JP2537513B2 - 黒色系セラミックス焼結体の製造法 - Google Patents
黒色系セラミックス焼結体の製造法Info
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- JP2537513B2 JP2537513B2 JP62120112A JP12011287A JP2537513B2 JP 2537513 B2 JP2537513 B2 JP 2537513B2 JP 62120112 A JP62120112 A JP 62120112A JP 12011287 A JP12011287 A JP 12011287A JP 2537513 B2 JP2537513 B2 JP 2537513B2
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- manganese
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は時計用外装部品、カフスボタン等の装飾用材
料並びに紡糸用糸道、釣り具用リールなどの耐摩耗材料
に適した黒色系セラミックス焼結体の製造法に関する。
料並びに紡糸用糸道、釣り具用リールなどの耐摩耗材料
に適した黒色系セラミックス焼結体の製造法に関する。
［従来の技術］ 従来、黒色セラミックス焼結体の製造法としては、Al
2O3−TiC混合粉末あるいはジルコニアに黒鉛を加えた粉
末を成形後、不活性ガス雰囲気あるいは真空中で焼成す
る方法が用いられていた。
2O3−TiC混合粉末あるいはジルコニアに黒鉛を加えた粉
末を成形後、不活性ガス雰囲気あるいは真空中で焼成す
る方法が用いられていた。
［発明が解決しようとする問題点］ このうち、Al2O3−TiC混合粉末焼結体は黒色系の色調
を有するが、鏡面加工後の光沢が悪く、また靭性が低い
ため加工工程で欠損を生じやすい欠点があった。
を有するが、鏡面加工後の光沢が悪く、また靭性が低い
ため加工工程で欠損を生じやすい欠点があった。
また、ジルコニアに黒鉛を加えた粉末の焼結体は光沢
のある黒色の色調を有し、しかも高靭性であるが、Al2O
3−TiC混合粉末焼結体と同様、焼成雰囲気は不活性ガス
あるいは高真空が必要である。このため、これらのセラ
ミックスを焼成するには、窒化珪素、炭化珪素など非酸
化物系セラミックスの焼成に用いられる特別の焼成炉を
必要とし、製造コスト的にも不利であった。
のある黒色の色調を有し、しかも高靭性であるが、Al2O
3−TiC混合粉末焼結体と同様、焼成雰囲気は不活性ガス
あるいは高真空が必要である。このため、これらのセラ
ミックスを焼成するには、窒化珪素、炭化珪素など非酸
化物系セラミックスの焼成に用いられる特別の焼成炉を
必要とし、製造コスト的にも不利であった。
本発明の目的は、従来法における前記問題点を解消
し、従来法におけるような不活性ガスあるいは真空など
の雰囲気制御を必要とせず、また耐摩耗性、靭性、耐熱
性に優れ、装飾用品材料及び耐摩耗性材料に適した黒色
系セラミックス焼結体の製造法を提供するにある。
し、従来法におけるような不活性ガスあるいは真空など
の雰囲気制御を必要とせず、また耐摩耗性、靭性、耐熱
性に優れ、装飾用品材料及び耐摩耗性材料に適した黒色
系セラミックス焼結体の製造法を提供するにある。
［問題点を解決するための手段］ 本発明者らは前記目的を達成すべく鋭意研究の結果、
安定化剤を含むジルコニア粉末に加熱により酸化マンガ
ンを生成するマンガン塩を少量加え、マンガン塩を添加
した場合にはマンガン塩を酸化マンガンに変換した後、
空気中で焼成すれば光沢のある黒色系の色調を有するセ
ラミックス焼結体を製造し得ることを知見し、本発明を
完成するに至った。
安定化剤を含むジルコニア粉末に加熱により酸化マンガ
ンを生成するマンガン塩を少量加え、マンガン塩を添加
した場合にはマンガン塩を酸化マンガンに変換した後、
空気中で焼成すれば光沢のある黒色系の色調を有するセ
ラミックス焼結体を製造し得ることを知見し、本発明を
完成するに至った。
従って、本発明は安定化剤を含むジルコニア粉末に加
熱により酸化マンガンを生成するマンガン塩を酸化マン
ガンとして0.01〜1.0モル％の割合で添加・混合し、得
られた混合物を酸化マンガン形成温度で焼成してマンガ
ン塩を酸化マンガンに変換することによって得られたジ
ルコニア−酸化マンガン混合物を成形した後、空気中で
1200〜1600℃の温度で焼結することを特徴とする黒色系
セラミックス焼結体の製造法にある。
熱により酸化マンガンを生成するマンガン塩を酸化マン
ガンとして0.01〜1.0モル％の割合で添加・混合し、得
られた混合物を酸化マンガン形成温度で焼成してマンガ
ン塩を酸化マンガンに変換することによって得られたジ
ルコニア−酸化マンガン混合物を成形した後、空気中で
1200〜1600℃の温度で焼結することを特徴とする黒色系
セラミックス焼結体の製造法にある。
［作 用］ 出発原料として使用するジルコニア粉末が単斜晶の場
合には、加熱していくと、転移によって急激に収縮して
表面層に引張り応力が生じ、ひび割れができるために、
本発明において使用するジルコニアはイットリウム化合
物例えばイットリアを安定化剤として含有固溶させたジ
ルコニア粉末を用いる必要がある。このジルコニア粉末
は平均粒径が0.2〜1.0μｍ程度のものがよい。このジル
コニア粉末に加熱により酸化マンガンを生成するマンガ
ン塩を加えた混合物を成形後、焼成するとジルコニアに
酸化マンガンが均等に固溶して光沢のある黒色系色調の
セラミックス焼結体が得られる。
合には、加熱していくと、転移によって急激に収縮して
表面層に引張り応力が生じ、ひび割れができるために、
本発明において使用するジルコニアはイットリウム化合
物例えばイットリアを安定化剤として含有固溶させたジ
ルコニア粉末を用いる必要がある。このジルコニア粉末
は平均粒径が0.2〜1.0μｍ程度のものがよい。このジル
コニア粉末に加熱により酸化マンガンを生成するマンガ
ン塩を加えた混合物を成形後、焼成するとジルコニアに
酸化マンガンが均等に固溶して光沢のある黒色系色調の
セラミックス焼結体が得られる。
加熱により酸化マンガンを生成するマンガン塩として
は、例えば塩化マンガン、硝酸マンガンが挙げられる。
しかし、マンガン塩はこれらに限定されるものではな
く、加熱により分解して酸化マンガンを生成するもので
あれば、いずれのものでも使用できる。
は、例えば塩化マンガン、硝酸マンガンが挙げられる。
しかし、マンガン塩はこれらに限定されるものではな
く、加熱により分解して酸化マンガンを生成するもので
あれば、いずれのものでも使用できる。
安定化剤を含むジルコニア粉末に対し、上述のような
マンガン塩を酸化マンガン（MnO2）として0.01〜1.0モ
ル％の割合で混合する。MnO2の混合割合が0.01モル％未
満であると、色が薄過ぎて、得られる焼結体が黒色に着
色されないために好ましくない。また、該混合割合が１
モル％を超えると、高密度焼結体が得られないなどの不
都合を生ずる。
マンガン塩を酸化マンガン（MnO2）として0.01〜1.0モ
ル％の割合で混合する。MnO2の混合割合が0.01モル％未
満であると、色が薄過ぎて、得られる焼結体が黒色に着
色されないために好ましくない。また、該混合割合が１
モル％を超えると、高密度焼結体が得られないなどの不
都合を生ずる。
これらの混合物を得る方法としては、例えば（１）マ
ンガン塩を水に溶解し、得られた水溶液にジルコニア粉
末を加えて懸濁液とした後、乾燥する方法；（２）ジル
コニア粉末の水性懸濁液を調製した後、該懸濁液にマン
ガン塩を溶解し、乾燥する方法等が挙げられる。
ンガン塩を水に溶解し、得られた水溶液にジルコニア粉
末を加えて懸濁液とした後、乾燥する方法；（２）ジル
コニア粉末の水性懸濁液を調製した後、該懸濁液にマン
ガン塩を溶解し、乾燥する方法等が挙げられる。
マンガン塩を添加した乾燥済混合物は成形前に酸化マ
ンガン形成温度例えば500〜600℃の温度で30分間程度空
気中で焼成すると、ジルコニアと酸化マンガンの均一な
混合物となる。
ンガン形成温度例えば500〜600℃の温度で30分間程度空
気中で焼成すると、ジルコニアと酸化マンガンの均一な
混合物となる。
上述のようにして得られた混合物を所定の形状に成形
する。成形方法は特に限定されるものではなく、ラバー
プレス、金型プレス、射出、鋳込みなどの各種成形法を
適用することができる。
する。成形方法は特に限定されるものではなく、ラバー
プレス、金型プレス、射出、鋳込みなどの各種成形法を
適用することができる。
成形後の焼結は空気中で行われる。焼結は通常のジル
コニアの焼結温度である1200〜1600℃で行われる。
コニアの焼結温度である1200〜1600℃で行われる。
［実 施 例］ 実施例 ３モル％のイットリアを含有固溶する平均粒径0.3μ
ｍの部分安定化ジルコニア粉末100gを蒸留水で懸濁され
た。該懸濁液中に酸化マンガン0.5モル％となるよう
に、塩化マンガンを溶解させ、ポリエチレン製のボール
ミルにて約１時間混合した。得られた混合液を蒸発乾固
した後、600℃で30分間空気中で焼成した。得られた混
合物を乳鉢で粉砕し、得られた粉砕物を1000kg/cm2で金
型成形して直径10mm、厚さ5mmの成形体を造った。この
成形体を空気中で150℃／時の昇温速度で1500℃まで加
熱し、次に、1500℃で１時間焼成した。得られた焼結体
は光沢のある黒色系の色調を呈していた。
ｍの部分安定化ジルコニア粉末100gを蒸留水で懸濁され
た。該懸濁液中に酸化マンガン0.5モル％となるよう
に、塩化マンガンを溶解させ、ポリエチレン製のボール
ミルにて約１時間混合した。得られた混合液を蒸発乾固
した後、600℃で30分間空気中で焼成した。得られた混
合物を乳鉢で粉砕し、得られた粉砕物を1000kg/cm2で金
型成形して直径10mm、厚さ5mmの成形体を造った。この
成形体を空気中で150℃／時の昇温速度で1500℃まで加
熱し、次に、1500℃で１時間焼成した。得られた焼結体
は光沢のある黒色系の色調を呈していた。
［発明の効果］ 以上の結果から明らかなように、本発明の製造法によ
れば、色調が光沢のある黒色系で、しかも、高靭性なジ
ルコニア基焼結体が空気中での焼成により得られ、装飾
用材料あるいは耐摩耗用部品などが簡便且つ安価に製造
でき、産業上、利用価値の高い製造法である。
れば、色調が光沢のある黒色系で、しかも、高靭性なジ
ルコニア基焼結体が空気中での焼成により得られ、装飾
用材料あるいは耐摩耗用部品などが簡便且つ安価に製造
でき、産業上、利用価値の高い製造法である。
Claims (1)
- 【請求項１】安定化剤を含むジルコニア粉末に、加熱に
より酸化マンガンを生成するマンガン塩を酸化マンガン
として0.01〜1.0モル％の割合で添加・混合し、得られ
た混合物を酸化マンガン形成温度で焼成してマンガン塩
を酸化マンガンに変換することによって得られたジルコ
ニア−酸化マンガン混合物を成形した後、空気中で1200
〜1600℃の温度で焼結することを特徴とする黒色系セラ
ミックス焼結体の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62120112A JP2537513B2 (ja) | 1987-05-19 | 1987-05-19 | 黒色系セラミックス焼結体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62120112A JP2537513B2 (ja) | 1987-05-19 | 1987-05-19 | 黒色系セラミックス焼結体の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63285166A JPS63285166A (ja) | 1988-11-22 |
| JP2537513B2 true JP2537513B2 (ja) | 1996-09-25 |
Family
ID=14778237
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62120112A Expired - Lifetime JP2537513B2 (ja) | 1987-05-19 | 1987-05-19 | 黒色系セラミックス焼結体の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2537513B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5259476B2 (ja) * | 2009-03-31 | 2013-08-07 | 太平洋セメント株式会社 | キャプスタン |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59105055A (ja) * | 1982-12-07 | 1984-06-18 | Kyocera Corp | ジルコニア系着色部材 |
| JPS6259571A (ja) * | 1985-09-06 | 1987-03-16 | 東レ株式会社 | 着色ジルコニア焼結体とその製造方法 |
-
1987
- 1987-05-19 JP JP62120112A patent/JP2537513B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63285166A (ja) | 1988-11-22 |
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