JP2552337B2 - 熱収縮性ポリウレタンフィルム - Google Patents

熱収縮性ポリウレタンフィルム

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、各種物品の収縮用包材として極めて好適
な、突刺、衝撃等の機械的強度に優れた熱収縮性ポリウ
レタンフィルムに関する。
[従来の技術] 従来より、収縮包装用フィルムとしては、ポリ塩化ビ
ニル系、ポリプロピレン系、ポリエチレン系などの熱収
縮性フィルムが知られ、それぞれの特徴を活した分野で
広く利用されている。
しかしながら、これらのうちポリ塩化ビニル系熱収縮
フィルムは、低温収縮性に優れるが、反面熱シールの際
に塩素ガスが発生したり、あるいは可塑剤等の移行によ
る衛生上の問題に加えて、引張、引裂、突刺、衝撃等の
機械的強度の乏しいといった数多くの欠点を有してい
る。また一方、ポリプロピレン系及びポリエチレン系熱
収縮フィルムはコストが安く汎用されているが、収縮温
度が比較的高い上にこの場合も突刺、衝撃等の強度が弱
く裂けやすいという問題を有するなど、これら既存の収
縮包装用フィルムは、そのいずれをとってみても突刺、
衝撃等に対する抵抗性の点でユーザーの要望に応えられ
るものが見当たらないのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、かかる事情に鑑みなされたものであり、そ
の目的とするところは、柔軟で、引張、引裂等の強度が
強く、しかも突刺、衝撃等の外力に対してとりわけ優れ
た抵抗性を有する熱収縮性ポリウレタンフィルムを提供
する点にある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、前記目的を達成するために、機械的強
度が強く、しかも柔軟性と弾性力に関して優れた性質を
有する熱可塑性ポリウレタン樹脂に着目し、該ポリウレ
タン樹脂ベースの熱収縮性フィルムについて鋭意検討し
た結果、特定の結晶性と熱収縮性並びに永久伸びを有す
るポリウレタンフィルムであれば、これまでのポリ塩化
ビニル系樹脂等の熱収縮フィルムには見られなかった優
れた突刺、衝撃等の機械的強度を有する、収縮用包材と
して好適なフィルムが得られることを見い出し、本発明
を完成させた。
即ち、本発明は結晶融解熱0.1乃至3.0cal/gの熱可塑
性ポリウレタン樹脂よりなるフィルムであって、該フィ
ルムの120℃グリセリン浴中での熱収縮率が長さ及び幅
方向の少くともいずれか一方に20%以上であり、且つ永
久伸びが30%以下であることを特徴とする熱収縮性ポリ
ウレタンフィルムに係るものである。
以下、本発明の熱収縮性ポリウレタンフィルムについ
て詳しく説明する。
本発明において熱可塑性ポリウレタン樹脂とは、二官
能性ポリオールとジイソシアネート及びグリコールを主
原料としてなる分子構造中にウレタン基を含有するゴム
状弾性高分子のうち、熱可塑性を有するものを総称し、
具体的には使用される前記ポリオール等の原料の種類に
よって区別されるところのアジペートエステル系、ポリ
エーテル系、カプロラクトンエステル系、ポリ炭酸エス
テル系等の熱可塑性ポリウレタン樹脂の一種又は二種以
上からなるものであって、且つその結晶融解熱が0.1乃
至3.0cal/g、好ましくは0.5乃至2.0cal/gのものであ
る。
ここで、熱可塑性ポリウレタン樹脂の結晶融解熱が0.
1cal/g未満の場合は、粘着性が強く、内包する物品とフ
ィルムとが密着しやすいために、密着した部分が収縮不
足となったり、あるいはひきつり現象を生じて外観不良
を呈するなど、収縮用包材として致命的な問題が発生す
るのに対し、結晶融解熱が3.0cal/gより大きくなると、
柔軟性、弾性力、更には熱収縮性等が低下して、本発明
の目的とするような熱収縮性フィルムが得られない。
尚、本発明で使用する熱可塑性ポリウレタン樹脂は、
結晶融解熱が前記条件を満足するものであれば、結晶性
を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂と結晶性を持たない
通常の熱可塑性ポリウレタン樹脂をブレンドして用いる
ことができるほか、その性質を大きく変えない範囲内で
ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリアミド系、ア
クリル系、ポリオレフィン系等の熱可塑性樹脂をブレン
ドしたり、あるいは耐候性、取扱い性等を向上させる目
的で紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤等を必要
に応じて適宜添加してもさしつかえない。
本発明の熱収縮性ポリウレタンフィルムはまた、該フ
ィルムの120℃グリセリン浴中での熱収縮率が長さ及び
幅方向の少なくともいずれか一方に20%以上、好ましく
は30%以上であって、且つ永久伸びが30%以下、好まし
くは20%以下でなければならない。
なぜなら、本発明者等は、柔軟性と弾性力に特異な性
質を有する熱可塑性ポリウレタンフィルムを収縮用包材
として用いた場合、比較的低い収縮率でも優れた緊縛性
が得られる点に着目し、該フィルムの収縮率と包装後の
緊縛性並びに突刺、衝撃などに対する抵抗性について詳
しく検討した結果、フィルムの収縮率が大きくなると緊
縛性は向上するが、反面分子配向が進みすぎて永久伸び
が増大し、突刺、衝撃等の機械的強度が低下するという
現象がみられるなど、熱収縮率と永久伸びの両者が特定
の条件を満足してはじめてポリウレタンフィルムの収縮
用包材への応用が可能になるからである。
従って、本発明のポリウレタンフィルムにおいて、12
0℃グリセリン浴中での熱収縮率が長さ及び幅方向の少
くともいずれか一方に20%未満の場合は、収縮不足とな
って包装後の仕上り外観が悪くなる一方、フィルムの永
久伸びが30%より大きくなると突刺、衝撃等の機械的強
度が大幅に低下して、ポリウレタンフィルムの特性が失
われるという不都合な問題が生じる。
尚、本発明において、ポリウレタンフィルムの熱収縮
率をグリセリン浴中での値として表した理由は、収縮包
装の際に通常よく用いられる熱風あるいはスチーム等の
熱媒に比べて、フィルムへの熱伝導が均一で、熱収縮率
を正しく定量評価できるためである。
また、本発明の熱収縮性ポリウレタンフィルムの厚さ
は、その用途に応じて適宜選択されるもので特に限定す
る必要はないが、フィルム強度、緊縛性、経済性、更に
は内包される物品へのフィット感等を考慮した場合、フ
ィルム厚さは、通常10乃至300μのものが好適である。
[実施例] 以下、本発明の熱収縮性ポリウレタンフィルムについ
て、実施例により更に詳しく説明する。
尚、本発明において行った物性の測定法及び評価方法
は次の如くである。
(1) 結晶融解熱 差動走査熱量計(DSC)に15mgの試料を入れ、これを1
5℃/minの昇温速度で昇温し、融解時にあらわれる発熱
ピークの面積から発熱量を求め、これを試料1g当りに換
算して求めた。
(2) 熱収縮率 試料フィルムを120℃グリセリン浴中に10秒間浸漬
し、その間の熱収縮率を求めた。
(3) 永久伸び ダンベル1号形に打抜いた試料フィルムを、標線間の
伸びが100%に相当する長さに引張り、10分間保持した
のち収縮させ、次式により永久伸びを測定した。
L0:標線間距離 L1:収縮させた後の標線間距離 (4) 突刺強度 直径75φの円筒状リングの断面に、試料フィルムを覆
せて固定した後、該円形フィルム面の中心に先端角53度
の円錐ヘッドを200mm/minの速度で突刺し、フィルムに
穴が開くまでの最大荷重(単位:g)を突刺強度とした。
(5) 衝撃強度 振子式衝撃試験機(東洋精機製作所製フィルムインパ
クトテスター)を用い、フルスケール30kg−cm、衝撃ヘ
ッド1/2インチの条件で衝撃強度(単位:kg−cm)を測定
した。
(6) 収縮包装後の外観 トンネル内温度約140乃至160℃、通過時間約10秒に設
定した収縮トンネル装置を用いて、試料フィルムが二軸
収縮性の場合(実施例1〜7、比較例1〜4)は三方シ
ール包装によって、また試料フィルムが一軸収縮性の場
合(実施例8〜10、比較例5〜6)はスリーブシール包
装によってそれぞれスプレー容器を収縮包装した。包装
後の状態を目視で評価し、緊縛性、外観共に良好なもの
を(○)、緊縛性が悪いかあるいは著しい収縮むらが認
められたものを(×)とした。
(7) 総合評価 突刺強度、衝撃強度及び収縮包装後の外観などの結果
をもとに総合評価したもので、収縮包装用フィルムとし
て好適なものを(○)、不適当なものを(×)とした。
実施例1〜4、比較例1〜2 口径50mmのインフレーション押出成形機を用いて、第
1表に示す如き結晶融解熱の種々異なる熱可塑性ポリウ
レタン樹脂を160乃至200℃の温度で溶融混練し、インフ
レダイスから押出した後、引続きブローアップ比2.8乃
至3.0、引取速度10乃至12m/minの条件でインフレーショ
ン成形することによって、フィルム厚さ30μの熱収縮性
ポリウレタンフィルムを作成した。
これらポリウレタンフィルムについて、熱収縮率、永
久伸び、突刺強度、衝撃強度及び収縮包装後の外観等を
評価した結果を第1表に示した。同表より、結晶融解
熱、熱収縮率、永久伸びが共に本発明の範囲にあるもの
は、突刺、衝撃等の機械的強度が強く、収縮包装後の外
観も良好であるなど、熱収縮性フィルムとして好適で、
更にこれらの性質は参考例として示した市販のポリ塩化
ビニル製熱収縮フィルム(参考例1)、及びポリプロピ
レン製熱収縮フィルム(参考例2)に比べて、はるかに
優れたものであることが確認された。
実施例5〜7、比較例3〜4 結晶融解熱0.8cal/gの熱可塑性ポリウレタン樹脂を、
口径40mmのインフレーション押出成形機により樹脂温度
180℃にて押出した後、ブローアップ比1.8乃至4.0、引
取速度6乃至20m/minの条件でそれぞれインフレーショ
ン成形することによって、長さ及び幅方向の熱収縮率が
種々異なる、厚さ30μのポリウレタンフィルムを作成し
た。
これらのポリウレタンフィルムについて、永久伸び、
突刺強度、衝撃強度及び収縮包装後の外観等を評価した
結果を第2表に示したが、同表より熱収縮率と永久伸び
が共に本発明の範囲にあるものは突刺、衝撃等の機械的
強度が強く、しかも収縮包装後の外観も良好であること
が確認された。
実施例8〜10、比較例5〜6 結晶融解熱1.5cal/gの熱可塑性ポリウレタン樹脂を、
口径50mmのTダイ押出成形機を用いて、樹脂温度190℃
の条件で押出成形した。その際、ダイスから押出された
溶融シートを周速3乃至12m/minで回転する冷却ロール
で引取ることにより、長さ方向の熱収縮率が種々異なる
ポリウレタンフィルムを作成した。
これらポリウレタンフィルムについて、永久伸び、突
刺強度、衝撃強度及び収縮包装後の外観等を評価した結
果、第3表に示す如く、熱収縮率と永久伸びが本発明の
範囲にあるものは、突刺、衝撃等の強度が強く、収縮包
装後の外観も良好であることが確認された。
[発明の効果] 以上の如く本発明の熱収縮ポリウレタンフィルムは、
これまでこの種のフィルムでは持ち合わせることができ
なかった、優れた突刺、衝撃等の機械的強度を有するほ
か、更にポリウレタン樹脂特有の高度な引張特性と耐摩
耗性、透湿性、柔軟性並びに熱接着性等を兼備するた
め、収縮用包材への応用はもちろん、収縮テープ、精密
作業用手袋等の産業用資材にも使用できるなど、その応
用範囲は多岐にわたるものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶融解熱0.1乃至3.0cal/gの熱可塑性ポ
    リウレタン樹脂よりなるフィルムであって、該フィルム
    の120℃グリセリン浴中での熱収縮率が長さ及び幅方向
    の少くともいずれか一方に20%以上であり、且つ永久伸
    びが30%以下であることを特徴とする熱収縮性ポリウレ
    タンフィルム。
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