JP2557506B2 - 鉄塩配合物及びその水溶液 - Google Patents

鉄塩配合物及びその水溶液

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JP2557506B2
JP2557506B2 JP63296979A JP29697988A JP2557506B2 JP 2557506 B2 JP2557506 B2 JP 2557506B2 JP 63296979 A JP63296979 A JP 63296979A JP 29697988 A JP29697988 A JP 29697988A JP 2557506 B2 JP2557506 B2 JP 2557506B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は動植物の健全育成、生物活性の昂進、食品の
鮮度保持、防腐、防黴、水質の浄化、防錆等の広範な用
途に使用される二価鉄塩配合物に関するものである。
[従来の技術] 従来、特開昭59−190226号公報に開示されているよう
に、三価鉄塩を多量の強アルカリ水溶液に投入すること
によって、あるいは二価鉄塩を多量の強酸水溶液に投入
することによって得られる二価三価鉄塩については、こ
れを水に溶解した場合、その水を特別な非イオン反応系
に変換して、通常の水系においてみられる各種のイオン
反応を抑制し、適用対象に対して奇跡的ともいえる特別
な作用及び効果を奏することが知られている。すなわ
ち、生体においては抗ウィルス作用、抗癌作用、免疫作
用等の生理作用をもたらし、その他にも防腐作用、金属
腐食抑制作用、塩障害除去作用、土壌障害除去作用等を
有することが知られている。
[発明が解決しようとする課題] 上述のような優れた特性を有する二価三価鉄塩ではあ
るが、二価鉄塩は特に酸化作用を受けやすく、製造時点
から1ケ月を経過すると効果が半減し、本来の優れた特
性を持続することができないという問題点があった。
本発明の目的は、上記問題点を解消し、二価鉄塩の有
する上述のような優れた特性を長期に亘って持続するこ
とのできる二価鉄塩配合物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決する本発明は、二価又は三価の鉄塩
と、以下に説明するような還元性物質と、以下に説明す
るようなアミノ酸とを備えてなる鉄塩配合物である。
この鉄塩配合物の使用に際し、これを水に溶解してな
る鉄塩水溶液とすることは好ましい。また、かかる鉄塩
水溶液に無機物を浸漬することにより、上記鉄塩配合物
を当該無機物に対して担持することは好ましい。
[手段の詳細な説明] 上記二価鉄塩としては、塩化第一鉄(FeCl2)、硫酸
第一鉄(FeSO4)、硝酸第一鉄(Fe(NO3)、燐酸第
一鉄(Fe3(PO4)等の無機塩、ギ酸第一鉄(Fe(HC
OO))、酢酸第一鉄(Fe(CH3COO))、プロピオン
酸第一鉄(Fe(CH3CH2COO))、シュウ酸第一鉄(FeC
2O4)、酒石酸第一鉄(FeC4H4O6)、フマル酸第一鉄(F
eC4H2O4)、乳酸第一鉄(Fe(CH3CHOHCOO))等の有
機酸塩があげられる他、三価鉄塩と下記還元性物質との
反応混合物も利用することができる。尚、三価鉄塩とし
ては、塩化第二鉄(FeCl3)、硫酸第二鉄(Fe2(SO4
)、硝酸第二鉄(Fe(NO3)、燐酸第二鉄(FeP
O4)、硫酸第二鉄アンモニウム(Fe2(NH4(SO4
)等の無機塩、ギ酸第二鉄(Fe(HCOO))、酢酸第
二鉄(Fe(CH3COO))、クエン酸鉄(FeC6H5O7)、ス
テアリン酸鉄(Fe(C17H35COO))等の有機酸塩があ
げられる。
上記アミノ酸類としては、グリシン、アラニン、ロイ
シン、チロシン、スレオニンセリン、プロリン、トリプ
トファン、メチオニン、シスチン、システイン等のモノ
アミノモノカボン酸類、アスパラギン酸、グルタミン酸
等のモノアミノジカルボン酸類、リジン、アルギニン、
ヒスチジン等のジアミノモノカルボン酸類等があげられ
る。尚、アミノ酸類は二価鉄塩と反応して有機錯体等を
形成するに必要な量を配合することが好適である。
ここで、下記表−Aに上述した各アミノ酸の化学構造
を示す。表−Aから明らかなように、前述したアミノ酸
の大部分は、次式(1)で示される末端構造を有してい
る。
−CH(NH2)COOH …(1) 上記還元性物質としては、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、ギ酸、ベンズアルデヒド等のアルデヒド
類、ショ糖、グルコース、ラクトース等の糖類、アスコ
ルビン酸、α−トコフェロール、鉄、亜鉛、銅等の金属
類等があげられる。尚、還元性物質は二価鉄塩を二価の
状態に保持するか、三価鉄塩を還元して二価にするに必
要な量を配合するのが好適である。
前記担体としての無機物としては、鉄、亜鉛、銅等の
金属類、ゼオライト、セラミックス、無機塩類等があげ
られる。これらの中でも、ゼオライトや多孔質のセラミ
ックスは、特に好ましい。
[作用] 本発明の鉄塩配合物は、従前の二価三価鉄と同様の各
種の優れた作用効果を発揮する。例えば、本発明の鉄塩
配合物の動植物等に適用すると、生物活性の昂進され、
成長が促進される。食品等に適用すると、それらが腐り
難くなり、鮮度が長期にわたって保持される。その他に
も、土壌、水、空気の改質作用や浄化作用があり、帯電
防止、摩擦抵抗の低減、コンクリートの強化、融雪等の
作用がある。
本発明の鉄塩配合物が、従前の二価三価鉄と同様の各
種の優れた作用効果を保持しつつ、そのような作用効果
を長期にわたり維持することができる理由は定かではな
い。
しかるに、二価又は三価の鉄塩に対して還元性物質が
添加された状態では、鉄イオンがほぼ二価の状態に保た
れており、また、極力酸化され難い状態にあるものと考
えられる。そこへ更に、アミノ酸が配合されることによ
って、当該鉄塩配合物は、二価鉄本来の優れた効果を損
なうことなく、化学的に安定化されるものと考えられ
る。
特に、二価又は三価の鉄塩に対して、前記還元性物質
又は前記アミノ酸のいずれか一方を配合しただけの鉄塩
配合物にあっては、二価鉄塩の有する優れた作用効果を
長期にわたって維持することができない。この事実か
ら、前記還元性物質と前記アミノ酸とは、何らかの相乗
作用をかもし出しているものと考えられる。
本発明の鉄塩配合物を水溶液とした場合、その水系
は、通常の水系においてみられるような各種のイオン反
応を抑制する非イオン反応系となり、これにより、上述
のような二価鉄塩の作用が効果的に発揮されるものと考
えられる。
尚、当該鉄塩配合物の水溶液に浸漬して処理した無機
物は、水質浄化、空気浄化、ガソリン改質等の作用を発
揮する。
[実施例] 以下に、本発明を具体化した二価鉄塩水溶液の配合例
1〜3及びそれらを各種用途に適用した実施例1〜23に
ついて説明する。
まず、配合例1〜3について記載する。
(配合例1) 水1中に、硫酸第一鉄水和物1モルに対し、アスパ
ラギン酸0.1〜3.0モル、ショ糖0.1〜3.0モルを加え60℃
にて3時間撹拌して黒褐色水溶液を得た。
(配合例2) 水1中に、塩化第二鉄水和物1モルに対し、グリシ
ン0.1〜3.0モル、ラクトース0.1〜3.0モルを加え60℃に
て3時間撹拌して黒褐色水溶液を得た。
(配合例3) 水1中に、塩化第二鉄水和物1モルに対し、グルタ
ミン酸0.1〜3.0モル、グルコース0.1〜3.0モルを加え60
℃にて3時間撹拌して黒褐色水溶液を得た。
上記配合例1〜3の二価鉄塩水溶液については調合時
から半年経過しても後述するような二価鉄塩水溶液の有
する特別な効果は失われなかった。これはアミノ酸類の
配合によって二価鉄塩の有機錯体が形成され、化学的に
安定な物質とされること及び還元性物質の添加によって
二価鉄塩の酸化が極力防止されることの相乗作用による
ためと考えられる。というのも、アミノ酸類あるいは還
元性物質のいずれかが欠如しても二価鉄塩の有する作用
を長期に亘って維持することができないからである。
次に、上述の二価鉄塩水溶液を各種用途に適用した実
施例1〜23について記す。
<実施例1>(種子の生物活性の昂進) 水稲種子を前記配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈して
鉄分10-15モル濃度に調製)に約24時間浸漬した後、こ
れを播種した。米の収穫時の収量は本処理を施した種子
を播種した処理区は10アールあたり12俵であったのに対
し、未処理の種子を播種した対照区は8俵に過ぎず、処
理による収量増が確認された。尚、前記配合例2の二価
鉄塩水溶液で処理した場合の米の収量は10.3俵であり、
配合例3の二価鉄塩水溶液で処理した場合の米の収量は
8.5俵であった。また、二価鉄塩水溶液は鉄分10-6〜10
-21モル濃度の範囲で適用可能である。この場合、二価
鉄塩水溶液の濃度が高くなる程、米の収量が多くなる傾
向にあった。
<実施例2>(土壌の改質) 前記配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分10-12
モル濃度に調製)20を500m2の土壌に均一に散布して
2ケ月間放置した。2ケ月後にそのリン酸吸収係数を測
定したところ、処理区620に対して未処理の対照区930を
示し、土壌の改質が認められた。尚、二価鉄塩水溶液は
鉄分10-6〜10-21モル濃度の範囲で適用可能であり、望
ましくは鉄分10-12〜10-15モル濃度の範囲である。
<実施例3>(植栽時の活着率の向上) 樹木(ヤマモモ50本)の移植に際し、根を前記配合例
1の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分10-15モル濃度に調
製)に約24時間浸漬した後、移植した。その後の活着率
を観察したところ、処理した樹木の活着率は100%であ
ったのに対し、未処理の樹木の活着率は85%であった。
尚、二価鉄塩水溶液は鉄分10-6〜10-21モル濃度の範囲
で適用可能であり、また、浸漬時間も1〜30時間の範囲
で効果が認められる。
<実施例4>(魚類の鮮度保持) 漁獲直後のマグロを前記配合例1の二価鉄塩水溶液
(希釈して鉄分10-15モル濃度に調製)に浸漬したま
ま、0℃で20日間保存した。この水溶液に浸漬されたま
まマグロのエラの色及び体色は20日経過後においても極
めて新鮮であったのに対し、通常の水に浸漬されたマグ
ロのエラの色が退色し、肉質も悪化していた。これをK
値で評価した場合、上記水溶液で処理したマグロはK値
が23であったのに対し、通常の水で処理したマグロはK
値が64であった。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分10-6〜10
-21モル濃度の範囲で適用可能である。
<実施例5>(活魚の保存) 1tの活魚水槽に海水濃度の食塩とともに前記配合例1
の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分を10-15モル濃度に調
製)を満たし、アジ200匹を入れて7日間放置した。こ
の水溶液中で保存したアジは一匹も死ななかったが、通
常の海水濃度の食塩水中で保存したアジは200匹のうち3
0匹が死んだ。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分10-6〜10-21
ル濃度の範囲で適用可能である。
<実施例6>(野菜の鮮度保持) ホウレンソウを前記配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈
して鉄分10-15モル濃度に調製)に10分間浸漬した後、
完全に水切りしてビニール袋に詰め20℃で7日間放置し
た。この水溶液に浸漬したホウレンソウは7日後におい
ても全く変色しなかったが、通常の水に浸漬したホウレ
ンソウは完全に黒変した。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分10
-6〜10-21モル濃度の範囲で適用可能である。
<実施例7>(動物の成長促進) マウスに前記配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄
分10-15モル濃度に調製)を一日に20mlずつ飲ませて飼
育した。この水溶液で飼育したマスウは10日後には通常
の水で飼育したマウスに比し、体重が30%アップした。
尚、二価鉄塩水溶液は鉄分10-6〜10-21モル濃度の範囲
で適用可能である。
<実施例8>(化粧のりの向上) ハンドクリーム50gに前記配合例1の二価鉄塩水溶液
(希釈して鉄分10-15モル濃度に調製)1mlを添加したも
ので肌に対する化粧のりの感触を評価した。この水溶液
を添加したハンドクリームは化粧のりが著しく向上する
とともに、毎日1回1ケ月間の連続使用で確認できる程
度に肌の染みも少なくなった。尚、二価鉄塩水溶液は鉄
分が10-6〜10-21モル濃度の範囲で適用可能である。
<実施例9>(健康の向上) 幼児100人を無作為に選抜し、そのうちの50人に前記
配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分10-15モル濃
度に調製)を一日100mlずつ3ケ月間連続飲料させた。
その年の冬期の風邪の発病率を調査したところ、この水
溶液を飲料させたグループの発病率は5%であったのに
対し、飲料させなかったグループの発病率は25%であっ
た。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分が10-6〜10-21モル濃度
の範囲で適用可能である。
<実施例10>(脱臭) 異臭を放つアジの干物製造工場において前記配合例1
の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分10-15モル濃度に調
製)を噴霧したところ、その直後から異臭が極めて低減
された。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分が10-6〜10-21モル
濃度の範囲で適用可能である。
<実施例11>(食品の防腐) 前記配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分10-15
モル濃度に調製)を使用して再結晶させた食塩を使用し
てカマボコの製造を行った。この食塩を使用したカマボ
コは25℃で保存して20日間腐らなかったのに対し、通常
の食塩を使用したカマボコは7日目にして腐ってしまっ
た。尚、上記食塩を生麺の製造に使用した時も同様の効
果が確認された。また、二価鉄塩水溶液は鉄分10-6〜10
-21モル濃度の範囲で適用可能である。
<実施例12>(壁面の防黴) 水性塗料20kgに前記配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈
して鉄分を10-15モル濃度に調製)200mlを配合したもの
を浴室の壁面に塗布したところ、6ケ月経過後において
も黴は発生しなかった。これに対し、通常の水性塗料を
塗布した浴室の壁面には2ケ月後に黴の発生がみられ
た。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分10-6〜10-21モル濃度の
範囲で適用可能である。
<実施例13>(金属の防錆) 前記配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分10-15
モル濃度に調製)100mlに対し、酸化防止剤としてのヒ
ドロキシルアミン100mgを添加した水溶液に生鉄片を24
時間浸漬した後、1%の食塩水に浸してその後の様子を
観察した。上記水溶液に一旦浸漬した生鉄片は30日間放
置しても錆を生じなかったのに対し、未処理の生鉄片は
7日間で錆を生じた。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分10-10
〜10-21モル濃度の範囲で適用可能であり、また上記水
溶液への浸漬時間も1〜30時間の範囲で効果が認められ
る。
<実施例14>(水道水の改質) 前記配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分10-15
モル濃度に調製)に24時間浸漬したセラミックを用いて
材を作製し、この材で水道水(名古屋市)を過し
た。その結果、この材を通った水道水からは1年以上
にわたって刺激がとれ、味もマイルドであった。尚、二
価鉄塩水溶液は鉄分10-6〜10-21モル濃度の範囲で適用
可能である。
<実施例15>(排水処理) 鉄片及び銅片を前記配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈
して鉄分10-15モル濃度に調製)に24時間浸漬させた
後、これら金属片を家庭雑排水中に投入した。その結
果、排水から濁りがなくなり透明度が著しく向上すると
ともに、下記表−1に示すように数値的にも排水の浄化
が確認された。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分10-6〜10-21
モル濃度の範囲で適用可能であり、また、上記水溶液へ
の浸漬時間も1〜30時間の範囲で効果が認められる。
<実施例16>(油の改質) 軽油1に前記配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈して
鉄分10-15モル濃度に調製)0.1mlを添加したところ、軽
油の沸点が2℃降下して燃焼性が向上した。これに対
し、軽油に通常の水を同様に添加しても沸点の降下はみ
られなかった。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分10-6〜10-21
モル濃度の範囲で適用可能である。
<実施例17>(燃費の向上) 300〜500gの鉄片及び銅片を前記配合例1の二価鉄塩
水溶液(希釈して鉄分10-15モル濃度に調製)に24時間
浸漬させた後、これら金属片を自動車のガソリンタンク
内に投入した。その結果、金属片の投入前に比べリッタ
ー当りの走行距離が23%向上した上、少なくとも6ケ月
以上の有効性が確認された。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分
10-6〜10-21モル濃度の範囲で適用可能であり、また上
記水溶液への浸漬時間も1〜30時間の範囲で効果が認め
られる。
<実施例18>(空気の改質) ゼオライトを前記配合例1の二価鉄塩水溶液(希釈し
て鉄分10-15モル濃度に調製)に24時間浸漬し乾燥させ
た後、このゼオライトを充填してなるエアフィルターを
作り、このエアフィルターを通過させた空気中で植物
(ホウレンソウ)を栽培した。その結果、上記エアフィ
ルターを通過させた空気中で栽培した植物は、通常の空
気中で栽培した植物に比して1ケ月後には新鮮重量で50
%の上昇が認められた。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分10-6
〜10-21モル濃度の範囲で適用可能であり、また、上記
水溶液への浸漬時間も1〜30時間の範囲で効果が認めら
れる。
<実施例19>(帯電防止) 前記配合例2の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分10-15
モル濃度に調製)をビニールフィルムに塗布した。その
結果、ビニールフィルムの摩擦帯電圧は塗布前5000Vに
対し、塗布後120Vと著しく低下した。尚、二価鉄塩水溶
液は鉄分が10-6〜10-21モル濃度の範囲で適用可能であ
る。
<実施例20>(摩擦抵抗の軽減) 前記配合例2の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分10-15
モル濃度に調製)1.0mlをシリコーン系潤滑油10に添
加したところ、該潤滑油の摩擦抵抗は添加前に比べ30%
軽減した。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分が10-6〜10-21
ル濃度の範囲で適用可能である。
<実施例21>(コンクリートの強化) コンクリートの混練に使用する水1tに前記配合例2の
二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分10-15モル濃度に調製)
1を添加してコンクリートを混練した。その結果、上
記水溶液を添加して混練したコンクリートは通常の水だ
けで混練したコンクリートに比べ圧縮強度が50%向上し
た。尚、二価鉄塩水溶液は鉄分が10-6〜10-21モル濃度
の範囲で適用可能である。
<実施例22>(路面の融雪) 路面1m2に対して前記配合例2の二価鉄塩水溶液(希
釈して鉄分10-15モル濃度に調製)1を均一に散布し
ておき、降雪時の融雪速度を観察した。この水溶液を散
布した路面は散布されていない路面に比べ、融雪量は目
視できる程度に明瞭な差異が認められた。(無風快晴で
午後1〜3時の間における。この間の平均気温7℃)
尚、二価鉄塩水溶液は鉄分が10-6〜10-21モル濃度の範
囲で適用可能である。
<実施例23>(同じく路面の融雪) アスファルトの溶融混練時にアスファルト1tに対し前
記配合例2の二価鉄塩水溶液(希釈して鉄分10-15モル
濃度に調製)1を加えたものを使用して路面を舗装し
た。その結果、該路面は通常のアスファルトに比して上
記実施例22同様、明らかな融雪効果が認められた。
上記実施例1〜23において述べたように、前記配合例
1〜3の二価鉄塩水溶液を使用すれば、種子の生物活性
の昂進、土壌の改質、植栽時の活着率の向上、魚及び肉
類の鮮度保持、活魚の保存、野菜の鮮度保持、動物の成
長促進、化粧のりの向上、健康の向上、脱臭、食品の防
腐、壁面の防黴、金属の防錆、水道水の改質、排水処
理、油の改質、燃費の向上、空気の改質、帯電防止、摩
擦抵抗の軽減、コンクリートの強化、路面の融雪等の広
範囲な用途において極めて優れた効果を奏する。
二価鉄塩水溶液がこのような優れた効果を奏する理由
は定かではないが、上述のようにして調製された二価鉄
塩配合物を含有する水溶液においては、通常の水系にお
いてみられる各種のイオン反応を抑制してその水を非イ
オン反応系に変換する特別の作用を有するためと考えら
れる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、二価鉄塩を有す
る作用により、生物活性の昂進、成長の促進、防腐、土
壌、水、空気等の改質あるいは浄化、帯電防止、摩擦抵
抗の低減等の優れた効果を奏する。特に、アミノ酸類及
び還元性物質を併用したことにより、上記二価鉄塩の効
果を長期に亘って持続することができるという優れた効
果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C01G 49/00 C01G 49/00 C02F 1/50 531 C02F 1/50 531S C09K 3/16 101 C09K 3/16 101 3/18 3/18 17/02 17/02 C10L 1/12 6958−4H C10L 1/12 C23F 11/18 C23F 11/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二価又は三価の鉄塩と、 アルデヒド類、糖類、アスコルビン酸、α−トコフェロ
    ール、鉄及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも
    一種の還元性物質と、 グリシン、アラニン、ロイシン、チロシン、スレオニ
    ン、セリン、プロリン、トリプトファン、メチオニン、
    シスチン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン
    酸、リジン、アルギニン及びヒスチジンからなる群から
    選択される少なくとも一種のアミノ酸とを備えてなるこ
    とを特徴とする鉄塩配合物。
  2. 【請求項2】二価又は三価の鉄塩と、 アルデヒド類、糖類、アスコルビン酸、α−トコフェロ
    ール、鉄及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも
    一種の還元性物質と、 {−CH(NH2)COOH}という化学式で示される末端構造
    を有するアミノ酸とを備えてなることを特徴とする鉄塩
    配合物。
  3. 【請求項3】前記アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、
    アセトアルデヒド、ギ酸及びベンズアルデヒドからなる
    群から選択される少なくとも一種の化合物である請求項
    1又は2に記載の鉄塩配合物。
  4. 【請求項4】前記糖類は、ショ糖、グルコース及びラク
    トースからなる群から選択される少なくとも一種の化合
    物である請求項1又は2に記載の鉄塩配合物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか一項に記載の鉄塩
    配合物を水に溶解してなる鉄塩水溶液。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の鉄塩水溶液に、鉄片、銅
    片、ゼオライト及びセラミックから選択される無機物を
    浸漬処理して得られた鉄塩配合物担持物。
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