JP2531739B2 - 気相法炭素繊維の製造方法 - Google Patents

気相法炭素繊維の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は複合材料などに利用するに適した炭素繊維を
製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
炭素繊維は軽量で機械的強度が優れ、また導電性も良
好なところから、金属やプラスチックスあるいは炭素材
料などを組合わせて複合材料とし、各種の応用分野に利
用されている。また、炭素繊維を高温処理することによ
り黒鉛化物とし、あるいはまた、その黒鉛化物に対して
種々の物質を結合させて層間化合物とし、導電材料とし
て用いることも知られている。
かかる炭素繊維を製造する方法としては、炭素質化合
物を紡糸したのち熱分解する方法が知られており、たと
えばピッチの溶融紡糸を利用したり、合成繊維を炭化し
て炭素質フィラメントを製造する方法がある。しかし、
このような方法で得られる繊維は比較的に太くて長いも
のであって、複雑な形状に自由に成形することができる
合成樹脂組成物に対する補強用配合剤などに用いるため
には、短く切断する必要があり、またそのような目的に
対しては径が太すぎる。
これに対して、複合材料などに配合して用いるに適し
た径と長さを有する炭素質ウィスカを製造する方法とし
て炭化水素類を高温下に気相熱分解する方法が知られて
おり、この場合に炭素繊維成長の触媒核として鉄、ニッ
ケルなどの金属の超微粒子が用いうること(特公昭58−
22571など)、また硫黄化合物の存在下に生成した炭化
ケイ素の微細結晶も生長触媒核となること(特開昭56−
118913、特開昭60−54999など)、も知られている。
そして、これらの気相法炭素繊維の製造法はいずれも
バッチ式であって生産性が低いために、触媒核を熱分解
炉中に浮遊させることにより原料炭化水素類と触媒核と
の接触時間を延長して1バッチ毎の生産量を増加させ、
あるいは生成炭素繊維の連続取出しを行なう方法(特開
昭58−180615)によって生産効率を高める、などの提案
がなされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
これら公知の従来技術においては、気相法炭素繊維製
造装置の運転時間を延長しまたは連続運転をすることに
よって、装置の運較効率を高めることができるものの単
位時間の生産量が増加することは期待できず、生産性を
高めるには限度があった。
そこで本発明に於ては、炭素繊維製造装置とくに熱分
解炉中における生産能率が格段に改良される気相法炭素
繊維の製造方法を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
前述のような本発明の目的は、気相炭化水素化合物の
熱分解によって炭素繊維を製造するに当り、高温に維持
した管状反応器の一端より炭素繊維生成触媒成分を含有
する原料ガス混合物を送入すると共に該反応器の軸心部
分に炭化水素化合物を供給することを特徴とする気相法
炭素繊維の製造方法によって達成される。
本発明において用いられる炭素繊維製造用の反応器
は、管状のものであってその一端から原料を送入し他端
から分解ガスを排出することができるものである。この
管状反応器は、たとえば外部から高温に加熱できるもの
であり、原料として使用される炭化水素類や採用する触
媒などにもよるが、通常1000−1500℃の反応温度を維持
できるものであればよい。
本発明において管状反応器の一端より送入される原料
ガス混合物は、炭素繊維生成触媒成分を含有するもので
あり、たとえば炭化水素類と超微粒金属触媒とを水素等
のキャリヤガスと混合したもの、あるいは炭化水素類と
ケイ素含有化合物と必要に応じてイオウ含有化合物など
とを水素等のキャリヤガスと混合したものなどであって
よく、その他選択される反応系によって適宜の組成の原
料ガス混合物を用いうる。
また管状反応器の軸心部分に供給される炭化水素化合
物は前記の原料ガス混合物において用いられる炭化水素
類と同一のものであっても異ったものであってもよく、
たとえばメタン、エタン、プロパン、プロピレン等の脂
肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水
素類、シクロヘキサン、シクロオクタン等の脂環族炭化
水素類などが好ましく用いられるが、ブタノールやオク
タノール等のアルコール類、ラウリン酸やフタル酸等の
酸類並びにそれらの無水物、フタル酸ブチル等のエステ
ル類、エチルイソブチルケトンやシクロヘキサノン等の
ケトン類、その他ヘキシルアミン等の含チッ素有機化合
物、オクチルメルカプタン等の含イオウ有機化合物など
も場合により用いることができる。
かかる炭化水素化合物は単独で供給してもよいが混合
物であってもよく、水素その他のキャリヤガスと混合し
て供給してもよい。
本発明において炭化水素化合物を反応器の軸心部分に
供給するには、たとえば反応器の端部から挿入された耐
熱性の導管を介してガス状または液状で導入してもよ
く、または反応器の軸心部分を移動する耐熱性の担持体
に担持させて供給するようにしてもよい。後者の場合に
は炭化水素化合物は固体状で導入し、軸心部分で徐々に
揮発させることにより反応帯域に供給するようにしても
よい。
さらに、反応器内において炭化水素化合物が供給され
る軸心部分は、前記の原料ガス混合物が高温によって分
解して炭素繊維が生成される部位とは区別されることが
望ましく、原料ガス混合物の大部分が反応して炭素繊維
に転化するのに続いて炭化水素化合物の供給が行われる
のが特に望ましい。こうすることにより炭素繊維生成触
媒からの炭素繊維の生成が効率よく進み、かつ生成した
炭素繊維の成長が極めて効率よく進むため、反応器の容
積当りの炭素繊維の生産能率が格段に向上する。
〔実施例〕
内径6cm、長さ110cmのアルミナ質反応管を横型電気炉
内に取り付け、その中央部に1300℃の均熱帯域が約20cm
できるようにした。また、この反応管の軸心部分に外径
10mmのアルミナ質炭化水素供給管を取り付け、その先端
が反応管の中央部にあるようにした。
このように構成した装置に対し、反応管の前端から、
ベンゼン5ミリモル/、クロルジフロロメチルシラン
0.1ミリモル/、硫化水素2ミリモル/を含有し、
水素をキャリヤガスとする原料ガス混合物を常温常圧換
算で管内流速が5cm/minとなるように送入し、また炭化
水素供給管からベンゼン10ミリモル/を含有する水素
を常温常圧換算で500ml/minの割合で送入して炭素繊維
を生成させ、所定の反応時間経過後に反応器内を水素で
置換したのち反応器を冷却して、生成した炭素繊維を反
応器の内壁から回収した。
〔比較例1および2〕 実施例1と同様にして、炭化水素供給管からの炭化水
素の供給を行わずに原料ガス混合物のみで炭素繊維の製
造をした場合(比較例1)、また炭化水素供給管からベ
ンゼン含有水素を供給する代りに原料ガス混合物中のベ
ンゼン含有量をほヾ同量増加して15ミリモル/とした
場合(比較例2)についても同様にして生成炭素繊維を
回収し、結果を比較した。
〔実施例2〕 実施例1において用いた炭化水素供給管の代りに、反
応管の前端から後端までその軸心部分を通って炭素繊維
が移動できるように装置を組み立てた。すなわち、40デ
ニール3000本よりのボビン巻きした炭素繊維を繰り出
し、水素雰囲気中でベンゼン中に浸漬したのち反応管の
前端部から5m/minの速度で導入して後端部から引き出す
ようにし、その他は実施例1と同様にして炭素繊維を製
造し、回収した。
これらの実施例および比較例の結果を第1表にまとめ
て示す。
〔発明の効果〕 本発明の気相法炭素繊維の製造方法によれば、複合材
料等に補強材や導電材として用いるに好適な炭素繊維を
極めて能率よく多量に製造することが可能となった。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気相炭化水素化合物の熱分解によって炭素
    繊維を製造するに当り、高温に維持した管状反応器の一
    端より炭素繊維生成触媒成分を含有する原料ガス混合物
    を送入すると共に該反応器の軸心部分に炭化水素化合物
    を供給することを特徴とする気相法炭素繊維の製造方
    法。
  2. 【請求項2】反応器の軸心部分を移動する耐熱性繊維に
    担持させることによって炭化水素化合物を供給する、特
    許請求の範囲第1項記載の気相法炭素繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】反応器の軸心部分に開口する耐熱性導管を
    経由して炭化水素化合物を供給する、特許請求の範囲第
    1項記載の気相法炭素繊維の製造方法。
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