JP2551787B2 - 減衰力可変式サスペンション制御装置 - Google Patents

減衰力可変式サスペンション制御装置

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JP2551787B2
JP2551787B2 JP62267635A JP26763587A JP2551787B2 JP 2551787 B2 JP2551787 B2 JP 2551787B2 JP 62267635 A JP62267635 A JP 62267635A JP 26763587 A JP26763587 A JP 26763587A JP 2551787 B2 JP2551787 B2 JP 2551787B2
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栄一 安田
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Toyota Central R&D Labs Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/015Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2500/00Indexing codes relating to the regulated action or device
    • B60G2500/10Damping action or damper

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は走行装置におけるサスペンションの特性を連
続的に最適可変制御するサスペンション制御装置に関す
る。
(従来の技術) 本発明者等は、先に、振動体のサスペンションにあっ
て、外力または外乱の影響により振動が生じている場合
の振動の抑制ないしは防振効果を奏する目的で、わずか
な消費エネルギーにより、振動体の振動に伴う状態量の
変化をもとに路面、外乱等の外部状態を判定し、その判
定に基づき予め記憶してあったゲインの中から最適ゲイ
ンを選択し、その最適ゲインを検出した状態量または物
理量に掛け合わせて振動特性を最適な状態とするための
目標制御力を演算し、振動体のサスペンションの減衰力
を目標制御力に追従するように制御し、振動特性の改良
および振動体の振動量を低減するサスペンション制御装
置を提案した(特願昭62−108319号公報参照)。この従
来装置は、第2図に示すように、目標制御力演算手段II
1に状態頻度分布算出手段II11を設け、状態量の複数レ
ベルに対する頻度分布を計測して、その計測結果により
継続的な外部状態の変化を単発的な外力や外乱やノイズ
による状態変化と区別して判定することにより、単発的
な外力や外乱やノイズによる状態変化を継続的な状態変
化と誤って判定するのを避ける。したがって、単発的な
外力や外乱やノイズによる目標制御力の頻繁な切り換え
がなく、そのためそのような切り換えに伴うショックを
減少させるとともに、振動体に作用する振動を安定に制
御することができる利点を有するものである。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記従来の技術は、振動体の状態量の
変化量に基づき、目標制御力を演算し、制御を行なうも
のであり、状態量の変化の予測をしていないので、状態
の突変に対する制御の立上りが迅速でないという問題が
あった。
また、従来技術では、車両の全体の動きを想定した状
態量の変動を予測することはできないので、相関連した
複雑な動きに対する追従性が低いとしう問題があった。
また、従来技術は、単輪毎の路面外乱等の外部状態の判
定についてはきめ細かに対応できたが、それらから車両
全体の運動状態が判断できず、車両の運動全体から最適
な目標制御力を得るには至らないという問題があった。
本発明は、これらの問題点を解決することを目的とす
るものである。
すなわち、本発明の1つの目的は、状態量および物理
量から来るべき車両の状態を予測することができ、状態
の突変に対して、立上りが迅速なサスペンション制御装
置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、車両全体の動きを想定し
た状態量の変化が予測でき、相関連した複雑な動きに対
する追従性を高くしたサスペンション制御装置を提供す
ることにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するために、第1図に示す
ように、車両を支えるサスペンションの特性に影響を与
える物理量を検出するとともにサスペンションの動きを
示す状態量および車両の動きを示す状態量を検出する状
態検出手段Iと、 状態検出手段Iが検出した物理量に対応した検出制御
力を演算する検出制御力演算手段II2と、 状態検出手段Iの出力である車両全体の運動およびサ
スペンションに働く外力および外乱等の外部状態を表す
物理量および状態量から、来るべき車両全体の運動状態
を走行時の運動状態に対応する基準モデルに基づいて予
測演算し、その来るべき車両全体の運動状態の変化を評
価する評価量を算出して出力する車両状態予測手段II11
と、車両状態予測手段II11の出力に基づいて予測される
車両の運動状態の変化のうち変化量の大きな状態量を最
小とするように制御すべく前記基準モデルに検出制御力
を考慮した車両制御モデルに基づいて演算した最適フィ
ードバック制御ゲインを選択するゲイン選択手段II
12と、ゲイン選択手段II12により選択した各ゲインを状
態検出手段Iの出力である物理量信号および状態量信号
に掛け合わせそれらを加算する最適目標制御力演算手段
II13とを具備する目標制御力演算手段II1と、目標制御
力と検出制御力との偏差を演算する偏差演算手段II3
を具備する制御手段IIと、 制御手段IIの出力である両制御力の偏差信号をパワー
増幅する駆動手段IIIと、 パワー増幅された出力に基づきサスペンションに働く
外力または外乱を考慮した目標制御力に対する現実の検
出した制御力の偏差に応じた制御力を等価的に発生すべ
くサスペンションの特性を連続的に可変制御するアクチ
ュエータ手段IVからなり、 車両全体および各輪のサスペンションの状態量または
物理量の変化度合から、継続する車両の運動状態の変化
を適確に判断し、それに応じたゲインを用いて最適目標
制御力を演算することにより,車両の運動状態に対する
急激な外力や外乱の成分の影響を受けない最適な目標制
御力を発生させ、サスペンションの特性を連続的に最適
可変制御する減衰力可変式サスペンション制御装置であ
る。
(作 用) 上記構成よりなる本発明の作用および効果は、次の通
りである。すなわち、先ず状態検出手段Iの出力である
車両全体の運動およびサスペンションに働く外力および
外乱等の外部状態を表す物理量Zおよび状態量Xから、
来るべき車両全体の運動状態を走行時の運動状態に対応
する基準モデルに基づいて予測演算し、その来るべき車
両全体の運動状態の変化を評価する評価量、すなわち、
後述する評価関数J1〜J4による制御ゲインの演算を行な
い出力する。
ゲイン選択手段II12は、車両状態予測手段II11の出力
に基づいて予測される車両の運動状態の変化のうち変化
量の大きな状態量を最小とするように制御すべく前記基
準モデルに検出制御力を考慮した車両制御モデルに基づ
いて演算した最適フィードバック制御ゲインを選択す
る。
選択した制御ゲインを用いて最適目標制御力演算手段
II13により最適な目標制御力を算出し、車両の運動状態
や単発的な外力や外乱等の成分の影響を受けない最適な
目標制御力を発生させ、その出力を駆動手段IIIでパワ
ー増幅し、サスペンションに取り付けてあるアクチュエ
ータ手段IVを駆動して、サスペンション特性を連続的に
最適可変制御する。
次に、本発明における車両状態予測手段II11における
最適フィードバックゲインの算出原理を詳細に説明す
る。
車両の運動を、左右方向並進運動,ヨー運動,ローリ
ング運動の3運動について運動方程式で示すと、以下の
ようになる。
ΣIZ1=ΣNψ (2) Ix=2(MufZf+MurZr)(v+V0γ−gφ)+ΣNφ
(3) ここで、ΣM:車両総重量、Muf,Mur:フロント,リヤば
ね下質量、V0:車速、γ:ヨー角、φ:ロール角、Fsi:
サイドフォース、Iz:ヨー慣性能率、Ix:ロール慣性能
率、Nψ:ヨーモーメント、Nφ:ロールモーメント、
g:重力加速度、v:左右並進速度である。
さらに、車両の加減速時における運動を想定した場合
には、次のように、第3図に示すような4自由度モデル
を考える。バネ上,バネ下質量の3質点系4自由度制御
系を考えると、基準モデルを与える以下の式が成り立
つ。なお、同図のm1,m2,m3,kT1,kT2,k1,k2,c1,c2は第1
表に示すような諸量であり、Z1,Z2はバネ下の変位、
Z10,Z20は路面の変位、Z3f,Z3rはバネ上変位、θは操舵
角である。
m1 =−kT1(Z1−Z10)+c13f) +k1(Z3f−Z1) (4) m2 =−kT2(Z2−Z20)+c23r) +k2(Z3r−Z2) (5) m3 =−c13f)−k1(Z3f−Z1) −c23r)−k2(Z3r−Z2) (6) I=lf{c13f)+k1(Z3f−Z1)} −lr{c23r)+k2(Z3r−Z2)} (7) Z3f=Z3+(−lf)θ,Z3r=Z3+lrθ3f+(−lf),3r+lr (8) ここで、車速,ハンドル角,前方路面変位,車高変位
(相対変位)がそれぞれV0f,Z10,Z20,Z3f−Z1,Z3r
Z2である場合について、車両の基準となる予測運動を想
定する。
基準モデルにおける予測運動は、 ここで、 となり、次式のように整理できる。(車速V0,ハンドル
角δを入力として) 従って、予測運動評価量が(4)式〜(7)式および
(13)式〜(15)式より各々推定演算できる。
この演算手段は以下のようである。
(13)式〜(15)式を次式のように表わす。
例えば、予測ロール角φは、 とおいて、Cramerの公式を適用すると、次式のようにな
る。
φ=Dφ/D (19) 同様にして、予測左右並進速度v,予測ヨー角γ
が求められる。
以下、その他の予測運動評価量についてまとめると、
第1表のようになる。
すなわち、車速V0のもとで時々刻々変化するハンドル
δの瞬時値,前方路面変位に対応する予測運動評価量
が推定演算されるのである。
次に、予測評価量に基づく最適制御ゲインの算出原理
について述べる。
ここで、目標制御力をu1,u2、実作動力をf1,f2とする
と、通常両者の関係には作動遅れが存在するので、次の
式が成り立つ。
さらに、次のy1,y2を導入して、(4)〜(7)式を
整理する。
前輪相対変位 y1=Z1−Z3f=Z1−Z3+lfθ 後輪相対変位 y2=Z2−Z3r=Z2−Z3+lrθ Z1=Z3f+y1=Z3+y1−lfθ,Z2=Z3+y2+lrθ 再整理してまとめると、以下の式が成り立つ。
変数変換を施す。
(x1,x2,x3,x4,x5,x6,x7,x8,x9,x10) =(y1,1,y2,2,Z3,3,θ,,f1,f2) (21) (1″)〜(6″)式は次のような状態方程式で示さ
れる。 =x2 =x4 =x6 =x8 ただし、 ここで、 状態方程式は次式となる。
ここで、AおよびB行列は以下のようになる。
上記の4自由度モデルにおいては、諸元は第2表
(a)欄に示す諸元を想定すると、車両の加減速時のピ
ッチ・バウンス運動を記述する状態方程式を与え、第2
表(b)欄に示す諸元を想定すると、車両の操舵時ある
いは左右異位相でわだちを乗り越した場合のロール・バ
ウンス運動を記述する状態方程式を与える。
最適状態フィードバックゲインを求める場合には、種
々の車両の状態変化を考慮して、次のような状態評価関
数Jiを想定する。
先ず、定常走行中の乗心地、即ちバネ上の振動レベル
を低くする場合、また、荒れた路面を走行中の接地性を
考慮してバネ下振動レベルを低くする場合、さらに、操
舵時のロール運動のゆりかえし等を考慮してバネ上バネ
下相対変位を低くする場合、さらに、フロントとリヤの
ゆりかえしのおさまり程度を配分してロール剛性配分を
最適とする場合が考えられる。
また、本モデルにおける車両モデルのバネ上質量m
3は、積載重量によって変更する必要があり、サスペン
ションのバネ定数k1,k2も懸架バネに気液流体バネを設
定すると、積載重量によって変化するので、モデル内の
諸元をすみやかに設定する必要がある。
上記の諸元設定を前記車両状態に設定した上で、各々
の車両の予測運動状態に応じて次のような評価関数Ji
設定する。
定常走行中の乗心地を想定する場合、予測運動評価量
に応じて、評価関数Jiを次のように設定する。
ここで、ρ1およびq1,q2は、それぞれ制御量お
よび評価量に掛ける重み係数である。
同時に接地性を考慮する場合は、予測運動評価量
1∞2∞に応じて、評価関数は次のようになる。
また、操舵時のゆりかえしを考慮する場合は、予測運
動評価量φ,γ,vに応じて、 さらに、フロントとリヤの配分を考慮する場合は、予測
運動評価量に応じて、 等を設定する。
一般に、評価関数Jは次式で示される。
すなわち、式(8)で示される状態方程式に基づき、
最適レギュレータを上式のような評価関数のもとで解く
ことにより、最適フィードバック制御系を構成する。
ここで、評価関数Jを最小にする最適制御力 は、その状態量 の関数として次式で示される。
ただし、 最適制御理論により、周知のとおり状態フィードバック
ゲイン は、次のように与えられる。
ここで、Pは次のリッカチ行列方程式の正定解であ
る。
PA+ATP−PBR-1BTP+Q=0 (31) 計算は、次式を初期条件P(0)=0で解いた定常解
を求める形で進める。
=−PA−ATP+PBR-1BTP−Q (32) 以上の展開により、最適フィードバックゲインK1〜K
10が求まる。
以上の結果を一般的に示すと、以下のようになる。
振動体mを支えるサスペンションに働く外力または外
乱によって生じる振動体の振動を考慮した時系列の最適
な目標制御力uは、アクティブ制御を前提とした場合
に、例えば第5図(a)における運動方程式は次式のよ
うになる。
m=u(x,,) ……(33) ただし、xは外力または外乱によるサスペンション変
位、はサスペンション速度、は振動体に与えられる
加速度である。すなわち、目標制御力uはx,,の関
数である。
ここで、さらに目標制御力uを一般的な形で示すと、
次のようになる。
ここで、giとは最適な振動抑制を与えるための寄与ゲ
イン係数であり、xiとは本振動系を記述し得る全ての状
態量であり、前記のサスペンション変位,速度および加
速度はもちろんのこと、サスペンション各部間の伝達等
もこれに含まれるのが通例である。すなわち、最適目標
制御力uは、振動体mの状態物理量xiを瞬時瞬時に検出
し、それぞれの寄与度によって係数giを与えることによ
り、いわゆる瞬時状態フィードバック制御系を構成する
ことになり、本質量振動系に対して最適な振動抑制を与
えることができるものである。
この目標制御力uに対して、サスペンションに作用し
ている物理量fをセンサで検出し、その偏差ε(=u−
f)の出力を駆動手段IIIでパワー増幅し、サスペンシ
ョンに取付けてあるアクチュエータ手段IVを駆動し、物
理量fを連続的に制御する。
(発明の効果) 本発明は、目標制御力演算手段II1の車両状態予測手
段II11により、車両全体の標準状態を表わした基準モデ
ルに基づいてサスペンションの状態量または物理量の信
号をもとに、車両状態の予測演算をするので、状態の突
変に対する制御の立上りが高速となるとともに、相関連
した複雑な動きに対する追従性が高くなる。したがっ
て、車両の運動全体から最適目標制御力を設定すること
ができ、車両の運動状態に即した制御が可能となり、車
両の振動低減を安定に制御することができる。
〔実施態様〕
第4図は、本発明の実施態様を示すブロック図であ
り、第1図に示す本発明の基本構成において、車両状態
予測手段II11が、状態検出手段Iの出力である車両全体
の運動およびサスペンションに働く外力および外乱等の
外部状態を表わす物理量Zおよび状態量Xから決まる運
動状態に対応する走行時の平均的な運動状態に対応する
基準モデルに基づいて、来るべき車両全体の運動状態を
予測演算する予測状態演算手段II111と、予測状態演算
手段II111の出力に基づき、車両の運動状態の変化が最
も大となると予測される少なくとも2つ以上の状態量の
変化を伴う車両の運動状態を判別する予測状態判別手段
II112とからなり、ゲイン手段II12が、予測状態判別手
段II112により判別された車両の運動状態の変動を最小
とするように制御すべく、基準モデルに検出制御力を考
慮した車両制御モデルに基づいて演算した最適フィード
バック制御ゲインを選択するよう構成されている。
このような構成上の特徴を有する本発明の実施態様の
作用および効果について説明する。
予測状態演算手段II111は、状態検出手段Iの出力で
ある車両全体の運動およびサスペンションに働く外力お
よび外乱等の外部状態を表わす物理量Zおよび状態量X
から決まる運動状態に対応する走行時の平均的な運動状
態に対応する基準モデルに基づいて、来るべき車両全体
の運動状態を予測演算する。
予測状態判別手段II112は、予測状態演算手段II111
出力に基づき、車両の運動状態の変化が最も大となると
予測される少なくとも2つ以上の状態量の変化を伴う車
両の運動状態、例えば左右異位相変動状態、操舵状態、
加減速状態、定常走行状態等を判別する。
ゲイン手段II12は、予測状態判別手段II112により判
別された車両の運動状態の変動を最小とするように制御
すべく、基準モデルに検出制御力を考慮した車両制御モ
デルに基づいて演算した最適フィードバック制御ゲイン
を選択する。
この実施の態様によれば、予測状態演算手段II111
おいて、車両に設置した各種センサからの信号に基づき
車両全体の状態予測演算を行なうので、迅速な制御が可
能になるとともに、予測状態判別手段II112により、車
両全体の運動状態を基準モデルに基づいて判別できるの
で精密な振動の最適制御が可能となる。
(実施例) 本発明の前記第4図の実施態様に属する実施例の概略
構成図を、第5図(a),(b)および第6図に示す。
第5図(a),(b)は、第4図の構成における駆動手
段IIIおよびアクチュエータ手段IVに対応する部分を示
している。第6図は本実施例の全体のブロック図を示す
ものである。
これらの図において、1は作動流体としてのオイルを
貯容するリザーブタンクを示しており、2fr,2fl,2rr,2r
lはそれぞれ図には示されていない車両の右前輪,左前
輪,右後輪,左後輪に対応して設けられたアクチュエー
タを示している。各アクチュエータは、第5図(a)に
示すように、車両の車体及びサスペンションアームにそ
れぞれ連結されたシリンダ3とピストン4とより成って
おり、これらにより郭定された作動流体室としてのシリ
ンダ室5に対しオイルが給排されることにより、それぞ
れ対応する位置の車高を増減し得るようになっている。
なお、アクチュエータは作動流体室に対しオイルの如き
作動流体が給排されることにより対応する位置の車高を
増減し、また、車輪のバウンドおよびリバウントに応じ
てそれぞれ作動流体室の圧力が増減するよう構成された
ものである限り、例えば油圧ラム装置の如き任意の装置
であってもよい。
リザーブタンク1は、途中にオイルポンプ6,流量制御
弁7,アンロード弁8,逆止弁9を有する導管10により分岐
点11に連通接続されている。ポンプ6はエンジン12によ
り駆動されることにより、リザーブタンク1よりオイル
を汲み上げて高圧のオイルを吐出するようになってお
り、流量制御弁7はそれよりも下流側の導管10内を流れ
るオイルの流量を制御するようになっている。アンロー
ド弁8は逆止弁9よりも下流側の導管10内の圧力を検出
し、該圧力が所定値を越えた時には導管13を経てポンプ
6よりも上流側の導管10へオイルを戻すことにより、逆
止弁9よりも下流側の導管10内のオイルの圧力を所定値
以下に維持するようになっている。逆止弁9は、分岐点
11よりアンロード弁8へ向けて導管10内をオイルが逆流
することを阻止するようになっている。
分岐点11は、それぞれ途中に逆止弁14および15,電磁
開閉弁16および17,電磁流量制御弁18および19を有する
導管20および21により、アクチュエータ2frおよび2flの
シリンダ室5に連通接続されている。また、分岐点11は
導管22により分岐点23に接続されており、分岐点23はそ
れぞれ途中に逆止弁24および25,電磁開閉弁26および27,
電磁流量制御弁28および29を有する導管30および31によ
り、それぞれアクチュエータ2rrおよび2rlのシリンダ室
5に連通接続されている。
かくして、アクチュエータ2fr,2fl,2rr,2rlのシリン
ダ室5には、導管10,20〜22,30,31を経てリザーブタン
ク1より選択的にオイルが供給されるようになってお
り、その場合のオイルの供給およびその流量は、それぞ
れ開閉弁16,17,26,27及び流量制御弁18,19,28,29が制御
されることにより適宜に制御される。
導管20および21のそれぞれ流量制御弁18および19とア
クチュエータ2frおよび2flとの間の部分は、それぞれ途
中に電磁流量制御弁32および33,電磁開閉弁34および35
を有する導管36および37により、リザーブタンク1に連
通する復帰導管38に連通接続されている。同様に、導管
30および31のそれぞれ流量制御弁28および29とアクチュ
エータ2rrおよび2rlとの間の部分は、それぞれ途中に電
磁流量制御弁39および40,電磁開閉弁41および42を有す
る導管43および44により、復帰導管38に連通接続されて
いる。
かくして、アクチュエータ2fr,2fl,2rr,2rlのシリン
ダ5内のオイルは、導管36〜38,43,44を経て選択的にリ
ザーブタンク1へ排出されるようになっており、その場
合のオイルの排出およびその流量は、後に詳細に説明す
る如く、それぞれ開閉弁34,35,41,42および流量制御弁3
2,33,39,40が制御されることにより適宜に制御される。
図示の実施例においては、開閉弁16,17,26,27,34,35,
41,42は常閉型の開閉弁であり、それぞれ対応するソレ
ノイドに通電が行われていない時には、図の如く閉弁状
態を維持して対応する導管の連通を遮断し、対応するソ
レノイドに通電が行われている時には、開弁して対応す
る導管の連通を許すようになっている。また、流量制御
弁18,19,28,29,32,33,39,40は、それぞれ対応するソレ
ノイドに通電される駆動電流の電圧または電流のデュー
ティが変化されることにより絞り度合を変化し、これに
より、対応する導管内を流れるオイルの流量を制御する
ようになっている。
導管20,21,30,31には、それぞれ逆止弁14,15,24,25よ
りも上流側の位置にてアキュムレータ45〜48が連通接続
されている。各アキュムレータは、ダイヤフラムにより
互いに分離されたオイル室49と空気室50とより成ってお
り、ポンプ6によるオイルの脈動、アンロード弁8の作
用に伴う導管10内の圧力変化を補償し、対応する導管2
0,21,30,31内のオイルに対し蓄圧作用をなすようになっ
ている。
導管20,21,30,31のそれぞれ流量制御弁18,19,28,29と
対応するアクチュエータとの間の部分には、それぞれ途
中に可変絞り装置51〜54を有する導管55〜58により主バ
ネ59〜62が接続されており、また、導管55〜58のそれぞ
れ可変絞り装置と主バネとの間の部分には、それぞれ途
中に常開型の開閉弁63〜66を有する導管67〜70により副
バネ71〜74が接続されている。主バネ59〜62はそれぞれ
ダイヤフラムにより互いに分離されたオイル室75と空気
室76とより成っており、同様に、副バネ71〜74はそれぞ
れダイヤフラムにより互いに分離されたオイル室77と空
気室78とより成っている。
かくして、第5図(a)に示すように、車輪のバウン
ドおよびリバウンドに伴い、各アクチュエータのシリン
ダ室5の容積が変化すると、シリンダ室およびオイル室
75,77内のオイルが可変絞り装置51〜54を経て相互に流
通し、その際の流通抵抗により振動減衰作用が発揮され
る。この場合、各可変絞り装置の絞り度合がそれぞれ対
応するモータ79〜82によって制御されることにより、減
衰力Cが連続的に無段階に切り換えられるようになって
おり、また、開閉弁63〜66がそれぞれ対応するモータ83
〜86によって選択的に開閉されることにより、バネ定数
kが高,低の二段階に切り換えられるようになってい
る。なお、モータ79〜82およびモータ83〜86は、車両の
ノーズダイブ,スクオート,ロールを低減すべく、後に
説明する如く、車速センサ95,操舵角センサ96,スロット
ル開度センサ97,制動センサ98により制御されるように
なっている。
さらに、各アクチュエータ2fr,2fl,2rr,2rlに対応す
る位置には、それぞれ車高センサ87〜90が設けられてい
る。これらの車高センサは、それぞれシリンダ3とピス
トン4または図には示されていないサスペンションアー
ムとの間の相対変位を測定することにより、対応する位
置の車高を検出し、該車高を示す信号を第6図に示され
た電子制御装置102へ出力するようになっている。
第4図の実施態様における制御手段IIに相当する電子
制御装置102は、第6図に示されている如く、マイクロ
コンピュータ103を含んでいる。マイクロコンピュータ1
03は、第6図に示されている如き一般的な構成のもので
あってよく、中央処理ユニット(CPU)104と、リードオ
ンリメモリ(ROM)105と、ランダムアクセスメモリ(RA
M)106と、入力ポート装置107および出力ポート装置108
とを有し、これらは双方性のコモンバス109により互い
に接続されている。
入力ポート装置107には、車室内に設けられ運転者に
より操作される車高選択スイッチ110より選択された車
高がハイ(H),ノーマル(N),ロー(L)の何れで
あるかを示すスイッチ関数の信号が入力されるようにな
っている。また、入力ポート装置107には、車高センサ8
7,88,89,90によりそれぞれ検出された実際の車高Hfr,Hf
l,Hrr,Hrlを示す信号、車速センサ95,操舵角センサ96,
スロットル開度センサ97,制動センサ98によりそれぞれ
検出された車速V,操舵角δ(右旋回が正),スロットル
開度θ,制動状態を示す信号が、それぞれ対応する増幅
器87a〜90a,95a〜98a,マルチプレクサ111,A/Dコンバー
タ112を経て入力されるようになっている。
ROM105は、CPU104による演算処理に必要な固定的なデ
ータや制御手段の機能を実行するためのプログラム等を
記憶している。そのデータとしては、例えば車両状態量
予測演算を行なうためのマップ、予測状態判別のための
定数、ゲイン選択のための設定値等がある。また、車高
選択スイッチ110がハイ,ノーマル,ローに設定されて
いる場合における前輪および後輪の目標車高としての基
準車高HhfおよびHhr,HnfおよびHnr,HlfおよびHlr(Hhf
>Hnf>Hlf,Hhr>Hnr>Hlr)を記憶している。
RAM106は、状態検出手段Iを構成する各種センサ87〜
90、94〜98からの検出信号等のCPU104の演算処理に必要
な諸データ、演算結果等を記憶するものである。
CPU104は、ROM105に記憶されているプログラムに従っ
て予測状態演算、予測状態判別、ゲイン選択、最適目標
制御力演算、検出制御力演算、偏差演算等の演算処理を
行なうとともに、演算結果に基づき、各アクチュエータ
に対応して設けられた開閉弁および流量制御弁へ、出力
ポート装置108,それぞれ対応するD/Aコンバータ117a〜1
17hおよび118a〜118h,増幅器119a〜119hおよび120a〜12
0hを経て選択的に制御信号を出力し、また、可変絞り装
置51〜54を駆動するモータ79〜82および開閉弁63〜66を
駆動するモータ83〜86へ、出力ポート装置108,それぞれ
対応するD/Aコンバータ121a〜121hおよび123a〜123h,増
幅器122a〜122hおよび124a〜124hを経て選択的に制御信
号を出力するようになっている。
出力ポート装置108に接続された表示器116には、車高
選択スイッチ110により選択された基準車高が、ハイ,
ノーマル,ローの何れであるかが表示されるようになっ
ている。
次に、第7図に示されたフローチャートを参照して、
第5図(b),第6図に示された本発明の実施例装置の
作動について説明する。
初期設定されたのち(ステップP1)、第6図中に示す
各センサからの信号を読み込む(ステップP2)。
次いで、車両状態量の予測演算(ステップP3)を実施
する。ここでは、後に示す加速,操舵,突起段差および
減速の各々の関連センサからの信号処理を行い、車両状
態量の変化予測を演算するための演算式を設備する。
次に、車両状態量の演算(ステップP4)を実施する。
すなわち、時々刻々変化する車両の各4輪の懸架装置に
取付けた後述の状態量センサにより、所定の演算により
車両状態量を算出する。
次いで、車両の走行状態を判定する(ステップP5)。
ここでは、車両が走行状態にあるか否かの判定を行い、
所定の車速以下である場合は、減衰弁位置を初期化する
(ステップP6)。
一方、走行状態である判定後においては、左右異位相
変動か操舵状態か車両の加,減速状態かを判定する(ス
テップP7〜P9)。
すなわち、異位相変動判定(ステップP7)は、前方路
面センサ94の検出信号を所定の値と比較し、所定の値以
上となった時にうねり路面状態に入るものと判定する。
操舵判定(ステップP8)は、車速センサ95の信号と操
舵角センサ96および操舵各センサ96の信号の微分値によ
り、その3種の信号から予測ロール角を求め、その値を
所定の値と比較し、所定の値以上となった時に操舵旋回
状態に入るものと判定する。
加速判定(ステップP9)は、スロットル開度センサ97
の信号もしくはそのセンサ信号を微分した値を求め、そ
の値が所定の値以上となった時に加速状態に入るものと
判定する。また、減速判定(ステップP9)は、制動セン
サ98もしくはそのセンサ信号を微分した値を求め、その
値が所定の値以上となった時に減速状態に入るものとす
る。加速でも減速でもないときは、定速走行状態と判定
する。
次いで、各々の判定に基づいて、予測状態に従って目
標制御力算定のための最適ゲインを算出する(ステップ
P10〜P13)。ここでは、予め最適モデルを想定し、ステ
ップP10,P11ではロール・バウンス制御、ステップP12,P
13ではピッチ・バウンス制御について最適フィードバッ
クゲインを算出する。
次いで、ステップP10〜P13のいずれかの判定に従っ
て、状態量予測演算の結果としての最適フィードバック
K1〜K10を出力し、各輪独立の制御目標力の最適ゲイン
を算出する(ステップP14)。
次に、ステップP14で決定した各ゲインを、前2輪お
よび後2輪、あるいは左2輪および右2輪別々に一組ず
つ、各2輪のアクチュエータの弁駆動信号として出力す
る。
以上のようにして得られた駆動信号により、本発明の
制御装置のうちの単輪部分が如何に制御されるかの原理
を説明する。なお、第6図の実施例においては、制御手
段IIは、すべてCPU104,ROM105,RAM106等からなるマイク
ロコンピュータ103によって実行されるのに対し、第8
図では説明の便宜上車両状態予測手段II11およびゲイン
選択部II12のみがマイクロコンピュータ270によって処
理されるよう示されている。
状態検出手段Iは、4輪のうちの1輪分について、第
8図に示すように、サスペンションの車輪を回転可能に
支持するサスペンションアーム262および車体フレーム2
63との間に挿置して相対変位を検出するポテンショメー
タ210と、ポテンショメータ210に接続され自動車の走行
時における車軸と車体との相対変位y1を表わす信号を出
力するアンプ220と、アンプ220の出力する相対変位y1
微分して相対速度を検出する微分器230と、油圧シ
リンダ310に取付けて作用している車輪荷重を検出する
ための圧力センサ211aと、圧力より車輪荷重wを検出す
るアンプ221aと、アキュームレータ320の油室の入口に
取付けて減衰力を検出するための圧力センサ211bと、そ
の圧力センサ211bに接続されその出力を増幅するアンプ
221bと、そのアンプ221bの出力とアンプ221aの出力との
差として減衰力f1を検出する差動アンプ231と、車体に
取付けて加速度を検出する加速度センサ212と、加速度
センサ212に接続して増幅するアンプ222と、その出力を
積分してバネ上速度を検出する積分器232aと、その
出力をさらに積分してバネ上変位Z3を検出する積分器23
2bと、アキュームレータ320のガス室に取付けてガス温
度tを検出する温度センサ213と、温度センサに接続さ
れそのセンサ出力を増幅するアンプ223と、自動車のミ
ッションの出力軸に取付けて車速V0を検出する前述の車
速センサ214と、変位センサ256と、変位を表わす信号を
出力するアンプ224とから成る。その変位センサ256は、
第10図(b)に示すような、リニアアクチュエータ255
とバルブボディ259より成るアクチュエータ手段IVにお
いて、油路150を連続に開閉して可変オリフィスとする
スプール258の変位を検出するものである。
車両状態予測手段II11およびゲイン選択手段II12は、
前記車速V0と相対変位y1,車輪荷重w,ガス温度tを取込
む入力部271と、その入力に基づいて状態量の変化予測
と状態の判別を行ない最適なゲインを選択する演算処理
部272と、最適ゲインおよび演算処理部272の各演算法お
よび予め演算に必要な定数等を記憶している記憶部273
と、演算処理部272で選択された最適ゲインを出力する
出力部274より構成されるマイクロコンピュータ270から
成る。なお、第6図で示す実施例では、最適目標制御力
演算手段II13,偏差演算手段II3,符号調整手段II4,その
他の演算部もマイクロコンピュータ270の機能によって
構成されている。
4輪のうちの1輪に対応するマイクロコンピュータ27
0で行う機能を、第9図のフローチャートに沿って詳細
に説明する。
車両センサ95の出力を取込んで(ステップP2)、乗員
の人数あるいは積載荷物によって変わる車体の重量、す
なわち気液流体サスペンションのバネ上質量、すなわち
気液サスペンションのバネ上質量mを検出するために車
輪荷重センサからの信号を処理し、さらにその負荷変化
でのバネ定数k1,k2を演算処理する。
予め車輪サスペンションを線形4自由度モデルに置き
換え、前記アクティブ制御のサスペンションを想定し
て、線形2乗形式最適制御法を用いて、k2とmの組合せ
で相対変位y,相対速度,バネ上変位Z3,バネ上速度
3,減衰力f1に対する最適ゲインG1〜G10を算出し、記
憶させた前記記憶部273より読み出し、前記出力部274よ
り出力させる。
すなわち、ステップP20で取り込んだ相対変位y1を微
分して、相対速度を演算する(ステップP23)。ま
た、ステップP21で取り込んだ加速度より積分フィ
ルタを通して(ステップP24)、ばね上速度を演算
する。さらに、ステップP24で求めたバネ上速度より第
2の積分フィルタを通して(ステップP25)、バネ上変
位Z3を演算する。次いで、ステップP22で求めた弁スト
ローク計出力xsより、ステップP26,P27のマップから係
数K(xs),n(xs)を求め、これらの値より制御力を演
算する(ステップP28)。
以上の信号とゲインマップ(ステップP14)より、目
標制御力を算出する(ステップP29)。
最適目標制御力演算手段II13は、前記マイクロコンピ
ュータ270の出力部274より出力された最適ゲインG1〜G
10とそれに対応する状態信号より、次式に従い、最適目
標制御力uを算出するための各輪毎に10個の乗算器241
〜245と加算器250とから成る。なお、第8図には乗算器
は5個のみが示されている。
u=G1・y1+G2+G3・z3+G4+G5・f1 +G6・y2+G7+G8・θ+G9・+G10・f2 (35) 偏差演算手段II3は、最適目標制御力演算手段II13
り出力される最適な目標制御力uに対して制御しようと
する減衰力fcとの偏差εを算出する偏差器251ら成る。
これは、ステップP30に相当する。
符号調整手段II4は、偏差器251の出力εにサスペンシ
ョン相対速度を掛け合せる乗算器252から成る。乗算
器252は、目標制御力uに対する偏差εに応じて減衰力
制御を行う上で、目標制御力に対する偏差εが減衰力に
よって制御できるか否かを判別し、かつ、制御可能な場
合には減衰力の増減方向を決める信号を出力し、また、
制御不能な場合には減衰力を減少させ、零に近付ける方
向の信号を出力させることである。これは、ステップP
31に相当する。
第2表および第10図を用いて、乗算器252による符号
調整機能を説明する。目標制御力uを車体に対して垂直
方向の上向きに正をとり、また、サスペンションの相対
速度を気液流体サスペンションの縮み方向に正をとる
とき、目標制御力uと相対速度がともに同方向、例え
ば油圧シリンダ310のピストンが上向き(正方向)に動
き、目標制御力uも上向き(正方向)である場合には、
油圧シリンダ310内の油が相対速度に比例してオリフ
ィス330を通りアキュームレータ320に流入するので、そ
のオリフィス330の開度を制御信号により変えることに
より、油圧シリンダ310内の圧力、すなわち減衰係数を
上向き(正方向)の減衰力fcの大きさを変えることがで
きる。この場合、偏差器251の出力εが正(u>fc)で
はオリフィス開度を閉方向とし、減衰係数を大きくして
減衰力を増加させ、εが負(u<fc)ではそれを開方向
とし、減衰係数を小さくして減衰力を減少させるような
制御信号を出力すればよい。また、油圧シリンダ310の
ピストンが下向き(負方向)に動き、目標制御力uも下
向き(負方向)である場合には、上記とは逆に、油がア
キュームレータ320からオリフィス330を通り油圧シリン
ダ310内に流入するので、同様にオリフィス開度を制御
することにより、下向き(負方向)の減衰力fcの大きさ
を変えることができる。この場合にも、εが正(−u>
−fc)ではオリフィス開度を開方向とし、減衰係数を小
さくして減衰力を減少させ、εが負(−u<fc)ではそ
れを閉方向とし、減衰係数を大きくしてサスペンション
に等価的に作用する減衰力を増加させるような制御信号
を出力すればよい。従って、目標制御力uとサスペンシ
ョン相対速度が同方向のときは、目標制御力uに基づ
いて減衰力fcを制御することができる。一方、目標制御
力uと相対速度が逆向き、例えば油圧シリンダ310の
ピストンが上向き(正方向)に動き、目標制御力uが下
向き(負方向)である場合には、油圧シリンダ310の油
がオリフィス330を介してアキュームレータ320に流入す
るので、オリフィス開度をある一定の開度にしておく
(制御をしない)と、相対速度とともに上向き(正方
向)の減衰力が作用することになり、目標制御力uに基
づいて減衰力を制御することができない。
そこで、オリフィス開度を制御信号により全開にし減
衰係数を最小にして、サスペンションに等価的に作用す
る正方向の減衰力fcを小さくしてやれば、あたかも制御
をしないときの減衰力fcに対して目標制御力uの方向に
力を作用させ、それを小さくしたことに相当する。この
ときの偏差器251の出力ε(=u−fc)は、目標制御力
uが負でfcが相対速度と同方向であることより正とな
るので、常に負となる。
また、油圧シリンダ310のピストンが下向き(負方
向)に動き、目標制御力の方向が上向き(正方向)であ
る場合にも、上記と同様に、目標制御出力uに基づいて
減衰力を制御することができないので、制御信号により
オリフィス開度を全開とし減衰係数を最小にして、サス
ペンションに等価的に作用する減衰力を小さくするのが
望ましい。このときの偏差器251の出力ε(=u−fc)
は、目標制御力uが正でfcが相対速度と同方向である
ことより負となるので、常に正となる。従って、目標制
御力uと相対速度の向きが逆方向のときは、目標制御
力uに基づいて減衰力の制御をすることができないの
で、制御信号によりオリフィス開度を全開とし減衰力を
小さくすればよいことになる。
以上述べたように、各状態の偏差器251の出力εに対
する減衰力およびオリフィス開度の制御方向をまとめる
と、第3表のようになる。このロジックを基本的に達成
するためには、εの符号に減衰力と同方向であるサスペ
ンション相対速度の符号を掛け合せることにより、そ
の出力がオリフィス開度の制御方向と対応した制御信号
となる。ここでは、制御信号が減衰力の増減方向を決め
るものであればよく、また、目標制御力に対する偏差ε
信号に対するノイズの比、すなわちSN比をよくするため
に、乗算器252でεに直接相対速度を掛け合せたε
を制御信号とした。
積分手段II5は、演算増幅器と積分ゲインを決める抵
抗RとコンデンサCから構成される積分器253から成
り、乗算器252の出力εを時間積分して目標制御力u
に対する減衰力fcとの偏差εのオフセット(残留偏差)
をなくすために、サスペンションの減衰力を検出し、フ
ィードバックして積分入力とするとともに、制御系の応
答性および安定性の観点から、積分ゲインKK(=1/CR)
をKK=2400とした。また、積分器自身のドリフトを防止
するために、その出力を抵抗で入力へフィードバックし
た。
駆動手段IIIは、前記積分器253の出力に対してアクチ
ュエータ手段IVのスプール変位信号をネガティブフィー
ドバックし、その偏差信号に比例した電流を出力する駆
動回路254から成る。
アクチュエータ手段IVは、第10 図(b)に示すよう
に、サスペンションアーム262と車体フレーム263に取り
付けた気液流体サスペンションの油圧シリンダ310と一
体と成したバルブボディ259と、アキュームレータ320の
油室と油圧シリンダ310の油室とをバルブボディ259の中
を通して連通させる油路150と、その油路150を連続に開
閉して可変オリフィスとするスプール258と、そのスプ
ール258と一体と成したリニアアクチュエータ255のムー
ビングコイル257と、そのムービングコイル257に流れる
駆動回路254の出力である電流に応じてそれに作用する
力を与える永久磁石260と、リニアアクチュエータ255に
取り付けてムービングコイルに作用する力を抑制するた
めにスプール258の変位を検出する変位センサ256と、変
位を表わす信号を出力するアンプ224とから成る。
第11図を用いて、アクチュエータ手段の制御入力であ
る前記制御手段IIの乗算器252の出力εを時間積分し
た∫εdtに対するスプール258の動きを説明する。第1
1図の横軸に制御入力∫εdtを、縦軸にスプール変位x
sとオリフィス開度aおよびスプール変位に対する減衰
係数Cを示す。乗車時の乗心地を確保するために、制御
入力∫εdtが零のときにはスプール変位信号を駆動回
路254にフィードバックしてスプール変位xsを中立位置
(0%)に保ち、乗心地を満足するようなオリフィス開
度、すなわち減衰係数Cを与えた。そのときの減衰係数
Cの値は、サスペンションの相対速度の関数である。
次に、乗算器252の正出力(+ε)に対しては制御入
力も正(+∫εdt)となるので、スプール変位xsはε
に応じて中立位置より油路150を全閉(xs=−100%)
方向に移動し、オリフィス開度aを小さくし、減衰係数
Cを上げて減衰力を増加させる。また、乗算器252の負
の出力(−ε)に対しては制御入力も負(−∫εd
t)となるので、スプール変位xsはεに応じて中立位
置より油路150を全開(=+100%)方向に移動し、
オリフィス開度aを大きくし、減衰係数Cを下げて減衰
力を減少させる。
本実施例の作用は次のとおりである。
路面からの外力または外乱に対して、マイクロコンピ
ュータ270で車速センサ214の出力vと、アンプ221aで検
出した車輪荷重wと、直線型ポテンショメータ210で検
出した相対変位yと、温度センサ213で検出したガス温
度tに基づいて、相対変位y,相対速度,バネ上変位
x2,バネ上速度x2,減衰力fcに対する最適ゲインG1
G10)を出力し、前記(35)式に基づいて算出する最適
な目標制御力uを加算器250より出力する。この目標制
御力uの出力に対して制御しようとする減衰力fcとの偏
差をとり、その偏差に乗算器252で相対速度を掛け合せ
て減衰力の制御信号に変え、その出力に応じて積分器25
3,駆動回路254を経てリニアアクチュエータ255に電流を
与え、スプール258を移動させることにより減衰係数が
変わり、減衰力fcを連続的に変えることができる。
上述の作用を有する本発明の実施例の装置は、気液流
体サスペンションにおいて最適ゲインを常に選択でき、
それによって算出した最適目標制御力uの信号に基づい
て減衰力fcを連続的に制御するので、あらゆる走行状態
に適応することができ、その結果、乗心地や走行安定性
等をはるかに向上させることができるという利点があ
る。
また、符号調整手段II4の乗算器252で、目標制御力に
対する偏差εとサスペンションの相対速度との積ε
としたことにより、偏差εに比べ信号レベルが上がるの
で、信号に対するノイズ比、すなわちSN比のよい制御信
号εが得られる。さらに、その信号を時間積分する積
分器253により、乗心地に影響するバネ上振動のふわふ
わ成分(0.2Hz〜2Hz)を最適な振動レベルに制御するの
に有害なオフセット(残留偏差)をなくすことができ
る。従って、目標制御力uのふわふわ成分に追従した減
衰力の制御を可能にし、最適な振動レベルにすると同時
に、減衰力制御に悪影響を及ぼす高い周波数のノイズに
対してはゲインが小さく、振動制御に必要な周波数に対
しては十分にゲインが高いので、制御系の安定性を向上
させることができるという利点がある。
また、減衰力fcを制御するアクチュエータ手段IVは、
リニアアクチュエータ255で発生する力に対してリター
ンスプリングを用いる代わりに、スプール258の変位を
フィードバックしているため、わずかな電気エネルギー
でスプール258を動かすことができ、それによって発生
する力を有効に利用できるので、応答性が向上し、周波
数の高い細かな振動まで制御でき、かつ、油圧源,空気
圧源等の動力源が不要で、それによる配管等の重量,ス
ペース,コストの低減をはかれるという利点がある。
なお、本発明の符号調整手段II4では乗算器252を用い
たが、徐算器でもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成を示すブロック図、 第2図は従来技術を示すブロック図、 第3図は振動系の4自由度モデルを示す図、 第4図は本発明の実施態様を示すブロック図、 第5図(a)は本発明を自動車に適用した実施例の振動
制御装置におけるサスペンションの位置を示す図,同図
(b)は実施例の制御機構の概略を示す図、 第6図は第5図(b)に示す制御機構を制御する電子制
御装置を示すブロック図、 第7図は本実施例の動作を説明するための動作フロー
図、 第8図は第4図の実施例における単輪部分の制御を説明
するための図、 第9図は第7図の動作の流れを示す動作フロー図、 第10図(a)は本発明の実施例の自動車気液流体サスペ
ンションの概略構成図、同図(b)はアクチュータ手段
の断面図、 第11図は制御入力とオリフィス開度、スプール変位、減
衰係数の関係を示す特性図、 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三戸 利泰 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−108319(JP,A) 特開 昭62−96114(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両を支えるサスペンションの特性に影響
    を与える物理量を検出すると共に、前記サスペンション
    の動きを示す状態量及び前記車両の動きを示す状態量を
    検出する状態検出手段と、 該状態検出手段が検出した前記物理量に対応する検出制
    御力を演算する検出制御力演算手段と、前記状態検出手
    段の出力である前記車両全体の運動と前記サスペンショ
    ンに働く外力,外乱等の外部状態とを表わす物理量及び
    状態量から決まる運動状態に対応する走行時の平均的な
    運動状態に対応する基準モデルに基づいて、来るべき前
    記車両全体の運動状態を予測演算する予測状態演算手段
    と、該予測状態演算手段の出力に基づいて、前記車両の
    運動状態の変化が最大になると、予測される少なくとも
    2つの以上の状態量の変化を伴う前記車両の運動状態を
    判別する予測状態判別手段と、該予測状態判別手段によ
    って判別された前記車両の運動状態の変動が最小となる
    ように制御すべく、前記基準モデルに前記検出制御力を
    考慮した車両制御モデルに基づいて演算した最適フィー
    ドバック制御ゲインを選択するゲイン選択手段と、該ゲ
    イン選択手段によって選択した各ゲインを前記状態検出
    手段の出力である物理量信号及び状態量信号に掛け合わ
    せた上、それ等を加算して、最適な目標制御力を算出す
    る最適目標制御力算出手段と、前記目標制御力と前記検
    出制御力との偏差を演算する偏差演算手段とを具備する
    制御手段と、 該制御手段の出力である前記目標制御力と前記検出制御
    力との偏差信号をパワー増幅する駆動手段と、 パワー増幅された出力に基づいて前記サスペンションに
    働く外力,外乱等を考慮した前記目標制御力に対する現
    実に検出した前記検出制御力の偏差に応じた制御力を等
    価的に発生するように、前記サスペンションの特性を連
    続的に可変制御するアクチュエータ手段とからなり、 前記車両全体及び各輪の前記サスペンションの状態量又
    は物理量の変化度合から、継続する前記車両の運動状態
    の変化を適確に判断し、それに応じたゲインを用いて最
    適な前記目標制御力を演算することにより、前記車両の
    運動状態に対する急激な外力,外乱等の成分の影響を受
    けない最適な目標制御力を発生させ、前記サスペンショ
    ンの特性を連続的に最適可変制御することを特徴とする
    減衰力可変式サスペンション制御装置。
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