JP2542734B2 - 復調装置及び復調方法 - Google Patents
復調装置及び復調方法Info
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Description
つである遅延検波復調装置、特に誤り訂正符号の技術を
利用した遅延検波復調装置の改良に関するものである。
置は、例えば文献「遅延検波誤り訂正方式・理論的考
察」(鮫島・榎本著,昭和53年度電子通信学会総合全国
大会講演予稿集S10−6,pp.8−283〜8−284)に記載さ
れている。以下、図を用いて従来技術の説明を行う。
図である。図において、(100)は差動4相位相シフト
キーイング(以下、PSKと略称する;Phase Shift Keyin
g)信号であるところの受信信号、(111)は遅延時間が
受信信号(100)のシンボル間隔時間T(>0)に等し
い遅延素子、(112)は遅延時間が2Tに等しい遅延素
子、(113)は遅延時間が3Tに等しい遅延素子、(114)
は遅延時間が4Tに等しい遅延素子、(101)は1シンボ
ル遅延された受信信号、(102)は2シンボル遅延され
た受信信号、(103)は3シンボル遅延された受信信
号、(104)は4シンボル遅延された受信信号、(12
1),(122),(123),(124)は位相比較器、(13
1)は第1の位相差データ、(132)は第2の位相差デー
タ、(133)は第3の位相差データ、(134)は第4の位
相差データ、(141),(142),(143),(144)はθ
(0≦θ<2π)なる値を入力すると、〔(θπ/4)
/(π/2)〕なる値(は2πを法とする加算を、また
〔a〕はaを越えない最大の整数をそれぞれ意味する)
を出力する判定器、(150)は受信シンボル、(151)は
第1の符号化シンボル、(152)は第2の符号化シンボ
ル、(153)は第3の符号化シンボル、(160)はシンド
ローム生成回路、(161)は第1のシンドローム、(16
2)は第2のシンドローム、(163)は第3のシンドロー
ム、(164)は誤りパターン検出回路、(165)は誤りシ
ンボル、(166)は4を法とする減算器、(167)は復調
データであるところの復調シンボルである。また、第9
図はシンドローム生成回路(160)の構成を示す構成図
であり、図において、(200)は畳込み符号器、(20
1),(202),(203)は遅延時間がTに等しい遅延素
子、(211),(212),(213)は4を法とする加算
器、(221)は第1の再符号化シンボル、(222)は第2
の再符号化シンボル、(223)は第3の再符号化シンボ
ル、(231),(232),(233)は4を法とする減算器
である。
信信号(100)は遅延時間が受信信号(100)のシンボル
間隔時間Tに等しい遅延素子(111)により遅延され、
1シンボル遅延された受信信号(101)となる。同様
に、受信信号(100)は遅延時間がそれぞれ2T,3T,及び4
Tに等しい遅延素子(112),(113),及び(114)によ
り遅延され、それぞれ2シンボル遅延された受信信号
(102)、3シンボル遅延された受信信号(103)、及び
4シンボル遅延された受信信号(104)となる。次い
で、1シンボル遅延された受信信号(101)と受信信号
(100)の位相が位相比較器(121)により比較され、両
者の位相差は第1の位相差データ(131)として出力さ
れる。同様に、2シンボル遅延された受信信号(10
2)、3シンボル遅延された受信信号(103)、及び4シ
ンボル遅延された受信信号(104)と受信信号(100)の
位相は、それぞれ位相比較器(122),(123),及び
(124)により比較され、第2の位相差データ(132)、
第3の位相差データ(133)、及び第4の位相差データ
(134)が出力される。さらに判定器(141)に第1の位
相差データ(131)が入力され、受信シンボル(150)が
出力される。同様に、判定器(142),(143),及び
(144)に、それぞれ第2の位相差データ(132)、第3
の位相差データ(133)、及び第4の位相差データ(13
4)が入力され、第1の符号化シンボル(151)、第2の
符号化シンボル(152)、及び第3の符号化シンボル(1
53)が出力される。なお、前記文献にも記されているよ
うに、受信シンボル(150)、第1の符号化シンボル(1
51)、第2の符号化シンボル(152)、及び第3の符号
化シンボル(153)は拘束長4、符号化率1/4の組織符号
であるところの4元畳込み符号の符号化データを構成し
ている。ここで、第1の符号化シンボル(151)、第2
の符号化シンボル(152)、及び第3の符号化シンボル
(153)の生成多項式を、それぞれG1(D),G
2(D),及びG3(D)とすると、 G1(D)=1+D G2(D)=1+D+D2 G3(D)=1+D+D2+D3 である。また、受信シンボル(150)は誤り訂正符号の
技術を利用しない一般的な遅延検波復調装置の復調デー
タそのものである。
るところの受信シンボル(150)、第1の符号化シンボ
ル(151)、第2の符号化シンボル(152)、及び第3の
符号化シンボル(153)を、シンドローム生成回路(16
0)に入力することにより、第1のシンドローム(16
1)、第2のシンドローム(162)、及び第3のシンドロ
ーム(163)が生成される。
の動作について説明する。
1),(202),及び(203)と4を法とする加算器(21
1),(212),及び(213)により構成される畳込み符
号器(200)に受信シンボル(150)が入力され、第1の
再符号化シンボル(221)、第2の再符号化シンボル(2
22)、及び第3の再符号化シンボル(223)がそれぞれ
出力される。ここで、第1の再符号化シンボル(22
1)、第2の再符号化シンボル(222)、及び第3の再符
号化シンボル(223)の生成多項式は、それぞれ第1の
符号化シンボル(151)、第2の符号化シンボル(15
2)、及び第3の符号化シンボル(153)の生成多項式と
同一である。次いで、4を法とする減算器(231)によ
って第1の再符号化シンボル(221)から第1の符号化
シンボル(151)を減算することにより、第1のシンド
ローム(161)を得る。同様に、4を法とする減算器(2
32),及び(233)によって第2の再符号化シンボル(2
22)、及び第3の再符号化シンボル(223)から第2の
符号化シンボル(152)、及び第3の符号化シンボル(1
53)をそれぞれ減算することにより、第2のシンドロー
ム(162)、及び第3のシンドローム(163)を得る。
シンドローム(161)、第2のシンドローム(162)、及
び第3のシンドローム(163)は誤りパターン検出回路
(164)に入力される。誤りパターン検出回路(164)は
様々な誤りによって生じるシンドロームパターンを記憶
しており、入力された第1のシンドローム(161)、第
2のシンドローム(162)、及び第3のシンドローム(1
63)によるシンドロームパターンが記憶しているシンド
ロームパターンのいずれかに一致した場合は、この一致
したシンドロームパターンを生じさせる原因となる誤り
を誤りシンボル(165)として出力する。また、いずれ
にも不一致の場合は誤りシンボル(165)として“0"を
出力する。次いで、4を法とする減算器(166)によっ
て受信シンボル(150)から誤りシンボル(165)を減算
することにより、受信シンボル(150)の誤りが訂正さ
れた復調シンボル(167)を得る。すなわち、この復調
シンボル(167)は受信シンボル(150),第1の符号化
シンボル(151),第2の符号化シンボル(152),及び
第3の符号化シンボル(153)により構成されるところ
の畳込み符号化データをシンドローム復号した結果に他
ならない。このようにして得られた復調シンボル(16
7)を復調データとして出力することにより、誤り訂正
符号の技術を利用しない一般的な遅延検波復調装置より
も良好なビット誤り率特性を実現できる。
るので、畳込み符号化データを得るために複数の位相比
較器を必要としており、これらの位相比較器の特性を一
致させないと復調データのビット誤り率特性に劣化を生
じる。しかるに、位相比較器は一般的にアナログ回路を
その構成要素としており、複数の位相比較器の特性を完
全に一致させることはアナログ回路個有の誤差のために
困難である。また、実用上問題とならない程度の誤差範
囲に特性を揃える場合も、各位相比較器の調整に多くの
時間を費やさねばならない。すなわち、従来の遅延検波
復調装置は、良好なビット誤り率特性を実現するために
は調整に多大な時間を要するという問題点があった。ま
た、従来例装置においては、畳込み符号化データをシン
ドローム復号しており、畳込み符号化データの最も優れ
た復号法であるビタビ復号を行っていないという問題点
があった。
れたものであり、調整が容易で、しかも畳込み符号化デ
ータのビタビ復号を行う復調装置及び復調方法を得るこ
とを目的とする。
信号を入力し、この差動符号化信号を遅延検波する検波
手段と、この検波手段で遅延検波された信号を畳込み符
号化する符号化手段と、この符号化手段で符号化された
信号を復号し復号信号を出力する復号化手段とを備えた
ものである。
隔時間T(>0)を有する信号を受信し、時間Tを隔て
た受信信号間の位相差データを用いて受信信号の復調を
行う復調装置において、上記位相差データを畳込み符号
化する符号化手段と、この符号化手段より出力される畳
込み符号化データを復号し、復調データを出力する復号
化手段とを備えたものである。
信号を入力し、この差動符号化信号を遅延検波する検波
手段と、この検波手段で遅延検波された信号に基づいて
受信シンボルの判定を行う判定手段、上記遅延検波され
た信号の量子化を行い量子化検波信号を出力する量子化
手段と、上記遅延検波された信号と上記量子化検波信号
とに基づいて演算をし、この演算結果を出力する第1の
演算手段と、この第1の演算手段による演算結果を畳込
み符号化する符号化手段と、この符号化手段より出力さ
れる符号化信号を復号し、復号信号を出力する復号化手
段と、この復号化手段から出力される復号化信号と上記
判定手段から出力される受信シンボルとに基づいて演算
を行い、この演算結果を復調データとして出力する第2
の演算手段とを備えたものである。
求項3のいずれかに記載の復調器における復号手段をビ
タビ復号器で構成したものである。
けるビタビ復調器を、ビタビアルゴリズムにおける内部
状態として{0,1,M−1(Mは2以上の整数)}の3値
のみを組み合わせた状態を備えると共に、出力される復
号シンボルの値も上記3値のみにし、上記符号化手段で
符号化された信号を復号し復号信号を出力するようにし
たものである。
号化を検波手段にて遅延検波した後、この遅延検波され
た信号を符号化手段で畳込み符号化した後に復調手段で
復号信号として出力するようにしたものである。
た信号を検波手段にて遅延検波した後に、この遅延検波
された信号を符号化手段に入力して畳込み符号化データ
を生成したならば、復号化手段で復号を行い復調データ
として出力する。
間T(>0)を隔てた受信信号の位相差データを符号化
手段に入力して畳込み符号化データを生成したならば、
復号化手段で復号を行い復調データとして出力する。
た信号を検波手段にて遅延検波した後に、この遅延検波
された信号を量子化して量子化検波信号を生成したなら
ば、遅延検波された信号と量子化検波信号をもとにして
畳込み符号化データを生成して出力し、更に、畳込み符
号化データを復号化して復調データとして出力する。
て畳込み符号化データの復号を行い復調データとしての
復号シンボルを出力する。
込み符号化データを入力して復号を行うビタビ復号器の
内部状態として{0,1,M−1}の3値のみを組み合わせ
た状態を備えればよい。
た信号を検波手段にて遅延検波した後に、この遅延検波
された信号を符号化手段に入力して畳込み符号化データ
を生成したならば、復号化手段で復号を行い復調データ
として出力する。
る。第1図は第1の発明の実施例による遅延検波復調装
置の構成を示す構成図であり、図において、(131a)は
位相差データ、(300)は畳込み符号器、(301)は第1
の符号化シンボル、(302)は第2の符号化シンボル、
(303)は第3の符号化シンボル、(304)は第4の符号
化シンボル、(310)は畳込み符号化データの復号を行
うビタビ復号器、(311)は復調データであるところの
復号シンボルである。また、第2図は畳込み符号器(30
0)の一実施例を示す構成図であり、図において、(40
1),(402),(403)は遅延時間が受信信号(100)の
シンボル間隔時間Tに等しい遅延素子、(411),(41
2),(413)は2πを法とする加算器、(421),(42
2),(423),(424)はθなる値を入力すると〔(θ
π/4)/(π/2)〕なる値を出力する判定器である。
尚、この判定器(421)〜(424)は必ずしも必要なもの
ではない。従って、判定器(421)〜(424)を備えない
場合でも畳込み符号器(300)は動作する。
信信号(100)は遅延時間が受信信号(100)のシンボル
間隔時間Tに等しい遅延素子(111)により遅延され、
1シンボル遅延された受信信号(101)となる。次い
で、1シンボル遅延された受信信号(101)と受信信号
(100)の位相が位相比較器(121)により比較され、両
者の位相差が位相差データ(131a)として出力される。
位相差データ(131a)は畳込み符号器(300)に入力さ
れて畳込み符号化が行われ、畳込み符号化データを構成
するところの第1の符号化シンボル(301)、第2の符
号化シンボル(302)、第3の符号化シンボル(303)、
及び第4の符号化シンボル(304)が出力される。
ように、遅延時間Tが等しい遅延素子(401),(40
2)、及び(403)、2πを法とする加算器(411),(4
12),及び(413)、並びに判定器(421),(422),
(423)、及び(424)により構成される、拘束長4、符
号化率1/4の4元組織符号の符号器であるものとする。
このとき、第2の符号化シンボル(302)、第3の符号
化シンボル(303)、及び第4の符号化シンボル(304)
の生成多項式を、それぞれG2(D),G3(D),及びG4
(D)とすると、 G2(D)=1+D G3(D)=1+D+D2 G4(D)=1+D+D2+D3 である。また、第1の符号化シンボル(301)は誤り訂
正符号の技術を利用しない一般的な遅延検波復調装置の
復調データそのものである。
データを構成するところの第1の符号化シンボル(30
1)、第2の符号化シンボル(302)、第3の符号化シン
ボル(303)、及び第4の符号化シンボル(304)はビタ
ビ復号器(310)に入力される。ビタビ復号器(310)は
ビタビ復号法により畳込み符号化データの復号を行う。
ビタビ復号法とビタビ復号器(310)に関する説明は、
例えば文献「符号理論」(今井著、電子情報通信学会、
1990)に開示されているので、ここでは説明を省略す
る。ビタビ復号器(310)からは復号の結果である復号
シンボル(311)が出力される。このようにして得られ
た復号シンボル(311)を復調データとして出力するこ
とにより、誤り訂正符号の技術を利用しない一般的な遅
延検波復調装置よりも良好なビット誤り率特性を実現で
きる。
体的に示す。第3図は、第1の発明の実施例のビット誤
り率のシミュレーション値を示す特性図である。但し、
シミュレーションの条件として、信号伝送路には加法性
白色ガウス雑音のみが存在するものとしている。図にお
いて、横軸は受信信号の1ビット当たりのエネルギーと
雑音の電力スペクトル密度の比(以下、Eb/Noと略称す
る)をデシベルで表示し、縦軸はビット誤り率を対数目
盛りで表示している。また、図中の破線は誤り訂正符号
の技術を利用しない一般的な遅延検波復調装置のビット
誤り率の理論値を示したものであり、実線は第1の発明
の実施例装置のビット誤り率のシミュレーション値を結
んだものである。第3図に示すように、第1の発明の実
施例装置は、誤り訂正符号の技術を利用しない一般的な
遅延検波復調装置と比較して、より小さいEb/Noで同じ
ビット誤り率を実現することができる。例えば10-5のビ
ット誤り率を得るために必要なEb/Noの値を比較する
と、その差は約1.6dBである。
訂正符号の技術を利用しない一般的な遅延検波復調装置
よりも良好なビット誤り率特性を実現できる。また、第
1の発明の実施例装置では位相比較器を1つしか必要と
しないため、位相比較器の調整は極めて容易である。
差動4相PSK信号である場合を示したが,他の作動多相P
SK信号(例えば8相PSK信号やπ/4シフト4相PSK信号)
であってもよい。また、畳込み符号器(300)として、
拘束長4、符号化率1/4の畳込み符号化を行うものを示
したが、他の拘束長と符号化率のもの(例えば、拘束長
3、符号化率1/3のものや拘束長2、符号化率1/2のもの
など)でもよい。
4図は第2の発明の一実施例による遅延検波復調装置の
構成を示す構成図であり、図において、(300a)は畳込
み符号器、(310a)はビタビ復号器、(500)はθなる
値を入力すると〔(θπ/4)/(π/2)〕π/2なる値
を出力する量子化器、(501)は量子化位相差データ、
(510)は2πを法とする減算器、(520)は誤差デー
タ、(521)は第1の符号化シンボル、(522)は第2の
符号化シンボル、(523)は第3の符号化シンボル、(5
24)は第4の符号化シンボル、(531)は復号シンボ
ル、(540)はθなる値を入力すると〔(θπ/4)/
(π/2)〕なる値を出力する判定器、(541)は受信シ
ンボル、(550)は遅延時間がビタビ復号器(310a)の
復号遅延時間に等しい遅延素子、(551)は遅延された
受信シンボル、(560)は4を法とする加算器、(570)
は復調データであるところの復調シンボルである。
信信号(100)は遅延時間が受信信号(100)のシンボル
間隔時間Tに等しい遅延素子(111)により遅延され、
1シンボル遅延された受信信号(101)となる。次い
で、1シンボル遅延された受信信号(101)と受信信号
(100)の位相が位相比較器(121)により比較され、両
者の位相差が位相差データ(131a)として出力される。
位相差データ(131a)は量子化器(500)に入力され、
量子化位相差データ(501)となる。さらに、2πを法
とする減算器(510)によって位相差データ(131a)か
ら量子化された位相差データ(501)を減算することに
より、誤差データ(520)を得る。誤差データ(520)は
畳込み符号器(300a)に入力されて畳込み符号化が行わ
れ、畳込み符号化データを構成するところの第1の符号
化シンボル(521)、第2の符号化シンボル(522)、第
3の符号化シンボル(523)、及び第4の符号化シンボ
ル(524)が出力される。ここで畳込み符号器(300a)
は、第2図に図示した第1の発明の実施例装置における
畳込み符号器(300)と同一構成の拘束長4、符号化率1
/4の4元組織符号の符号器であるものとする。従って、
第2の符号化シンボル(522)、第3の符号化シンボル
(523)、及び第4の符号化シンボル(524)の生成多項
式を、それぞれG2(D),G3(D),及びG4(D)とす
ると、 G2(D)=1+D G3(D)=1+D+D2 G4(D)=1+D+D2+D3 である。畳込み符号化データを構成するところの第1の
符号化シンボル(521)、第2の符号化シンボル(52
2)、第3の符号化シンボル(523)、及び第4の符号化
シンボル(524)はビタビ復号器(310a)に入力され
る。ビタビ復号器(310a)からは復号の結果である復号
シンボル(531)が出力される。
力され、受信データ(541)が出力される。受信データ
(541)は誤り訂正符号の技術を利用しない一般的な遅
延検波復調装置における復調データそのものである。次
に、遅延時間がビタビ復号器(310a)の復号遅延時間に
等しい遅延素子(550)により、受信データ(541)は遅
延された受信データ(551)となる。最後に、4を法と
する加算器(560)により、遅延された受信データ(55
1)に復号シンボル(531)が加算され、復調シンボル
(570)を得る。得られた復調シンボル(570)を復調デ
ータとして出力することより、第1の発明の実施例装置
と同等の良好なビット誤り率特性を実現できる。また、
この第2の発明の実施例装置も位相比較器を1つしか必
要としないため、位相比較器の調整は第1の発明の実施
例装置と同じく極めて容易である。
るから、これに対応して第1の発明の実施例装置におけ
るビタビ復号器(310)の出力であるところの復号シン
ボル(311)の取り得る値は{0,1,2,3}の4値(差動M
相PSK信号の場合は{0,1,…,M−1}のM値)である。
実際、第1の発明の実施例装置では0以上2π未満の値
をとる位相差データ(131a)を畳込み符号化するため、
復号シンボル(311)は{0,1,2,3}の全ての値を取る。
器(310a)の出力であるところの復号シンボル(531)
の取り得る値も本来は{0,1,2,3}の4値となるはずで
ある。しかるに、第2の発明の実施例装置においては誤
差データ(520)を畳込み符号化する。ところが、第2
の発明の実施例装置の構成によれば、誤差データ(52
0)が取り得る値の範囲は−π/4以上π/4未満(受信信
号(100)が差動M相PSK信号の場合は−π/M以上π/M未
満)である。従って、復号シンボル(531)の取り得る
値は{0,1,3})(受信信号(100)が差動M相PSK信号
の場合は{0,1,M−1})の3値のみに限定される。
ル(531)の取る値が3値に限定されるため、ビタビ復
号器(310a)として内部状態数を削減して構成を簡略化
したビタビ復号器を用いることができる。すなわち、第
1の発明の実施例装置では復号シンボル(311)は{0,
1,2,3}の4値を取り、畳込み符号の拘束長が4である
ため、ビタビ複号器(310)が備えるべき内部状態数は
4値を3つ組み合わせた64(=43)状態である。第5図
に、この場合のトレリス線図における基本的な状態遷移
を示す。これに対し、第2の発明の実施例装置では復号
シンボル(531)の取る値は{0,1,3}の3値であるか
ら、ビタビ復号器(310a)が備えるべき内部状態数は27
(=33)状態に削減される。第6図にこの場合のトレリ
ス線図における基本的な状態遷移を示す。ビタビ復号器
の内部状態数の削減は、ビタビ復号器が備える回路・メ
モリ類の削減を意味し、従って構成の簡略化を意味して
いる。
誤差データ(520)を畳込み符号化するように構成した
ので、ビタビ復号器(310a)の構成を第1の発明の実施
例装置のビタビ復号器(310)よりも簡略化することが
でき、従って第1の発明の実施例装置よりも装置の小形
化・低消費電力化を図ることができるという効果を有す
る。一般に、受信信号(100)が差動M相PSK信号であ
り、畳込み符号の拘束長がK(≧2)である場合、第1
の発明の実施例装置のビタビ復号器(310)の備えるべ
き内部状態はMK-1となる。一方、第2の発明の実施例装
置のビタビ復号器(310a)の備えるべき内部状態数は受
信信号(100)の多値数Mに拘わらず3K-1である。従っ
て、受信信号の多値数Mが大きいほど、第2の発明の実
施例装置における内部状態数の削減によるビタビ復号器
の構成の簡略化の効果は絶大である。
化したビタビ復号器を用いることができるが、簡略化し
た構成のビタビ復号器を用いた場合も第1の発明の実施
例装置と同等の良好なビット誤り率特性を実現できる。
このことを計算機シミュレーションの結果を用いて具体
的に示す。第7図は、第2の発明の実施例装置のビット
誤り率のシミュレーション値を示す特性図である。但
し、シミュレーションの条件として、ビタビ復号器(31
0a)には簡略化した構成のものを用い、信号伝送路には
加法性白色ガウス雑音のみが存在するものとしている。
置のビタビ復号器(310a)として簡略化した構成のビタ
ビ復号器を用いた場合も、第1の発明の実施例装置と同
等のビット誤り率特性を実現できることは明らかであ
る。
差動4相PSK信号である場合を示したが、他の差動多相P
SK信号(例えば、8相PSK信号やπ/4シフト4相PSK信
号)であってもよい。また、畳込み符号器(300a)とし
て、拘束長4、符号化率1/4の畳込み符号化を行うもの
を示したが、他の拘束長と符号化率のもの(例えば拘束
長3、符号化率1/3のものや拘束長2、符号化率1/2のも
のなど)でもよい。
力し、この差動符号化信号を遅延検波する検波手段と、
この検波手段で遅延検波された信号を畳込み符号化する
符号化手段と、この符号化手段で符号化された信号を復
号し復号信号を出力する復号化手段とを備えたので、位
相比較器は1個あればよく、従って従来装置と比較する
と位相比較器の調整に要する時間が著しく短縮できると
いう効果がある。
(>0)を有する信号を受信し、時間Tを隔てた受信信
号間の位相差データを用いて受信信号の復調を行う復調
装置において、上記位相差データを畳込み符号化する符
号化手段と、この復号化手段より出力される畳込み符号
化データを復号し、復調データを出力する複合化手段と
を備えたもので、畳込み符号化信号を復号化手段により
復号することで良好なビット誤り率特性を実現できると
いう効果がある。
号を入力し、この差動符号化信号を遅延検波する検波手
段と、この検波手段で遅延検波された信号に基づいて受
信シンボルの判定を行う判定手段、上記遅延検波された
信号の量子化を行い量子化検波信号を出力する量子化手
段と、上記遅延検波された信号された信号と上記量子化
検波信号とに基づいて演算をし、この演算結果を出力す
る第1の演算手段と、この第1の演算手段による演算結
果を畳込み符号化する符号化手段と、この符号化手段よ
り出力される符号化信号を復号し、復号信号を出力する
復号化手段と、この復号化手段から出力される復号化信
号と上記判定手段から出力される受信シンボルとに基づ
いて演算を行い、この演算結果を復調データとして出力
する第2の演算手段とを備えたので、位相比較器は1個
しか必要としないため、位相比較器の調整が容易になる
という効果がある。
いずれかに記載の復調器における復号手段を畳込み符号
の最も優れた復号手段であるビタビ復号器で構成したの
で、良好なビット誤り率特性を実現できるという効果が
ある。
タビ復号器を、ビタビアルゴリズムにおける内部状態と
して{0,1,M−1(Mは2以上の整数)}の3値のみを
組み合わせた状態を備えると共に、出力される復号シン
ボルの値も上記3値のみにし、上記符号化手段で符号化
された信号を復号し復号信号を出力するようにしたの
で、ビタビ復号器が備えるべき内部状態数を削減できる
のでビタビ復号器が備える回路及びメモリ類を削減して
装置の構成を簡略化できるという効果がある。
波手段にて遅延検波した後、この遅延検波された信号を
符号化手段で畳込み符号化した後に復調手段で復号信号
として出力するようにしたので、従来装置と比較すると
位相比較器の調整に要する時間が著しく短縮できるとい
う効果がある
の構成を示す構成図、第2図は第1図に記載された畳込
み符号器(300)の一実施例を示す構成図、第3図は第
1の発明の実施例装置のビット誤り率の計算機シミュレ
ーション値を示す特性図、第4図は第2の発明の一実施
例による遅延検波復調装置の構成を示す構成図、第5図
は内部状態数を削減しないビタビ復号器のトレリス線図
における基本的な状態遷移を示す状態遷移図、第6図は
内部状態数を削減したビタビ復号器のトレリス線図にお
ける基本的な状態遷移を示す状態遷移図、第7図は第2
の発明の実施例装置のビット誤り率の計算機シミュレー
ション値を示す特性図、第8図は従来の遅延検波復調装
置の構成を示す構成図、第9図は第8図に記載されたシ
ンドローム生成回路(160)の構成を示す構成図であ
る。 図において、(100)は受信信号、(101)は1シンボル
遅延された受信信号、(111)は遅延時間が受信信号(1
00)のシンボル間隔時間Tに等しい遅延素子、(121)
は位相比較器、(131a)は位相差データ、(300)は畳
込み符号器、(300a)は畳込み符号器、(301)は第1
の符号化シンボル、(302)は第2の符号化シンボル、
(303)は第3の符号化シンボル、(304)は第4の符号
化シンボル、(310)はビタビ復号器、(310a)はビタ
ビ復号器、(311)は復調データであるところの復号シ
ンボル、(500)は量子化器、(501)は量子化位相差デ
ータ、(510)は2πを法とする減算器、(520)は誤差
データ、(521)は第1の符号化シンボル、(522)は第
2の符号化シンボル、(523)は第3の符号化シンボ
ル、(524)は第4の符号化シンボル、(531)は復号シ
ンボル、(540)は判定器、(541)は受信シンボル、
(560)は4を法とする加算器、(570)は復調データで
あるところの復調シンボルである。 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
Claims (6)
- 【請求項1】差動符号化された信号を入力し、この差動
符号化信号を遅延検波する検波手段と、 この検波手段で遅延検波された信号を畳込み符号化する
符号化手段と、 この符号化手段で符号化された信号を復号し復号信号を
出力する復号化手段とを備えたことを特徴とする復調装
置。 - 【請求項2】任意のシンボル間隔時間T(>0)を有す
る信号を受信し、時間Tを隔てた受信信号間の位相差デ
ータを用いて受信信号の復調を行う復調装置において、
上記位相差データを畳込み符号化する符号化手段と、こ
の符号化手段より出力される畳込み符号化データを復号
し、復調データを出力する復号化手段とを備えたことを
特徴とする復調装置。 - 【請求項3】差動符号化された信号を入力し、この差動
符号化信号を遅延検波する検波手段と、 この検波手段で遅延検波された信号に基づいて受信シン
ボルの判定を行う判定手段、 上記遅延検波された信号の量子化を行い量子化検波信号
を出力する量子化手段と、 上記遅延検波された信号と上記量子化検波信号とに基づ
いて演算をし、この演算結果を出力する第1の演算手段
と、 この第1の演算手段による演算結果を畳込み符号化する
符号化手段と、 この符号化手段より出力される符号化信号を復号し、復
号信号を出力する復号化手段と、 この復号化手段から出力される復号化信号と上記判定手
段から出力される受信シンボルとに基づいて演算を行
い、この演算結果を復調データとして出力する第2の演
算手段とを備えたことを特徴とする復調装置。 - 【請求項4】上記復号化手段はビタビ復号器であること
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
の復調装置。 - 【請求項5】上記ビタビ復調器は、ビタビアルゴリズム
における内部状態として{0,1,M−1(Mは2以上の整
数)}の3値のみを組み合わせた状態を備えると共に、
出力される復号シンンボルの値も上記3値のみにし、上
記符号化手段で符号化された信号を復号し復号信号を出
力することを特徴とする請求項4に記載の復調装置。 - 【請求項6】入力された差動符号化を検波手段にて遅延
検波した後、この遅延検波された信号を符号化手段で畳
込み符号化した後に復号化手段で復号信号として出力す
ることを特徴とする復調方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2281100A JP2542734B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 復調装置及び復調方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2281100A JP2542734B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 復調装置及び復調方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04170129A JPH04170129A (ja) | 1992-06-17 |
JP2542734B2 true JP2542734B2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=17634346
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2281100A Expired - Lifetime JP2542734B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 復調装置及び復調方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542734B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6246730B1 (en) | 1998-06-29 | 2001-06-12 | Nec Corporation | Method and arrangement for differentially detecting an MPSK signal using a plurality of past symbol data |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02149048A (ja) * | 1988-11-30 | 1990-06-07 | Toshiba Corp | 受信装置 |
-
1990
- 1990-10-19 JP JP2281100A patent/JP2542734B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04170129A (ja) | 1992-06-17 |
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