JP2526738B2 - 柱・梁接合部構造 - Google Patents

柱・梁接合部構造

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JP2526738B2
JP2526738B2 JP3003776A JP377691A JP2526738B2 JP 2526738 B2 JP2526738 B2 JP 2526738B2 JP 3003776 A JP3003776 A JP 3003776A JP 377691 A JP377691 A JP 377691A JP 2526738 B2 JP2526738 B2 JP 2526738B2
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steel
column
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bolt
steel column
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直樹 田中
敏之 福元
靖司 穐山
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Kajima Corp
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Kajima Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は閉鎖断面形状の鉄骨柱
とH形断面形状の鉄骨梁とから構成される柱・梁接合部
構造に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】閉鎖断面形状の鉄骨柱
とH形断面形状の鉄骨梁との接合の仕方の一例として、
鉄骨梁の端部に接続した接合金物を鉄骨柱の対向するフ
ランジ間を貫通する長ボルトを用いて鉄骨柱に接合する
方法がある。
【0003】これは鉄骨柱内にダイヤフラムを入れる場
合の、コンクリートの充填性の問題を解消する目的で、
ダイヤフラムの代用としての長ボルトを配置し、この長
ボルトで接合金物を鉄骨柱に接合すると同時に、応力の
伝達を行う構造であるが、接合金物の鉄骨柱への接合は
長ボルトに軸力を与えた状態で完了するため、軸力の導
入に伴い、剛性の乏しい鉄骨柱のフランジを図7,図8
に示すように変形させる恐れがある。
【0004】この長ボルトを使用する構造は鉄骨柱内に
コンクリート等を充填し、長ボルトの反力をこのコンク
リート等に負担させることを前提とするため鉄骨柱の変
形は防止されるが、最終的なナットの緊結作業はコンク
リート等の硬化まで待たなければならない、という施工
進行上の不都合がある。
【0005】この問題は図9に示すように長ボルトの架
設方向にセパレータとなる支承材を配置することによっ
て解決されるが、柱の内法寸法に対して支承材の寸法が
一義的に定まるため、柱の寸法の変化に対応が効かず、
また支承材の製作に高い精度が要求される等の問題が新
たに発生する。
【0006】この発明は長ボルトを用いる場合の数々の
問題に着目してなされたもので、上記問題を解決する構
造を新たに提案するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では鉄骨柱の内部
に鉄骨柱の内周の断面積より小さい平面積の支承材を配
置し、この支承材の外周側から、支承材と鉄骨柱内周面
との間の距離を調整する調整ボルトの一端を螺合し、そ
の他端を鉄骨柱に接合される、鉄骨梁端部の接合金物に
当接させることにより長ボルトの軸力の反力を支承材と
調整ボルトに負担させ、コンクリート等の充填に関係な
くナットの緊結作業を可能にしながら、支承材を鉄骨柱
の寸法の変化に追従させる。
【0008】接合金物は鉄骨梁の端部に接続し、鉄骨柱
のフランジに当接した状態で長ボルトにより鉄骨柱に接
合されることにより鉄骨梁を鉄骨柱に接合する。長ボル
トは鉄骨柱の対向するフランジを貫通して対向する鉄骨
梁の接合金物間に架設され、接合金物に緊結されること
により接合金物を鉄骨柱のフランジに接合する。長ボル
トは鉄骨梁のフランジのレベルを外したレベルで鉄骨柱
のフランジと接合金物を貫通する。
【0009】支承材は鉄骨柱内の、鉄骨梁のフランジの
レベルに、鉄骨柱の内周面との間にクリアランスを持っ
て配置され、支承材の外周側から調整ボルトの一端が螺
合する。調整ボルトの他端は鉄骨柱のフランジを貫通し
て接合金物の鉄骨柱側の面に当接する。支承材は調整ボ
ルトが鉄骨柱のフランジを貫通することにより鉄骨柱に
支持される。
【0010】調整ボルトは一端が支承材に螺合し、他端
が接合金物の鉄骨柱側の面に当接することによって支承
材と鉄骨柱内周面との間の距離を調整しながら、長ボル
トへの軸力導入時に対向する接合金物間の、長ボルトの
軸力の反力である圧縮力を支承材と共に負担する。同時
に両接合金物間の間隔を一定に保持し、長ボルトへの軸
力導入に伴う鉄骨柱のフランジの変形を防止する。
【0011】鉄骨柱のフランジの変形が支承材と調整ボ
ルトによって防止されることにより長ナットへの最終的
なナットの緊結作業をコンクリート等の硬化まで待つ必
要がなくなり、鉄骨柱内へのコンクリート等の充填に関
係なく、長ボルトへのナットの締め付けが可能になる。
【0012】調整ボルトは支承材に螺合によって接続さ
れることにより支承材の外周からの突出長さが調整自在
となり、突出長さが調整自在であることにより支承材は
調整ボルトの突出長さの範囲内で鉄骨柱の寸法の変化に
対応する。支承材が柱の寸法の変化に対応することによ
り支承材の製作に高い精度は必要とされない。
【0013】
【実施例】この発明は図1〜図3に示すように角形鋼管
や円形鋼管等の閉鎖断面形状の鉄骨柱1とH形断面形状
の鉄骨梁2を、鉄骨梁2の端部に接続する接合金物3
と、鉄骨柱1の対向するフランジを貫通して接合金物
3,3に緊結される長ボルト4を用いて接合し、鉄骨柱
1内に配置される、長ボルト4への張力導入時の反力を
受け持つ支承材6とこれに螺合する調整ボルト7とによ
って鉄骨柱1内へのコンクリート等の充填に関係なく、
鉄骨柱1のフランジの変形を防止しながら、長ボルト4
へのナット5の締め付けを可能にしたものである。
【0014】接合金物3は鉄骨梁2の端部に溶接により
予め接続しており、鉄骨柱1を挟んで対向する接合金物
3,3が鉄骨柱1のフランジに当接した状態で長ボルト
4によって鉄骨柱1に接合されることにより鉄骨梁2を
鉄骨柱1に接合する。接合金物3には鉄骨柱1のフラン
ジに当接するプレート31を持つ、図示するようなスプリ
ットT金物やハイスプリット,またはエンドプレート等
が使用され、長ボルト4はプレート31を貫通する。
【0015】長ボルト4は鉄骨梁2のフランジのレベル
を外したレベルで鉄骨柱1の対向するフランジを貫通し
て対向する鉄骨梁2,2の接合金物3,3間に架設さ
れ、両端にナット5が締め付けられることにより接合金
物3,3を鉄骨柱1に接合し、同時に鉄骨梁2を鉄骨柱
1に接合する。長ボルト4は鉄骨柱1のフランジに明け
られた挿通孔1bを貫通し、直交する長ボルト4,4は互
いに段差が付いて配置される。
【0016】接合金物3のプレート31の高さは図2に示
すように支承材6の高さより大きく、長ボルト4,4は
支承材6を上下から挟み込む形で1方向に付き、上下二
段に配置され、長ボルト4,4の中間のレベルに支承材
6が位置する。
【0017】図4に示すように支承材6の長ボルト4の
軸方向の長さL0は鉄骨柱1の内法寸法LC より小さく、
2方向のL0がLC より小さいことにより支承材6の平面
積は図3に示すように鉄骨柱1の内周の断面積より小さ
くなっており、支承材6は鉄骨柱1内にその内周面との
間にクリアランスを持って挿入され、鉄骨梁2のフラン
ジのレベルに配置される。
【0018】支承材6はその長さL0に、1方向の2本の
調整ボルト7の支承材6からの突出長さを加えた長さか
ら、鉄骨柱1のフランジの板厚を差し引いた長さの範囲
内で鉄骨柱1の内法寸法の変化に対応することになる。
調整ボルト7の支承材6からの突出長さは支承材6と鉄
骨柱1の内周面との間のクリアランスに、鉄骨柱1のフ
ランジの板厚を加えた大きさになる。
【0019】支承材6は長ボルト4の軸力によって座屈
しない程度の断面を持ち、また実施例では鉄骨柱1内に
コンクリート等を充填する場合の充填性を阻害しないよ
う、中間部に開口を形成してある。
【0020】支承材6の外周からは図4に示すように周
方向に適当な間隔をおいて雌ネジ6aが切られており、こ
の雌ネジ6aに調整ボルト7の一端が螺合する。調整ボル
ト7は螺合により支承材6に接続するため支承材6から
の突出長さは自由に調整される。雌ネジ6aに対応した、
鉄骨柱1のフランジには調整ボルト7の他端が挿通し
て、あるいは螺合して貫通する貫通孔1aが明けられる。
貫通孔1aの径や貫通孔1a,1a間の間隔は長ボルト4用の
挿通孔1bの断面欠損による影響を拡大しない程度に設定
される。
【0021】調整ボルト7の他端は上記鉄骨柱1フラン
ジの貫通孔1aを貫通し、図2,図3に示すように接合金
物3のプレート31の鉄骨柱1側の面に当接する。支承材
6は調整ボルト7が鉄骨柱1フランジの貫通孔1aを貫通
した状態で鉄骨柱1に支持される。
【0022】調整ボルト7は図4に示すように鉄骨柱1
の外周側からその内部の支承材6に螺合し、その鉄骨梁
2側の端面が接合金物3に突き当たるよう、支承材6か
らの突出長さが調整される。支承材6の挿入から調整ボ
ルト7の螺合までの作業は主として工場で行われる。
【0023】支承材6は1方向に付き、複数本の調整ボ
ルト7によって鉄骨柱1内に設置されることにより、調
整ボルト7と共に図5に示すように対向する接合金物
3,3間に働く、長ボルト4の軸力の反力を分散して負
担することになる。図5中のP1, P2は長ボルト4の軸力
の反力を示す。
【0024】この調整ボルト7の接合金物3への接触性
を良くし、長ボルト4に対する十分な抵抗力を与える必
要から、調整ボルト7の接合金物3側の端面を平坦に形
成し、またねじ込み操作の便宜より図4に示すように端
面にドライバー用の溝を形成しておくことが望ましい。
【0025】また長ボルト4用の挿通孔1bと調整ボルト
7用の貫通孔1aはそれぞれの径に対応して明けられる
が、穿設作業の簡便化を図るには双方を同一の大きさに
設定すればよい。
【0026】図6は鉄骨柱1が円形鋼管の場合を示す。
この場合、支承材6は鉄骨柱1の断面形状に対応して円
形状(開口が形成される場合は円環状)をし、接合金物
3の鉄骨柱1側の面はこれに外接する形状に加工され、
調整ボルト7は支承材6にその半径方向に螺合するが、
鉄骨梁2と鉄骨柱1との接合は鉄骨柱1が角形鋼管の場
合と同様に行われ、長ボルト4は鉄骨梁2の軸方向を向
く。
【0027】
【発明の効果】鉄骨柱の内部に鉄骨柱の内周の断面積よ
り小さい平面積の支承材を配置し、この支承材の外周側
から調整ボルトの一端を螺合し、その他端を鉄骨柱に接
合される、鉄骨梁端部の接合金物に当接させることによ
り長ボルトの軸力の反力を支承材と調整ボルトに負担さ
せる構造であるため、鉄骨柱内へのコンクリート等の充
填に関係なく、鉄骨柱のフランジの変形を防止しながら
長ボルトへのナットの締め付けを行うことができる。
【0028】また調整ボルトは支承材に螺合によって接
続され、支承材の外周からの突出長さが調整自在である
ため、支承材をこの突出長さの範囲内で鉄骨柱の寸法の
変化に対応させることができる。
【0029】加えて支承材が柱の寸法の変化に対応する
ため、支承材の製作には高い精度を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示した概要図である。
【図2】図1の一部を拡大して示した立面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】支承材と調整ボルトの設置の様子を示した斜視
図である。
【図5】支承材と調整ボルトの力の負担状態を示した平
面図である。
【図6】鉄骨柱が円形断面の場合の実施例を示した平面
図である。
【図7】長ボルトを用いる従来構造の、鉄骨柱の変形状
態を示した平面図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】図7の構造に補強を施した場合の従来構造を示
した平面図である。
【符号の説明】
1……鉄骨柱、1a……貫通孔、1b……挿通孔、2……鉄
骨梁、3……接合金物、31……プレート、4……長ボル
ト、5……ナット、6……支承材、6a……雌ネジ、7…
…調整ボルト。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉鎖断面形状の鉄骨柱とH形断面形状の
    鉄骨梁を、鉄骨梁の端部に接続し、鉄骨柱のフランジに
    当接した状態で鉄骨柱に接合されて鉄骨梁を鉄骨柱に接
    合する接合金物と、鉄骨柱の対向するフランジを貫通し
    て対向する鉄骨梁の接合金物間に架設され、接合金物に
    緊結されて接合金物を鉄骨柱のフランジに接合する長ボ
    ルトを用いて接合する接合部構造であり、長ボルトは鉄
    骨梁のフランジのレベルを外したレベルで鉄骨柱のフラ
    ンジと接合金物を貫通し、鉄骨柱内の、鉄骨梁のフラン
    ジのレベルには鉄骨柱の内周の断面積より小さい平面積
    の支承材が配置され、この支承材の外周には、支承材と
    鉄骨柱内周面との間の距離を調整する調整ボルトの一端
    が螺合し、調整ボルトの他端は鉄骨柱のフランジを貫通
    し、接合金物の鉄骨柱側の面に当接している柱・梁接合
    部構造。
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JPH06240747A (ja) * 1993-02-18 1994-08-30 Kajima Corp 柱・梁接合部構造
JPH06272308A (ja) * 1993-03-24 1994-09-27 Kajima Corp 角形鋼管柱と梁の仕口構造

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