JP2543283B2 - 真円度の優れた電縫鋼管の製造方法 - Google Patents

真円度の優れた電縫鋼管の製造方法

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JP2543283B2
JP2543283B2 JP4084209A JP8420992A JP2543283B2 JP 2543283 B2 JP2543283 B2 JP 2543283B2 JP 4084209 A JP4084209 A JP 4084209A JP 8420992 A JP8420992 A JP 8420992A JP 2543283 B2 JP2543283 B2 JP 2543283B2
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美昭 伊丹
明博 宮坂
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  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は管端および管体真円度の
優れた電縫鋼管の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電縫管は帯鋼を孔型を持ったロー
ルを用いて連続的に成形して電縫溶接を行い、その後定
形のために絞りスタンドを複数段配置して真円に近い形
状に保つ成形を行っている。しかし、例えば特願昭62
−157620号にみられるように、従来は上下の2組
のロールで絞りをかけて、孔型で真円に成形を行なう方
法を採っているために、絞り(リダクション)を与える
場合には、上下1組の絞りロールの前段に90度ロール
軸の角度の異なる水平のサイドロールを配して、疵防止
を目的として一度縦長にパイプ変形させ、ロールフラン
ジ部に成形初期に接触しないようにして、絞り成形をお
こなっている。
【0003】ところが、こうした薄肉、高強度の鋼管と
くにプロペラシャフト用鋼管などt/D(t:肉厚、
D:外径)が3%以下の薄肉パイプでは、管体の真円度
は良好であっても、切断部管端が楕円形を示し真円度が
低くなることや、パイプの残留応力不均一分布が原因に
よって変形が発生する問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の成形法では絞り
成形前のサイドロールの設定により鋼管にかかる歪履歴
を制御して、管端の真円度をほぼ管体に近い真円度に入
るような成形を行なう必要がある。しかしながら、この
方法では材料強度やt/Dにあわせて、入り側に配した
サイドロールの設定やサイドロールの孔型形状を変える
などの必要があり、安定操業が困難である。本発明は、
管体管端ともに高真円度を確保した薄肉電縫鋼管を容易
に製造することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の難点
を解決せんとして、まずサイザー成形を詳細に解析した
結果、t/Dの小さい鋼管で管端の真円度を高くするこ
とができない原因は、ロールを用いて溶接後の鋼管を絞
り定形する成形において、鋼管軸方向に成形される際の
周方向に不均一な曲げ・曲げ戻しの変形が、周方向に与
える圧縮歪の働く変形と同時に加わるために起こること
を見いだした。さらに、鋼管がロールの鋼管軸方向に沿
って曲げを受けるためであり、その原因は小径電縫鋼管
サイザー定型機のロール分割数が2ロールと少ないこと
を見いだした。
【0006】即ち、本発明の要旨とするところは帯鋼を
連続的にロール成形を行い電縫鋼管を製造する方法にお
いて、寸法および形状を整えるサイザー工程における、
最終段のサイザーロールを4分割以上として、各ロール
の底径を鋼管径の3倍以上のロール径とし、かつ、各ロ
ールの底径は等径とし、サイザーロールは無駆動にて、
0.05から0.5%以下の絞り率を用いて、長手方
向、周方向の残留応力の鋼管の周方向分布を均一にする
ことを特徴とする真円度の優れた電縫鋼管の製造方法に
ある。
【0007】
【作用】本発明では、パイプの軸方向の曲げ・曲げ戻し
の変形を周方向に均一に与えることで、残留応力の不均
一により発生する管端の変形を容易に防止できるように
したものである。
【0008】サイザー成形の最終段に周方向の成形が均
一に起こるように、軸対称変形に近い多分割ロールを用
いることにより、歪履歴を周方向均一化させ、長手方向
残留応力の周方向分布を均一にし、管体と管端の変形の
差を減少させて、管端真円度を向上させることが可能に
なる。分割数が多く、ロール径Drが大きいほど長手方
向曲げ曲率(ロール底径とロール円周方向の角度で分布
を持つ)を円周方向に均一にし(図1)、成形後の残留
応力の不均一を低くすることができ管端の真円度も向上
させることができる。また、ロールは無駆動とし、駆動
ロールによって発生するロール摩擦、周速差が及ぼす成
形への影響が少ない方法とする。
【0009】本発明のサイザーロールは4分割以上とす
るものであるが、その理由はロール位置及び管体精度を
あげるためであり、無駆動とすることが容易で、かつ、
ロールを支えるハウジングの剛性を均等にしやすいこと
による。
【0010】また、該サイザーロールの底径を鋼管径の
3倍以上とする理由は、4分割あるいはそれ以上に分割
したときのロール軸方向曲率の差はロール径が大きくな
ると小さくなり、ロール底径が大きいほど残留応力を均
一にする効果が高いためである。鋼管径の3倍のロール
底径で残留応力の円周方向のばらつきはほぼ均一化する
ため、図2のように管端の変形も低減される。
【0011】このように本発明はサイザーロールを4分
割以上として、かつロール底径を3倍以上とすることに
より、管体のみならず管端まで真円度が良好な電縫鋼管
が得られるものである。
【0012】また、残留応力の均一化には、サイザーで
の履歴を消す絞り量をあたえなくてはならず、絞り率は
少なくともパイプが全周が塑性領域に入り、かつ、成形
前のパイプの形状不整を考慮すると、絞り率は図3のご
とく0.05から0.5%が適正である。
【0013】図4に具体的な造管の成形装置の構成例を
示す。1は鋼管、2は溶接用スクイズロール、3は垂直
(サイド)ロール、4は水平(上下)ロールである。こ
れら、水平、垂直の組み合わせによるサイザースタンド
が複数段配置されたのち、4分割無駆動サイザーロール
5を設置し、最終定形工程とする。
【0014】
【実施例】本発明の実施例として、外径D=75.0
(mm)で肉厚t=1.6(mm)、t/D=2.1(%)
の薄肉電縫鋼管を最終段で0.1%の絞り量を与えたと
きの、管端部分の真円度測定機を用いた測定結果を示
す。従来の水平ロールと垂直の2ロール方式のみ絞り定
形を行った場合は、長手方向の残留応力が周方向で不均
一なため、図5のように管端変形が起こり、管端での真
円度が確保できていないことにたいして、4分割ロール
では管体、管端も真円度が良好であることがあきらかで
ある。さらに、本発明法は既存の垂直・水平ロールを複
数組み合わせた通常2ロールや上下駆動のみの4ロール
サイザーに加えて、最終段に組み込むことによって、管
端変形を改善した薄肉電縫鋼管を製造できる。
【0015】
【発明の効果】本発明方法は既存の造管装置を用い、最
終段のスタンドの増設だけで、薄肉電縫鋼管において、
全長にわたり高真円度を有し残留応力分布が均一な鋼管
を容易に製造することを可能にしたものであり、工業上
有益な効果をもたらし得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の及ぼすロール分割数と底径の影響を示
す説明図。
【図2】本発明に及ぼすロール分割数と底径の影響を示
す図。
【図3】本発明のサイザー絞りと管体、管端の真円度の
関係を示す図。
【図4】造管の成形装置の構成図。
【図5】従来2ロールと本発明の4ロール方式で成形し
た場合との鋼管の真円度形状の比較図である。
【符号の説明】
1 鋼管 2 溶接用SQロール 3 垂直(サイド)ロール 4 水平(上下)ロール 5 本発明の4ロール無駆動ロール

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯鋼を連続的にロール成形を行い電縫鋼
    管を製造する方法において、寸法および形状を整えるサ
    イザー工程における、最終段のサイザーロールを4分割
    以上として、各ロールの底径を鋼管径の3倍以上のロー
    ル径とし、かつ、各ロールの底径は等径とし、サイザー
    ロールは無駆動にて、0.05から0.5%以下の絞り
    率を用いて、長手方向、周方向の残留応力の鋼管の周方
    向分布を均一にすることを特徴とする真円度の優れた電
    縫鋼管の製造方法。
JP4084209A 1992-04-06 1992-04-06 真円度の優れた電縫鋼管の製造方法 Expired - Lifetime JP2543283B2 (ja)

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