JP2546593B2

JP2546593B2 - 建設資材搬送装置

Info

Publication number: JP2546593B2
Application number: JP154593A
Authority: JP
Inventors: 勤根本; 務熊沢
Original assignee: Kajima Corp
Current assignee: Kajima Corp
Priority date: 1993-01-08
Filing date: 1993-01-08
Publication date: 1996-10-23
Anticipated expiration: 2011-10-23
Also published as: JPH06206678A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、建築現場等において資
機材を各階に搬入するために、建物躯体の外壁の高所に
上下に所定の間隔を隔てて一対の横行用ガイドレールを
設け、建物躯体の外壁に左右に所定間隔を隔てて一対の
昇降用ガイドレールを設けた建設資材搬送装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】建設工事において建設資材の揚重及び水
平搬送は、現場作業の中で大きなウエイトを占めてい
る。このうち、揚重はかなり大きなウエイトを占め、特
に仕上げ工事、設備工事段階では他品種の資材が様々な
荷姿で集中して搬入されるので、迅速に揚重しないと工
程に及ぼす影響が大きい。

【０００３】そこで、近年、建物躯体の外壁の開口部の
両側に一対の昇降レールを立設し、その昇降レールに沿
ってスライドフォークを吊持した昇降台を昇降させて、
所定の階に至るとスライドフォークにより資材を開口部
を経て建物内に搬入するようにした建設資材の搬送装置
が使用されるようになった。

【０００４】この装置によれば、迅速に資材を各階に搬
入することができるが、高層ビル等において内装材等の
搬入が多い場合には前記搬送装置を複数台設置しなけれ
ばならない場合が生じる。一方、特公昭５２−５１７５
号公報には、建物の外壁に垂直なガイドレールと、水平
で平行な多数の横行ガイドレールを設け、昇降ガイドレ
ールに沿って昇降するケージに横行ガイドレールを横行
する作業台を載置した作業足場に関する技術が開示され
ている。しかし、この技術は建物完成後において外壁の
清掃、非常用エレベータとして使用するもので、建物自
体に設計時から組入れる必要があり、各種建物の建築工
事に汎用品として用いることのできる省力化装置ではな
い。また、特開平１−２３６１８６号公報に、昇降ガイ
ドの上下端をエレベータかごと共に移動させる技術が開
示されている。しかし、この技術は立体駐車場の循環式
エレベータに関するもので、建築現場で建設資材運搬に
使用するものではない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、高層ビル等の建築現場において、内装材等の搬入が
多い場合でも、建築後の建物自体のスペースを占有する
ことがなく、実質上１台の設置で足り、省力化・省人化
が図れる建設資材運搬装置を提供することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、建物躯
体の外壁の高所に上下に所定の間隔を隔てて一対の横行
用ガイドレールを設け、建物躯体の外壁に左右に所定間
隔を隔てて一対の昇降用ガイドレールを設けた建設資材
搬送装置において、前記横行用ガイドレールは建物躯体
の外壁に固定するためのフランジ面と後記のハンガーを
吊持するガイド面とを有し、前記昇降用ガイドレールは
前記横行用ガイドレールと交差する上下方向近傍で切断
され、その昇降用ガイドレールの切断部分は横行用モー
タにより駆動されるガイドローラを備え上下に設けた前
記ハンガーによって前記横行用ガイドレールに横行可能
に吊持され、前記昇降用ガイドレールに案内されて昇降
すると共に前記昇降用ガイドレールの切断部分に係着し
て横行する昇降台を設け、その昇降台には昇降用ガイド
レールに一体に設けられたラックと噛合って昇降用モー
タで駆動されるピニオンと、積荷を水平移動させるスラ
イド機構を設けた吊具とを設けている。

【０００７】

【作用】建物躯体の外壁の高所に上下に所定の間隔を隔
てて一対の横行用ガイドレールをそのフランジ面で固着
し、また、左右に所定間隔を隔てて一対の昇降用ガイド
レールを固着してその下方に建設資機材の搬入場所を設
置する。フォークリフト等で搬入場所に運ばれて来た建
設資機材を入れた例えばコンテナ台車を、昇降用ガイド
レールで案内された昇降台の吊具で吊り、昇降用ガイド
レールのラックに噛合ったピニオンが昇降用モータで駆
動されて昇降台は上昇し、横行用ガイドレールと交差す
る昇降用ガイドレールの切断部分で停止する。そして、
上下のハンガーにより横行用ガイドレールのガイド面に
吊持された昇降用ガイドレールの切断部分は、昇降台を
係着し、横行用モータで駆動されるガイドローラにより
横行し、所定の場所で停止する。次いで、昇降台のスラ
イド機構によってコンテナ台車を水平移動し、外壁に設
けられた開口部から建物内に搬入し荷降ろしする。ま
た、残材の搬出は、上記の逆の手順で行う。これ等の一
連の作動は、操作盤による遠隔操作により行われる。

【０００８】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

【０００９】図１において、略完成した建物躯体の外壁
Ａの所定の高所に、上下に所定の間隔をへだてて一対の
横行用ガイドレール１、１が建物に固設されている。こ
の横行用ガイドレール１は、図２に示すようにその断面
はＨ字状であり、建物外壁Ａに取付けるためのフランジ
面１ａと、後記するハンガー３を吊持するガイド面１ｂ
とを有している。。また、建物躯体の外壁Ａには、左右
に所定の間隔をへだてて一対の昇降用ガイドレール２、
２が立設されており、その昇降用ガイドレール２、２は
横行用ガイドレール１、１と交差する上下近傍で切断さ
れている。図２に示すように、昇降用ガイドレールの切
断部分２ａ、２ａは横行用ガイドレール１、１のガイド
面１ｂ、１ｂに、横行用モータ４により駆動されるガイ
ドローラ５を介して上下に設けられたハンガー３、３に
よって横行可能に吊持されている。昇降用ガイドレール
２、２は、その切断部分以外は建物に固定されて設けら
れている。

【００１０】全体を７で示す昇降台は、図２に示すよう
に、そのピニオン８が昇降用ガイドレール２、２に一体
に設けたラック６と噛み合い、またそのガイドローラ９
が昇降用ガイドレール２、２のフランジと係合し、昇降
用モータ１０でピニオン８を回転させて昇降する。ま
た、昇降台７はスライド機構を設けた吊具１１を備えて
おり、コンテナ台車Ｄを吊上げる。

【００１１】昇降用ガイドレール２、２の下端が位置す
る地上には、資機材の搬入場所１２が設けられている。
なお、横行用ガイドレール１、１及び昇降用ガイドレー
ルの切断部分２ａ、２ａ、すなわち切換えポイントは、
図１に示す例では１ケ所であるが、途中にに数箇所設け
ることもできる。

【００１２】フォークリフトＣで搬入場所１２に運ばれ
てきた建設資材を入れたコンテナ台車Ｄを昇降台７の吊
具１１で吊上げる。昇降用モータ１０が作動し昇降用ガ
イドレール２、２のラック６と噛合うピニオン８が回転
して昇降台７が上昇する。昇降台７が昇降用ガイドレー
ルの切断部分２ａ、２ａに達すると昇降台７は停止す
る。次いで横行用モータ４が作動しガイドローラ５が回
転して昇降台７を支持した昇降用ガイドレールの切断部
分２ａ、２ａは横行し、所定の場所に来たら停止する。
次いで、昇降台７の吊具１１に設けたスライド機構によ
りコンテナ台車Ｄを水平移動させて外壁Ａに設けられた
開口部Ｂを経て建物内に荷降ろしする。そしてバッテリ
カーＥにより作業箇所へ水平搬送する。また、残材を建
物から搬出する場合にも前述とは逆の手順でこの搬送装
置を使用する。これ等の一連の作動は操作盤による遠隔
操作により行われる。

【００１３】

【発明の効果】本発明は次の効果を奏する。（ａ）高層ビル等において内装材等の搬入が多い場
合、揚重装置を複数台設置し搬入箇所が複数箇所になる
が、本発明によれば搬入場所（荷揚げ場所、荷受け場
所）を１箇所とすることができる。（ｂ）昇降用、横行用ガイドレールを建物自体の変更
をせずにその外壁に取付けることで容易に設置すること
ができる。そして、昇降台が昇降と横行とを行い、従来
の装置のようにエレベータや特別のリフトを必要としな
い。したがって、建物の設計に影響せず、各種の建物に
適用できる。それ故、標準設計品を設定して各種建築物
工事に適用することができ、また、流用することができ
る。（ｃ）リフト運転オペレータを一人とすることができ
る。（ｄ）搬送リフトの追越しが可能であり、荷捌き時間
を複数台設置の場合と同等とすることができる。（ｅ）荷受け場所は必ずしも荷揚げ場所の垂直線上に
設ける必要が無く、建物構造物によっては垂直線上から
外れた箇所に設けてもよい。

【００１４】

【００１５】

【００１６】

【００１７】

【００１８】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る建設資材搬送装置を設け
た建設中の建物の外観図。

【図２】建設資材搬送装置の要部の側面図。

【符号の説明】

１・・・横行用ガイドレール２・・・昇降用ガイドレール２ａ・・・切断部分３・・・ハンガー４・・・横行用モータ５・・・ガイドローラ６・・・ラック７・・・昇降台８・・・ピニオン９・・・ガイドローラ１０・・・昇降用モータ１１・・・吊具１２・・・搬入場所Ａ・・・外壁Ｂ・・・開口部Ｃ・・・フォークリフトＤ・・・コンテナ台車Ｅ・・・バッテリカー

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】建物躯体の外壁（Ａ）の高所に上下に所
定の間隔を隔てて一対の横行用ガイドレール（１、１）
を設け、建物躯体の外壁（Ａ）に左右に所定間隔を隔て
て一対の昇降用ガイドレール（２、２）を設けた建設資
材搬送装置において、前記横行用ガイドレール（１、
１）は建物躯体の外壁（Ａ）に固定するためのフランジ
面（１ａ）と後記のハンガー（３）を吊持するガイド面
（１ｂ）とを有し、前記昇降用ガイドレール（２、２）
は前記横行用ガイドレール（１、１）と交差する上下方
向近傍で切断され、その昇降用ガイドレールの切断部分
（２ａ、２ａ）は横行用モータ（４）により駆動される
ガイドローラ（５）を備え、そして上下に設けた前記ハ
ンガー（３）によって前記横行用ガイドレール（１、
１）に横行可能に吊持され、前記昇降用ガイドレール
（２、２）に案内されて昇降すると共に前記昇降用ガイ
ドレールの切断部分（２ａ、２ａ）に係着して横行する
昇降台（７）を設け、その昇降台（７）には昇降用ガ
イドレール（２、２）に一体に設けられたラック（６）
と噛合って昇降用モータ（１０）で駆動されるピニオン
（８）と、積荷を水平移動させるスライド機構を設け
た吊具（１１）とを設けていることを特徴とする建設資
材運搬装置。