JP2541391B2 - ディスクプレ―ヤ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は例えば音楽または映像な
どをデジタル信号化して記録する、または記録したディ
スクをターンテーブルに支持させると共に、ピックアッ
プによりディスクの両面または片面に情報を記録する、
または情報を再生するディスクプレーヤに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ターンテーブルによってディスク
を水平に支持し、ディスクの上下面にピックアップを移
動させ、ディスク上下面の情報を読取る技術があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、ター
ンキャリッジに載せてピックアップをディスク上下両面
に移動させるが、ターンキャリッジにピックアップを固
定させるロックアームを弾圧係止させるものであったか
ら、ロックアームを弾圧するのにスプリング等の動力が
必要であり、取付け組立などが面倒であると共に、スプ
リング力が常に発生するから、ロックアームの動作負荷
が大きくなり、ターンキャリッジの移動またはロックア
ーム動作が不安定になり易く、ターンキャリッジ駆動力
の低減並びにターンキャリッジ構造の簡略化などを容易
に行い得ない等の問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、ピッ
クアップをディスク両面に移動させるターンキャリッジ
を備えるディスクプレーヤにおいて、ピックアップを固
定支持するロックアームをターンキャリッジに取付け、
ターンキャリッジを設けるターンベースにロックアーム
の係合解除体を設けると共に、ターンベースにロックア
ームを当接支持させることによって該ロックアームをピ
ックアップに係合維持させるように構成したことを特徴
とするもので、従来のようなスプリング等の弾圧力を不
要にしてロックアームの動作負荷を従来よりも小さくし
たから、ターンキャリッジの移動またはロックアーム動
作を安定して行わせ得、従来に比べてターンキャリッジ
駆動力の低減並びにターンキャリッジ構造の簡略化など
を容易に図り得るものである。

【０００５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。図１はターンキャリッジの部分側面図、図２は全
体の平面図であり、四角箱形の本機ケース（１）を備
え、側面視コ形に一体連結させる上下デッキシャーシ
（２）（３）を前記ケース（１）内部に固設させると共
に、下デッキシャーシ（３）にターンテーブルモータ
（４）を固設させ、該モータ（４）の出力軸（５）上端
にターンテーブル（６）を固定させる。

【０００６】また、直径が３０cmのビデオディスク
（７）、直径が２０cmの小径ビデオディスク（８）、直
径が１２cmのコンパクトディスク（９）、並びに直径が
８cmの小径コンパクトディスク（１０）などを載せるデ
ィスク載面（１１）（１２）（１３）（１４）を形成し
たトレー（１５）を備えると共に、左右のスライドレー
ル（１６）（１６）を介してトレー（１５）を本機ケー
ス（１）に出入自在に取付けるもので、前記ケース
（１）内部にトレー（１５）を進入させたとき、トレー
（１５）が下降し、ディスク（７）〜（１０）をターン
テーブル（６）に載せると共に、チャックアーム（１
７）によって支持するチャック板（１８）を下降させ、
チャック板（１８）によってディスク（７）〜（１０）
をターンテーブル（６）に固定させ、ターンテーブル
（６）と一体的にディスク（７）〜（１０）を回転させ
るように構成している。

【０００７】さらに、図３乃至図５にも示す如く、レザ
ーピックアップ（１９）及び走行モータ（２０）などを
取付けるピックアップ台（２１）と、ターンテーブル
（６）に支持するディスク（７）（８）の上下両面でピ
ックアップ（１９）を移動案内する上下ピックアップガ
イド体（２２）（２３）を備え、各ガイド体（２２）
（２３）前端側をチルト調節支点軸（２４）（２５）に
よって前記デッキシャーシ（２）（３）に上下方向に揺
動自在に取付け、上ピックアップガイド体（２２）の後
端側がチルト調節の最大下方反り角（水平線に対し下方
側に約２度）となるように、自重でストッパ（２６）位
置に下降傾斜させると共に、下ピックアップガイド体
（２３）の後端がチルト調節の最大上方反り角（水平線
に対し上方側に約１度）となるように、バネ（２７）で
ストッパ（２８）位置に上昇傾斜させるもので、ターン
テーブル（６）に支持させるディスク（７）（８）の上
下両面でチルト調節動作自在に上下ピックアップガイド
体（２２）（２３）を取付けている。

【０００８】また、前記ピックアップ台（２１）に摺動
自在に嵌合挿通させるピックアップレール（２９）（３
０）と、走行モータ（２０）の出力ギヤ（３１）をバネ
（３２）によって弾圧噛合させるラックギヤ（３３）
（３４）を、上下ピックアップガイド体（２２）（２
３）の対称位置に夫々固定させると共に、前記出力ギヤ
（３１）と反対側のピックアップ台（２１）側面にガイ
ドローラ（３５）を軸支させ、該ローラ（３５）を転動
させるガイド溝（３６）（３７）を各ガイド体（２２）
（２３）一側に形成するもので、前記ピックアップレー
ル（２９）（３０）、ラックギヤ（３３）（３４）、及
びガイド溝（３６）（３７）を前後方向に略平行に延設
させ、ラックギヤ（３３）（３４）とガイド溝（３６）
（３７）の間にピックアップレール（２９）（３０）を
配置させている。

【０００９】また、図６に示す如く、前記ガイドローラ
（３５）を設けるピックアップ台（２１）側面に板バネ
（３８）を介して加圧ローラ（３９）を取付け、上ピッ
クアップガイド体（２２）の一側を折曲げた側のガイド
溝（３６）面に加圧ローラ（３９）を圧接させ、ピック
アップレール（２９）を設ける面と同じ側のガイド溝
（３６）面にガイドローラ（３５）を摺接支持させるも
ので、ピックアップレール（２９）取付け面と同じ面に
ガイドローラ（３５）を押付けることにより、ピックア
ップ（１９）の支持位置精度を向上させると共に、ピッ
クアップレール（２９）取付け部品を下側のピックアッ
プレール（３０）と同一構造のものを使えるように構成
している。

【００１０】さらに、図７に示す如く、上下ピックアッ
プガイド体（２２）（２３）間にピックアップ台（２
１）を移動させるターンキャリッジ（４０）を備え、デ
ッキシャーシ（２）（３）後面に固設させるターンベー
スである背面板（４１）にセンターピン（４２）を介し
て前記ターンキャリッジ（４０）を回転自在に摺接支持
させるもので、ピックアップ台（２１）出入位置で略垂
直となるターンキャリッジ（４０）の長孔（４３）に前
記センターピン（４２）を摺動及び回転自在に係入さ
せ、ターンテーブル（６）に支持させるディスク（７）
（８）の上下両面間でターンキャリッジ（４０）を昇降
及び回転させるように構成している。

【００１１】また、前記ピックアップレール（２９）
（３０）と同様にピックアップ台（２１）の軸受孔（４
４）に摺動自在に嵌入させる前後球状ガイド体（４５）
（４６）を備え、ターンキャリッジ（４０）にピックア
ップ台（２１）を出入させるとき、ピックアップレール
（２９）（３０）の延長上に各球状ガイド体（４５）
（４６）が略一列に位置するように、各球状ガイド体
（４５）（４６）をターンキャリッジ（４０）に固設さ
せると共に、ピックアップレール（２９）（３０）の円
錐台形頭部（２９ａ）（３０ａ）に対向させる前球状ガ
イド体（４５）をラグビーボール形に形成し、また後方
の後球状ガイド体（４６）を円錐台形に形成するもの
で、ピックアップガイド体（２２）（２３）のラックギ
ヤ（３３）（３４）を介してピックアップ台（２１）を
ターンキャリッジ（４０）の所定位置に進入させ、各球
状ガイド体（４５）（４６）をピックアップ台（２１）
の軸受孔（４４）に嵌入させる一方、出力ギヤ（３１）
の逆転によりラックギヤ（３３）（３４）を介してター
ンキャリッジ（４０）からピックアップガイド体（２
２）（２３）にピックアップ台（２１）を退出させるよ
うに構成している。

【００１２】また、ターンキャリッジ（４０）の係合ノ
ッチ（４７）に係入させるピン（４８）をピックアップ
台（２１）に固設させ、前記ノッチ（４７）とピン（４
８）の係合により、球状ガイド体（４５）（４６）を中
心とするピックアップ台（２１）の回転動作を阻止する
と共に、ピックアップ台（２１）底面側の突起（４９）
に係脱自在に係合させるロックアーム（５０）を備え、
該ロックアーム（５０）を回転自在にターンキャリッジ
（４０）に軸受体（５１）を介して取付け、またロック
アーム（５０）の係合解除体である上下水平突面（５
２）（５３）を背面板（４１）に一体形成し、ターンキ
ャリッジ（４０）の昇降終端部で背面板（４１）の上下
水平突面（５２）（５３）にロックアーム（５０）一端
側を当接させ、ロックアーム（５０）他端側をロック解
除姿勢に倒伏作動させ、ターンキャリッジ（４０）にピ
ックアップ台（２１）を出入させる一方、それ以外のと
きは背面板（４１）にロックアーム（５０）一端側を摺
接させ、前記突起（４９）に起立姿勢のロックアーム
（５０）他端側を係合維持し、ターンキャリッジ（４
０）にピックアップ台（２１）を固定支持してピックア
ップ台（２１）の出入動作を阻止するように構成してい
る。

【００１３】さらに、前記ターンキャリッジ（４０）を
昇降及び回転駆動するドライブギヤ（５４）を備え、該
ギヤ（５４）を前記センターピン（４２）に遊転軸支さ
せると共に、前記背面板（４１）にターンキャリッジモ
ータ（５５）を固設させ、前記モータ（５５）によって
ドライブギヤ（５４）を正逆転駆動させるように構成し
ている。

【００１４】さらに、ターンキャリッジ（４０）を昇降
及び回転させるカム溝（５６）を背面板（４１）に設け
ると共に、前記ドライブギヤ（５４）にドライブ溝（５
７）を設け、前記ターンキャリッジ（２１）に固定する
移動ピン（５８）を前記カム溝（５６）及びドライブ溝
（５７）に摺動自在に係入させるもので、ドライブギヤ
（５４）の回転によってドライブ溝（５７）内を前記ピ
ン（５８）が移動し、カム溝（５６）の案内によって前
記ピン（５８）が昇降及び回転移動し、センターピン
（４２）を基準にしてターンキャリッジ（４０）を昇降
及び回転させるように構成している。

【００１５】そして、図８の（イ）の如く、カム溝（５
６）の下方側昇降案内部下端でドライブ溝（５７）の一
方の昇降部端部に移動ピン（５８）が位置していると
き、ロックアーム（５０）が下水平突面（５３）に当接
してロック解除姿勢に倒伏支持され、下ピックアップガ
イド体（２３）とターンキャリッジ（４０）の間でピッ
クアップ台（２１）を移動可能にしている。

【００１６】また、図８の（イ）の状態でターンキャリ
ッジ（４０）にピックアップ台（２１）を受入れたと
き、これを検出してモータ（５５）を作動させ、ドライ
ブギヤ（５４）を図７において反時計方向に回転させる
もので、このとき、ターンキャリッジ（４０）が上昇
し、背面板（４１）にロックアーム（５０）を摺接させ
ることによって起立するロックアーム（５０）をピック
アップ台（２１）の突起（４９）に係合させ、図８の
（ロ）の如く、ロックアーム（５０）の係合力によって
ピックアップ台（２１）を強制的に引き入れ、図８の
（ハ）の如く、ロックアーム（５０）及びピン（４８）
及び球状ガイド体（４５）（４６）によってピックアッ
プ台（２１）をターンキャリッジ（４０）に固定支持さ
せる。

【００１７】そして、ドライブギヤ（５４）を約１８０
度回転させたとき、センターピン（４２）を中心に上向
き姿勢のターンキャリッジ（４０）を反時計方向に回転
させると共に、ドライブギヤ（５４）が約３６０度回転
したとき、ターンキャリッジ（４０）が約１８０度回転
して下向きに支持されるもので、ドライブギヤ（５４）
を約２７０度回転させ、ターンキャリッジ（４０）が上
昇し、これを検出してモータ（５５）を停止させること
により、ロックアーム（５０）が上水平突面（５２）に
当接してロック解除姿勢に倒伏支持され、下向き姿勢の
ターンキャリッジ（４０）から上ピックアップガイド体
（２２）に下向き姿勢のピックアップ台（２１）を移動
させるもので、上ピックアップガイド体（２２）とター
ンキャリッジ（４０）の間でピックアップ台（２１）を
移動可能にしている。

【００１８】また、上ピックアップガイド体（２２）の
ピックアップ台（２１）を下ピックアップ（２３）に移
動させる場合、下向き姿勢のターンキャリッジ（４０）
にピックアップ台（２１）を受入れ、前記と逆の時計方
向にドライブギヤ（５４）を回転させ、下向き姿勢のタ
ーンキャリッジ（４０）を下降させた後、時計方向に約
１８０度回転させてターンキャリッジ（４０）を上向き
支持し、さらにターンキャリッジ（４０）を下降させて
図７の状態に戻し、ターンキャリッジ（４０）のピック
アップ台（２１）を下ピックアップガイド体（２３）に
移動させるものである。

【００１９】なお、図１において、前記球状ガイド体
（４５）（４６）と軸受体（５１）を合成樹脂成型加工
により一体形成したが、各別に夫々を形成することも容
易に行えると共に、ロックアーム（５０）を樹脂成型品
で形成したが、板金加工により形成することも容易に行
える。

【００２０】

【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、ピックアップ（１９）をディスク（７）（８）両面
に移動させるターンキャリッジ（４０）を備えるディス
クプレーヤにおいて、ピックアップ（１９）を固定支持
するロックアーム（５０）をターンキャリッジ（４０）
に取付け、ターンキャリッジ（４０）を設けるターンベ
ース（４１）にロックアーム（５０）の係合解除体（５
２）（５３）を設けると共に、ターンベース（４１）に
ロックアーム（５０）を当接支持させることによって該
ロックアーム（５０）をピックアップ（１９）に係合維
持させるように構成したもので、従来のようなスプリン
グ等の弾圧力を不要にしてロックアーム（５０）の動作
負荷を従来よりも小さくしたから、ターンキャリッジ
（４０）の移動またはロックアーム（５０）動作を安定
して行わせることができ、従来に比べてターンキャリッ
ジ（４０）駆動力の低減並びにターンキャリッジ（４
０）構造の簡略化などを容易に図ることができるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】ターンキャリッジの部分側面図。

【図２】全体の平面図。

【図３】ピックアップ取付部の側面図。

【図４】同平面図。

【図５】同断面正面図。

【図６】部分側面図。

【図７】ターンキャリッジ取付部の正面図。

【図８】ロックアームの動作説明図。

【符号の説明】

（７）（８） ディスク （１９） ピックアップ （４０） ターンキャリッジ （４１） 背面板（ターンベース） （５０） ロックアーム （５２）（５３） 水平突面（係合解除体）

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ピックアップをディスク両面に移動させ
   るターンキャリッジを備えるディスクプレーヤにおい
   て、ピックアップを固定支持するロックアームをターン
   キャリッジに取付け、ターンキャリッジを設けるターン
   ベースにロックアームの係合解除体を設けると共に、タ
   ーンベースにロックアームを当接支持させることによっ
   て該ロックアームをピックアップに係合維持させるよう
   に構成したことを特徴とするディスクプレーヤ。