JP2539338B2 - グリコラ―トエステル過酸先駆体 - Google Patents

グリコラ―トエステル過酸先駆体

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JP2539338B2
JP2539338B2 JP6054675A JP5467594A JP2539338B2 JP 2539338 B2 JP2539338 B2 JP 2539338B2 JP 6054675 A JP6054675 A JP 6054675A JP 5467594 A JP5467594 A JP 5467594A JP 2539338 B2 JP2539338 B2 JP 2539338B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広範囲な洗濯温度、特
に低温(約50℃以下)において織物の効果的な漂白を
もたらすのに有用な化学化合物および組成物に関する。
本発明は、洗浄漂白剤または洗濯添加剤に有用な新規な
化合物をもたらす。この化合物は、以下の一般式を有す
る。
【0002】 ただし、Rは、C1−20の直鎖もしくは分枝鎖のアル
キル、アルコキシル基で置換されたもの(alkyle
thoxylated)、シクロアルキル、アリル、置
換アリル(substituted aryl)であ
り、R’およびR”は独立的に、H、C1−4アルキ
ル、アリル、;かつLは、過酸化水素アニオンによって
過酸化漂白溶液中で置換され得るどんな有用な残基であ
っても良い。R’およびR”がともにHであって、R’
−C−R”がメチレンである場合が最も好適である。ア
ルファ水酸基置換炭素プラスカルボニル基が、グリコラ
ート類を形成する。先駆体が過酸化水素源と化合すると
きに、この反応が本発明にかかる過酸の形成をもたら
す。本発明に特有のある状況の下では、過酸の混合物の
形成がもたらされる。この化合物の構造および反応性は
独特であって、在来の脂肪酸をベースとした漂白活性剤
よりも広範囲のpHおよび温度にわたって高収率の過酸
が得られる。
【0003】
【従来の技術】従来の文献には、効果的な漂白活性剤と
して数多くの物質が開示されている。例えば、英国特許
第1,147,871号(Boldingh等に与えら
れた)は、無機過酸塩およびアシルオキシアルキル(a
cyloxyalkyl)またはアシルベンゼンスルホ
ン酸塩(acyl benzene sulfonat
es)を含有する漂白および洗浄組成物を開示してい
る。このようなエステルは、過酸塩のみを用いた組成物
に比べて、70゜以下の改良した漂白温度をもたらし
た。
【0004】これらの活性剤は、以下の式で表わされ
る。
【0005】
【化4】 ただし、Xは直鎖もしくは分枝鎖のアルキルまたは6〜
7個の炭素原子を含有するアシル基であり;Rは、Hま
たは1〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり;か
つMは、アルカリ金属またはアンモニア基である。
【0006】米国特許第4,412,934号(Chung等に与えら
れた)は、過酸素漂白化合物および以下の一般式の漂白
活性剤を含有する漂白組成物を開示している。
【0007】
【化5】 ただし、Rは、5〜18個の炭素原子を含むアルキル類で
あり;Lは残余の類(leaving group)であって、その共
役酸が約6〜約13の範囲内のpKaを有する。Chung等
は、英国特許第864,798号(Hampson等に与えられた)にお
いて既に開示されたアルカノイルオキシベンゼンスルホ
ン酸塩に焦点を合わせている。
【0008】米国特許第4,483,781号(Thompson等に与
えられた)は、以下の構造の漂白活性剤を開示してい
る。
【0009】
【化6】 ただし、RはC4-14アルキルであり;R1はHまたはC
1-3アルキルであり;Xは、−Cl、−OCH3または−
OCH2CH3であり;Lは残余の類であって、その共役
酸が4〜30のpKaを有する。Thompson等の化合物におけ
る明らかに混雑したアルファ脂肪と異なり、本発明は、
非制約に増大した(non-hindered enhanced)過酸化水
素の反応性をもたらす。
【0010】欧州特許第166,571号(Hardy等に与えられ
た)は、公式[RX]mALで表わされる漂白活性剤化合
物の使用を開示している。ただし、Rは炭素水素基、C
6-20アルキル置換アリルまたはアルコキシラーテッド炭
化水素基であり;XはO、SO2、N(R1)2、(R1)P−
→Oまたは(R1)N−→Oであり;m=1であり;Aは
【化7】 であり;かつLはオキシベンゼンスルホン酸塩である。
【0011】欧州特許第170,368号(Burns等に与えられ
た)は、以下の公式のアミドエステルを開示している。
【0012】
【化8】 ただし、R1およびR2は、1〜14個の炭素原子を有する
アルキルアリル(アルキルアリレン)、またはアルキル
(アルキレン)アリル(アリレン)であり;R5はH、
アルキル、アリル、または1〜10個の炭素原子を有する
アルキルアリル基である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に関連した一例に
おいて、以下の成分(a)、(b)から構成される過酸
化水素系をもたらす。
【0014】(a) 一般式
【化9】 を有する、漂白に効果的な量の過酸先駆体化合物(ただ
し、Rは、C1〜C20直鎖もしくは分枝鎖アルキル、ア
ルキルエトキシラーテッド、チクロアルキル、アリルま
たは置換アリルであり;R'およびR"は独立的にH、C
1-20アルキル、アリル、C1-20アルキルアリル、置換ア
リルまたはNR3 a+ であり;RaはC1-30アルキルであ
り;かつLは、過酸素漂白溶液中において過酸化水素ア
ニオンによって置換され得る如何なる有用な残余の基で
あって良い。);ならびに(b) 水系媒体中に過酸化水素
をもたらす、漂白に効果的な量の化合物。
【0015】本発明の新規な過酸は、以下の構造式を有
する。
【0016】
【化10】 ただし、R、R'およびR"は、上記のように定義され
る。
【0017】本発明に関連した過酸先駆体は、以下の構
造式を有する。
【0018】
【化11】 ただし、Lは、フェノール誘導体;オキシナイトロジェ
ン(oxynitrogen)類(アミノオキサイド、ヒドロキシ
イミドおよびオキシム類);ならびにカルボン酸(混合エ
ステルからの)から成る群から選択される。
【0019】他の実施例において、本発明は、以下の成
分(a)、(b)から構成される漂白組成物をもたらす。
【0020】(a) 以下の置換基を含む、漂白に効果的
な量の化合物
【化12】 ならびに(b) 漂白に効果的な量の過酸化水素源。
【0021】
【作用】本発明は、低温での繊維漂白に有用な新規な化
合物および組成物をもたらす。本発明の対象たる化合物
は、以下の構造式を有する。
【0022】 ただし、置換基は上で定義した内容であり、従来技術を
越える多くの利点がある。以下にその例について述べ
る。 (1)低温における優れた反応性 多くの過酸先駆体は、反応の低速に悩み、効果的な漂白
をもたらすために極めて高い温度を要求する、そのため
の活性剤の例として、テトラアセチルグリコウレル(T
AGU)およびテトラアセチル・エチレン・ジアミン
(TAED)を挙げることができる。本発明に関連する
先駆体は、米国の洗濯で一般的に用いられる低温(大
体、100゜F以下)において効果的な漂白をもたら
す。 (2)広範囲のpH領域にわたっての過酸の高い収率 繊維の洗濯または漂白のための最適な洗濯水のpH値が
過酸の現場形成にとって有害であり、またその逆の場合
も有害であるという事実によって、従来の過酸先駆体は
制限されてきた。本発明に関連する先駆体は、この現象
には影響されない。 (3)選択した条件の下で過酸の混合物が得られること 反応条件に依存して、この先駆体は、本発明にかかる複
数のタイプの過酸をもたらす。pH10.5以上におい
て、ヒドロ過酸化物アニオンは先駆体と化合して、少な
くとも2種の異なった過酸を形成すると信じられる。一
例として、もし本発明に関連した先駆体がオクタノイル
・グリコラート であるならば、以下のように3種の異なった過酸の形成
が生じる。
【0023】
【化15】 (I)ペルオクタノイル・グリコール酸 (Peroctanoyl glycolic acid) (オクタノイルオキシ過酢酸) (Octanoyloxyperacetic acid) (II)ペルオクタノイク酸 (Peroctanoic acid) (ペルキャプリリック酸) (Percaprylic acid) (III)ヒドロキシ過酢酸 (Hydroxyperacetic acid) (ペルグリコール酸) (Perglycolic acid) 第1番目および第3番目に生成された過酸、アルカノイ
ルオキシ過酢酸およびペルグリコール酸は、新規な漂白
化合物である。 (4) H22:先駆体のモル比に関係無く効率が高いこ
と Chung等の米国特許第4,412,934号においては、過酸の意
味のある量を達成するために、モル過剰にある先駆体よ
りも過酸化水素の量が多くなければならないとされてい
る。しかしながら、本発明にはそのような限定がない。
【0024】本発明によれば、過酸化水素活性のための
在来の脂肪酸ベースエステルでは不可能であった耐性の
低い残余の基を使用することができる。新規な化合物の
反応性増大は、対応するカルボン酸のpKaを減少させる
ようなアシル基の構造的変形の結果である。
【0025】構造
【化16】 の中の電子回収類
【化17】 またはより陰性の原子Xを末端カルボニル基へとアルフ
ァ位置に付けることによって、反応性の変化が達成され
る。本発明においては、Xは酸素であって、アシルグリ
コール酸エステル(acylglycolic acid esters)および
その誘導体に関係する。しかしながらXは、例えば−S
−(硫化物)などの他の陰性原子であっても良い。
【0026】ベースカルボニル基は、グリコール酸誘導
体である。グリコール酸誘導体は、本発明において驚く
ほど効果的であることがわかった。
【0027】最も好適なのは、ヘテロ原子Xが酸素であ
り、カルビレン基(carbylene group)
がメチレン(R’およびR”がともにH)である場合で
ある。その場合に末端カルボニル基への陰性置換基アル
ファが、本発明に関連した先駆体の反応性を増大する。
【0028】末端メチレン基におけるこの変更の電子的
効果によって、カルボニル基類がペルヒドロキシド(pe
rhydroxide)アニオンによる求核的衝撃を受けやすくな
る。結果としての反応性の増大によって、より広いpH
領域にわたって低温(例えば、70゜F21℃)において過
酸の収率が高くなる。そしてペル加水分解(perhydroly
sis)反応が起こり、臨界的な活性剤対H22比の影響
を受けにくい過酸が発生する。
【0029】
【表1】 1)オクタノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(Oct
anoyloxybenzene sulfonat
e)米国特許第4,412,934号に開示された過酸
活性剤 2)オクタノイル・グリコラート(本発明)(Octa
noyl glycolate) 3)H:先駆体/活性剤のモル比
【表2】 1)オクタノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(Oct
anoyloxybenzene sulfonat)
米国特許第4,412,934号に開示された過酸活性
剤 2)オクタノイル・グリコラート(本発明)(Octa
noyl glycolate) 3)H:先駆体/活性剤のモル比
【表3】 1)オクタノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(Oct
anoyloxybenzene sulfonat
e)米国特許第4,412,934号に開示された過酸
活性剤 本発明に関連する好適な先駆体は、ヒドロキシ酢酸とし
て知られるグルコール酸(glycolic aci
d)の誘導体である。こうして、本発明に関連した先駆
体は、アシロキシ酢酸(acyloxyacetic
acid)として指定することもできる。これらのアシ
ロキシ酢酸エステルの新規な化学特性は、約10.5ま
たはそれ以上のpH値において3種の異なる過酸(上記
(I)、(II)、(III)参照)が発生するという
ことである。これは、広範囲の汚れの漂白を可能にする
という点で、非常に利益がある。
【0030】しかしながら、本発明に特有なことは、対
象物たる化合物が次の点において柔軟性をもたらすこと
である。もし特定の用途にアシロキシ過酸のみが望まれ
るならば、このことはH22/エステルのモル比を約1.
0に維持することにより、あるいはpH値を10以下に低
下することにより達成される。この柔軟性は、欧州特許
第170,386号に開示されたアシル・アミド酢酸エチルを
含む従来技術では得られない。
【0031】第2番目の過剰加水分解(perhydrolysi
s)は、末端カルボニル部分
【化18】 の構造に高度に依存することが分かった。
【0032】もしR1=H(すなわち、アシルグリコー
ル酸)であれば、第2の過剰加水分解は起こらない。
【0033】もしR'=OH(すなわち、アルカノイル
オキシ酢酸またはアシルペルグリコール酸)であれば、
第2の過剰加水分解が起こり、過酸の混合物が得られ
る。
【0034】もし、
【化19】 (すなわち、アシル・グリコール酸、P-フェニルスル
ホン酸エステル)であれば、末端カルボニル部分におい
て第1の過剰加水分解が起こり、アルカノイルオキシ過
酢酸を形成し、これが10.0以上のpHで第2の過剰加水
分解を受け、過酸の混合物を発生させる。
【0035】この化合物の利点は、次の点である。pH
10.5において、異なるレベルの親水性および疎水性を有
する3種の異なる過酸(I〜III)をもたらすことができ
る。この過酸の混合物は、在来の漂白活性剤で可能であ
ったよりももっと広範囲の汚れを漂白することができる
と信じられる。
【0036】本発明の化合物は反応性が増大しているの
で、漂白組成物における使用において独特の利点がもた
らされる。従来技術(米国特許第4,412,934号、Chung
等)の開示しているところによれば、約1.5以上、好適
には約2.0の特定モル比(過酸化水素対漂白活性剤)
が、効果的漂白に必要な過酸の所望レベルを得るのに重
要である。モル比の重要性は、過酸のアシル基のアルキ
ル鎖と未反応活性剤との疎水−疎水相互作用に帰するこ
とができる。この反応は、ジアシルペルオキサイド(di
acyl-peroxides)の形成をもたらし、過酸収率を制限す
る。米国特許第4,412,934号は、1.5以上のH22対活性
剤比がこの問題を解消することを述べている。米国特許
第4,412,934号は、対象化合物の反応性の増大によっ
て、約1.5以上のH22対活性剤のモル比において過酸
の高収率が可能になるという点に新規性があると主張し
ている。
【0037】本発明においては、非結合理論を提唱して
おり、アルファ置換基の電子回収効果によって、末端カ
ルボニル炭素がOOH-により求核的衝撃を受けるよう
になり、過剰加水分解反応を完遂させるために過剰のO
OH-を要しない。さらに、立体的にまたは分極効果に
よって末端カルボニル基に近接してエステルを機能的に
導入することによって、疎水一疎水相互作用が最小化さ
れ、ジアシル過酸化物(diacylperoxide)形成の原因と
なる。
【0038】従来技術(米国特許第4,483,781号Thompso
n等に与えられた)は、アルファ=クロロ・エステルお
よびアルファ・アルコキシ・エステルが過剰加水分解先
駆体として有用であることを示している。これに対し本
発明のアシルオキシ酢酸エステルは、末端カルボニル基
が立体的に混雑していないという特有の利点、および過
酸の混合物をもたらし得るという特有の性質を有してい
る。
【0039】本発明の追加的利点は、第2のエステルが
生成されたカルボン酸または過酸の臭いを機能的に著し
く修正するということである。脂肪酸をベースとした過
酸に伴う悪臭が良く知られている。アシルオキシ酢酸エ
ステルは、その臭いの問題の効果的な解答をもたらす。
しかしながら、この化合物をpH>10で実行することが
望まれるならば、過酸の混合物の発生によって臭いが弱
くなる。なぜならば、強いアルカリ媒体中で現場で発生
した過酸は溶解性が高いからである。
【0040】本発明の特徴として次の点を挙げることが
できる。脂肪酸をベースとしたエステルに比べて、対象
化合物の過剰加水分解の反応性が高いので、先駆体の中
に耐性の低い残余の基、たとえばヒドロキシイミドまた
はオキシムおよび関連するオキシナイトロジェン(oxyn
it-rogen)類の使用が可能になることである。このよう
に残余の基は、脂肪酸をベースとしたエステルの過剰加
水分解の目的のためには、非実用的に遅い。
【0041】要するに、本発明の化合物、特にアシルオ
キシ酢酸エステルは、脂肪酸をベースとしたエステル先
駆体を越えた反応性、収率および漂白性能を有する点に
おいて著しい利点がある。本発明の化合物は、脂肪過酸
に伴う悪臭が少なく、広範囲のpHおよび低温において
も機能する。10以上のpH値であってH22/活性剤の
モル比が1より大きい場合に、過酸の混合物が得られ
る。これらはH22対活性剤の臨界的なモルを必要とせ
ず、10以上pHで形成された過酸の混合物も、より広い
種類の汚れを漂白することができる。
【0042】本発明の基礎となる化合物は、以下の一般
構造式で表わすことができる。
【0043】
【化20】 R、R'、R"およびLは、上で定義したとおりである。
【0044】本発明に関連し一実施例として、以下の成
分(a)、(b)から構成される漂白組成物がある。
【0045】(a)一般構造式 を有する過酸先駆体(ただし、Rは、C1−20の直鎖
もしくは分枝鎖のアルキル、アルコキシル基で置換され
たアルキル、シクロアルキル、アリル、アルキルアリ
ル、置換アリルであり;R’およびR”は独立的に、
H、C1−20アルキル、アリル、C1−20アルキル
アリル、置換アリル、またはNR a+であり;R
1−30アルキルであり;かつLは残余の基であ
る);ならびに (b)漂白に効果的な量の過酸化水素源。
【0046】以下の議論において、次に定義する語を用
いる。過酸先駆体:漂白活性剤と等しい。これら2つの
語は、過剰加水分解中にエステルのアシル部分を実際に
切断する残余の置換基を有する反応性エステルに関係す
る。
【0047】過剰加水分解:過酸先駆体または活性剤が
反応媒体(水系媒体)内において効果的な量の過酸化水
素源に化合するときに起こる反応。
【0048】残余の基:基本的には酸素結合を介してエ
ステルのアシル部分に付着し、かつ過剰加水分解中にペ
ルヒドロキシド・アニオン(または過酸水酸アニオン)
OOH-によって置換されうる置換基である。
【0049】基本的な反応は次のとおりである。
【0050】
【化22】 現在、グリコラート・エステルまたはアシルオキシグリ
コラート・エステルとも呼ばれる好適実施例
【化23】 に伴う独特な利点は、以下に詳説する。エステルの組成
部分、すなわちアシル基および残余の基は、本明細書中
で定義する。
【0051】Rは、C1−20の直鎖もしくは分枝鎖ア
ルキル基、アルコキシル基で置換されたアルキル基、シ
クロアルキル基、アリル基、置換アリル基またはアルキ
ルアリル基であると定義する。
【0052】RがC1−20アルキル基またはアルコキ
シル基で置換されたアルキル基であるのが好ましい。さ
らに好ましくは、RはC1−10およびこれらの混合物
である。Rは、モノー未飽和またはポリー未飽和であっ
ても良い。もしアルコキシル基で置換されたものである
ならば、エトキシ基(EO)−(−OCHCH)お
よび、プロポキシ基(PO)−(OCHCH
)が好ましく、エステルの1モルあたり、1〜30
のEOまたはPOおよびこれらの混合物が存在しうる。
【0053】特にRにとって、4〜17、さらに6〜12個
の炭素がアルキル鎖内に存在することが好ましい。この
ようなアルキル基は界面活性的である。また、比較的低
温において脂肪またはオイルをベースとした基体からの
土壌を酸化するための界面活性過酸を形成するために先
駆体を用いるときにも、上記のようなアルキル基が望ま
しい。
【0054】Rがアリル基およびC1-20アルキルアリル
基であるのも好ましい。芳香族基をエステルに導入する
と、異なるタイプの漂白化合物が生ずる。
【0055】以下に記するような酸塩化物合成を通し
て、アルキル基がエステルに導入される。ヘキサノイル
・クロライド、ヘプタノイル・クロライド、オクタノイ
ル・クロライド、ノナノイル・クロライド、デカノイル
・クロライド等の脂肪酸クロライドがこのアルキル部分
をもたらす。芳香族酸塩化物(たとえば、ベンゾイル・
クロライド)または芳香族無水物(たとえば、安息香酸
無水物)を介して、芳香族基を導入できる。
【0056】R'およびR"は独立的に、H、C1-20アル
キル基、アリル基、C1-20アルキルアリル基、置換アリ
ル基、またはNR3 a+であり;RaはC1-30アルキル基で
ある。
【0057】R'およびR"はともに、アルキル基、アリ
ル基、アルキルアリル基、置換アルキル基、またはこれ
らの混合物である。好ましくは、R'とR"の炭素数の合
計は20を越えない。最適には約18を越えない。約1〜4
のアルキル基が好ましい。もし置換アリル、OH-、S
3 -およびCO2 -であればNR3 a+ (RaはC1-30
素)が好ましく、Raのうち2つは短鎖(C1-4)アルキ
ルであり、Raのうち1つは長鎖アルキル(C6-24)で
あるのが良い。適切なカウンターイオンはNa+、K+
を含み、適切な負のカウンターイオンはハロゲン(たと
えば、Cl-)、OH-およびメト硫酸塩を含む。R'お
よびR"のうち少なくとも1つがHであることが好まし
く、両方ともHである(メチレンを形成する)ことが最
適である。
【0058】以上R'およびR"アルファの重要性に言及
したけれども、アルファはアシル基のカルビレン (carb
ylene) 上で置換し、末端カルボニル基に対する種々の
置換アルファの位置が本発明にとって非常に重要である
ことを強調しておく。
【0059】上述のように残余の基は、基本的には水系
媒体中でペルヒドロキサイドアニオンによって置換され
うる。従来技術の先駆体とは異なり、本発明に関連した
先駆体は、特定の溶解性または反応性の基準を有する残
余の基に限定されない。それは本発明に関連した先駆体
のアシル基の反応性によるものである。
【0060】こうして、好ましい残余の基は以下の(a)
〜(d)を含むが、これらは本発明を制限するものではな
い。
【0061】(a) フェノール誘導体 (b) ハロゲン化物 (c) オキシナイトロジェン残余の基 (d) カルボン酸 (a) フェノール誘導体 フェノール誘導体は一般に次の構造式で定義できる。
【0062】
【化24】 YおよびZは独立的に、H、SO3M、CO2M、OH、
ハロゲン置換基、−OR2、R3、NR3 4Xまたはこれら
の混合物であり、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土
類カウンターイオンであり、OR2置換基のR2はC1-20
アルキル基であり、R3はC1-6アルキル基であり、NR
3 4のR4はC1-30アルキル基であり、Xはカウンターイ
オンであり、YおよびZは同一または異種であって良
い。
【0063】スルホン酸塩、硫酸塩または炭酸塩 (これ
ら全てが溶解化基である) に対するアルカリ金属カウン
ターイオンが、K+、Li+および最適なNa+を含む。ア
ルカリ土類カウンターイオンは、Sr++、Ca++および最
適なMg++を含む。アンモニアイオン (NH4 +)およびそ
の他の正荷電カウンターイオンも適切である。ハロゲン
置換基は、F、Brまたは最適なClであって良い。−
OR2、アルコキシ基がフェニルリング上の置換基であ
るときには、R2はC1-20であり、アシル基上のRのた
めに定義した基準が適合する。R3がフェニルリング上
の置換基であるときには、それはC1-10アルキル基であ
り、さらに好ましくはメチル、エチル、N−とイソプロ
ピル、N−、第2、第3ブチルである。−NR3 4X、第
4アンモニウムが置換基であるときには、R4のうち2
つは短鎖アルキル (C1-4、最適にはメチル)、R4のう
ち1つは長鎖アルキル (たとえば、C8-30)であるのが
好ましく、負のカウンターイオンXは好適には、ハロゲ
ン(Cl-、F-、Br-、I-)、CH3SO4 - (methosulfat
e)、NO3 -またはOH-から選択される。
【0064】特に好適なのは、フェノールスルホン酸塩
の残余の基である。本発明の実施に用いることのできる
フェノールスルホン酸エステルの好適な合成方法が、係
属中の米国特許出願第915,133号 (発明者Alfred G.ziel
-skeからザ・クロロックス・カンパニーへと譲渡された)
に開示されている。
【0065】非制限的である好適なフェノール誘導体は
次のものである。
【0066】
【化25】
【化26】
【化27】 (b) ハロゲン化物 ハロゲン化物の残余の基は、きわめて反応性であり、フ
ェニルスホン酸エステルおよびt-ブチルフェノールエ
ステルの合成の中間体として直接に得られる。Br、F
およびClを含むハロゲン化物が最も好適である。非制
限的な例は、次のとおりである。
【0067】−Cl (塩素) (c) オキシナイトロジェン オキシナイトロジェンの残余の基が特に好適である。係
属中の日本特許出願昭和62年第 号において、こ
れらの残余の基の合成方法が詳説されている。これらの
残余の基は、一般的には−ONR6として開示されてい
る。ただし、R6は、Nに直接に1重結合または2重結
合した少なくとも1個の炭素を含む。−ONR6は、次
のように定義できる。
【0068】
【化28】
【化29】 オキシムの残余の基は以下の構造を有する。
【0069】 ここに、RおよびRは独立的にH、C1−20アル
キル基(シクロアルキル、直鎖または分枝鎖のどれでも
良い。)、アリル基またはアルキルアリル基であり、R
およびRのうち少なくとも1方がHではない。好適
にはRおよびRは同種または異種であって、C
1−6の範囲である。オキシムは一般的には、ヒドロキ
シルアミンとアルデヒドまたはケトンのいずれかとの反
応から得られる。
【0070】非制限的なオキシム残余基の例は次のとお
りである。 (a)アルデヒドのオキシム(アルドキシム) 例: アセタルドキシム、ベンザルドキシム、プロピオナ
ルドキシム、ブチラルドキシム、ヘプタルドキシム、ヘ
キサルドキシム、フェニルアセタルドキシム、p-トル
アルドキシム、アニサルドキシム、カプロアルドキシ
ム、バレラルドキシムおよびp-ニトロベンザルドキシ
ム; ならびに (b)ケトンのオキシム (ケトキシム) 例: アセトン・オキシム (2-プロパノン・オキシム)、
メチル・エチル・ケトキシム (2-ブタノン・オキシ
ム)、2-ペンタノン・オキシム、2-ヘキサノン・オキシ
ム、3-ヘキサノン・オキシム、チクロヘキサノン・オキ
シム、アセトフェノン・オキシム、ベンゾフェノン・オ
キシムおよびチクロペンタノン・オキシム 特に好ましいオキシム残余基は以下のとおりである。
【0071】
【化31】 オキシイミド残余基は、以下の成分から成る。
【0072】
【化32】 ただし、R9およびR10は同種または異種であって、好
適には直鎖もしくは分枝鎖のC1-20アルキル基、アリル
基、アルキルアリル基、またはこれらの混合物である。
もしアルキル基であれば、R9およびR10は部分的に未
飽和でありうる。R9およびR10は直鎖または分枝鎖の
1-6アルキル基であって、同種または異種であるのが
特に好ましい。R11は、好ましくはC1-20アルキル基、
アリル基またはアルキルアリル基であって、ヘテロサイ
クルを完成させる。R11は次の好適な構造を含む。
【0073】
【化33】 ただし、R12は、ヘテロサイクルに融合した芳香族リン
グ、またはC1-6アルキル基であって良い (これ自身、
EO、PO、CO2 -およびSO3 -などの溶解化基と置換
可能である)。
【0074】イミドのこれらのエステルは以下の文献に
記された方法により製造可能であり、一般的に酸塩化物
とヒドロキシイミドとの反応生成物である。(Gree
ne,Protective Groups in O
rganicSynthesis、第183頁参照)オ
キシイミド残余基をもたらすN−ヒドロキシイミドの非
制限的具体例は、次のとおりである。
【0075】N-ヒドロキシサクシンイミド (N-hydroxy succinimide) N-ヒドロキシフタルイミド (N-hydroxy phthalimide) N-ヒドロキシグルタルイミド (N-hydroxy glutarimide) N-ヒドロキシナフタルイミド (N-hydroxy naphthalimide) N−ヒドロキシマレイミド (N-hydroxy maleimide) N-ヒドロキシジアセチルイミド (N-hydroxy diacetylimide) N-ヒドロキシジプロピオニルイミド (N-hydroxy dipropionylimide) オキシイミド残余基の特に好適な例は次のとおりであ
る。
【0076】
【化34】 アミン・オキサイド残余基は、以下の成分から成る。
【0077】
【化35】 アミン・オキサイドの第1の好適構造例において、R13
およびR14は同種または異種であって、C1-20の直鎖ま
たは分枝鎖のアルキル基、アリル基、アルキルアリル基
またはこれらの混合物であるのが好ましい。もしアルキ
ル基であれば、置換基は部分的に未飽和でありうる。好
適には、R13およびR14はC1-4アルキル基であり、同
種または異種であって良い。R15は好適には、C1-30
ルキル基、アリル基、アルキルアリル基およびこれらの
混合物である。このR15の置換基は、部分的に未飽和で
あっても良い。最も好適には、R13およびR14が比較的
に短鎖のアルキル基(CH3またはCH2CH3)であ
り、R15がC1-20アルキル基であって、ともに第三アミ
ン酸化物を形成する。
【0078】次にアミン・オキサイドの第2の好適構造
例において、R16は、C1-20アルキル基、アリル基また
はアルキルアリル基であって良く、ヘテロサイクルを完
成する。好適にはR16は、炭素原子5個の芳香族ヘテロ
サイクルを成し、C1-6アルキル基または置換されたア
リル基である。R17は、存在しないか、あるいはC1-30
アルキル基、アリル基、アルキルアリル基またはこれら
の混合物であるのが好ましい。R16が脂肪族ヘテロサイ
クルを完成する場合には、R17はC1-20アルキル基であ
るのが好ましい。R16が芳香族ヘテロサイクルを完成す
る場合には、R17は存在しない。
【0079】残余の基として用いるのに適切なアミン・
オキサイドの非制限的具体例は、次のとおりである。
【0080】N-オキサイド、トリメチルアミン・N-オ
キサイド、4-フェニル・ピリジン・N-オキサイド、デ
シルジメルアミン・N-オキサイド(decyldimethylamin
eN-oxide)、ドデシルジメチルアミン・N-オキサイ
ド、テトラデシルジメチルアミン・N-オキサイド、ヘ
キサデシルジメチルアミン・N-オキサイド、オクティ
ルジメチルアミン・N-オキサイド(octyl-dimethyl-ami
ne N-oxide)、ジ(デシル)メチルアミン・N-オキサ
イド、ジ(ドデシル)メチルアミン・N-オキサイド、
ジ(テトラデシル)メチルアミン・N-オキサイド、4-
ピコリネ(picoline)・N-オキサイド、3-ピコリネ・
N-オキサイド、および2-ピコリネ・N-オキサイド 特に好適なアミン・オキサイド残余基は、以下の成分を
含む。
【0081】
【化36】 (d) 混合無水物からのカルボン酸 カルボン酸残余基は、以下の構造を含む。
【0082】
【化37】 ただし、R18は、C1-10アルキル基、好適にはC1-4
ルキル基、最も好適にはCH3もしくはCH2CH3およ
びこれらの混合物である。
【0083】R18がC1のときには、この残余基は過剰
加水分解条件でカルボン酸を形成すると信じられる。R
18がCH3ならば、酢酸が残余基となる。R18がCH2
3ならば、プロピオン酸が残余基となる。しかしなが
ら前記の理論は非拘束的であり、非常に複雑な反応のた
めの1つの説明にすぎない。
【0084】混合無水物エステルの非制限的な具体例
は、次のとおりである。
【0085】
【化38】 アルカノイルオキシ酢酸/酢酸混合無水物(Alkanoyloxy
acetic/acetic acid mixed anhydride)
【化39】 アルカノイルオキシ酢酸/プロピオン酸混合無水物(Alk
anoyloxy acetic/propionic acid mixed anhydride) これらの混合無水物の好適な合成は、以下の実施例で述
べる。
【0086】過酸アルカノイルオキシ過酢酸(I) 本発明の新規な有機過酸がもたらされる。その名前は、
アルカノイルオキシ過酢酸であり、もしRがアリル基な
らば過酸はベンゾイルオキシ過酢酸であり、Rがアルキ
ルアリル基ならば過酸はアルキルベンゾイルオキシ過酢
酸であって、以下の構造式を有する。
【0087】 ただし、RがC1−20直鎖もしくは分枝鎖アルキル、
アルコキシル基で置換されたアルキル、シクロアルキ
ル、アリル、アルキルアリル置換、置換アリルであり、
R’およびR”は独立に、H、C1−4アルキル、アリ
ルである。
【0088】本発明に関連する先駆体 を、ペルヒドロキシド・アニオンを上昇させる過酸化水
素源を有する水系溶液内に入れるときに、過酸が現場で
発生する。
【0089】この新規な過酸は別個に合成しておくこと
もできる。しかし、かなり不安定なので(事実、発熱性
のコントロール試薬によって安定化されない限り、爆発
性である)、現場で化合物を得るのが最良である。
【0090】この過酸はきわめて特徴的であり、pH値
(たとえば10以上)に応じて、第2の過剰加水分解を受
けて、他の2種の過酸を産する。すなわち、部分的なR
(II)およびペルヒドロキシ酢酸(III)である。
【0091】
【化42】 3種の異なる基質(汚れ)を分解しうるこれらの3種の
異なる過酸が発生するので、本発明は従来技術を越えた
利点をもたらす。たとえば、欧州特許第68,547号は、織
物の漂白を改良するために、別個に合成した疎水過酸、
親水過酸および向水過酸の混合物を要求している。本発
明の新規な過酸、アルカノイルオキシ過酢酸は、ある条
件の下で、単一化合物から3種の異なった過酸をもたら
す。
【0092】過酸中のRは、アリル基(フェニル基)ま
たはC1-20アルキル基であるのが好ましく、C4-17アル
キル基であるのが特に好ましく、C6-12アルキル基が最
適である。RがC4-17の間の、より好適にはC6-12の間
のアルキル基である場合には、表面活性過酸が、オイル
およびグリスをベースとした汚れを低温洗浄で落とすこ
と能力を有する。
【0093】非制限的な具体例を以下に記す。
【0094】
【化43】 上記の過酸は他の置換基を含んでも良い。たとえば、R
基はエトキシラーテッドまたはプロポキシラーテッドで
あっても良い。ハロゲン化物などの陰性基をアルキル鎖
またはフェニル還に付加しても良い。
【0095】この新規な過酸の特に重要な実施例は、ア
ルカリ土類またはアルカリ金属ハロゲン化物のいずれか
で過酸を中性化することにより、安定化するものであ
る。そして次のような、過酸のアルカリ土類およびアル
カリ金属塩を生ずる。
【0096】
【化44】 ただし、M'はアルカリ金属またはアルカリ土類塩であ
り、m=1または2である。 そのようなアルカリ金属
の非制限的な例は、一価カチオン、Na+、Li+およびK
+である。非制限的なアルカリ土類金属は、2価カチオ
ンCa++、Sr++および最適にはMg++である。
【0097】過酸ペルグリコール酸(III) 本発明の他の好適実施例において、ペルグリコール酸
(perglycolic acid)またはヒドロキシ過酢酸(hydrox
yperacetic acid)という名の新規な有機過酸がもたら
される。それは、次の構造式を有する。
【0098】 約10以上のpH値において、ペルヒドロキシド・アニ
オンを生じる過酸化水素源を有する水系溶液内に本発明
に関連する先駆体 を入れるときに、上記過酸が現場で発生する。
【0099】本発明のこの過酸は、より一般的な次の構
造式を有する。
【0100】
【化47】 この構造式において、R'およびR"は、上で定義した置
換基であるが、ともに水素であるのが好ましい。
【0101】この新規な過酸は、別個に合成することが
できる。しかし、かなり不安定であるため(事実、発熱
性のコントロール試薬等によって安定化しない限り、爆
発性である)、現場で化合物を生産するのが最良であ
る。このことは、過酸の分離、純化および安定化の義務
から合成化学者を免れさせるという点で、付加的な利益
である。
【0102】この過酸はきわめて独特である。というの
は、pH(たとえば約10以上)に応じて、上述した他の
新規な過酸、アルカノイルオキシ過酢酸の2次的過剰加
水分解の産物であるからである。他の新規な過酸の場合
には、安定化するためにヒドロキシ過酢酸のアルカリ土
類塩またはアルカリ金属を得ることが望まれる。上記の
新規な過酸について述べたのと同様な塩も適用可能であ
る。
【0103】物質の組成: 本発明に関連した例において、以下の成分(a)、
(b)から成る漂白組成物がもたらされる。 (a)構造式 を有する化合物;ならびに (b)漂白に効果的な量の過酸化水素源; ただし、RがC1−20直鎖もしくは分枝鎖アルキル
基、アルコキシル基で置換されたアルキル基、シクロア
ルキル基、アリル基、アルキルアリル置換基、置換アル
であり、R’およびR”は独立に、H、C1−4アルキ
ル、アリルである。当該組成物は、水系媒体中に約0.
5〜100ppmA.O.(activeoxyge
n:活性酸素)をもたらす。
【0104】上記構造式中のR19は、アルコキシ・エス
テルを完成させる。
【0105】アルコキシ基は、以下の構造を有する。
【0106】−O−R1919は、C1-20アルキル基が好ましいけれども、アシル
基のRのための基準がそのまま当てはまる。R19はC
1-10であるのが特に好ましく、たとえばR19はアルカノ
イルオキシ酢酸のメチル、エチル、プロピルおよびブチ
ル・エステルを形成するのが好ましい。これらのアルコ
キシ基の非制限的具体例は、次のとおりである。
【0107】−O−CH3 (メチル・エステ
ル) −O−CH2CH3 (エチル・エステル) −O−CH2CH2CH3 (n-プロピル・ エステル) これらの化合物の可溶性を増すために、アルコキシ置換
基−R19に水酸基(−OH)を付加するのが好ましい。
こうして、好適なアルコキシ・エステルは、多重に水酸
基置換される。
【0108】物質の組成: 本発明に関連した他の好適例において、以下の成分
(a)、(b)から構成される漂白組成物がもたらされ
る。 (a)置換基 を含む化合物;ならびに (b)漂白に効果的な量の過酸化水素源; ただし、Rは、既に定義したとおり、C1−20直鎖も
しくは分枝鎖アルキル、アルコキシル基で置換されたア
ルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アルキルアリ
ル基、置換アリル基であり;nは、1〜6の整数であ
り、1〜3が好ましく;当該組成物は、水系媒体中に約
0.5〜100ppmA.O.(活性酸素)をもたら
す。
【0109】置換基
【化52】 は(R'およびR"がともに水素であるときに)、無数の
化合物内に存在する。この定義から何かしらの化合物を
排除するための唯一の条件は、特定の化合物は水系媒体
中に過酸A.O.を発生させないということである。本明
細書中で開示した全ての先駆体および過酸は、この物質
の組成の定義に当てはまる。
【0110】配給システム 本発明に関連する先駆体は、液体または固体マトリクス
中に組入れることができる。そして、適切な溶媒もしく
は界面活性剤中に溶触することによって、あるいは不活
性塩(たとえば、NaCl、NaSO)などの基質
材料や、ゼオライト、ホウ化ナトリウムなどの他の固体
基質または分子フルイ上に分散させることによって、液
体または固体の洗浄漂白に用いることができる。適切な
溶媒の例は、アセトン、非求核的アルコール、エーテル
または炭化水素である。他の水和溶媒や水混和溶媒も考
えられる。基質材料への付加物の例として、本発明に関
連する先駆体を欧州特許出願第98,129号に開示さ
れたような非粒子基材へと組入れることができる。
【0111】置換用可溶化基がこれらの先駆体の溶解性
を改良し反応性を増大させることについて開示してきた
が、ある変形的なモードや好適な実施例は先駆体を界面
活性剤に化合させる。
【0112】たとえば、オキシナイトロジェン残余基を
有する本発明に関連する先駆体は、フェニルスルホン酸
塩に比べて、水系媒体中に可溶ではないようである。そ
の他の先駆体も、フェニルスルホン酸エステルよりも可
溶でない。こうして、先駆体を界面活性剤に化合させ
る。室温では固体であり、約40℃以上では溶解する非
イオン性またはアニオン性の界面活性剤を用いて、これ
らの先駆体を被覆するのが特に好ましい。界面活性剤の
溶融物は過酸先駆体に簡単に混和することができ、冷却
し切断して果粒にする。そのような使用のための界面活
性剤の具体例をテーブルIVに示す。
【0113】
【表4】 表4 市 販 名 融点 タ イ プ 供 給 者 Pluronic F-98 55℃ 非イオン BASF Wyandotte Neodol 25-30 47℃ 非イオン Shell Chemical Neodol 25-60 53℃ 非イオン Shell Chemical Tergitol-S-30 41℃ 非イオン Union Carbide Tergitol-S-40 45℃ 非イオン Union Carbide Pluronic 10R8 46℃ 非イオン BASF Wyandotte Pluronic 17R8 53℃ 非イオン BASF Wyandotte Tetronic 90R8 47℃ 非イオン BASF Wyandotte Amidox C5 55℃ 非イオン Stepan 約40℃以上の溶融完了温度を有する界面活性剤を用いて
被覆して、あるいは被覆しないで、先駆体を他の界面活
性剤に混和して、公式に応じ、漂白添加剤または洗浄組
成物のいずれかをもたらすことができる。
【0114】特に効果的な界面活性剤は、非イオン性界
面活性剤である。使用に好適な界面活性剤として、商標
「Neodol」 の下にShell Chemical Companyにより販売さ
れているような直鎖エトキシラーテッド・アルコールが
ある。その他の適切な非イオン性界面活性剤としては、
次のものがある。
【0115】アルコール1モルあたりの平均炭素数6〜
16、エチレン・オキサイドの平均モル数約2〜20を
有する、直鎖のエトキシル基で置換アルコール;アルコ
ール1モルあたりの平均炭素数約6〜16、エチレン・
オキサイドの平均モル数0〜10、プロピレン・オキサ
イドのモル数約1〜10を有する。直鎖または分枝鎖
の、1次または2次のエトキシル基で置換され、プロポ
キシル基で置換されたアルコール; アルコール1モル
あたりの平均炭素鎖長8〜16、エチレン・オキサイド
の平均モル数1.5〜30モルを有する、エトキシル基
で置換されたアルキルフェノールとしても知られてい
る、直鎖または分枝鎖のアルキルフェノキシ(ポリエト
キシ)・アルコール;ならびに これらの混合物 さらに適切な非イオン性界面活性剤として次のものがあ
る。
【0116】ポリオキシエチレン・カルボン酸エステ
ル、脂肪酸グリセリン・エステル、脂肪酸およびエトキ
シル基で置換された脂肪酸アルカノールアミド、プロピ
レン・オキサイドおよびエチレン・オキサイドの或るブ
ロック・コポリマー、ならびにプロポキシル基で置換さ
れたエチレン・ジアミンを有するプロピレン・オキサイ
ドおよびエチレン・オキサイドのブロック・ポリマーさ
らに、アミン・オキサイド、ホスフィン・オキサイド、
スルホキサイドおよびこれらのエトキシル基で置換され
た誘導体などの半極性非イオン界面活性剤もある。
【0117】アニオン系界面活性剤もまた適切である。
アニオン系界面活性剤の例を以下に記す。
【0118】アンモニア、置換アンモニア(たとえば、
モノ、ジ、およびトリエタノールアンモニア)、C6−C
20脂肪酸およびロジン酸のアルカリ土類金属塩およびア
ルカリ金属塩、直鎖および分枝鎖のアルキル・ベンゼン
・スルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキル・エーテル
硫酸塩、アルカン・スルホン酸、オレフィン・スルホン
酸塩、ヒドロキシアルカン・スルホン酸塩、脂肪酸モノ
グリセリド硫酸塩、アルキル・グリセリン・エーテル硫
酸塩、アシル・サルコシネート(sarcosinates)、なら
びにアシル・N-メチルタウライド(methytaurides) 適切なカチオン系界面活性剤として、第4アンモニウム
化合物がある。この化合物においては、窒素原子に結合
している1つの基がC12-C18アルキル基であり、他の
3つの基が短鎖アルキル基であってフェニル基などの不
活性置換基を有していても良い。
【0119】さらに、適切な両性のおよび両性イオンの
界面活性剤があり、それはアニオン系水可溶化基、カチ
オン基および疎水有機基を含む。このような界面活性剤
の例として、以下のものがある。
【0120】アミノ・カルボン酸およびこれらの塩、ア
ミノ・ジカルボン酸およびこれらの塩、アルキルベタイ
ネス(alkylbetaines)、アルキル・アミノプロピルベタ
イネス、スルホベタイネス、アルキル・イミダゾリニウ
ム(imidazolinium)誘導体、或る第4アンモニウム化
合物、或る第4ホスホニウム化合物、ならびに或る第3
スルホニウム化合物 適切な両イオン性界面活性剤の他の例が、Jonesの米国
特許第4,005,029号の第11〜15欄に記されている。
【0121】本発明に使用するのに適したアニオン性、
非イオン性、カチオン性および両性の界面活性剤の具体
例が、以下の文献に記されている。(Kirk-Othmer著、En
cyclopedia of Chemical Technology、第3版、第22
巻、第347〜387ページ、およびMcCutcheon's Detergent
s and Emulsifiers, North American edition, 1983年)
もし漂白剤製品または洗浄漂白剤製品が望まれるなら
ば、上述のように他の普通の洗浄付加物を添加しても良
い。もし乾燥漂白組成物が望まれるならば、次の範囲
(重量%)が実用的であろう。
【0122】0.5〜50.0% 過酸化水素源 0.05〜25.0% 先駆体 1.0〜50.0% 界面活性剤 1.0〜50.0% 緩衝剤 5.0〜99.9% 充填剤、安定剤、染料芳香剤、輝剤等 過酸化水素源は、アルカリ金属塩または過炭酸塩、過ホ
ウ酸塩、過ケイ酸塩ならびに過酸化水素付加物および過
酸化水素から選択できる。最適なものは、過炭酸ナトリ
ウム、モノおよびテトラ水化過ホウ酸ナトリウム、なら
びに過酸化水素である。モノ過硫酸塩およびモノ過リン
酸塩などの他の過酸化源もまた可能である。液体応用に
おいては、液体過酸化水素溶液が好適であるが、早期分
解を防ぐために、先駆体は水系溶液化合の前には液体過
酸化水素から遠ざけておく必要がある。
【0123】過酸先駆体に対する過酸化の範囲は、好適
には先駆体に対する過酸化物のモル比として決定され
る。こうして、各先駆体に対する過酸化の範囲は、約0.
5:1〜10:1のモル比となる。より好ましくは約1:
1〜5:1、最適には約1:1〜2:1である。この過
酸先駆体/過酸化物組成が水系媒体中に約0.5〜100ppm
A.O.をもたらすのが好ましい。より好ましくは約1〜
50ppmA.O.であり、最適には約1〜20ppmA.O.であ
る。
【0124】A.O.測定についての記述および説明は、
以下の文献中でなされている。(Oxidation 1969年第21
3〜258ページ、Sheldon N.Lewisの論文「Peracid and P
eroxide Oxidations」) 過酸の決定は、以下の文献が教示している分析技術によ
って確実になされる。(Orgnanic Peracids P.Swern編
集、第1巻、第501ページ以下、1970年) 実際の液体配給の具体例は、次のようにしてなされる。
独立に計測した量の先駆体をある非反応性流体媒体中に
入れて配給し、液体過酸化水素をたとえば米国特許第4,
585,150号に記載された容器に入れて配給する。
【0125】緩衝剤は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリ
ウム、ホウ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸
塩、および当業者に知られている他のアルカリ金属/ア
ルカリ土類金属から選択することができる。コハク酸
塩、マレイン酸塩および酢酸塩などの有機緩衝剤もまた
適する。アルカリpH(すなわち、少なくとも約7.0以
上)を達成するために、十分な量の緩衝剤を有すること
が望ましい。後述するように、約10.5のpHを維持する
のに十分な量の緩衝剤を有することが特に利益がある。
【0126】洗浄漂白応用において漂白剤の主要な重量
組成を構成する充填剤は、通常は硫酸ナトリウムであ
る。塩化ナトリウムもまた充填剤として用いうる。染料
には、アントラキノンおよび類似の青色染料がある。ウ
ルトラマリン・ブルー(UMB)などの顔料も用いるこ
とができる。UMBを含む洗浄漂白剤で繊維を洗浄する
ことにより、青色化効果が得られる。フタロシアニン色
素もまた可能である。スチルベン、スチレンおよびスチ
リルナフタリン(ケイ光白色剤)などの輝剤を用いること
ができる。美的目的のために用いる芳香剤は、Norda,In
ternational Flavors and Fragrances and Givaudonか
ら市販されている。安定剤としては、硫酸マグネシウム
およびホウ酸などの水酸化塩がある。
【0127】後述する実例IIIにおけるようなグリコ
ラート・エステル化合物が先駆体である場合の好適な例
においては、好適な漂白組成物は以下の組成を有する。
【0128】15.6% テトラヒドレイト過ホウ酸ナト
リウム 19.0% オクタノイル・グリコラーテ、p-フェニル
・スルホン酸塩 7.0% 非イオン界面活性剤 15.0% 炭酸ナトリウム 43.4% 硫酸ナトリウム 実例VIIIにおけるような他のグリコラート・エステル化
合物が先駆体である場合の他の好適実施例においては、
好適な漂白組成物は以下の組成を有する。
【0129】15.5% テトラヒドレイト過ホウ酸ナト
リウム 16.8% オクタノイルオキシ酢酸、t-ブチル・フェ
ノール・エステル 7.0% 非イオン性界面活性剤 15.0% 炭酸ナトリウム 45.7% 硫酸ナトリウム 過ホウ酸ナトリウム一水化物や過炭酸ナトリウムなどの
他の過酸化源も好適である。より洗浄型の製品が望まれ
るならば、充填剤の量を増やして、先駆体を半分または
それ以下にすることができる。
【0130】以下に実施例について述べる。実例IからX
VIを通じて、本発明の種々の先駆体の合成について詳説
する。実例XVIIは、これらの先駆体の優れた過剰加水分
解を実証している。
【0131】
【実施例】実例I〜IIIおよびIV〜VIにおいて、アルカノ
イルオキシ酢酸のp-フェニルスルホン酸エステルの合
成のためには、以下のような合成ルートを通る。
【0132】
【化53】 実例I オクタノイルオキシ酢酸製品の合成
【化54】 処理手順 1リットル2口丸底フラスコに、110.7g(1.46モル)の
グリコール酸 (Kodak,97%)、294g (2.91モル) のトリ
エチルアミン (TEA, Aldrich99%)、2.0gの4-ジメ
チルアミノ・ピリジン(DMAP, 0.16モル) および200
mlのCHCl3を充たした。氷水浴で3〜4℃に冷却し
たまま機械的に撹拌することによって、溶解させた (混
合により発熱反応が起こる)。追加的な漏斗を介して0.2
37g (1.46モル) のオクタノイル・クロライド (Aldrich
99%) を1時間から1時間半にわたって滴下した。そ
の間に重沈澱 (トリエチルアミン・ヒドロクロライド)
が形成された。さらに1時間から1時間半の間、反応を
起こさせた。固形分を濾過し (重量約190g)、上澄み液
(CHCl3)を2×500mlの6% (水) HCl、1×50
0mlの水および1×500mlの飽和NaCl (水) を用い
て洗浄した。クロロホルム層をMgSO4上で乾燥させ、
濾過し回転蒸発させて、油分 (抽出物I、重量=28g) を
得た。
【0133】濾過したトリエチルアミン・ヒドロクロラ
イドを500mlのジエチル・エーテルで抽出し、250mlの
6%MClおよび250mlの飽和NaClで洗浄し、MgS
4上で乾燥させ、濾過し回転蒸発させて油分 (抽出物I
I) を得た。
【0134】抽出物IおよびIIを化合して、900mlの石
油エーテル (−20℃) で再結晶化した。結晶生成物を濾
過で分離し、真空乾燥した(重量=130g)。(融点44〜46
℃;大体の純度99%;分離収率=40%) 13C-NMR
(CDCl3、TMSからのppmダウンフィールド) の結
果、生成物に予想される吸収が見られた。以下のように
数字を付して帰属を示す。
【0135】
【化55】 実例II オクタノイルオキシ・アセチル・クロライドの合成
【化56】 処理手順 101.1g (0.5モル) のオクタノイルオキシ酢酸と83g (0.
65モル) のオクザリル・クロライドとを、磁気撹拌棒お
よびCaSO4乾燥チューブを有する1リットル丸底フラ
スコ内で化合する (もし固形分が完全に溶解しない場合
には、ヘキサンまたは石油エーテルをわずか加えても良
い)。室温で反応を喚起し、その間急速なガス生成が注
目される。次に1時間かけて40〜50℃へと徐々に加熱す
る。(反応は室温で1晩かけて行なっても良く、その場
合には無色のままであるという利点が得られる。) わず
かに黄味を帯びた溶液を1時間から1時間半の間吸引器
圧力下で60〜70℃に加熱して、過剰オクザイル・クロラ
イドを除去する。室温へと冷却した後に、400mlの石油
エーテル (沸点30〜60℃) を用いて希釈し、3×200ml
の氷水 (注意:ガス生成が活発なことがある。) を用い
て抽出する。有機層をMgSO4上で乾燥し、濾過し回転
蒸発させて、明るい淡黄色の油分(重量=11.57g (理論
的には110.4g)) を得る。赤外分析の結果、酸−OH伸
縮の吸収は見られず、1,812cm-1および1,755cm-1におい
て2つのカルボニル基が見られた。
【0136】実例III オクタノイルオキシ酢酸、フェニル・スルホン酸エステ
ルの合成
【化57】 処理手順 17.3g (0.079モル) のオクタノイルオキシアセチル・ク
ロライドと17.0g (0.087モル) のフェノール・スルホン
酸塩ナトリウム (16時間真空で120℃で乾燥させたもの)
とを、磁気撹拌棒を有する250ml丸底フラスコ内で化
合した。30mlのエチレン・グリコール−ジメチル・エ
ーテル(glyme)を加え、スラリーを氷水浴内で冷却しな
がら撹拌した。7.8g (0.077モル) のトリエチル・アミ
ンをCaSO4乾燥チューブを備えた追加的漏斗内に入
れ、これを30分間かけて上記スラリーへと滴下した。こ
の時間の間反応物は非常に濃く、この時点でglyme (ま
たはエチル・エーテル) をもっと加えて、撹拌を効果的
にすることができる。反応物を室温で2時間撹拌し、エ
チル・エーテルを用いて希釈し、さらに1時間撹拌し
た。反応物を、数部のエチル・エーテルで洗浄した粗く
フリットした漏斗上で濾過し、1時間吸引乾燥し、室温
で真空乾燥した。
【0137】生成物の重量は39g (理論的には、42.1g)
だった。この物質を、溶媒対エスチル反応混合物の比が
約3〜4:1 (重量比) の溶液内で60/40 (体積比) イ
ソプロパノール/水から再結晶化することができ、約45
〜60%の収率のエスチル (純度95%) を得ることができ
る。
【0138】13C-NMR (D2O、TMSからのppmダ
ウンフィールド) の結果、生成物に予想される吸収が見
られた。以下のように数字を付して帰属を示す。
【0139】
【化58】 実例IV ヘキサノイルオキシ酢酸の合成
【化59】 25.0g (0.329モル) のグリコール酸 (融点78〜80℃)、6
6g (0.66モル) のトリエチルアミン、および2.0g (0.01
6モル) の4-ジメチルアミノピリジンを、機械的撹拌器
および追加的漏斗を備えた1リットル丸底フラスコ内で
200mlクロロホルムに溶解した。溶液を氷水浴で約5℃
に冷却し、45.6g (0.329モル) のn-ヘキサノイル・ク
ロライドを追加的漏斗を介して1時間かけて滴下した。
結果物たるスラリーを0〜5℃において2時間撹拌し、
その後この塩を濾過し、濾過物を1×200mlの10%HC
lおよび1×200ml飽和塩化ナトリウムで洗浄した。有
機層を50gNa2SO4上で乾燥し、回転真空蒸発を介して
CHCl3溶媒を除去した。淡い黄色の油分が得られた
(46g、収率80%)。
【0140】13C-NMRが生成物に必要な吸収を示し
た。173.2 (D2O溶液、TMSからのppmダウンフィー
ルド) においてエステル・カルボニルが得られた。さら
に172.9において第2のカルボニル基、59.9ppmにおいて
グリコール酸のメチレン基の吸収、アルキル鎖の吸収が
見られた。
【0141】実例V ヘキサノイルアセチル・クロライドの合成
【化60】 8.7g (0.05モル) のヘキサノイル酢酸および12.7g (0.1
0モル) のオクザイル・クロライドを室温で混合した。
反応物を1時間かけて50〜60℃へと徐々に加熱し、その
後1時間かけて吸引器圧力で60〜70℃に加熱した。反応
混合物を125mlヘキサンで希釈し、3×100mlの氷水で
洗浄し、20gのMgSO4上で乾燥させ、50℃で回転蒸発
させて、油分を得た (9.4g、収率9,8%)。
【0142】実例VI n-ヘキサノイルオキシ酢酸、p-フェニルスルホン酸ナト
リウムの合成
【化61】 撹拌器および低温温度計を備えた100ml丸底フラスコの
45mlジグリム (diglym)内の9.0g(0.046モル)のp-フ
ェノールスルホン酸ナトリウム(110℃で数時間真空乾燥
したもの) の氷冷却スラリーと5.5g (0.045モル) のト
リエチルアミンとに9.2g (0.04モル) のn-ヘキサノイ
ルオキシアセチル・クロライドを滴下した。反応混合物
を0〜4℃で2時間撹拌し、100mlのエチル・エーテル
で希釈し濾過した。白色固体沈澱物を100mlの暖いイソ
プロパノールで摩砕し、固体分を真空濾過し、ハウス真
空 (house vacuum) の下で1晩乾燥させた (11.5g、収
率65%)。
【0143】13C-NMRが生成品に必要な吸収を示し
た。
【0144】175.9 (D2O溶媒、TMSからのppmダウ
ンフィールド) においてエステル・カルボニルが得られ
た。169.7において末端カルボニル基、さらに芳香族炭
素の吸収、アルキル鎖の吸収が見られた。
【0145】実例VII オクタノイルオキシ酢酸、ジメチル・オキシム・エステ
【化62】 実例IIの酸塩化物を得た後に、本出願人の同時係属出願
(出願日:昭和62年11月5日;発明の名称:アシル酸窒
素過酸先駆物質) に記載された実例Iの処理手順に従っ
て、そのオキシム・エステルを合成した。13C-NMR
が生成物に必要な吸収を示した。171 (CDCl3溶媒、
TMSからのppmダウンフィールド) においてエステル
・カルボニルが見られた。164.6において末端カルボニ
ル基、そしてアルキル鎖およびオキシイミド基の吸収が
見られた。
【0146】実例VIII オクタノイルオキシ酢酸、t-ブチル・フェノール・エス
テルの合成
【化63】 5.95g (0.025モル) のオクタノイルオキシアセチル・ク
ロライド (上記実例IおよびIIの手順で調整できる) を
約15mlの無水エチル・エーテルに溶解して、約100ml
ピリジン内の4.70g (0.031モル) t-ブチル・フェノー
ルと2.5g (0.027モル) ピリジンとを含む溶液に30分間
かけて滴下し、その溶液を氷浴内で0〜4℃の温度で維
持し、磁気撹拌棒で撹拌した。反応物を5〜10℃で約2
時間かけて撹拌し、濾過し、次にエタノールを用いて約
200mlへと希釈した。これを3部の100mlの4%塩酸、
1部の150mlの水、2部の100mlの10%炭酸ナトリウム
溶液を用いて洗浄し、次に硫酸ナトリウム上で乾燥させ
た。生成物を濾過し、回転蒸発させて、黄色油分を得
た。これを、4%エチル・エーテル/石油エーテル留出
液を用いて60gのシリカゲルのクロマトグラフにかけ
た。結果たる生成物は5.3gの黄色油分 (理論的には8.83
g) であり、収率は約60%だった。生成物の純度は約99.
9%±0.5%であると決定された。赤外分光分析の結果、
3,000cm-1付近にピークは見られず、1,785-1および1,75
0cm-1において2つのカルボニル基が見られた。
【0147】13C-NMRが生成物に必要な吸収を示し
た。
【0148】173.0 (CDCl3溶媒、TMSからのppm
ダウンフィールド) においてエステル・カルボニルが見
られた。そして、166.6において末端カルボニル基、芳
香族炭素の吸収、およびアルキル鎖の吸収が見られた。
【0149】13C-NMR (CDCl3、TMSからのpp
mダウンフィールド) が生成物に期待される吸収を示し
た。以下のように数字を付して帰属を示す。
【0150】
【化64】 pH10.5 (0.02M NaHCO3/NaOH硬度)における
過酸化水素 (1.75×10 -3M) を用いたエステル (8.75×
10-4Mにおける) の過剰加水分解した収率は、10分間以
内に80%A.O.だった。
【0151】実例X アシルオキシ酢酸(アシルグリコール酸)の変形的合成
【化65】 米国特許第2,659,697号に開示された合成法にひき続い
て、中和されたカルボン酸をクロロ酢酸に化合させるこ
とによってアシルオキシ酢酸 (アシルグリコール酸) を
合成することができる。
【0152】実例XI アシルオキシ酢酸のアルキル・エステルの合成
【化66】 アシルオキシ酢酸のアルキル・エステルは、米国特許第
2,350,964号または以下の文献に記載された方法に従っ
て調整することができる。(“Preparation ofa Series
of Carbethoxy-methyl Alkanoates", BurtonおよびFif
e著、J. Amer.Chem. Soc., 第74巻、第3935〜6頁、1952
年) それによれば、脂肪酸のナトリウム塩が酢酸ナトリウム
およびクロロアセテートと化合される。変形的には、上
記実例I〜III、IV〜VIに記載された酸塩化物の合成が先
行しても良い。しかし、フェニル・スルホン酸塩の代わ
りに、アルコールを介してアルコキシ置換基が導入され
る。
【0153】実例XIII ベンゾイル・オキシ酢酸
【化67】 (1) 塩の形成 (a) リチウム・クロロアセテート 9.45g (0.10モル) のクロロ酢酸を30mlのメタノール中
に溶解した。4.2gの水酸リチウム (0.10モル) を50ml
のメタノール中に溶解した。これら2つのメタノール溶
液を一緒にして、回転蒸発させ、白色粉末を得た (重量
13g)。
【0154】(b) 安息香酸リチウム 25.6g (0.21モル) の安息香酸を25mlのメタノール中に
溶解した。8.4g (0.20モル)の水酸リチウムを75mlのメ
タノール中に溶解した。これら2つのメタノール溶液を
一緒にして、回転蒸発させ、白色粉末を得た (重量31
g)。 (2) ベンゾイルオキシ酢酸 13gのリチウム・クロロアセテート (0.10モル) および1
7.6gの安息香酸リチウム (0.10モル) を、50ml DMF
を有する250ml丸底フラスコ内で一緒にした。これを3
時間磁気撹拌しながら、油浴上で110゜〜120℃に加熱し
た。溶液は当初透明であったが、2〜3時間後に白色沈
澱が形成された。
【0155】この反応物を100℃に冷やし、高真空で溶
媒を留去した。残った泥状残渣を150mlの4%HCl内
に溶解し、100mlのエチル・エーテルで3回抽出した。
エーテル層を一緒にして、Na2SO4上で乾燥させ、濾
過し、回転蒸発させて、ペーストを得た (重量14g)。
【0156】生成したペーストを、33%エチル・エーテ
ル/66%石油エーテルを用いて125gシリカゲルのクロマ
トグラフにかけた。以下の2つの画分が得られた。
【0157】分画I (最初の600ml) : 不純生成物 分画II (次の400ml) : 生成物として1つのスポット
物質を2.2g含む 分画Iを、再度124gシリカゲルのクロマトグラフ (25/75
エチル・エーテル/石油エーテル) にかけた。50mlず
つの分画を10個採取した。分画6〜10はひきつづいて3.
2gの純粋生成物であった。生成物を一緒にして5.4gだっ
た (収率30%、融点107℃)。
【0158】13C-NMR (D2O、TMSからのppmダ
ウンフィールド) が、生成物に期待される吸収を示し
た。以下のように数字を付して帰属を示す。
【0159】
【化68】 実例XIV ベンゾイル・オキシアセテート、フェノール・スルホン
酸エステル
【化69】 (1) ベンゾイルオキシアセチル・クロライド 4.1g (0.023モル) のベンゾイルオキシ・酢酸 (実例XII
Iで合成したもの) を、50mlの石油エーテル内で2.96m
l (4.3g、0.032モル)のオキシアリル・クロライドと化
合させた。これを5時間CaSO4乾燥チューブの下で撹
拌した。その時にさらに2.0mlのオキシアリル・クロラ
イドと50mlのクロロホルムを添加した。反応物を1晩
撹拌した。
【0160】油浴上で55℃に加熱することによって、過
剰のオキシアリル・クロライドを吸引器圧力で除去し
た。反応物を250mlのヘキサンを用いて希釈した (白色
沈澱が形成され、それを濾去した。) ヘキサン層を5×5
0mlの氷温H2Oで洗浄した。ヘキサン層を30gのNa6
4上で乾燥させ、濾過し、回転蒸発させて、重量4.0g
の油分を得た (理論値4.6g)。(赤外分析値: 18/5cm-1
カルボニル基、1,740cm-1に他のカルボニル基)。この油
分を以下の反応(2)に用いた。 (2) ベンゾイルオキシ酢酸、フェノール・スルホン酸
エステル 上記反応(1)から得た4.0g (0.020モル) の酸塩化物を、
250ml丸底フラスコ内で、4.9g(0.025モル) の乾燥フェ
ノール・スルホン酸塩および30mlのグリメ (glyme) と
化合した。このスラリーを磁気撹拌棒を用いて氷水浴上
で撹拌し、3.5ml (2.5g、0.025モル) のトリエチルア
ミン (TEA) を添加した。TEAの添加によって、反
応物は濃くなり、黄色になった。反応物を1晩中撹拌
し、さらに30mlのグリメを追加した。
【0161】50mlのエチル・エーテルを撹拌しながら
添加し、反応物をC-フリット上で濾過した。濾過物を
2×40mlエチル・エーテルで洗浄した。この粗い生成
物たる濾液を30mlの沸騰IPA (体積70%) /水 (体
積30%) で再結晶した。冷却、濾過および真空乾燥 (3
時間、70℃) の結果、2.8gの白色粉末を得た。これは、
高速液体クロマトグラフ、けん化、およびNMR
(13C) によって、78%生成であると決定された。
【0162】13C-NMRの結果、所望の生成物、フェ
ノール・スルホン酸塩およびベンジル・オキシ酢酸であ
ることが確められた。定性的高速液体クロマトグラフの
結果、上記分析条件の下で4つのピークが認められた。
エステル含有量から計算した純度値から、全てのエステ
ル基が所望の化合物から得られることが分かる。
【0163】13C-NMR (D2O、TMSからのppmダ
ウンフィールド) の結果、生成物に期待される吸収が見
られた。以下のように数字を付して帰属を示す。
【0164】
【化70】 実例XV オクタノイルオキシ酢酸/酢酸の無水混合物
【化71】 処理手順 1当量のオクタノイルオキシ酢酸 (OOAA) および1
当量のピリジンを、THFを備えた反応容器 (反応流体
を保つのに十分なもの) 内に充たす。機械的撹拌反応を
始め、1当量のアセチル・クロライドをゆっくりと滴下
し、その後約1時間撹拌する。ピリジン・クロライドを
濾過によって分離し、低温 (30〜35℃)における回転蒸
発で溶媒を除去し、混合無水物を得る。収率はほぼ定量
的にすべきである。
【0165】実例XVI アクタノイルオキシ過酢酸の現場生成
【化72】
【化73】 実例IIIの方法により合成した、オクタノイルオキシ酢
酸、フェニル・スルホン酸エステル (オクタノイルオキ
シグリコラート、フェニル・スルホン酸エステルとして
も知られている) を、ペルヒドロキシド・アニオンを用
いて処理した。高速液体クロマトグラフを使用して、過
酸のみを検出する電気化学検出器によって、こうして得
た過酸の存在を確認した。
【0166】ECクロマトグラムにおいて、1.55分で最
初にペルグリコール酸(III)が出てきた。次に、10.88分
でペルオクタノイク酸(II)が、最後に17.03分でオクタ
ノイルオキシ過酢酸 (ペルオクタノイルオキシグリコー
ル酸) (I)が出てきた。これを評価分析したら、以下の
ような濃度が観測された。 約0.86mMのペルグリコー
ル酸、約0.86mMのペルオクタノイク酸、および約2.45m
Mのオクタノイルオキシグリコール酸。
【0167】UVクロマトグラムの結果、約0.6mMのオ
クタノイク酸および約1.9mMのオクタノイルオキシ酢酸
の存在が確められた。約4.0mMのトータルA.O.および
約4.17mMの過酸が認められた。
【0168】実例XVII アシルオキシ酢酸エステルが優れた汚れ落し効果を発揮
する。この性質は、非常に効果的な表面活性漂白剤につ
いての特許分献に記された脂肪酸ベース過酸に匹敵する
ものである。本発明に関連する先駆体についてのクリス
タルバイオレットの汚れ落しデータをテーブルVに示
す。
【0169】
【表5】 表5 化合物 %SR(E) クリスタルハ゛イオレット
【化74】 これまで特定の実施例によってのみ本発明を説明してき
たが、本開示に鑑みて本発明に基づく無数の変化がなさ
れ得ることは当業者にとって明白であろう。そのような
変化は本発明の範囲内に包含される。本発明の真意およ
び権利範囲は、特許請求の範囲によって限定される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アルフレッド・ジー・ジールスケ アメリカ合衆国カリフォルニア州プレザ ントン、ビア・エスパーダ2282

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般構造式 を有する過酸(ただし、RがC1−20直鎖もしくは分
    枝鎖アルキル、アルコキシル基で置換されたアルキル、
    シクロアルキル、アリル、アルキルアリル、置換アリル
    であり、R’およびR”は独立に、H、C1−4アルキ
    ル、アリルである)。
  2. 【請求項2】 RがC1−20アルキルまたはアリルで
    ある、請求項1に記載された過酸。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された過酸であって、 構造式 を有する過酸(ただし、RがC4−17アルキルまたは
    アリルである)。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された過酸であって、 オクタノイルオキシ過酢酸である酸。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載された過酸であって: ベンゾイルオキシ過酢酸である酸。
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