ン33gと臭化第一銅4gを加え撹拌した。混合物を50℃に
加熱すると激しく反応し気体を発生した。反応終了後、
氷冷下エタノール100mlを加え10分間撹拌し、更に水200
mlを加えた後、過剰なエタノールをロータリーエバポレ
ーターで除いた。得られた濃縮液を酢酸エチルで抽出
し、抽出液をアンモニア水、飽和食塩水で洗浄、硫酸マ
グネシウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで溶媒
を除去して4−ジエチルホスホノニトロベンゼン(2a)
15gを得た。収率33% (合成例2−2)4−ジエチルホスホノアニリン(2b)
の合成 4−ジエチルホスホノニトロベンゼン(2a)16gをエ
タノール250mlに溶解し、塩化アンモニウム4.2gの水溶
液80mlを加えて加熱した。加熱下、鉄粉17gを少量ずつ
添加し、20分間加熱還流した。反応終了後鉄粉をセライ
ト濾過によって除去し、エタノールをロータリーエバポ
レーターで減圧留去し、得られた濃縮液を酢酸エチルで
抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで溶媒を除い
て4−ジエチルホスホノアニリン(2b)13.5gを得た。
収率96%。
(合成例2−3)4−ジエチルホスホノフェニルイソチ
オシアナート(2c)の合成 4−ジエチルホスホノアニリン(2b)5.0gをアセトニ
トリル30mlに溶解させ、チオホスゲン3.8mlと水50mlの
懸濁液に氷冷下滴下した。10℃以下で約1時間反応さ
せ、原料の消失を確認した後トリエチルアミン17mlを加
え室温で30分間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出
し、抽出液を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾
燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。濃縮液を
シリカゲルカラムで精製し4−ジエチルホスホノフェニ
ルイソチオシアナート(2c)3.2gを得た。収率53% (合成例2−4)4−(4−ホスホノフェニル)−3−
メチル−5−メルカプトトリアゾール(化合物例3)の
合成 4−ジエチルホスホノフェニルイソチオシアナート
(2c)1.2gをエタノール20mlに溶解しアセトヒドラジド
0.4gを加え、室温で1時間反応させた。反応液に10%−
水酸化カリウム水溶液10mlを加え4時間加熱還流した。
反応終了後希塩酸でpH5付近に中和し、ロータリーエバ
ポレーターで濃縮した。濃縮液に濃塩酸70mlを加え4時
間加熱還流し、再びロータリーエバポレーターで濃縮し
て粗生成物を得た。得られた油状物をカラムクロマトグ
ラフにより精製し、4−(4−ホスホノフェニル)−3
−メチル−5−メルカプトトリアゾール(化合物例3)
を得た。収量0.5g.収率37%. 実施例3 4−〔3−{3−(3−ホスホノプロピル)ウレイド}
フェニル〕−3−メチル−5−メルカプトトリアゾール
(化合物例5)の合成 (合成例3−1)N−(3−アセチルアミノフェニル)
ジチオカルバミン酸トリエチルアミン塩(3a)の合成 3−アミノアセトアニリド600gにアセトニトリル4
を加え溶解したのち、トリエチルアミン800mlを加え
た。この混合液に氷水で冷却し20℃以下に保ちながら、
二硫化炭素360mlを滴下した。約1.5時間後反応の終了を
確認し、析出した結晶を濾取し、N−(3−アセチルア
ミノフェニル)ジチオカルバミン酸トリエチルアミン塩
(3a)1170g(収率90%)を得た。この結晶は更なる精
製を加えることなく次の反応に使用した。
(合成例3−2)3−アセチルアミノフェニルイソチオ
シアナート(3b)の合成 N−(3−アセチルアミノフェニル)ジチオカルバミ
ン酸トリエチルアミン塩(3a)270gにアセトン800mlを
加え懸濁させた。窒素気流下、氷水で冷却し、10℃以下
に保ちながらクロロ炭酸エチル100mlを滴下した。発生
した気体は次亜塩素酸ナトリウム水溶液で捕捉した。滴
下完了後、結晶を濾過した。濾液には水1を加え、析
出した結晶を濾取した。得られた結晶を合わせて水洗し
たのち、乾燥し、アセトニトリルより再結晶して3−ア
セチルアミノフェニルイソチオシアナート(3b)115gを
得た。収率76% 融点148℃ (合成例3−3)1−(3−アセチルアミノフェニル)
−3−アセチルチオセミカルバジド(3c)の合成 3−アセチルアミノフェニルイソチオシアナート(3
b)30gにエタノール400mlを加え、ついでアセトヒドラ
ジド13gを添加して室温で撹拌した。約30分で結晶が析
出しはじめた。4時間後析出した結晶を濾取、乾燥し1
−(3−アセチルアミノフェニル)−3−アセチルチオ
セミカルバジド(3c)42gを得た。収率100% (合成例3−4)4−(3−アセチルアミノフェニル)
−3−メチル−5−メルカプトトリアゾール(3d)の合
成 1−(3−アセチルアミノフェニル)−3−アセチル
チオセミカルバジド(3c)70gにエタノール250mlと水酸
化カリウム(10%)500mlを混合し、2時間加熱還流し
た。冷却後希塩酸を用いてpH6〜7に調整すると結晶が
析出した。結晶を吸引濾過し、乾燥し4−(3−アセチ
ルアミノフェニル)−3−メチル−5−メルカプトトリ
アゾール(3d)53gを得た。収率81%、融点225℃ (合成例3−5)4−(3−フェノキシカルボニルアミ
ノフェニル)−3−メチル−5−メルカプトトリアゾー
ル(3f)の合成 4−(3−アセチルアミノフェニル)−3−メチル−
5−メルカプトトリアゾール(3d)10gに12規定塩酸150
mlを加え、加熱還流した。3時間後、冷却し、ロータリ
ーエバポレーターで水を留去し、4−(3−アミノフェ
ニル)−3−メチル−5−メルカプトトリアゾール(3
e)塩酸塩の粗結晶を得た。この結晶にアセトニトリル1
00mlを加え、ついでピリジン12gを添加して撹拌した。
次に、氷水で冷却し、5℃以下に保ちながらクロロ炭酸
フェニル7.5gを滴下した。滴下終了後10分反応したの
ち、反応液に水20mlを加え、ロータリーエバポレーター
で溶媒を除去した。得られた濃縮液を酢酸エチルで抽出
し、抽出液を飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。溶媒を留去し、4−(3−フェノキ
シカルボニルアミノフェニル)−3−メチル−5−メル
カプトトリアゾール(3f)の粗結晶を得た。この粗結晶
を酢酸エチルより再結晶し化合物(3f)13gを得た。
収率98%、融点188℃ (合成例3−6)N−(3−ブロモプロピル)フタルイ
ミド(3g)の合成 フタルイミドカリウム90gをジメチルアセタミド300ml
と混合し撹拌した。ついで1,3−ジブロモプロパン74ml
を添加し、120℃で4時間反応した。反応液を水1注
ぎ、析出した結晶を吸引濾過した。この粗結晶をエタノ
ールより再結晶し、N−(3−ブロモプロピル)フタル
イミド(3g)100gを得た。収率77%、融点65℃ (合成例3−7)3−アミノプロピルホスホン酸ジエチ
ル(3h)の合成 N−(3−ブロモプロピル)フタルイミド(3g)40g
に亜燐酸トリエチル70mlを加えて140℃に加熱した。副
生するエチルブロマイドを蒸留によって除去し、4時間
加熱したのちアスピレーターによって減圧し、過剰の亜
燐酸トリエチルを留去した。濃縮液にエタノールと抱水
ヒドラジン9mlを添加し、20分間加熱還流した。生成し
た結晶を濾過によって除去し、濾液にシュウ酸/アセト
ン(10g/50ml)を添加した。再び生成した結晶を濾別し
濾液を濃縮した。残渣に少量の水とアセトンを加え析出
した結晶を濾別した。得られた濾液を冷却したところ3
−アミノプロピルホスホン酸ジエチル(3h)のシュウ酸
塩の結晶が析出した。この結晶を濾取し真空ポンプで減
圧乾燥し3−アミノプロピルホスホン酸ジエチル(3h)
をシュウ酸塩として得た。収量12g、収率34%、融点54
℃ (合成例3−8)4−〔3−{3−(3−ジエチルホス
ホノプロピル)ウレイド}フェニル〕−3−メチル−5
−メルカプトトリアゾール(3i)の合成 (合成例3−5)で合成した4−(3−フェノキシカ
ルボニルアミノフェニル)−3−メチル−5−メルカプ
トトリアゾール(3f)5.0gにアセトニトリル40mlを加
え、トリエチルアミン8.2gを添加し、ついで(合成例3
−7)で合成した3−アミノプロピルホスホン酸ジエチ
ル(3h)のシュウ酸塩4.1gを加え、50℃で4時間反応し
た。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣に水100mlを
加え撹拌したところ4−〔3−{3−(3−ジエチルホ
スホノプロピル)ウレイド}フェニル〕−3−メチル−
5−メルカプトトリアゾール(3i)の結晶が析出した。
結晶を吸引濾過し、乾燥した。収量6.2g、収率94%、融
点128℃ (合成例3−9)4−〔3−{3−(3−ホスホノプロ
ピル)ウレイド}フェニル〕−3−メチル−5−メルカ
プトトリアゾール(化合物例5)の合成 4−〔3−{3−(3−ジエチルホスホノプロピル)
ウレイド}フェニル〕−3−メチル−5−メルカプトト
リアゾール(3i)2.0gに12規定塩酸80mlを加えて8時間
90℃で反応した。反応後塩酸を減圧留去したのち、水20
mlを加えて加熱溶解した。溶液に食塩を少量ずつ添加し
たところ結晶が析出した。溶液が若干白濁するところま
で食塩を添加した。ついでこの白濁した溶液を加熱して
再び均一にしたのち自然濾過し、放置したところ4−
〔3−{3−(3−ホスホノプロピル)ウレイド}フェ
ニル〕−3−メチル−5−メルカプトトリアゾール(化
合物例5)の結晶が析出した。これを吸引濾過し、乾燥
した。収量0.58g、収率33%、融点195℃ 次に本発明の化合物がハロゲン化銀写真感光材料のカ
ブリ防止剤として有用であることを示す。
単分散の14面体粒子から成る臭化銀ゼラチン乳剤(ハ
ロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ約0.8μ)を、ジフェ
ニルチオ尿素とカリウムクロロオーレートとロダン・ア
ンモニウムを加えて熟成した。得られた乳剤に0.1モル
%相当の沃化カリウムを加えた後、3,3′−ジスルホプ
ロピル−5,5′−ジクロル−9−エチル−オキサカルボ
シアニンナトリウム塩を加えた後、本発明の化合物及び
比較化合物を第2表に示す如く加え、更に塗布助剤(ド
デシルベンゼンスルホン酸ソーダ)、硬膜剤(2,4−ジ
クロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン)を加え、セ
ルローストリアセテート支持体上に、塗布、乾燥し、試
料101〜104を得た。これらの試料をセンシトメーターを
用いて、イエローフィルターをつけた光学楔を介して露
光し(1/20秒)、下記組成の現像液で35℃、35秒間現像
し、通常の方法により、定着、水洗、乾燥せしめた後、
写真性(感度及びカブリ)を測定し、第2表に示す結果
を得た。
なお、写真感度はカブリ値+0.2の光学濃度を得るに
要する露光量の対数の逆数で表わされるが、第2表に於
ては、試料101の感度を100とし、他を相対的に表わし
た。
*化合物Aは以下に示すものであり、化合物例(5)及
び(2)は前記の本発明の従う化合物の化合物例の番号
に対応する。
第2表により明らかなように本発明の化合物は、本発
明の化合物を使用しない場合、更には公知のカブリ防止
剤である比較化合物Aを用いた場合に較べて、相対感度
の低下がなく有効にカブリ濃度を下げていることがわか
る。
(発明の効果) 本発明によれば、式〔I〕で示される新規なフェニル
メルカプトアゾール化合物及びその塩又はその低級アル
キルエステルを提供することができる。本発明に従う化
合物は、ハロゲン化銀感光材料のカブリ防止剤として有
用である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕 (式〔I〕中、Aは−CH=又は−N=を表わし、Bは−
    CH=、 又は−N=を表わし、Xは を表わし、Yは炭素数2または3のアルキレン鎖を表わ
    す。nは0または1を表わし、mは0または1を表わ
    す。フェニル基における の結合位置は複素環に対して3位または4位である。) で表わされるフェニルメルカプトアゾール化合物および
    その塩またはそのメチルエステルもしくはエチルエステ
    ル。
  2. 【請求項2】一般式〔I〕において、nが0であり、か
    つmが0である請求項(1)記載のフェニルメルカプト
    アゾール化合物およびその塩またはそのメチルエステル
    もしくはエチルエステル。
  3. 【請求項3】一般式〔I〕において、nが1であり、か
    つmが1である請求項(1)記載のフェニルメルカプト
    アゾール化合物およびその塩またはそのメチルエステル
    もしくはエチルエステル。
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