JP2536370B2 - インチワ―ム - Google Patents

インチワ―ム

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JP2536370B2
JP2536370B2 JP4253246A JP25324692A JP2536370B2 JP 2536370 B2 JP2536370 B2 JP 2536370B2 JP 4253246 A JP4253246 A JP 4253246A JP 25324692 A JP25324692 A JP 25324692A JP 2536370 B2 JP2536370 B2 JP 2536370B2
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JP
Japan
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hole
stator
rotor
operating rod
actuator
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太田泰能
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Shimadzu Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23QDETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
    • B23Q5/00Driving or feeding mechanisms; Control arrangements therefor
    • B23Q5/22Feeding members carrying tools or work
    • B23Q5/34Feeding other members supporting tools or work, e.g. saddles, tool-slides, through mechanical transmission
    • B23Q5/50Feeding other members supporting tools or work, e.g. saddles, tool-slides, through mechanical transmission feeding step-by-step

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボット、マニピュレ
ータ、テーブル等に組み込んでアクチュエータとして利
用可能なインチワームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロボットやマニピュレータには、多くの
アクチュエータが組み込まれている。しかして、従来の
アクチュエータには、リニア型、回転型ともに、モータ
式、電磁式、超音波式などが一般に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、それらのア
クチュエータにはそれぞれ次のような欠点がある。先
ず、AC・DCモータやステップモータに代表されるモ
ータ式にあっては、AC・DCモータが高分解能の回転
を得るために減速機を必要としそのバックラッシュによ
り高精度の位置決めができない欠点を有し、ステップモ
ータがマイクロステップ駆動で高分解能の回転を得るよ
うにしていることにより停止時に常時通電しておかなけ
ればならない欠点を有している。一方、電磁式や超音波
式にあっては、高精度の位置決めを行うためにエンコー
ダを取り付けてフィードバックを行う必要があり、機構
や制御が複雑になる欠点を有している。
【0004】これに対して、近時、圧電素子を用いたイ
ンチワーム式のものが考えられている。インチワーム式
によると、圧電素子を1パルスごとに駆動するためオー
プン制御でも正確な位置決めができ、停止時には圧電素
子が被駆動体に保持力を作用させるため別段のロック機
構を不要にでき、構成もコンパクトにできる効果が期待
できる。しかし、現存するものはリニア型だけであっ
て、その構造も比較的複雑なものであり、また回転型は
未だ開発されるに至っていない。その上、従来において
ロボットのアーム等に直線運動と回転運動の双方の動作
を与えるためには、リニア型には上記インチワーム式を
用いることができるにしても、回転型には既往のモータ
式、電磁式あるいは超音波式のアクチュエータを用いざ
るを得ず、そのアクチュエータが有する欠点のほか、ア
クチュエータの種類が異なるために2種類のドライバが
必要になるという新たな不具合が生じる。
【0005】本発明は、このような実状に鑑みてなされ
たものであって、比較的簡単な構造の回転型インチワー
ムおよび固定型インチワームを開発し、それに基づいて
叙述の不具合を一挙に解決することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、次のような構成を採用したものであ
る。
【0007】すなわち、本発明に係るインチワームは、
先ず回転型として、略半径方向に拡縮可能な孔を有しそ
の孔に作動杆が挿入された固定子と、その固定子孔を拡
縮駆動する固定子用アクチュエータ要素と、略半径方向
に拡縮可能な孔を有しその孔に前記作動杆が挿入された
回転子と、その回転子孔を拡縮駆動する回転子用アクチ
ュエータ要素と、前記回転子孔から偏位した部位に設け
られ該回転子を前記固定子を足場にして作動杆の軸心回
りに付勢する回転用アクチュエータ要素とを具備してな
り、前記各アクチュエータ要素を駆動して前記回転子に
前記固定子に対する正方向又は逆方向の微小回転運動を
繰り返し与えることにより、作動杆をパルス状に回転駆
動し得るように構成したことを特徴とする。
【0008】また、回転及びリニア型として、略半径方
向に拡縮可能な孔を有しその孔に作動杆が挿入された固
定子と、その固定子孔を拡縮駆動する固定子用アクチュ
エータ要素と、略半径方向に拡縮可能な孔を有しその孔
に前記作動杆が挿入された回転子と、その回転子孔を拡
縮駆動する回転子用アクチュエータ要素と、前記回転子
孔から偏位した部位に設けられ該回転子を前記固定子を
足場にして作動杆の軸心回りに付勢する回転用アクチュ
エータ要素と、略半径方向に拡縮可能な孔を有しその孔
に前記作動杆が挿入された移動子孔と、この移動子孔を
拡縮駆動する移動子用アクチュエータ要素と、前記移動
子を前記固定子を足場にして作動杆の軸心方向に付勢す
る移動用アクチュエータ要素とを具備してなり、前記各
アクチュエータ要素を駆動して、前記回転子に前記固定
子に対する正方向又は逆方向の微小回転運動を繰り返し
与えることにより作動杆をパルス状に回転駆動し、前記
移動子に前記固定子に対する正方向又は逆方向の微小直
線運動を繰り返し与えることにより、作動杆をパルス状
回転駆動および進退駆動し得るように構成したことを
特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1に係る発明の基本的な作用を、制御手
段の一制御態様に沿ってステップ1〜ステップ6の6段
階に分けて説明する。先ず、初期状態で、固定子用アク
チュエータを通じて固定子孔を縮径させ、回転子用アク
チュエータを通じて回転子孔を縮径させ、回転用アクチ
ュエータを縮退させておく。この状態で、作動杆は固定
子および回転子にグリップされる。次に、ステップ1で
固定子用アクチュエータ要素を通じて固定子孔を拡径さ
せる。これにより、作動杆が固定子から開放され、回転
子にのみグリップされた状態になる。そして、ステップ
2で回転用アクチュエータ要素を伸長させて回転子を軸
心回りに正回転付勢する。これにより、回転子が所定角
度だけ回転し、このとき回転子にグリップされた作動杆
も同一角度だけ回転する。その後、ステップ3で固定子
用アクチュエータ要素を通じて固定子孔を縮径させると
ともに、ステップ4で回転子用アクチュエータ要素を通
じて回転子孔を拡径させる。これにより、作動杆が回転
子から開放され固定子にのみグリップされる。その状態
から、ステップ5で回転用アクチュエータ要素を縮退さ
せて回転子を軸心回りに逆回転付勢する。これにより、
作動杆がその位置に保持されたままで、回転子のみが所
定角度だけ逆回転して元の位置に戻る。そして、最後に
ステップ6で回転子用アクチュエータ要素を通じて回転
子孔を縮径させ、冒頭に述べた初期状態に戻る。以上の
ような動作が繰り返されることにより、作動杆はパルス
状に正回転駆動されることになる。また、このような制
御が逆に行われれば、作動杆の逆回転動作が実現され
る。
【0010】一方、請求項2に係る発明のうち、先ず進
退動作のみに関わる作用を、制御手段の一制御態様に沿
ってステップ1〜ステップ6の6段階に分けて説明す
る。先ず、初期状態で、固定子用アクチュエータ要素
通じて固定子孔を縮径させ、移動子用アクチュエータ
を通じて移動子孔を縮径させ、移動用アクチュエータ
要素を縮退させておく。この状態で、作動杆は固定子お
よび移動子にグリップされる。次に、ステップ1で固定
子用アクチュエータ要素を通じて固定子孔を拡径させ
る。これにより、作動杆が固定子から開放され、移動子
にのみグリップされた状態になる。そして、ステップ2
で移動用アクチュエータ要素を伸長させて移動子を軸心
方向に前進付勢する。これにより、移動子が所定ストロ
ークだけ前進し、このとき移動子にグリップされた作動
杆も同一ストロークだけ移動する。その後、ステップ3
で固定子用アクチュエータ要素を通じて固定子孔を縮径
させるとともに、ステップ4で移動子用アクチュエータ
要素を通じて移動子孔を拡径させる。これにより、作動
杆が移動子から開放され固定子にのみグリップされる。
その状態から、ステップ5で移動用アクチュエータ要素
を縮退させて移動子を軸心方向に後退付勢する。これに
より、作動杆がその位置に保持されたままで、移動子の
みが所定ストロークだけ移動して元の位置に戻る。そし
て、最後にステップ6で移動子用アクチュエータ要素を
通じて移動子孔を縮径させ、冒頭に述べた初期状態に戻
る。以上のような動作が繰り返されることにより、作動
杆はパルス状に前進駆動されることになる。また、この
ような制御が逆に行われれば、作動杆の後退動作が実現
される。そして、この請求項2では、前記請求項1に係
る発明の構成要素を全て包含しているため、作動杆に回
転動作のみを行わせる事も勿論可能になる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して説
明する。
【0012】このインチワームは、図1に示すように、
ガイド2に固定子3、固定子用アクチュエータ要素たる
圧電素子a、回転子4、回転子用アクチュエータ要素た
る圧電素子c、回転用アクチュエータたる圧電素子e、
移動子5、移動子用アクチュエータ要素たる圧電素子
b、並びに、移動用アクチュエータ要素たる圧電素子d
を組み込み、それらの適宜位置に作動杆たる軸状のアー
ム1を挿通してなる。
【0013】ガイド2は、頂板部21、底板部22およ
び側板部23からなる側面視コ字形をなすもので、頂板
部21と底板部22にそれぞれ前記アーム1が挿通され
ている。側板部23の側縁中央には突片24が突設され
ている。
【0014】固定子3は、図1〜図3に示すように、ヒ
ンジ部31によって連結された基端部32および先端部
33と、その先端部33の中央に肉厚方向に穿設された
軸挿通用の固定子孔34と、先端部33を左右に分断し
て固定子孔34を先端側に開放する切込み35と、前記
固定子孔34と前記ヒンジ部31との間に穿設された矩
形孔36とを具備してなるもので、その矩形孔36に前
記圧電素子aを組み込んだ状態で基端部32をガイド2
の内周に固着し、その固定子孔34にアーム1を挿通さ
せている。この圧電素子aには例えばPZT(登録商
標)が用いられ、その作動方向は、図6および図7に示
すように前記ヒンジ部31を支点にして先端部33を左
右に押し開く方向に設定されている。すなわち、印加電
圧がLレベルのときは図6に示す位置に縮退して固定子
孔34を縮径させその結果固定子孔34にアーム1をグ
リップさせるとともに、印加電圧がHレベルのときは図
7に示す位置まで伸長して固定子孔34を拡径させその
固定子孔34からアーム1を解放するようになってい
る。
【0015】回転子4は、図1、図2及び図4に示すよ
うに、ヒンジ部41、42によって連結された基端部4
3、中間部44および先端部45と、その先端部45の
中央に肉厚方向に穿設された軸挿通用の回転子孔46
と、先端部45を左右に分断して固定子孔46を先端側
に開放する切込み47と、前記回転子孔46と前記ヒン
ジ部42との間に穿設された矩形孔48とを具備してな
るもので、その矩形孔48に前記圧電素子cを組み込む
とともに、基端部43に圧電素子eの一端を固着してい
る。そして、圧電素子eの他端をガイド2の突片24に
固着し、その状態で、回転子孔46にアーム1を挿通さ
せている。圧電素子c、eは例えばPZTで、圧電素子
cの作動は、印加電圧がLレベル(Hレベル)のときに
縮退(伸長)してヒンジ部42を支点にして図6(図
7)に示すように回転子孔46の縮径動作(拡径動作)
すなわちアーム1に対するグリップ動作(解放動作)を
随伴させ、圧電素子eの作動は、印加電圧がLレベル
(Hレベル)のときに突片24を足場にしてアーム1の
軸心mに対して垂直な方向に縮退(伸長)し図11(図
13)に示すように回転子4の基端43を基準位置(回
転位置)に保持するようになっている。なお、この圧電
素子eが作動するときは、ヒンジ部41が変形しながら
基端部43と中間部44の連結部分の歪みを吸収する。
【0016】移動子5は、図1、図2及び図5に示すよ
うに、ヒンジ部51によって連結された基端部52およ
び先端部53と、その先端部53の中央に肉厚方向に穿
設された軸挿通用の移動子孔54と、先端部53を左右
に分断して固定子孔54を先端側に開放する切込み55
と、前記移動子孔54と前記ヒンジ部51との間に穿設
された矩形孔56とを具備してなるもので、その矩形孔
56に圧電素子bを組み込んだ状態で、その移動子孔5
4にアーム1を挿通させるとともに、その移動子5と前
記固定子3の互いに対向する面の間に圧電素子dを介挿
している。圧電素子b、dは例えばPZTで、圧電素子
bの作動は、印加電圧がLレベル(Hレベル)のときに
縮退(伸長)してヒンジ部51を支点にして図6(図
7)に示すように移動子孔54の縮径動作(拡径動作)
すなわちアーム1に対するグリップ動作(解放動作)を
随伴させ、圧電素子dの作動は、印加電圧がLレベル
(Hレベル)のときに固定子3を足場にしてアーム1の
軸心m方向に縮退(伸長)し図20(図21)に示すよ
うに移動子5を基準位置(ストローク位置)に保持する
ようになっている。
【0017】なお、6、7はそれぞれ圧電素子dを装着
するためのプレートであって、一方のプレート6は前記
固定子3の面に添設されてその先端部33の動作を妨げ
ない部位を固着され、他方のプレート7は前記移動子5
の面に添設されてその先端部53の動作を妨げない部位
を固着されている。
【0018】ここにおいて、図8はインチワームを回転
駆動する際の制御の概要をタイムチャートで示し、図1
0〜図17はその際の回転子4の作動の様子を移動子5
を省略して示している。以下、これらの図に沿って、本
実施例の作動を説明する。
【0019】先ず、図8を見ると、この制御は6つのス
テップからなっている。初期状態では、各アクチュエー
タa〜eの印加電圧は全てLレベル(あるいは無通電)
とされ、圧電素子a、c、bがそれぞれ固定子孔34、
回転子孔46、移動子孔54を縮径させて、それらの孔
34、46、54にアーム1をグリップさせ、圧電素子
dは移動子5を基準位置に保持し、圧電素子eは回転子
4を基準位置に保持している。次に、ステップ1で圧電
素子a、bの印加電圧をHレベルにし、固定子孔34お
よび移動子孔54を拡径させてアーム1を解放する。こ
れにより、アーム1は回転子4にのみグリップされた状
態になる(図10および図11)。そして、ステップ2
で圧電素子eの印加電圧をHレベルにする。これによ
り、回転子4がアーム1の軸心m回りに回転位置まで駆
動され、このとき回転子4にグリップされたアーム1も
同一角度だけ回転する(図12および図13)。その
後、ステップ3で圧電素子aの印加電圧をLレベルに落
とすとともに、ステップ4で圧電素子cの印加電圧をH
レベルにする。これにより、アーム1が固定子3にのみ
グリップされた状態になる(図14および図15)。そ
して、ステップ5で圧電素子eの印加電圧をLレベルに
落として回転子4を軸心m回りに基準位置まで逆回転さ
せる(図16および図17)。このとき、アーム1は固
定子3にのみグリップされているので不動である。そし
て、最後にステップ6で圧電素子cの印加電圧をLレベ
ルに落として、圧電素子b以外の全ての圧電素子a、c
〜eの印加状態を初期状態に戻す。圧電素子b、dは後
述するリニア駆動用であるためここでは回転動作を妨げ
ないよう常にHレベルまたはLレベルに保持される。以
上のようにして、ステップ1〜6の1サイクルで図11
の位置にあったアーム1上のX点が図17の位置まで移
動したことになり、このようなサイクルを繰り返すこと
により、アーム1をパルス状に回転駆動することが可能
となる。図9は図8のチャートとほぼ左右対称をなして
おり、このチャートに沿って圧電素子a〜eを制御する
ことによりアーム1の逆回転駆動を実現することができ
る。
【0020】一方、図18はインチワームをリニア駆動
する際の制御の概要をタイムチャートで示し、図20〜
図23はその際の移動子5の作動の様子を回転子4を省
略して示している。
【0021】先ず、図18を見ると、この制御も6つの
ステップからなっている。初期状態では、各アクチュエ
ータa〜eの印加電圧は全てLレベル(あるいは無通
電)とされ、圧電素子a、c、bがそれぞれ固定子孔3
4、回転子孔46、移動子孔54を縮径させて、それら
の孔34、46、54にアーム1をグリップさせ、圧電
素子dは移動子5を基準位置に保持し、圧電素子eは回
転子4を基準位置に保持している。次に、ステップ1で
圧電素子a、cの印加電圧をHレベルにし、固定子孔3
4および回転子孔46を拡径させてアーム1を解放す
る。これにより、アーム1は移動子5にのみグリップさ
れた状態になる(図20)。そして、ステップ2で圧電
素子dの印加電圧をHレベルにする。これにより、移動
子5がアーム1の軸心m方向に所定ストローク位置まで
付勢され、このとき移動子5にグリップされたアーム1
も同一ストロークだけ移動する(図21)。その後、ス
テップ3で圧電素子aの印加電圧をLレベルに落とすと
ともに、ステップ4で圧電素子bの印加電圧をHレベル
にする。これにより、アーム1が固定子3にのみグリッ
プされた状態になる(図22)。そして、ステップ5で
圧電素子dの印加電圧をLレベルに落として移動子5を
軸心mに沿って基準位置まで逆ストロークさせる(図2
3)。このとき、アーム1は固定子3にのみグリップさ
れているので不動である。そして、最後にステップ6で
圧電素子bの印加電圧をLレベルに落として、圧電素子
c以外の全ての圧電素子a、b、d、eの印加状態を初
期状態に戻す。圧電素子c、eは前述した回転駆動用で
あるためここではリニア動作を妨げないよう常にHレベ
ルまたはLレベルに保持される。以上のようにして、ス
テップ1〜6の1サイクルで図20の位置にあったアー
ム1上のY点が図23の位置まで移動したことになり、
このようなサイクルを繰り返すことにより、アーム1を
パルス状にリニア駆動することが可能となる。図19は
図18のチャートとほぼ左右対称をなしており、このチ
ャートに沿って圧電素子a〜eを制御することによりア
ーム1の逆方向のリニア駆動を実現することができる。
【0022】以上のようにして、図示インチワームは、
アクチュエータ要素として圧電素子a〜eのみを用い、
それらのパルス駆動を通じてアーム1の回転動作だけで
はなくリニア動作をも実現するものであるから、オープ
ン制御でも正確な位置決めができ、停止時には圧電素子
a〜eからアーム1に保持力が作用するため別段のロッ
ク機構を不要にでき、アクチュエータとしての全体構成
も各圧電素子a〜e自体が小形、軽量であることに加え
て回転動作とリニア動作の双方を単一のインチワームが
果たすことで、回転形とリニア形とで別異のアクチュエ
ータを採用する場合に比べて全体の小形、軽量化を更に
促進することができ、また、これに伴ってアーム1に対
する負荷軽減の効果も果たされる。また、図示インチワ
ームは単一のドライバのみによって駆動できるため、2
種類のドライバを必要とする場合に比べて全体の小形、
軽量化を一層促進することが可能になる。さらにまた、
本実施例によれば、各圧電素子a〜eへの電圧印加の周
期及び電圧の大きさを変えることで、インチワームの作
動速度を容易に設定できる利点も得られる。
【0023】なお、本発明は上述した実施例のみに限定
されるものではない。例えば、前記実施例においてアー
ム1を固定すれば、インチワーム自体に回転およびリニ
ア動作を行わせることができる。また、回転動作のみを
行うインチワームを構成する場合には、移動子5、圧電
素子b、dをそれぞれ撤去し残った圧電素子a、c、e
に対して同様の制御を行えばよい。同様の趣旨で回転動
作のみを行わせるように構成することもできる。さら
に、上記実施例ではアクチュエータ要素としてPZTを
用いたが、それ以外のアクチュエータ要素、例えば形状
記憶合金や磁歪素子などの機能素子、あるいはソレノイ
ドのような電磁アクチュエータを用いることもできる。
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
変形が可能である。
【0024】
【発明の効果】本発明に係るインチワームは、以上説明
したように、圧電素子等のアクチュエータ要素を用い、
それらのパルス駆動を通じて作動杆の回転動作を実現す
るものであるから、オープン制御でも正確な位置決めが
でき、停止時にはそれらのアクチュエータ要素から作動
杆に保持力を作用させることが容易であって別段のロッ
ク機構を不要にでき、アクチュエータとしての全体構成
も各アクチュエータ要素自体に比較的小形、軽量なもの
を用いることができるため、従来の回転型アクチュエー
タに比べて小形、軽量化を果たし、また作動杆に対する
負荷軽減を果たすことができる。以上の効果は回転及び
リニア型においても同様である。特に、回転及びリニア
動作を単一のインチワームで実現するように構成した場
合には、固定子や固定子用アクチュエータ要素、さらに
ドライバをも共用できることから、回転形とリニア形と
で別異のアクチュエータを構成する場合に比べて全体の
コンパクト化および作動杆に対する負荷軽減の効果を一
層促進する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す分解斜視図。
【図2】同実施例の正面図。
【図3】図2におけるIII-III 線断面図。
【図4】図2におけるIV-IV 線断面図。
【図5】図2におけるV-V 線断面図。
【図6】同実施例における圧電素子a、b、cの作用説
明図。
【図7】図6に対応した作用説明図。
【図8】同実施例においてアームを正転駆動する時の制
御の概要を示すチャート図。
【図9】同実施例においてアームを逆転駆動する時の制
御の概要を示すチャート図。
【図10】同実施例においてアームを回転駆動する時の
固定子と回転子の様子を示す一部省略した正面図。
【図11】同実施例においてアームを回転駆動する時の
回転子の様子を示す図4に対応した底面図。
【図12】図10に対応した作用説明図。
【図13】図11に対応した作用説明図。
【図14】図10に対応した作用説明図。
【図15】図11に対応した作用説明図。
【図16】図10に対応した作用説明図。
【図17】図11に対応した作用説明図。
【図18】同実施例においてアームを正方向へリニア駆
動する時の制御の概要を示すチャート図。
【図19】同実施例においてアームを逆方向へリニア駆
動する時の制御の概要を示すチャート図。
【図20】同実施例においてアームをリニア駆動する時
の全体の様子を示す図。
【図21】図20に対応した作用説明図。
【図22】図20に対応した作用説明図。
【図23】図20に対応した作用説明図。
【符号の説明】
1…作動杆(アーム) 3…固定子 4…回転子 5…移動子 34…固定子孔 46…回転子用孔 54…移動子孔 a…固定子用アクチュエータ要素(圧電素子) b…移動子用アクチュエータ要素(圧電素子) c…回転子用アクチュエータ要素(圧電素子) d…移動用アクチュエータ要素(圧電素子) e…回転用アクチュエータ要素(圧電素子)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略半径方向に拡縮可能な孔を有しその孔に
    作動杆が挿入された固定子と、その固定子孔を拡縮駆動
    する固定子用アクチュエータ要素と、略半径方向に拡縮
    可能な孔を有しその孔に前記作動杆が挿入された回転子
    と、その回転子孔を拡縮駆動する回転子用アクチュエー
    タ要素と、前記回転子孔から偏位した部位に設けられ該
    回転子を前記固定子を足場にして作動杆の軸心回りに付
    勢する回転用アクチュエータ要素とを具備してなり、前
    記各アクチュエータ要素を駆動して前記回転子に前記固
    定子に対する正方向又は逆方向の微小回転運動を繰り返
    し与えることにより、作動杆をパルス状に回転駆動し得
    るように構成したことを特徴とするインチワーム。
  2. 【請求項2】略半径方向に拡縮可能な孔を有しその孔に
    作動杆が挿入された固定子と、その固定子孔を拡縮駆動
    する固定子用アクチュエータ要素と、略半径方向に拡縮
    可能な孔を有しその孔に前記作動杆が挿入された回転子
    と、その回転子孔を拡縮駆動する回転子用アクチュエー
    タ要素と、前記回転子孔から偏位した部位に設けられ該
    回転子を前記固定子を足場にして作動杆の軸心回りに付
    勢する回転用アクチュエータ要素と、略半径方向に拡縮
    可能な孔を有しその孔に前記作動杆が挿入された移動子
    孔と、この移動子孔を拡縮駆動する移動子用アクチュエ
    ータ要素と、前記移動子を前記固定子を足場にして作動
    杆の軸心方向に付勢する移動用アクチュエータ要素とを
    具備してなり、前記各アクチュエータ要素を駆動して
    前記回転子に前記固定子に対する正方向又は逆方向の微
    小回転運動を繰り返し与えることにより作動杆をパルス
    状に回転駆動し、前記移動子に前記固定子に対する正方
    向又は逆方向の微小直線運動を繰り返し与えることによ
    り、作動杆をパルス状に回転駆動および進退駆動し得る
    ように構成したことを特徴とするインチワーム。
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