JP2532155B2 - n端子平行2回線送電線における故障点標定方法 - Google Patents

n端子平行2回線送電線における故障点標定方法

Info

Publication number
JP2532155B2
JP2532155B2 JP14382490A JP14382490A JP2532155B2 JP 2532155 B2 JP2532155 B2 JP 2532155B2 JP 14382490 A JP14382490 A JP 14382490A JP 14382490 A JP14382490 A JP 14382490A JP 2532155 B2 JP2532155 B2 JP 2532155B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
branch
point
terminal
distance
line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14382490A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0436668A (ja
Inventor
賢次 村田
和夫 園原
進 伊藤
京二 石津
徳男 江村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Kansai Denryoku KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd, Kansai Denryoku KK filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP14382490A priority Critical patent/JP2532155B2/ja
Priority to DE69115562T priority patent/DE69115562T2/de
Priority to EP91108973A priority patent/EP0459522B1/en
Publication of JPH0436668A publication Critical patent/JPH0436668A/ja
Priority to US08/443,765 priority patent/US5485394A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2532155B2 publication Critical patent/JP2532155B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y04S10/522

Landscapes

  • Locating Faults (AREA)
  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、抵抗接地系n端子平行2回線送電線におけ
る1相地絡故障点標定方法に関する。
<従来の技術> 変電所間の送電線は、電力供給の信頼度向上のため、
一般的に平行2回線で行われている。上記送電線は、建
造物内で保守管理されている変電所等と比較して、外部
(雷撃による絶縁破壊、あるいは鳥や樹木の接触等)に
起因する故障が不可避である。故障の多くは1相地絡故
障であって、故障発生時には、地絡故障点探索作業が伴
うが、特に山間部における故障点探索は非常に困難な場
合がある。
上記故障例として、1回線の1地点における故障、
1回線の異地点における故障、両回線の同地点にお
ける故障、両回線の異地点における故障等がある。上
記の故障は一般に単純故障と言われ、の故障は
一般に多重故障と言われているが、故障の大半はの単
純故障であり、多重故障の大半はの形態である。本願
では、上記の場合を取り扱う。
従来より、地絡故障点を標定する方法が種々提案さ
れ、実施されている。
例えばについては、2端子平行2回線送電線のそれ
ぞれの回線の零相電流01,02を検出して零相電流の
分流比 20i/(01+02) (ただしi=1または2)を算出し、この零相電流分流
比と送電線路長に基づいて送電端から1相地絡故障点ま
での距離を算出する方法がある。
第8図は上記の方法を説明するための図であり、送電
側aには、高抵抗bで中性点が接地されたY−Y型変圧
器cを配置すると共に、受電側dに非接地のY−Δ型変
圧器eを配置している。上記両変圧器c,eは母線g1,g2に
接続され、これらの母線g1,g2の間に長さがlの2回線
送電線f1,f2を接続している。第9図は第8図の零相等
価回路であり、回線f1の零相電流を01、回線f2の零相
電流を02、母線01の零相電圧をo、地絡故障点の零
相電圧をof、単位長さ当りの零相インピーダンス
o、回線間の相互インピーダンスをmとする。
上記平行2回線送電線において、送電端から距離xの
地点で1相地絡故障が発生し、地絡故障点から大地に地
絡故障電流を0fが流出している場合を想定し、この場
合について零相電流比を算出すれば、送電端から1相地
絡故障点までの距離xを算出することができる。すなわ
ち、各回線f1,f2の零相電流01,02にのみ基づいて
1相地絡故障点を標定することができる。
上記の零相電流分流比による1相地絡故障点算出方法
は、送電端において、それぞれの回線から検出される零
相電流の分流比のみに基づいて送電端から故障点までの
距離を算出しているので、簡易であるという特徴を有す
るが、送電線に分岐を設けて負荷を接続する方法、すな
わち3端子系統における1相地絡故障点の標定にはその
まま適用することができなかった。
そこで、本件出願人は抵抗接地系3端子平行2回線送
電線においても零相電流分流比法により1相地絡故障点
を標定することを可能にする方法を出願した(特願昭63
−169739号(特開平2−19779号)明細書参照)。
この方法は、抵抗接地系3端子平行2回線送電線の送
電線路長に基づいて、送電端から1相地絡点までの距
離、あるいは2回線分岐点から1相地絡故障点までの距
離を算出するための補正係数を予め算出しておき、送電
端で検出される零相電流と上記補正係数を要素として、
送電端から地絡故障点までの距離、あるいは2回線分岐
点から地絡故障点までの距離を算出する方法である。
しかし、この方法では、送電端の情報のみを使用する
もので、上記の単純故障しか適用できない。
そこで、本件出願人は、の単純故障、の多重故障
両方の標定を可能にする抵抗接地系2端子平行2回線送
電線および3端子平行2回線送電線の故障点標定方法を
出願した(特願昭63−307612号(特開平2−154168号)
明細書参照)。
この方法は、抵抗接地系3端子平行2回線の零相等価
回路を解析し、零相差電流に基づいた等価回路(以下差
電流等価回路と略称する)に置き換えることにより以下
のように導き出される。
第10図(A)は3端子平行2回線送電線を示してお
り、送電端から分岐点までの距離をla、分岐点から2
つの受電端までの距離をそれぞれlb,lcとしている。l
a,lb,lcは送電線路の長さであるから既知の値である。
上記3端子平行2回線送電線の零相等価回路を第10図
(B)に、それぞれの回線の零相電流の差に基づいて得
られる差電流等価回路を第10図(C)に示す。
第10図(C)において、送電端Aから2回線分岐点に
流れ込む差電流をΔ0a、各受電端B,Cから分岐点に流
れ込む差電流をそれぞれΔ0b,Δ0c,1相地絡故障点
から流出する差電流をΔ0fとする。送電端Aと分岐点
との間に1相地絡故障が発生した場合には、零相電流分
流比 を用いて、 と表わされる。ここに、 L=lalb+lblc+lalc である。
ただし、上記xがlaよりも大きい場合、すなわち、
1相地絡故障点が分岐点よりも以遠に発生したとみなせ
る場合には、零相差電流分流比 を用いて、受電端Cからの故障点の距離 を計算し、xがlcよりも小さい場合には、このxを受
電端Cから地絡故障点までの距離とする(第10図(D)
参照)。
xがlcよりも大きい場合には、零相差電流分流比 を用いて、 を計算し、このxを受電端Bから地絡故障点までの距離
とする(第10図(E)参照)。
したがって式中のL/(lb+lc),L/(lc+la),
またはL/(la+lb)を補正係数とし、送電端A,受電端
B,C側の各回線から零相電流を検出して、零相差電流分
流比に補正係数を乗算することにより、各端から1相地
絡故障点までの距離xを求めることができる。
<発明が解決しようとする課題> ところが、上記の3端子平行2回線送電線における故
障点標定方法では、3端子平行2回線の地絡故障点を求
めることはできるが、端子数が3端子よりも多い平行2
回線送電線には適用することができない。
近年、平行2回線送電線は多端子化の傾向にあり一般
のn端子平行2回線送電線に適用できる地絡故障点標定
方法が望まれている。
一方、現在では平行2回線送電線の保護も高度な方
法、例えば各端子の電流情報を無線伝送あるいは光伝送
により親局に集め、全端子の電流情報の総合判定により
系統の故障判別を行う電流差動保護方式が採用されてい
る。したがって、各端子の電流データは、常時親局に集
められているのであるから、故障発生直後から回線遮断
までの情報を解析することにより地絡故障点を標定する
ための基礎データを得ることができる。
本発明は、上記先頭の故障点標定方法を拡張し、各端
子の電子情報を基にして、一般のn端子平行2回線送電
線に適用できるn端子平行2回線送電線における故障点
標定方法を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段および作用> 第2図は、本発明が適用されるn端子系平行2回線送
電線を示す図であり、2回線送電線f1,f2で結ばれた送
電端または受電端(以下総称して「端子」という)1と
端子nとの間にn−2個の分岐点b2,b3,…,bn-3,bn-2,b
n-1が存在し、各分岐点には2回線送電線f1,f2を通して
端子2,3,…,n−1が接続されている。端子1と分岐点b2
との距離をl1、端子2と分岐点b2との距離をl2、分岐点
b2とb3との距離をl3、…、端子kと分岐点bkとの距離
をl2k-2、分岐点bkとbk+1との距離をl2k-1とする。
端子1から流れる回線f1の零相電流を11、端子1から
流れる回線f2の零相電流を12、端子kから流れる回線
f1の零相電流をk1、端子kから流れる回線f2の零相電
流をk2とする。
第3図は、上記第2図の回線の零相差電流を用いた差
電流等価回路であり、各端子1,2,…,nから零相差電流Δ
1,Δ2,…,Δnが流れ出している。ただし差電流
の定義は、Δk=k1−k2とする。
地絡故障点は第4図(a),(b)の2通りが考えら
れる。すなわち、地絡故障点が分岐点bkと端子kとの
間にある場合、端子kから地絡故障点までの距離をxと
する。地絡故障点が分岐点bkと分岐点bk+1との間にあ
る場合、分岐点bkから地絡故障点までの距離をyとす
る。当該故障点での回線f1における流出故障電流をf
1、回線f2における流出故障電流をf2とし、故障差電
流をΔf=f1−f2と定義するが、f1,f2のい
ずれかが0であってもよい。
上記の第3図の等価回路において、故障点を標定する
ために、第10図(C)〜(E)の等価回路が使用できる
ように次の等価変換を行う。第5図(a),(f)は、
等価変換の原理を示す図であり、端子1、端子2、分岐
点b2を有する回路(第5図(a)参照)を、仮想端子
2′を有する分岐点のない1本の回路(第5(f)図参
照)に変換することを示している。この変換の条件は、
変換前の第5図(a)の回路の分岐点b2から流れ出る差
電流Δ(=Δ1+Δ2)と差電圧Δとが、変換
後の第5図(f)の回路の右端b2から流れ出る差電流Δ
と差電圧Δとに等しいことである。この変換の結
果、仮想端子2′から流れる仮想差電流Δ2′は、 Δ2′=Δ1+Δ2=Δ, 仮想端子2′から回線右端b2までの距離l2′は、 l2′=l1l2/(l1+l2), と表わせる。
もし、端子1、端子2、分岐点b2を有する変換前の回
路が、第5図(b)に示すように、端子1と分岐点b2と
の間に故障点を有する場合、変換前の第5図(b)の回
路の分岐点b2から流れ出る差電流Δ(=Δ1+Δ
2−Δf)と差電圧Δとが、変換後の第5図(g)
の回路の右端b2から流れ出る差電流Δと差電圧Δと
に等しいという条件で等価変換した結果、仮想故障点の
距離x′は、 x′=x(l2′/l1) と表わせる(第5図(g)参照)。xは端子1から故障
点までの実際の距離である。なお、仮想差電流Δ
2′、仮想距離l2′は、上記第5図(f)の場合と同じ
値をとる。
また、端子1、端子2、分岐点b2を有する変換前の回
路が、第5図(c)に示すように、端子2と分岐点b2と
の間に故障点を有する場合、変換前の第5図(c)の回
路の分岐点b2から流れ出る差電流Δ=(Δ1+Δ
2−Δf)と差電圧Δとが、変換後の第5図(h)
の回路の右端から流れ出る差電流Δと差電圧Δとに
等しいという条件で等価変換した結果、仮想故障点の距
離x′は、 x′=x(l2′/l2) と表わせる(第5図(h)参照)。また、仮想差電流Δ
2′、距離l2′は、上記第5図(f)の場合と同じ値
をとる。
このようにして、第5図(a)に示す逆L形差電流回
路は、第5図(f)に示す単純な直線状の差電流回路に
変換でき、第5図(b),(c)に示す故障点は、それ
ぞれ第5図(g)(h)に示す仮想故障点に変換できる
ことが分かる。
以上の手法の妥当性を説明する。
第5図(d),(e)は、分岐点b21,b22の電圧Δb
21,Δb22、および分岐点b21,b22から流出する電流
b21,b22が等しいという意味で、両回路が等価である
ことを証明するための回路図である。
回線の単位長当りの零相自己インピーダンスをo,
両回線の零相相互インピーダンスをmとすると、第5
図(d)について次式が成立する。
回線f1について、 b21=1−xo 11−xm 12 −(l1−x)o(11−f1) −(l1−x)m(12−f2) 上式右辺を整理すると、 b21=1−l1(o 11+m 12) +(l1−x)(o f1+m f2) また、 b21=2−l2(o 21+m 22) が成り立つ。
これら2式より、 b21/l1+b21/l2 =1/l1+2/l2−{o(11+21) +m(12+22) +(1−x/l1)(o f1+m f2) が導かれ、これを書き直すと、 b21=(l21+l12)/(l1+l2) −{l1l2/(l1+l2)}{o(11 +21)+m(12+22)} +{(l1l2−xl2)/l1+l2)} ×(of1+mf2) となる。電流については、 b21=11+21−f1 が成立する。
回線f2についても同様にして、 b22=(l21+l12)/(l1+l2) −{l1l2/(l1+l2)}{o(12 +22)+m(11+21)} +{(l1l2−xl2)/(l1+l2)} ×(of2+mf1) b22=12+22−f2 が成立する。
そこで、 2′=(l21+l12)/(l1+l2) 21′=11+21 22′=12+22 l2′=l1l2/(l1+l2) x′=xl2/(l1+l2) と定義すると、上記の式は、 b21=2′ −l2′(o21′+m22′) +(l2′−x′)(of1+mf2) b21=21′−f1 b22=2′ −l2′{o22′+m21′} +(l2′−x′)(of2+mf1) b22=22′−f2 と書ける。
これら4式は、第5図(e)の回路について成立する
式である。
上記4式に現れるb21,b21,b22,b22を、以
下の4つの式 Δ1=11−12 Δ2=21−22 Δf=f1−f2 Δ2′=21′−22′ を用いて書替え、差電流 =b21−b22 と差電圧 Δ=b21−b22 とを求める。すると、 Δ=−l2′(o−m)Δ2′ +(l2′−x′)(o−m)Δf, Δ=Δ2′−Δf となり、これら2式は、第5図(g)の回路において、
分岐点b2での差電圧Δ、分岐点b2から分流する差電流
Δについて成立する式に他ならない。
なお第5図(a),(f)は、第5図(b),(g)
においてf1=f2=0の場合であり、第5図(c),
(h)は、第5図(b),(g)において、端子1,2、
距離l1,l2、差電流Δ1,Δ2を交換したものであ
る。
次に、故障点標定手順について説明する。まず、第1
図(a)(第1図(a)は第3図を再掲したものであ
る)に示す差電流等価回路につき、端子1と端子2と分
岐点b2とを有する逆L形差電流回路について、故障点を
標定する。
まず、この逆L形差電流回路を含む差電流等価回路
は、第1図(c)に示すようにT形3端子平行2回線送
電線回路に変換することができる。第1図(c)におい
て、仮想端子3′は、実際の端子3,4,…,nを一まとめに
し等価変換したものであり、そこから流出する仮想差電
流Δ3′は、 Δ3′=Δ3+Δ4+…+Δn で表わされる既知の値をとる。また、分岐点b2から仮想
端子3′までの仮想距離をl3′で表わす。
仮想距離l3′は、端子n、端子n−1、分岐点bn-1
を有する逆L形差電流回路を、既に示した変換手段によ
り第1図(b)の仮想端子n−1′を有する直線形の等
価回路(仮想距離はln-1′)に変換し、次に、第1図
(b)の仮想端子n−1′、端子n−2、分岐点bn-2
を有する逆L形差電流回路について、仮想端子n−2′
を有する等価回路(仮想距離はln-1′)に変換し、以
下同様の手法を繰り返すことにより求めることができ
る。すなわち、各直線形等価回路において、仮想距離l
n-1′,ln-2′,…,l3′は、 となる。
この第1図(c)の回路について故障点を標定する。
その方法は、既に第10図を用いて述べた先願(特願昭63
−307612号明細書)と同じ方法であるが、ここでもう一
度説明すると、Δ1,Δ2およびΔ3′を用いて、
仮想端子3′から故障点までの距離xを、 L=l1l2+l2l3′+l3′l1 とし、次の式に基づいて求める。
このxがl3′よりも小さければ故障点は分岐点b2から
仮想端子3′までの間にあることになるが、xがl3′よ
りも大きければ、故障点は、端子1から分岐点b2までの
間、または端子2から分岐点b2までの間にあり、 または に従って端子1または端子2からの故障点の実際の距離
を求めることができる。
もし、故障点が、分岐点b2から仮想端子3′までの間
にあるならば、先願の方法を使うことはできない。この
場合、実際の故障点は第1図(a)の分岐点b2から右
側、端子3,4,…,nまでのいずれかの位置にあることにな
る。
そこで、端子1、端子2、分岐点b2を有する回路を既
に示した変換手法により変換して仮想端子2′を有する
直線状の等価回路に変換し、分岐点b4より右側にある回
路を同じ手法で仮想端子4′を有する直線状の等価回路
に変換する。その結果、第1図(d)に示すような端子
3を中心としたT字形等価回路が作られる。仮想端子
2′から流れこむ仮想差電流Δ2′は、 Δ2′=Δ1+Δ2 仮想端子4′から流れこむ仮想差電流Δ4′は、 Δ4′=Δ4+…+Δn で表わされる既知の値をとる。仮想距離l2′は、 で求まり、仮想距離l4′は、前述したように第1図
(a)の回路を右端から等価変換していく手法により求
めることができる。
この回路について、上記した先願の方法を適用する。
その結果、もし次式 (L=l2′l4+l4l′+l4′l2′)で算出された値がl4
よりも小さい、すなわち端子3と分岐点b3との間にある
ことが分かれば、このxが端子3から故障点までの距離
ということになる。
そうでない場合、次式 で算出された値がl2′よりも小さい、すなわち故障点が
仮想端子2′と分岐点b3との間にあることが分かれば、
故障点は、分岐点b2と分岐点b3との間にあること分か
る。何故なら、第1図(c)を参照して説明した手法に
より、故障点は、分岐点b2から右側、端子3,4,…,nまで
のいずれかの位置にあることが既に分かっているからで
ある。
そして故障点は、上記算出値xが仮想端子2′からの
距離であり、分岐点b2からの距離yは y=x−(l2′−l3) で求めることができる。
もし、上記いずれの場合にも該当しないときは、故障
点は、分岐点b3から右側、端子4,5,…,nまでのいずれか
の位置にあることになる。そこで、端子4を基準にし
て、分岐点b4から左右の回路を等価変換してT形の等価
回路を作り、上記故障点標定手法を繰り返す。
以上のようにして、故障点が、いずれかの端子2,3,
…,n−1からそれぞれ分岐点b2,b3,…,bn-1までの間に
ある場合、当該端子からの距離xを求めることができ
る。また分岐点bkから分岐点bk+1までの間にある場合
には、当該区間の故障点の距離を前述のy値算出と同様
にして求めることができる。
なお、上記説明では、故障点の計算は、第1図(a)
の差電流等価回路の左端分岐点b2を基準としてT形等価
回路を作り、以後、故障点が見付かるまで、分岐点b2,b
3,b4,…を基準としたT形等価回路を次々と作っていっ
た。しかし、本発明では、例えば最初に、右端分岐点b
n-1を基準としてT形等価回路を作り、以後、故障点が
見付かるまで、分岐点bn-2,bn-3,bn-4,…を基準とし
たT形等価回路を次々と作ってもよく、一般に任意の分
岐点bkを基準としたT形等価回路を作り、以後故障点
が見付かるまで、分岐点bk+1,bk+2,bk+3,…および分
岐点bk-1,bk-2,bk-3,…を基準としたT形等価回路を
作っていけばよい。
<実施例> 以下、本発明の平行2回線送電線おける故障点標定方
法の実施例を添付図面に基いて詳細に説明する。
第6図は、本発明に係る故障点標定方法に適用される
4端子平行2回線送電線に、故障点標定装置を接続した
図であり、送電端1において親局装置が、受電端2,3,4
において端末装置が設けられている。
送電端1における親局装置は、回線f1のA相,B相,C相
の電流1a,1b,1cを検出するCT(カレントトラン
ス)11と、回線f2のA相,B相,C相の電流2a,2b,
2cを検出するCT12と、CT11,12により検出された各相の
電流1a,1b,1c,2a,2b,2cを入力とし、
図示しない補助CTにより絶縁するとともに、所定レベル
の電流信号に変換する入力部13と、入力部13からの所定
レベルの電流信号を所定のサンプリング周期でディジタ
ルデータに変換するA/D変換部14と、A/D変換部14により
変換されたディジタルデータを格納するデータメモリ15
と、該データモメリ15に格納されている回線f1,f2の電
流データに基づいて所定の演算(後述)を行ない、平行
2回線に地絡故障点が発生していることを検出し、さら
に、自端側で検出した上記電流データと受電端2〜4側
から伝送される電流データとに基づいて故障点の位置を
算出するCPU16と、受電端2〜4側と電流データの伝送
を行なう伝送部17と、CPU16により算出された故障点ま
での距離等の情報を表示する表示部18とを有する。
また、受電端2側は、回線f1に流れるA相,B相,C相の
電流1a,1b,1cを検出するCT21と、回線f2に流れ
るA相,B相,C相の電流2a,2b,2cを検出するCT22
と、上記したのと同様の機能を果たす入力部23と、A/D
変換部24と、データメモリ25と、CPU26と、伝送部27と
を有する。
受電端3には回線f1の各相の電流1a,1b,1cを
検出するCT31と、回線f2の各相の電流2a,2b,2c
を検出するCT32と、上記したのと同様の機能を果たす入
力部33と、A/D変換部34と、データメモリ35と、CPU36
と、伝送部37とが設けられ、受電端4には、受電端4側
の回路f1の各相の電流1a,1b,1cを検出するCT41
と、回線f2の各相の電流2a,2b,2cを検出するCT
42と、入力部43と、A/D変換部44と、データメモリ45
と、CPU46と、伝送部47とが設けられている。
上記構成の故障点標定装置の動作は、次のとおりであ
る。すなわち、CT11,12,21,22,31,32,41,42により検出
される各端子1〜4における回線f1,f2を流れる電流値
は、入力部13,23,33,43において所定レベルの電流信号
に変換され、該所定レベルの電流信号は、A/D変換部14,
24,34,44において所定のサンプリング周期でディジタル
データに変換され、データメモリ15,25,35,45に記憶さ
れる。
そして、データメモリ15,25,35,45に格納されている
回線f1,f2の電流データに基づいて、CPU16,26,36,46
は、零相電流11,12,21,22,31,32,41,4
2を算出する。
さらに、各CPU16,26,36,46は、下式に基づいて両回線
f1,f2の零相差電流Δ1,Δ2,Δ3,Δ4を求め
る。
Δ1=11−12,Δ2=21−22, Δ3=31−32,Δ4=41−42 次に、送電端1側のCPU16は、Δ1が所定値を越え
た場合に故障が発生したと判断し、伝送部17に受電端2
〜4において検出される両回線f1,f2の零相差電流のデ
ータΔ2,Δ3、Δ4を伝送するよう要求する。
そして、Δ2,Δ3、Δ4のデータが伝送部27,3
7,47を介して伝送部17,CPU16に送られる。
次いで、送電端1側のCPU16は、自端側で算出したΔ
1と、伝送部17を介して得られる受電端2,3,4側のΔ
2,Δ3、Δ4と、回線f1,f2の長さを要素として
故障点標定を行う。
以下、この実施例では、第6図の受電端3と分岐b3と
の間に実際の地絡が生じ、故障電流fが流れていると
する(故障点標定をしようとする者には、地絡点がどこ
にあるのかは、勿論不明である)。
第7図は、上記CPU16において故障点標定を行う手順
を示すフローチャートであり、ステップにおいて、受
電端4、受電端3、分岐点b3を含む逆L形差電流回路
を、既に示した変換手法により、仮想受電端3′を有す
る直線形の等価回路(仮想距離はl3′)に変換し、送電
端1、受電端2、仮想受電端3′を有するT形の等価回
路を作る(第1図(c)参照)。
次に、ステップにおいて、既出の式 に基づいて、送電端1から見た故障距離xを求める。ス
テップにおいて、x≦l1であれば故障点は、送電端1
と分岐点b2との間にあるとみなせるので、このxをもっ
て送電端1から故障点までの距離とする。
x>l1であれば、ステップに進み、受電端2から見
た故障距離を求める。x≦l2であれば故障点は、受電端
と分岐点b2との間にあるとみなせるので、このxをもっ
て受電端2から故障点までの距離とする。x>l2であれ
ば、ステップ,に進む。ステップでは仮想受電端
3′から故障点までの距離を求め、ステップで仮想距
離l3′と比較する。ステップで故障点は送電端1と分
岐点b2との間になく,ステップで故障点は受電端2と
分岐点b2との間にもないと判定されたので、故障点は、
仮想受電端3′から仮想距離l3′以内にあると理論的に
推測される。したがって、第6図に示される故障位置で
はx≦l3′となるはずである。この意味では、ステップ
,の手順は省略してもよい。
次にステップにおいて、分岐点b3を基準とし、受電
端3、受電端4および仮想端子2′のT形等価回路に変
換する。このT形等価回路は、第1図(d)において、
仮想受電端4′を真の受電端4に置き換えたものであ
る。というのは、第6図の実施例で送電線が2つの分岐
点b2,b3のみを有するものとしたからである。ステップ
においては、受電端4からの故障距離を算定する。ス
テップにおいて、この距離xがx≦l5を満たすなら
ば、故障点は、分岐点b3と受電端4との間にあるとみな
すことができる。x>l5ならば、ステップにおいて受
電端3からの判定を行う。ステップにおいて、xがl4
よりも小さい場合には、xを受電端3から故障点までの
距離とすることができる。本実施例では、故障点が受電
端3から分岐点b3までの間で発生していると仮定したか
ら、このステップにおいてYESの選択がなされること
になる。
もし、ステップにおいて、x>l4ならば、ステップ
において故障は分岐点b2とb3との間に発生していると
判定でき、仮想端子2′からの故障点距離算出値xと仮
想距離l2′およびl3を用いて分岐点b2から故障点までの
距離yをy=x−(l2′−l3)として求めることができ
る。
<発明の効果> 以上の本発明によれば、故障点がいずれかの受電端2,
3,…,n−1からそれぞれ分岐点b2,b3,…,bn-1までの間
にある場合、当該受電端からの距離xを求めることがで
きる。また、分岐点bkから分岐点bk+1までの間にある
場合には、当該区間に故障点が位置することが分かり、
分岐点bkからの距離yを求めることができるので、各
端子の電流情報を基にして、一般のn端子平行2回線送
電線において地絡故障点を正確に標定することができ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は一般的なn端子平行2回線送電線において発生
する故障点の標定方法を示す単線図、 第2図は一般的なn端子平行2回線送電線を示す回路
図、 第3図は第2図を差電流で表示した差電流等価回路、 第4図は差電流等価回路における故障点の位置を例示す
る図、 第5図は逆L形差電流等価回路をT形等価回路に変換す
る図、 第6図は、本発明のn端子平行2回線送電線における故
障点標定方法を適用する4端子平行2回線送電線を示す
単線図、 第7図は、第6図の回線におけるn端子平行2回線送電
線における故障点標定方法を説明するフローチャート、 第8図〜第10図は先願の故障点標定方法を説明する回路
図である。 1,2,…,n:端子、 b2,…,k,…,bn-1:分岐点、 f1,f2:故障電流、 Δf:故障差電流
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 進 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 石津 京二 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 江村 徳男 京都府京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抵抗接地系n端子平行2回線送電線の1回
    線の1地点で1相地絡故障が発生した場合の地絡故障
    点、または抵抗接地系n端子平行2回線送電線の両回線
    の同地点で同相地絡故障が発生した場合の地絡故障点
    を、各端子で測定された電流に基いて標定する方法であ
    って、次の(a),(b),および(c)の手順、並び
    に(d),(e)のいずれか一方、または双方の手順を
    採用することにより、端子から故障点までの距離を求め
    ることを特徴とするn端子平行2回線送電線における故
    障点標定方法。 (a)上記n端子平行2回線送電線のいずれかの分岐点
    を基準にして、当該分岐点における分岐のうち、分岐の
    長さが当該分岐点から当該分岐点に接続される端子まで
    の実際の距離を示す少なくとも1つの分岐kを含む、3
    つの分岐k−1,k,k+1を有するT形3端子平行2回線
    送電線回路へ等価変換を行う。 (b)この3端子平行2回線送電線の3つの分岐k−1,
    k,k+1に流れる両回線の零相差電流Δk−1,Δk,
    Δk+1を入力とし、 (ただし、lk-1;仮想距離または実際の距離を示す分
    岐k−1の長さ、 lk;実際の距離を示す分岐kの長さ、 lk+1;仮想距離または実際の距離を示す分岐k+1の
    長さ、 L;(lk-1 lk+lk lk+1 +lk+1 lk-1)とする) なる演算式に基いてxkを算出する。 (c)xkがlkよりも小さい場合には、xkを分岐kに
    おける端子から故障点までの距離とする。 (d)xkがlkよりも大きい場合には、 なる演算式に基いてxk-1を算出し、xk-1とlk-1とを
    比較し、 xk-1がlk-1よりも小さい場合には、lk-1が実際の距
    離を示すものであればxk-1を分岐k−1における端子
    から故障点までの距離とし、lk-1が仮想の距離を示す
    ものであれば、分岐k−1につながる分岐点を基準にし
    て、分岐の長さが当該分岐点から当該分岐点に接続され
    る端子までの実際の距離を示す少なくとも1つの分岐k
    −1を含む、3つの分岐k−2,k−1,kを有するT形3端
    子平行2回線送電線回路へ等価変換を行って、このT形
    3端子平行2回線送電線回路について(b),(c),
    (d)の手順を繰り返す。 (e)xkがlkよりも大きい場合には、 なる演算式に基いてxk+1を算出し、xk+1とlk+1とを
    比較し、 xk+1がlk+1よりも小さい場合には、 lk+1が実際の距離を示すものであれば xk+1を分岐k+1における端子から故障点までの距離
    とし、lk+1が仮想の距離を示すものであれば、分岐k
    +1につながる分岐点を基準にして、分岐の長さが当該
    分岐点から当該分岐点に接続される端子までの実際の距
    離を示す少なくとも1つの分岐k+1を含む、3つの分
    岐k,k+1,k+2を有するT形3端子平行2回送電線回路
    へ等価変換を行って、このT形3端子平行2回線送電線
    回路について(b),(c),(e)の手順を繰り返
    す。
JP14382490A 1990-05-31 1990-05-31 n端子平行2回線送電線における故障点標定方法 Expired - Fee Related JP2532155B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14382490A JP2532155B2 (ja) 1990-05-31 1990-05-31 n端子平行2回線送電線における故障点標定方法
DE69115562T DE69115562T2 (de) 1990-05-31 1991-05-31 Fehlerlokalisierungsverfahren paralleler Doppelübertragungsleitungen mit N-Ausgängen
EP91108973A EP0459522B1 (en) 1990-05-31 1991-05-31 Fault location method for a parallel two-circuit transmission line with N terminals
US08/443,765 US5485394A (en) 1990-05-31 1995-05-18 Fault location method for a parallel two-circuit transmission line with n terminals

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14382490A JP2532155B2 (ja) 1990-05-31 1990-05-31 n端子平行2回線送電線における故障点標定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0436668A JPH0436668A (ja) 1992-02-06
JP2532155B2 true JP2532155B2 (ja) 1996-09-11

Family

ID=15347809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14382490A Expired - Fee Related JP2532155B2 (ja) 1990-05-31 1990-05-31 n端子平行2回線送電線における故障点標定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2532155B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108802564A (zh) * 2018-04-12 2018-11-13 山东大学 配电网t型线参数无关故障测距算法及***

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106526424B (zh) * 2016-11-21 2019-02-15 云南电网有限责任公司电力科学研究院 一种输电线路单相接地故障参数识别方法
CN108693442A (zh) * 2018-05-17 2018-10-23 辽宁石油化工大学 电网故障的检测方法及***

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108802564A (zh) * 2018-04-12 2018-11-13 山东大学 配电网t型线参数无关故障测距算法及***
CN108802564B (zh) * 2018-04-12 2019-12-06 山东大学 配电网t型线参数无关故障测距算法及***

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0436668A (ja) 1992-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110082636B (zh) 一种电力电缆故障定位方法及***
EP1020729B1 (en) Fault detection for power lines
EP0459522B1 (en) Fault location method for a parallel two-circuit transmission line with N terminals
US5446387A (en) Method and a device for determining a fault on a transmission line
RU2540851C2 (ru) Способ выбора короткозамкнутой фазы и определения типа короткого замыкания
RU2562931C2 (ru) Способ и устройство для определения места замыкания на землю
US7283915B2 (en) Method and device of fault location
CN103869220B (zh) 基于直采直跳通讯模式双回线路单相接地故障定位方法
CN103869221B (zh) 基于sv网络采样的双回线路单相接地故障距离测量方法
MX2007015435A (es) Sistema de localizacion de falla de multiples extremos.
CN102967779B (zh) 一种输电线路分布参数的辨识方法
CN111937264A (zh) 用于在多终端电力传输***中进行保护的方法和装置
CN111141995A (zh) 一种基于比幅原理的线路双端稳态量测距方法和***
EP1342095B1 (en) Fault location method and device
CN106802361A (zh) 一种配网混连接地运行的电容电流测量方法及***
CN104198889B (zh) 基于相继动作的高压线路瞬时性接地故障单端测距方法
JP2532155B2 (ja) n端子平行2回線送電線における故障点標定方法
CN108614194A (zh) 一种基于分布参数模型的双回线故障测距方法及装置
CN114002544A (zh) 一种多端线路保护故障定位及测距的方法
JP2532156B2 (ja) n端子平行2回線送電線における故障点標定方法
JPH06347503A (ja) 地絡故障点標定装置
AT413770B (de) Entfernungsbestimmung eines einpoligen erdschlusses auf einer stichleitung
RU2189606C1 (ru) Способ определения удаленности короткого замыкания контактной сети переменного тока и устройство для его выполнения
JPH08101244A (ja) 送電線故障点標定方法
TWI627598B (zh) 用於計算輸、配電線路的披覆感應電壓與循環電流的圖形化人機介面及方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees