JP2537523Y2 - ローリングピストン型圧縮機 - Google Patents

ローリングピストン型圧縮機

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JP2537523Y2
JP2537523Y2 JP1991054669U JP5466991U JP2537523Y2 JP 2537523 Y2 JP2537523 Y2 JP 2537523Y2 JP 1991054669 U JP1991054669 U JP 1991054669U JP 5466991 U JP5466991 U JP 5466991U JP 2537523 Y2 JP2537523 Y2 JP 2537523Y2
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真太郎 渡辺
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はローリングピストン型圧
縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は一般的なローリングピストン型圧
縮機の縦断面図、図7は図6のIV−IV断面図であ
る。この圧縮機においては、円筒状の密閉容器01内に
電動機02と、電動機02により駆動される圧縮機本体
03とが竪軸で直結して収納され、圧縮機本体03は、
円筒状のシリンダー室04を有するシリンダーブロック
05と、電動機02により駆動されるクランク軸06に
よりシリンダー室04内で偏心回転するローラー状ピス
トン07と、シリンダーブロック05に設けられ先端が
シリンダー室04に開口するとゝもにほゞ半径方向に延
びるスリット08内に挿入され先端縁がピストン07の
外周に軸芯と平行に摺接しつゝスリット08内を往復動
する仕切り板09とから構成され、クランク軸06は上
部軸受010と下部軸受011とにより摺動支承されて
いる。
【0003】このような構造において、フロンなどの冷
媒014は吸入管015及び吸入口016(図7)を経
てシリンダー室04内に導かれ、ピストン07の回転に
より圧縮されて高圧高温になったのち、吐出口017
(図7)及び吐出管020を通って図示していない冷媒
回路の凝縮器、蒸発器へと流れ、再び吸入管015へと
戻ってくるようになっている。
【0004】図8は上記圧縮機のシリンダー室の断面図
である。シリンダー室04はピストン07と仕切り板0
9とによって、吸入口016に通じる低圧の空間LPと
吐出口017に通じる高圧の空間HPとに分けられる。
ピストン07に作用する冷媒圧力による荷重は、低圧の
空間LPでの合力F1 と、高圧の空間HPでの合力F2
とに分けられ、(F2 −F1 )がピストン07を介して
クランク軸06に冷媒圧力差で生じる負荷として作用
し、この(F2 −F1 )の荷重が上部軸受および下部軸
受にて支承される。なお、クランク軸中心Oと仕切り板
09の先端とピストン07との接触点Aを結ぶ線をX1
とし、クランク軸中心Oとシリンダー室05の内周面と
ピストン07との接触点Bとを結ぶ線をX2 とすると、
1 とX2とが形成する角度θが高圧空間HPの範囲と
なり、高圧空間HPの冷媒ガス圧力による合力F2 は角
度θの中央部、すなわちX1 からθ/2の位置となる。
【0005】クランク軸06がN方向に回転するにつ
れ、接触点Bも移動し、角度θは減少する方向に進む。
この場合に合力F2 の作用位置も接触点Bの移動にとも
ない変化する。接触点Bの移動角速度をω0 (ω0 =−
dθ/dt,t:時間)とすると、合力F2 の作用点の
移動角速度ω′は ω′=−d(θ/2)/dt=ω0 /2 となる。すなわち、接触点Bの移動角速度はクランク軸
の角速度にほぼ等しいから、合力F2 の作用点あるいは
(F2 −F1 )の作用点はクランク軸の角速度の1/2
で同じ方向に進むことになる。
【0006】上記の(F2 −F1 )の荷重は、上部軸受
010および下部軸受011で支承されるため、上部軸
受および下部軸受の荷重方向は、軸の角速度の1/2で
回転することになる。この荷重方向が回転する現象は、
低圧空間LPの圧力と高圧空間HPの圧力が等しい場合
は生じず、LPとHPのガス圧力差による荷重が大きく
なりだすと生じる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】流体力学上、軸受荷重
が軸角速度の1/2で回転する場合は、軸受のくさび作
用が生じないことが知られており、この時油膜厚さは非
常に薄くなる。油膜厚さが薄くなると、軸受摩耗あるい
は高回転時の焼付きが問題となる。
【0008】本考案は、軸受において油膜厚さの低下の
生じないローリングピストン型圧縮機を提供しょうとす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案は前記課題を解決
したものであって、クランク軸が上部軸受と下部軸受と
で摺動支承されているローリングピストン型圧縮機にお
いて、前記軸受の内周面または前記クランク軸の同軸受
で支承される部分の外周面に、その摺動面の移動方向に
斜めに交叉し、かつ摺動相手面の相対的移動方向におけ
る終端部が流動した油を堰止めるよう閉じた形状をなす
複数の油溝を設けたことを特徴とするローリングピスト
ン型圧縮機に関するものである。
【0010】
【作用】油溝に流入した油は、油溝の端部等で堰止めら
れ、堰止め圧力が発生し、厚い油膜が形成され、軸と軸
受との直接接触を防止することができ、摩耗や焼付きを
防止する。
【0011】
【実施例】図1は本考案の第1実施例の軸受内周面の展
開図と断面図であり、同図(a)は軸受内周面の展開
図、同図(b)は同図(a)のI−I断面図である。図
において、軸受30の内周面31には、軸の回転による
その周の移動方向Uに対し適宜の角度の傾斜を有する
「く」の字形の油溝40が複数個設けられている。
【0012】図2は本考案の第2実施例の軸受の内周面
の展開図と断面図であり、同図(a)は軸受内周面の展
開図、同図(b)は同図(a)のII−II断面図であ
る。図において、軸受30の内周面31の片側縁に軸の
回転によるその周の移動方向Uに対し適宜の角度の傾斜
を有する「く」の字形の油溝40が複数個設けられてい
る。
【0013】図3は本考案の第3実施例の軸受の内周面
の展開図と断面図であり、同図(a)は軸受内周面の展
開図、同図(b)は同図(a)のIII−III断面図
である。図において、軸受30の内周面31の片側縁に
軸の回転によるその周の移動方向Uに対して適宜の角度
の傾斜を有し、直線状で、各々の一端が軸受端部に開口
している油溝41が複数個設けられている。この例にお
いては、軸受端部から油溝へ油の導入がなされる。
【0014】図4は本考案の第4実施例の軸受の内周面
の展開図である。本実施例においては、第2実施例と同
形の片側設置の「く」の字形の油溝40は、軸受内周の
全周にわたって設けられているのではなく、周の一部に
設けられている。
【0015】図5は本考案の第5実施例の軸受の内周面
の展開図である。本実施例においては、第3実施例と同
形の一端開口直線状油溝41は、軸受内周の全周にわた
って設けられているのではなく、周の一部に設けられて
いる。
【0016】上記各実施例の中で、第2実施例および第
4実施例に示した片側設置の「く」の字形油溝40は、
軸受が片当りして軸荷重が大となる所、すなわち上部軸
受の下端、および下部軸受の上端に設けられる。また、
第3実施例、および第5実施例の一端開口直線状油溝4
1の開口部は上部軸受の下端および下部軸受の上端に位
置するように設けられる。
【0017】上記実施例のうち、第1,第2および第3
実施例に示した油溝40あるいは41の中に導入された
油は、軸外周面がU方向に運動するため、粘性摩擦によ
り油溝内でU方向に流れ、溝の終端で流れが阻止され堰
止め圧力が発生する。この圧力により軸受の負荷能力が
発生し、厚い油膜が形成され、軸と軸受の直接接触を防
止することができ、焼付きおよび摩耗対策として有効で
ある。
【0018】また、軸受荷重が回転するのは冷媒が圧縮
され始め圧力が高くなり、吐出される迄のある期間のみ
であるから、第4および第5実施例に示すように、その
期間に対応する軸受の周長さ方向の特定位置にのみ油溝
を設けても有効である。なお、軸の外周面に以上の各種
の溝と同様の油溝を設けることも有効である。
【0019】
【考案の効果】本考案のローリングピストン型圧縮機に
おいては、軸受の内周面またはクランク軸の同軸受で支
承される部分の外周面に、その摺動面の移動方向に斜め
交叉し、かつ摺動相手面の相対的移動方向における終
端部が流動した油を堰止めるよう閉じた形状をなす複数
の油溝を設けてあるので、軸受において、油膜厚さの低
下が発生せず、したがって軸受摩耗あるいは高回転時の
焼付きを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例の軸受の内周面の展開図と
断面図。
【図2】本考案の第2実施例の軸受の内周面の展開図と
断面図。
【図3】本考案の第3実施例の軸受の内周面の展開図と
断面図。
【図4】本考案の第4実施例の軸受の内周面の展開図。
【図5】本考案の第5実施例の軸受の内周面の展開図。
【図6】一般的なローリングピストン型圧縮機の縦断面
図。
【図7】図6のIV−IV断面図。
【図8】上記圧縮機のシリンダー室の断面図。
【符号の説明】
01 ハウジング 02 電動機 03 圧縮機本体 04 シリンダー室 05 シリンダーブロック 06 クランク軸 07 ローラー状ピストン 08 スリット 09 仕切り板 010 上部軸受 011 下部軸受 012 潤滑油 014 冷媒 015 吸入管 016 吸入口 017 吐出口 020 吐出管 LP 低圧の空間 HP 高圧の空間 A 仕切り板とピストンの接触点 B ピストンとシリンダー室内周面の接触点 F1 低圧空間のガス圧力がピストンに作用する合力 F2 高圧空間のガス圧力がピストンに作用する合力 N クランク軸回転方向 O クランク軸中心 U 軸の回転によるその周の移動方向 30 軸受(上部軸受或いは下部軸受) 31 軸受内周面 40 油溝 41 油溝

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸が上部軸受と下部軸受とで摺
    動支承されているローリングピストン型圧縮機におい
    て、前記軸受の内周面または前記クランク軸の同軸受で
    支承される部分の外周面に、その摺動面の移動方向に
    めに交叉し、かつ摺動相手面の相対的移動方向における
    終端部が流動した油を堰止めるよう閉じた形状をなす
    数の油溝を設けたことを特徴とするローリングピストン
    型圧縮機。
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