JP2527559Y2 - 自動車用空気調和装置の制御ドア - Google Patents

自動車用空気調和装置の制御ドア

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JP2527559Y2
JP2527559Y2 JP1990081021U JP8102190U JP2527559Y2 JP 2527559 Y2 JP2527559 Y2 JP 2527559Y2 JP 1990081021 U JP1990081021 U JP 1990081021U JP 8102190 U JP8102190 U JP 8102190U JP 2527559 Y2 JP2527559 Y2 JP 2527559Y2
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敦彦 金秋
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) 本考案は、自動車用空気調和装置のケーシング内に形
成された空気通路の開口部を開閉する制御ドアに関す
る。
(従来の技術) 従来の自動車用空気調和装置は、第6図に示すよう
に、車室内外の空気を選択的に取入れるファンFを備え
たインテークユニット1と、前記取入空気を冷却するエ
バポレータ6を備えたクーリングユニット2と、この冷
却空気を再度加熱するヒータコア7を備えたヒータユニ
ット3とを有している(例えば実開昭58-89,414号公報
参照)。
このインテークユニット1には、内気取入口4と外気
取入口5とを選択的に開閉するインテークドア4Dが内蔵
され、また、ヒータユニット3内には、ミックスドア7D
がヒータコア7の上流側に回動自在に設けられている。
このミックスドア7Dは、ヒータコア7を通過する空気量
と迂回路8を通りヒータコア7を迂回して流下する空気
の量との比を調整するものである。
一方、ヒータコア7の下流側に設けられた混合室9に
は、フロントガラスの内面に向けて温風を吹き出すデフ
吹出口11と、乗員の上半身に調和空気を吹き出すベント
吹出口12と、乗員の足元に温風を吹き出すフット吹出口
13とがそれぞれ開設されており、これらの吹出口11,12,
13には、デフドア11D、ベントドア12D、フットドア13D
が回動自在に取付けられている。
デフドア11D等に使用されている従来のドアは、同図
に示すように、平板状のドア本体の一端に位置するドア
シャフトを中心とする回動により開口部を開閉する、い
わゆる「片持型ドア」であるが、ドアの開閉に要する操
作力を低減するために「ブランコ型ドア」と呼ばれる制
御ドアも開発されている(例えば、実開昭58-142,116号
公報等参照)。
このブランコ型制御ドア14Dは、第7図に示すよう
に、ヒータユニット3のケーシング10内に設けられ、前
記各種吹出口11,12,13としての開口部14を開閉するドア
であって、湾曲形状のドア本体15を有し、ドアシャフト
17とドア本体15とは一対のアーム16a,16bにより連結さ
れている。そして、図示するアーム16aをアーム16bより
も短く形成すると共に、開口部14の周縁をこの両アーム
16a,16bの長さに対応して跛行的に形成することによっ
て、ドア本体15がドアシャフト17の回動力により開口部
14を閉塞する際に後述するシールパッキン18が開口部14
の周縁に密接する。
ドア本体15の表面には、閉塞時の密封性を確保するシ
ールパッキン18が取付けられている。このシールパッキ
ン18は、一般にウレタン発泡体あるいはゴム材料等の弾
性材料により成形されており、前述したようにケーシン
グ10に開設された開口部14の周縁に密接して、密封性を
確保するようになっている。
このように構成することにより、第7図に示すドア本
体15に矢印Aの方向に風圧が作用しても、その風圧は制
御ドア14Dの開閉方向、すなわちドアシャフト17の回動
方向には作用することはなく、これによって制御ドア14
Dの開閉に必要な操作力の低減が図られるようになって
いる。
(考案が解決しようとする課題) ところが、従来のブランコ型制御ドア14Dによると、
制御ドア14Dが開口部14を閉塞する際に、ドア本体15に
設けられたシールパッキン18が開口部14により変形した
り、あるいはシールパッキン18の弾性(反作用)で制御
ドア14Dがシール部の適正な位置に停止せず、制御ドア1
4Dのシール性に悪影響を及ぼすばかりでなく、制御ドア
14Dの操作が重くなるという問題があった。
また、インテークドア4Dのように、2つの取入口4,5
を一つの制御ドア4Dで選択的に開閉しようとする場合に
は、従来のブランコ式制御ドア14Dを用いることはでき
なかった。というのも、従来のブランコ式制御ドア14D
は、開口部14を押圧して閉塞するときに、ドア本体15
を、制御ドア14Dの回動方向に傾斜させる必要がある
(つまり、前述したように両アーム16a,16bの長さを跛
行的に形成する必要がある)が、このように構成する
と、一つの開口部を開閉する場合には問題ないが、近接
する他方の開口部を閉塞しようとする場合に、当該他方
の開口部に対する押圧力が働かず、密閉することができ
ないからである。
本考案は、このような従来技術の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、シール性に富んだ自動車用空気調和装
置の制御ドアを提供することを第1の目的とする。
また本考案は、上記第1の目的に加え、複数の開口部
を一つの制御ドアで選択的に開閉する場合にも適用する
ことができる自動車用空気調和装置の制御ドアを提供す
ることを第2の目的とする。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) 上記第1の目的を達成するための第1の考案は、自動
車用空気調和装置のケーシング内に形成された空気通路
の開口部を開閉するドア本体と、このドア本体に対して
平行をなしかつ当該ドア本体から所定距離隔てた位置に
設けられるドアシャフトとを有し、このドアシャフトと
前記ドア本体とを連結手段により接続し、前記ドアシャ
フトを中心とするドア本体の回動により前記開口部を開
閉する制御ドアにおいて、 前記開口部の周縁に密接して閉塞時の密封性を確保す
るシールパッキンを、前記ドア本体に取付け、前記シー
ルパッキンに当接し得る突片を、前記開口部の周縁の前
記ケーシングの内壁に一体的に形成し、前記ドア本体を
カム手段を介して連結手段に取り付けると共に、前記カ
ム手段を、前記ドア本体が開口部を閉塞するときのみ当
該ドア本体が開口部に対して近接する方向に移動するよ
うに構成したことを特徴とする自動車用空気調和装置の
制御ドアである。
また、上記第2の目的を達成するための第2の考案
は、上記第1の考案における開口部は、自動車用空気調
和装置のケーシングに互いに近接して複数設けられ、こ
れら複数の開口部を一つのドア本体により選択的に開閉
することを特徴とする自動車用空気調和装置の制御ドア
である。
(作用) このように構成した本考案にあっては、制御ドアが開
口部を閉塞する場合には、ドア本体はカム手段によって
開口部に対して近接する方向に移動することになり、ド
ア本体に設けられたシールパッキンは、開口部に摺動接
触することなく該開口部を、突片を介してシールするこ
ととなる。これによって、制御ドアはシールパッキンの
弾性の影響を受けることなくシール部の適正な位置に停
止することとなる。一方、制御ドアが開口部を閉塞する
場合以外には、制御ドアは、開口部から離間した位置で
回動することになる。
また、本考案の制御ドアは、開口部を閉塞する場合の
みドア本体がカム手段によって開口部に対して近接する
方向に移動するから、従来できなかったドア本体の前端
部及びドアシャフト間の距離と、後端部及びドアシャフ
ト間の距離とを等しく設定することができ、これによっ
て、自動車用空気調和装置のケーシングに近接して複数
設けられた開口部に対し、一つの制御ドアで選択的に開
閉することができる。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、本考案の一実施例に係る制御ドアを示す概
略構成図、第2図は、同実施例の要部を示す分解斜視
図、第3図は、同実施例の作用を示す説明図であり、第
6〜7図に示す従来の制御ドアと共通する部分には同一
符号を付し、その説明は一部省略する。
まず、第1図に示す本実施例の制御ドア20Dは、第6
図に示す取入口4,5あるいは吹出口11,12,13であるケー
シング10に開設された開口部14を開閉するものである。
この制御ドア20Dは、第2図に示すように、ヒータユ
ニット3のケーシング10内に取付けられるドア本体21を
有し、このドア本体21には、一対のアーム23R,23L(連
結手段)を介してドアシャフト22が接続されている。
ドア本体21は、ドアシャフト22と反対方向に凸状に湾
曲し、前記開口部14に接触した状態で該開口部14を閉塞
し得る形状に形成されている。このドア本体21の表面に
は、シールパッキン24が接着剤等により全面にわたって
貼着されている。シールパッキン24は、ウレタン発泡体
あるいはゴム材料からなる弾性材料により成形され、開
口部14の周縁に密接することにより密封性を確保するよ
うになっている。なお、本実施例では、シールパッキン
24を平板状に形成したが、ドア本体21の開口部14の周縁
に接触し得る部分のみからなる環状に形成することも可
能である。また、第1図に示すように、開口部14の周縁
のケーシング10の内壁には、複数の突片25が一体的に形
成され、これらの突片25がシールパッキン24に当接する
ことによって制御ドア20Dの密封性をより向上させるよ
うになっている。
本実施例に係るケーシング10の内壁(第1図の左方)
には、制御ドア20Dの回動を規制する2つのストッパ26,
27が形成されている。
第1ストッパ26は、ドア本体21の反開放方向の開口部
のケーシング10の内壁に段部を形成することにより構成
されるストッパである。そして、この第1ストッパ26が
アーム23に当接することにより、アーム23の閉塞方向の
回動を規制し、これにより、制御ドア20Dの閉塞位置を
決定する。
一方、第2ストッパ27は、第1ストッパ26より僅かに
開口部14に近接した位置に突設された突起により構成さ
れているが、開口部14に対してドア本体21が近接したと
きであっても、ドア本体21が開口部14を充分密閉するこ
とができる位置に形成されている。また、この第2スト
ッパ27は、アーム23とは干渉することはなく、シールパ
ッキン24及びドア本体21のいずれか一方若しくは両方に
当接する。
本実施例に係る第2ストッパ27は、ドア本体21の閉塞
方向への回動をアーム23の回動より僅かに手前で規制す
るものであり、ドア本体21の開口部14に対する近接移動
を開始させる機能を有している。すなわち、第2ストッ
パ27にドア本体21を当接させ、ドア本体21の回動を規制
した後、さらにアーム23を閉塞方向へ回動すると、該ア
ーム23の回動によってカム手段30が作動し、ドア本体21
は開口部14に対して近接移動することとなる。
なお、第1ストッパ26および第2ストッパ27は、アー
ム23の回動およびドア本体21の回動をそれぞれ規制し得
るものであれば良く、ケーシングの内壁の位置、あるい
はストッパの形状は上述した実施例に何ら限定されるも
のではない。
ドア本体21に接続されるアーム23Rは、第2図に示す
ように、その上端がドア本体21の右側面21Rの形状に対
応するように湾曲して形成され、下端にはドアシャフト
22が遊嵌されるシャフト孔29Rが穿設されている。他方
のアーム23Lも当該アーム23Rと同様に構成され、そし
て、このようにして構成された一対のアーム23R,23Lと
ドア本体21とは、カム手段30を介して接続されている。
本実施例に係るカム手段30は、第2図に示すように、
ドア本体21の左右側面にそれぞれ形成されたカム溝31と
アーム23に設けられたピン32とからなり、都合4対のカ
ム溝31およびピン32から構成されている。
本実施例に係るカム溝31は、第1停止位置34と第2停
止位置35とを有し、全体的には第1停止位置34から第2
停止位置35に向かって滑らかな下り勾配を有する形状に
形成されている。一方、本実施例に係るピン32は、カム
溝31に係合した状態で該カム溝31の第1停止位置34およ
び第2停止位置35間を摺動する。そして、このような4
対のピン32およびカム溝31にあっては、任意の一つのピ
ン32が対応するカム溝31の第1停止位置34に係合したと
きに、他の3つのピン32もそれぞれ対応するカム溝31の
第1停止位置34に係合し得るように配置されている。
例えば、いずれか1つのピン32がこれに対応するカム
溝31の第1停止位置34から第2停止位置間35に向かって
摺動したときには、他の3つのピン32もそれぞれ対応す
るカム溝31の第1停止位置34から第2停止位置35に向か
って摺動する。このとき、ドア本体21はドアシャフト22
に対して離間する方向に移動することになる。一方、こ
の場合とは逆に、いずれか1つのピン32がこれに対応す
るカム溝31の第2停止位置35から第1停止位置34に向か
って摺動したときは、他の3つのピン32もそれぞれ対応
するカム溝31の第2停止位置35から第1停止位置34に向
かって摺動する。このとき、ドア本体21はドアシャフト
22に対して近接する方向に移動して原位置に戻ることに
なる。なお、このようなカム手段30の作動は、前述した
第2ストッパ27に補助されることによって開始する。
このように、本実施例に係るカム手段30は、制御ドア
が開口部14を閉塞するときのみ、ドア本体21が開口部14
に対して近接する方向に移動するように構成されてい
る。
また、本実施例に係る一対のアーム23のそれぞれのシ
ャフト孔29R,29Lには、ドア本体21の風上側に該ドア本
体21と平行となるように設けられたドアシャフト22が遊
嵌され、ドア本体21はドアシャフト22に対して回動自在
となっている。なお、一方のアーム23Rから突出したド
アシャフト22には、制御ドア21を所定位置に回動する図
示しないリンクが連結され、このリンクには、コントロ
ールケーブル、アクチュエータのロッド等(いずれも図
示せず)が接続される。これらのケーブル等を介して、
車室内前方のインストルメントパネルに設けられたモー
ド設定レバー等の位置に応じ、制御ドア20Dの回動制御
が行なわれるようになっている。
なお、本実施例では、シールパッキン24の弾撥力によ
ってピン32を第2停止位置35から第1停止位置34に移動
させるようにしているが、ピン32を第1停止位置34方向
に付勢するスプリング等を、アーム23あるいはドア本体
21間に取付けるように構成しても良い。
次に、本実施例の作用を説明する。
開口部14を閉じたいときには、モード設定レバー等の
位置を調節して、ドアシャフト22に連結されたリンクを
第1図中反時計回り方向に回動させる。すると、制御ド
ア20Dは、同図に二点鎖線で示す開放位置から第3図に
実線で示す閉塞位置に向かって回動するが、アーム23が
第1ストッパ26に当接すると停止し、開口部14を閉塞す
ることとなる。
このとき、ドア本体21は、第1図に示すように、アー
ム23と一緒に回動して第2ストッパ27に当接するが、こ
の状態からリンクを更に反時計回り方向に回動させる
と、アーム23のみが閉塞方向に向かって回動することと
なる。すなわち、ドア本体21は第2ストッパ27に当接し
てその回動が規制されているので、ピン32はカム溝31の
第1停止位置34から第2停止位置35に向かって摺動す
る。これによって、第3図に示すように、ドア本体21は
第2ストッパ27に案内されて開口部14に対して近接する
方向に移動し該開口部14を閉塞することになる。そし
て、アーム23は前記閉塞状態を維持するように第1スト
ッパ26に当接することになる。
したがって、シールパッキン24は、回動方向に接触し
ながら開口部14に近接することなく、垂直方向に近接し
て開口部14の周縁に、突片25を介して均等に当接するこ
とになるので、従来のようにシールパッキン24が開口部
14によって横ズレして異常変形するのを防止できるとと
もに、そのシール力を増大させることができ、閉塞時の
密封性を高めることができる。
しかも、シールパッキン24がケーシング10の内壁を摺
動することがないので、これによってもドア20Dの開閉
に必要な操作力の低減が図られる。
さらに、制御ドア20Dの停止位置は、シールパッキン2
4の弾性に影響されることなく第1ストッパ26によって
決定されることから、制御ドア20Dはシール部の適正な
位置に停止し、閉塞時の密封性を高めることができる。
またこのとき、制御ドア20Dは該ドア20Dに作用する風
圧に対して横切るように回動するために、ドア20Dの閉
塞に必要な操作力は、ドアを風圧に抗して移動させるい
わゆる片持型ドアに比べると大幅に減少する。
同様に、開口部14を開きたいときには、モード設定レ
バー等の位置を調節して、リンクを時計回り方向に回動
させる。すると、制御ドア20Dは開放位置まで回動し
て、開口部14を開放するが、この場合もドア20Dの操作
力は片持型ドアに比べ減少する。すなわち、ドアシャフ
ト22を時計回り方向に回動させてアーム23を第1ストッ
パ26から外すと、圧縮されていたシールパッキン24の弾
性力がカム部に作用し、これにより、ピン32がドア本体
21のカム溝31を第2停止位置35から第1停止位置34に向
かって摺動する。この状態では、ドア本体21は、第1図
に示した原位置に移動しているので、制御ドア20dは僅
かな操作力で回動させることができるのである。
上述した実施例は、一つの開口部を開閉する制御ドア
の具体例であるが、本考案は、これに限定されるもので
はなく、例えば、第4図に示すように、2つの開口部を
一つの制御ドアにより選択的に開閉する場合にも適用す
ることができる。
第4図は、本考案の他の実施例に係る制御ドアを示す
概略構成図、第5図は、同実施例の要部を示す分解斜視
図であり、第1〜3図および第6〜7図に示す第1実施
例および従来の制御ドアと共通する部分には同一符号を
付し、その説明は一部省略する。
第4図に示すインテークユニット40には、車室内空気
を導入する内気取入口4と車室外の空気を導入する外気
取入口5とが形成されおり、これら2つの取入口4,5を
選択的に開閉する本実施例に係る制御ドア40Dがケーシ
ング41内に設けられている。
この制御ドア40Dは、第5図に示すように、ケーシン
グ41に取付けられるドア本体42と、このドア本体42とド
アシャフト43とを連結するアーム44(連結手段)と、ド
ア本体42の表面に取り付けられたシールパッキン45とを
有している。また、このドア本体42が内気取入口4を閉
塞する時に該ドア本体42に対応するケーシング41の内壁
には、前述した第1実施例と同様に第1ストッパ46およ
び第2ストッパ47が形成され、一方、前記ドア本体42が
外気取入口5を閉塞する時に該ドア本体42の前端部に対
応するケーシング41の内壁には、他の第1ストッパ48お
よび第2ストッパ49が形成されている。そして、前記ア
ーム44は2つの第1ストッパ46,48間を回動すると共
に、ドア本体42はアーム44の回動より僅かに短い第2ス
トッパ47,49間を回動する。
アーム44は、受け部50と、この受け部50からドアシャ
フト43方向に伸延する2つのアーム部51R,51Lとを有
し、受け部50はドア本体42の底面および両側面に対応す
るように断面コの字状に形成されている。アーム部51R,
51Lは、ドア本体の左右側面にそれぞれ対応する左右フ
ランジ部50R,50Lの下部からそれぞれ伸延しており、そ
の下端にはドアシャフト43が嵌合するドアシャフト孔52
およびドアピン53が形成されている。
これら2つのアーム部51R,51Lは、ドア本体42の後端
部およびドアシャフト43間の距離L1と、ドア本体42の前
端部およびドアシャフト43間の距離L2が等しくなるよう
に形成され、ドア本体42の前端部および後端部が同一の
円弧軌跡を描くようになっている。
また、ドア本体42とアーム44とは、第4図に示すよう
に、ドア本体42を2つの取入口4,5のそれぞれに対して
近接離間する方向に移動させるカム手段60によって接続
されている。カム手段60は、第5図に示すように、前記
第1実施例と同じく4対のカム部から構成されており、
本実施例のカム部は、アーム44に形成されたカム溝61と
ドア本体42に形成されたピン62とが係合することによっ
て形成されるようになっている。
特に本実施例ではカム溝61を、アーム44の左右のフラ
ンジ部50R,50Lの上端に近接し、かつ、相互に所定距離
だけ離間して形成された第1停止位置63および第2停止
位置64と、前記それぞれのフランジ部50R,50Lの下端に
近接し、かつ、前記第1停止位置63および第2停止位置
64の中間位置に形成された第3停止位置65とを連通する
ように形成している。
また、アーム44の左フランジ部50Lに形成されたカム
溝61の第1停止位置63は上部に向かって切り欠かれてお
り、アーム44の受け部50に対してドア本体42を取付ける
際、右フランジ50Rのカム溝61にドア本体42の右側面の
ピン62を挿通した後に、ドア本体42の左側面のピン62を
切り欠きから挿入するだけで、ドア本体42とアーム44と
を容易に接続できるようにしている。
一方のアーム部51Rのシャフト孔52に嵌合するドアシ
ャフト43は、ケーシング41に開設した貫通孔66を介して
ケーシング41外に伸延しており、その端部には、制御ド
ア40Dを所定の位置に回動するリンク67が連結されてい
る。
なお、本実施例にあっては、アーム44を一体型に形成
するようにしているが、本考案にあってはこれに限定さ
れることなく、アームを第1実施例に示すような分割型
に形成するように構成するようにしても良い。
次に、本実施例の作用を説明する。
外気取入口5を閉塞した状態から内気取入口4を閉じ
る場合には、コントロールパネルの内外気選択レバーを
操作し、リンク67を反時計回りに回動させる。このと
き、制御ドア40Dは、矢印C方向に向かって回動する
が、アーム44が内気取入口4側の第1ストッパ46に当接
すると停止する。このとき、ドア本体42は、第4図に示
すように、アーム44とともに回動して第2ストッパ47に
当接する。この状態からリンク67を更に反時計方向に回
動させると、アーム44のみが内気取入口4閉塞方向に向
かって回動する。そして、アーム44だけが回動すること
によってドア本体42のピン62がアーム44のカム溝61を第
3停止位置65から第1停止位置63に向かって摺動し、こ
れにより、ドア本体42は第2ストッパ47に案内されて内
気取入口4に対して近接する方向に移動し該内気取入口
4を閉塞することになる。
一方、この状態から再び外気取入口5を閉じる場合に
は、まず、リンク67を時計回り方向に回動して、アーム
44を内気取入口4側の第1ストッパ46から外す。そうす
ると、圧縮されていたシールパッキン45の弾撥力によ
り、ピン62がカム溝61を第3停止位置65に向かって摺動
するが、これにより、ドア本体42が内気取入口4に対し
て離間するから制御ドア40Dは小さな操作力で回動する
ことができる。そして、制御ドア40Dが外気取入口5の
近傍に回動した場合には、上述した場合と同様な作用に
よって、当該外気取入口5を閉塞することになる。
このとき、本実施例にあっては、カム手段60を、ドア
本体42がケーシング41に近接して複数設けられた各開口
部4,5を選択的に閉塞するときのみ、当該ドア本体42が
各開口部4,5に対して近接する方向に移動するように構
成すると同時に、アーム部44を、ドア本体42の後端部お
よびドアシャフト間の距離L1と、ドア本体42の前端部お
よびドアシャフト間の距離L2が等しくなるように形成
し、ドア本体42の前端部および後端部が同一の円弧軌跡
を描くように構成しているので、2つの取入口4,5を開
閉する場合にあってもブランコ型式の制御ドア40Dを用
いることが可能となる。したがって、インテークユニッ
トに適用することが可能となり、従来の片持型ドアで生
じていた閉塞時の風圧によるシール性の低減を確実に防
止することができる。
[考案の効果] 以上述べたように本考案によれば、ドア本体とドアシ
ャフトとを、ドア本体が開口部を閉塞するときのみ、当
該ドア本体が開口部に対して近接する方向に移動させる
カム手段を介して連結したために、シールパッキンは垂
直方向に近接して、開口部の周縁に突片を介して均等に
当接するため、シールパッキンの異常変形等を防止でき
シール性が向上する。また、制御ドアはシールパッキン
の弾性の影響を受けることなくシール部の適正な位置に
停止し、ドアの操作性も向上することになる。
また、本考案の制御ドアは、上記した理由から、従来
できなかったドア本体の前端部およびドアシャフト間の
距離と、後端部およびドアシャフト間の距離とを等しく
設定することができるので、開口部を自動車用空気調和
装置のケーシングに近接して複数設け、これら複数の開
口部を選択的に開閉する場合にも適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る制御ドアを示す概略構
成図、第2図は同実施例の要部を示す分解斜視図、第3
図は同実施例の作用を示す説明図、第4図は本考案の他
の実施例に係る制御ドアを示す概略構成図、第5図は同
他の実施例の要部を示す分解斜視図、第6図は一般的な
自動車用空気調和装置を示す概略構成図、第7図は従来
の制御ドアを示す概略構成図である。 10,41……ケーシング、4,5,11〜14……開口部、20D,40D
……制御ドア、21,42……ドア本体、24,45……シールパ
ッキン、30,60……カム手段。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車用空気調和装置のケーシング(10)
    内に形成された空気通路の開口部(14)を開閉するドア
    本体(21)と、このドア本体(21)に対して平行をなし
    かつ当該ドア本体(21)から所定距離隔てた位置に設け
    られるドアシャフト(22)とを有し、このドアシャフト
    (22)と前記ドア本体(21)とを連結手段(23)により
    接続し、前記ドアシャフト(22)を中心とするドア本体
    (21)の回動により前記開口部(14)を開閉する制御ド
    アにおいて、 前記開口部(14)の周縁に密接して閉塞時の密封性を確
    保するシールパッキン(24)を、前記ドア本体(21)に
    取付け、前記シールパッキン(24)に当接し得る突片
    (25)を、前記開口部(14)の周縁の前記ケーシング
    (10)の内壁に一体的に形成し、前記ドア本体(21)を
    カム手段(30)を介して連結手段(23)に取り付けると
    共に、前記カム手段(30)を、前記ドア本体(21)が開
    口部(14)を閉塞するときのみ当該ドア本体(21)が開
    口部(14)に対して近接する方向に移動するように構成
    したことを特徴とする自動車用空気調和装置の制御ド
    ア。
  2. 【請求項2】前記開口部(4,5)は、自動車用空気調和
    装置のケーシング(41)に互いに近接して複数設けら
    れ、これら複数の開口部(4,5)を一つのドア本体(4
    2)により選択的に開閉することを特徴とする請求項1
    記載の自動車用空気調和装置の制御ドア。
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