JP2542251Y2 - 円筒ころ軸受用合成樹脂製保持器 - Google Patents

円筒ころ軸受用合成樹脂製保持器

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JP2542251Y2
JP2542251Y2 JP1991051746U JP5174691U JP2542251Y2 JP 2542251 Y2 JP2542251 Y2 JP 2542251Y2 JP 1991051746 U JP1991051746 U JP 1991051746U JP 5174691 U JP5174691 U JP 5174691U JP 2542251 Y2 JP2542251 Y2 JP 2542251Y2
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JP
Japan
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diameter side
cylindrical roller
guide surface
pocket
synthetic resin
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久雄 船越
克哉 石橋
徹 鎌野
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、円筒ころ軸受に組み込
まれる合成樹脂製保持器に関する。
【0002】
【従来の技術】円筒ころ軸受用の合成樹脂製保持器は、
図2および図3に示すように、合成樹脂で一体成形され
る環状の本体21の周方向等間隔位置に多数のポケット
22を形成したものである。ポケット22は、本体21
の軸方向中央部に設けられ、円筒ころ23が外径側もし
くは内径側から嵌め込まれるようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、従来のこの
種の保持器では、ポケット22内側の円筒ころ23用案
内面22aが、円筒ころ23の外径とほぼ同一の円弧面
に形成されているのが普通である。そのため、円筒ころ
23の回転中、ポケット22の外径側もしくは内径側
で、案内面22aの端のエッジが円筒ころ23の外周面
に接触し、円筒ころ23の外周面に付着する潤滑剤を掻
き取り、潤滑不良を引き起こす。
【0004】また、従来のこの種の保持器では、ポケッ
ト22の案内面22aと円筒ころ23との隙間が内径側
と外径側とで同一になっている(β1=β2)。そのた
め、回転により軸受全体の温度が上昇し、これに伴い、
保持器の径が熱膨張により大きくなると、ポケット22
の内径側では案内面22aと円筒ころ23との隙間β1
が極めて小さくなり、エッジの接触による潤滑剤の掻き
取りが一層生じやすくなるほか、円筒ころ23の回転が
阻害され、円筒ころ23の回転不良が生じることがあ
る。
【0005】このような不都合を防止するために、ポケ
ット22の案内面22aを後退させて、案内面22aと
円筒ころ23との隙間を大きくすることが考えられる
が、その場合は、円筒ころ23に対して保持器全体が遊
動しやすくなり、この遊動が振動や騒音の発生源となる
から、好ましくない。
【0006】本考案は、かかる問題点に対処したもので
あって、円筒ころに対するエッジの接触をなくして、潤
滑を良好にするとともに、温度上昇時の円筒ころの回転
不良の発生を防止することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、環状の本体の
周方向等間隔位置に、円筒ころが外径側もしくは内径側
から嵌め込まれるポケットが形成されている合成樹脂製
保持器において、ポケットの内側面は、内径側から外径
側にかけて3段の平面で多角形に形成され、ポケットの
内径側と外径側の各平面は、それぞれ円筒ころと線接触
する案内面とされるとともに、この案内面の端のエッジ
が円筒ころと非接触とされ、内径側の案内面とポケット
中心に位置する円筒ころとの間の隙間が、外径側の隙間
より大きく設定されている。
【0008】
【作用】上記構成において、円筒ころの外周面は、ポケ
ットの案内面に線接触し、案内面の端のエッジには接触
しない。また、温度上昇により保持器全体の径が大径と
なった場合、それまで狭かった外径側の案内面の隙間が
広がり、それまで広かった内径側の隙間が狭まるから、
外径側の隙間と内径側の隙間は同程度の広さになり、内
径側で円筒ころの回転が阻害されることがない。しか
も、ポケットの内径側の案内面および外径側の案内面を
平面にしているので、例えば案内面を円弧面としている
従来例に比べて、製作が容易となるとともに、内・外径
の案内面とポケット中心に位置する円筒ころとの間の2
つの隙間の管理を容易に行うことができる。
【0009】
【実施例】以下、本考案の詳細を図1に示す一実施例に
基づいて説明する。図1は、本考案の一実施例に係る合
成樹脂製保持器の一部を示す断面図である。
【0010】この実施例の保持器が、合成樹脂で一体成
形される環状の本体1の周方向等間隔位置に多数のポケ
ット2を形成したものであり、ポケット2が、本体1の
軸方向中央部に設けられ、円筒ころ3が外径側もしくは
内径側から嵌め込まれるようになっている点は、従来の
保持器と同じである。
【0011】この実施例の保持器は、ポケット2の内側
面である案内面に特徴がある。すなわち、ポケット2の
内側面は、内径側から外径側にかけて3段の平面2a,
2b,2cで構成され、内径側の平面2aと外径側の平
面2cとが、それぞれ円筒ころ3の外周面に線接触しう
る案内面となっている。各案内面2a,2cは、円筒こ
ろ3との線接触個所を中心にその接線方向に広がってい
る。
【0012】また、各案内面2a,2cと、ポケット中
心Poに位置する円筒ころ3との間には、隙間α1,α2
が形成されるが、内径側の案内面2aとの隙間α1は、
外径側の案内面2cとの隙間α2より所要の差分だけ大
きく設定されている(α1>α2)。この両隙間α1,α2
の間の差分は、熱膨張により生じる保持器全体の径の増
大量に対応して決められる。図中、Lは、保持器の中心
を通る半径方向線である。なお、ポケット2の案内面2
a,2cを平面にしているので、例えば案内面を円弧面
としている従来例に比べて、製作が容易となるととも
に、前述の隙間α 1 ,α 2 の管理を容易に行うことができ
る。
【0013】上記構成において、回転中、円筒ころ3の
外周面は、ポケット2の各案内面2a,2cの中間部分
に線接触する。各案内面2a,2cは、円筒ころ3との
線接触個所を中心にその接線方向に広がっているから、
その端のエッジは円筒ころ3の外周面に接触しない。し
たがって、潤滑剤の掻き取りは生じない。
【0014】また、温度上昇により保持器全体の径が大
径となった場合、それまで狭かった外径側の案内面2c
と円筒ころ3との隙間α2が広がり、それまで広かった
内径側の案内面2aとの隙間α1が狭まるから、外径側
の隙間α2と内径側の隙間α1は同程度の広さになり、内
径側で円筒ころ3の回転が阻害されることがない。
【0015】なお、上記の実施例では、ポケット2の内
径側の案内面2aと外径側の案内面2cとをともに平面
で構成したが、各案内面2a,2cは円筒ころ3の外周
面と線接触しうるものであればよく、円筒ころ3の外周
面より大幅に曲率が大きい曲面で構成することもでき
る。
【0016】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、円
筒ころはポケットの案内面と線接触し、案内面の端のエ
ッジとは接触しないから、潤滑剤の掻き取りが発生せ
ず、潤滑が良好に維持される。
【0017】また、熱膨張により保持器全体の径が大径
となっても、内径側の案内面と円筒ころとの隙間が狭く
なり過ぎることがないから、円筒ころの回転が阻害され
ず、温度上昇時の回転不良が生じない。しかも、ポケッ
トの内径側の案内面および外径側の案内面を平面にして
いるので、例えば案内面を円弧面としている従来例に比
べて、製作が容易となるとともに、内・外径の案内面と
ポケット中心に位置する円筒ころとの間の2つの隙間の
管理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る合成樹脂製保持器の一
部を示す断面図。
【図2】従来の合成樹脂製保持器の軸方向に沿って切断
した断面図。
【図3】上記従来例の軸直交方向に沿って切断した断面
図。
【符号の説明】
1 本体 2 ポケット 2a 内径側の案内面 2c 外径側の案内面 3 円筒ころ α1 内径側の隙間 α2 外径側の隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−297817(JP,A) 実開 昭61−190028(JP,U) 実公 平3−17055(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状の本体の周方向等間隔位置に、円筒
    ころが外径側もしくは内径側から嵌め込まれるポケット
    が形成されている合成樹脂製保持器において、ポケットの内側面は、内径側から外径側にかけて3段の
    平面で多角形に形成され、 ポケットの内径側と外径側
    各平面は、それぞれ円筒ころと線接触する案内面とされ
    るとともに、この案内面の端のエッジが円筒ころと非接
    触とされ、 内径側の案内面とポケット中心に位置する円筒ころとの
    間の隙間が、外径側の隙間より大きく設定されている、
    ことを特徴とする円筒ころ軸受用合成樹脂製保持器。
JP1991051746U 1991-07-04 1991-07-04 円筒ころ軸受用合成樹脂製保持器 Expired - Fee Related JP2542251Y2 (ja)

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JP6295621B2 (ja) * 2013-11-25 2018-03-20 株式会社ジェイテクト 分割保持器及びころ軸受
JP2015102153A (ja) * 2013-11-25 2015-06-04 株式会社ジェイテクト 分割保持器及びころ軸受
JP2023057850A (ja) * 2021-10-12 2023-04-24 Ntn株式会社 円筒ころ軸受

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JPH0317055U (ja) * 1989-07-03 1991-02-20

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