JP2541299Y2 - 液体注出容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は液体注出容器に関する。

「従来の技術及び考案が解決しようとする課題」 従来、液体注出容器として、容器体口頚部外面に嵌合
させたキャップの頂壁を上下動自在に貫通して上方へ起
立するステムの上端にヘッドを嵌着させるとともに、ヘ
ッドの上部側面に基部を枢着したノズルを、その枢着部
を中心とする回動により横方向へ突出させたとき、ヘッ
ド側面に回動する液体吐出路とノズル基端とが連通し、
かつノズルをヘッド側面に沿って垂下させると、ノズル
の基端部外面が上記吐出路開口面を密閉する如く構成し
た液体注出容器が知られている。

従来のこの種容器は、使用に際してノズルを前方へ起
立させて使用し、使用後は再びノズルを下方へ垂下させ
て収納しておけるため、非使用時にノズルの突出がな
く、又、ノズルを引っ掛けて容器を倒してしまうという
様な不都合を生じることがなく、又、ノズル垂下時はノ
ズルの基端が吐出路との連通がないため、例え誤って容
器を倒しても内容液が漏出する様な不具合を生じること
のない便利なものでる。

しかしながら、容器の非使用時にノズルを単に下方へ
垂下させているため、ノズルの注出口は露出しており、
そこに埃等が付着して液の注出をしずらくする不都合を
生じる場合がある。

本考案は上記従来技術の欠点を解消した優れた液体注
出容器を提供するものである。

「課題を解決するための手段」 本考案液体注出容器は上記課題を解決するため、液体
注出ポンプを内蔵した容器本体２の上端より上下動可能
に突出するステム上端にノズル付き注出キャップ３を嵌
着してなる液体注出容器において、上記注出キャップ３
は、ステム４上端に嵌着させた嵌合筒部８を頂壁９裏面
中央より垂設するとともに、頂壁９前部中央を下方に凹
ませて後壁が曲面をなす凹部12を形成し、且つ、凹部後
壁に上記嵌合筒部８内と連通する連通孔13を穿設してな
るキャップ基体５と、上記凹部後壁前面に基端部後面を
摺動可能に当接させるとともに、前部を頂壁９前方への
突出した伏臥状態から上方後方へ回動して頂壁９上への
伏臥状態へ至る如く軸着したノズル６と、上記キャップ
基体頂壁９上面周縁部に下端部を載置した手段壁16上端
縁より頂壁17を延設して伏臥状態のノズルを被覆すると
ともに、周壁16の周縁一部とキャップ基体頂壁９周縁の
一部とを回動可能に連結した蓋体７とから構成し、上記
ノズル６の前方突出状態でのみ、ノズル６内と上記嵌合
筒部８内が上記連通孔13を介して連通する如く構成して
なることを特徴とする液体注出容器として構成した。

「作用」 注出キャップ３のノズル６を、その前部をキャップ基
体頂壁９前方へ突出した伏臥状態から上方後方へ回動し
て頂壁９上への伏臥状態へ至る如く軸着し、又、上記キ
ャップ基体頂壁９上面周縁部に下端部を載置した周壁16
上端縁より頂壁17を延設して伏臥状態のノズルを被覆す
るとともに、周壁16の周縁一部とキャップ基体頂壁９周
縁の一部とを回動可能に連結した蓋体７を設けているの
で、非使用時にノズル６をキャップ基体頂壁９上面と蓋
体７との間に収納でき、ノズル６への埃等の付着防止を
図ることができる。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図〜第５図は本考案の一実施例を示し、図中１は
液体注出容器を示す。該容器１は、液体注出ポンプを内
蔵した容器本体２と、注出キャップ３とを主要部材とし
て構成している。

容器本体２は、その上端より上下動可能にステム４を
突出させ、該ステム４を上下動或いは下降させることに
より、内蔵ポンプの作用で容器本体内の液体がステム４
上端より注出する如く構成した公知機構のものである。

注出キャップ３は、更に、キャップ基体５と、ノズル
６と、蓋体７とから構成している。

キャップ基体５は、上記ステム４上端外周に嵌着させ
た嵌合筒部８上端より平面円形状の頂壁９を延設し、該
頂壁９周縁より下方へ周壁10を垂設しており、ステム４
の上下動と同時に上下動する如く構成している。又、頂
壁９の前部には所定間隔をあけて一対の軸受11を立設す
るとともに、該軸受11間の頂壁９を下方に凹ませて凹部
12を形成している。この凹部12は後壁が曲面をなし、そ
の中央に上記嵌合筒部８内と連通する連通孔13を穿設し
ている。更に、この凹部12前部の周壁10を凹部下面のレ
ベルまで凹ませてノズル突出用の開口14を形成してい
る。

ノズル６は、上記各軸受11に両端面より突設した軸を
回動可能に嵌合させた横長円柱状の基端部の前部下端よ
りキャップ基体前方に突出する筒部を延設し、この状態
で基端部内より筒部内を貫通する流路15の基端が上記連
通孔13と連通する様構成している。又、基端部の外周面
は上記凹部12の後壁に摺動する如く当接させ、ノズル６
を後方へ回動させてその筒部をキャップ基体頂壁９上面
へ伏臥させた際、ノズル基端部の外周面で上記連通孔13
を液密に閉塞する如く構成している。又、この際、ノズ
ル６の筒部先端がキャップ基体頂壁９上に収納される様
構成している。

蓋体７は、円筒状の周壁16より頂壁17を延設して構成
しており、キャップ基体の側部上端に薄肉ヒンジ18を介
して周壁17下端の一部を回動可能に連結し、基体頂壁９
上面の周縁より立設した嵌合突条19外周に周壁17下端内
周を嵌合させて基体頂壁９上面を開閉可能に構成してい
る。また、ノズルの前方伏臥状態の際にはその後部を、
後方伏臥状態の際にはその全体を被覆する如く構成して
いる。

上記の如く構成した容器１は、注出キャップ５を上下
動或いは押下げすることにより、容器本体２内の内容液
が容器本体内蔵のポンプの作用によりステム４上端まで
吸上げられ、そこから注出キャップ５の嵌合筒部８内を
通り、連通孔13からノズル６内を通り注出される如く構
成している。

又、非使用時は、第１図の状態から蓋体７を開き、第
２図示の如くノズル６を後方へ回動させて基体頂壁９上
へ伏臥させるとともに、連通孔13をノズル基端部により
閉塞し、しかる後蓋体７を閉めて第４図示の如くノズル
６を収納する様構成している。

「考案の効果」 以上説明した如く本考案液体注出容器は、既述構成と
したことにより、使用時は従来通りの注出キャップの上
下動或いは押し下げにより液の注出を行え、非使用時に
は、ノズルをキャップ基体と蓋体間に収納することがで
きるため、ノズルへの埃等の付着を極力防止でき、ノズ
ルの詰まり等を生じる虞はない。

又、収納時には、注出口が閉塞されているため、容器
を誤って倒しても内容液が漏出する虞もない。

更に、ノズルは、前部を頂壁前方への突出した伏臥状
態から上方後方へ回動して頂壁上への伏臥状態へ至る如
く軸着したので、液注出後たとえノズル先端に若干の液
が残っていてもノズルは上方へ回動して収納されるた
め、残液が外部へ飛び散る虞は極めて少ない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は本考案液体注出
容器の一実施例を示す一部切欠き要部側面図、第２図〜
第４図は要部斜視図、第５図は平面図である。 ２…容器本体、３…注出キャップ、５…ノズル、６…蓋
体

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】液体注出ポンプを内蔵した容器本体２の上
   端より上下動可能に突出するステム上端にノズル付き注
   出キャップ３を嵌着してなる液体注出容器において、上
   記注出キャップ３は、ステム４上端に嵌着させた嵌合筒
   部８を頂壁９裏面中央より垂設するとともに、頂壁９前
   部中央を下方に凹ませて後壁が曲面をなす凹部12を形成
   し、且つ、凹部後壁に上記嵌合筒部８内と連通する連通
   孔13を穿設してなるキャップ基体５と、上記凹部後壁前
   面に基端部後面を摺動可能に当接させるとともに、前部
   を頂壁９前方への突出した伏臥状態から上方後方へ回動
   して頂壁９上への伏臥状態へ至る如く軸着したノズル６
   と、上記キャップ基体頂壁９上面周縁部に下端部を載置
   した周壁16上端縁より頂壁17を延設して伏臥状態のノズ
   ルを被覆するとともに、周壁16の周縁一部とキャップ基
   体頂壁９周縁の一部とを回動可能に連結した蓋体７とか
   ら構成し、上記ノズル６の前方突出状態でのみ、ノズル
   ６内と上記嵌合筒部８内が上記連通孔13を介して連通す
   る如く構成してなることを特徴とする液体注出容器。