JP2527034B2 - 車両用無段変速機の変速比制御装置 - Google Patents

車両用無段変速機の変速比制御装置

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JP2527034B2 JP13407889A JP13407889A JP2527034B2 JP 2527034 B2 JP2527034 B2 JP 2527034B2 JP 13407889 A JP13407889 A JP 13407889A JP 13407889 A JP13407889 A JP 13407889A JP 2527034 B2 JP2527034 B2 JP 2527034B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、車両用無段変速機の変速比制御装置に関す
るものである。
従来の技術 エンジンの回転を無段階に変速して駆動輪へ伝達する
無段変速機を備えた車両が知られている。このような車
両においては、たとえば、特開昭59−144850号に記載さ
れているように、車両のスロットル弁開度と車速に基づ
いて決定された目標入力軸回転速度と、無段変速機の入
力軸回転速度とが一致するように変速比が制御される。
これにより、最適曲線に沿ってエンジンが作動させら
れ、高い燃費率が得られるようになっている。
ところで、上記無段変速機を備えた車両においては、
特開昭59−73651号に記載されているように、再発進時
の駆動力を得るために、車両の制動停止に際しては無段
変速機の変速比が最減速側へ変化させられるようになっ
ている。このため、路面摩擦係数が小さい走行路におけ
る再発進時には、車輪の駆動トルクが大き過ぎて車輪の
空転(スリップ)が発生するので、たとえば圧雪路など
ではその車輪の空転により路面摩擦係数が極端に小さく
なったり、或いは路面が掘れて路面状態が変化し、車両
の再発進が困難となる場合があった。
発明が解決すべき課題 上記のような無段変速機の制御装置に対し、駆動輪お
よび非駆動輪の回転速度差の変化率を検出し、その変化
率が所定以上の場合には無段変速機の変速比を増速側へ
変化させるようにした制御装置が提案されている。たと
えば本出願人が先に出願し且つ公開された特開昭62−29
2535号に記載されたものがそれである。しかしながら、
このような制御装置においても、車両の再発進時には変
速比が最減速側から変化させられるとともに、実際に駆
動輪のスリップが発生しないと変速比が増速側へ変化さ
せられないため、圧雪路などにおける車両の再発進に際
しては、駆動輪の空転により路面摩擦係数が極端に小さ
くなったり、或いは路面が掘れて路面状態が変化し、再
発進が困難となる場合があった。
本発明者は上記の事情を背景として種々検討を重ねる
うち、アンチロックブレーキ装置を備えた車両において
は、制動中にアンチロックブレーキ作動が行われている
状態、すなわち車輪のスリップ率が所定の範囲内となる
ように制動液圧が制御されている状態では、車両の減速
度と路面の摩擦係数とが一定の関係にあること、および
アンチロックブレーキ作動中の車両減速度から路面摩擦
係数に応じた車両再発進時の駆動力を得るための変速比
が決定され得ることを見出した。本発明は、かかる知見
に基づき為されたものであり、その目的とするところ
は、路面摩擦係数が小さい走行路において車両が制動停
止させられた後、その路面摩擦係数に適した駆動トルク
によって車両を容易に再発進させることができる車両用
無段変速機の変速比制御装置を提供することにある。
課題を解決するための手段 斯る目的を達成するための本発明の要旨とするところ
は、エンジンの回転を無段階に変速して駆動輪へ伝達す
る無段変速機と、車両の制動操作に関連して車輪のスリ
ップ状態を所定の範囲内に維持するようにブレーキ液圧
を自動的に増減するアンチロックブレーキ装置とを備え
た車両であって、前記無段変速機の変速比を制御するた
めの車両用無段変速機の変速比制御装置において、
(a)前記アンチロックブレーキ装置の作動中において
前記車両の減速度を検出する減速度検出手段と、(b)
前記車両の再発進時に路面摩擦係数に適した車両駆動力
を得るための限界変速比と前記減速度との間の予め求め
られた関係から、前記減速度検出手段により検出された
実際の減速度に基づいて限界変速比を求める限界変速比
決定手段と、(c)前記車両の制動停止中において、そ
の限界変速比決定手段により決定された限界変速比とな
るように前記無段変速機の変速比を変化させる変速比制
御手段とを、含むことにある。
作用および発明の効果 このようにすれば、限界変速比決定手段において、再
発進時に路面摩擦係数に適した車両駆動力を得るための
限界変速比と前記減速度との間の予め求められた関係か
ら、前記減速度検出手段により検出された実際の減速度
に基づいて限界変速比が求められると、変速比制御手段
によって前記車両の制動停止中において、その限界変速
比となるように無段変速機の変速比が変化させられる。
このため、車両の制動停止後においては無段変速機の変
速比は上記限界変速比とされるとともに、車両再発進時
においてはその限界変速比にて駆動力が伝達される。前
述のように、車輪のスリップ率が所定の範囲内となるよ
うに制動液圧が制御されている状態においては車両の減
速度と路面の摩擦係数とが一定の関係にあることから、
上記限界変速比は、制動時においてアンチロックブレー
キ作動によりスリップ率が制御される程の低い路面摩擦
係数の路面において、車両のスリップが発生しないよう
な車両駆動力によって再発進し得るように決定される。
したがって、路面摩擦係数に適した駆動トルクによって
車両を容易に再発進させることができるのである。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図において、エンジン10の回転は、ロックアップ
クラッチを備えたフルードカップリング12を介してベル
ト式無段変速機(以下、CVTという)14へ伝達され、こ
のCVT14により無段階に変速された後、図示しない前後
進切替装置および差動歯車装置を介して左右の駆動輪
(前輪)16および18へ伝達されるようになっている。
上記CVT14は、フルードカップリング12を介してエン
ジン10に連結された入力軸と、前後進切替装置および差
動歯車装置を介して左右の駆動輪16および18に連結され
た出力軸と、それら入力軸および出力軸にそれぞれ設け
られた有効径が可変な一対の可変プーリ20および22と、
それら一対の可変プーリ20および22に巻き掛けられた伝
動ベルト24とを備えている。このため、CVT用油圧制御
回路26内の変速制御弁によって、一対の可変プーリ20お
よび22に挟圧力(推力)をそれぞれ付与する一対の油圧
シリンダの一方へ作動油を供給し、且つ他方から作動油
を排出させることにより、変速比が変化させられるよう
になっている。
また、上記前後進切替装置は、遊星歯車機構、前進用
クラッチ、および後進用ブレーキを備えており、図示し
ないシフトレバーのDレンジなどの前進レンジまたはR
レンジへの操作に連動して、前進用クラッチまたは後進
用ブレーキが選択的に作動させられることにより、車両
が前進または後進させられるようになっている。また、
上記シフトレバーがPレンジ或いはNレンジへ操作され
て上記前進用クラッチおよび後進用ブレーキが共に作動
させられない場合には、前後進切替装置内における動力
伝達が遮断されるようになっている。
エンジン10に対する要求出力を検出するためのスロッ
トルセンサ30からはスロットル弁開度θthを表す信号
が、車体の減速度或いは加速度を検出するためのGセン
サ32からは車体の減速度αを表す信号がそれぞれCVT制
御装置34へ供給されている。また、CVT14の入力軸回転
速度およびCVT14の出力軸回転速度が回転センサによっ
て検出され、CVT制御装置34へ供給される。このCVT制御
装置34は、CPU、ROM、RAMを含む所謂マイクロコンピュ
ータであって、そのCPUはRAMの記憶機能を利用しつつ予
めROMに記憶されたプログラムに従って入力信号を処理
し、CVT用油圧制御回路26にロックアップクラッチの係
合状態、CVT14の変速比などを制御させる。
たとえば、CVT制御装置34において、CVT14に関して
は、上記CVT14の出力軸回転速度から駆動輪車速Vが算
出される一方、燃費および運転性能を考慮した最適曲線
に沿ってエンジン10を作動させるための予め記憶された
関係から、実際のスロットル弁開度θthおよび車速Vに
基づいて目標エンジン回転速度値Nin が決定され、こ
の目標エンジン回転速度値Nin と実際の入力軸回転速
度Ninとが一致するようにCVT14の変速比が調節される。
或いは、入力軸回転速度Ninおよび出力軸回転速度Nout
から実際のCVT14の変速比R(=Nin/Nout)が算出され
た後、最適曲線に沿ってエンジン10を作動させるための
予め記憶された関係から、実際のスロットル弁開度θth
および車速Vに基づいて目標変速比Rが決定され、こ
の目標変速比Rと実際の変速比Rとが一致するように
CVT14の変速比が調節される。変速比R、入力軸回転速
度Nin、および車速Vに対応する出力軸回転速度Nout
間には、R=Nin/Noutなる関係があるから、上記の前者
の制御と後者の制御とは実質的に同じである。
一方、本実施例の車両には、制動操作に関連して車輪
のスリップ状態を所定の範囲内に維持するようにブレー
キ液圧を自動的に調節するアンチロックブレーキ装置が
設けられている。すなわち、車両の左右の前輪16および
18と左右の後輪36および38とには、それぞれの回転速度
を検出するための車輪回転センサ40、42、44、46が設け
られており、それら車輪回転センサ40、42、44、46から
は各車輪16、18、36、38の回転速度を表す信号SR1、SR
2、SR3、SR4がABS制御装置48へ供給されている。また、
そのABS制御装置48には、ブレーキペダル50の操作を表
す信号SBがブレーキセンサ52から供給されている。ABS
制御装置48も、CPU、ROM、RAMを含む所謂マイクロコン
ピュータであって、そのCPUはRAMの記憶機能を利用しつ
つ予めROMに記憶されたプログラムに従って入力信号を
処理する。上記CPUは、例えば推定車体速度VSΦを算出
するとともに、この推定車体速度VSΦに対応する車輪回
転速度と制動時の各車輪の実際の回転速度とからスリッ
プ率を算出し、そのスリップ率が所定の範囲内となるよ
うにABS用油圧制御回路54を作動させる。上記所定の範
囲とは、路面摩擦係数μが大きく且つコーナリングフォ
ースも確保できる予め定められた領域である。よく知ら
れているように、ABS用油圧制御回路54は、ポンプ、ダ
ンパ、リザーバ、制御弁などを備えて、マスタシリンダ
56と各車輪に設けられたホイールシリンダ60、62、64、
66との間に配置され、ABS制御装置48からの指令に従っ
て各ホイールシリンダ60、62、64、66への油圧を減圧、
増圧、或いは保持することにより各車輪の制動力をそれ
ぞれ調節するように構成されている。
そして、各車輪16、18、36、38の実際の回転速度を表
す信号SR1、SR2、SR3、SR4、ABS制御作動中を表す信号S
ABS、およびブレーキ操作中を表す信号SBが、上記ABS制
御装置48からCVT制御装置34へ供給されている。
以下、上記CVT制御装置34およびABS制御装置48の作動
の要部を、第2図のフローチャートに従って説明する。
第2図は、CVT制御装置34において所定の周期、たと
えば8ms周期で繰り返し実行されるルーチンを示してい
る。先ず、図示しないステップにおいて、回転速度を表
す信号SR1、SR2から、前輪16、18の回転速度(駆動輪速
度)、および実際の車速(駆動輪車速)Vが算出される
とともに、回転速度を表す信号SR3、SR4から後輪36、38
の回転速度(非駆動輪速度)が算出される。ステップS1
においては、燃費率および運転性を考慮した最適曲線に
沿ってエンジン10を作動させるために予め記憶された関
係から、実際の車速Vおよびスロットル弁開度θthに基
づいて基本変速比RBSEが決定される。第3図は、上記関
係を示すデータマップの一例を示している。このような
関係を用いる場合には、補間計算により上記基本変速比
RBSEが求められる。
次いで、ステップS2においてブレーキ操作中であるか
否かが信号SBに従って判断されるとともに、ステップS3
においてアンチロックブレーキ作動中であるか否かが信
号SABSに従って判断される。ブレーキ操作中であり且つ
アンチロックブレーキ作動中でない場合には、ステップ
S4において限界変速比RLIMが最減速側の値、たとえば2.
5とされる。しかし、上記ステップS2およびS3におい
て、ブレーキ操作中であり且つアンチロックブレーキ作
動中であると判断された場合には、ステップS5において
車体の減速度αがGセンサからの信号に従って検出され
た後、ステップS6において第4図に示すデータマップか
ら上記車体の減速度αに基づいて限界変速比RLIMが求め
られる。第4図は、実験的に求められたものであって、
アンチロックブレーキ作動中における減速度αと、その
減速度αを発生させる路面摩擦係数を有する走行路にお
いて、スロットル全開としたときでも駆動輪16、18のス
リップがそれ程発生しないような車両駆動力を駆動輪1
6、18へ伝達する限界変速比RLIMとの関係を示してい
る。本実施例では、アンチロックブレーキ作動中におい
ては、路面摩擦係数が小さくなる程車体の減速度が小さ
くなる事実を利用して、路面摩擦係数が小さくなるに従
って、限界変速比RLIMを小さい値、換言すれば増速側の
値とすることにより、車両再発進時の駆動輪のスリップ
を抑制する。上記の関係は、この際に用いられるのであ
る。
続くステップS7においては、上記のように決定された
基準変速比RBSEおよび限界変速比RLIMのいずれか小さい
方の値を選択することにより目標変速比Rが決定され
る。そして、ステップS8において、上記目標変速比R
と実際の変速比Rとが一致するように、CVT14の変速比
が制御される。
しかし、前記ステップS2においてブレーキ操作中では
ないと判断された場合、換言すれば再発進を含む加速走
行あるいは定速走行中などである場合には、ステップS9
において実際のスリップ率Sが次式(1)に従って算出
された後、ステップS10においてスリップ率Sが所定の
判断基準値、たとえば「0.1」以上であるか否かが判断
される。
S=(駆動輪速度−非駆動輪速度) /非駆動輪速度 ・・・(1) 上記所定の判断基準値は、駆動輪16、18がスリップし
ているか否かを判断するためのものである。ステップS1
0においてスリップ率Sが「0.1」以上でないと判断され
た場合、すなわち、駆動輪16、18がスリップしていない
と判断された場合には、ステップS11において、それま
での限界変速比RLIM(i-1)の値に所定値、たとえば「0.0
1」が加えられることにより限界変速比RLIMが減速側へ
変化させられた後、前記ステップS7以下が実行される。
このため、そのようなフローの繰り返しにより、車両の
再発進時において駆動輪16、18のスリップが発生してい
ない状態では、限界変速比RLIMが急速に減速側へ変化さ
せられて、充分な車両の駆動力が得られることになる。
しかし、上記ステップS10においてスリップ率Sが
「0.1」以上であると判断された場合、すなわち、駆動
輪16、18がスリップしていると判断された場合には、ス
テップS11が実行されることなくステップS7以下が実行
される。これにより、基本変速比RBSEおよび限界変速比
RLIMのいずれか小さい方の変速比にて動力が伝達される
ので、制動停止後の再発進時においてスロットルが全開
操作状態となっても、駆動輪16、18のスリップをそれ程
発生させることなく車両を容易に再発進させることがで
きる。
上記のように、本実施例によれば、限界変速比決定手
段に対応するステップS6において、再発進時に路面摩擦
係数に適した車両駆動力を得るための限界変速比RLIM
減速度αとの間の予め求められた関係から、車体減速度
検出手段に対応するステップS5によって検出された実際
の減速度に基づいて限界変速比RLIMが求められ、変速比
制御手段に対応するステップS8により上記限界変速比R
LIMとなるようにCVT14の変速比Rが変化させられる。こ
のため、車両の制動停止後においては、無段変速機の変
速比は上記限界変速比とされるとともに、車両再発進時
においてはその限界変速比にて駆動力が伝達される。前
述のように、車輪のスリップ率が所定の範囲内となるよ
うに制動液圧が制御されている状態においては車両の減
速度と路面の摩擦係数とが一定の関係にあることから、
上記限界変速比は、制動時においてアンチロックブレー
キ作動によりスリップ率が制御される程の低い路面摩擦
係数の路面において、車両のスリップが発生しないよう
な車両駆動力によって再発進し得るように決定される。
したがって、路面摩擦係数に適した駆動トルクによって
車両を容易に再発進させることができるのである。第1
図のCTV制御装置34内には、上記車体減速度検出手段、
限界変速比決定手段、変速比制御手段にそれぞれ対応す
る機能ブロック68、70、72が示されている。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の
説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符
号を付して説明を省略する。
第5図において、車両の傾斜角を検出してその傾斜角
θを表す信号をCVT制御装置34へ供給する傾斜角センサ7
4が設けられている。本実施例のCVT制御装置34では、限
界変速比RLIMの決定に際して車両の走行路の勾配、すな
わち車両の傾斜角θを考慮に入れるために、第6図のフ
ローチャートに示すように、前述の実施例のステップS6
に替えて、ステップS12乃至S15が設けられている。すな
わち、ステップS12においては、車両の実際の傾斜角θ
が傾斜角センサ74からの信号に基づいて検出された後、
ステップS13において、たとえば第7図に示す予め記憶
された関係から実際の傾斜角θに基づいて減速度補正量
αが決定される。車体傾斜角θは、それが零であると
きには車両の減速度或いは加速度に影響を与えないが、
第8図に示すように、正または負であるときには重力の
作用により次式(2)に示す減速方向または加速方向の
勾配抵抗RSが発生し、この勾配抵抗RSに対応する減速度
αの変化量αは次式(3)のようになるので、第7図
は、θが小さい範囲において(3)式の関係を近似的に
示している。車体傾斜角θに関連して発生する上記減速
度変化量αを車輪の回転に基づいて実測された車両減
速度αから差し引くことにより、アンチスキッドブレー
キ作動中における路面摩擦係数に対応した減速度αを求
めることができる。
RS=W・sinθ ・・・(2) α=RS/W =sinθ≒θ ・・・(3) そして、ステップS14においては、ステップS5にて求
められた実際の減速度αからステップS13にて決定され
た減速度補正値αを差し引くことにより補正後の減速
度α′が求められ、ステップS15において、前述のステ
ップS6と同様に限界変速比RLIMが求められる。
本実施例によれば、前述の実施例の効果に加えて、ア
ンチスキッドブレーキ作動中における路面摩擦係数に対
応した減速度が、車体の傾斜角θに拘わらず正確に求め
られるので、正確な限界変速比RLIMが車両の再発進時に
得られる利点がある。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明した
が、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例においては、第4図に示す関
係からアンチロックブレーキ作動中における減速度αに
基づいて限界変速比RLIMが求められていたが、アンチロ
ックブレーキ作動中の減速度と路面摩擦係数との関係か
ら実際の減速度に基づいて路面摩擦係数が一旦求めら
れ、その路面摩擦係数と限界変速比RLIMとの関係から上
記により求められた路面摩擦係数に基づいて限界変速比
RLIMが求められてもよい。
また、前述の実施例では、ステップS5において車体の
減速度αがGセンサからの信号に従って検出されている
が、前輪16、18および後輪36、38のうちの最も高い車輪
回転速度から良く知られた方法によって制動時の推定車
速を算出し、この推定車速の変化から車体減速度を算出
してもよいし、超音波などの反射波のドップラ効果を利
用して対地速度を検出する車体速度センサにより車両の
実際の減速度を検出してもよいのである。
また、前述の実施例では、エンジン10に対する要求出
力を検出するためにスロットルセンサ30が用いられてい
たが、それに替えて、アクセルペダルの操作量を直接検
出するセンサや、ディーゼルエンジンを搭載した車両に
おいては燃料噴射ポンプのガバナに設けられたコントロ
ールレバーの変位を直接検出するセンサが設けられてい
てもよいのである。
また、前述の実施例のCVT14はベルト式無段変速機で
あったが、他の形式の無段変速機であってもよいのであ
る。
また、前述の実施例ではFF車両の場合について詳述し
たが、FR車両の場合についても同様に本発明が適用され
得る。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す車両のCVT制御機構
およびブレーキ制御機構を示すブロック線図である。第
2図は、第1図の実施例における制御作動の要部を示す
フローチャートである。第3図は、第2図のフローチャ
ートのステップS1において基本変速比を決定する際に用
いられる関係を示す図である。第4図は、第2図のフロ
ーチャートのステップS6において限界変速比を決定する
際に用いられる関係を示す図である。第5図および第6
図は、本発明の他の実施例における第1図および第2図
に相当する図である。第7図は、第6図のフローチャー
トのステップS13において用いられる関係を示す図であ
る。第8図は、第7図の関係を説明する図である。 14:CVT(無段変速機) 68:ブロック(車体減速度検出手段) 70:ブロック(限界変速比決定手段) 72:ブロック(変速比制御手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの回転を無段階に変速して駆動輪
    へ伝達する無段変速機と、車両の制動操作に関連して車
    輪のスリップ状態を所定の範囲内に維持するようにブレ
    ーキ液圧を調節するアンチロックブレーキ装置とを備え
    た車両であって、前記無段変速機の変速比を制御する車
    両用無段変速機の変速比制御装置において、 前記アンチロックブレーキ装置の作動中において前記車
    両の減速度を検出する減速度検出手段と、 前記車両の再発進時に路面摩擦係数に適した車両駆動力
    を得るための限界変速比と前記車両の減速度との間の予
    め求められた関係から、前記減速度検出手段により検出
    された実際の減速度に基づいて限界変速比を求める限界
    変速比決定手段と、 前記車両の制動停止中において、前記限界変速比決定手
    段により決定された限界変速比となるように前記無段変
    速機の変速比を変化させる変速比制御手段と、 を含むことを特徴とする車両用無段変速機の変速比制御
    装置。
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