JP2544488B2 - 3’―ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン誘導体 - Google Patents

3’―ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン誘導体

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JP2544488B2
JP2544488B2 JP1239677A JP23967789A JP2544488B2 JP 2544488 B2 JP2544488 B2 JP 2544488B2 JP 1239677 A JP1239677 A JP 1239677A JP 23967789 A JP23967789 A JP 23967789A JP 2544488 B2 JP2544488 B2 JP 2544488B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規なリファマイシン誘導体またはその塩
およびその製造法、並びにこれを有効成分とする抗菌剤
に関する。更に詳しくは、本発明は式(I): {式中、Rは水素原子またはアセチル基を表わし、Aは [式中、R1は炭素数4〜8のアルキル基、炭素数2〜8
のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数
1〜4のアミノアルキル基、炭素数2〜6のモノアルキ
ルアミノアルキル基、炭素数3〜8のジアルキルアミノ
アルキル基、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、炭
素数3〜8のアルコキシアルキルオキシアルキル基、炭
素数2〜6のチオアルコキシアルキル基、炭素数3〜8
のジアルコキシアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン化
アルキル基、炭素数1〜6のアシル基、式: −(CH2−CONHR2(式中、aは0〜3の整数を表わ
し、更にR2は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を表わす)で示される基、炭素数1〜3のアルコキシ基
または: で示される基を表わす]で示される基、式: (式中、bは2〜6の整数を表わす)で示される基また
は式: (式中、nは2〜6の整数を表わし、更にR3はアミノ
基、炭素数1〜6のモノアルキルアミノ基、炭素数2〜
10のジアルキルアミノ基または炭素数1〜6のアシルア
ミノ基を表わす)で示される基を表わす}で示される新
規なリファマイシン誘導体またはその塩およびその製造
法、並びに前記リファマイシン誘導体またはその薬理学
的に許容される塩を有効成分とする抗菌剤に関する。
[従来の技術・発明が解決しようとする課題] 本発明によるリファマイシン誘導体は文献などに記載
のない新規化合物である。
本発明者らは、新しい優れた抗菌剤を見出すために式
(I): (式中、RおよびAは前記と同じ)で示される新規リフ
ァマイシン誘導体を合成し、その抗菌力および薬理学的
特性を調べた。その結果、式(I)で示される新規リフ
ァマイシン誘導体が強い抗菌作用を有し、優れた薬理学
的特性を有することを見出し本発明に到達した。
[課題を解決するための手段] 本発明は、式(I): {式中、Rは水素原子またはアセチル基を表わし、Aは [式中、R1は炭素数4〜8のアルキル基、炭素数2〜8
のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数
1〜4のアミノアルキル基、炭素数2〜6のモノアルキ
ルアミノアルキル基、炭素数3〜8のジアルキルアミノ
アルキル基、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、炭
素数3〜8のアルコキシアルキルオキシアルキル基、炭
素数2〜6のチオアルコキシアルキル基、炭素数3〜8
のジアルコキシアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン化
アルキル基、炭素数1〜6のアシル基、式: −(CH2−CONHR2(式中、aは0〜3の整数を表わ
し、更にR2は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を表わす)で示される基、炭素数1〜3のアルコキシ基
または で示される基を表わす]で示される基、式: (式中、bは2〜6の整数を表わす)で示される基また
は式: (式中、nは2〜6の整数を表わし、更にR3はアミノ
基、炭素数1〜6のモノアルキルアミノ基、炭素数2〜
10のジアルキルアミノ基または炭素数1〜6のアシルア
ミノ基を表わす)で示される基を表わす}で示される新
規リファマイシン誘導体またはその塩、式(II): (式中、Rは水素原子またはアセチル基を表わす)で示
されるリファマイシン誘導体に、式AH(式中、Aは前記
と同じ)で示されるアミンを反応させることを特徴とす
る前記式(I)で示されるリファマイシン誘導体または
その塩の製造法および前記式(I)で示されるリファマ
イシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効
成分とする抗菌剤に関する。
本発明による前記式(I)で示される新規リファマイ
シン誘導体は、多くの有機溶剤、クロロホルムなどのハ
ロゲン化炭化水素類;エチルアルコールなどのアルコー
ル類;酢酸エチルなどのエステル類;ベンゼンなどの芳
香族炭化水素類;テトラヒドロフランなどのエーテル類
に可溶である。
本発明による式(I)で示される新規リファマイシン
誘導体の置換基Aの具体例をあげれば次のものがある。
即ち、Aが (R1は前記と同じ)で表わされる基としては、 などをあげることができる。
Aが式 (式中、bは前記と同じ)で示される基としては などがあげられる。
Aが式 (式中、nおよびR3は前記と同じ)で表わされる基とし
ては などをあげることができる。
本発明による前記式(I)で示される新規リファマイ
シン誘導体は塩基または酸のいずれとも塩を形成するこ
とが可能である。塩を形成するために用いることができ
る塩基または酸としては、式(I)で示されるリファマ
イシン誘導体と造塩可能な任意のものを選ぶことができ
る。具体的な塩基との塩と例としては(1)金属塩、と
くにアルカリ金属、アルカリ土類金属との塩、(2)ア
ンモニウム塩、(3)アミン塩、とくにメチルアミン、
エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ピ
ロリジン、モルホリン、ヘキサメチレンイミンなどとの
塩がある。また、酸との塩の例としては(1)硫酸、塩
酸などの鉱酸との塩、(2)p−トルエンスルホン酸、
トリフルオロ酢酸、酢酸などの有機塩との塩がある。
本発明による前記式(I)で示される新規リファマイ
シン誘導体の製造は次のようにして行なうことができ
る。
すなわち、(A)米国特許第4,690,919号明細書記載
の方法により合成した式(II): で示される3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイ
シンをメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドな
どの有機溶媒に溶解し、−20℃から溶媒の沸点までの温
度で、式AH(式中、Aは前記と同じ)で示されるアミン
を塩酸などの酸共存下あるいは非共存下に、二酸化マン
ガンなどの酸化剤存在下あるいは非存在下に1時間ない
し1カ月間反応させることによって得ることが出来る。
なお、式(II)で示されるリファマイシン誘導体は1
モルに対して式AHで示されるアミンを0.5〜10モル、な
かでも1〜3モル用いれば良い結果が得られる。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ピリジン、ア
セトン、酢酸エチル、クロロホルム、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチ
ルホスホリツクトリアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルスルホキシドなどを用いることが出来る
が、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアテトアミド、ヘキサメチルホスホリツクトリアミ
ド、ジメチルスルホキシドなどを用いればより良い結果
が得られる。反応温度としては−20℃から溶媒の沸点ま
での温度を選ぶことが出来るが、−5℃〜50℃で反応さ
せればより良い結果が得られる。反応時間は1時間から
1カ月間程度であるが、最適の反応時間は反応に用いる
アミンの種類と量、酸化剤の有無、種類および量、反応
温度などの反応条件により異なるので、反応の進行を薄
層クロマトグラフィーなどで追跡して決めるべきであ
る。酸化剤共存下に行なる反応において、用いることが
出来る酸化剤としては、空気、酸素、二酸化マンガン、
二酸化鉛、酸化銀、フェリシアン化カリウム、過酸化水
素などがあるが、二酸化マンガン、酸化銀、フェリシア
ン化カリウムなどを選べばより良い結果が得られる。
(B)前記式(I)で示されるリファマイシン誘導体
は、(A)で述べた方法で用いた式(II)で示されるリ
ファマイシン誘導体に代えて、下記の式(III): (式中、Rは水素原子またはアセチル基を表わし、Xは
ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基またはニト
ロ基を表わす)で示されるリファマイシン誘導体を用い
て(A)で述べた方法に従って合成することが出来る。
反応溶媒、反応温度など合成条件は合成法(A)に記載
したものと同様でよい。
本合成法の出発原料となる式(III)で示されるリフ
ァマイシン誘導体は、リファマイシンSと式: (式中、Xは前記と同じ)で示される化合物とを米国特
許第4,690,919号明細書の記載の3′−ヒドロキシベン
ゾキサジノリファマイシンの合成法に従って反応させる
ことにより得ることが出来る。
Rが水素である式(I)で表わされるリファマイシン
誘導体は、Rがアセチル基である式(I)で表わされる
リファマイシン誘導体を酸または塩基を用いて加水分解
することによっても得ることが出来る。加水分解に用い
ることが出来る酸としては、硫酸、塩酸等の鉱酸、p−
トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸があ
る。同様に用いることが出来る塩基としては水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水
酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属
水酸化物;1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エ
ン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン
等の有機塩基がある。水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属水酸化物を用い、含水メタノール、
含水ピリジン等の溶媒を用い、室温で反応を行なえば良
い結果が得られる。
本発明による式(I)で示されるリファマイシン誘導
体は暗紫色を呈する固体であるが、反応生成物からの分
離精製は比較的容易である。即ち過剰量の反応に用いた
前記式AH(式中、Aは前記と同じ)で示されるアミン、
反応溶媒などを除去し、得られた粗生成物を晶析、カラ
ムクロマトグラフィーなどにより精製し、目的とするリ
ファマイシン誘導体を得ることが出来る。
式(I)で示される新規リファマイシン誘導体は、ア
スコルビン酸、ハイドロサルファイトナトリウムなどの
還元剤で還元することにより、式(IV): (式中、RおよびAは前記と同じ)で示されるリファマ
イシン誘導体に変換することも可能である。式(IV)で
示されるリファマイシン誘導体も新規であり、強い抗菌
作用を有する。
本発明による新規リファマイシン誘導体の代表例を第
1表に示す。第1表において、赤外吸収スペクトルの測
定は臭化カリウム錠剤法で行なった。薄膜クロマトグラ
フィーはメルク社製シリカゲル60F254、薄層クロマトグ
ラフィー用プレート(20cm×20cm)を用いて実施した。
核磁気共鳴スペクトルの測定はテトラメチルシランを内
部標準として、試料の重水素化クロロホルム溶液を用い
て行なった。
本発明によるリファマイシン誘導体は、グラム陽性菌
および抗酸菌に対して強い抗菌力を示す。
本発明による新規リファマイシン誘導体の抗菌力を日
本化学療法学会標準法[日本化学療法学会誌、第29巻、
76頁(1981)]に準じた方法により調べた。代表例を第
2表に示す。第2表から明らかなように本発明による新
規リファマイシン誘導体はグラム陽性菌および抗酸菌に
対して強い抗菌力を示すことが分る。このことは、本発
明による新規リファマイシン誘導体は、グラム陽性菌、
たとえばブドウ球菌、レンサ球菌、バチルスなどに有効
であり、抗菌酸たとえば結核菌、非定型抗酸菌、らい菌
などに有効な抗菌剤であることを示すものである。な
お、第2表中の誘導体番号は第1表の誘導体番号と対応
するものである。
本発明による式(I)で示されるリファマイシン誘導
体は結核菌に対しても強い抗菌作用を示す。結核菌ミコ
バクテリウム・ツベルキュロシス菌(Mycobacterium tu
berculosis H37Rv株)をデュボス(Dubos)培地で培養
し、1mg/mlの菌液を作製し、その10倍希釈液0.05mlを2m
lの10%牛血清添加キルヒナー(Kirchner)液体培地に
接種した。判定は常法に従い被検誘導体を含有した倍数
希釈系列を作製し、37℃、4週間培養後、肉眼的に菌の
発育が完全に阻止されている濃度を最小発育阻止濃度と
した。結果を第3表および第4表に示す。ここに示した
結果から、本発明による新規なリファマイシン誘導体は
結核菌に対して強い抗菌力を示すことが分かる。なお第
3表および第4表中の誘導体番号は第1表の誘導体番号
と対応するものである。
本発明による式(I)で示されるリファマイシン誘導
体は経口投与により、実験感染症に対して優れた治療効
果を示す。一例として、マウスを用いる結核症の治療効
果について示す。
ddy雄性マウス5週令のものを1群20匹使用した。デ
ュボス(Dubos)培地で培養した結核菌ミコバクテリウ
ム・ツベルキュロシス菌(Mycobacterium tuberculosis
H37Rv株)濃厚菌液0.2ml(生菌単位数2.4×108)をマ
ウス尾静脈に接種感染させた。感染翌日から、各被検誘
導体を0.2%ツイーン(Tween)80を含む2.5%アラビア
ゴム懸濁液とし、0.2mlずつ、すなわち200μg/マウス経
口投与した。対照には被検化合物を含まない0.2%ツイ
ーン80を含む2.5%アラビアゴム溶液を投与した。治療
は1日1回、週6日実施し、治療効果を感染したマウス
の延命により評価した。
その結果を第1図に示す。図中、aは感染させた時点
を示し、bは処置開始時点を示す。この結果より本発明
による誘導体2による治療では治療38日まで死亡例は認
められず、誘導体2は対照薬としたリファンピシン、米
国特許第4,690,919号明細書に記載された下記の構造を
有する誘導体Aに比べきわめて優れた治療効果を示すこ
とが分る。また、米国特許第4,690,919号明細書に記載
された下記の構造を有する誘導体Bおよびヨーロッパ特
許出願第0253340号明細書に記載された下記の構造を有
する誘導体Cは治療試験においてその治療効果は、リフ
ァンピシンには及ばないことが判明している。
更に、1群10匹のddY雄性マウスを用い、前記と全く
同様な系で結核菌感染治療試験を行ない、試験開始40日
後の生存率を求めた。結果を第5表および第6表に示
す。
第5表に示した実験では、薬物を投与しない対照群が
30%の生存率であり、対照薬のリファンピシン投与群が
80%の生存率であるのに対し、本発明による誘導体2、
3、5、10、12または29を投与した群では死亡例は認め
られなかった。
第6表に示した実験では、薬物を投与しない対照群は
総て死亡し、対照薬のリファンピシン投与群が40%の生
存率であるのに対し、本発明による誘導体1、4、6ま
たは11を投与した群では死亡例は認められなかった。こ
の結果は本発明によるリファマイシン誘導体が結核に対
して極めて有利な薬剤であることを示すものである。
本発明による第1表に示された新規リファマイシン誘
導体を1000mg/kgの割合でマウスに経口投与したが、何
らの毒性を示さず、本発明による新規リファマイシン誘
導体は低毒性であることが分った。
本発明による新規リファマイシン誘導体を有効成分と
して含有する抗菌剤の製剤としては、経口、経腸または
非経口的投与による製剤のいずれをも選ぶことが出来
る。具体的製剤としては、錠剤、カプセル剤、細粒剤、
シロップ剤、坐薬、軟膏剤などをあげることが出来る。
本発明による抗菌剤の製剤の担体としては、経口、経
腸、その他非経口的に投与するために適した有機または
無機の固体または液体の、通常は不活性な薬学的担体材
料が用いられる。具体的には、例えば結晶性セルロー
ス、ゼラチン、乳糖、澱粉、ステアリン酸マグネシウ
ム、タルク、植物性および動物性脂肪および油、ガム、
ポリアルキレングリコールがある。製剤中の担体に対す
る本発明の抗菌剤の割合は0.2〜100%の間で変化させる
ことが出来る。また、本発明による抗菌剤は、これと両
立性の他の抗菌剤その他の医薬を含むことが出来る。こ
の場合、本発明による抗菌剤が、その製剤中の主成分で
なくても良いことはいうまでもない。
本発明による抗菌剤は、一般に所望の作用が副作用を
伴うことなく達成される投与量で投与される。その具体
的な値は医師の判断で決定されるべきであるが、一般に
成人1人当り10mg〜10g、好ましくは20mg〜5g程度で投
与されるのが普通であろう。なお、本発明の抗菌剤は有
効成分として1mg〜5g、好ましくは3mg〜1gの単位の薬学
的製剤として投与することが出来る。
[実施例] 以下に本発明の理解を一層明確なものとするため実施
例をあげて説明するが、これらは例示に過ぎず、本発明
を限定するものではない。なお、実施例中の誘導体の番
号は第1表中の誘導体番号と対応するものである。
実施例1 (誘導体1の合成) 米国特許第4,690,919号明細書記載の方法に従って合
成した3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン
8.0gを80mlのジメチルスルホキシド(以下、DMSOとい
う)に溶解し、1−n−ブチルピペラジン2.85gを20ml
のDMSOに溶かした溶液を加えた。この溶液を二酸化マン
ガン9.0gを加え室温で40時間攪拌反応させた。反応液に
酢酸エチル600mlを加え、希釈後、二酸化マンガンを濾
別除去した。濾液を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで脱水後、溶媒を減圧留去した。残渣をワコ
ーゲル C−200を用いるシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで2回[展開溶媒:1回目クロロホルム−アセト
ン(4:1)、2回目クロロホルム−メタノール(50:
1)]精製後、酢酸エチル−n−ヘキサンの系より晶析
し、目的とする誘導体1を3.58g得た。
実施例2 (誘導体2の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン3.0g
をDMSO 30mlに溶解し、1−イソブチルピペラジン1.05g
を加え、次いで二酸化マンガン3.0gを加え、室温で25時
間攪拌反応させた。反応液に酢酸エチルを加え二酸化マ
ンガンを濾別後、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで一晩乾燥させ、溶媒を減圧留去した。残
渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー[展開溶媒:クロロホルム−アセトン
(8:2)]で精製した後、酢酸エチル−n−ヘキサンの
系より晶析し誘導体2を0.82g得た。
実施例3 (誘導体3の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン6.0g
をDMSO 60mlに溶解し、1−シクロプロピルメチルピペ
ラジン2.13gを加え、次いで二酸化マンガンを6.0g加え
室温で30時間攪拌反応させた。反応液を実施例2と同様
に処理した後に残渣をワコーゲル C−200を用いるシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒:クロロ
ホルム−アセトン(8:2)]で3回精製し誘導体3を4.0
g得た。
実施例4 (誘導体4の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
をDMSO 45mlに溶解し、1−sec−ブチルピペラジン1.56
gを加え、次いで二酸化マンガン4.5gを加え室温で22時
間攪拌反応させた。反応液を実施例2と同様に処理後、
残渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで2回[展開溶媒:1回目クロロホル
ム−アセトン(8:2)、2回目クロロホルム−メタノー
ル(98:2)]精製し目的とする誘導体4を3.9g得た。
実施例5 (誘導体5の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン8.0g
をDMSO 80mlに溶解し、1−イソアミルピペラジン3.13g
を20mlのDMSOに溶解した溶液を加えた。この溶液に二酸
化マンガン9.0gを加え室温で40時間攪拌反応させた。反
応液を実施例1と同様に処理した後、残渣をワコーゲル
C−200を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで3回[展開溶媒:1回目クロロホルム−アセトン(5:
1)、2回目クロロホルム−酢酸エチル(2:1)、3回目
クロロホルム−酢酸エチル−メタノール(15:10:1)]
精製後、クロロホルム−n−ヘキサンの系より晶析し、
誘導体5を3.38g得た。
実施例6 (誘導体6の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.38
gをDMSO 30mlに溶解し、1−tert−ブチルピペラジン3.
10gと二酸化マンガン1.0gを加え室温で21時間攪拌反応
させた。反応液にクロロホルムを加え希釈し不溶物を濾
別し、濾液を水飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで脱水後、クロロホルムを減圧下に留去した。残
渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー[展開溶媒:クロロホルム−メタノー
ル(98:2)]で精製し、次いで酢酸エチル−n−ヘキサ
ンより晶析し、目的とする誘導体6を2.97g得た。
実施例7 (誘導体7の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.38
gをDMSO 30mlに溶解し、1−シクロブチルピペラジン3.
06gと二酸化マンガン1.0gを加え室温で17時間攪拌反応
させた。反応液にクロロホルムを加え希釈し不溶物を濾
別し、濾液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで脱水後、クロロホルムを減圧下に留去した。
残渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカラム
クロマトグラフィー[展開溶媒:クロロホルム−メタノ
ール(99:1)]で精製し、次いでクロロホルム−n−ヘ
キサンより晶析し、目的とする誘導体7を2.77g得た。
実施例8 (誘導体8の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン2.6g
を20mlのDMSOに溶解し1−ネオペンチルピペラジン2.04
gを加え次いで二酸化マンガン0.5gを加え室温で67時間
攪拌反応させた。反応液にクロロホルムを加え二酸化マ
ンガンをろ別後、水、飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸
ナトリウムで一晩乾燥させ溶媒を減圧留去した。残渣を
ワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで5回[展開溶媒:1、2および5回目クロ
ロホルム:メタノール(99:1)、3回目クロロホルム:
メタノール(199:1)、4回目酢酸エチル:n−ヘキサン
(1:1)]精製し目的とする誘導体8を0.44g得た。
実施例9 (誘導体9の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
をDMSO45mlに溶解し、1−シクロペンチルピペラジン1.
7gを加え、次いで二酸化マンガンを4.5g加え室温で19時
間攪拌反応させた。反応液にクロロホルムを加え二酸化
マンガンを濾別後、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで一晩乾燥させて溶媒を減圧留去した。残渣
をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー[展開溶媒:クロロホルム−メタノール
(98:2)]で精製後、エタノールより晶析し誘導体9を
2.8g得た。
実施例10 (誘導体10の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
をDMSO40mlに溶解し、1−アリルピペラジン1.39gを加
え、次いで二酸化マンガンを4.5g加え室温で25時間攪拌
反応させた。反応液を実施例8と同様に処理した後、残
渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー[展開溶媒:クロロホルム−メタノー
ル(95:5)]で4回精製し誘導体10を2.7g得た。
実施例11 (誘導体11の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
を45mlのDMSOに溶解し1−(3−ブテニル)ピペラジン
2.0gを加え次いで二酸化マンガン4.5gを加え室温で23.5
時間攪拌反応させた。反応液にクロロホルムを加え二酸
化マンガンをろ別後、水、飽和食塩水で順次洗浄し無水
硫酸ナトリウムで一晩乾燥させ溶媒を減圧留去した。残
渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで2回[展開溶媒:1回目クロロホルム
−アセトン(8:2)、2回目クロロホルム−メタノール
(99:1)]精製後クロロホルム−n−ヘキサンの系より
晶析し目的とする誘導体11を3.36g得た。
実施例12 (誘導体12の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
をDMSO 45mlに溶解し、1−(3−メチル−2−ブテニ
ル)ピペラジン1.69gを加え、次いで二酸化マンガンを
4.5gを加え室温で28時間攪拌反応させた。反応液を実施
例2と同様に処理後、残渣をワコーゲル C−200を用
いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで2回[展開
溶媒:1回目クロロホルム−メタノール(98:2)、2回目
酢酸エチル]精製し、更に酢酸エチル−n−ヘキサンの
系により晶析し誘導体12を1.8g得た。
実施例13 (誘導体13の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
を45mlのDMSOに溶解し1−(2−プロピニル)ピペラジ
ン2.7gを加え次いで二酸化マンガン4.5gを加え室温で12
3.5時間攪拌反応させた。反応液にクロロホルムを加え
二酸化マンガンをろ別後、水、飽和食塩水で順次洗浄し
無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥させ溶媒を減圧留去し
た。残渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで4回[展開溶媒:1〜3回目ク
ロロホルム−メタノール(98:2)、4回目クロロホルム
−アセトン(9:1)]精製後クロロホルム−n−ヘキサ
ンの系より晶析し目的とする誘導体13を1.57g得た。
実施例14 (誘導体14の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
を45mlのDMSOに溶解し1−(2−フルオロエチル)ピペ
ラジン1.0gを加え次いで二酸化マンガン4.5gを加え室温
で96時間攪拌反応させた。反応液にクロロホルムを加え
二酸化マンガンをろ別後、水、飽和食塩水で順次洗浄し
無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥させ溶媒を減圧留去し
た。残渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで4回[展開溶媒:1〜3回目ク
ロロホルム−メタノール(98:2)、4回目クロロホルム
−アセトン(9:1)]精製後クロロホルム−n−ヘキサ
ンの系より晶析し目的とする誘導体14を0.48g得た。
実施例15 (誘導体15の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン2.0g
をDMSO 20mlに溶解し、1−(3−クロロプロピル)ピ
ペラジンジハイドロクロライドヘミハイドレート1.22g
を加え、次いでトリエチルアミン2.8mlと二酸化マンガ
ン2.0gを加え室温で56時間攪拌反応させた。反応液を実
施例9と同様に処理した後、残渣をワコーゲル C−20
0を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開
溶媒:クロロホルム−アセトン(8:2)]で3回精製
後、酢酸エチルより晶析し誘導体15を0.6g得た。
実施例16 (誘導体16の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン2.7g
を27mlのDMSOに溶解し1−(2−ジメチルアミノエチ
ル)ピペラジン1.0gを加え次いで二酸化マンガン2.7gを
加え室温で122時間攪拌反応させた。反応液にクロロホ
ルムを加え二酸化マンガンをろ別後、水、飽和食塩水で
順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥させ溶媒を減
圧留去した。残渣をワコーゲル C−200を用いるシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで4回[展開溶媒:ク
ロロホルム−メタノール(9:1)]精製し目的とする誘
導体16を0.57g得た。
実施例17 (誘導体17の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
を45mlのDMSOに溶解し、1−(2−ジエチルアミノエチ
ル)ピペラジン2.0gを加え、次いで二酸化マンガン4.5g
を加え室温で27時間攪拌反応させた。反応液にメタノー
ルを加え二酸化マンガンをろ別後溶媒を減圧留去した。
残渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで5回[展開溶媒:クロロホルム−
メタノール(95:5)]精製し目的とする誘導体17を0.62
g得た。
実施例18 (誘導体18の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
を45mlのDMSOに溶解し、1−(2−ピリミジル)ピペラ
ジンジハイドロクロライド2.6gを加え次いでトリエチル
アミン3.1mlを二酸化マンガン4.5gを加え室温で24時間
攪拌反応させた。反応液にクロロホルムを加え二酸化マ
ンガンをろ別後、水、飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸
ナトリウムで一晩乾燥させ溶媒を減圧留去した。残渣を
ワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで3回[展開溶媒:クロロホルム−メタノ
ール(49:1)]精製後、クロロホルム−n−ヘキサンの
系より晶析し目的とする誘導体18を2.65g得た。
実施例19 (誘導体19の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
をDMSO 45mlに溶解し、1−(2−メトキシエチル)ピ
ペラジン1.59gを加え、次いで二酸化マンガン4.5gを加
え室温で51時間攪拌反応させた。反応液を実施例2と同
様に処理後、残渣をワコーゲル C−200を用いるシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒:クロロホ
ルム−メタノール(98:2)]で2回精製後、クロロホル
ム−n−ヘキサンの系より晶析し、誘導体19を1.2g得
た。
実施例20 (誘導体20の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン1.8g
をDMSO 18mlに溶解し、1−(2−エトキシエチル)ピ
ペラジン1.4gを加え、次いで二酸化マンガン1.8gを加
え、室温で120時間攪拌反応させた。反応液を実施例7
と同様に処理後、残渣をワコーゲル C−200を用いる
シリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒:クロ
ロホルム−メタノール(98:2)]で2回精製後、酢酸エ
チル−n−ヘキサンの系より晶析し、誘導体20を0.5g得
た。
実施例21 (誘導体21の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
を45mlのDMSOに溶解し1−[(2−メトキシ)−2−エ
トキシエチル]ピペラジン2.1gを加え、次いで二酸化マ
ンガン4.5gを加え室温で28.5時間攪拌反応させた。反応
液にクロロホルムを加え二酸化マンガンをろ別後、水、
飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥
させ溶媒を減圧留去した。残渣をワコーゲル C−200
を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで2回
[展開溶媒:クロロホルム−メタノール(98:2)]精製
後クロロホルム−n−ヘキサンの系より晶析し目的とす
る誘導体21を0.72g得た。
実施例22 (誘導体22の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
をDMSO 45mlに溶解し、1−(1,3−ジオキソラン−2−
イル)メチルピペラジン1.89gを加え、ついで二酸化マ
ンガン4.5gを加えて室温で26時間攪拌反応させた。反応
液を実施例9と同様に処理後、残渣をワコーゲル C−
200を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展
開溶媒:クロロホルム−メタノール(98:2)]で2回精
製後、酢酸エチルより晶析し、誘導体22を2.7g得た。
実施例23 (誘導体23の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン1.8g
をDMSO 18mlに溶解し、1−ホルミルピペラジン0.5gを
加え、ついで二酸化マンガン1.8gを加えて室温で24時間
攪拌反応させた。反応液を実施例9と同様に処理した
後、残渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー[展開溶媒:クロロホルム−メ
タノール(98:2)]で5回精製後、クロロホルム−n−
ヘキサンの系より晶析し、誘導体23を0.9g得た。
実施例24 (誘導体24の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
をDMSO 45mlに溶解し、1−アセチルピペラジン1.4gを
加え、ついで二酸化マンガン4.5gを加えて室温で22時間
攪拌反応させた。反応液を実施例9と同様に処理した
後、残渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー[展開溶媒:クロロホルム−メ
タノール(98:2)]で精製し、誘導体24を3.2g得た。
実施例25 (誘導体25の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン3.0g
をDMSO 30mlに溶解し、1−シクロプロパンカルボニル
ピペラジン1.3gを加え、次いで二酸化マンガン2.0gを加
えて室温で22時間攪拌反応させた。反応液を実施例9と
同様に処理後、残渣をワコーゲル C−200を用いるシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで3回[展開溶媒:1
回目クロロホルム−メタノール(99:1)、2回目クロロ
ホルム−メタノール(98:2)、3回目クロロホルム−ア
セトン(95:5)]精製し、誘導体25を2.0g得た。
実施例26 (誘導体26の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン1.8g
をDMSO 18mlに溶解し、N−イソプロピル−1−ピペラ
ジンアセトアミド0.82gを加え、次いで二酸化マンガン
1.8gを加え室温で27時間攪拌反応させた。反応液を実施
例9と同様に処理した後、残渣をワコーゲル C−200
を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶
媒:クロロホルム−メタノール(98:2)]で精製後、酢
酸エチルより晶析し誘導体26を1.4g得た。
実施例27 (誘導体27の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン4.5g
を45mlのDMSOに溶解し、1−(2−エチルチオエチル)
ピペラジン1.9gを加え、次いで二酸化マンガン4.5gを加
え室温で23時間攪拌反応させた。反応液にクロロホルム
を加え二酸化マンガンをろ別後、水、飽和食塩水で順次
洗浄し無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥させ、溶媒を減圧
留去した。残渣をワコーゲル C−200を用いるシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで6回[展開溶媒:1〜5
回目クロロホルム−メタノール(98:2)、6回目クロロ
ホルム−アセトン(4:1)]精製し、目的とする誘導体2
7を3.00g得た。
実施例28 (誘導体28の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン2.63
gをDMSO 15mlに溶解し、1−メトキシピペラジン0.76g
と二酸化マンガン1.0gを加え室温で3日間攪拌反応させ
た。ここで用いた1−メトキシピペラジンは米国特許第
3,342,816号に記載された1−シクロプロピルピペラジ
ンの合成に準じて、N,N−ビス(β−クロロエチル)−
p−トルエンスルホンアミドとo−メチルヒドロキシル
アミンとから合成した。反応液にクロロホルムを加えて
希釈し、不溶物を濾別し、濾液を水、飽和食塩水で順次
洗浄し、クロロホルムを減圧下に留去した。残渣をワコ
ーゲル C−200を用いるシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで2回[展開溶媒:1回目クロロホルム−アセト
ン(95:5)、2回目クロロホルム−メタノール(98:
2)]精製し、次いで酢酸エチル−n−ヘキサンより沈
澱させ、目的とする誘導体28を1.71g得た。
実施例29 (誘導体29の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン1.8g
をDMSO 18mlに溶解し、M.E.Freedらの方法[ジャーナル
・オブ・オルガニック・ケミストリー(J.Org.Che
m.)、25巻、2108頁、1960年]に従って合成した1,4−
ジアザビシクロ(4,3,0)ノナン0.56gを加え、次いで二
酸化マンガン1.8gを加えて室温で52時間攪拌反応させ
た。
反応液を実施例2と同様に処理後、残渣をワコーゲル
C−200を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー[展開溶媒:クロロホルム−メタノール(98:2)]で
5回精製し、誘導体29を0.3g得た。
実施例30 (誘導体30の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン1.8g
をDMSO 18mlに溶解し、3−ジメチルアミノピロリジン
1.0gを加え、次いで二酸化マンガン1.8gを加えて室温で
140時間攪拌反応させた。反応液を実施例7と同様に処
理した後、残渣をワコーゲル C−200を用いるシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー[展開溶媒:クロロホル
ム−メタノール(98:2)]で4回精製し、誘導体30を0.
5g得た。
実施例31 (誘導体31の合成) 3′−ヒドロキシベンゾキサジノリファマイシン1.8g
をDMSO 18mlに溶解し、3−アセトアミドピロリジン0.5
6gを加え、次いで二酸化マンガン1.8gを加えて室温で47
時間攪拌反応させた。反応液を実施例9と同様に処理し
た後、残渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲル
カラムクロマトグラフィー[展開溶媒:クロロホルム−
メタノール(95:5)]で3回精製し、誘導体31を0.8g得
た。
実施例32 (誘導体32の合成) エタノール90mlと水90mlの混合液を氷水冷却し水酸化
ナトリウム0.96gを溶解させた。混合液に実施例2に示
した方法に従って合成した誘導体21.05gを加え、室温で
2時間攪拌反応させた。反応液に冷水40mlを加え、1N−
HClで中和しクロロホルム40mlで3回抽出し溶媒を減圧
留去した。
残渣をワコーゲル C−200を用いるシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー[展開溶媒:クロロホルム−メタ
ノール(99:1)]で3回精製し目的とする誘導体32を0.
70g得た。
[発明の効果] 本発明の新規リファマイシン誘導体は、強い抗菌作用
を有し、優れた薬理学的特性を有するという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のリファマイシン誘導体およびその他
の被検化合物を結核症のマウスに経口投与したときのマ
ウスの生存率と処置日数との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 清 兵庫県明石市松ケ丘5丁目15―41

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): {式中、Rは水素原子またはアセチル基を表わし、Aは
    [式中、R1は炭素数4〜8のアルキル基、炭素数2〜8
    のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数
    1〜4のアミノアルキル基、炭素数2〜6のモノアルキ
    ルアミノアルキル基、炭素数3〜8のジアルキルアミノ
    アルキル基、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、炭
    素数3〜8のアルコキシアルキルオキシアルキル基、炭
    素数2〜6のチオアルコキシアルキル基、炭素数3〜8
    のジアルコキシアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン化
    アルキル基、炭素数1〜6のアシル基、式: −(CH2−CONHR2(式中、aは0〜3の整数を表わ
    し、更にR2は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
    を表わす)で示される基、炭素数1〜3のアルコキシ基
    または式: で示される基を表わす]で示される基、式: (式中、bは2〜6の整数を表わす)で示される基また
    は式: (式中、nは2〜6の整数を表わし、更にR3はアミノ
    基、炭素数1〜6のモノアルキルアミノ基、炭素数2〜
    10のジアルキルアミノ基または炭素数1〜6のアシルア
    ミノ基を表わす)で示される基を表わす}で示されるリ
    ファマイシン誘導体またはその塩。
  2. 【請求項2】前記式(I)において、Rがアセチル基で
    ある請求項1記載のリファマイシン誘導体またはその
    塩。
  3. 【請求項3】前記式(I)において、Rが水素原子であ
    る請求項1記載のリファマイシン誘導体またはその塩。
  4. 【請求項4】前記式(I)において、Rがアセチル基で
    あり、Aが (式中、R4は炭素数4〜8のアルキル基または炭素数2
    〜8のアルケニル基を表わす)で示される基または式: (式中、bは2〜6の整数を表わす)で示される基であ
    る請求項1記載のリファマイシン誘導体またはその塩。
  5. 【請求項5】前記式(I)において、Rがアセチル基で
    あり、Aが で示される基である請求項1記載のリファマイシン誘導
    体またはその塩。
  6. 【請求項6】前記式(I)において、Rがアセチル基で
    あり、Aが で示される基である請求項1記載のリファマイシン誘導
    体またはその塩。
  7. 【請求項7】前記式(I)において、Rがアセチル基で
    あり、Aが で示される基である請求項1記載のリファマイシン誘導
    体またはその塩。
  8. 【請求項8】前記式(I)において、Rがアセチル基で
    あり、Aが で示される基である請求項1記載のリファマイシン誘導
    体またはその塩。
  9. 【請求項9】式(II): (式中、Rは水素原子またはアセチル基を表わす)で示
    されるリファマイシン誘導体に、式AH{式中、Aは [式中、R1は炭素数4〜8のアルキル基、炭素数2〜8
    のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数
    1〜4のアミノアルキル基、炭素数2〜6のモノアルキ
    ルアミノアルキル基、炭素数3〜8のジアルキルアミノ
    アルキル基、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、炭
    素数3〜8のアルコキシアルキルオキシアルキル基、炭
    素数2〜6のチオアルコキシアルキル基、炭素数3〜8
    のジアルコキシアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン化
    アルキル基、炭素数1〜6のアシル基、式: −(CH2−CONHR2(式中、aは0〜3の整数を表わ
    し、更にR2は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
    を表わす)で示される基、炭素数1〜3のアルコキシ基
    または式: で示される基を表わす]で示される基、式: (式中、bは2〜6の整数を表わす)で示される基、ま
    たは式: (式中、nは2〜6の整数を表わし、更にR3はアミノ
    基、炭素数1〜6のモノアルキルアミノ基、炭素数2〜
    10のジアルキルアミノ基または炭素数1〜6のアシルア
    ミノ基を表わす)で示される基を表わす}で示されるア
    ミンを反応させることを特徴とする式(I): (式中、RおよびAは前記と同じ)で示されるリファマ
    イシン誘導体の製造法。
  10. 【請求項10】酸化剤存在下に式(II)で示されるリフ
    ァマイシン誘導体に式AH(式中、Aは前記と同じ)で示
    されるアミンを反応させる請求項9記載の製造法。
  11. 【請求項11】酸化剤が二酸化マンガンである請求項10
    記載の製造法。
  12. 【請求項12】Rがアセチル基である式(I)で表わさ
    れるリファマイシン誘導体を加水分解することを特徴と
    するRが水素原子である式(I)で表わされるリファマ
    イシン誘導体の製造法。
  13. 【請求項13】加水分解に用いる試剤がアルカリ金属水
    酸化物である請求項12記載の製造法。
  14. 【請求項14】式(I): {式中、Rは水素原子またはアセチル基を表わし、Aは [式中、R1は炭素数4〜8のアルキル基、炭素数2〜8
    のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、炭素数
    1〜4のアミノアルキル基、炭素数2〜6のモノアルキ
    ルアミノアルキル基、炭素数3〜8のジアルキルアミノ
    アルキル基、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、炭
    素数3〜8のアルコキシアルキルオキシアルキル基、炭
    素数2〜6のチオアルコキシアルキル基、炭素数3〜8
    のジアルコキシアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン化
    アルキル基、炭素数1〜6のアシル基、式: −(CH2−CONHR2(式中、aは0〜3の整数を表わ
    し、更にR2は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
    を表わす)で示される基、炭素数1〜3のアルコキシ基
    または式: で示される基を表わす]で示される基、式: (式中、bは2〜6の整数を表わす)で示される基また
    は式: (式中、nは2〜6の整数を表わし、更にR3はアミノ
    基、炭素数1〜6のモノアルキルアミノ基、炭素数2〜
    10のジアルキルアミノ基または炭素数1〜6のアシルア
    ミノ基を表わす)で示される基を表わす}で示されるリ
    ファマイシン誘導体またはその薬理学的に許容される塩
    を有効成分とする抗菌剤。
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