JP2533277B2 - ホトクロミックナフトピラン化合物 - Google Patents

ホトクロミックナフトピラン化合物

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JP2533277B2 JP4502299A JP50229992A JP2533277B2 JP 2533277 B2 JP2533277 B2 JP 2533277B2 JP 4502299 A JP4502299 A JP 4502299A JP 50229992 A JP50229992 A JP 50229992A JP 2533277 B2 JP2533277 B2 JP 2533277B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D311/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings
    • C07D311/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D311/78Ring systems having three or more relevant rings
    • C07D311/92Naphthopyrans; Hydrogenated naphthopyrans
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なナフトピラン化合物に関する。より詳
細には、本発明は新規なホトクロミックなナフトピラン
化合物および、この新規なナフトピラン化合物を含有す
る組成物および用品に関する。太陽光または水銀灯の光
に含まれる紫外線光のごとき紫外線を含む光に露光され
ると、多くのホトクロミック化合物は可逆的に変色す
る。紫外線照射が途絶えると、かかるホトクロミック化
合物はその本来の色もしくは無色の状態に戻る。
様々な種類のホトクロミック化合物が合成され、光に
より誘導される可逆的な変色や暗色化が必要とされる用
途への使用が示唆されている。米国特許第3,567,605号
(ベッカー(Becker))は、ある種のベンゾピラン類お
よびナフトピラン類を含む一連のピラン誘導体を開示す
る。これらの化合物はクロメン誘導体として示され、例
えば約−40℃以下の温度において紫外線の照射により無
色から黄色−オレンジ色に変色することが報告されてい
る。また、この化合物は可視光線による照射、または温
度を−10℃から0℃の範囲へ上げることにより、着色状
態から無色へと戻ることが報告されている。米国特許第
4,563,458号はある種のアミン類と反応させて医薬に用
いられる4−アミノメチレン−クロマン類および−クロ
メン類を合成するのに用いる、クロマン−4−アルデヒ
ド類の前駆体として2H−クロメン類を開示している。
欧州特許公開第246,114号はアダマンタン基がピラン
環の酸素原子の隣接位に結合しているホトクロミックな
スピロピラン類を開示する。米国特許第4,818,096およ
び欧州特許公開第250,193号は、欧州特許公開第246,114
号のホトクロミックスピロピラン類を、ピラン環の酸素
隣接位にアミノフェニル置換基を有する青色のホトクロ
ミックベンゾピランと組み合わせて被覆又は含浸させた
光反応性プラスチックレンズを開示する。欧州特許公開
第294,056号はホトクロミック性を有するポリウレタン
プラスチックの製造方法を開示する。可逆的に開裂する
ホトクロミック化合物もその中に開示されており、これ
にはナフトピラン誘導体であってピラン環の酸素原子の
隣接位がジ(p−メトキシフェニル)置換基により置換
されているものを含む。
パドワら、ジェイ・オーグ・ケム(J.Org.Chem.)第4
0巻8号(1975年)第1142頁には、2,2−ジメチルベンゾ
ピランおよび関連化合物の光化学反応の研究が開示され
ており、副生成物の同定をして開環着色中間体および最
終的な無色のフェノールへの経路を示唆している。著者
らは着色したものを試験し、これが室温では不安定であ
ることを報告している。この著者らは試験した化合物の
安定性を改善する方法も既知のピラン化合物の構造に加
えるべきいかなる改変をも示唆してはいない。
本発明の少なくとも1のオルト−置換フェニル置換基
をピラン環を3位に有する新規な可逆的なホコクロミッ
クナフトピラン化合物に関する。これらの化合物は高い
活性化強度と合理的な脱色速度を有する。
発明の詳細な説明 近年、ホトクロミックなプラスチック材料が、特に眼
用プラスチック製用品として注目を集めている。特に、
ホトクロミックプラスチック眼用レンズはガラスレンズ
と比べて重量の点で有利である。さらに、車および飛行
機のごとき乗物用透明ホトクロミック材料は、その透明
性が強い安定性を提供することから非常に重要である。
通常の眼用レンズのごとき光学製品として適用するの
に理想的なホトクロミック化合物は、(a)近紫外線で
着色するための高い量子効率、(b)白色光によるブリ
ーチのために低い量子収量および(c)周囲温度におけ
る比較的速い熱フェード、しかしこの速度は白色光での
ブリーチと熱フェードの組み合わせにより強い太陽光の
紫外線成分による着色を妨げるほど速くはない。
3,3−ジフェニル−3H−ナフト[2,1−b]ピランのご
とき化合物は近紫外線に露光すると変色する;しかしな
がら、室温およびそれ以上の温度では、この化合物のブ
リーチ速度が速すぎるため眼用レンズに用いることがで
きない。フェニル環のメタおよびパラ位を置換した化合
物のブリーチ速度は一層速くなり、それゆえさらに低い
着色強度となる。化合物、2,2−ジフェニル−2H−ナフ
ト[1,2−b]ピランもまた、室温において近紫外線光
への露光により着色するが適当な時間ではブリーチしな
い。メタおよびパラ位におけるフェニル置換基の置換は
試験化合物のブリーチ速度にほとんど影響を及ぼさな
い。
本発明は、近紫外線による着色のための高い量子効率
と受容し得るブリーチ速度を併せ持つ新規なナフトピラ
ン化合物を提供する。これらの化合物は少なくとも1つ
のオルト−置換フェニルの置換基をピラン環の3位に有
する、これは好ましくはモノオルト置換フェニル置換基
であり、以下の式Iにて示される: 式中、Bは以下の式IIで示され、B′は以下の式III
で示される: 本発明の新規なナフトピラン類はまた、上記式IIおよ
びIIIにて置換された形態として以下の式により示すこ
とができる: 上記式I−AおよびIIにおいて、Y1はC1〜C5アルキ
ル、C1〜C5アルコキシ、フルオロおよびクロロからなる
群から選択し得る。好ましくはY1はC1〜C3アルキル、C1
〜C3アルコキシおよびフルオロからなる群から選択され
る。式I−AおよびIIIにおいて、Z1は水素である。Y2
およびZ2はそれぞれC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキ
シ、シアノ、ヒドロキシ、ハロゲン、好ましくはクロロ
又はフルオロ、アクリリル、メタクリリル、アクリルオ
キシ(C1〜C4)アルキルおよびメタクリルオキシ(C1
C4)アルキルからなる群から選択し得る。好ましくは、
Y2とZ2はそれぞれC1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシお
よびフルオロからなる群から選択される。式I−A、II
およびIIIのaおよびbの記号はそれぞれ1および2か
らなる群から選択される整数である。
化学式Iのナフトピラン化合物のナフト部分は様々な
置換基で置換し得る。例えば、ナフト成分は、C1〜C10
直鎖および分岐鎖アルキル、C5〜C7シクロアルキル、フ
ェニル、モノ−またはジ−置換フェニル、C1〜C4アルコ
キシ、ハロゲンすなわち塩素、フッ素、ホウ素およびヨ
ウ素、アクリリル、メタクリリル、アクリルオキシ(C1
〜C4)アルキル、メタクリルオオキシ(C1〜C4)アルキ
ル、およびナフトピラン環に単結合で結合している5又
は6員のヘテロ環基、例えばフリルおよびチエニル基で
ある式IのR5〜R10により置換し得る。より好ましく
は、水素以外の場合には、R5〜R10はそれぞれC1〜C5
鎖または分岐鎖アルキル、例えばメチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、ブチルおよびフェニル、C5
C6シクロアルキル、例えばシクロペンチルおよびシクロ
ヘキシル、C1〜C3アルコキシ、例えばメトキシ、エトキ
シおよびプロポキシ、塩素(クロロ)、ホウ素(ブロ
モ)、2−または3−フリル、2−または3−チエニ
ル、フェニルおよびオルト−、メタ−またはパラ−置換
フェニルであってよい。上述の置換フェニルの置換基は
それぞれC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、クロロお
よびブロモからなる群から選択し得る。好ましくは、フ
ェニル基は1個の置換基で置換されており、その置換基
がパラ位にあるもの、例えばp−メチルフェニル、p−
クロロフェニルおよびp−メトキシフェニルである。さ
らにより好ましくは、置換基R5〜R10はC1〜C3アルキ
ル、C1〜C3アルコキシ、クロロ、ブロモ、フェニル、ま
たはC1〜C3アルコキシフェニル、例えばp−メトキシフ
ェニルである。
式Iのナフトピラン化合物を命名し、および参照する
ため、ナフトピラン環上の位置を、式Iに示す環内の数
字で表した。式Iに示すようにナフト成分はその5、
6、7、8、9及び/又は10位を置換し得る、すなわち
R5〜R10で示される。置換されていない場合にはR5〜R10
は水素である。期待される具体例としては、ナフト部位
の環の10位、10位と9位、または10位と6位が置換され
ているもの、すなわちそれぞれR10、R10とR9およびR10
とR6が置換されているものが挙げられる。かかる具体例
において、R5〜R9、R5〜R8またはR7〜R9およびR5はそれ
ぞれ水素である。式IIおよびIIIで示されるフェニル基
も、その命名のため、各炭素原子の位置をフェニル環の
内側に示した数字により特定した。
ひとつの具体例としては、ナフト部位が非置換、すな
わちR5〜R10がそれぞれ水素であり、Y1がC1〜C3アルキ
ル、C1〜C3アルコキシおよびフルオロからなる群から選
択され、Z1が水素であり、Y2がC1〜C3アルコキシまたは
水素であり、Z2がC1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキルお
よび水素からなる群から選択され、aが1でありbが1
または2である化合物が挙げられる。Y2およびZ2置換基
はそれぞれのフェニル基のいずれの非置換部位、すなわ
ち3、4、5および6部位に位置していてもよいが、
3、4または5位にあるのが好ましい。aまたはbが1
の場合、置換基は好ましくはピラン基に結合している炭
素原子、すなわち式IIおよびIIIの1位(1′位)とし
て特定される炭素原子に対してメタまたはパラ位にある
のが好ましい。aおよびbが2である場合、置換基は各
フェニル基の非置換部位のうち、いずれの2カ所を置換
するものであってもよい;すなわち、3位と4位、3位
と5位、3位と6位、4位と5位又は4位と6位であ
り、好ましくは3位と4位、3位と5位又は4位と5位
の炭素原子を置換するものである。
式Iで示される化合物は適当に置換されているベンゾ
フェノンを、乾燥テトラヒドロフランのごとき適当な溶
媒中、ナトリウムアセチリドと反応させることによって
対応するプロパルギルアルコールを得て合成し得る。プ
ロパルギルアルコールをその後2−ナフトールと酸性条
件下でカップリングさせて所望のナフトピランを得る。
出発物質であるベンゾフェノンが市販されていない場
合、フリーデールクラフツ反応により、式IIのアロイル
クロライド誘導体を適当に置換された式IIIのベンゼン
化合物とアルミニウムクロライドのごときルイス酸およ
び二硫化炭素のごとき非プロトン性溶媒の存在下で反応
させて得ればよい。参考として、ジョージ・エー・オー
ラー(George A.Olah)著「フリーデル−クラフツおよ
び関連反応」(Friedel−Crafts and Related Reaction
s)インターサイエンス出版社1964年第3巻第XXXI章
(芳香族ケトンの合成)を参照すればよい。式Iで示さ
れる化合物は、光学レンズ、例えば眼用およびプラノ
(plano)レンズ、顔面シールド、ゴーグル、バイザ
ー、カメラレンズ、窓、自動車の窓のシールド、飛行機
および自動車の透明部材、例えばT−ルーフ、サイドラ
イトおよびバックライト、プラスチックフィルムおよび
シート、布地および被覆剤、例えば塗料のごとき被覆用
組成物等の有機ホトクロミック剤を用い得るものに用い
ることができる。式Iで示されるナフトピラン類は無色
から黄色からオレンジ色へと変色する。
特に興味のあるのは以下のナフトピラン類である: (1) 3(2−フルオロフェニル)−3(4−メトキ
シフェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン (2) 3(2−フルオロフェニル)−3(3,4−ジメ
トキシフェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン (3) 3(2−メチル−4−メトキシフェニル)−3
(4−メトキシフェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピ
ラン (4) 3−フェニル−3(4−メトキシフェニル)−
3H−ナフト[2,1−b]ピラン (5) 3(4−メチルフェニル)−3(4−メトキシ
フェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン (6) 3(2−メチルフェニル]−3(4−メトキシ
フェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン (7) 3−フェニル−3(2,4−ジメトキシフェニ
ル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン (8) 3(2,6−ジフルオロフェニル)−3(4−メ
トキシフェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン ここに開示されているナフトピラン類はベンゼン、ト
ルエン、クロロホルム、エチルアセテート、メチルエチ
ルケトン、アセトン、エチルアルコール、メチルアルコ
ール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、エチレングリコールのメチルエーテル、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセルソル
ブ、モルホリンおよびエチレングリコールのごとき通常
の有機溶媒に溶解し得る。また、フッ化炭素類または水
および/またはアルコールを含有する液体内へ分散させ
てもよい。
上述のナフトピラン化合物はまた、透明の有機ホスト
材料、例えば透明ポリマー(ホモポリマーまたはコポリ
マー)またはかかる透明ポリマーと所望により適当な有
機溶媒、例えば以下に述べる透明有機ホスト物質を1ま
たはそれ以上の上述の有機溶媒に溶解して調製される溶
液中に溶解し得る。かかる溶液の例としては、ポリ(ビ
ニルアセテート)−アセトン溶液、ニトロセルロース−
アセトニトリル溶液、ポリ(ビニルクロリド)メチルエ
チルケトン溶液、ポリ(メチルメタクリレート)−アセ
トン溶液、セルロースアセテート−ジメチルホルムアミ
ド溶液、ポリ(ビニルピロロリドン)−アセトニトリル
溶液、ポリスチレン−ベンゼン溶液、およびエチルセル
ロース−メチレンクロリド溶液が挙げられる。上述のホ
トクロミック溶液または組成物を共存可能なホスト材
料、例えばセルローストリアセテート、ポリエチレンテ
レフタレートまたはバライタ紙のごとき透明担体上へ塗
布し、乾燥させて紫外線光への露光において着色し、紫
外線光源を除くと本来の状態に戻る用品が得られる。
本明細書に記載のナフトピラン化合物(またはこれら
を含有する組成物)は共存可能な担体へ塗布する被覆用
組成物の上に塗布またはその中へ含有させ得る;または
共存可能なホストを含有する用品、例えば合成ポリマー
プラスチックホスト材料のごとき高分子有機物質へ塗布
し、またはその中へ含有させ得る。
上述のナフトピラン類は、プラノおよび眼用の両方の
プラスチック製光学レンズの製造に通常用いられる合成
プラスチック材料、例えばメチルメタクリレート、ポリ
カーボネートおよびCR−39Rジアリルグリコールカーボ
ネートモノマーから合成されるポリマー等へ溶解させ得
る。光反応性レンズのためのホトクロミック材料は好ま
しくは以下に示す安定な性質を有する。即ち、(a)近
紫外光で着色するための高量子収量、(b)可視光下で
ブリーチするための低い量子収量および(b)周囲温度
における速い熱フェード、しかしながらこの熱フェード
はホトクロミック材料が通常の周囲温度においてフィル
ターを通さない太陽光により着色し得ないほど速くな
い。加えて、上述の性質は、眼用およびプラノレンズに
用いられる従来の硬合成プラスチック材料へ、かかるナ
フトピランが塗布されまたは含有された場合にも維持さ
れることが好ましい。
式Iの化合物を紫外光で照射した場合、ナフトピラン
環は3位の炭素と環内酸素との間の炭素−酸素結合にお
いて可逆的に開環する。無色化合物の開環形の形成は紫
外線光に露光した場合の着色の原因であると考えられて
いる。着色した式Iのホトクロミック化合物は通常の周
囲温度において紫外線光への暴露がない場合には無色状
態へとフェードする。
市販されている光反応性無機ガラスレンズにはハロゲ
ン化銀粒子が、太陽光の下で色を灰色または茶色へと濃
くすべく含有されている。この色の変化を式Iに示す有
機ホトクロミックナフトピランを用いてプラスチックレ
ンズに複製するには、ナフトピランを他の適当な補足的
有機ホトクロミック材料と組み合わせて、両者によって
かかるホトクロミック材料を含有するプラスチックレン
ズが紫外線光に露光された場合に所望の灰色または茶色
のシェードを形成するようににすればよい。例えば、黄
色に着色する化合物と適当な紫に着色する化合物とをブ
レンドして茶色のシェードを作成してもよい。同様に、
着色時にオレンジ色である化合物は適当な青色を生成す
る化合物と組み合わせて用いると灰色のシェードが得ら
れる。上記説明したホトクロミック物質の組み合わせは
ホトクロミックレンズ以外の用途にも使用することがで
きる。
米国特許第4,637,698号に開示されているスピロ(イ
ンドリノ)ピリドベンズオキサジンホトクロミック化合
物および米国特許第3,562,172号、同第3,578,602号、同
第4,215,010号および同第4,342,668号に開示されている
スピロ(インドリノ)ナフトオキサジンは活性化された
場合には紫または青色になることが報告されており、こ
れらの化合物を黄色−オレンジ色の本発明の新規ナフト
ピランホトクロミック化合物へ添加して、またはこれと
組み合わせてフィルターを通さない太陽光の下で灰色に
近い色を得るようにし得る。
上述のスピロ(インドリノ)型化合物は以下の式IVで
示される: 上記式IVにおいて、R1はC1〜C8アルキル、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、フェン(C1
〜C4)アルキル、例えばベンジル、ナフト(C1〜C4)ア
ルキル、例えば1−ナフチルメチル、アリル、アクリリ
ル(C2〜CS6)アルキル、メタクリリル(C2〜C6)アル
キル、カルボキシ(C2〜C6)アルキル、例えばβ−カル
ボキシエチル、γ−カルボキシプロピル、δ−カルボキ
シブチル、シアノ(C2〜C6)アルキル、例えばβ−シア
ノエチル、γ−シアノプロピル、β−シアノイソプロピ
ルおよびδ−シアノブチル、C1〜C4アシルオキシ(C2
C6)アルキル、すなわち、[Rc(O)ORd -、式中RcはC1
〜C4アルキルでありRdはC2〜C6アルキルである]、例え
ばアセトキシエチル、アセトキシプロピル、プロピオニ
ルオキシエチル、アセトキシブチルおよびプロピオニル
オキシプロピル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、例え
ばヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル及びヒドロキ
シブチル、(C2H4O)・CH3(式中、mは1から6の数
である)およびモノ−およびジ置換フェニルであって、
該置換フェニルの置換基はC1〜C4アルキルおよびC1〜C5
アルコキシ例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブ
トキシおよびペントキシから選択される、からなる群か
ら選択される。好ましくはR1はC1〜C4アルキル、フェニ
ル、ベンジル、1−ナフチルメチルのごとき1−ナフト
(C1〜C2)アルキル、カルボキシ(C2〜C4)アルキル、
シアノ(C2〜C4)アルキル、C1〜C4アシルオキシ(C2
C4)アルキル、例えばC1〜C4アシルオキシエチル、ヒド
ロキシ(C2〜C4)アルキル、および(C2H4O)・CH
3[式中、mは1から3の数、例えば2である]からな
る群から選択される。
上記式IVのR2とR3はそれぞれC1〜C5アルキル、フェニ
ル、モノ−およびジ置換フェニル、ベンジルまたはR2
R3は共に合わせて6から8の炭素原子を有する脂環式環
(スピロ炭素原子を含む)、ノルボニルおよびアダマン
チルからなる群から選択される環を形成する。上述の置
換フェニルの置換基はC1〜C4アルキルおよびC1〜C5アル
コキシである。特に、R2およびR3はそれぞれC1〜C5アル
キル、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチルおよび
ペンチル、およびフェニルが好ましい。R2またはR3の一
方が第3ブチルまたは第3アミン等の第3アルキル基で
ある場合には、もう一方は好ましくは第3アルキル基以
外のアルキルアルキル基である。
式IVのYは炭素または窒素である。非水素置換基の数
および種類をR4で示しているが、これはYが炭素である
か窒素であるかによって変わる。一般的にYが炭素の場
合にはR4置換基はそれぞれハロゲン、例えばクロロ、フ
ルオロまたはブロモ、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキ
シ、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ
およびペントキシ、ニトロ、シアノ、チオシアノ、C1
C4モノハロアルキル、例えばクロロメチルおよびクロロ
エチルのごときC1〜C2モノクロロアルキル、C1〜C2ポリ
ハロアルキル、例えばトリクロロアルキルまたはトリフ
ルオロアルキル、例えばトリフルオロメチルおよび2,2,
2−トリフルオロエチルのごときトリハロアルキル、お
よびアルキルアミノ基のアルキル部が1から4炭素原子
を有するモノアルキルアミノまたはジアルキルアミノ、
例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、
ジメチルアミノおよびジエチルアミノからなる群から選
択し得る。
式IV中、記号「e」は0から2までの整数、例えば1
を示し、非水素置換基の数を示す。さらに詳細には、
「e」が1または2の場合には、Yは炭素であり、各R4
置換基はC1〜C2アルキル、C1〜C2アルコキシ、クロロ、
フルオロ、ブロモ、ニトロおよびトリフルオロメチルか
らなる群から選択される。「e」が0の場合には、非水
素置換基はなく、すべての芳香族炭素原子には水素原子
が結合している。
Yが窒素の場合、各R4非水素置換基はC1〜C5アルキ
ル、例えばC1〜C2アルキル、C1〜C5アルコキシ、例えば
C1〜C2アルコキシおよびハロゲン例えばクロロ、フルオ
ロまたはブロモ等からなる群から選択し得る。代表的に
は、Yが窒素の場合には「e」は0であり非水素置換基
を有さない。
式IVのR11はC1〜C5アルキル、ハロゲン、C1〜C5アル
コキシ、ニトロ、シアノ、C1〜C4モノハロアルキル、C1
〜C4ポリハロアルキル、C1〜C8アルコキシカルボニル、
C1〜C4アシルオキシ、すなわちRcC(O)−[式中、Rc
はC1〜C4アルキル、例えばメチルである]からなる群か
ら選択され得る。式IVの記号「d」は0から4までのい
ずれかの整数、例えば1または2のごとき0から2の数
を示し、非水素置換基の数を表示するものである。記号
「e」と同様、dが0の場合は非水素置換基はない。
より詳細には、スピロ(インドリノ)ピリドベンゾキ
サジン類は以下の式Vにて示される: 式VにおいてR1、R2およびR3は式VIで説明したものと
同一である。R4′はC1〜C5アルキル、例えばC1〜C2アル
キル、C1〜C5アルコキシ、例えばC1〜C2アルコキシ、お
よびハロゲン、例えばクロロ、フルオロまたはブロモ等
からなる群から選択し得る。記号「e」は0または1で
ある。通常「e」は0であり、このため通常は非水素置
換基をを有さない。「e」が1の場合、R4′は化合物の
ピリドベンゾキサジン部分のピリド部分のいずれの結合
可能な炭素原子、すなわち5′、6′、8′、9′およ
び10′位のいずれへ位置してもよい。
式VのR11′はC1〜C5アルキル、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、ブチルおよびペンチル、ハロゲン、例え
ばクロロおよびフルオロ、C1〜C5アルコキシ、例えばメ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびペント
キシ、ニトロ、シアノ、C1〜C4モノハロアルキル、例え
ばクロロメチル、フルオロメチル、クロロエチル、クロ
ロプロピル等、C1〜C4ポリハロアルキル、例えばトリハ
ロアルキル、C1〜C8アルコキシカルボニルおよびC1〜C4
アシルオキシ、例えばRcC(O)O−(式中、RcはC1〜C
4アルキル、例えばメチルを示す)からなる群から選択
し得る。アシルオキシ基の例としては、アセトキシが挙
げられる。いずれのハロゲン、すなわち、塩素、ホウ
素、ヨウ素およびフッ素を上述のハロゲンまたはハロア
ルキル置換基に関して使用してもよいが、塩素、フッ素
およびホウ素、特に塩素とフッ素がハロゲン置換基とし
て好ましく、フッ素はポリハロアルキル置換基、例えば
トリフルオロメチル(CF3)の場合に特に好ましい。
R11′は好ましくはC1〜C2アルキル、塩素、フッ素、C1
〜C2トリハロアルキル、例えばトリフルオロメチルのご
ときトリハロメチルおよびC1〜C5アルコキシからなる群
から選択される。
式Vの記号「d」は0から4の整数、例えば1または
2のごとき0から2の数を示す。「d」が2またはそれ
以上である場合には、各R11′置換基は同じであっても
異なっていても良く、それぞれの場合において、上述の
群から選択し得る。R11′置換基は化合物のインドリノ
成分のベンゼン環上の結合し得る炭素、すなわち4、
5、6又は7位のいずれに位置していてもよい。「d」
が2の場合、R11′置換基はインドリノ部の4位と5
位、5位と6位、4位と7位又は6位と7位の炭素原子
に結合し得る。
式V(およびVI)の有機ホトクロミック物質は、分子
内縮合が出発インドール反応体(フィッシャー塩基)の
形成に際して発生する別方向の反応機構による異性体と
の混合物とすることも可能である。3−置換フェニルヒ
ドラゾンのインドール化により4−置換インドール、6
−置換インドール、またはその混合物が得られる。従っ
て、記号「d」が1の場合には、このホトクロミック材
料はインドリン環の4位、この環の6位置換されている
ものまたはこれらの異性体の混合物である。「d」が2
の場合、ホトクロミック化合物はインドリン環上の4、
5、6または7位の炭素原子に(上述のごとき)どのよ
うな組み合わせで結合していてもよく、またこれらの化
合物の混合物、例えばインドリノ環の4位と5位、4位
と6位、5位と6位、4位と7位、5位と7位および6
位と7位に置換基を有する化合物の混合物であってもよ
い。
表1に式Vのスピロ(インドリノ)ピリドベンゾキサ
ジン類の非限定例を示す。これらのピリドベンゾキサジ
ン類はR1、R2、R3およびR11′が表1に示した置換基で
あり、記号「e」は0および「d」は0、1または2を
示す。ハイフン(−)は非水素置換基の無いことを示
す。
表1の化合物2は1,3,3,4,5−ペンタメチルスピロ−
[インドリノ−2,3′[3]ピリド[3,2−][1,
4]ベンゾキサジン]と命名される。同様に表1の化合
物6は1,3,5,6−テトラメチル−3−エチルスピロ−
[インドリノ−2,3′[3]ピリド[3,2−][1,
4]ベンゾキサジン]と命名される。表1の他の化合物
も異なった置換基に応じて同様にして命名することがで
きる。さらに、式Vとして開示した化合物より選択され
る他の化合物も同様に、R1、R2、R3、R4およびR11′に
関する置換基を表1に示したものと置き換えることによ
って命名し得る。「e」が1またはそれ以上である場
合、R4′置換基にはダッシュ(′)がつけられる。命名
することを目的として、分子のピリドベンゾキサジン部
分の番号は、オキサジン環の窒素原子を1′位としてこ
こから時計回りに付ける。分子のインドリノ部位の番号
付けは窒素原子からはじめて時計回りに付ける。
本方法の実施に用い得るスピロ(インドリノ)ナフト
オキサジン類は以下の式VIで示される: 式中、R1、R2およびR3は式IVについての上述のものと
同一である。
式VIの各R4″置換基はハロゲン、例えばクロロ、フル
オロ、またはブロモ、C1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキ
シ(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ
およびペントキシ)、ニトロ、シアノ、チオシアノ、C1
〜C4モノハロアルキル、例えばクロロメチルおよびクロ
ロエチルのごときC1〜C4モノクロロアルキル、C1〜C2
リハロアルキル、例としては、トリクロロアルキル、ま
たはトリフルオロアルキル例えばトリフルオロメチルお
よび2,2,2−トリフルオロエチルのごときトリハロアル
キルが挙げられる、および、モノアルキルアミノまたは
ジアルキルアミノであって、アルキルアミノ基のアルキ
ル部が1から4炭素原子を有するもの、例えばメチルア
ミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ
およびジエチルアミノからなる群から選択し得る。より
好ましくはR4″置換基はC1〜C2アルキル、C1〜C2アルコ
キシ、クロロ、フルオロ、ブロモ、ニトロ、およびトリ
フルオロメチルからなる群から選択される。式VIの記号
「e」は0から2の整数、例えば1または2を示し、非
水素置換基の数を示す。「e」が0の場合には、式VIの
分子のナフト部位のすべての置換し得る炭素の置換基は
水素である。
式Vにおいて、eが1である場合には、R4″は置換基
は分子のナフトキサジン部位のナフト成分のいずれの結
合可能な炭素原子、すなわち5′、6′、7′、8′、
9′または10′に結合してもよい。好ましくは、R4″置
換基は7′位、8′位または9′位の炭素原子上に位置
する。「e」が2の場合、各R″置換基は同一であっ
ても異なってもよく、いずれの場合も上述の群より選択
される。eが2の場合、R4″置換基は通常7′位と9′
位、または8′位と10′位に位置する。命名のため、式
Vのスピロ(インドリノ)ピリドベンゾキサジン類と同
様にしてスピロ(インドリノ)ナフトキサジン類の番号
付を行う。式VIのR11″および記号「d」は式IVのR11
よび「d」とそれぞれ同一である。
式VIで示されるスピロ(インドリノ)ナフトキサジン
から選択した非限定例を表2に示した。かかるスピロ
(インドリノ)ナフトキサジンは、R1、R2、R3、R4″お
よびR11″が表2に示したものであり、「d」が0、
1、または2であり、「e」が1である。表1と同様、
ハイフン(−)は非水素置換基の存在しないことを示
す。表2において、すべてのR4″置換基は9′炭素原子
に結合している。
表2の化合物2は1,3,3,5,6−ペンタメチル−9′−
メトキシ−スピロ[インドリノ−2,3′[3H]−ナフト
[2,1−b][1,4]オキサジン]と命名し得る。同様
に、表2の化合物6は1,3,5,6−テトラメチル−3−エ
チル−9′−メトキシスピロ[インドリノ−2,3′[3
H]−ナフト[2,1−b][1,4]−オキサジンと命名し
得る。表2の他の化合物も同様にして異なった置換基に
応じて命名し得る。さらに、式VIで示される他の化合物
も同様に命名することができる。
米国特許第4,816,584号に記載されているスピロ(イ
ンドリノ)ベンゾキサジン化合物は活性化された場合に
青色から赤色の色へ着色することが報告されており、本
発明の新規ナフトピラン化合物と混合してあるいは、こ
れと共に組み合わせて使用し得る。スピロ(インドリ
ノ)ベンゾキサジン類は以下の式VIIにより示される: 式中、R1、R2、R3およびR11′は式Vで説明したもの
と同じである。R12は、ハロゲン、例えばクロロ、フル
オロまたはブロモ、C1〜C4アルキル、例えばC1〜C2アル
キル、C1〜C5アルコキシ、例えばC1〜C2アルコキシ、ニ
トロ、シアノ、チオシアノ、C1〜C4モノハロアルキル、
例えばクロロメチルおよびクロロエチル、C1〜C2ポリハ
ロアルキル、例えばトリフルオロメチルおよび2,2,2−
トリフルオロエチルのごときトリハロアルキル、および
モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノであって、
アルキルアミノ基のアルキル部が1から4炭素原子を有
する。例えばメチルアミノ、ジメチルアミノおよびジエ
チルアミノ、からなる群から選択される。式VII内の記
号「g」は1から4までの整数を示すが、通常は1から
3、より一般的には1または2である。式VII中、fは
0から2の整数であり、通常1または2である。
「g」が1である場合には置換基R12はベンゾキサジ
ン成分のベンゼン環の結合可能な炭素原子、すなわち
5、6、7又は8位のうちのいずれにでも結合し得る。
好ましくは、置換基R12は5位、6位または7位の炭素
原子に結合している。「g」が2またはそれ以上の場合
には、R12置換基それぞれは同じであっても異なってい
てもよく、いずれの場合においても上述の群から選択し
得る。「g」が2の場合には、置換基R12は5位と7位
または6位と8位に結合しているのが望ましい。
式VIIで示されるスピロ(インドリノ)ベンゾキサジ
ン類の例を表3に挙げた。化合物1は7−メトキシ−
1′,3′,3′,4′(および6′),5′−ペンタメチルス
ピロ[2H−1,4−ベンゾキサジン−2,2′−インドリン]
と命名し得る。化合物2〜48は同様に置換スピロ(イン
ドリノ)ベンゾキサジンとして表3に示したこの化合物
を置換する置換基によって命名し得る。スピロ(インド
リノ)ベンゾキサジン類を命名するに当たって、有機命
名法のIUPAC規則を用いた。分子のインドリノ部は窒素
原子を1番として、ここから時計回りへと番号付けを行
い。ダッシュをつけた番号、例えば3′として表示し
た。分子のベンゾキサジン部の位置に関しても、酸素原
子を番号1として時計回りに番号付をした。
本発明のナフトピラン化合物は、スピロ(インドリ
ノ)ピリドベンゾキサジンまたはスピロ(インドリノ)
ナフトキサジン化合物と組み合わせることができ、それ
らの量と割合は、それらの混合物を塗布しまたは組み込
む有機のホスト材料がフィルターをかけない太陽光、即
ちできるだけニュートラルカラーに近い太陽光で活性化
され、活性化されたピランおよびオキサジンホトクロミ
ック化合物の色を出すときに、実質的にニュートラルカ
ラーを呈する量と大きさである。使用するオキサジン化
合物とピラン化合物の量の割合は一部にはこれらの化合
物の活性種の色の相対強度に依存する。同様に本発明の
ナフトピラン化合物は、化合物を塗布し、または組み込
む有機のホスト材料が近褐色を呈するような量と割合
で、スピロ(インドリノ)ベンゾキサジンと組み合わさ
れてもよい。一般に、本発明のピラン化合物に対する前
記のスピロ(インドリノ)オキサジン化合物のモル比は
約1:3から約3:1の範囲、例えば約1:2から約2:1の範囲に
ある。
本発明のホトクロミック化合物、他のホトクロミック
化合物とこれら化合物との混合物、またはこの化合物を
含む組成物(以下、“ホトクロミック物質”)は文献に
記載された種々の方法でホスト材料に塗布し、または組
み込むことができる。これらの方法には、ホスト材料の
内部へのホトクロミック物質の溶解または分散、例えば
ホトクロミック物質の熱溶液中にホスト材料を浸漬する
かまたは熱移行によりホスト材料中へホトクロミック物
質を同化する方法;ホスト材料に隣接した層と層の間を
分離する分離層として、例えばポリマーフィルムに一部
としてホトクロミック物質を提供する方法;およびホス
ト材料の表面に置かれた塗膜の一部としてホトクロミッ
ク物質を塗布することが含まれる。「同化」または「同
化する」という語は、ホスト材料中へのホトクロミック
物質だけの透過、溶媒の作用による多孔質ポリマー中へ
のホトクロミック物質の移行吸収、蒸気層としての移
行、および他のこういった機構を意味し含むものであ
る。例えば: (a)ホトクロミック物質を、熱所によりポリマーホス
ト材料を生じる重合可能な組成物およびフィルム、シー
トまたはレンズとして鋳型成形されるか、シートまたは
レンズに射出成形または他の方法で成形されるか、また
は乳化または懸濁重合により顔料として用いられる粒状
ホトクロミック物質を形成することのできる重合可能な
組成物と混合してもよい; (b)ホトクロミック物質を、水、アルコールまたは他
の溶媒または溶媒混合物中に溶解または分散し、それか
ら固体のホスト材料を数分から数時間、例えば2〜3分
から2〜4時間この溶液または分散液浴に浸漬して、固
体のホスト材料中に同化してもよい。浴は従来通りの方
法で、通常50〜120℃の範囲昇温する;しかし、より高
い温度を採用することもできる。その後、ホスト材料を
浴から出して乾燥する; (c)ホトクロミック物質は、ポリマーバインダーを含
むホトクロミック物質の溶液または分散体としてスプレ
ー、はけ塗り、スピン−コーティングまたはディップ−
コーティングのような便利な方法によりホスト材料の表
面に塗布してもよい。その後、ホトクロミック物質を、
例えば乾燥機中で、1分から数時間、例えば2〜3時
間、80〜180℃、例えば100〜150℃の範囲の温度で加熱
してホスト材料中に同化する; (d)以上の同化方法のひとつの変形として、ホトクロ
ミック物質を一時的な支持体、例えばクラフト紙、アル
ミホイル、ポリマーフィルムまたは布帛上に沈着するか
それに吸着させ、次いでこれをホスト材料のすぐ近くま
たは接触させて置き、例えば乾燥機で加熱してもよい。
ホスト材料にホトクロミック物質を必要量同化するため
に、この方法または先の方法を1回または数回繰り返し
てもよい; (e)ホトクロミック物質を透明なポリマー物質に溶解
または分散して、これをスプレー、はけ塗り、スピン−
コーティングまたはディップ−コーティングのような適
当な方法で固着したフィルムの形態でホスト材料の表面
に塗布してもよい;最後に (f)ホトクロミック物質を上記の方法のどれかを用い
て透明なポリマー物質に組み込むか塗布してもよく、次
いでこれをホスト材料に隣接した層の間で別の層として
ホスト材料内部に入ることもできる。
加えて、ホスト材料中へのホトクロミック物質の同化
を、その内容が本出願の一部である英国特許出願第2,17
4,711号に記載の方法によって行ってもよい。その方法
においては、その中にホトクロミック物質を溶解して含
んでいるポリマー樹脂の、実質的にむらのない、実質的
に均一なフィルムがホスト材料の表面に塗布される。フ
ィルムを載せたホスト材料をホトクロミック物質の融点
近くであるがそれよりは低い温度で、ホトクロミック物
質がホスト材料の表面にホトクロミックを呈する量組み
込まれるに充分な時間加熱する。その後、ホトクロミッ
クが薄れたフィルムは適当な溶媒でホスト材料の表面か
ら除かれる。
ホスト材料、例えば、眼に使用するレンズ、中へのホ
トクロミック物質の同化は、ホトクロミック物質を適当
な溶媒、例えばトルエンに溶解し、その溶液を例えば濾
紙や上記のサブパラグラフ(d)に記載した他の基質の
ような一時的な基質中へ吸収させることによっても容易
に行うことができる。溶媒中のホトクロミック物質の濃
度は様々であろうし、使用する溶媒中での溶解度にも依
存しよう。ホトクロミック物質は約5から15、例えば10
重量%の濃度で溶媒中に存在するのが適当であろう。一
時的基質は、ホスト材料の表面が不規則であるかまたは
平らでない場合、例えばカーブしたレンズ表面のようで
あっても、ホスト材料の形態をとることができるような
可撓性材料であってもよい。
ホトクロミック物質の溶液を含んでいる一時的基質は
乾燥して溶媒を除き、ホスト材料の表面に接して置かれ
る。基質とホスト材料表面の界面を一様に接触させるた
めに、ホスト材料の表面の形を有する金属製キャップを
一時的基質の上に載せてもよい。例えば、ホストがレン
ズである場合は、キャップと一時的基質は、例えばレン
ズの凸面または凹面の表面形状を型通りになるように型
作られるべきである。金属製キャップ−一時基質−ホス
ト材料からなるサンドイッチをそれから充分な時間加熱
してホトクロミック物質のホトクロミックを呈する量を
ホスト材料の表面下に同化させる。加熱時間は約15分か
ら180分であってよく、通常、125℃から155℃の範囲で
ある移行温度で45〜120分であってよい。
上記の工程を1回またはそれ以上、例えば2〜3回繰
り返して、ホトクロミック物質を必要量をホスト材料の
表面下、例えば表面下約50ミクロンまでの深さのところ
に同化させてもよい。半仕上げレンズの場合には同化の
工程はレンズに、前面(凸面)で行い、それから背面
(凹面)の仕上げ(研磨)が行われる。更に、レンズの
端部を研磨してホトクロミック物質を熱移行させる前に
不完全性を取り除く。必要ならホスト材料は、褐色、黄
褐色またはグレー染料のような色の差し障りのない染料
で着色しておいてもよい。
差し障りのない(化学的にも色合いでも)着色剤、即
ち染料類を、医薬的理由のため、またはファッション的
な理由のためにホスト材料に塗布してより美的な効果を
もたらしてもよい。選定される特別の染料は、前記の必
要性や得られる効果によって様々であろう。ひとつの実
施態様として、染料は活性化したホトクロミック物質に
よって得られる色を補完するために、例えばよりニュー
トラルな色を呈しまたは特定波長の入射光を吸収するよ
うに選んでもよい。もうひとつの実施態様として、ホト
クロミック物質が活性化されていないときにホストマト
リックスに望ましい色合いを提供するように染料を選定
してもよい。
代表的なものとして、ホスト材料を選ばれた染料の加
熱した水性分散液中に浸漬することによって着色をする
ことができる。着色の程度は染料浴の温度およびホスト
材料が浴に入っている時間の長さによって制御される。
一般に、染料浴は100℃より低い温度、例えば70℃から9
0℃、例えば80℃の温度であり、ホスト材料は浴中に5
分以内、例えば0.5から3分、例えば2分間入れておか
れる。着色の程度は、得られた商品が光透過率約70から
85%、例えば80〜82%となる程度である。
ホトクロミック物質をホスト材料中に塗布しまたは組
み込む前に、同時に、またはその後に、補助的材料をホ
トクロミック物質と共にホスト材料に組み込んでもよ
い。例えば、紫外線吸収剤を、ホトクロミック物質がホ
スト材料に塗布される前にホトクロミック物質と混ぜて
もよいし、または紫外線吸収剤をホトクロミック物質と
入射光との間の層として重ね合わせてもよい。また安定
剤も、ホスト材料への塗布前にホトクロミック物質と混
合してホトクロミック物質の光劣化抵抗性を改善しても
よい。束縛アミン(ヒンダードアミン;hindered amin)
光安定性および一重項酸素クエンチャー、例えば有機配
位子をもったニッケルイオンコンプレックスのような安
定剤も考えられる。これらは単独でまたは組み合わせて
用いてもよい。これらの安定剤は米国特許第4,720,356
号明細書に記載されている。最後に、適当な保護用塗膜
をホスト材料の表面に塗布することもできる。これらは
摩耗抵抗用の塗膜であり、および/または酸素遮蔽用と
して働く塗膜であってもよい。このような塗膜は業界で
公知である。
ポリマーのホスト材料は通常透明であろう、しかし、
半透明であってもよいし、または不透明でさえ構わな
い。ポリマーはホトクロミック物質を活性化する電磁ス
ペクトルのその部分、即ち物質の構造を開放型にする紫
外光の波長および紫外線で活性化された型即ち開放型に
ある物質の吸収最大波長を含む可視スペクトルのその部
分とにとって透明でありさえすればよい。また、樹脂の
色はホトクロミック物質が活性化された型にあるときの
色を遮蔽するようなもの、即ち色の変化が観察者に容易
にわかるようなものであってはいけない。好ましくはホ
スト材料は、固体で透明または光学的に透明な物質、例
えば、平面および眼用のレンズのような光学的な透明な
物質、窓、風よけガラスのような自動車用透明体、航空
機用透明体、プラスチック敷布等である。
ここに記載されたホトクロミック物質または組成物と
ともに用いてもよいホスト材料の例としては、次のもの
が含まれる:ポリマー類例えばポリオール(アリルカー
ボネート)モノマー類のホモポリマー類及びコポリマー
類、多官能アクリレートモノマー類のホモポリマー類及
びコポリマー類、ポリアクリレート類、ポリメチルメタ
クリレートのようなポリ(アルキルアクリレート)類、
酢酸セルロール、3酢酸セルロール、セルロールアセテ
ートプロピオネート、セルロールアセテートブチレー
ト、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン類、ポリカ
ーボネート類、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチ
レン、スチレン−メチルメタクリレート共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルブチラー
ルおよびジアリリデンペンタエリスリトールのホモポリ
マーおよびコポリマー、特にジエチレングリコールビス
(アリルカーボネート)のようなポリオール(アリルカ
ーボネート)モノマーとアクリレートモノマーとのホモ
ポリマーおよびコポリマー。
透明なポリマー類の透明な共重合体及びブレンド体も
ホスト材料として適している。ホスト材料は、例えば、
レクサン(LEXAN)という商標名で発売されているビス
フェノールAとホスゲンから誘導されるカーボネート結
合した樹脂のようなポリカーボネート樹脂;ポリメチル
メタクリレート例えばプレクシグラス(PLEXIGLAS)な
る商標名で発売されている材料;ポリオール(アリルカ
ーボネート)、特にモノマーがCR−39という商標名で発
売されているジエチレングリコールビス(アリルカーボ
ネート)の重合体およびポリオール(アリルカーボネー
ト)例えばジエチレングリコールビス(アリルカーボネ
ート)と他の共重合可能なモノマーとの共重合体、例え
ば酢酸ビニルとの共重合体であってジエチレングルコー
ルビス(アリルカーボネート)80〜90%と酢酸ビニル10
〜20%、特にビス(アリルカーボネート)80〜85%と酢
酸ビニル15〜20%の共重合体、および米国特許第4,360,
653号明細書に記載されている末端にジアクリレート官
能性を有するポリウレタンとの共重合体、酢酸セルロー
ス、セルロースプロピオネート、セルロースブチレー
ト、セルロースアセテートブチレート、ポリスチレン、
およびスチレンとメチルメタクリレート、酢酸ビニルお
よびアクリロニトリルとの共重合体から調製された光学
的に透明な重合有機材料が好ましい。
重合して透明なホスト材料を形成することのできるポ
リオール(アリルカーボネート)モノマーは直鎖または
分岐した脂肪族または芳香族の液体ポリオールのアリル
カーボネートであり、例えば脂肪族グリコールビス(ア
リルカーボネート)またはアルキリデンビスフェノール
ビス(アリルカーボネート)化合物である。これらのモ
ノマー類は例えば米国特許第2,370,567号および第2,40
3,113号明細書のような文献中でよく知られた方法で調
製することができる。
前記のポリオール(アリルカーボネート)モノマー類
は次の式で表される: ここでRは不飽和アルコールに由来するラジカルであ
り、普通はアリルまたは置換アリル基であり、R′はポ
リオールに由来するラジカルであり、nは2から5の整
数、好ましくは2である。アリル基Rは2の位置をハロ
ゲン、とりわけ塩素または臭素、あるいは1から4個の
炭素原子を含むアルキル基、一般にはメチルまたはエチ
ル基で置換されていてもよい。R基は次の式で表され: ここでR0は水素、ハロゲン、または炭素数1〜4のア
ルキル基である。Rの特定の例としては次の基が含まれ
る:アリル、2−クロロアリル、2−ブロモアリル、2
−フルオロアリル、2−メチルアリル、2−エチルアリ
ル、2−イソプロピルアリル、2−n−プロピルアリル
および2−n−ブチルアリル。最も一般的なRはアリル
基、即ちH2C=CH−CH2−である。
R′はポリオールに由来する多価ラジカルであり、こ
のポリオールは2、3、4または5個の水酸基を含む脂
肪族または芳香族のポリオールでありうる。代表的なも
のとして、ポリオールは2個の水酸基を含む、即ちグリ
コールまたはビスフェノールである。脂肪族ポリオール
は直鎖であることもできるしまたは分岐であることもで
き、2から10個の炭素を含むことができる。普通は、脂
肪族ポリオールは2から4個の炭素原子を有するアルキ
レングリコールまたはポリ(C2−C4)アルキレングリコ
ール、即ちエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、またはジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール等である。
芳香族ポリオールは式 で表すことができる: ここでAは非環式脂肪族炭化水素から由来する二価の
ラジカルで、例えば1から4個の炭素原子を有するアル
キレンまたはアルキリデンラジカルであり、例としてメ
チレン、エチレン、およびジメチルメチレン(イソプロ
ピリデン)を挙げることができ、Raは炭素原子数1から
3の低級アルキル置換基およびハロゲン、例えば塩素お
よび臭素を表し、pは0、1、2または3である。水酸
基はオルトまたはパラ位置にあるのが好ましい。
ラジカルR′の特別の例としては次のものを挙げるこ
とができる:エチレン(−CH2−CH2−)、トリメチレ
ン、メチルエチレン、テトラメチレン、エチルエチレ
ン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、2−メチルヘキ
サメチレン、オクタメチレン、およびデカメチレンのよ
うな2から10個の炭素原子を含むアルキレン基;−CH2
−O−CH2−、−CH2CH2−O−CH2CH2−、−CH2−O−CH
2−CH2−および、CH2CH2CH2−O−CH2CH2CH2−のような
アルキレンエーテル;−CH2CH2−O−CH2CH2−O−CH2C
H2−および−CH2CH2CH2−O−CH2CH2CH2−O−CH2CH2CH
2−のようなアルキレンポリエーテル基;−CH2CH2−O
−CO−O−CH2CH2−および−CH2CH2−O−CH2CH2−O−
CO−O−CH2CH2−O−CH2CH2−のようなアルキレンカー
ボネートおよびアルキレンエーテルカーボーネート基;
およびイソプロピリデンビス(パラ−フェニル) 最も一般的なR′は−CH2CH2−、−CH2CH2−O−CH2C
H2−または−CH2CH2−O−CH2CH2−O−CH2CH2−であ
る。
これに限定されるものではないが、ポリオール(アリ
ルカーボネート)モノマーの特別の例としてはエチレン
グリコールビス(2−クロロアリルカーボネート)、エ
チレングリコールビス(アリルカーボネート)、ジエチ
レングリコールビス(2−メタアリルカーボネート)、
ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)、ト
リエチレングリコールビス(アリルカーボネート)、プ
ロピレングリコールビス(2−エチルアリルカーボネー
ト)、1,3−プロパンジオールビス(アリルカーボネー
ト)、1,3−ブタンジオールビス(アリルカーボネー
ト)、1,4−ブタンジオールビス(2−ブロモアリルカ
ーボネート)、ジプロピレングルコールビス(アリルカ
ーボネート)、トリメチレングリコールビス(2−エチ
ルアリルカーボネート)、ペンタメチレングリコールビ
ス(アリルカーボネート)およびイソプロピリデンビス
フェノールビス(アリルカーボネート)が含まれる。
本発明で意図して用いてもよい工業的に重要なポリオ
ールビス(アリルカーボネート)モノマーは次のもので
ある: トリエチレングリコールビス(アリルカーボネー
ト)、 ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)、
および エチレングリコールビス(アリルカーボネート)。
好ましいのはジエチレングリコールビス(アリルカー
ボネート)である。
ポリオール(アリルカーボネート)モノマーの調製方
法のために、即ちポリオール(またはアリルアルコー
ル)のホスゲン化とそれに続くアリルアルコール(また
はポリオール)によるエステル化によって、製品である
モノマーは関連のモノマー種を含み、この中にはアリル
カーボネート基に結合している残基は1個またはそれ以
上のカーボネート基を含んでいる。これらの関連モノマ
ー種は次の表象式で表される: ここでRは上で定義された通りであり、Rbは二価のラ
ジカル、例えばジオール由来のアルキレンまたはフェニ
レンであり、sは2から5の整数である。ジエチレング
リコールビス(アリルカーボネート)の関連モノマー種
は次の表象式で表される、 ここでsは2から5の整数である。ポリオール(アリ
ルカーボネート)モノマーは代表的には関連モノマー種
を2から20重量%含むことができ、これら関連モノマー
種は混合物として、即ちsが2、3、4等であるものの
混合物として存在することができる。
これに加えて、ポリオール(アリルカーボネート)モ
ノマーの部分的に重合した形のもの、即ちプレポリマー
を用いることができる。その実施態様としては、モノマ
ーを加熱によって濃縮しまたは少量、例えばモノマー10
0部(phm)当たり0.51.5部の開始剤を用いて部分的に重
合させ、ゲルを含まないより粘稠なモノマーが得られ
る。
この明細書および請求の範囲で用いられているよう
に、ポリオール(アリルカーボネート)モノマーまたは
類似の名前、例えばジエチレングリコールビス(アリル
カーボネート)のような語は本発明に含まれる名前を付
けたモノマーまたはプレポリマーおよび関連モノマー種
を意味しおよび含むものである。
合成重合体ホスト材料を調製するために用いてもよい
多官能アクリレートモノマー類はアクリル酸およびメタ
クリル酸からなる群から選ばれるアクリル酸残基と例え
ばジオール、トリオールまたはテトラカルビノールのよ
うなポリオールとのエステル化による生成物である。よ
り詳しくは、多官能アクリレートモノマーは次の表象式
で表してもよい: (CH2=C(Rt)−C(O))−nR″ (XVII) ここでRtは水素またはメチルであり、nは数2、3ま
たは4であり、R″は多価ラジカル、即ち2から4個の
水酸基をもつポリオール、例えばジオール、トリオール
またはテトラカルビノールからそれぞれ水酸基を除いた
後に残る二価、三価または四価のラジカルである。より
詳しくは、Rtは水素またはメチルであり、nは2または
3、通常は2である。
R″はアルファ、オメガC2−C8グリコール類、シクロ
ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、C2−C5トリール類およびペンタエリスリ
トールからなる群から選ばれてよい。このようなポリオ
ールの例としてはエチレングリコール、トリメチレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、
トリメチロールプロパン、グリセロール等が含まれる。
ジアクリレート類およびトリアクリレート類のような
多官能アクリレートモノマーの例としては次のものが含
まれる:エチレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、1,2−プロパンジオール
ジアクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリレー
ト、1,2−プロパンジオールジメタクリレート、1,3−プ
ロパンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレ
ート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,5−ペ
ンタンジオールジアクリレート、2,5−ジメチル−1,6−
ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコ
ールジアクリレート、ジエチレングルコールジメタクリ
レート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、テトラエチ
レングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコ
ールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアク
リレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロー
ルトリアクリレート、グリセロールトリメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタ
クリレートおよびこれらのアクリレートモノマーの混合
物。
多官能アクリレートモノマーの一部はビニル基(CH2
=CH−)を含む1官能の共重合性モノマーと置き換えて
もよい。このような代替性のモノマー類には1官能のア
クリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、および
C2−C6のカルボン酸類のビニルエステル、即ちカルボン
酸ビニルが含まれる。好ましくは、共重合可能モノマー
は非芳香族、例えばベンゼン環を含まないモノマーであ
る。1官能モノマーのアクリル酸エステルまたはメタク
リル酸エステルのモノマーは次の式で表象的に表すこと
ができる、 CH2=C(Rt)−C(O)−O−R (XVIII) ここでRtは水素またはメチル基であり、RはC1−C
12、例えばC1−C8のアルキル、C5−C6のシクロアルキ
ル、グリシジルおよびヒドロキシエチルからなる群から
選ばれる。好ましくはRはC1−C4のアルキル、例えば
メチルまたはシクロヘキシルである。
1官能のアクリル酸タイプのモノマーの例としては、
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノールお
よびオクタノールのようなアルカノールのアクリル酸エ
ステルまたはメタクリル酸エステル類、例えばメチルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
トおよびエチルメタクリレート、更にシクロペンタノー
ルおよびシクロヘキサノールのようなシクロアルカノー
ル類、グリシドール(3−ヒドロキシプロピレンオキサ
イド、(d,l,dl))およびエチレングリコールのアクリ
ル酸エステルまたはメタクリル酸エステル類が含まれ
る。カルボン酸ビニル類の例としては酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、酪酸ビニルおよびバレイン酸ビニルが
含まれる。前述の1官能共重合可能モノマーに加えてお
よび/またはこれの代わりに1官能アリルおよび2官能
アリルの共重合可能な代替しうるモノマーも多官能アク
リレートモノマーの一部に代替してもよい。考えられる
1官能アリルモノマー類にはC2−C6のカルボン酸類のア
リルエステル類、C1−C6のアリルエーテル類および他の
共重合可能なアリル化合物類が含まれる。好ましくは、
1官能のアリルモノマーは非芳香族化合物である。ここ
で考えられる二価のアリル共重合可能モノマー類は表象
式XIのポリオール(アリルカーボネート)モノマー類で
ある。
ホスト材料に塗布または組み込まれるホトクロミック
物質またはこれを含む組成物の量は、肉眼で識別できる
だけのホトクロミック効果を生み出すに充分な量が用い
られるのであれば重要ではない。一般にこのような量は
ホトクロミック量と記すことができる。特定の量が必要
とあるとすればそれは、必要な色強度、その発光および
ホトクロミック物質を組み込みまたは塗布するために採
用する方法に依存する。一般的には、適用されまたは組
み込まれる化合物が多ければ多いほど色強度は強くな
る。一般的に、ホスト材料に組み込まれまたは塗布され
る各々のホトクロミック物質の量は約0.01または0.05か
ら約10〜20重量%の範囲になろう。より一般的には、ホ
スト材料に組み込まれまたは塗布されるホトクロミック
物質の量は、ホスト材料の量を基準にして約0.01から約
2、より詳しくは約0.01から約1重量%、例えば約0.1
または0.5から約1重量%の範囲になろう。
本発明はより詳しくは次の実施例に記載されており、
実施例は、その多くの応用や量の変化は業界の熟練者の
とって明らかであろうから、単に説明のためのものであ
る。
実施例1 ステップ1 アニソール(5.4グラム、0.05モル)と塩化アルミニ
ウム(8.4グラム、0.06モル)を250ミリリットルの丸底
フラスコ中で75ミリリットルの二硫化炭素と混合した。
氷浴中でフラスコを冷却しながら、2−フルオロベンゾ
イルクロライド(7.9グラム、0.05モル)を反応フラス
コ中の混合物にゆっくりと添加した。フラスコの内容物
を室温で1時間攪拌し、それから等容量の希塩酸水溶液
中へ注いだ。メチレンクロライド(約75ミリリットル)
を反応混合物に加え、生じてきた有機層を水層から分離
した。メチレンクロライドをロータリエバポレーターに
より回収した有機層から分離した。残留物、即ち油をヘ
キサンに溶解し、ヘキサン溶液を冷却して固体の結晶生
成物(9.1グラム)を得た。核磁気共鳴(NMR)スペクト
ルにより、固体結晶生成物が2−フルオロ−4′−メト
キシベンゾフェノンであることが示された。
ステップ2 ステップ1で得られた2−フルオロ−4′−メトキシ
ベンゾフェノン(9.1グラム、0.039モル)を反応フラス
コ中で150ミリリットル(ml)の乾燥テトラヒドロフラ
ンに入れて室温で攪拌した。キシレン/鉱油中にいれた
10モル%過剰のナトリウムアセチライドをピペットで反
応フラスコに加えた。窒素を封入して大気中の湿気を防
ぎながら反応混合物を終夜攪拌した。反応混合物を等容
量の希塩酸水溶液に注ぎ有機層を分離した。水の層をエ
ーテルで抽出し、エーテル層に取り込まれた有機フラク
ションを無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。有機溶媒
(THF)をロータリエバポレーターで除き、粗油状生成
物13.9グラムを得た。これはNMR解析により1(2−フ
ルオロフェニル)−1−(4−メトキシフェニル)2−
プロピン−1−オールを含むことが同定された。
ステップ3 1(2−フルオロフェニル)−1−(4−メトキシフ
ェニル)2−プロピン−1−オールを含むステップ2の
粗油状生成物(6.95グラム)の一部を、過剰料の2−ナ
フトール(4.3グラム)と少量の触媒p−トルエンスル
ホン酸を含む150ミリリットルのベンゼン中で室温で攪
拌した。1時間攪拌後、反応混合物の少量をNMRスペク
トルで調べたところアセチレンアルコールは存在しない
ことが示された。それから反応混合物を等容量の水に注
いだ。過剰のナフトールを除くために、有機フラクショ
ンを5%の水酸化ナトリウム水溶液の50ミリリットルで
2回洗浄した。ベンゼン溶媒をロータリエンバポレータ
ーで除いて油状物を得、クロマトグラフィーにより精製
した。クロマトグラフィー精製して得られたホトクロミ
ックフラクションを合体してヘキサン:エーテル混合物
から結晶化して3.6グラムの化合物、3(2−フルオロ
フェニル)−3(4−メトキシフェニル)−3H−ナフト
[2,1−b]ピランを得た。この生成物の融解範囲は104
〜105℃であることが分かった。
実施例2 アニソールの代わりにベラトロール(1,2−ジメトキ
シベンゼン)(6.9グラム、0.05モル)を用いる以外は
実施例1のステップ1の方法に従った。2−フルオロ−
3′,4′−ジメトキシベンゾフェノンのケトン(9.5グ
ラム)を得た。そのベンゾフェノンは85〜87℃で溶融し
た。実施例1の2−フルオロ−4′−メトキシベンゾフ
ェノンの代わりに2−フルオロ−3′,4′−ジメトキシ
ベンゾフェノンを用いて実施例1のステップ2の方法で
行った。生成物は油状で、クロマトグラフにかけて必要
とするプロパルギルアルコールを得、これをヘキサンか
ら結晶化した。固体生成物の融解範囲は116〜118℃であ
ることが分かり、1(2−フルオロフェニル)−1−
(3,4−ジメトキシフェノール)−2−プロピン−1−
オールと同定された(NMRによる)。
2グラムの1(2−フルオロフェニル)−1−(3,4
−ジメトキシフェノール)−2−プロピン−1−オール
を150mlのトルエン、1.2グラムの2−ナフトールおよび
15グラムの酸性アルミナと合体した。混合物を60℃で15
時間攪拌した。アルミナを濾過し、もはやホトクロミッ
クが抽出されなくなるまで、数回酢酸エチルで洗浄し
た。有機フラクションを合わせて、溶媒の酢酸エチルを
ロータリエバポレーターで除いて油状物を残し、クロロ
ホルムを用いてシリカ上でクロマトグラフにかけた。ホ
トクロミックフラクションを合わせてヘキサンから結晶
化し1.0グラムの生成物、3(2−フルオロフェニル)
−3(3,4−ジメトキシフェノール)−3H−ナフト[2,1
−b]ピランを得た。融点範囲は144〜146℃であった。
実施例3 触媒として塩化アルミニウム、溶媒としてヘキサンを
用いて3−メチルアニソールと塩化アニソイルとからフ
リーデル−クラフト反応により2−メチル4,4′−ジメ
トキシベンゾフェノンを合成した。ベンゾフェノン生成
物(6.1グラム、0.02モル)を実施例1、ステップ2の
方法に従ってプロパルギルアルコールに変換した。得ら
れた粗油状物は150ミリリットルのベンゼン中に取り出
し、それから2.8グラム(0.01モル)の2−ナフトール
と0.1グラムのp−トルエンスルホン酸をそのベンゼン
溶液に加えた。得られた混合物を室温で約30分間攪拌
し、それから等容量の5%水酸化ナトリウム水溶液中へ
注いだ。有機層を水で洗浄し、ベンゼン溶媒はロータリ
エバポレーターで除いた。残留粗生成物は溶離剤として
クロロホルムとヘキサンの1:1混合物を用いてカラムク
ロマトグラフにかけた。ホトクロミックフラクションを
合わせ、ヘキサンとエーテルの混合物から生成物を結晶
化した。生成物の融解範囲は112〜114℃であった。生成
物のNMR解析により、それが3(2−メチル−4−メト
キシフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−3H−
ナフト[2,1−b]ピランであることを確かめた。
実施例4 触媒として塩化アルミニウム、溶媒として二硫化炭素
を用いてオルソ−トルオイルクロライドとアニソールを
フリーデル−クラフト反応させて2−メチル4′−メト
キシベンゾフェノンを合成した。得られたベンゾフェノ
ン11.1グラム(0.05モル)を実施例1ステップ2に記載
した方法を用いてプロパルギルアルコールに変換した。
粗生成物を200ミリリットルのベンゼン中で6グラムの
2−ナフトールと0.1グラムのp−トルエンスルホン酸
と混合し、混合物を室温で終夜攪拌した。得られた反応
混合物を、未反応ナフトールを除くために、等容量の5
%の水酸化ナトリウム中へ注いだ。有機層を水で洗浄
し、ベンゼン溶媒をロータリエバポレーターで除いた。
得られた油状残留物は、溶離剤としてクロロホルムとヘ
キサンの1:1混合物を用い、シリカ上でカラムクロマト
グラフィーにかけた。ホトクロミックフラクションを合
わせ、生成物をヘキサンとジエチルエーテルの混合物か
ら結晶化した。生成物(4.8グラム)は131〜133℃の融
解範囲をもっていた。生成物をNMR解析することによ
り、それが3(2−メチルフェニル)−3−(4−メト
キシフェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピランである
ことを確かめた。
実施例5 触媒として塩化アルミニウムを用い、二硫化炭素中で
1,3−ジメトキシベンゼンとベンゾイルクロライドをフ
リーデル−クラフト反応により2,4−ジメトキシベンゾ
フェノンを合成した。得られたベンゾフェノン11.4グラ
ム(0.05モル)を実施例1ステップ2に記載した条件を
用いてプロパルギルアルコールに変換した。粗プロパル
ギルアルコールを150ミリリットルのトルエン中に取り
出し、その中に3グラムの2−ナフトール(0.02モル)
と30グラムの無水酸性アルミナを加えた。得られたスラ
リーを3時間還流し、冷却し、濾過した。アルミナを反
応混合物から分離し、そこからホトクロミックが抽出さ
れなくなるまでトルエンで洗浄した。溶媒溶液を合わ
せ、トルエン溶媒をロータリエバポレーターで除去し
た。残留物を溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルの4:1
混合物を用い、シリカ上でクロマトグラフにかけた。ホ
トクロミックフラクションを合わせ、溶離剤としてヘキ
サンとクロロホルムの3:7混合物を用いて再度クロマト
グラフにかけた。ホトクロミック生成物はヘキサンから
容易に結晶化した。融解範囲132〜134℃をもつ結晶化生
成物2.6グラムを得た。生成物のNMR解析によりそれが3
−フェニル−3−(2,4−ジメトキシフェニル)−3H−
ナフト[2,1−b]ピランでることを確かめた。
実施例6 触媒として塩化アルミニウムを用い、二硫化炭素中で
2,6−ジフルオロベンゾイルクロライドとアニソールと
のフリーデル−クラフト反応により2,6−ジフルオロ−
4′−メトキシベンゾフェノンを合成した。このベンゾ
フェノン4.8グラム(0.02モル)を実施例1ステップ2
に記載した条件を用いてプロパルギルアルコールに変換
した。粗プロパルギルアルコールを200ミリリットルの
ベンゼン中に取り出し、3.0グラムのナフトール(0.02
モル)と0.1グラムのp−トルエンスルホン酸触媒をこ
のベンゼン溶液に加えた。1時間攪拌後、反応混合物を
等容量の5%水酸化ナトリウム中へ注いだ。有機層を分
離し、ベンゼン溶媒をロータリエバポレーターで除去し
た。残留物を溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルの4:1
混合物を用い、シリカ上でクロマトグラフにかけた。ホ
トクロミックフラクションを集め、n−プロパノールか
ら結晶化した。融解範囲122〜124℃をもつ生成物1.2グ
ラムを得た。NMR解析により生成物が3(2,6−ジフルオ
ロフェニル)−3(4−メトキシフェニル)−3H−ナフ
ト[2,1−b]ピランであることを確かめた。
比較例1 500ミリリットルの反応用フラスコに0.1モル(20.8グ
ラム)の1,1−ジフェニル−2−プロピン−1−オー
ル、15グラムの2−ナフトールおよび200ミリリットル
のベンゼンを入れた。ナフトール反応試薬のすべてが溶
解するように反応混合物を55℃に加熱した。2−ナフト
ールのすべてが溶解したとき、攪拌下にある反応混合物
に0.25グラムのp−トルエンスルホン酸を加えたとこ
ろ、反応混合物は明るい黄褐色から暗い黒色に変わり、
70℃まで発熱した。数分後、反応混合物は明るい色調に
なり、冷却し始めた。30分後、反応混合物を10%水酸化
ナトリウム水溶液100ミリリットル中へ注ぎ、振とうし
た。有機層を10%の水酸化ナトリウム水溶液で1回洗浄
し、それから水で洗浄した。ベンゼン溶媒はロータリー
エバポレーターで除去した。得られた固体残留物は明る
い黄褐色の固体で、これを100ミリリットルのヘキサン
でスラリーとして、それから濾過した。濾過した固体を
再度100ミリリットルのヘキサンで洗浄し、乾燥し、生
成物3,3−ジフェニル−3H−ナフト[2,1−b]ピランの
18.4グラムを得た。これはHPLCによって純度98%である
ことがわかった。生成物は融点範囲156〜158℃であっ
た。
比較例2 アニソール(0.1モル、10.8グラム)とベンゾイルク
ロライド(0.1モル、14グラム)を200ミリリットルのヘ
キサン中に溶解し、室温で攪拌しながら15グラムの無水
塩化アルミニウムを15分間にわたってゆっくり加えた。
反応混合物を更に15分間攪拌し、それからヘキサンを傾
斜法で除いた。反応フラスコ中に残った粘稠な残留物は
氷と希塩酸の混合物200ミリリットルで注意深く加水分
解した。得られた有機フラクションをジクロロメタン中
に取り、得られた溶液を水で洗浄した。ジクロロメタン
溶媒はロータリーエバポレーターで除去し、残った油状
物は静置することにより固化した。固化した生成物はば
らばらに壊し、50ミリリットルのペンタンで2回洗浄し
た。吸引乾燥することにより、ほぼ定量的な収率で4−
メトキシベンフェノンが得られた。
この4−メトキシベンフェノンの10グラムを実施例1
のステップ2に記載した方法でプロパルギルアルコール
に変換した。得られた生成物をNMR解析することによ
り、これが1−フェニル−1(4−メトキシフェニル)
−2−プロピン−1−オールと出発物質のケトンである
4−メトキシベンゾフェノンとの3:1混合物であること
がわかった。
粗プロパルギルアルコールを、5グラムの2−ナフト
ール、40グラムの無水酸アルミナおよび200ミリリット
ルのトルエンからなるスラリーに加えた。得られた反応
混合物を30分間加熱還流し、冷却して濾過した。アルミ
ナを100ミリリットルのヘキサンで2回洗浄した。トル
エンとヘキサンのフラクションを一緒にして、その有機
溶媒類をロータリーエバポレーターで除去した。得られ
た生成物はオレンジ色の油でヘキサンでジエチルエーテ
ルの混合物から結晶化した。生成物結晶はジエチルエー
テルで洗浄し、乾燥することにより融解範囲149〜150℃
の生成物1.4グラムを得た。NMR解析により、生成物が3
−フェニル−3(4−メトキシフェニル)−3H−ナフト
[2,1−b]ピランであることがわかった。
比較例3 4−メチル−4′−メトキシベンゾフェノンを比較例
2に記載の方法を用いてアニソールとp−トルオイルク
ロライドから調製した。得られたケトンをプロパルギル
アルコールに変換し、それから比較例2のように2−ナ
フトールと反応させ、融解範囲146〜147℃の明るい黄色
の結晶2.1グラムを得た。NMR解析によりこれが3(4−
メチルフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−3H
−ナフト[2,1−b]ピランであることを確認した。
比較例4 4−(トリフルオロメチル)ベンゾフェノン(7.5グ
ラム、0.03モル)とキシレン/軽質鉱油中のナトリウム
アセチライドの18%スラリーの9.5グラム(0.36モル)
とを乾燥テトラヒドロフラン125ミリリットル中で終夜
攪拌した。混合物は窒素充填して湿気から保護した。次
の日に溶液を冷希塩酸中へ注いだ。有機フラクションを
メチレンクロライド中で取り出し、水で洗浄し、硫酸ナ
トリウム上で乾燥した。溶媒を蒸発して12.6グラムの粗
油を得た。粗油をNMR解析することによりそれが1−フ
ェニル−1−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2
−プロピン−1−オールであることを確認した。
6.2グラムの粗油(約0.015モル)と2.6グラム(0.018
モル)の1−ナフトールとを乾燥酸性アルミナ30グラム
の入ったトルエン200ミリリットル中で混合した。混合
物は終夜還流し、それから濾過してアルミナを除いた。
アルミナはホトクロミックが抽出されなくなるまで新鮮
なトルエンで洗浄した。トルエンフラクションを集めて
希水酸化ナトリウムで洗浄し、過剰のナフトールを除い
た。それからトルエンをロータリーエバポレーターで除
去し、ヘキサン:酢酸エチル9:1混合物を溶離剤として
使用してシリカ上で粗油をカラムクロマトグラフィーに
かけた。ホトクロミックフラクションを一緒にして、溶
離剤としてヘキサン:クロロホルムの2:1混合物を用
い、シリカ上で再度クロマトグラフにかけた。ホトクロ
ミックフラクションを合わせて1.5グラムの油を得た
が、これはHPLC解析により純度98.9%であった。NMR解
析の結果生成物は3−フェニル−3−(4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−2H−ナフト[2,1−b]ピランで
あることがわかった。
比較例5 1,1′−ジ(3−トリフルオロメチル)フェニル−2
−プロピン−1−オール(約13グラム)を比較例4に記
載された方法により3,3′ビス(トリフルオロメチル)
ベンゾフェノン(0.03モル)から調製した。油状生成物
の半分を200ミリリットルのトルエンおよび2.88グラム
(0.02モル)の1−ナフトールと混合した。30グラムの
乾燥した酸性アルミナを加え、混合物を終夜還流した。
反応混合物を濾過し、ホトクロミッイクが抽出されなく
なるまで新鮮なトルエンでアルミナを洗浄した。トルエ
ンフラクションを合体し、希水酸化ナトリウムで洗浄し
て過剰のナフトールを除き、トルエンはロータリーエバ
ポレーターで除去した。得られた油を、ヘキサン:酢酸
エチル9:1混合物を溶離剤としてシリカ上でクロマトグ
ラフにかけた。3.5グラムの固体が得られた。固体生成
物をヘキサンから再結晶し、融解範囲121〜123℃の固体
0.8グラムを得た。生成物はHPLCにより98.6%の純度で
あることがわかった。NMR解析の結果生成物は3,3−ジ
(3−トリフルオロメチル)フェニル−2H−ナフト[1,
2−b]ピランであることがわかった。
以上に記載した実施例で調製したナフトピラン化合物
を次の方法によりジエチレングリコールビス(アリルカ
ーボネート)のホモポリマーの試験サンプル中へ熱移行
によって同化した。各々のナフトピランをトルエン溶媒
中に溶解して化合物の4%溶液を作成した。1枚のNo.4
ワットマン濾紙をナフトピラン溶液で飽和し、これを風
乾した。乾燥した濾紙をポリマー試験サンプルの片面上
に置き、それを1/8インチ(0.3センチメートル)×2イ
ンチ(5.1センチメートル)×2インチ(5.1センチメー
トル)の大きさに寸法をとった。未処理の濾紙をポリマ
ー試験サンプルの他の面上に置き、得られたサンドウィ
ッチ状物を2枚のアルミ金属平板の間に置いた。それか
ら組み合わせ体全体をナフトピランがポリマー試験サン
プル中へ熱移行するに十分な時間155℃の乾燥機中に入
れておいた。乾燥機中へ置いておく時間は、紫外線吸収
により測定してナフトピラン化合物が相当量同化するよ
うに調整する。
同化した試験サンプルを乾燥機から取り出し、アセト
ンで洗浄し、光学試験用の台上でホトクロミック応答速
度の試験を行った。サンプルは硫酸浴銅と中密度フィル
ターを備えた150ワットキセノンランプを約1サン(su
n)の強度で照射した。飽和した時点の光学密度を20分
の暴露のところで測定した。結果は表4に示した。
表4 化合物 飽和時点の△OD 褪色速度T1/2(秒) 実施例1 1.00 170 2 1.05 203 3 1.35 510 4 2.40 600 5 1.42 510 6 2.23 >30分 比較例1 0.36 45 2 0.25 35 3 0.21 40 4 1.63 >30分 5 1.07 >30分 a. 1.37 >30分 a.購入の2,2−ジフェニル−2H−ナフトール[1,2−b]
ピラン 表4のデータは、2−ナフトールから誘導され、1個
のオルト置換したフェニル基をピラン環の3位置に置換
基としてもつナフトピラン化合物は合理的な褐色速度を
持ち;オルト置換したフェニル基を置換基として2個持
つものは高い活性化強度を持つが褪色の時間は長いとい
うことを示している。2−ナフトールから誘導され、オ
ルト置換したフェニル基をもっていないナフトピラン化
合物は非常に早く褪色し、一方1−ナフトールから誘導
されたナフトピラン化合物は褪色速度が遅い。
本発明は特定の実施態様について特別詳細に記載して
いるが、このような詳細な記載が、請求の範囲に含まれ
ている場合を除いては、発明の範囲に関するものという
わけではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−33154(JP,A) 特表 平6−502180(JP,A) 米国特許3627690(US,A) J.Hecerocycl.Che m.,11[3](1974)p.283−286 J.Chem.Soc.,C[13 ](1970)p.1758−1764

Claims (32)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の式: 式中、Y1はC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシ、フルオ
    ロおよびクロロからなる群から選択される;Z1は水素で
    ある;Y2およびZ2はそれぞれC1〜C5アルキル、C1〜C5
    ルコキシ、シアノ,ヒドロキシ、ハロゲン、アクリリ
    ル、メタクリリル、アクルオキシ(C1〜C4)アルキルお
    よびメタクリルオキシ(C1〜C4)アルキルからなる群か
    ら選択される;aおよびbはそれぞれ1および2からなる
    群から選択される整数である、R5〜R10はそれぞれ水
    素、C1〜C10アルキル、C5〜C7シクロアルキル、フェニ
    ル、モノ−またはジ−置換フェニル、C1〜C4アルコキ
    シ、ハロゲン、アクリリル、メタクリリル、アクリルオ
    キシ(C1〜C4)アルキル、メタクリルオキシ(C1〜C4
    アルキル、フリルおよびチエニルからなる群から選択さ
    れるが、このうち置換フェニルの置換基はC1〜C4アルキ
    ル、C1〜C4アルコキシ、クロロおよびブロモからなる群
    から選択される で示されるナフトピラン化合物。
  2. 【請求項2】Y1がC1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシお
    よびフルオロからなる群から選択される;Z1は水素であ
    る;Y2およびZ2がそれぞれC1〜C3アルキル、C1〜C3アル
    コキシおよびフルオロからなる群から選択される;aおよ
    びbがそれぞれ1および2からなる群から選択される整
    数である;およびR5〜R10がそれぞれ水素、C1〜C5アル
    キル、C5〜C6シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、クロ
    ロ、ブロモ、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、
    3−チエニル、フェニルおよび置換フェニルの置換基が
    C1〜C4アルキルおよびC1〜C4アルコキシ、クロロおよび
    ブロモからなる群から選択されるオルソ、メタまたはパ
    ラ置換フェニルからなる群から選択される第1項記載の
    ナフトピラン化合物。
  3. 【請求項3】R5〜R10がそれぞれ水素、C1〜C3アルキ
    ル、C1〜C3アルコキシ、クロロ、ブロモ、フェニルおよ
    びC1〜C3アルコキシフェニルである第2項記載のナフト
    ピラン化合物。
  4. 【請求項4】C1〜C3アルコキシフェニルがパラC1〜C3
    ルコキシフェニルである第3項記載のナフトピラン化合
    物。
  5. 【請求項5】R5〜R10がそれぞれ水素である第2項記載
    のナフトピラン化合物。
  6. 【請求項6】R5〜R9がそれぞれ水素である、R5〜R8がそ
    れぞれ水素である、またはR5およびR7〜R9がそれぞれ水
    素である第2項記載のナフトピラン化合物。
  7. 【請求項7】Y1がC1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシお
    よびフルオロからなる群から選択される;Z1が水素であ
    る;Y2がC1〜C3アルコキシである;Z2がC1〜C3アルキルお
    よびC1〜C3アルコキシからなる群から選択される;R5〜R
    10がそれぞれ水素であり、aが整数1であり、およびb
    が1または2の整数である第2項記載のナフトピラン化
    合物。
  8. 【請求項8】aおよびbが整数1である場合に置換基Y2
    およびZ2が3、4または5位の炭素原子上にある第7項
    記載のナフトピラン化合物。
  9. 【請求項9】置換基Y2およびZ2が3または4位の炭素原
    子上にある第8項記載のナフトピラン化合物。
  10. 【請求項10】bが2の場合に置換基Z2が3位と4位、
    3位と5位、または4位と5位の炭素原子上にある第7
    項記載のナフトピラン化合物。
  11. 【請求項11】3(2−フルオロフェニル)−3(4−
    メトキシフェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン。
  12. 【請求項12】3(2−フルオロフェニル)−3(3,4
    −ジメトキシフェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラ
    ン。
  13. 【請求項13】3(2−メチル−4−メトキシフェニ
    ル)−3(4−メトキシフェニル)−3H−ナフト[2,1
    −b]ピラン。
  14. 【請求項14】3(2−メチルフェニル)−3(4−メ
    トキシフェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン。
  15. 【請求項15】3−フェニル−3(2,4−ジメトキシフ
    ェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン。
  16. 【請求項16】重合した有機ホスト材料と以下の式: 式中、Y1はC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシ、フルオ
    ロおよびクロロからなる群から選択される;Z1は水素で
    ある;Y2およびZ2はそれぞれC1〜C5アルキル、C1〜C5
    ルコキシ、シアノ,ヒドロキシ、ハロゲン、アクリリ
    ル、メタクリリル、アクルオキシ(C1〜C4)アルキルお
    よびメタクリルオキシ(C1〜C4)アルキルからなる群か
    ら選択される;aおよびbはそれぞれ1および2からなる
    群から選択される整数である、R5〜R10はそれぞれ水
    素、C1〜C10アルキル、C5〜C7シクロアルキル、フェニ
    ル、モノ−またはジ−置換フェニル、C1〜C4アルコキ
    シ、ハロゲン、アクリリル、メタクリリル、アクリルオ
    キシ(C1〜C4)アルキル、メタクリルオキシ(C1〜C4
    アルキル、フリルおよびチエニルからなる群から選択さ
    れるが、このうち置換フェニルの置換基はC1〜C4アルキ
    ル、C1〜C4アルコキシ、クロロおよびブロモからなる群
    から選択される で示されるナフトピラン化合物のホトクロミック量とを
    含有するホトクロミック用品。
  17. 【請求項17】有機ホスト材料がポリオール(アリルカ
    ーボネート)モノマーのポリマー、ポリアクリレート、
    ポリ(アルキルアクリレート)、多官能性アクリレート
    モノマーのポリマー、セルロースアセテート、セルロー
    ストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネー
    ト、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルア
    セテート)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニル
    クロリド)、ポリ(ビニリデンクロリド)、ポリカーボ
    ネート、ポリウレタン、ポリ(エチレンテレフタレー
    ト、ポリスチレン、コポリ(スチレン−メチルメタクリ
    レート)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、ポ
    リビニルブチラールおよびジアリリデンペンタエリスリ
    トールのポリマーからなる群から選択される第16項記載
    のホトクロミック用品。
  18. 【請求項18】Y1がC1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ
    およびフルオロからなる群から選択される;Z1が水素で
    ある;Y2およびZ2がそれぞれC1〜C3アルキル、C1〜C3
    ルコキシおよびフルオロからなる群から選択される;aお
    よびbがそれぞれ1および2からなる群から選択される
    整数である;およびR5〜R10がそれぞれ水素、C1〜C5
    ルキル、C5〜C6シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、ク
    ロロ、ブロモ、2−フリル、3−フリル、2−チエニ
    ル、3−チエニル、フェニルおよび置換フェニルの置換
    基がC1〜C4アルキルおよびC1〜C4アルコキシ、クロロお
    よびブロモからなる群から選択されるオルソ、メタまた
    はパラ置換フェニルからなる群から選択される第17項記
    載のホトクロミック用品。
  19. 【請求項19】Y1がC1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ
    およびフルオロからなる群から選択される;Z1が水素で
    ある;Y2がC1〜C3アルコキシである;Z2がC1〜C3アルキル
    およびC1〜C3アルコキシからなる群から選択される;R5
    〜R10がそれぞれ水素であり、aが整数1であり、およ
    びbが1または2の整数である第18項記載のホトクロミ
    ック用品。
  20. 【請求項20】有機ホスト材料がジエチレングリコール
    ビス(アリルカーボネート)、ポリ(4,4′−ジオキシ
    ジフェノール−2,2−プロパン)、ポリメチルメタクリ
    レートまたはポリビニルブチラールの固体透明ホモポリ
    マーまたはコポリマーである第19項記載のホトクロミッ
    ク用品。
  21. 【請求項21】ホトクロミック化合物を0.01から20重量
    %含有する第20項記載のホトクロミック用品。
  22. 【請求項22】レンズである第21項記載のホトクロミッ
    ク用品。
  23. 【請求項23】固体透明重合有機ホスト材料、および
    (a)スピロ(インドリノ)ナフトキサジン、スピロ
    (インドリノ)ピリドベンゾキサジン、およびスピロ
    (インドリノ)ベンゾキサジンからなる群から選択され
    る第1ホトクロミック物質と(b)以下の式: 式中、Y1はC1〜C5アルキル、C1〜C5アルコキシ、フルオ
    ロおよびクロロからなる群から選択される;Z1は水素で
    ある;Y2およびZ2はそれぞれC1〜C5アルキル、C1〜C5
    ルコキシ、シアノ,ヒドロキシ、ハロゲン、アクリリ
    ル、メタクリリル、アクルオキシ(C1〜C4)アルキルお
    よびメタクリルオキシ(C1〜C4)アルキルからなる群か
    ら選択される;aおよびbはそれぞれ1および2からなる
    群から選択される整数である;R5〜R10はそれぞれ水素、
    C1〜C10アルキル、C5〜C7シクロアルキル、フェニル、
    モノ−またはジ−置換フェニル、C1〜C4アルコキシ、ハ
    ロゲン、アクリリル、メタクリリル、アクリルオキシ
    (C1〜C4)アルキル、メタクリルオキシ(C1〜C4)アル
    キル、フリルおよびチエニルからなる群から選択される
    が、このうち置換フェニルの置換基はC1〜C4アルキル、
    C1〜C4アルコキシ、クロロおよびブロモからなる群から
    選択される で示されるナフトピラン化合物をそれぞれホトクロミッ
    ク量含有するホトクロミック用品。
  24. 【請求項24】有機ホスト材料がポリオール(アリルカ
    ーボネート)モノマーのポリマー、ポリアクリレート、
    ポリ(アルキルアクリレート)、多官能性アクリレート
    モノマーのポリマー、セルロースアセテート、セルロー
    ストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネー
    ト、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルア
    セテート)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニル
    クロリド)、ポリ(ビニリデンクロリド)、ポリカーボ
    ネート、ポリウレタン、ポリ(エチレンテレフタレー
    ト、ポリスチレン、コポリ(スチレン−メチルメタクリ
    レート)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、ポ
    リビニルブチラールおよびジアリリデンペンタエリスリ
    トールのポリマーからなる群から選択される第23項記載
    のホトクロミック用品。
  25. 【請求項25】Y1がC1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ
    およびフルオロからなる群から選択される;Z1が水素で
    ある;Y2およびZ2がそれぞれC1〜C3アルキル、C1〜C3
    ルコキシおよびフルオロからなる群から選択される;aお
    よびbがそれぞれ1および2からなる群から選択される
    整数である;およびR5〜R10がそれぞれ水素、C1〜C5
    ルキル、C5〜C6シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、ク
    ロロ、ブロモ、2−フリル、3−フリル、2−チエニ
    ル、3−チエニル、フェニルおよび置換フェニルの置換
    基がC1〜C4アルキルおよびC1〜C4アルコキシ、クロロお
    よびブロモからなる群から選択されるオルソ、メタまた
    はパラ置換フェニルからなる群から選択される第24項記
    載のホトクロミック用品。
  26. 【請求項26】Y1がC1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ
    およびフルオロからなる群から選択される;Z1が水素で
    ある;Y2がC1〜C3アルコキシである;Z2がC1〜C3アルキル
    およびC1〜C3アルコキシからなる群から選択される;R5
    〜R10がそれぞれ水素であり、aが整数1であり、およ
    びbが1または2の整数である第25項記載のホトクロミ
    ック用品。
  27. 【請求項27】有機ホスト材料がジエチレングリコール
    ビス(アリルカーボネート)、ポリ(4,4′−ジオキシ
    ジフェノール−2,2−プロパン)、ポリメチルメタクリ
    レートまたはポリビニルブチラールの固体透明ホモポリ
    マーまたはコポリマーである第26項記載のホトクロミッ
    ク用品。
  28. 【請求項28】第1ホトクロミック物質がスピロ(イン
    ドリノ)ピリドベンゾキサジンまたはスピロ(インドリ
    ノ)ナフトキサジンである第26項記載のホトクロミック
    用品。
  29. 【請求項29】第1ホトクロミック物質がスピロ(イン
    ドリノ)ベンゾキサジンである第26項記載のホトクロミ
    ック用品。
  30. 【請求項30】第1ホトクロミック物質とホトクロミッ
    クナフトピラン化合物をそれぞれ0.05から10重量%含有
    する第25項記載のホトクロミック用品。
  31. 【請求項31】第1ホトクロミック物質のナフトピラン
    化合物に対する重量比が1:3から3:1である第30項記載の
    ホトクロミック用品。
  32. 【請求項32】眼用レンズである第31項記載のホトクロ
    ミック用品。
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