JP2530291Y2 - 光コネクタの清掃具 - Google Patents
光コネクタの清掃具Info
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Description
【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は光コネクタの接続作業等において、光コネク
タの奥まった位置にあるフェルール端面を清掃する際に
使用される光コネクタの清掃具に関するものである。
タの奥まった位置にあるフェルール端面を清掃する際に
使用される光コネクタの清掃具に関するものである。
（従来の技術） 光ファイバ相互間の接続において、接続と切り離しを
容易に行うために用いられている光コネクタには各種の
ものがあるが、例えばJIS C5970に規定されているF01
形単心光ファイバコネクタの様に、光ファイバを円筒棒
状のフェルール中心に接着固定し、これに精密な内径を
有する円筒状の整列スリーブ内に挿入してフェルール端
面同士を付き当てる方式の単心コネクタ、あるいは昭和
64年電子情報通信学会春期全国大会No.C−597等に公表
されているようなプラグイン形の多心光コネクタが知ら
れている。これらの技術はいずれもファイバの端面を直
接突き合わせる方式により優れた接続特性を実現し、光
通信の分野で広く使われている。
容易に行うために用いられている光コネクタには各種の
ものがあるが、例えばJIS C5970に規定されているF01
形単心光ファイバコネクタの様に、光ファイバを円筒棒
状のフェルール中心に接着固定し、これに精密な内径を
有する円筒状の整列スリーブ内に挿入してフェルール端
面同士を付き当てる方式の単心コネクタ、あるいは昭和
64年電子情報通信学会春期全国大会No.C−597等に公表
されているようなプラグイン形の多心光コネクタが知ら
れている。これらの技術はいずれもファイバの端面を直
接突き合わせる方式により優れた接続特性を実現し、光
通信の分野で広く使われている。
このような光コネクタでは、光ファイバの接続は接続
するフェルール同士を割スリーブによってミクロンオー
ダで構成度に整列させて突き合わせることによっておこ
なう。このためフェルール端面の、特に光が伝わる光フ
ァイバの部分にミクロンオーダの油汚れあるいはゴミ等
が付着すると、光がゴミ等により遮られて伝わらなくな
ったり突き合わせたファイバ端面間に間隙が生じたりし
て接続損失や反射損失の増大を招く。またフェルールの
側面や割スリーブの内面にゴミが付着した場合では、突
合せるフェルール同士の光軸のずれが生じ、この軸ずれ
により接続損失が増大する。このため、光コネクタを使
用する際には接続作業の前にフェルール端面や割スリー
ブの内面を清浄にしなければならない。
するフェルール同士を割スリーブによってミクロンオー
ダで構成度に整列させて突き合わせることによっておこ
なう。このためフェルール端面の、特に光が伝わる光フ
ァイバの部分にミクロンオーダの油汚れあるいはゴミ等
が付着すると、光がゴミ等により遮られて伝わらなくな
ったり突き合わせたファイバ端面間に間隙が生じたりし
て接続損失や反射損失の増大を招く。またフェルールの
側面や割スリーブの内面にゴミが付着した場合では、突
合せるフェルール同士の光軸のずれが生じ、この軸ずれ
により接続損失が増大する。このため、光コネクタを使
用する際には接続作業の前にフェルール端面や割スリー
ブの内面を清浄にしなければならない。
特にプラグイン形の光コネクタではフェルールの端面
が光コネクタブラグや光コネクタジャックの先端から内
部に入ったところにある。このため他の単心光コネクタ
に比べて清掃がいっそう煩雑であった。すなわち第６図
に示すように光コネクタジャック５はフェルール52と割
スリーブ51がジャック内部に保持される構造であり、そ
のフェルール52の端面521は割スリーブ51の内部のさら
に奥まったところにある。清掃は、ジャックの奥まった
ところにあるフェルール端面521とジャック内部に保持
された割スリーブ51の内面511をジャックの先端541から
なんらかの清掃具をさしいれて清掃しなければならな
い。奥まったところにあるため清掃を不注意に行うと、
清掃具の糸屑やけば等が割スリーブ内部に残ったり清掃
具に含ませた溶剤がジャック内に残留したりして、光コ
ネクタの接続特性が劣化する場合が生じる。このためジ
ャック側の清掃は特に細心の注意を払って行わなくては
ならず、作業がたいへん煩雑であるという欠点があっ
た。
が光コネクタブラグや光コネクタジャックの先端から内
部に入ったところにある。このため他の単心光コネクタ
に比べて清掃がいっそう煩雑であった。すなわち第６図
に示すように光コネクタジャック５はフェルール52と割
スリーブ51がジャック内部に保持される構造であり、そ
のフェルール52の端面521は割スリーブ51の内部のさら
に奥まったところにある。清掃は、ジャックの奥まった
ところにあるフェルール端面521とジャック内部に保持
された割スリーブ51の内面511をジャックの先端541から
なんらかの清掃具をさしいれて清掃しなければならな
い。奥まったところにあるため清掃を不注意に行うと、
清掃具の糸屑やけば等が割スリーブ内部に残ったり清掃
具に含ませた溶剤がジャック内に残留したりして、光コ
ネクタの接続特性が劣化する場合が生じる。このためジ
ャック側の清掃は特に細心の注意を払って行わなくては
ならず、作業がたいへん煩雑であるという欠点があっ
た。
（考案が解決しようとする課題） 従来のフェルール端面清掃方法では、清掃具として綿
棒やけばのでにくい清掃用紙を用いる清掃法が一般的で
ある。たとえば綿糸を巻き付けた従来の綿棒では、綿糸
自体の直径が大きくまた綿糸同士の間隙が大きいため、
綿棒の綿糸部だけではゴミや油を確実に拭き取ることは
困難である。さらに清掃時には綿棒をジャックの内部で
回転させたり、軸方向に挿抜したりして使用するが、こ
の際に割スリーブ内面のスリット部等とこすれて綿糸が
きれたり巻き付け部からはずれたりして糸屑が生じやす
い。この糸屑が割スリーブの奥まったところに付着して
新たなゴミとなる問題が起こる。こういった問題を防ぐ
ため、通常は綿棒を使用する場合には綿糸巻き付け部に
エタノール等の溶剤を含ませて使用し、かつ清掃後はフ
ロンガス等のガスにより糸屑や溶剤を吹き飛ばす方法を
とっていた。
棒やけばのでにくい清掃用紙を用いる清掃法が一般的で
ある。たとえば綿糸を巻き付けた従来の綿棒では、綿糸
自体の直径が大きくまた綿糸同士の間隙が大きいため、
綿棒の綿糸部だけではゴミや油を確実に拭き取ることは
困難である。さらに清掃時には綿棒をジャックの内部で
回転させたり、軸方向に挿抜したりして使用するが、こ
の際に割スリーブ内面のスリット部等とこすれて綿糸が
きれたり巻き付け部からはずれたりして糸屑が生じやす
い。この糸屑が割スリーブの奥まったところに付着して
新たなゴミとなる問題が起こる。こういった問題を防ぐ
ため、通常は綿棒を使用する場合には綿糸巻き付け部に
エタノール等の溶剤を含ませて使用し、かつ清掃後はフ
ロンガス等のガスにより糸屑や溶剤を吹き飛ばす方法を
とっていた。
この場合、可燃物であるエタノール等の溶剤の管理が
煩雑になるという欠点があったことに加えて、使用する
フロンガスや炭酸ガス等により環境が汚染されるため、
今後はこのようなガスの使用ができなくなり、従って従
来の清掃方法は利用しにくくなるというおそれがある。
煩雑になるという欠点があったことに加えて、使用する
フロンガスや炭酸ガス等により環境が汚染されるため、
今後はこのようなガスの使用ができなくなり、従って従
来の清掃方法は利用しにくくなるというおそれがある。
本考案の目的は、作業者の習熟度に関わらず簡便な操
作で光コネクタの奥まった位置にあるフェルール端綿を
清掃することができ、かつエタノール等の有機溶剤やフ
ロンガス等のガスを使用しないで、清浄な状態をほぼ確
実に再現できる光コネクタの清浄具を提供することであ
る。
作で光コネクタの奥まった位置にあるフェルール端綿を
清掃することができ、かつエタノール等の有機溶剤やフ
ロンガス等のガスを使用しないで、清浄な状態をほぼ確
実に再現できる光コネクタの清浄具を提供することであ
る。
（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案の光コネクタの清
掃具は、棒状の芯の先端に弾性体を固定し、前記弾性体
を含む前記芯の先端の所定の長さ部分の周囲を、0.1デ
ニール以下の極細繊維で織られた清掃布で覆うことによ
り、前記芯の先端所定部分に清掃部を形成し、前記清掃
布の前記清掃部よりも後端の部分を前記芯に固定すると
共に、前記芯の前記固定部よりも後端の部分を把持部と
して形成したことを特徴とする。
掃具は、棒状の芯の先端に弾性体を固定し、前記弾性体
を含む前記芯の先端の所定の長さ部分の周囲を、0.1デ
ニール以下の極細繊維で織られた清掃布で覆うことによ
り、前記芯の先端所定部分に清掃部を形成し、前記清掃
布の前記清掃部よりも後端の部分を前記芯に固定すると
共に、前記芯の前記固定部よりも後端の部分を把持部と
して形成したことを特徴とする。
（作用） 清掃部分が撚糸ではなく極細繊維で織られた布である
ため、糸切れ等が起こった場合でも糸くずが発生しにく
い。特にジャックを清掃する場合でも、従来の綿棒のよ
うに毛羽がたつことがないため、ジャックの清掃も他の
プラグと同様に簡易に清掃できる。
ため、糸切れ等が起こった場合でも糸くずが発生しにく
い。特にジャックを清掃する場合でも、従来の綿棒のよ
うに毛羽がたつことがないため、ジャックの清掃も他の
プラグと同様に簡易に清掃できる。
また清掃布のフェルール端面を清浄する部分に弾性体
を設けた構造により、清掃布の表面の清掃面を効率的に
フェルール端面に押しつけることが可能になり、フェル
ールの端面を確実に清浄することができる。また繊維が
極細であるため、従来の綿棒に比べて接触表面積が格段
に大きくなり、清掃が効率的になる。
を設けた構造により、清掃布の表面の清掃面を効率的に
フェルール端面に押しつけることが可能になり、フェル
ールの端面を確実に清浄することができる。また繊維が
極細であるため、従来の綿棒に比べて接触表面積が格段
に大きくなり、清掃が効率的になる。
ジャックを清掃する場合に、清掃用品を軸の回りに回
転させることにより清掃部分の側面の裾部により割スリ
ーブ内部を確実に清掃できる。多少強く芯を押し込んで
も、弾性体の働きにより、清掃布に過大な負荷がかかり
清掃布が破れたり芯の先端がフェルール端面を傷つけた
りするという心配がない。
転させることにより清掃部分の側面の裾部により割スリ
ーブ内部を確実に清掃できる。多少強く芯を押し込んで
も、弾性体の働きにより、清掃布に過大な負荷がかかり
清掃布が破れたり芯の先端がフェルール端面を傷つけた
りするという心配がない。
さらに弾性体からの反力により、清掃布とフェルール
端面の間の圧力を一定に保つことが容易に可能となり、
光コネクタの奥まった位置にあるフェルール端面の清浄
作業を簡便かつ均一に行うことができる。
端面の間の圧力を一定に保つことが容易に可能となり、
光コネクタの奥まった位置にあるフェルール端面の清浄
作業を簡便かつ均一に行うことができる。
（実施例） 以下に本考案の一実施例を図面により詳細に説明す
る。
る。
第１図は本考案の光コネクタの清掃具を一部断面視し
た図であり、第２図は本考案の清掃具を光コネクタジャ
ックに用いた場合の説明図である。
た図であり、第２図は本考案の清掃具を光コネクタジャ
ックに用いた場合の説明図である。
本考案の清掃具１は芯２と芯の先端21に設けられた弾
性体３と弾性体の周囲を覆う清掃布４からなる。清掃具
１の先端所定部分を清掃部として光コネクタジャック５
の内部に押し込んだとき、フェルールの端面521に清掃
布４が広く接触するように弾性体３が変形する。このと
き清掃布４は、光が伝わる光ファイバ53の先端部532の
端面531を確実に清掃できるように、少なくとも光ファ
イバ53の端面531に確実に接しなくてはならない。
性体３と弾性体の周囲を覆う清掃布４からなる。清掃具
１の先端所定部分を清掃部として光コネクタジャック５
の内部に押し込んだとき、フェルールの端面521に清掃
布４が広く接触するように弾性体３が変形する。このと
き清掃布４は、光が伝わる光ファイバ53の先端部532の
端面531を確実に清掃できるように、少なくとも光ファ
イバ53の端面531に確実に接しなくてはならない。
ここで現在の光コネクタの主流の接続方法であるいわ
ゆるPC接続について、その原理を、第３図、第４図の模
式図で説明する。PC接続は、光ファイバの端面同士を直
接突き合わせて接触させ、光ファイバの接続を行うもの
である。第３図はPC接続の完了する直前の様子を示し、
第４図は完了後の様子を示す。なお説明を簡単にするた
めに光コネクタの基本部品である割スリーブ51、フェル
ール52、光ファイバ53についてだけ図示し、他は省略し
た。PC接続を行う場合のフェルール52の先端部522は、
第３図に示すように凸球面形状となるに端面研磨してあ
る。光ファイバを接続する際には、第４図に示すように
フェルール52同士を軸方向に相互に押しつけて光ファイ
バ53の端面531同士を密着させる。このとき接続を安定
させるために軸方向の押しつけ力を十分な大きさ（1kg
f）程度とする事によって、第４図に示すように、光フ
ァイバ53の先端部532とフェルール52の先端部522を弾性
変形させ、密着する領域が広くなるようにしている。
ゆるPC接続について、その原理を、第３図、第４図の模
式図で説明する。PC接続は、光ファイバの端面同士を直
接突き合わせて接触させ、光ファイバの接続を行うもの
である。第３図はPC接続の完了する直前の様子を示し、
第４図は完了後の様子を示す。なお説明を簡単にするた
めに光コネクタの基本部品である割スリーブ51、フェル
ール52、光ファイバ53についてだけ図示し、他は省略し
た。PC接続を行う場合のフェルール52の先端部522は、
第３図に示すように凸球面形状となるに端面研磨してあ
る。光ファイバを接続する際には、第４図に示すように
フェルール52同士を軸方向に相互に押しつけて光ファイ
バ53の端面531同士を密着させる。このとき接続を安定
させるために軸方向の押しつけ力を十分な大きさ（1kg
f）程度とする事によって、第４図に示すように、光フ
ァイバ53の先端部532とフェルール52の先端部522を弾性
変形させ、密着する領域が広くなるようにしている。
このPC接続の場合には、弾性変形して密着するフェル
ール52の端面521の部分にゴミ等があると、端面521間に
間隙が生じ完全な密着が達成できなくなり、PC接続が実
現できなくなる。従って清掃布４は、フェルール52の先
端部522の端面521の密着する部分、すなわち通常の光コ
ネクタでは光ファイバ53の端面531の周囲0.2mm程度の部
分を確実に清掃できるようにするために、少なくともフ
ェルール52の先端部522の端面521の直径0.5mm程度の部
分と確実に接し、この範囲のゴミや油分等を完全に拭き
取ることが可能でなくてはならない。
ール52の端面521の部分にゴミ等があると、端面521間に
間隙が生じ完全な密着が達成できなくなり、PC接続が実
現できなくなる。従って清掃布４は、フェルール52の先
端部522の端面521の密着する部分、すなわち通常の光コ
ネクタでは光ファイバ53の端面531の周囲0.2mm程度の部
分を確実に清掃できるようにするために、少なくともフ
ェルール52の先端部522の端面521の直径0.5mm程度の部
分と確実に接し、この範囲のゴミや油分等を完全に拭き
取ることが可能でなくてはならない。
一方弾性体３は上述のように所定の広い部分に清掃布
４を効率的に接触させるために、適当な弾性と形状を有
していなければならない。弾性体３の直径は、上述の接
触面と、さらにたとえば清掃する光コネクタジャック５
（第２図参照）の割スリーブへの挿入性を考慮して、割
スリーブ51の内径のほぼ半分程度の大きさが適当であ
る。また弾性体の材料としては、上述の接触に必要な変
形とさらに製造が容易なことを勘案して、たとえばフッ
素ゴムやウレタン等の材料を用いる。
４を効率的に接触させるために、適当な弾性と形状を有
していなければならない。弾性体３の直径は、上述の接
触面と、さらにたとえば清掃する光コネクタジャック５
（第２図参照）の割スリーブへの挿入性を考慮して、割
スリーブ51の内径のほぼ半分程度の大きさが適当であ
る。また弾性体の材料としては、上述の接触に必要な変
形とさらに製造が容易なことを勘案して、たとえばフッ
素ゴムやウレタン等の材料を用いる。
清掃布４は、フェルール52の端面531や割スリーブ51
の内面511に付着したゴミや油分等を確実に拭き取るた
めのものである。このため清掃布４は極細繊維、具体的
には0.1デニール以下の合成繊維で織られた布を用い
る。このように清掃布４を布状部分とする事により、清
掃時の糸屑の発生をなくしたり、ほぐれたりすることを
なくしている。また極細繊維で織られた布であるため繊
維同士が緊密に集合しており、清掃効果が従来の綿棒に
比べてはるかに高い。
の内面511に付着したゴミや油分等を確実に拭き取るた
めのものである。このため清掃布４は極細繊維、具体的
には0.1デニール以下の合成繊維で織られた布を用い
る。このように清掃布４を布状部分とする事により、清
掃時の糸屑の発生をなくしたり、ほぐれたりすることを
なくしている。また極細繊維で織られた布であるため繊
維同士が緊密に集合しており、清掃効果が従来の綿棒に
比べてはるかに高い。
芯２は効果的に清掃するために、弾性体３と清掃布４
とを割スリーブ51の内面511やフェルール52の端面531に
押しつけたり、回転させたりするものであり、適度の剛
性が必要である。また清掃時の操作の負荷により芯２か
ら弾性体３がはずれることがないよう芯２と弾性体３と
が密着するものを用いる。この芯２の材料としてはたと
えば従来の綿棒に用いられているような紙を硬く巻いた
綿棒の部材やプラスチックの棒、あるいは針金を巻いた
もの等でよい。
とを割スリーブ51の内面511やフェルール52の端面531に
押しつけたり、回転させたりするものであり、適度の剛
性が必要である。また清掃時の操作の負荷により芯２か
ら弾性体３がはずれることがないよう芯２と弾性体３と
が密着するものを用いる。この芯２の材料としてはたと
えば従来の綿棒に用いられているような紙を硬く巻いた
綿棒の部材やプラスチックの棒、あるいは針金を巻いた
もの等でよい。
清掃布４の端部は固定部42で芯２に固定されている。
清掃時に芯２の固定部42よりも後端の部分を把持部とし
て持って清掃具１を回転させたり、光コネクタジャック
５の清掃終了後に光コネクタジャック５から清掃具１を
抜去したりする際に、清掃布４が芯２からはずれないよ
うに固定部42により清掃布４を芯２の固定する。本実施
例では、固定部42は清掃布４の周囲に糸を巻き付けるこ
とによって芯２に縛り付ける構造としている。
清掃時に芯２の固定部42よりも後端の部分を把持部とし
て持って清掃具１を回転させたり、光コネクタジャック
５の清掃終了後に光コネクタジャック５から清掃具１を
抜去したりする際に、清掃布４が芯２からはずれないよ
うに固定部42により清掃布４を芯２の固定する。本実施
例では、固定部42は清掃布４の周囲に糸を巻き付けるこ
とによって芯２に縛り付ける構造としている。
清掃は第２図に示したように、清掃具１の先端を光コ
ネクタジャック５の先端541から差し込み、図中の矢印
で示したように芯２を摘んで回転及び挿抜を行う操作に
よる。清掃具１の弾性体３の先端部31がフェルール52の
端面521に押しつけられて変形しながら清掃布４の先端4
1を挟んで密着し、清掃具１を回転させることにより端
面521の広い範囲のゴミや油分が取り除かれる。また清
掃布４の襞部43が割スリーブ51の内面511に接触しなが
ら清掃具１の回転、挿抜にともなって、割スリーブ51の
内面511のゴミや油分を取り除く。この過程で油分は清
掃布４に吸い取られ、ゴミ等も清掃布４の編み目に取り
込まれて清掃が完了する。
ネクタジャック５の先端541から差し込み、図中の矢印
で示したように芯２を摘んで回転及び挿抜を行う操作に
よる。清掃具１の弾性体３の先端部31がフェルール52の
端面521に押しつけられて変形しながら清掃布４の先端4
1を挟んで密着し、清掃具１を回転させることにより端
面521の広い範囲のゴミや油分が取り除かれる。また清
掃布４の襞部43が割スリーブ51の内面511に接触しなが
ら清掃具１の回転、挿抜にともなって、割スリーブ51の
内面511のゴミや油分を取り除く。この過程で油分は清
掃布４に吸い取られ、ゴミ等も清掃布４の編み目に取り
込まれて清掃が完了する。
本実施例では、芯２は紙または合成樹脂による棒とし
たが、針金をねじったような部材でも良い。また清掃布
４の固定部42は本実施例では糸によって縛る方法を示し
たが、清掃布４の熱変形作用を利用して、加熱によって
芯２に固定する方法でも良い。
たが、針金をねじったような部材でも良い。また清掃布
４の固定部42は本実施例では糸によって縛る方法を示し
たが、清掃布４の熱変形作用を利用して、加熱によって
芯２に固定する方法でも良い。
第５図に弾性体３と清掃布４の芯２への固定方法の一
例を示す。第５図（ａ）において３′は液体状の弾性体
の材料である。第５図（ｂ）に示すように、弾性体材料
３′に芯２の先端をつける。その後第５図（ｃ）に示す
ように芯２を引き上げて、弾性体材料３′を硬化させ、
弾性体３を形成する。この方法により、弾性体材料３′
の粘度や温度、芯２を弾性体材料３′につける時間、つ
ける長さ、弾性体材料３′硬化時の温度や時間等の条件
を制御することによって簡易に弾性体３を所定の形状に
仕上げることが可能である。このような方法をとる場合
には、弾性体材料３′としては熱可塑性の材料や、架橋
等により徐々に硬化するタイプ弾性材料が適しており、
このような材料としてフッ素ゴム、シリコンゴム、ウレ
タンゴムがあげられる。一方、清掃具１の先端に付ける
清掃布４は、第５図（ｄ）に示すように、まずテープ状
の清掃布を折り曲げ、両端から１ミリ程度内側を先端か
ら数ミリ残して加熱融着し（第５図（ｅ））、先端41を
中心に通して裏返し（第５図（ｆ））筒状にする。この
清掃布４を前記の芯２の先端についた弾性体３の先端31
からかぶせる（第５図（ｇ））。このとき清掃性を高め
るために、別の清掃布４′を弾性体３と清掃布４の間に
入れても良い。芯２を清掃布４に十分挿入した後、清掃
布４の後端の固定部42を加熱して芯２に融着固定する。
この場合、芯２と清掃布４の密着度を高めるためには、
芯２は熱可塑性の合成樹脂である方が望ましい。
例を示す。第５図（ａ）において３′は液体状の弾性体
の材料である。第５図（ｂ）に示すように、弾性体材料
３′に芯２の先端をつける。その後第５図（ｃ）に示す
ように芯２を引き上げて、弾性体材料３′を硬化させ、
弾性体３を形成する。この方法により、弾性体材料３′
の粘度や温度、芯２を弾性体材料３′につける時間、つ
ける長さ、弾性体材料３′硬化時の温度や時間等の条件
を制御することによって簡易に弾性体３を所定の形状に
仕上げることが可能である。このような方法をとる場合
には、弾性体材料３′としては熱可塑性の材料や、架橋
等により徐々に硬化するタイプ弾性材料が適しており、
このような材料としてフッ素ゴム、シリコンゴム、ウレ
タンゴムがあげられる。一方、清掃具１の先端に付ける
清掃布４は、第５図（ｄ）に示すように、まずテープ状
の清掃布を折り曲げ、両端から１ミリ程度内側を先端か
ら数ミリ残して加熱融着し（第５図（ｅ））、先端41を
中心に通して裏返し（第５図（ｆ））筒状にする。この
清掃布４を前記の芯２の先端についた弾性体３の先端31
からかぶせる（第５図（ｇ））。このとき清掃性を高め
るために、別の清掃布４′を弾性体３と清掃布４の間に
入れても良い。芯２を清掃布４に十分挿入した後、清掃
布４の後端の固定部42を加熱して芯２に融着固定する。
この場合、芯２と清掃布４の密着度を高めるためには、
芯２は熱可塑性の合成樹脂である方が望ましい。
本考案は上述したように、清掃部分を撚糸ではなく極
細繊維で織られた布で構成したため、糸切れ等が起こっ
た場合でも糸くずが発生しにくい。特にジャックを清掃
する場合でも、従来の綿棒のように毛羽がたつことがな
く、ジャックの清掃も他のプラグと同様に簡易に清掃で
きる。
細繊維で織られた布で構成したため、糸切れ等が起こっ
た場合でも糸くずが発生しにくい。特にジャックを清掃
する場合でも、従来の綿棒のように毛羽がたつことがな
く、ジャックの清掃も他のプラグと同様に簡易に清掃で
きる。
また芯の先端に弾性体を設けたので、清掃布の表面の
清掃綿を効率的にフェルール等の端面に押しつけること
が可能になり、光コネクタの奥まった位置にあるフェル
ールの端面を確実に清浄することができる。また繊維が
極細であるため、従来の綿棒に比べて接触表面積が格段
に大きくなり、清掃が効率的になる。
清掃綿を効率的にフェルール等の端面に押しつけること
が可能になり、光コネクタの奥まった位置にあるフェル
ールの端面を確実に清浄することができる。また繊維が
極細であるため、従来の綿棒に比べて接触表面積が格段
に大きくなり、清掃が効率的になる。
またジャック等を清掃する場合には、清掃用品を軸の
回りに回転させることにより清掃部分の側面の裾部によ
り割スリーブ内部を確実に清掃できる。多少強く芯を押
し込んでも、弾性体の働きにより、清掃布に過大な負荷
がかかり清掃布が破れたり芯の先端がフェルール端面を
傷つけたりするという心配がない。
回りに回転させることにより清掃部分の側面の裾部によ
り割スリーブ内部を確実に清掃できる。多少強く芯を押
し込んでも、弾性体の働きにより、清掃布に過大な負荷
がかかり清掃布が破れたり芯の先端がフェルール端面を
傷つけたりするという心配がない。
さらに弾性体からの反力により、清掃布とフェルール
等の端面の間の圧力を一定に保つことが容易に可能とな
り、清浄作業を簡便かつ均一に行うことができる。
等の端面の間の圧力を一定に保つことが容易に可能とな
り、清浄作業を簡便かつ均一に行うことができる。
したがって本考案は、従来の清掃方法のように、アル
コール等の有機溶剤を使用しないで清掃が可能で、取扱
いに注意を要する有機溶剤の保管、管理が不要になり清
掃時の火気等への注意を払う必要がなくなる。
コール等の有機溶剤を使用しないで清掃が可能で、取扱
いに注意を要する有機溶剤の保管、管理が不要になり清
掃時の火気等への注意を払う必要がなくなる。
また特殊な技術を必要とせずに光コネクタジャック等
のこれまで清掃の困難であった光コネクタの清掃を行な
うことができる。
のこれまで清掃の困難であった光コネクタの清掃を行な
うことができる。
さらにオゾン層を破壊すると考えられているフロンガ
スや炭酸ガス等のガスを使用しないため環境汚染等の心
配がなく、また今後のガス使用が制限される場合でも問
題なく光コネクタの清掃を行なうことができる。
スや炭酸ガス等のガスを使用しないため環境汚染等の心
配がなく、また今後のガス使用が制限される場合でも問
題なく光コネクタの清掃を行なうことができる。
第１図は本考案による光コネクタの清掃具の一実施例を
示す一部断面視した概要図、第２図は本考案による清掃
具をジャックに挿入したとき一部断面視した図、第３図
と第４図は光コネクタの接続状態を説明するための模式
図、第５図は本考案の清掃具の製造方法の一例を説明す
るための図、第６図は光コネクタジャックの構造を示す
図である。なお図中の記号は以下の通りである。 １……清掃具 11……先端 ２……芯 21……先端 ３……弾性体 ４……清掃布 41……先端 42……固定部 43……襞部 44……固定部 ５……光コネクタジャック 51……割スリーブ 511……内面 52……フェルール 521……端面 522……先端部 53……光ファイバ 531……端面 532……先端部 54……ジャックハウジング 541……先端
示す一部断面視した概要図、第２図は本考案による清掃
具をジャックに挿入したとき一部断面視した図、第３図
と第４図は光コネクタの接続状態を説明するための模式
図、第５図は本考案の清掃具の製造方法の一例を説明す
るための図、第６図は光コネクタジャックの構造を示す
図である。なお図中の記号は以下の通りである。 １……清掃具 11……先端 ２……芯 21……先端 ３……弾性体 ４……清掃布 41……先端 42……固定部 43……襞部 44……固定部 ５……光コネクタジャック 51……割スリーブ 511……内面 52……フェルール 521……端面 522……先端部 53……光ファイバ 531……端面 532……先端部 54……ジャックハウジング 541……先端
フロントページの続き (72)考案者 金山 和則 東京都千代田区内幸町１丁目１番６号 日本電信電話株式会社内 (72)考案者 丸野 透 東京都千代田区内幸町１丁目１番６号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−39439（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−58147（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−103428（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−88271（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−132903（ＪＰ，Ｕ)
Claims (1)
- 【請求項１】棒状の芯の先端に弾性体を固定し、前記弾
性体を含む前記芯の先端の所定の長さ部分の周囲を、0.
1デニール以下の極細繊維で織られた清掃布で覆うこと
により、前記芯の先端所定部分に清掃部を形成し、前記
清掃布の前記清掃部よりも後端の部分を前記芯に固定す
ると共に、前記芯の前記固定部よりも後端の部分を把持
部として形成したことを特徴とする光コネクタの清掃
具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990026202U JP2530291Y2 (ja) | 1990-03-16 | 1990-03-16 | 光コネクタの清掃具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990026202U JP2530291Y2 (ja) | 1990-03-16 | 1990-03-16 | 光コネクタの清掃具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03117209U JPH03117209U (ja) | 1991-12-04 |
| JP2530291Y2 true JP2530291Y2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=31529108
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1990026202U Expired - Lifetime JP2530291Y2 (ja) | 1990-03-16 | 1990-03-16 | 光コネクタの清掃具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2530291Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6975803B2 (en) | 2003-07-15 | 2005-12-13 | Japan Aviation Electronics Industry, Limited | Optical fiber end face cleaner |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014081445A (ja) * | 2012-10-15 | 2014-05-08 | Olympus Corp | 光コネクタ清掃装置、及び光コネクタの清掃方法 |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5930419B2 (ja) * | 1978-10-20 | 1984-07-26 | カネボウ株式会社 | 清掃用布帛 |
| JPS6039439A (ja) * | 1983-08-10 | 1985-03-01 | 東レ株式会社 | 超極細繊維織編物とその製造方法 |
| JPS61103428A (ja) * | 1984-10-29 | 1986-05-21 | 帝人株式会社 | ワイピングクロス |
| JPS6388271U (ja) * | 1986-11-26 | 1988-06-08 | ||
| JPS63132903U (ja) * | 1987-02-24 | 1988-08-31 |
-
1990
- 1990-03-16 JP JP1990026202U patent/JP2530291Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6975803B2 (en) | 2003-07-15 | 2005-12-13 | Japan Aviation Electronics Industry, Limited | Optical fiber end face cleaner |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03117209U (ja) | 1991-12-04 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |