JP2556563B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

Info

Publication number
JP2556563B2
JP2556563B2 JP63256316A JP25631688A JP2556563B2 JP 2556563 B2 JP2556563 B2 JP 2556563B2 JP 63256316 A JP63256316 A JP 63256316A JP 25631688 A JP25631688 A JP 25631688A JP 2556563 B2 JP2556563 B2 JP 2556563B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
recording
magnetic layer
magneto
medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63256316A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02103755A (ja
Inventor
正 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP63256316A priority Critical patent/JP2556563B2/ja
Priority to EP89310310A priority patent/EP0364196B1/en
Priority to DE1989620687 priority patent/DE68920687T2/de
Publication of JPH02103755A publication Critical patent/JPH02103755A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2556563B2 publication Critical patent/JP2556563B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B11/00Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor
    • G11B11/10Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field
    • G11B11/105Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
    • G11B11/10582Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form
    • G11B11/10586Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form characterised by the selection of the material

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、情報の記録・読み出し特性を変えずに、耐
久性及び記録情報の安定性を改善した光磁気記録媒体に
関する。
〔従来の技術〕
希土類−鉄族非晶質合金薄膜を用いた光磁気記録媒体
は、その耐久性が悪く、希土類元素の選択的酸化、磁性
膜の表面酸化、孔食などの問題があり、この点に関して
さまざまな改善方法の提案がなされている。その一つに
磁性膜自身の耐久性を向上させることを目的とした元素
添加がある(例えば、日本応用磁気学会誌(1985)9
3)。添加元素の例としては、Cr,Al,Ti,Ni,Co,Ptなどが
ある。
また、希土類−鉄族非晶質合金薄膜を用いた光磁気記
録媒体は、その読み出し特性が充分ではなく、その改善
方法についてもさまざまな提案がなされている。その一
つに記録特性が良い膜(記録層)と読み出し特性が良い
膜(読み出し層)からなる交換結合二層磁性膜がある
(例えば、特開昭57−78652号)。従来の交換結合二層
磁性膜では、記録層にはTb−Fe,Dy−Fe,Tb−Fe−Co,Dy
−Fe−Co、読み出し層にはGd−Fe,Gd−Co,Gd−Fe−Co,T
b−Fe−Coなどが用いられていた。
〔発明が解決しようとしている問題点〕
耐久性向上のために元素添加を考えた場合、その効果
だけを考えればCrが最もよいが、キユリー温度が低下
し、かつ磁気光学効果が低下する欠点があった。キユリ
ー温度が低下すると記録感度は高くなるが、温度上昇に
対する記録情報の安定性が悪くなるので、不必要なキユ
リー温度の低下は好ましくない。また、磁気光学効果の
低下は読み出し特性が悪くなるのでやはり好ましくな
い。
耐久性向上のための他の元素としてはCoがあるが、耐
久性の向上の効果がCrよりも劣る。また、磁気光学効果
は増加するもののこれはキユリー温度の上昇を伴ない、
その結果記録感度の低下をもたらす。
CrとCoの両元素の添加を考えると、Crの添加によるキ
ユリー温度の低下をCoの添加によって防ぐことができる
が、キユリー温度を変わらないようにしても磁気光学効
果はやはり低下する。
したがって、磁気光学効果の低下を実用上問題のない
程度にするためには、Crをあまり添加できず、そのため
耐久性の向上が充分行えなかった。
ところで、希土類−鉄族非晶質合金薄膜では、鉄族元
素としてCoを多量に含むほど耐久性(特に、孔食の防
止)が向上されることがわかっている。交換結合二層磁
性膜では、その読み出し層はキユリー温度はいくら高く
てもよいので、Coを多量に含んだTb−Fe−Coを用いるこ
とができ、読み出し特性の改善とともに耐久性の改善を
ある程度行うことができる。しかし、その記録層にはTb
−FeやDy−Feが用いられていて、これにCoを添加すると
少量でもキユリー温度がかなり上昇し、記録感度が悪く
なる欠点があった。
したがって、交換結合二層膜においても、耐久性の向
上が充分行えなかった。
次に、記録情報の安定性向上の問題を考える。
このような光磁気記録媒体も、他の記録媒体と同様
に、記録・再生特性ばかりでなく、記録の安定性が問題
になる。記録情報の安定性を考える場合、室温のみなら
ず、室温よりもやや高い温度における安定性についても
考える必要がある。それは、光磁気メモリのドライブ装
置内は、様々な熱の発生源が存在するので、その中は50
〜60℃程度に温度が上昇することがあり、さらに情報の
読み出しにおいては情報を記録しない程度弱いレーザー
光を媒体に照射して読み出しを行うが、それでもある程
度の媒体の温度上昇は避けられないからである。また、
ドライブ装置の動作の都合上、記録・消去用のバイアス
磁界が印加された状態で読み出しをしなければならない
場合もあるためである。したがって、50〜60℃程度のド
ライブ装置の中で、バイアス磁界の印加のもとで、読み
出し光によってさらに媒体の温度が上昇しても、記録情
報が安定である必要がある。
こうした特性が要求される、希土類−鉄族非晶質合金
を用いた交換結合二層膜には、大きく分けて4種類の媒
体が存在する。
(1)記録層が希土類副格子磁化優勢、読み出し層が希
土類副格子磁化優勢 (2)記録層が鉄族副格子磁化優勢、読み出し層が希土
類副格子磁化優勢 (3)記録層が鉄族副格子磁化優勢、読み出し層が鉄族
副格子磁化優勢 (4)記録層が希土類副格子磁化優勢、読み出し層が鉄
族副格子磁化優勢 このうち、読み出し層が希土類副格子磁化優勢である
(1)と(2)の媒体では、記録・再生特性が悪い。ま
た、(3)と(4)の媒体では記録・再生特性は良い
が、記録の安定性は異なる。
一般に、交換結合二層膜においては、二層間の交換相
互作用により、各層の磁化過程(保磁力)が単層膜のと
きと比べてかなり変化する。二層化によって変化した磁
化反転磁界のことを見かけの保持力と呼ぶことにする。
ここで問題としているような記録層と読み出し層の組み
合わせの場合には、読み出し層の見かけの保磁力は
(3)、(4)のいずれの媒体においても増加し、読み
出し層における記録情報の安定性は改善される。
ところが、記録層も読み出し層からの交換相互作用に
より、磁化過程が変化するが、(3)の媒体において
は、単層膜のときと比べて見かけの保磁力が減少し、
(4)の媒体においては見かけの保磁力が増加する。し
たがって、(3)の媒体においては、見かけの保磁力が
減少するので、記録情報の安定性に問題がある。また、
(4)の媒体においては、記録・再生特性から記録層は
室温とキユリー温度の間に補償温度を有する希土類副格
子磁化優勢な稀土類鉄族非晶質合金が好ましいが、この
媒体でも補償温度とキユリー温度の間の温度では(3)
の磁性に変化するので、この温度範囲では記録情報の安
定性に問題がある。
このように、(4)の媒体においては、(3)の媒体
に比べて記録安定性はかなり改善されているが、上記範
囲内で問題となり、実用上また不十分である。
本発明は、上記従来の2つの欠点を改良するためにな
されたものであり、その目的は情報の記録・読み出し特
性を変えずに、耐久性、及び記録情報の安定性を改善し
た光磁気記録媒体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の上記目的は、第1の磁性層と、前記第1の磁
性層のキュリー温度よりも高いキュリー温度及び室温に
おいて前記第1の磁性層の保磁力より低い保磁力を持
ち、第1の磁性層と交換結合した第2の磁性層とを、透
明基板上に第2の磁性層、第1の磁性層の順で積層して
なる光磁気記録媒体において、前記第1の磁性層は希土
類−鉄族非晶質合金からなると共にその組成が、原子比
で以下の式、 (Tbz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw (Dyz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw ((Tb1-xDyxzFe1-yCoy1-z1-wCrw {但し、0<x<1、0<y≦0.5、0.1≦z≦0.4,0.01
<w≦0.3} のいずれかを満足し、前記第2の磁性層は希土類−鉄族
非晶質合金からなると共にその組成が、原子比で以下の
式、 (Tbz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw (Dyz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw ((Tb1-xDyxzFe1-yCoy1-z1-wCrw {但し、0<x<1、0.1<y<1、0.1≦z≦0.4,0<
w≦0.15} ((Gd1-xRx(Fe1-yCoy1-z1-wCrw {但し、RはTb、Dyの内から選ばれる1種または2種の
元素であり、0.1≦x≦0.9、0.1<y<1、0.1≦z≦0.
4、0<w≦0.15}のいずれかを満足し、前記第1の磁
性層におけるCoの組成比が、前記第2の磁性層における
Coの組成比よりも小さく、且つ前記第1の磁性層におけ
るCrの組成比が、第2の磁性層におけるCrの組成比より
も大きいことによって達成される。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
第1図は、本発明の光磁気記録媒体の一実施例の構成
を示す略断面図である。図中、1はガラス或いはプラス
チツクから成る透明基板を示す。この基板1上には、干
渉効果と腐食防止効果を得る為の、Si3N4等の誘電体か
ら成る下引き層2が設けられている。更に、この下引き
層2の上に、読み出し層たる第2の磁性層3と、この第
2の磁性層3よりも室温における高い保磁力と低いキユ
リー温度とを有する、記録層たる第1の磁性層4が形成
されている。これらの磁性層は、媒体の作製時に真空を
破ることなく連続して成膜され、互いに交換結合してい
る。また、第1の磁性層4上には、これらの磁性層の腐
食を防止する為、Si3N4等の誘電体から成る保護層5が
形成されている。
上記の如き媒体において、まず、耐久性の向上に関し
て説明する。
交換結合二層膜では、記録層はキユリー温度が適当に
低い必要があるが、読み出しには関係ないので、その磁
気光学効果はいくら低くても構わない。一方、読み出し
層は磁気光学効果が大きい必要があるが、記録には関係
ないので、そのキユリー温度はいくら高くても構わな
い。
本発明はこの点に注目して、記録層では、Coを少量添
加しCrを多量に添加し、磁気光学効果は低下するものの
キユリー温度を変化させないようにして大きな耐久性の
効果を得る。この磁気光学効果の低下は読み出し特性に
影響を与えない。
一方、読み出し層では、Coを多量に添加しCrを少量添
加し、キユリー温度は高くなるものの磁気光学効果を低
下させないようにして大きな耐久性の効果を得る。この
キユリー温度の上昇は記録感度に影響を与えない。
記録層は希土類−鉄族非晶質合金からなると共にその
組成が、原子比で以下の式、 (Tbz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw (Dyz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw ((Tb1-xDyx(Fe1-yCoy1-z1-wCrw {但し、0<x<1、0<y≦0.5、0.1≦z≦0.4,0.01
<w≦0.3}のいずれかを満足している。膜厚として
は、100〜2000Å程度が良い。この記録層のキユリー温
度TcとDyの原子数比x、Coの原子数比y、Crの原子数比
wとの間には、ほぼ Tc=130(1−x)+70x+(400〜600)y−500w(℃) という関係が得られた。
したがって、記録層のキユリー温度は所望の値になる
ように、x,y,wの値を適宜選べばよい。
光磁気メモリでは、レーザー光の熱作用を利用して情
報を記録するので、その磁性膜のキユリー温度が低いほ
ど記憶感度が高くなる。交換結合二層磁性膜において記
録感度を決めるものは記録層のキユリー温度であるの
で、記録層のキユリー温度を下げれば記録感度が高くな
る。しかし、記録情報の安定性を考えると、記録層のキ
ユリー温度はそれほどは下げられない。記録情報の安定
性を考える場合、室温のみならず、室温よりもやや高い
温度における安定性についても考える必要がある。それ
は、光磁気メモリのドライブ装置内は、様々な熱の発生
源が存在するので、その中は50〜60℃程度に温度が上昇
することがあり、さらに情報の読み出しにおいては情報
を記録しない程度の弱いレーザー光を媒体に照射して読
み出しを行うが、それでもある程度の媒体の温度上昇は
避けられないからである。また、ドライブ装置の動作の
都合上、記録・消去用のバイアス磁界が印加された状態
で読み出しをしなければならない場合もあるためであ
る。したがって、50〜60℃程度のドライブ装置の中で、
バイアス磁界の印加のもとで、読み出し光によってさら
に媒体の温度が上昇しても、記録情報が安定である必要
がある。これらをすべて考慮すると、記録層のキユリー
温度は150〜200℃程度が望ましい。
読み出し層は希土類−鉄族非晶質合金からなると共に
その組成が、原子比で以下の式、 (Tbz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw (Dyz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw ((Tb1-xDyx(Fe1-yCoy1-z1-wCrw {但し、0<x<1、0.1<y<1、0.1≦z≦0.4、0
<w≦0.15}のいずれかを満足し、且つ記録層のCoの組
成比が、読み出し層のCoの組成比よりも小さく、且つ記
録層におけるCrの組成比が、読み出し層におけるCrの組
成比よりも大きい。膜厚としては、100〜2000Å程度が
良い。
尚、希土類−鉄族非晶質合金薄膜の可視域の波長にお
ける磁気光学効果は、主に鉄族元素の磁気光学効果によ
っていて、室温付近における鉄族磁気モーメントはFe.
70Co.30程度の組成で最大となり、Coがそれより少ない
と鉄族磁気モーメントはかなり減少し、Coがそれよりも
多いと鉄族磁気モーメントはやや減少する。したがっ
て、Coの組成は、Feに対して30atm.%前後かそれ以上が
良い。
実施例1 通常のマグネトロンスパツタリング法を用いて、従来
例と本発明の130mmφのデイスク状光磁気記録媒体を作
製し、記録感度、読み出し特性と耐久性の実験を行っ
た。Arガス圧は約0.15Paとした。保護膜としてはSiNを7
00Å記録媒体の両側に設けた。従来例における読み出し
層はGd.22(Fe.70Co.30).78、膜厚200Å、記録層はTb.
22(Fe.92Co.08).78、膜厚600Åとし、本発明における
読み出し層は(Tb.18(Fe.70Co.30).82).97Cr.03、膜
厚200Å、記録層は(Tb.22(Fe.85Co.15).78).93Cr.
07、膜厚600Åとした。基板にはポリカーボネイトを用
いた。記録層のキユリー温度は、従来例も本発明もどち
らも約170℃であった。
回転数1500rpm、半径35mmにおいて、バイアス磁界200
Oeの下で、従来例の媒体の配線にはレーザーパワー4.9m
Wが必要であり、本発明のものはレーザーパワー4.6mWで
記録が可能であり記録特性は変わらなかった。また、3.
08MHzの読み出しCN比も、従来例の媒体では49dBであ
り、本発明のものは48dBであり読み出し特性も変わらな
かった。
また、1規定のNaCl水溶液を用いた耐久性の試験で
は、従来例では15分間浸した後には、目視でかなりのピ
ンホールが見られたが、本発明のものは、30分間浸した
後にも目視でピンホールの発生は見られなかった。
実施例2 従来例における記録層としてDy.21(Fe.82C
o.18).79、膜厚600Åとし、本発明における記録層とし
て(Dy.21(Fe.75Co.25).79).93Cr.07、膜厚600Å、
読み出し層は(Dy.18(Fe.70Co.30).82).97Cr.03、膜
厚200Åとした以外は上記実施例4と同じ条件で実験を
行った。記録層のキユリー温度は、従来例も本発明もど
ちらも約170℃であった。
回転数1500rpm、半径35mmにおいて、バイアス磁界200
Oeの下で、従来例の媒体の記録にはレーザーパワー4.8m
Wが必要であり、本発明のものもレーザーパワー4.8mWで
記録が可能であり記録特性は変わらなかった。また、3.
08MHzの読み出しCN比も、従来例の媒体では48dBであ
り、本発明のものは49dBであり読み出し特性も変わらな
かった。
また、1規定のNaCl水溶液を用いた耐久性の試験で
は、従来例では15分間浸した後には、目視でかなりのピ
ンホールが見られたが、本発明のものは、30分間浸した
後にも目視でピンホールの発生は見られなかった。
実施例3 従来例における記録層として(Tb.50Dy.50).22(Fe.
87Co.13).78、膜厚600Åとし、本発明における記録層
として((Tb.50Dy.50).22(Fe.80Co.20).78).93Cr.
07、膜厚600Å、読み出し層は((Tb.60Dy.40).18(F
e.70Co.30).82).97Cr.03、膜厚200Åとした以外は上
記実施例と同じ条件で実験を行った。記録層のキユリー
温度は、従来例も本発明もどちらも約170℃であった。
回転数1500rpm、半径35mmにおいて、バイアス磁界200
Oeの下で、従来例の媒体の記録にはレーザーパワー4.8m
Wが必要であり、本発明のものはレーザーパワー4.7mWで
記録が可能であり記録特性は変わらなかった。また、3.
08MHzの読み出しCN比も、従来例の媒体では47dBであ
り、本発明のものも47dBであり読み出し特性も変わらな
かった。
また、1規定のNaCl水溶液を用いた耐久性の試験で
は、従来例では15分間浸した後には、目視でかなりのピ
ンホールが見られたが、本発明のものは、30分間浸した
後にも目視でピンホールの発生は見られなかった。
次に、記録情報の安定性の向上に関して説明する。
光磁気記録媒体用交換結合二層膜において、記録情報
の安定性を左右する因子として、記録層のキユリー温
度、記録層の見かけの保磁力の大きさ、各層の膜厚とと
もに、読み出し層の保磁力の大きさがあることが、本発
明の創作段階で分かった。
記録情報の安定性を左右する第1の因子として、記録
層のキユリー温度がある。キユリー温度が高いほど記録
情報の安定性は増すが、記録感度が悪くなる。記録層の
望ましいキユリー温度は100℃以上、より好ましくは130
℃以上、さらに望ましくは150℃以上である。
記録情報の安定性を左右する第2の因子として、記録
層の見かけの保磁力の大きさがある。この因子に基づき
記録情報の安定性を図るには、記録層が希土類副格子磁
化優勢、読み出し層が鉄族副格子磁化優勢であり(前記
(4)の媒体)、記録層は室温とキユリー温度との間に
補償温度を有する交換結合二層膜を用いるとよい。室温
と補償温度との間では、二層化によって記録層の見かけ
の保磁力は単独の保磁力よりも大きくなり、記録安定性
が増加する。ただし、補償温度とキユリー温度の間で
は、見かけの保磁力が減少するので問題がある。
記録情報の安定性を左右する第3の因子として、各層
の膜厚がある。例えば、読み出し層と記録層の膜厚をそ
れぞれ500Å,500Åとするよりも、400Å,600Åあるいは
さらに300Å,700Åと読み出し層の膜厚を薄くし、記録
層の膜厚を厚くした方が記録安定性が向上する。ただ
し、読み出し層の膜厚を薄くしすぎると、磁気光学効果
が小さくなり、再生特性が悪くなる。
前述したように、記録特性の安定性を左右する因子と
して、以上の他に、読み出し層の保磁力の大きさも関係
することを見い出した。
従来、読み出し層の希土類元素としては、保磁力を小
さくするためにS状態の元素を用いるのが好ましいと考
えられていた。S状態の元素としてはEuやGdがあるが、
Euは反応性が高いので、主にGdが用いられていた。
Gdを用いた合金のうち、Gd−Feはキユリー温度が約22
0℃と高く読み出し層に適しているが、さらにCoを添加
することによって、キユリー温度が上昇し磁気光学力一
回転角が増加し、読み出し特性が良くなる。ただし、Gd
−(Fe1-yCoy)において、y30では鉄族磁気モーメン
トが減少するので、できればy50が望ましいとされて
いる。
本発明では、読み出し層を構成するこのGd−Fe、Gd−
Fe−Coに、非S状態の元素であるTbやDyを添加すること
によって、読み出し層の保磁力変化に起因して、更に記
録情報の安定性が改善される効果が得られた。
この観点からは、読み出し層は希土類−鉄族非晶質合
金からなると共にその組成が、原子比で以下の式、 ((Gd1-xRx(Fe1-yCoy1-z1-wCrw {但し、RはTb、Dyの内から選ばれる1種または2種の
元素であり、0.1≦x≦0.9、0.1<y<1、0.1≦z≦0.
4、0<w≦0.15}を満足し、且つ記録層のCoの組成比
が、読み出し層のCoの組成比よりも小さく、且つ記録層
におけるCrの組成比が、読み出し層におけるCrの組成比
よりも大きいものが良い。この例を以下に示す。
実施例4 通常のマグネトロンスパツタリング法を用いて、従来
例と本発明の130mmφのデイスク状光磁気記録媒体を作
製し、記録感度、読み出し特性と耐久性の実験を行っ
た。Arガス圧は約0.15Paとした。保護膜としてはSiNを7
00Å記録媒体の両側に設けた。従来例における読み出し
層はGd.22(Fe.70Co.30).78、膜厚300Å、記録層はTb.
22(Fe.92Co.08).78、膜厚500Åとし、本発明における
読み出し層は((Gd.50Tb.50).20(Fe.70C
o.30).80).97Cr.03、膜厚300Å、記録層は(Tb.22(F
e.85Co.15).78).93Cr.07、膜厚500Åとした。基板に
はポリカーボネイトを用いた。記録層のキユリー温度
は、従来例も本発明もどちらも約170℃であった。
回転数1500rpm、半径35mmにおいて、バイアス磁界200
Oeの下で、従来例の媒体の記録にはレーザーパワー4.7m
Wが必要であり、本発明のものはレーザーパワー4.8mWで
記録が可能であり記録特性は変わらなかった。また、3.
08MHzの読み出しCN比も、従来例の媒体では49dBであ
り、本発明のものは48dBであり読み出し特性も変わらな
かった。
また、1規定のNaCl水溶液を用いた耐久性の試験で
は、従来例では15分間浸した後には、目視でかなりのピ
ンホールが見られたが、本発明のものは、30分間浸した
後にも目視でピンホールの発生は見られなかった。
さらに、記録情報が劣化しない最大再生パワーは、60
0Oeの磁界中において、従来例の媒体では約1.4mWと低か
ったが、本発明のものは約1.8mWと高かった。
実施例5 従来例における記録層としてDy.21(Fe.82C
o.18).79、膜厚500Åとし、本発明における記録層とし
て(Dy.21(Fe.75Co.25).79).93Cr.07、膜厚500Åと
し、読み出し層として(Gd.50Dy.50).20(Fe.70C
o.30).80).97Cr.03、膜厚300Åとした以外は上記実施
例7と同じ条件で実験を行った。記録層のキユリー温度
は、従来例も本発明もどちらも約170℃であった。
回転数1500rpm、半径35mmにおいて、バイアス磁界200
Oeの下で、従来例の媒体の記録にはレーザーパワー4.6m
Wが必要であり、本発明のものはレーザーパワー4.7mWで
記録が可能であり記録特性は変わらなかった。また、3.
08MHzの読み出しCN比も、従来例の媒体では48dBであ
り、本発明のものも48dBであり読み出し特性も変わらな
かった。
また、1規定のNaCl水溶液を用いた耐久性の試験で
は、従来例では15分間浸した後には、目視でかなりのピ
ンホールが見られたが、本発明のものは、30分間浸した
後にも目視でピンホールの発生は見られなかった。
さらに、記録情報が劣化しない最大再生パワーは、60
0Oeの磁界中において、従来例の媒体では約1.3mWと低か
ったが、本発明のものは約1.9mWと高かった。
実施例6 従来例における記録層として(Tb.50Dy.50).22(Fe.
87Co.13).78、膜厚500Åとし、本発明における記録層
として((Tb.50Dy.50).19(Fe.80Co.20).81).93Cr.
07、膜厚500Åとし、読み出し層として((Gd.34Tb.33D
y.33).22(Fe.70Co.30).78).97Cr.03、膜厚300Åと
した以外は上記実施例7と同じ条件で実験を行った。記
録層のキユリー温度は、従来例も本発明もどちらも約17
0℃であった。
回転数1500rpm、半径35mmにおいて、バイアス磁界2
00Oeの下で、従来例の媒体の記録にはレーザーパワー4.
9mWが必要であり、本発明のものはレーザーパワー5.0mW
で記録が可能であり記録特性は変わらなかった。また、
3.08MHzの読み出しCN比も、従来例の媒体では48dBであ
り、本発明のものは50dBであり読み出し特性も変わらな
かった。
また、1規定のNaCl水溶液を用いた耐久性の試験で
は、従来例では15分間浸した後には、目視でかなりのピ
ンホールが見られたが、本発明のものは、30分間浸した
後にも目視でピンホールの発生は見られなかった。
さらに、記録情報が劣化しない最大再生パワーは、60
0Oeの磁界中において、従来例の媒体では約1.4mWと低か
ったが、本発明のものは約2.1mWと高かった。
〔発明の効果〕
以上説明したように、記録層にR−Fe−Co−Crを用
い、読み出し層にR−Fe−Co−Cr又はGd−R−Fe−Co−
Cr(RはTb,Dyの内少なくとも一種の元素)を用いた本
発明の光磁気記録媒体により、情報の記録・読み出し特
性を変えずに、耐久性及び記録情報の安定性が改善され
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光磁気記録媒体の一構成例を示す略断
面図である。 1……透明基板 2……下引き層 3……第2の磁性層 4……第1の磁性層 5……保護層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の磁性層と、前記第1の磁性層のキュ
    リー温度よりも高いキュリー温度及び室温において前記
    第1の磁性層の保磁力より低い保磁力を持ち、第1の磁
    性層と交換結合した第2の磁性層とを、透明基板上に第
    2の磁性層、第1の磁性層の順で積層してなる光磁気記
    録媒体において、前記第1の磁性層は希土類−鉄族非晶
    質合金からなると共にその組成が、原子比で以下の式、 (Tbz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw (Dyz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw ((Tb1-xDyx(Fe1-yCoy1-z1-wCrw {但し、0<x<1、0<y≦0.5、0.1≦z≦0.4,0.01
    <w≦0.3} のいずれかを満足し、前記第2の磁性層は希土類−鉄族
    非晶質合金からなると共にその組成が、原子比で以下の
    式、 (Tbz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw (Dyz(Fe1-yCoy1-z1-wCrw ((Tb1-xDyx(Fe1-yCoy1-z1-wCrw {但し、0<x<1、0.1<y<1、0.1≦z≦0.4,0<
    w≦0.15} ((Gd1-xRx(Fe1-yCoy1-z1-wCrw {但し、RはTb、Dyの内から選ばれる1種または2種の
    元素であり、0.1≦x≦0.9、0.1<y<1、0.1≦z≦0.
    4、0<w≦0.15}のいずれかを満足し、前記第1の磁
    性層におけるCoの組成比が、前記第2の磁性層における
    Coの組成比よりも小さく、且つ前記第1の磁性層におけ
    るCrの組成比が、第2の磁性層におけるCrの組成比より
    も大きいことを特徴とする光磁気記録媒体。
JP63256316A 1988-10-11 1988-10-11 光磁気記録媒体 Expired - Fee Related JP2556563B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63256316A JP2556563B2 (ja) 1988-10-11 1988-10-11 光磁気記録媒体
EP89310310A EP0364196B1 (en) 1988-10-11 1989-10-09 Magneto-optical recording medium having a record layer and a readout layer each containing Cr
DE1989620687 DE68920687T2 (de) 1988-10-11 1989-10-09 Magnetooptischer Aufzeichnungsträger mit Cr enthaltender Aufzeichnungsschicht und Leseschicht.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63256316A JP2556563B2 (ja) 1988-10-11 1988-10-11 光磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02103755A JPH02103755A (ja) 1990-04-16
JP2556563B2 true JP2556563B2 (ja) 1996-11-20

Family

ID=17290972

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63256316A Expired - Fee Related JP2556563B2 (ja) 1988-10-11 1988-10-11 光磁気記録媒体

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0364196B1 (ja)
JP (1) JP2556563B2 (ja)
DE (1) DE68920687T2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5094925A (en) * 1989-06-30 1992-03-10 Sharp Kabushiki Kaisha Opto-magnetic recording medium
DE4029874A1 (de) * 1990-09-21 1992-03-26 Basf Ag Magnetooptische datenplatte mit pt-haltiger leseschicht
JP2903729B2 (ja) * 1990-12-20 1999-06-14 ソニー株式会社 光磁気記録媒体
JPH06243522A (ja) * 1993-02-16 1994-09-02 Nikon Corp 光磁気ディスク及びその再生方法
US6266315B1 (en) * 1997-11-22 2001-07-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Catadioptric optical system, optical pickup and optical disk drive employing the same, and optical disk
DE19852368A1 (de) 1998-11-13 2000-05-25 Forschungszentrum Juelich Gmbh Markierungseinrichtung

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0677346B2 (ja) * 1986-07-09 1994-09-28 キヤノン株式会社 光磁気メモリ用媒体
JPH0782674B2 (ja) * 1986-11-06 1995-09-06 キヤノン株式会社 光磁気メモリ用媒体

Also Published As

Publication number Publication date
EP0364196A2 (en) 1990-04-18
EP0364196A3 (en) 1990-11-28
DE68920687T2 (de) 1995-05-24
JPH02103755A (ja) 1990-04-16
DE68920687D1 (de) 1995-03-02
EP0364196B1 (en) 1995-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH039545B2 (ja)
JPH0782674B2 (ja) 光磁気メモリ用媒体
JP2556563B2 (ja) 光磁気記録媒体
US5030512A (en) Magneto-optical recording medium
JP2556564B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPH056820A (ja) 光磁気記録媒体
JP2550633B2 (ja) 光熱磁気記録媒体
JPS60219655A (ja) 光学的記録媒体
JPS62281139A (ja) 光磁気デイスク
JP2629062B2 (ja) 光磁気メモリ用媒体
JP3414823B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPH0528555A (ja) 光磁気記録媒体
JP2642656B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPH0583971B2 (ja)
JPS61278061A (ja) 光磁気記録媒体
JP2544684B2 (ja) 光磁気記録媒体
JP2705066B2 (ja) 光熱磁気記録媒体
JP2604361B2 (ja) 光磁気記録媒体
JP2612215B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPH0644623A (ja) 光磁気記録媒体
JPH05325283A (ja) 光磁気記録媒体
JP2932687B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPS62209749A (ja) 光磁気記録媒体
JPH04232632A (ja) ジルコニウムを含有する磁気光学記録要素
JPH04186545A (ja) 光磁気記録膜の構造

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees