JP2542180Y2 - 水 栓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は水栓に関し、詳しくは
台座の上に吐水口が配設されて成る水栓に関する。

【０００２】

【考案の背景】浴室用の水栓の一種として、図９に示し
ているように本体を埋込状態に設置するとともに取付
面、例えばバスタブのフランジ面上に台座１００を固定
してこの台座１００の上にハンドル１０２を取り付ける
一方、フランジ面から吐水口１０４を突き出させた形態
のものが用いられている。

【０００３】この台座付の水栓は、台座１００表面に温
度目盛や給水量等の目盛その他の表示を施すことがで
き、水栓の使用勝手が良好である利点を有する反面、台
座１００と吐水口１０４との配設スペースをそれぞれ別
々に確保しなければならず、広い取付スペースを必要と
するといった問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案の水栓はこのよう
な課題を解決するために案出されたものであり、その要
旨は、台座と該台座の上に配設される吐水口とを有し、
該吐水口が平面形状において該台座と実質上同形状に形
成された上、該吐水口が、全体的に該台座の上面に重な
る収納位置と該台座から前方に突き出した突出位置との
間で回動可能に基端部において該台座の一端部上面に取
り付けられ、且つ該台座の上面には水栓操作用の操作部
が前記収納位置にある吐水口の下側に隠れる位置に設け
られていることにある。

【０００５】

【作用及び考案の効果】本考案の水栓では吐水口が台座
と実質上同じ平面形状に形成され、且つ基端部が台座の
一端部に回動可能に取り付けられているため、吐水口を
収納したとき台座と吐水口との平面形状をぴったりと一
致させることができる。

【０００６】即ち台座と吐水口とがあたかも一体のもの
であるかのようにすることができる。これにより一般に
煩雑となり勝ちな水栓を見た目にすっきりとしたものと
することができる他、台座と吐水口とが平面的に同じス
ペースを占めることとなるため、水栓の取付スペースが
少なくて済むようになる。

【０００７】また吐水口を収納したとき、吐水口が台座
の上に丁度被さった状態となるため、かかる吐水口があ
たかも台座のカバーとして機能し、台座表面に汚れが付
着して台座表面の目盛等が見難くなるといったことが効
果的に防止される。また併せて台座の上面に設けた操作
部が汚れるのが防止される。 加えて操作部は水栓不使用
時において収納位置にある吐水口の下側に隠れた位置と
なるため、見た目がすっきりとなって外観も良好とな
る。

【０００８】一方において水栓を使用すべく吐水口を使
用位置まで回動させたとき、吐水口は基端部において台
座の一端部に取り付けられているため、必要な吐水口の
突出し長さを十分確保することができ、水栓を使用する
上において使い勝手も良好である。

【０００９】尚本考案は吐水口と台座との平面形状を実
質上同形状とするものであるが、ここで実質上同形状と
は吐水口と台座とを平面的に重ね合わせたとき、一方の
はみ出し量が最大部分で台座を基準としてその１０％以
下であることを意味する。

【００１０】

【実施例】次に本考案の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図１において１０は浴室用の混合水栓であ
る。この例では水栓１０は、吐水を開始してから一定量
吐水後に自動的に吐水停止する自動閉止水栓として構成
されている。

【００１１】この水栓１０は、図示しない本体と、ほぼ
矩形板状を成す台座１２と、吐水口１４とを有してお
り、その本体が埋込状態に設けられている。

【００１２】台座１２は取付面１６上に固定されてお
り、またこの台座１２には吐水操作，温度調節操作等の
ための操作つまみ（操作部）１８，２０が設けられてい
る。

【００１３】これら操作つまみ１８，２０は、図１(Ｂ)
に示しているように台座１２上面より所定量突き出した
突出し位置と、台座上面と面一となる引込位置との間で
出入り可能とされている。

【００１４】一方吐水口１４は、台座１２と同じ平面形
状の矩形板状を成しており、基端部において台座１２の
一端部上面に回動可能に取り付けられている。

【００１５】この吐水口１４の先端には前向きの吐水部
２２が設けられており、この吐水部２２より水平方向前
向きに吐水を行うようになっている。

【００１６】この例の水栓１０では、操作つまみ１８，
２０を押し込んだ状態とすることによって、図１(Ａ)に
示しているように吐水口１４を台座１２と隙間なく且つ
平面的にぴったりと重なる状態に収納することができ
る。

【００１７】而して吐水口１４を収納した状態では、吐
水口１４と台座１２とがあたかも一体のものであるかの
ようになり、水栓１０の外観がすっきりとしたものとな
る。

【００１８】またこのように吐水口１４を収納した状態
では、吐水口１４と台座１２とがぴったりと重なり合っ
て吐水口１４が台座１２のカバーとして機能するため、
台座１２上面に施した目盛等の表示に汚れが付着して見
難くなるのが防止される。

【００１９】一方において図１(Ａ)中１点鎖線で示すよ
うに吐水口１４を使用位置まで回したとき、吐水口１４
を十分な長さ前方に突出させることができ、水栓の使用
勝手は良好である。

【００２０】また吐水口１４を使用位置まで回したと
き、操作つまみ１８，２０を引込位置から突き出させて
これを操作することができ、操作つまみ１８，２０の操
作性も良好である。

【００２１】尚引込位置にある操作つまみ１８，２０
は、これに押込力を加えることによってロックが解除さ
れてばね等の付勢力により突出し位置に押し出される。

【００２２】次に図２，図３，図４は本考案の他の実施
例を示したものである。この例の混合水栓２４では、前
記実施例と同様台座２６が板状に形成される一方、吐水
口２８の基端部に支柱部３０が設けられ、吐水口本体３
２が台座２６上面から一定距離上側に位置させられてい
る。

【００２３】尚操作つまみ１８，２０が出入り可能とさ
れている点は前記実施例と同様である。

【００２４】この例の水栓２４においても、吐水口２８
を収納したとき吐水口２８と台座２６とを平面的に重ね
合わせることができ、水栓２４の所要設置スペースが少
なくて済むとともに、収納状態において吐水口２８と台
座２６とを一体感のあるものとすることができる。

【００２５】図５乃至図７は本考案の更に他の実施例を
示したもので、この例の混合水栓３４では操作つまみ
（操作部）３６，３８が固定的に設けられている。即ち
出入り可能とされていない。

【００２６】一方台座４０と吐水口４２とは平面形状が
実質上同形状とされ、且つ吐水口４２が基端部において
台座４０の一端部上面に回動可能に取り付けられてい
る。

【００２７】従ってこの水栓３４においても、吐水口４
２を回すことによって台座４０と吐水口４２とが平面的
に重なり合った状態に収納することができる。

【００２８】図８は本考案の更に他の実施例を示したも
のである。この例の混合水栓４４は、台座４６の側にボ
ス部４８，５０が形成される一方、吐水口５２の側にボ
ス部５０と同じ断面円形状の支柱部５４が設けられ、こ
の支柱部５４がボス部５０の上に載った状態で台座４６
に連結されている。尚台座４６の上面には操作ボタン
（操作部）５８，６０，６２が設けられている。

【００２９】以上本考案の実施例を詳述したがこれは本
考案の一例示であり、本考案は浴室用の定量止水栓以外
の種々水栓に対して適用することが可能であるし、また
操作つまみを出入り可能とした場合において、吐水口の
回動に伴って、即ち吐水口を収納位置から開いたときに
操作つまみを吐水口の動きに連動して自動的に突出さ
せ、或いは吐水口を収納するときその動きに連動して操
作つまみを自動的に引き込ませるようにすることも可能
であるなど、その細部については本考案の主旨内におい
て当業者の知識に基づき様々な変更を加えた形態で構成
することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である混合水栓の図である。

【図２】本考案の他の実施例である混合水栓の斜視図で
ある。

【図３】図２の混合水栓の平面図である。

【図４】図２の混合水栓の正面図である。

【図５】本考案の他の実施例である混合水栓の斜視図で
ある。

【図６】図５に示す混合水栓の平面図である。

【図７】図５に示す混合水栓の正面図である。

【図８】本考案の更に他の実施例である混合水栓の斜視
図である。

【図９】本考案の背景説明のための説明図である。

【符号の説明】

１０，２４，３４，４４ 混合水栓 １２，２６，４０，４６ 台座 １４，２８，４２，５２ 吐水口１８，２０，３６，３８ 操作つまみ（操作部） ５８，６０，６２ 操作ボタン（操作部）

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 台座と該台座の上に配設される吐水口と
   を有し、該吐水口が平面形状において該台座と実質上同
   形状に形成された上、該吐水口が、全体的に該台座の上
   面に重なる収納位置と該台座から前方に突き出した突出
   位置との間で回動可能に基端部において該台座の一端部
   上面に取り付けられ、且つ該台座の上面には水栓操作用
   の操作部が前記収納位置にある吐水口の下側に隠れる位
   置に設けられていることを特徴とする水栓。