JP2553980B2 - 酸素センサ - Google Patents

酸素センサ

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JP2553980B2
JP2553980B2 JP3349715A JP34971591A JP2553980B2 JP 2553980 B2 JP2553980 B2 JP 2553980B2 JP 3349715 A JP3349715 A JP 3349715A JP 34971591 A JP34971591 A JP 34971591A JP 2553980 B2 JP2553980 B2 JP 2553980B2
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  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、気体中の酸素濃度を
測るためのセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】固体電解質である安定化ジルコニア板を
多孔質白金電極で挟み、500℃位に加熱して電圧を印
加すると、酸素が酸素イオンとなってジルコニア板を通
過し、電極間に電流が流れる。そして、被検ガスの自由
な通過をある程度制限すると、この電流が、酸素濃度に
比例し、印加電圧の大きさに影響されないようになる
(限界電流特性)。このように被検ガスの自由な通過を
制限するために、従来は、酸素センサのガス流入側に、
小孔(被検ガスの拡散孔)のあいたキャップを被せた
り、または、酸素センサを多孔性のアルミナ基板上に形
成し、基板中の微細な孔をガスの拡散孔としていた。
【0003】これら従来のものでは、ジルコニア板をヒ
ータで直接加熱するのではなく、ヒータでキャップまた
は多孔質基板を加熱し、これで間接的にジルコニア板を
加熱するようになっており、熱がキャップや多孔質基板
に逃げてしまうので消費電力が大きくなる欠点があっ
た。
【0004】また、多孔質基板を用いると、製造時にこ
れにガスやエッチング溶液が浸透するので、これを除去
する手間が掛かり、また、その上に形成したジルコニア
等の薄膜が剥離しやすいという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、多孔質基
板を用いない、消費電力の小さな酸素センサを得ること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明の酸素センサは、基板上に形成された電気絶
縁体薄膜であって、該基板にあけられた穴の上に位置し
ている部分に薄膜ヒータを形成する。薄膜ヒータは、例
えば、スパッタで形成した白金薄膜でもよいし、高濃度
ホウ素添加単結晶シリコン薄膜でもよい。
【0007】この薄膜ヒータの上に、電極で両側を挟ん
だジルコニア固体電解質の薄膜を密着形成する。そし
て、これら電極の一方が被検ガスにさらされるよう、薄
膜ヒータおよび電気絶縁体薄膜に基板の穴と連通する透
孔をあける。限界電流特性を得るために、基板にあいて
いる穴を、上側は該電気絶縁体薄膜で、下側は閉塞部材
でそれぞれ塞ぎ、これら電気絶縁体薄膜または閉塞部材
のいずれかに被検ガスが拡散するための小孔をあけるこ
とができる。代りに、ジルコニア固体電解質を挟んでい
る電極の一方をガスが拡散によって通過できるほどに薄
く形成してもよい。
【0008】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1において、シリコン基板10の上に熱酸化によりSi
O2の膜11を形成し、そのSiO2の膜の一部をフォトエッ
チングにより除去し、窓12をあける。符号13は窓1
2の中心に取り残されたSiO2の膜である。
【0009】この窓12からシリコン基板10に塗布拡
散剤を用いてホウ素を高濃度(密度は平均で3×1020
/cm3程度)に熱拡散し(例えば、1200℃、2時
間)、図2に示すように、高濃度ホウ素添加単結晶シリ
コンからなる薄膜ヒータ14を形成する。
【0010】次いで、SiO2膜11を除去し、スパッタリ
ングの方法で、改めて、表裏の全面にSiO2の膜を形成す
る。スパッタリングに代えてCVD(化学的気相成長
法)や熱酸化の方法も使える。SiO2の膜はSi3N4膜でも
よい。そして、図3に示すように、表面のSiO2膜15に
窓17をあけ、裏面のSiO2の膜16にも窓18をあけ
る。SiO2の膜に窓をあけるのは、いずれも、フォトエッ
チングの手法が使える。
【0011】そして、窓17の上にセンサ本体20を形
成する(図4、図5)。まず、窓17から覗いているシ
リコン基板10および窓17の周囲のSiO2膜15に白金
をスパッタして薄膜の電極21をつくる。スパッタは真
空度の低い環境で行ない、電極21を多孔性に形成する
ことが肝要である。この電極21の上に安定化ジルコニ
ア固体電解質の薄膜22をスッパタ成形する。厚さは5
000オングストロームほどにする。さらにその上に同
じように白金をスパッタし、多孔性電極23を形成す
る。
【0012】薄膜ヒータ14には電極25,26を付け
る。(図5)。次いで、異方性エッチング液を用いて、
シリコン基板10を裏面の窓18からエッチする。シリ
コン基板10は表面が(100)面になっており、異方
性エッチング液は(111)面をほとんど侵さないの
で、図6に示すように、断面が逆V断面の穴27が形成
できる。穴27の側壁は(111)面である。異方性エ
ッチング液には、例えば、ヒドラジンと水の1対1水溶
液を用いる。
【0013】エッチングにより穴27が形成されると、
薄膜ヒータ14は穴27の上に位置している部分15a
のSiO膜に張り付いた格好になる。そして、薄膜ヒ
ータ14の中央に透孔28ができ、この孔を通してセン
サ本体20が穴27に臨むようになる。被検ガスが穴2
7に自由に流入するのを制限するために、穴の下側に閉
塞部材29を張り付け、これに小孔(ガスの拡散孔)3
0をあけておく。閉塞部材29に小孔をあけないで、図
5に鎖線で示すように、穴の上のSiO膜15に小孔
31あけてもよい。図3でSiO膜15に窓17をあ
けたが、小孔31はこの段階であけてしまう。
【0014】この酸素センサの作用であるが、薄膜ヒー
タ14に電流を流すと、ジュール熱を発生し、密着して
いるジルコニア固体電解質22が加熱される。薄膜ヒー
タ14はSiO2膜15に支持されており、基板10に熱が
逃げないので、消費電力は小さい。
【0015】こうしてセンサを500℃ほどに加熱して
おいて、図6に示すように、電極間に電圧を印加する
と、ポンピング作用によりジルコニア固体電解質内で酸
素イオンをキャリアとする電流が流れ、電流の大きさか
ら被検ガスの酸素濃度が測定される。
【0016】ガスの自由な通過を制限するために、上述
の実施例では穴27を閉塞部材29で塞ぎ、拡散孔3
0,31をあけたが、こうする代りに、一方の電極21
をガスが拡散によって通過できるほどに薄く、例えば1
000オングストローム以下の白金電極で形成してもよ
い。液晶の透明電極に使われているITO(インジュウ
ム−スズ酸化物)を用いてもよい。この場合、穴27は
開放してもよいので、図5に鎖線で示すように、SiO2
15に長孔32をあけて、薄膜ヒータ14を支えている
部分15aのSiO2膜を架橋状にしてもよい。こうすれ
ば、SiO2膜を介して熱が逃げにくくなる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の酸素セ
ンサは次の効果がある。請求項1の酸素センサは、基板
から浮いた薄膜ヒータに、両面を電極で挟んだジルコニ
ア固体電解質の薄膜を密着形成したので、ジルコニア固
体電解質が薄膜ヒータで直に加熱され、ヒータから基板
に熱が逃げることがないので、消費電力を小さくするこ
とができる。また、薄膜ヒータを面状ヒータとし、しか
も、薄膜面状ヒータと電気絶縁体薄膜に、電極の一方が
被検ガスに晒されるようにする透孔28を設けたので、
ジルコニア固体電解質の酸素イオンが実際に通過する領
域を周囲から加熱し、均一な温度に保つことができる。
請求項2のの酸素センサは、基板にあけた穴の下側を閉
塞部材で塞ぎ、穴の上側を覆っている電気絶縁体被膜に
被検ガスの拡散孔をあけものであり、高精度で微細な拡
散孔が容易に形成でき、しかも、簡単な構成で限界電流
特性を得ることができる。
【0018】請求項3の酸素センサは、穴の下側を閉塞
部材で塞ぎ、この閉塞部材または穴の上側を覆っている
電気絶縁体被膜のいずれかに被検ガスの拡散孔をあけた
ものであり、簡単な構成で限界電流特性を得ることがで
きる。また、該穴はシリコン単結晶基板に異方性エッチ
ングにより形成される(111)面で囲まれた穴とした
ので、穴の空間寸法を正確に作ることができ、酸素セン
サの感度、精度の歩留りを向上できる効果がある。 請求
項4の酸素センサは、陰極となる電極が、厚み方向にガ
スが拡散によって通過して限界電流形にできるほどに緻
密で、かつ、薄く形成されているので、電極の厚みを薄
くでき、したがって薄膜ヒータの熱容量を小さくするこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸素センサの一製造過程を示すもので、SiO2
に窓をあけた状態の斜視図である。
【図2】同じく、SiO2膜の窓からホウ素を拡散して薄膜
ヒータを形成した状態の断面図である。
【図3】同じく、基板に改めてSiO2膜を形成した状態の
断面図である。
【図4】同じく、SiO2膜上にセンサ部を形成した状態の
断面図である。
【図5】でき上がった酸素センサの平面図である。
【図6】同じく酸素センサの断面図である。
【符号の説明】
10 シリコン基板 14 薄膜ヒータ 15 SiO2 膜 15a 穴の上の部分のSiO2 膜 21 電極 22 ジルコニア固体電解質の薄膜 23 電極 27 穴 28 透孔 29 閉塞部材 30,31 拡散孔(小孔)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板(10)上に形成された電気絶縁体
    薄膜(15)であって、該基板にあけられた穴(27)
    の上に位置している部分(15a)に薄膜ヒータ(1
    4)が密着形成され、ガスを透過する電極(21,2
    3)で両側を挟んだジルコニア固体電解質の薄膜(2
    2)が該薄膜ヒータ上にさらに密着形成されており、該
    電極の一方(21)が被検ガスにさらされるようにし
    さらに被験ガスの自由な通過を制限する拡散制限手段を
    持った酸素センサにおいて、該薄膜ヒータを薄膜面状ヒ
    ータとし、該薄膜面状ヒータが該電気絶縁体薄膜で支持
    されるようにし、該薄膜面状ヒータのほぼ中央部で、該
    薄膜面状ヒータと該電気絶縁体薄膜を貫通して該穴と連
    通する一つの透孔(28)があいていており、該透孔か
    ら該ジルコニア固体電解質を挟んでいる電極のうち、陰
    極となる電極(21)が覗いていることを特徴とする酸
    素センサ。
  2. 【請求項2】 該拡散制限手段が、該穴の上側該電気
    絶縁体薄膜で、下側閉塞部材(29)でそれぞれ塞
    、該電気絶縁体薄膜に被検ガスが拡散するための小孔
    (31)をあけてなる請求項1に記載の酸素センサ。
  3. 【請求項3】 該拡散制限手段が、該穴の上側該電気
    絶縁体薄膜で、下側閉塞部材(29)でそれぞれ塞
    、該基板をシリコン単結晶基板とし、該穴は該シリコ
    ン単結晶基板に異方性エッチングにより形成される(1
    11)面で囲まれた穴とし、該閉塞部材に被検ガスが拡
    散するための小孔(30)をあけてなる請求項1に記載
    の酸素センサ。
  4. 【請求項4】 該拡散制限手段が、該ジルコニア固体電
    解質の薄膜を挟んでいる電極のうち、陰極となる電極
    (21)、この電極の厚み方向にガスが拡散によって
    通過して限界電流形にできるほどに緻密で、かつ、薄く
    形成してなる請求項1、2または3に記載の酸素セン
    サ。
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JPS63259459A (ja) * 1987-04-17 1988-10-26 Toshiba Corp 限界電流式ガスセンサ

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