JP2531949B2 - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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JP2531949B2
JP2531949B2 JP62033018A JP3301887A JP2531949B2 JP 2531949 B2 JP2531949 B2 JP 2531949B2 JP 62033018 A JP62033018 A JP 62033018A JP 3301887 A JP3301887 A JP 3301887A JP 2531949 B2 JP2531949 B2 JP 2531949B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ガスセンサに関する。
[従来の技術とその問題点] 従来、SnO2焼結体を用いたガスセンサが用いられてい
た。
一般に、都市ガス用センサは、高いガス感度と高いガ
ス選択性とを有することが必要である。すなわち、都市
ガスに含まれるメタンガス及び水素ガスに対する感度が
互いに同程度に高く、しかも、調理時等に生じるエタノ
ールに対する感度が低いことが必要である。ところが、
前記のガスセンサでは、エタノールに対して誤動作する
ことが問題となっていた。
そこで、感応部に、ガスに感応して抵抗率が変化する
均一な厚さの金属酸化物薄膜を用いたものが開発されつ
つある。
例えば、特開昭59−83046号公報には、SnO2、ZnO、Cr
2O3、Fe2O3又はTiO2からなる均一な厚さの超微粒子薄膜
を電極に接触させた構造を有する感応部を備えたガスセ
ンサが示されている。この薄膜は、スパッタリング法に
よって作成されるn型化合物半導体であって、450℃の
動作温度において、エタノールに対して感応することな
く、メタンガスに感応してその抵抗率が変化することが
同公報に示されている。
第5図は、感応部に均一な厚さの金属酸化物超微粒子
薄膜を用いた従来のガスセンサを使用した都市ガス用の
ガス漏れ警報器の例を示す回路図である。
ガスセンサ1は、感応部8と、この感応部の温度を上
昇させるためのヒータ22とを有する。感応部8には、ガ
スに感応して抵抗率が変化する金属酸化物薄膜、例えば
SnO2薄膜が用いられ、この薄膜の温度は、ヒータ22によ
って例えば100℃以上に上昇させられる。この動作温度
において、SnO2薄膜は、高いガス選択性を有する。すな
わち、メタンガスに対する感度が高く、しかもエタノー
ルに対する感度が低い。
さて、感応部8の抵抗値すなわちガスセンサ1の出力
抵抗の値は、従来はそのバラツキが大きく、感応部8、
固定抵抗器82及び固定抵抗器84とサーミスタ86との並列
回路を直列につないだ両端に一定の電圧を印加し、これ
を一定の温度及び一定のガス濃度雰囲気下に置いても、
ガスセンサ1の出力電圧は、一定値となることがなかっ
た。したがって、以下に説明するように、このバラツキ
を補償するために、このガスセンサ1の外部に可変抵抗
器94を配する必要があった。
同図において、端子71,72は、直流安定化電源回路74
の交流入力端子75,76にそれぞれ接続される。この直流
安定化電源回路は、周知の回路であって、+出力端子77
と−出力端子78との間に、安定化された直流を出力す
る。ガスセンサ1のヒータ22は、+出力端子77と−出力
端子78との間に接続される。このセンサの感応部8の一
端は、+出力端子77に接続され、その他端は、固定抵抗
器82と、固定抵抗器84及びサーミスタ86の並列回路とを
順次介して、−出力端子78に接続される。感応部8と固
定抵抗器82との接続点は、固定抵抗器88を介してNPNト
ランジスタ90のベースに接続される。このトランジスタ
のコレクタは、+出力端子77に接続され、エミッタは、
固定抵抗器92及び可変抵抗器94を介して−出力端子78に
接続される。トライアック96は、ブザー98を介して前記
交流入力端子75,76に接続される。このトライアックの
ゲート端子は、前記可変抵抗器94の中間端子に接続され
る。
端子71,72間に交流電源が接続されると、+出力端子7
7と−出力端子78との間には、安定化された直流出力が
得られる。したがって、ヒータ22に直流定電流が供給さ
れ、感応部8、固定抵抗器82,84及びサーミスタ86から
なる回路並びにトランジスタ90、固定抵抗器92及び可変
抵抗器94からなる回路に直流定電圧が供給される。ヒー
タ2に定電流が通電されることにより、感応部8は、例
えば150℃の一定の動作温度に保たれる。ところで、感
応部8は、ガスの濃度変化に対して抵抗値が変化するば
かりでなく、外気の温度変化に対しても抵抗値が変化す
るため、固定抵抗器82,84及びサーミスタ86を用いて、
このサーミスタの抵抗値の温度依存性を利用することに
より、感応部8の抵抗値の温度係数を補償している。し
たがって、外気温度の変化に対して、トランジスタ90の
ベースに加えられる電圧が変化することはない。
ガスもれがないときには、感応部8の抵抗値は大きい
ままである。このときには、感応部8と固定抵抗器82と
の接続点の電圧が低く、エミッタフォロア回路を構成す
るトランジスタ90のエミッタの電圧が低い。したがっ
て、トライアック96のゲートに印加される電圧が低く、
このトライアックがトリガされることはない。つまり、
ブザー98に電流が供給されることがないから、ブザーの
警報音は発生しない。
都市ガスに含まれる可燃性ガス、すなわちメタンガス
及び水素ガスの濃度が上昇すると、感応部8の抵抗値が
減少する。このとき、感応部8と固定抵抗器82との接続
点の電圧が上昇し、トランジスタ90のベースには、この
電圧が固定抵抗器88を介して印加されるため、トランジ
スタ90のエミッタの電圧が上昇する。このエミッタ電圧
は、固定抵抗器92と可変抵抗器94とからなる直列回路に
加えられ、この可変抵抗器94の中間端子から出力される
分圧は、トライアック96のゲートに印加される。このゲ
ート電圧が一定値以上の大きさになると、トライアック
96がトリガされて導通するから、このときには、ブザー
98に交流電流が流れ、このブザーから警報音が出力され
る。
以上に説明したように、前記ガスセンサ1を用いるこ
とによって、都市ガスのもれを高感度で検出することが
でき、しかもエタノールに対して誤動作することがない
ガス漏れ警報器を実現することができる。
さて、以上に説明したガス漏れ警報器の製品ごとに、
警報出力を開始するガス濃度を一定にしようとすると
き、感応部8の抵抗値のバラツキが問題となる。従来
は、このバラツキを補償するために、前記のように可変
抵抗器94が用いられていた。すなわち、この可変抵抗器
の中間端子の位置を変更することにより、固定抵抗器92
と可変抵抗器94とからなる直列回路の分圧比を変更し
て、トライアック96のゲートに印加する電圧を調整し、
感応部8の抵抗値のバラツキを補償する必要があった。
このように、従来のガスセンサを用いるとき、これを
ガス漏れ警報器等に組込んだ後、感度の調整を行う必要
があったため、この調整のための設備やコストを必要と
し、ガス漏れ警報器等の設計の自由度を制限していた。
本発明は、以上の点に鑑み、一定の電圧を印加した
時、一定の温度及び一定のガス濃度雰囲気において一定
の出力電圧が得られるガスセンサを提供することを目的
とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前記の目的を達成するために、ガスセンサ
の内部において、ガスに感応して抵抗率が変化する薄膜
とこの薄膜に接触した複数の電極とからなる感応部を含
む直列回路の一部をトリミングしたものであって、第1
の発明は、ガスに感応して抵抗率が変化する薄膜とこの
薄膜に接触した複数の電極とからなる感応部を有し、一
定の温度及び一定のガス濃度雰囲気において感応部の抵
抗値が所望の値となるように感応部の一部をトリミング
したものである。
第2の発明は、ガスに感応して抵抗率が変化する薄膜
とこの薄膜に接触した複数の電極とからなる感応部との
他に膜状抵抗体を有し、少なくとも一つの前記電極とこ
の膜状低抗体とを導体によって接続し、膜状抵抗体の抵
抗値が、一定の温度及び一定のガス濃度雰囲気において
測定した感応部の抵抗値に一定値を乗じた値となるよう
に膜状抵抗体の一部をトリミングしたものである。
[作 用] 薄膜は、ガスに感応してその抵抗率が変化し、この抵
抗率の変化が電極を介して取り出される。すなわち、感
応部の抵抗値は、ガスに感応して変化する。したがっ
て、本発明に係るガスセンサによって、従来のガスセン
サ同様に、ガスを検出することができる。しかも、第1
の発明においては、感応部の一部が一定の温度及び一定
のガス濃度雰囲気において感応部の抵抗値が所望の値と
なるようにトリミングされているため、このガスセンサ
の感応部の抵抗値のバラツキがない。
特に、感応部のうち薄膜の一部をトリミングしたガス
センサでは、この薄膜を構成する物質の量が調整される
ことにより、感応部の抵抗値が調整されている。感応部
のうち電極の一部をトリミングしたガスセンサでは、前
記薄膜に電圧を印加する電極の部分が制限され、この薄
膜のうち前記抵抗値を寄与する部分が制限されることに
よって、感応部の抵抗値が調整されている。
第2の発明においては、前記膜状抵抗体の抵抗値が、
一定の温度及び一定のガス濃度雰囲気において測定した
感応部の抵抗値に一定値を乗じた値となるように膜状抵
抗体の一部がトリミングされている。この膜状抵抗体と
薄膜との間は、電極及び導体によって接続されている。
したがって、抵抗値がr1である感応可と抵抗値がr2(r2
=a×r1:aは定数である。)である膜状抵抗体とは、直
列接続されている。このように直列接続されたもの全体
に一定の電圧Vを印加すると、感応部の両端から、次式
(1)によって表わされる電圧V′が出力される。
V′=V×r1/(r1+r2) =V/(1+a) ………………………(1) 感応部の抵抗値r1のバラツキがあっても、この電圧
V′を一定値とすることができるから、このガスセンサ
の出力のバラツキが補償される。なお、膜状抵抗体の両
端の電圧も同様に一定値とすることができるから、これ
を利用することもできる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明の実施例に係るガスセンサを、第1図(a),
(b)に示す。
まず、ガスセンサ1の構成を説明する。
2は、ガスに感応して抵抗率が変化する例えばSnO2
らなる薄膜である。二つの矩形の白金電極4,6は、絶縁
性を有するサファイア基板20上に互いに離して形成され
る。前記薄膜2は、各電極4,6の間を覆うように、かつ
これらの上面の一部に接触するように形成されている。
そして、以上の薄膜2と電極4,6とは、感応部8を構成
している。
薄膜2は、PVD、CVD、印刷等の方法により均一な厚さ
の膜として形成された後、レーザの照射やサンドブラス
ト等の方法により、その一部がトリミングされている。
10は、トリミング部位であって、電極4,6の長辺と平行
な細い溝として形成される。この溝は、同図に示すよう
にサファイア基板20に至らないものでもよいし、これに
至るものであってもよい。このトリミングは、一定の温
度及び一定のガス濃度雰囲気において感応部8の抵抗値
が所望の値となるように、トリミング部位10の形状、寸
法又はその数を調整することにより行なわれる。
サファイア基板20は、無機系接着剤によりセラミック
ヒータ22の上面に接着される。このセラミックヒータの
上面の対角線上の一組の隅には、リードフレーム24,26
がそれぞれ放射状に外方に伸びるように取付けられてい
る。また、他の一組の隅には、それぞれリードフレーム
28,30が取付けられ、セラミックヒータ22に電流を供給
することができるようにしている。電極4,6は、それぞ
れリードフレーム24,26にボンディングワイヤ32,34によ
って接続されている。4本のリードフレーム24,26,28,3
0は、それぞれ端子36,38,40,42に接続される。端子36,3
8は、信号出力端子であり、端子40,42は、ヒータ入力端
子であって、それぞれ前記セラミックヒータ22、その上
に接着されたサファイヤ基板20及びその上の感応部8を
中空に保持している。4本の端子36,38,40,42は、絶縁
物からなる部品構造体44を貫通るようにこれらに固定さ
れており、ガスセンサ1の入出力ピンとして用いられ
る。
以上に説明したガスセンサ1を用いるとき、セラミッ
クヒータ22には、ヒータ入力端子40,42を通して定電流
が供給され、感応部8は、一定の高い温度に保持され
る。このとき、セラミックヒータ22の下面に接触するも
のがないから、熱効率が高い。
さて、薄膜2は、この構成形状を調整することによ
り、一定の温度及び一定のガス濃度雰囲気において感応
部8の抵抗値が所望の値となるようにトリミングされて
いる。したがって、プリント配線等により信号出力端子
38に一定に抵抗値を有する固定抵抗器の一端を接続し、
この固定抵抗器の他端と信号出力端子36との間に直流定
電圧を印加すると、信号出力端子38には、一定の温度及
び一定のガス濃度雰囲気において一定の出力電圧が得ら
れる。
本発明の他の実施例に係るガスセンサを、第2図
(a),(b)に示す。
本実施例においては、ガスセンサ1の薄膜2は、セラ
ミックヒータ22上に直接形成される。この薄膜の上面に
は、二つの側縁に沿って、二つの矩形の電極4,6が互い
に離して形成される。この薄膜2と電極4,6とは、前記
と同様に感応部8を構成する。薄膜2のうち電極4,6の
間において上方に向って露出した部分には、前記と同様
の方法により、電極4,6の長辺と平行な細い溝としてト
リミング部位10が形成される。この溝は、同図に示すよ
うにセラミックヒータ22に至らないものでもよいし、そ
れに至るものであってもよい。このトリミングは、前記
と同様に、一定の温度及び一定のガス濃度雰囲気におい
て感応部8の抵抗値が所望の値となるように、トリミン
グ部位10の形状、寸法又はその数を調整することにより
行なわれる。
セラミックヒータ22の上面の対角線上の一組の隅に
は、リードフレーム28,30がそれぞれ放射状に外方に伸
びるように取付けられており、これらのリードフレーム
は、それぞれヒータ入力端子40,42に接続され、このセ
ラミックヒータに電流を供給することができるようにし
ている。電極4,6は、それぞれボンディングワイヤ32,34
によって信号出力端子36,38に直接接続されている。
50は、成形された断熱材であって、この断熱材50に
は、貫通する矩形の孔が中央に設けられ、上方からこの
孔に前記セラミックヒータ22が挿入されるとともに、こ
の孔の上部周縁に形成された断熱材50の肩部51によっ
て、このセラミックヒータ22が支持されている。また、
セラミックヒータ22の下方には、この孔中に、特に熱伝
導率の低い成形されていない断熱材52が充填されてお
り、この断熱材52はセラミックヒータ22の下面のほとん
ど全面に当接している。これらの断熱材50,52は、部品
構造体44によって支持されている。なお、4本の端子3
6,38,40,42は、成形された断熱材50及び絶縁物からなる
部品構造体44を貫通するようにこれらに固定されてお
り、各端子の先端は、ガスセンサ1の入出力ピンとして
用いられる。
以上に説明したガスセンサ1を用いるとき、前記と同
様にして、感応部8は、セラミックヒータ22によって一
定の高い温度に保持される。このとき、セラミックヒー
タ22の下面の大部分は、成形されていないため機械的な
強度は低いが、熱伝導率の低い断熱材52に当接している
ため、セラミックヒータ22の下面からの熱放散が抑制さ
れており、熱効率が高い。特に、空気よりも熱伝導率の
低い断熱材52を用いる場合には、前図に示したものより
も熱効率が高くなる。
さて、薄膜2は、前記と同様にトリミングされている
から、一定の温度及び一定のガス濃度雰囲気において、
このガスセンサ1から一定の出力電圧を得ることができ
る。
以上に説明したように、薄膜の一部をトリミングした
ガスセンサにおいては、このセンサの製造過程中トリミ
ング工程において、レーザ照射時の熱やサンドブラスト
時の衝撃により、薄膜の結晶構造が変化してその物性が
変化するおそれがあるが、トリミング操作を容易に実行
することができる。これに対して、次に説明するよう
に、電極の一部をトリミングしたガスセンサにおいて
は、トリミング操作が複雑になるが、トリミング部位が
薄膜に及ばないようにすることにより、薄膜の結晶構造
が変化してその物性が変化するおそれがない。
次に、第3図(a),(b)に示した本発明の第3の
実施例に係るガスセンサについて説明する。
このガスセンサ1は、前図とほぼ同様の構成である
が、トリミング部位10が薄膜2の一部に形成されるので
はなく、電極4の一部に形成される点において異なる。
トリミング部位10が電極4において、ちょうど薄膜2に
至る深さで形成されることによって、この電極は、互い
に離れた2つの部分4a,4bに分離される一方、薄膜2は
トリミングされない。このうち、一方の部分4aは、ボン
ディングワイヤ32によって信号出力端子36に接続されて
いるが、他方の部分4bは、どの端子にも接続されていな
い。このトリミングは、一定の温度及び一定のガス濃度
雰囲気において感応部8の抵抗値が所望の値となるよう
に、トリミング部位10の形状、幅寸法又はその数を調整
することにより行なわれる。
以上に説明したガスセンサ1を用いるとき、前記と同
様に、ヒータ入力端子40,42を介してセラミックヒータ2
2に一定の電流が供給され、感応部8は、一定の高い温
度に保持される。一方、信号出力端子38には、このセン
サの外部において、一定の抵抗値を有する固定抵抗器の
一端が接続され、この固定抵抗器の他端と信号出力端子
36との間には、直流定電圧が印加される。すると、トリ
ミング部位10が形成されていない場合と比較して、電極
4の部分4bが薄膜2への電圧の印加に寄与しないため、
薄膜2中における電流分布が異なり、感応部8の抵抗値
が大きくなる。したがって、前記のトリミングの実施が
可能であって、このようにトリミングされているため
に、信号出力端子38には、一定の温度及び一定のガス濃
度雰囲気において一定の出力電圧が得られる。
本発明の第4の実施例に係るガスセンサを、第4図
(a),(b)に示す。
ガスセンサ1のうち、左半に示した部分は、第1図
(a),(b)に示したものとほぼ同様であって、薄膜
2にトリミング部位10が形成されない点で異なるのみで
ある。したがって、その説明は、省略する。
このガスセンサ1のうち、右半に示した部分には、膜
状抵抗体12が形成されている。この部分では、部品構造
体44の厚さが大きくなっており、この部分の上面に設け
られる膜状抵抗体12が、左半部に設けられる感応部8と
ほぼ同じ高さになるようにすることにより、左半部と右
半部との接続を容易にしている。
すなわち、右半部において、部品構造体44の上には、
セラミック基板60が埋め込まれており、このセラミック
基板の上面には、厚膜抵抗62が形成されている。さら
に、このセラミック基板の上面には、この厚膜抵抗62の
二つの側縁に接触するように二つの矩形の膜状白金電極
64,66が形成されており、厚膜抵抗62とともに膜状抵抗
体12を構成している。
さて、一方の電極64は、ボンディングワイヤ68を介し
て、信号出力端子38に接続され、前記感応部8の一方の
電極6に導通している。すなわち、電極6電極64との間
は、導体34,26,38,68によって接続されている。膜状抵
抗体12の他方の電極66は、ボンディングワイヤ69によっ
て第3の信号出力端子70に接続され、この端子は、他の
端子と同様に部品構造体44を貫通するようにこれに固定
されていて、ガスセンサ1の出力ピンとして用いられ
る。
ところで、10は、トリミング部位を示し、厚膜抵抗62
のほぼ中央の位置に、電極64,66の長辺と平行な幅の狭
い溝として形成される。この溝は、同図に示すようにセ
ラミック基板60に至らないものでもよいし、これに至る
ものであってもよい。このトリミング部位10の形状、寸
法又はその数は、次のようにして決定される。すなわ
ち、まず一定の温度及び一定のガス濃度雰囲気におい
て、信号出力端子36,38間の抵抗値すなわち感応部8の
抵抗値r1が測定される。次に、信号出力端子38,70間の
抵抗値すなわち膜状抵抗体12の抵抗値r2が前記抵抗値r1
に一定値aを乗じた値となるように、膜状抵抗体12がト
リミングされる。なお、膜状抵抗体12の厚膜抵抗62を構
成する物質を適当に選択して、膜状抵抗体12の抵抗値r2
の温度依存性を利用することにより、感応部8の抵抗値
r1の温度係数を補償することができる。このときには、
このガスセンサ1の外部に、従来のように温度補償のた
めのサーミスタを接続する必要がない。
このようにしてトリミングが行なわれたガスセンサ1
を用いるとき、前記と同様に、ヒータ入力端子40,42を
介してセラミックヒータ22に一定の電流が供給され、感
応部8は、一定の高い温度に保持される。一方、信号出
力端子36,70間には安定化した直流が印加され、感応部
8の抵抗値r1にバラツキがあっても、一定の温度及び一
定のガス濃度雰囲気において、信号出力端子36,38間又
は信号出力端子38,70間には、一定の出力電圧が得られ
る。
以上に説明したように、膜状抵抗体の一部をトリミン
グしたガスセンサにおいては、このセンサの製造過程中
トリミング工程において、感応部の薄膜の物性が変化す
るおそれがなく、かつトリミング操作を容易に実行する
ことができる。
[発明の効果] 本発明においては、感応部の一部又はこれに直列接続
されこれと同一のガスセンサに備えられた膜状抵抗体の
一部をトリミングしているため、ガスセンサの出力をト
リミングによって予め調整することができ、本発明に係
るガスセンサを例えばガス漏れ警報器に用いるとき、高
価な可変抵抗器を用いる必要がなく、コストダウンを図
ることができるとともに、ガス漏れ警報器をコンパクト
なものとすることができる効果がある。また、従来ガス
漏れ警報器のコストのかなりの部分をしめていた回路へ
の組込み後の調整のための設備や工数を不要のものとす
ることができるとともに、このガスセンサの回りの回路
設計の自由度を増すことができる。
以上に説明したように、本発明によれば、一定の電圧
を印加した時、一定の温度及び一定のガス濃度雰囲気に
おいて一定の出力電圧が得られるガスセンサを提供する
ことができる。
特に、第2の発明においては、感応部の一部をトリミ
ングせずに、これに直列に接続されこれと同一のガスセ
ンサに備えられた膜状抵抗体の一部をトリミングしてい
るため、このセンサの製造過程中トリミング工程におい
て、感応部の薄膜の物性が変化するおそれがなく、かつ
トリミング操作を容易に実行することができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は、本発明の実施例に係るガスセンサの平
面図、第1図(b)は、前図のII−II断面図、 第2図(a)は、本発明の他の実施例に係るガスセンサ
の平面図、第2図(b)は、前図のIII−III断面図、 第3図(a)は、本発明の第3の実施例に係るガスセン
サの平面図、第3図(b)は、前図のIV−IV断面図、 第4図(a)は、本発明の第4の実施例に係るガスセン
サの平面図、第4図(b)は、前図のV−V断面図、 第5図は、従来のガスセンサを用いたガス漏れ警報器の
回路図である。 符号の説明 2……薄膜、4,6……電極、8……感応部、10……トリ
ミング部位、12……膜状抵抗体、20……サファイヤ基
板、22……セラミックヒータ、24,26,28,30……リード
フレーム、32,34……ボンディングワイヤ、36,38……信
号出力端子、40,42……ヒータ入力端子、44……部品構
造体、50,52……断熱材、60……セラミック基板、62…
…厚膜抵抗、64,66……電極、68,69……ボンディングワ
イヤ、70……信号出力端子、86……サーミスタ、90……
トランジスタ、94……可変抵抗器、96…トライアック、
98……ブザー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−122557(JP,A) 特開 昭61−155848(JP,A) 特開 昭61−110045(JP,A) 特開 昭61−144525(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスに感応して抵抗率が変化する薄膜と前
    記薄膜に接触した複数の電極とからなる感応部と、膜状
    抵抗体とを有し、少なくとも一つの前記電極と前記膜状
    抵抗体とを導体によって接続し、前記膜状抵抗体の抵抗
    値が、一定の温度及び一定のガス濃度雰囲気において測
    定した前記感応部の抵抗値に一定値を乗じた値となるよ
    うに前記膜状抵抗体の一部をトリミングしたことを特徴
    とするガスセンサ。
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