JP2536381B2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2536381B2
JP2536381B2 JP5035666A JP3566693A JP2536381B2 JP 2536381 B2 JP2536381 B2 JP 2536381B2 JP 5035666 A JP5035666 A JP 5035666A JP 3566693 A JP3566693 A JP 3566693A JP 2536381 B2 JP2536381 B2 JP 2536381B2
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motor
film
gear
lever
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大基 塚原
彰 片山
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Nippon Kogaku KK
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  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ駆動手段、フィ
ルムの巻上げ手段およびフィルムの巻戻し手段をモータ
で駆動するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】レンズ位置の変更と、フィルムの巻上げ
および巻戻しとをモータで行うカメラでは、レンズ駆動
用のモータと、フィルムの巻上げおよび巻戻し用のモー
タとを別々に設けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】モータの数が増加す
ると、モータの設置スペースの増加によりカメラが大型
化する。また、コストアップの要因ともなる。
【0004】本発明の目的は、レンズの駆動、フィルム
の巻上げおよび巻戻しを共通のモータで行うことができ
るカメラを提供することにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は、撮影可能状
態と撮影不能状態との間で切換操作可能な切換操作部材
と、撮影レンズを突出状態と収納状態との間で駆動する
レンズ駆動手段と、フィルムを巻上げる巻上げ手段と、
フィルムを巻戻す巻戻し手段と、正逆転が可能なモータ
とを具備したカメラに適用される。そして、モータの回
転をレンズ駆動手段、巻上げ手段および巻戻し手段のい
ずれかに択一的に伝達する伝達手段と、フィルムの全駒
の撮影が終了したこと、またはフィルム巻戻し操作がな
されたことを検出して第1の信号を出力する第1の検出
手段と、撮影レンズが収納位置にあることを検出して第
2の信号を出力する第2の検出手段と、切換操作部材が
撮影可能状態にあるときはモータの一方向への回転が巻
上げ手段に伝達され他方向への回転がレンズ駆動手段に
伝達されるように、切換操作部材が撮影不能状態にある
ときはモータの回転が巻戻し手段へ伝達されかつモータ
から巻上げ手段およびレンズ駆動手段の少なくともいず
れか一方への回転伝達が禁止されるように伝達手段を制
御するとともに、第1の信号が出力されかつ第2の信号
が未出力のときに、撮影レンズを収納位置に駆動すべく
モータの回転がレンズ駆動手段へ伝達されるように伝達
手段を制御し、第1の信号の出力後に第2の信号が出力
されると、巻戻しを行うべくモータの回転が巻戻し手段
に伝達されるように伝達手段を制御する制御手段とを具
備し、これにより上記問題点を解決する。
【0006】
【作用】切換操作部材が撮影可能状態にあるときは、モ
ータの一方向への回転が巻上げ手段に伝達され他方向へ
の回転がレンズ駆動手段に伝達される。切換操作部材が
撮影不能状態にあるときは、モータの回転が巻戻し手段
へ伝達されかつモータから巻上げ手段およびレンズ駆動
手段の少なくともいずれか一方への回転伝達が禁止され
る。また、第1の信号が出力されかつ第2の信号が未出
力のとき、すなわち撮影レンズが収納位置にない状態で
フィルムの全駒の撮影が終了したかまたはフィルム巻戻
し操作がなされた場合には、まずレンズ駆動手段により
撮影レンズが収納位置に駆動される。収納位置に達する
と第2の信号が出力され、これに伴って巻戻し手段によ
るフィルムの巻戻しが行われる。
【0007】
【実施例】図1は本発明に係るカメラの一実施例を示
し、本例においては、フィルム巻上用スプール内に設け
た単一のモータにより、 (A)レンズカバーの開閉 (B)レンズ鏡筒の突出,収納 (C)閃光装置発光部の突出,収納 (D)フィルムの巻上げ (E)シャッタ機構等のチャージ (F)フィルムの巻戻しが制御される。
【0008】本明細書を通して、レンズ鏡筒の突出と
は、レンズ鏡筒内に設けられた撮影レンズをレンズ鏡筒
とともに撮像面から離れた離隔位置に移動させることを
意味し、レンズ鏡筒の収納とは、レンズ鏡筒とともに撮
影レンズを撮像面に近い近接位置に移動させることを意
味し、必ずしもレンズ鏡筒をカメラボディ内に完全格納
して撮影できない状態を意味するものではない。例えば
マスターレンズとコンバージョンレンズとにより撮影レ
ンズを構成し、望遠撮影時にはマスターレンズを撮像面
から離れた離隔位置に移動させた上でマスターレンズと
撮像面との間にコンバージョンレンズを配置し、広角撮
影時にはコンバージョンレンズをレンズ光軸から退避さ
せた上でマスターレンズを撮像面に近接した近接位置に
移動させる概念も含み、更には収納状態でレンズ鏡筒が
カメラボディから突出している場合も含むものである。
【0009】また本明細書を通して閃光装置発光部の突
出とは、発光部を撮影レンズ光軸から離れた位置、すな
わち遠位置に移動させることを意味し、収納とは、発光
部を撮影レンズ光軸に近い位置、すなわち近位置に移動
させることを意味し、必ずしも発光部をカメラボディ内
に格納して閃光装置が使用できない状態を意味するもの
ではない。例えば2焦点カメラのように広角側で閃光撮
影する場合には、望遠側で閃光撮影する場合に比べて発
光部を撮影レンズ光軸に近づけて発光させるような場合
も含む概念である。
【0010】図1および図2において、カメラボディ
(不図示)に固設された基板1には撮影レンズが設けら
れたレンズ鏡筒(図5(a),(b)に二点鎖線で示
す)2の外径より大きい開口1aがあけられるととも
に、開口1aの回りには2つの長穴1bがあけられてい
る。長穴1bにはロッド3a,3bが挿通され、それぞ
れのロッドの一端には、支点A1およびA2をそれぞれ
中心に回動可能なレンズカバー4aおよび4bが保持さ
れている。ここで、レンズカバー4aおよび4bは撮影
レンズ前面を覆う保護カバーとして機能する。ロッドの
他方の端部は後述する駆動リング5と連結されている。
駆動リング5には後述する閃光装置駆動系を介して閃光
装置6が接続されている。ここで、駆動リング5の光軸
を中心とした回転によりカバー4a,4bが開閉される
とともに閃光装置駆動系が駆動されて閃光装置ブロック
6cの突出,収納が行われる。
【0011】また基板1にはロッド7a,7bが立設さ
れ、そのロッド7aは、レンズ鏡筒2、シャッタ機構
(不図示)および焦点調節機構(不図示)等が設けられ
たレンズ鏡筒ブロック8を嵌通し、ロッド7bはブロッ
クに設けられたU字溝に嵌合され、これによりブロック
8が摺動自在に保持されている。従って、レンズ鏡筒ブ
ロック8は後述するレンズ駆動系によりロッド7a,7
b上を光軸に沿って前後に移動して、撮影レンズを撮像
面としてのフィルム面に対して離接できる。
【0012】次に、上述した各駆動系について詳述す
る。ここで、図1および図3に示すようにカバー駆動系
およびレンズ駆動系はフィルムスプール9内に設けられ
たモータ10により回転駆動される共通のカム部材11
を有しており、モータ10からカム部材11までの動力
伝達機構は共通であるので、その伝達機構をカム駆動系
と称してまず説明する。
【0013】(I)カム駆動系 モータ10の出力軸に取付けられたピニオンギア12は
減速ギア13と歯合され、減速ギア13は順次に回転を
伝達するように配置された減速ギア列14〜16を介し
てサンギア17に接続される。サンギア17に取付けら
れた腕17aには遊星ギア18が軸支されていて、モー
タ逆転時に遊星ギア18が減速ギア19と歯合するよう
に構成される。減速ギア19は減速ギア20を介してサ
ンギア21に接続される。サンギア21には腕21aを
介して遊星ギア22が設けられていて、後述するフィル
ム巻戻し時を除くモータ逆転時にギア23と連結され
る。ギア23は、カム部材11の軸に設けられたギア2
4と歯合してカム部材11を回転駆動する。また、ギア
23は後述するブラシギア43とも歯合される。カム部
材11は、最上部の周面に形成されたカバー制御用カム
手段としての面カム25と、最上部の上面に形成された
レンズ制御用カム手段としての溝カム26と、中央部の
ギア24と、最下部の切欠きカム27を有し、カメラボ
ディに支点A5を中心に回転可能に軸支されている。面
カム25はカバー駆動系と接続され、溝カム26はレン
ズ駆動系と接続される。カム部材11については後述す
る。
【0014】(II)カバー駆動系 図1および図2に示すように、カバー駆動系は、軸部2
8aを介して基板1に軸支されたレバー28を有し、そ
のレバー28の一端には、レンズカバー保持用のロッド
3a,3bと平行に延在するロッド28bが設けられ、
そのロッド28bの先端は面カム25と係合可能にされ
ている(図3参照)。また、レバー28の他端にはロッ
ド28bと反対側に延在するロッド28cが設けられ、
そのロッド28cは、駆動リング5の長穴5aに挿通さ
れている。そして、レバー28はばね29により軸部2
8aを中心として時計方向に常時付勢されている。駆動
リング5には更に2つの長穴5b,5cがあけられてお
り、それぞれの長穴には、レンズカバー4aおよび4b
にそれぞれ取付けられたロッド3a,3bが挿通されて
いる。このようにして支持される駆動リング5は、常時
はばね30により反時計方向に付勢されるが、面カム2
5とロッド28bとの係合状態に従って光軸を中心に時
計方向および反時計方向に回動可能とされ、駆動リング
5の時計方向の回動によりカバー4a,4bが開き、反
時計方向の回動によりカバー4a,4bが閉じるように
構成される。
【0015】(III)レンズ駆動系 図1および図3に示すように、レンズ駆動系は、カメラ
ボディに支点A3を中心として回動可能に取付けられた
レバー31を有し、レバー31の一端に立設されたピン
31aが溝カム26に遊嵌されている。レバー31は長
穴31bを有し、その長穴31bには、レンズ鏡筒ブロ
ック8の底面に立設されたピン8aが挿通されている。
レバー31の他端には係止ピン31cが設けられ、カメ
ラボディに設けられた掛止部32との間にトグルばね3
8が設けられている。レバー31は、溝カム26の回転
に伴なって支点A3の回りを揺動し、レバー31が反時
計方向に回動してレンズ鏡筒ブロック8が突出され、時
計方向に回動してレンズ鏡筒ブロック8が収納されるよ
うに構成される。換言すると、レンズ鏡筒ブロック8は
フィルム面から離れた離隔位置と、フィルム面に近接し
た近接位置との間で移動可能に構成される。
【0016】(IV)閃光装置駆動系 図1および図2に示すように、閃光装置駆動系は、カメ
ラボディに支点A4を中心として回動可能に取付けられ
たレバー33を有し、レバー33の一方に形成されたフ
ォーク33aには、駆動リング5から立設されたピン5
dが係合されている。レバー33の他方に形成されたギ
ア33bには、カメラボディに軸支されたギア34が歯
合され、そのギア34はカメラボディに上下動可能に支
持されたラック35と歯合されている。閃光装置6の発
光部は閃光装置ブロック6cの内部に設けられ、そのブ
ロック6cの底面には摺動板6aが立設され、その摺動
板6aから突設された腕6bは、ラック35から突設さ
れた2つの突部35aと35bとの間に延在し、腕6b
と突部35bとの間には圧縮ばね36が介装され、従っ
て、腕6bはばね36と突部35aに押圧挟持されてい
ることになる。しかして、ラック35が上昇する際には
ばね36を介して閃光装置ブロック6cが上昇し、ラッ
ク35が下降する際には突部35aが腕6bを下方に押
しながら閃光装置ブロック6cが下降するように構成さ
れている。本実施例においては、閃光装置格納時には発
光部が発光しないようにされている。なお、摺動板6a
は圧縮ばね36より十分弱い引張りばね37により常時
下方に付勢されている。
【0017】次にカム部材11について説明する。図4
に示すように面カム25はカム部材最上部の周縁に沿っ
て形成され、カバー開放用カム面である傾斜面25a
と、それに連なる平坦面25bと、それに連なり傾斜面
25aとは逆の勾配を有するカバー閉成用カム面である
傾斜面25cとを有し、ブロック8が収納位置にあると
きには、実線で示すようにロッド28bの先端が平坦面
25bと距離Δhだけ上方に離れて位置している。従っ
て、面カム25が矢印の方向に回転するとロッド28b
が傾斜面25aに当接しながら上方に変位するととも
に、傾斜面25cに沿って下降し(ばね29のばね力に
より)、これにより駆動リング5を介してレンズカバー
4aおよび4bを開閉制御する。
【0018】溝カム26は、図5(a),(b)に示す
ように、カム部材11の回転中心A5から偏心した中心
点を有する略楕円形状の溝であり、カム部材11の回転
中心A5を中心とした半径rの一定曲率の溝部26a
と、図において時計方向に溝カム26が回転する際にそ
の曲率が徐々に小さくなりピン31aが外側の内周面に
当接するレンズ繰出し用カム面である溝部26bと、同
様に回転するときにその曲率が徐々に大きくなりピン3
1aが内側の内周面に当接するレンズ繰込み用カム面で
ある溝部26cとを有し、図5(a)の状態ではレンズ
鏡筒ブロック8をレンズ収納位置に保持し、そこから矢
印の方向に回転して図5(b)の状態になるとレンズ鏡
筒ブロック8をレンズ突出位置に保持することになる。
【0019】上述した駆動系はレンズ位置選択レバー4
0の操作に応動して第1のモードおよび第2のモードで
駆動される。以下、その点について詳述する。図1およ
び図3に示すように、レンズ位置選択レバー40はカメ
ラボディに摺動可能に取付けられ、ばね41により常時
図中右方に付勢されている。このレバー40の先端はカ
メラボディ39まで延在してつまみ40dが設けられ、
つまみ40dを図示矢印方向に操作することにより、レ
ンズ位置選択レバー40の位置を第1モードに対応する
レンズ繰出し位置に切換えることができる。このレンズ
繰出し位置から第2のモードに対応するレンズ繰込み位
置に切換えるには、手動でこのレバー40を矢印と逆に
操作すればよいが、後述するように、全フィルムの撮影
終了を検出してレンズ鏡筒を収納する動作の終了時に自
動的に第2のモードすなわちレンズ繰込み位置に切換わ
るようになっている。
【0020】またレンズ位置選択レバー40に関連し
て、同軸状態でクリックレバー45および落ち込みレバ
ー46がカメラボディに軸支されている。落ち込みレバ
ー46はばね48により反時計方向に常時付勢され、そ
れは係合部46cを介してクリックレバー45に作用し
てクリックレバー45も反時計方向に付勢している。そ
の一方、両レバー45および46のばね掛止ピン45a
および46aにはばね47が掛止され、これによりクリ
ックレバー45は時計方向に、落ち込みレバー46は反
時計方向に付勢されている。しかして、ばね47により
クリックレバー45に付与される時計方向の付勢力がば
ね48による反時計方向の付勢力よりも強いので、クリ
ックレバー45の爪部45bはレンズ位置選択レバー4
0の側壁40bに当接され、レンズ位置選択レバー40
が図中左方に操作されたときに、爪部45bがレンズ位
置選択レバー40の側壁の凹部40cに係合してレンズ
位置選択レバー40を第1のモードに対応したレンズ繰
出し位置に保持するように構成される。
【0021】一方、落ち込みレバー46の先端の爪部4
6bはカム部材11の切欠きカム27の周面に押圧され
ており、切欠きカム27がレンズ突出位置まで回転した
ときに切欠き27aに落ち込み、これにより係止部46
cを介してクリックレバー45が反時計方向に駆動さ
れ、その爪部45bがレンズ位置選択レバー40の凹部
40cから外れ、以って、レンズ位置選択レバー40が
ばね41により第2のモードに対応するレンズ繰込み位
置に復帰されるように構成される。
【0022】次に、本実施例ではレリーズ操作に応動し
てフィルムが1駒だけ自動的に巻上げられるようになっ
ており、その巻上駆動系について以下に説明する。 (V)フィルム巻上駆動系 フィルム巻上駆動系はレリーズ釦(不図示)の操作に応
動して作動するモータ正転信号発生部104(図7参
照)を有し、そこからのモータ正転信号によりモータ1
0が正転されるようになっていて、モータ10の出力軸
に設けられたピニオンギア12は、上述したカム駆動系
と同一の系路で遊星ギア18に接続される。フィルム巻
上時にはモータ10が正転するのでサンギア17の腕1
7aが時計方向に揺動して、遊星ギア18はギア50と
歯合される。ギア50はギア51を介してスプール9の
下端のスプールギア52と接続される。
【0023】また、フィルムの巻上げに応答してシャッ
タ機構等が次回の撮影に備えてチャージされるが、以下
にそのチャージ機構について説明する。 (VI)チャージ機構 図1および図2に示すように、フィルムのパーフォレー
ションと係合するように配設されたスプロケット53に
同軸で固着されたサンギア54には腕54aが取付けら
れ、その腕54aの先端には、腕54aに対して回転自
在の遊星ギア55がサンギア54と歯合した状態で取付
けられている。遊星ギア55と歯合可能にチャージギア
56が設けられ、そのギア56と同軸に、上方にはセク
タギア57が、下方にはカムスイッチ58が設けられて
いる。セクタギア57は、カメラボディに摺動可能に設
けられているチャージ部材59のラック部59aと歯合
していて、セクタギア57の回転に従って図中右に摺動
する。チャージ部材59はばね60により常時左方に付
勢されている。チャージ部材59は下方に折曲がって延
在する腕59bを有し、レンズ鏡筒ブロック8に摺動可
能に設けられた走行板61と腕59bとが係合されるよ
うに構成されている。なお、走行板61が駆動されるこ
とにより、レンズ鏡筒ブロック8内に設けられたシャッ
タ機構や自動焦点調節機構がチャージされて次のレリー
ズに備える。
【0024】なお、本実施例ではフィルムが装填されて
いない状態でもギア56を回転させて後述のスイッチS
6からモータ停止信号を得るために次のような機構が設
けられている。ギア50(図3参照)にはロッド50a
を介してサンギア62が固着され、腕62aを介して遊
星ギア63がサンギア62に歯合されている。サンギア
62の時計方向の回転により腕62aは時計方向に揺動
し、遊星ギア63がギア54と歯合する。モータ10に
よる遊星ギア63の回転数は、フィルム移送によるスプ
ロケット53による回転数よりも小さくなるように各ギ
アの歯数が定められている。
【0025】また、本実施例におけるカメラにおいては
フィルム巻戻し駆動系を有し、その駆動系は巻戻しレバ
ー65を手動で操作することにより、またはフィルムが
完全に巻上げられたのに応答して駆動される。以下に巻
戻し駆動系について説明する。 (VII)巻戻し駆動系 図1および図3に示すように、巻戻し駆動系は、モータ
10の出力軸に設けられたピニオンギア12から遊星ギ
ア22までは上述したカム駆動系と共通の駆動系を有す
る。遊星ギア22は後述する巻戻しレバー65の操作に
連動してギア66と歯合される。ギア66にはフィルム
パトローネと係合するフォーク67が設けられている。
【0026】巻戻しレバー65はカメラボディに摺動可
能に設けられ、ばね49により常時図中左方へ付勢され
る。この巻戻しレバー65の移動軌跡上にはスイッチS
5が設けられている。また、そのスイッチS5からの巻
戻し信号および後述するレンズ位置を検出するスイッチ
S3からの信号の論理積の結果に従って励磁されるマグ
ネット80が設けられるとともに、一端部にそのマグネ
ット80に吸着されるアマーチャ81aが設けられ、他
端部に遊星ギア22の脚部22aと係合する腕81bが
形成される伝達系路切換えレバー81がカメラボディに
支点A6を中心に回動可能に設けられている。そのレバ
ー81は支点A6を中心に不図示のばねにより時計方向
に常時付勢されており、巻戻しモード以外では、図6
(a)に示すように、切換レバー81と遊星ギア22の
脚部22aとは離れており、モータ10の逆転により遊
星ギア22はギア23と歯合され、巻戻しモード時に
は、図6(b)に示すように、マグネット80が励磁さ
れ、切換レバー81が反時計方向に回動して遊星ギア脚
部22aを押圧するので遊星ギア22が巻戻しギア66
に歯合されるようになっている。
【0027】フィルム巻戻しレバー65には、ばね68
により時計方向に常時付勢されている係止レバー69が
揺動自在に設けられ、レバー65が巻戻し位置に操作さ
れたときに、図1,図3に想像線で示すようにカメラボ
ディに摺動可能に設けられたリセットレバー70のピン
70aに係止レバー69のフック69aが係止され、こ
れにより巻戻しレバー65がその位置で、すなわち巻戻
し位置でロックされるようになっている。リセットレバ
ー70はばね71により常時矢印方向に付勢されている
が、カメラ裏蓋(不図示)に突設されたストッパ72に
よりその動きが抑止されている。
【0028】図7は本実施例におけるモータ制御系のブ
ロック図であり、本実施例ではモータ10の正転,逆転
を次のように使って各駆動系を制御する。モータ正転…
フィルム巻上げ(シャッタ機構等のチャージ)モータ逆
転…フィルム巻戻し、レンズカバーの開閉、レンズ鏡筒
ブロックの繰り出し繰り入れ、閃光装置の上昇,下降
【0029】図7を参照するに、モータ10の回転を制
御するモータ制御部101には電源102が接続される
とともに、モータ逆転信号発生部103,モータ正転信
号発生部104,モータ停止信号発生部105およびフ
ィルム終端検出信号発生部106がそれぞれ接続され
る。
【0030】逆戻しレバー65により開閉されるスイッ
チS5からの巻戻し信号はオアゲート107を介してア
ンドゲート108に接続され、また、フィルムの全駒数
の撮影が完了したときに終端検出信号発生部106から
出力される終端検出信号もオアゲート107を介してア
ンドゲート108に入力される。更に、レンズ鏡筒が収
納されているときに閉成しているスイッチS3からの信
号はアンドゲート108に入力され、そのアンドゲート
108の出力はマグネット制御部109に入力され、こ
の制御部109には、フィルムが完全に巻戻されたとき
に開放されるスイッチS7からの信号も供給されてい
る。マグネット制御回路109の出力はマグネット80
の消磁,励磁が制御される。
【0031】次にモータ制御系の各部について説明す
る。モータ逆転信号発生部103は切換手段としてのレ
ンズ位置選択レバー40の位置を検知するスイッチS1
およびS2、レンズ鏡筒ブロック8の位置を検知するス
イッチS3およびS4、および巻戻しレバー65の位置
を検知するスイッチS5を有する。
【0032】a.スイッチS1,S2 図1および図3を参照するに、レバー40には腕40a
が設けられ、腕40aに設けられたブラシ40bがプリ
ント基板42に形成されたパターン上を摺動する。ばね
41により偏倚されたレンズ繰込み位置がレンズ鏡筒ブ
ロック8の収納位置に対応し、ばね41に抗してレバー
40を図中左方に操作したレンズ繰出し位置がレンズ鏡
筒ブロック8の突出位置に対応する。図8に示すよう
に、プリント基板42上には3本の導体パターン42a
(共通パターン),42bおよび42cが形成され、そ
の上を二点鎖線で示すブラシ40bが摺動するように構
成され、レンズ繰込み位置P1では導体パターン42a
および42bから成るスイッチS1は開放され、導体パ
ターン42aおよび42cから成るスイッチS2は閉成
され、レンズ繰出し位置P2ではスイッチS1は閉成さ
れるがスイッチS2は開放される。
【0033】b.スイッチS3,S4 レンズ位置選択レバー40がレンズ繰込み位置からレン
ズ繰出し位置に操作されるのに応動してレンズ鏡筒ブロ
ック8が収納位置から突出位置へ移動されるが、このレ
ンズ鏡筒ブロック8の位置を電気的に検出するスイッチ
S3およびS4が、図1および図3に示すようにブラシ
43aを有するブラシギア43とそれと対向するプリン
ト基板44とで構成されている。このギア43はカム部
材11が1回転すると同じく1回転するようにギア23
と歯合されるもので、その上面に図1および図3に示す
ブラシ43aが取付けられ、プリント基板44には図9
に示す導体パターン44a〜44cが形成され、パター
ン44aおよび44cでスイッチS3が、パターン44
aおよび44bでスイッチS4が構成される。なお、パ
ターン44aはアースされている。
【0034】図9はレンズ収納位置におけるスイッチS
3,S4の状態を示し、この場合、導体パターン44a
および44bで構成されるスイッチS4は開放され、導
体パターン44aおよび44cで構成されるスイッチS
3は閉成される。カム部材11が180度だけ回転して
レンズ鏡筒ブロック8がカメラボディから突出してレン
ズ突出位置まで移動すると、スイッチS4は閉成されス
イッチS3は開放される。
【0035】c.スイッチS5 上述したように、レバー65の摺動領域にはスイッチS
5が配設され、レバー65が巻戻し操作のために図中右
方に操作されたときに接片70が接片71と接触し、ス
イッチS5が閉成されてモータ10が逆転するようにさ
れている。モータ停止信号発生部105は、フィルムが
1駒巻上がったときに閉成するスイッチS6と、フィル
ムが完全に巻戻されたときに開放されるスイッチS7と
を有する。
【0036】d.スイッチS6 図1および図2を参照するにチャージギア56と同軸の
スイッチカム58にはスイッチ接片72が常時当接さ
れ、そのスイッチ接片72はスイッチ接片73と離れて
いて、従ってスイッチS6が開放されている。フィルム
が1駒だけ巻上げられるとスイッチカム58の突部がス
イッチ接片72を押圧し、スイッチ接片72がスイッチ
接片73と接触してスイッチS6が閉成され、これによ
りモータ10が停止されるようになっている。
【0037】e.スイッチS7 図1および図2を参照するに、フィルム移送路に沿って
フィルム巻戻し終了を検知するスイッチS7が設けら
れ、フィルムが完全に巻戻されるとそのスイッチS7が
開放されてモータ10への通電が遮断されるようになっ
ている。すなわち、スイッチ接片74は常時フィルム面
に向けて付勢されており、その接片74に設けられた検
知ピン76がフィルムに当接している間はスイッチ接片
74とスイッチ接片75とが接触してスイッチS7が閉
成され、フィルムが巻戻されて検知ピン76がフィルム
から開放されてフィルム移送路よりも後方に突出すると
スイッチ接片74と75とが離れてスイッチS7が開放
されるように構成されている。モータ正転信号発生部1
04はレリーズ釦の操作に応動して正転信号を出力する
ものであり、また、終端検出信号発生部106はフィル
ムの全駒の撮影が終了したときにそれを検知してモータ
10に停止逆転信号を出力するものである。
【0038】以上のように構成された本実施例における
沈胴式カメラの動作を以下に説明する。 (I)カバーの開放,レンズの突出,閃光装置の上昇 レンズ繰込み位置からレンズ繰出し位置へ切換操作する
ためのレンズ位置選択レバー40をばね41に抗して図
中左方に手動操作すると、クリックレバー45の爪部4
5bがレバー40の凹部40cと係合し、これによりレ
バー40がその位置で保持されるとともに、ブラシ40
bがパターン基板42上を摺動し、スイッチS1が閉成
し、スイッチS2が開放される。今、撮影レンズは収納
位置にありレンズ位置検出スイッチS3は閉成状態にあ
るので、図7においてスイッチS1およびS3を通って
モータ制御回路101にモータ逆転信号が出力されてモ
ータ10が逆転し始める。
【0039】モータ10が逆転するとその回転はピニオ
ンギア12,減速ギア列14〜16を介してサンギア1
7に伝達される。サンギア17は反時計方向に回転され
るので腕17aが反時計方向に揺動して遊星ギア18が
ギア19と歯合する。また、ギア19の回転はギア20
を介してサンギア21に伝達されその腕21aが反時計
方向に揺動するので遊星ギア22がギア23と歯合す
る。その結果、カム部材11が時計方向に回転するとと
もに、ギア43も時計方向に回転する。
【0040】カム部材11が時計方向に回転するとカバ
ー駆動系を構成するロッド28bが面カム25の傾斜面
25aにより上方に変位されるので、レバー28はばね
29に抗して反時計方向に回動する。このレバー28の
動きに従って駆動リング5がばね30に抗して時計方向
に回転し、ロッド3aおよび3bを介してレンズカバー
4aおよび4bが開かれる。このとき、駆動リング5に
連結された閃光装置駆動系のレバー33が反時計方向に
回動するのでギア34が時計方向に回転しラック35が
上昇してばね36を介して閃光装置ブロック6cが上昇
する。このとき閃光装置ブロック6cの上昇を阻止して
もばね36によりラック35の伝達力が吸収されるので
閃光装置駆動機構に何ら損傷を与えることはない。
【0041】カム部材11が更に回転するとロッド28
bは面カム25の上面25dに乗り上げるのでレバー2
8bの回動が停止し、これにより駆動リング5の回動も
止み、以ってカバー4a,4bが完全に開放される。こ
のとき、溝カム26においては溝部26bの外側の内周
面がピン31aのすぐ近傍に達しており、カム部材11
が引き続き回転するとその内周面がピン31aを押すの
で、レバー31はトグルばね38に抗して反時計方向に
回動し始める。レバー31の動きに連動してレンズ鏡筒
ブロック8はロッド7aおよび7bに案内されて前方に
移動する。レバー31が更に反時計方向に回動してトグ
ルばね38がその死点を越えると、レンズ鏡筒ブロック
8はトグルばね38により前方に付勢されるので溝部2
6bの内側の内周面に沿ってピン31aが摺動しながら
レンズ鏡筒ブロック8が更に前進する。溝カムが180
度回転したとき(図5(b)参照)にレンズ鏡筒ブロッ
ク8の突起8bが基板1に当接する。このとき、ブラシ
43aは図9の状態から180度回転しており、スイッ
チS3が開放されスイッチS4が閉成され、これにより
モータ逆転信号が消勢されてモータ10が停止する。従
って、カム部材11およびブラシギア43の回転も止ま
る。この状態では、レンズ鏡筒ブロック8、換言すると
撮影レンズが突出位置にあってトグルばね38により前
方に付勢されている。
【0042】(II)フィルム巻上 レリーズ釦の操作により撮影が行なわれると図7に示し
たモータ正転信号発生部104から正転信号が出力され
てモータ10が正転する。モータ10の回転はピニオン
ギア12,減速ギア列13〜16を介してサンギア17
に伝達されるが、このときサンギア17は時計方向に回
転するため腕17aが時計方向に揺動する。従って、遊
星ギア18がギア50と歯合し、モータ10の回転は更
にギア51を介してスプールギア52に伝達され、これ
により、フィルムが巻上げられる。
【0043】フィルムの移送に伴ってスプロケット53
が時計方向に回転すると、スプロケット53と一体のギ
ア54に設けられた腕54aが時計方向に揺動して腕5
4aに軸支された遊星ギア55がチャージギア56と歯
合する。これにより、セクタギア57が回転してチャー
ジ部材59をばね60に抗して図中右方に変位してレン
ズ鏡筒ブロック8に設けられた走行板61を駆動し、こ
れによりシャッタ機構等のチャージが行なわれる。セク
タギア57が更に回転してその切欠き57aがラック部
59aと当接するとチャージ部材59はばね60により
元の位置に復帰する。この動きと並行してカムスイッチ
58がチャージギア56と一体に回転するが、フィルム
が1駒巻上がったときにそのカムスイッチ58の突部が
接片72を押圧して接片73と接触させ、これにより、
スイッチS6が閉成されてモータ停止信号がモータ制御
回路101に供給されてモータ10が停止される。な
お、ギア50と一体に回転するギア62は時計方向に回
転しその腕62aが時計方向に揺動するので腕62aに
軸支された遊星ギア63はギア54と歯合しようとする
が、フィルム移送に伴うスプロケット53の回転数が、
モータ10側から伝達されて駆動される遊星ギア63に
よる回転数よりも大きくなるようにされているので、遊
星ギア63は反時計方向にはねられる。
【0044】(III)カバー閉成,レンズ収納,閃光装
置収納 この実施例では、レンズ位置選択レバー40をレンズ繰
込み位置に手動で復帰させることにより、カバー4aお
よび4bを閉成し、レンズを収納させ、閃光装置ブロッ
ク6cを格納することができると共に、フィルムの全駒
の撮影が終了したときにそれを検知してこれらの制御を
自動的に行なうことができる。
【0045】手動操作 レンズ繰出し位置で保持されているレンズ位置選択レバ
ー40を、クリックレバー45のクリック力に抗して図
中右方に操作すると、換言すると、レンズ繰出し位置か
らレンズ繰込み位置へ切換えるとブラシ40bがパター
ン基板42上を摺動してスイッチS1が開放され、スイ
ッチS2が閉成される。このとき、レンズ突出動作によ
りブラシギア43は図9の状態から180度回転した位
置で停止しており、スイッチS3が開放、スイッチS4
が閉成している。従って、逆転信号発生部103(図7
参照)から逆転信号が出力されてモータ制御部101に
送られ、これによりモータ10が前述したと同様に逆転
を開始する。
【0046】上述したと同様に、モータ10の逆転によ
りカム部材11が時計方向に回転する。レンズ突出状態
では、図5(b)に示すように、ロッド28bは面カム
25の上面25dに乗り上げていて、ピン31aは溝カ
ム26の溝部26bと26cとの境界に位置している。
しかして、図5(b)に示す状態からカム部材11が時
計方向に回転するとピン31aは溝部26cの内側の内
周面に押圧され、レバー31が時計方向に回動してトグ
ルばね38に抗してレンズ鏡筒ブロック8をその突出位
置から収納位置に向けて後退させる。レンズ鏡筒ブロッ
ク8が後退してトグルばね38がその死点を越えると、
溝カム26の回転に従ってレンズ鏡筒ブロック8が後退
し、溝カム26の溝部26aの領域がピン31aの位置
に達すると、溝カム26の曲率rが一定となりレンズ鏡
筒ブロック8の後退は止み、その状態がレンズ収納位置
である。
【0047】このとき、下り勾配の傾斜面25cの始点
がロッド28bのすぐ近くに位置し、カム部材11が更
に回転すると、ばね29のばね力によりロッド28bが
その傾斜面25cに沿って降下し始め、これによりレバ
ー28が時計方向に回転する。これに伴って駆動リング
5が反時計方向に回動してレバーカバー4aおよび4b
が閉成する。駆動リング5の動きは前述した閃光装置駆
動系にも伝達され、ラック35の腕35aが閃光装置ブ
ロック6cの脚部6aを直接押圧して閃光装置ブロック
6cを降下させて格納する。カム部材11が更に回転し
てロッド28bが面カム25の平坦面25bまで下りる
と、ブラシギア43のブラシ43aが図9に示すように
なり、スイッチS3が閉成するとともにスイッチS4が
開放される。このとき、レンズ位置選択スイッチS1は
すでに開放されているのでモータ逆転信号が消勢され、
これによりモータ10の逆転が停止される。
【0048】自動指令 フィルムの全駒の撮影が終了してフィルムが引き出され
なくなると、周知のフィルム終端検出信号発生部106
がそれを検知してモータ制御部101にモータ停止逆転
信号を供給してモータ10を停止するとともに逆転させ
る。このモータ10の逆転に応動して、前述した手動指
令時と同様にしてレンズ鏡筒ブロック8がレンズ収納位
置まで移動する。レンズ鏡筒ブロック8がその収納位置
に到達するときに、落込みレバー46がカム部材11の
切欠きカム27の切欠き27aに落込む。その動きに連
動してクリックレバー45が反時計方向に回動してクリ
ックレバー45の爪部45bがレンズ位置選択レバー4
0の凹部40cから外れ、それにより、レンズ位置選択
レバー40がばね41により図中右方に移動してレンズ
繰込み位置に復帰する。
【0049】(IV)フィルム巻戻し、 本実施例では、フィルムの全駒が撮影されてもはやフィ
ルムが巻上げられない状態が検出されて信号発生部10
6からフィルム終端検出信号が出力されると、その信号
に応答してフィルムが自動的に巻戻されるとともに、巻
戻しレバー65の手動操作によってもフィルムが巻戻さ
れるようになっている。まず自動巻戻しの動作について
説明する。
【0050】自動巻戻し レンズ鏡筒ブロック8が突出位置に保持されているとき
にフィルム終端検出信号が出力されると、その信号によ
りモータ10が逆転を開始する。これにより、上述した
と同様にレンズ鏡筒ブロック8が収納位置に向け移動
し、収納位置に到達するとスイッチS3が閉成されスイ
ッチS4が開放される。このとき、アンドゲート108
の2つの入力端子には、スイッチS3からの信号とオア
ゲート107を介したフィルム終端検出信号が供給され
るので、アンドゲート108からマグネット制御部10
9にマグネット励磁信号が供給され、これによりマグネ
ット80が励磁される。このときアーマチャ81aがマ
グネット80に吸引されるので切換レバー81が反時計
方向に回動して図6(b)に示すように遊星ギア脚部2
2aを押圧する。従って、遊星ギア22が巻戻しギア6
6と歯合される。一方、フィルム終端検出信号はモータ
制御部101にも供給されているのでモータ10が逆転
される。すなわち、このフィルム終端検出信号とスイッ
チS3からの信号が巻戻し信号として機能する。
【0051】しかして、上述したと同様に遊星ギア18
がギア19と歯合してモータ10の回転がサンギア21
に伝達される。ここでサンギア21の腕21aは反時計
方向に揺動しようとするが、上述したように遊星ギア2
2の脚22aが伝達経路切換レバー81により規制され
ているので遊星ギア22は巻戻しギア66と歯合し、以
って、モータ10の回転が巻戻しギア66に伝達される
ことになりフィルムが巻戻される。フィルムの巻戻しに
よりスプール9が回転し、それによりギア50が回転す
るのでロッド50aを介してギア62が反時計方向に回
転し腕62aが反時計方向に揺動する。従って、腕62
aに軸支された遊星ギア63がスプロケットギア54か
ら離れる。また、フィルムの巻戻し方向の移送によりス
プロケット53が反時計方向に回転するので、腕54a
が反時計方向に揺動し、これにより遊星ギア55とチャ
ージギア56とが離間され、以って、フィルム巻戻し中
にチャージ部材59は摺動せず、またカムスイッチS6
もそのまま、すなわち開放状態を維持する。
【0052】ここで、フィルムが完全に巻戻されると、
その付勢力がフィルムにより抑止されていたフィルム終
端検知ピン76が開放されるのでスイッチS7が開放さ
れ、これによりモータ停止信号がモータ制御部101に
供給されてモータ10が停止する。一方、スイッチS7
の開放信号はマグネット制御部109にも供給され、こ
れによりマグネット80が消磁される。すると切換レバ
ー81が不図示のばねにより時計方向に回動して、遊星
ギア脚部22aから離間した位置、すなわち、遊星ギア
22がギア23と歯合する動きを規制しない位置まで移
動する。なお、撮影レンズが収納されている場合にはフ
ィルム終端検出信号は出力されないので、自動巻戻し機
能は存在しない。また、上述した自動フィルム巻戻しに
よりレンズ鏡筒ブロック8が収納されると、上述したと
同様によりレンズ位置選択レバー40は自動的にレンズ
繰込み位置に復帰する。
【0053】手動巻戻し この場合には、撮影レンズが突出していても収納されて
いてもフィルムを巻戻すことができる。撮影レンズが突
出されている状態で巻戻しレバー65を操作すると、ま
ずスイッチS5が閉成されてモータ逆転信号が逆転信号
発生部103から出力されてモータ10が逆転され、こ
れにより上述したと同様にレンズ鏡筒ブロック8が収納
され始める。レンズ鏡筒ブロック8が完全に収納される
とスイッチS3が閉成されるのでアンドゲート108に
閉成信号が供給される。このとき、オアゲート107を
介してスイッチS5の閉成信号もアンドゲート108に
入力されているのでアンドゲート108からマグネット
制御部109に励磁信号が出力され、これによりマグネ
ット80が励磁される。これによりアーマチャ81aが
マグネット80に吸着され切換レバー81が上述したよ
うに遊星ギア22を変位させるので遊星ギア22が巻戻
しギア66と歯合し、これにより巻戻しが行なわれる。
ここではスイッチS5およびスイッチS3からの信号が
巻戻し信号として機能する。フィルムの巻戻しが終了す
るとスイッチS7が開放されるので、上述したようにモ
ータ10が停止するとともにマグネット80も消磁され
る。この場合も上述したと同様にレンズ位置選択レバー
40は自動的にレンズ繰込み位置に復帰する。
【0054】一方、撮影レンズが収納されている状態で
巻戻しレバー65を操作すると、まずスイッチS5が閉
成されてモータ逆転信号が逆転信号発生部103から出
力されてモータ10が逆転を開始する。このとき、スイ
ッチS3はすでに閉成しているので、アンドゲート10
8には、スイッチS3からの閉成信号とスイッチS5か
らの閉成信号が供給され、これによりアンドゲート10
8から励磁信号が出力されてマグネット80が励磁され
る。従って、上述したように遊星ギア22が巻戻しギア
66と歯合してフィルムが巻戻される。すなわち、この
場合、巻戻しレバー65の操作により直ちにフィルムの
巻戻しが始まる。フィルムが完全に巻戻されるとスイッ
チS7が開放されてモータ10が停止するとともにマグ
ネット80が消磁されるのは上述の場合と同様である。
巻戻されたフィルムを取り出すためカメラ裏蓋(不図
示)を開けるとそれによりピン72も動くので、ピン7
2に抑止されていた係止レバー70がばね71により矢
印方向に移動する。これにより係止レバー69がピン7
0aから開放されるので、ばね69により巻戻しレバー
65が元の位置に復帰する。
【0055】以上の実施例では、レンズ位置選択レバー
40が切換操作部材を、レバー31がレンズ駆動手段
を、スプール9が巻上げ手段を、フォーク67が巻戻し
手段を、ギア12〜24,50〜52および66が伝達
手段を、スイッチSW5およびフィルム終端検出信号発
生部106が第1の検出手段を、スイッチSW3および
SW4が第2の検出手段を、図7に示す制御系およびマ
グネット80が制御手段をそれぞれ構成する。なお、カ
ム部材の各カムの形状は実施例に限定されず、ロッド2
8bを溝カムと連動するようにしたり、ピン31aを面
カムと連動させてもよい。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、撮影可能な第1の状態
のときにフィルム巻上げ手段とレンズ駆動手段へモータ
の回転が伝達され、第2の状態のときにフィルム巻戻し
手段へモータの回転が伝達されてレンズ駆動手段または
フィルム巻上げ手段への回転伝達が禁止されるので、正
逆転可能な単一のモータの回転を3つの手段のいずれか
へ必要に応じて的確に振り分けることができる。また、
フィルムの巻戻しが必要なときには、撮影レンズを収納
位置に駆動してから巻戻しを開始するようにしたので、
巻戻し中に撮影レンズをぶつけて破損するといった不都
合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラの各部を示す分解斜視図。
【図2】図1の上部の拡大図。
【図3】図1の下部の拡大図。
【図4】図1に示すカム部材の正面図。
【図5】図1に示すカム部材の平面図であり、(a)は
レンズ収納位置のときの平面図、(b)はレンズ突出位
置のときの平面図。
【図6】巻戻し駆動系を示す平面図。
【図7】本発明に係るカメラのモータ制御系を示すブロ
ック図。
【図8】レンズ位置選択スイッチの平面図。
【図9】レンズ位置検出スイッチの平面図。
【符号の説明】
2 レンズ鏡筒 3a,3b ロッド 4a,4b レンズカバー 5 駆動リング 6 閃光装置 7a,7b ロッド 8 レンズ鏡筒ブロック 8a ピン 9 スプール 10 モータ 11 カム部材 24 ギア 25 面カム 25a,25c 面カムの傾斜面 25b 面カムの平坦面 26 溝カム 26a,26b,26c 溝カムの溝部 28 レバー 31 レバー 31a ピン 33 レバー 34 ギア 35 ラック 36 ばね 40 レンズ位置選択レバー 65 巻戻しレバー 66 ギア 67 フォーク 80 マグネット 81 伝達経路切換レバー 101 モータ制御部 103 モータ逆転信号発生部 104 モータ正転信号発生部 105 モータ停止信号発生部 106 フィルム終端検出信号発生部 109 マグネット制御部 S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7 スイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影可能状態と撮影不能状態との間で切
    換操作可能な切換操作部材と撮影レンズを突出状態と
    収納状態との間で駆動するレンズ駆動手段と、フィルム
    を巻上げる巻上げ手段と、フィルムを巻戻す巻戻し手段
    と、正逆転が可能なモータとを具備したカメラにおい
    て、 前記モータの回転を前記レンズ駆動手段、前記巻上げ手
    および前記巻戻し手段のいずれかに択一的に伝達する
    伝達手段と、フィルムの全駒の撮影が終了したこと、またはフィルム
    巻戻し操作がなされたことを検出して第1の信号を出力
    する第1の検出手段と、 前記撮影レンズが前記収納位置にあることを検出して第
    2の信号を出力する第2の検出手段と、 前記切換操作部材が前記撮影可能状態 にあるときは前記
    モータの一方向への回転が前記巻上げ手段に伝達され他
    方向への回転が前記レンズ駆動手段に伝達されるよう
    に、前記切換操作部材が前記撮影不能状態にあるときは
    前記モータの回転が前記巻戻し手段へ伝達されかつ前記
    モータから前記巻上げ手段および前記レンズ駆動手段の
    少なくともいずれか一方への回転伝達が禁止されるよう
    に前記伝達手段を制御するとともに、前記第1の信号が
    出力されかつ前記第2の信号が未出力のときに、前記撮
    影レンズを前記収納位置に駆動すべく前記モータの回転
    が前記レンズ駆動手段へ伝達されるように前記伝達手段
    を制御し、前記第1の信号の出力後に前記第2の信号が
    出力されると、巻戻しを行うべく前記モータの回転が前
    記巻戻し手段に伝達されるように前記伝達手段を制御す
    制御手段とを具備したことを特徴とするカメラ。
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