JP2543448Y2 - 門扉の開閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、クローズ機能を有する門扉の開閉装置に関
するものである。

【従来の技術】 開いた扉Ｂを自動的に閉じた状態に復帰させるものと
して、第４図に示すようなドアクローザーＡが従来から
用いられている。

【考案が解決しようとする課題】

しかしこのようなドアクローザーＡは外形が大きいた
めに、玄関ドアなど大型の扉Ｂには取り付けることがで
きても、門扉のように比較的小さなものでは門扉の外観
を大きく損なうことになるために取り付けることができ
ず、従って門扉においてはクローズ機能を有するものは
未だに提供されていないというのが現状である。 本考案は上記の点に鑑みて為されたものであり、外観
を損なうおそれなく且つスムーズなクローズ機能を付与
することができる門扉の開閉装置を提供することを目的
とするものである。

【課題を解決するための手段】 本考案に係る門扉の開閉装置は、軸受け筒３の上端部
と下端部に固定側ヒンジ２をそれぞれ設けると共に門扉
支持体１に固定側ヒンジ２を取り付け、門扉４の側端部
の上下端付近に上下一対の可動側ヒンジ５を取り付ける
と共に各可動側ヒンジ５に回動軸６を設け、軸受け筒３
の上端と下端の開口にそれぞれ各可動側ヒンジ５の回動
軸６を回動自在に挿着して門扉支持体１に門扉４を開閉
自在に枢支し、門扉４を開く方向に回動させた各可動側
ヒンジ５の回動軸６に逆方向に回動付勢力を付与する回
動復帰手段７を軸受け筒３内に設けて成ることを特徴と
するものである。

【作用】

本考案にあっては、軸受け筒３に回動軸６を回動自在
に挿着して門扉支持体１に門扉４を開閉自在に枢支し、
門扉４を開く方向に回動させた回動軸６に逆方向に回動
付勢力を付与する回動復帰手段７を軸受け筒３内に設け
るようにしているために、門扉４をクローズさせる回動
復帰手段７を固定側ヒンジ２と可動側ヒンジ５とで形成
されるヒンジ内に組み込むことができ、門扉４の外観を
損なうことなく門扉４にクローズ機能を付与することが
できる。また、門扉４の側端部の上下端付近に上下一対
の可動側ヒンジ５を取り付けたことによって、門扉４を
開く方向に回動させたときに、軸受け筒３内に設けた回
動復帰手段７からの逆方向の回動付勢力が、門扉４の側
端部の上下端付近に取り付けた上下一対の可動側ヒンジ
５の回動軸６に同時に付与されることとなり、このよう
に門扉４の側端部の上下端に対して同じ大きさの回動付
勢力が同時に作用することによって、門扉４の上下端を
同じタイミングで回動させることができ、門扉４がスム
ーズに閉じられるようになる。

【実施例】

以下本考案を実施例によって詳述する。 軸受け筒３は上下に長い円筒体で形成されるものであ
り、一対の固定側ヒンジ2,2がこの軸受け筒３の上端部
と下端部に突出させて設けてある。この軸受け筒３内に
回動復帰手段７が設けてある。回動復帰手段７としては
ばねや空気圧等を利用したものが用いられる。第２図は
ゼンマイばね7aを回動復帰手段７として用いるようにし
た一例を示すものであり、軸受け筒３の上端部内と下端
部内それぞれ連結棒11,11が水平回動自在に差し込んで
あって、軸受け筒３の上下の中央部にゼンマイばね7aの
一端を固定すると共に各連結棒11,11にゼンマイばね7a
の他端が固定してある。また上の連結棒11の上端部と下
の連結棒11の下端部にはそれぞ連結孔12,12が穿設して
ある。また、一対の可動側ヒンジ5,5の一端にはそれぞ
れ回動軸6,6が突出して設けてある。 上記一対の固定側ヒンジ2,2はその固定用孔13にビス
等を通して門柱など門扉支持体１に固定されるものであ
り、軸受け筒３は門扉支持体１に沿って上下方向に配設
される。また一対の可動側ヒンジ5,5は門扉４の一側端
面にその固定用孔13にビス等を通して固定されるもので
あり、この可動側ヒンジ5,5の各回動軸6,6を軸受け筒３
内の各連結棒11,11の連結孔12,12に挿着することによっ
て、各可動側ヒンジ5,5は軸受け筒３に回動自在に取り
付けてある。回動軸６と連結棒11とは、連結孔12内に回
動軸６を固着させるか、あるいは連結孔12と回動軸６の
断面形状を多角形にして、両者が空回りしないようにし
てある。 上記のように固定側ヒンジ２と可動側ヒンジ５とで形
成されるヒンジによって、第１図のように門扉支持体１
に門扉４を開閉自在に支持させることができるものであ
る。そしてこのものにあって、門扉４を閉じた状態から
回動させて開くと、可動側ヒンジ５の回動軸６が連結棒
11を回動させ、連結棒11のこの回動でゼンマイばね7aが
圧縮される。従って、門扉４を開いた後に手を離すとゼ
ンマイばね7aの弾性復帰力で連結棒11を介して可動側ヒ
ンジ５の回動軸６は逆向きに回動されることになり、門
扉４を閉じる方向に回動させて自動的に閉じることがで
きるものである。このようにして門扉４にクローズ機能
を付与することができるものである。尚、門扉４として
一対のものを観音開き状に設ける場合には、両方の門扉
４に上記のようにクローズ機能を付与するようにしても
よく、あるいは第３図のように一方の門扉４にはクロー
ズ機能を付与すると共に他方の門扉４にはクローズ機能
を持たないヒンジ14で門扉支持体１に取り付けるように
してもよい。

【考案の効果】

上述のように本考案にあっては、軸受け筒の上端部と
下端部に固定側ヒンジをそれぞれ設けるとともに門扉支
持体に固定側ヒンジを取り付け、門扉の側端部の上下端
付近に上下一対の可動側ヒンジを取り付けると共に各可
動側ヒンジに回動軸を設け、軸受け筒の上端と下端の開
口にそれぞれ各可動側ヒンジの回動軸を回動自在に挿着
して門扉支持体に門扉を開閉自在に枢支し、門扉を開く
方向に回動させた各可動側ヒンジの回動軸に逆方向に回
動付勢力を付与する回動復帰手段を軸受け筒内に設けた
ことにより、門扉を開く方向に回動させたときに、軸受
け筒内に設けた回動復帰手段からの逆方向の回動付勢力
が、門扉の側端部の上下端付近に取り付けた上下一対の
可動側ヒンジの回動軸に同時に付与されることとなり、
このように門扉の側端部の上下端に対して同じ大きさの
回動付勢力が同時に作用することによって、門扉の上下
端を同じタイミングで回動させることができ、門扉がス
ムーズに閉じられるようになる。しかも門扉をクローズ
させる回動復帰手段を固定側ヒンジと可動側ヒンジとで
形成されるヒンジ内に組み込むことができ、門扉の外観
を損なうことなく門扉にクローズ機能を付与することが
できるものであり、しかもこのように回動復帰手段を固
定側ヒンジと可動側ヒンジとで形成されるヒンジ内に組
み込むようにしてあるので、任意の門扉にクローズ機能
を付与することが可能になると共にクローズ機能を付与
するための施工が不要になって施工工数を低減すること
ができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図は同上のヒ
ンジ部分の断面図、第３図は同上の全体を示す縮小正面
図、第４図は従来例の斜視図である。 １は門扉支持体、２は固定側ヒンジ、３は軸受け筒、４
は門扉、５は可動側ヒンジ、６は回動軸、７は回動復帰
手段である。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】軸受け筒の上端部と下端部に固定側ヒンジ
   をそれぞれ設けると共に門扉支持体に固定側ヒンジを取
   り付け、門扉の側端部の上下端付近に上下一対の可動側
   ヒンジを取り付けると共に各可動側ヒンジに回動軸を設
   け、軸受け筒の上端と下端の開口にそれぞれ各可動側ヒ
   ンジの回動軸を回動自在に挿着して門扉支持体に門扉を
   開閉自在に枢支し、門扉を開く方向に回動させた各可動
   側ヒンジの回動軸に逆方向に回動付勢力を付与する回動
   復帰手段を軸受け筒内に設けて成る門扉の開閉装置。