JP2526237B2 - 生物群の画像監視装置 - Google Patents

生物群の画像監視装置

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JP2526237B2 JP62045300A JP4530087A JP2526237B2 JP 2526237 B2 JP2526237 B2 JP 2526237B2 JP 62045300 A JP62045300 A JP 62045300A JP 4530087 A JP4530087 A JP 4530087A JP 2526237 B2 JP2526237 B2 JP 2526237B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は被検水として、浄水場や下水処理場の流入水
及び処理水、並びに河川水などを用いて飼育している複
数の生物を画像認識し、被検水中の毒物の有無を検出す
る装置に関する。また、本発明は一般的に生物群の行動
を画像認識して研究するための装置にも適用できる。
〔従来の技術〕
浄水場などでは原水中に毒物が混入したか否かを判定
するために、原水や浄水の一部を水槽に導きこの水槽で
フナ、コイ、ウグイ、タナゴ、オイカワ及び金魚などの
魚類を飼育している。同様に、下水処理場の処理水や放
流水及び河川水並びに湖沼について水中の毒物の有無を
監視するために、魚類を飼育する場合がある。水中に毒
物が混入した場合には、前記魚類が異常に行動したり死
んだりするのでこれを目視で監視している。しかし、目
視に頼っており、人が監視していない時には検出できな
いので、自動監視が望まれていた。
特開昭61−46294では水質を監視するために、複数の
生物の行動パターンを監視する方法が開示されている。
開示技術では水質センサにより温度や水質を計測し、そ
の計測値を参考にして行動パターンの正常異常を判定す
ることが記載されている。行動パターンとしては、速度
や位置も含むことが記載されている。しかし、単に行動
パターンを画像技術を用いて解析するといっても、その
ような思想は従来公知のことであって、複数生物の速度
と位置とを具体的にどのようにして検出あるいは評価す
るのかについては開示されていないので実施困難であ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明らは、画像により生物、特に魚類等の水棲動物
の行動を監視する方法を実用化するための研究を重ね
て、生物群を効果的に画像認識する装置を発明するに至
った。
従来技術の問題点を以下に魚類の場合を例にとって説
明する。魚が1尾の場合には、魚を画像認識できればそ
の位置や動きを容易に計測及び評価できる。しかし、複
数尾の魚の動きを解析する場合には、1尾ごとにどのよ
うに追跡するかが問題となる。第2図(a)にF1とF2
で示す2尾の魚が、ある時間後に(b)に示すようにな
ったとする。この場合、(b)においてどちらがF1でど
ちらがF2なのかを識別することはきわめて困難である。
この識別は、魚の数が増加すればますます困難になる。
1尾ごとを画像認識できなければその魚の位置や速度を
計算できないことは言うまでもない。つまり、複数尾の
魚群の行動パターンを把握することは困難である。
このように、従来法では、魚群等の生物群の行動パタ
ーンを把握できない問題点、さらには、毒物の流入等を
高精度に検知できない問題があった。
本発明の目的は、複数の生物の群としての行動パター
ンを効果的に検出できる装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、一定飼育空間で飼育する生物群、特に魚類
等の水棲動物群の位置を、生物群全体の画像がどこに位
置していたかで検出し、さらに、生物群の速度を、異な
った時間における2つの生物群画像の差分処理で検出す
る。これら生物群の位置と速度とを検出することで生物
群の行動パターンを評価できるようにした。
即ち、本発明の水棲動物の画像監視装置は、水槽で飼
育する複数の水棲動物の画像情報を一定の時間間隔で電
気信号に変換する前記水槽の側面に設置される撮像装置
と、前記水棲動物を照明する照明装置と、前記撮像装置
で撮像した画像を記憶する第1の画像記憶手段と、これ
と異なる時間において前記画像を記憶する第2の画像記
憶手段とを備えると共に、前記画像における水棲動物の
水深方向の位置分布を計算する位置分布計算手段と、前
記位置分布を加算する位置分布加算手段と、前記加算さ
れた位置分布と正常時の位置分布とを比較する位置分布
比較手段とを有する第一の画像監視手段と、第1の画像
記憶手段と第2の画像記憶手段との差分画像を得る画像
差分手段と、前記差分画像の面積を計算する差分面積計
算手段と、前記差分面積の頻度分布を計算する面積分布
計算手段と、前記頻度分布と正常時の頻度分布とを比較
する差分面積比較手段とを有する第二の画像監視手段と
の内、少なくとも一つの画像監視手段を備え、前記第1
の画像監視手段と前記第二の画像監視手段の一方、もし
くは、両方に基づいて水棲動物の行動を判定することを
特徴とする。
〔作 用〕
本発明では、複数尾の魚群等の生物群の位置を成分群
の画像の位置で検出し、生物群の速度を画像の差分処理
で検出するので、例えば、複数尾の魚群の行動パターン
を効果的に評価できる。
〔実施例〕
本発明は、一般的に生物群の行動パターンの監視に適
用できるが、本実施例では魚群の行動を画像監視する実
施例を説明する。以下に図面を用いて実施例を説明す
る。
第1図を用いて実施例の構成と動作を簡単に説明す
る。環境調節槽1へは、配水管2Aとポンプ2Bによって被
検水を供給する。余分な水は排水管2Cによって排水す
る。撹拌機3は被検水を撹拌翼3Aで撹拌する。サーミス
タなどの温度計4は被検水の温度を検出する。検出した
温度は、温度調節装置5に入力され放熱器出力装置6を
調節し放熱器6Aからの放熱量を制御することによって温
度を一定に制御する。温度調節方法は、オン/オフ調節
法やPID調節法など公知の技術が容易に利用できる。調
節する温度の目標値は、水槽10で飼育する魚が活動する
のに適した温度に設定する。エアーポンプ7は散気装置
7Aから空気泡を供給して溶存酸素濃度を調節する。エア
ーポンプ7は空気を供給する。もし、被検水の溶存酸素
を過飽和である場合には、空気の供給によって溶存酸素
濃度を低下させる。
温度及び溶存酸素濃度が魚類の飼育に適切になった被
検水は給水管11と給水ポンプ12によって水槽10に供給さ
れる。水槽10内に導かれた水は排水管13によって排水さ
れる。水槽10内には金網や多孔板などの仕切板18A及び1
8Bによって仕切られた飼育空間19がありここで魚14A,14
B,14Cを飼育する。本実施例では、魚が3尾の場合を説
明するが、さらに多数の場合にも原理的には全く同様で
ある。照明装置15A,15B,15Cは水槽10内の魚14を照ら
す。照明装置15A,15B,15Cと水槽10との間にはスリガラ
スや紙などの項を散乱させる性質のある半透明物質を材
質とする半透明板16を設ける。照明装置15A,15B,15Cの
光を受けて半透明板16は光を散乱させて、半透明板16全
体から発する光は水槽10を照らす。照明装置15A,15B,16
Cからみて水槽10の反対側に工業用テレビカメラ(ITV)
などの撮像装置20を配置する。すなわち、撮像装置20は
照明装置15A,15B,15Cから発して半透明板16を通った光
を撮像する。ここで、撮像装置20は飼育空間19を撮像す
る。
撮像装置20の信号は画像監視装置30に導かれる。画像
監視装置30の構成と動作の詳細な説明は後述する。画像
監視装置30の機能を簡単に説明すると、画像監視装置30
では、まず、予め設定された時間間隔h毎に撮像装置を
取り込んで魚体を撮像認識し、魚体の重心や速度を計算
する。時間間隔h毎に魚の重心と速度が順次計算されて
この結果がメモリに記憶される、このメモリ情報に基づ
いて、予め制定した計測時間Tにおける魚の位置(重
心)や速度の統計的なパターンを計算して魚14の行動を
監視し、この監視結果に基づいて異常の場合には警報を
発する。
モニターテレビ50は撮像した画像を表示する。画像モ
ニター60は画像監視装置30の信号を受けて、撮像認識結
果並びに魚の位置分布や速度分布などの監視結果を表示
する。キーボード70は、画像監視装置30の監視条件やCR
T80の表示を制御する情報を入力する。
次に、画像監視装置30の構成を詳細に説明する。タイ
マ31Sは初期設定された時間間隔h毎にA/D変換器32にト
リガ信号を出力する。A/D変換器32はこのトリガ信号に
同期して撮像装置20から出力された画像信号を受けて、
これをアナログ値からデジタル値に変換して多値画像メ
モリ32Mに記憶する。輝度頻度分布計算回路33は多値画
像メモリ32Mの信号を受けて多値画像の輝度頻度分布
(ヒストグラム)を計算する。ここで、輝度頻度分布と
は、多値画像の各値(輝度)の頻度を表わす。閾値決定
回路34は輝度頻度分布の計算結果を受ける一方で、魚体
面積設定回路34Sの信号を受け、両信号に基づいて2値
化の閾値を決定する。2値化回路35は多値画像メモリ32
Mの信号と閾値決定回路34の信号を受け、多値画像を2
値化してこの2値画像を2値メモリ31M1に記憶する。た
だし、2値メモリ35M1への記憶は計測開始の初回だけ行
ない、以後は2値メモリ35M2へ記憶する。まず、時間h
後には同様にして得られた2値画像を2値メモリ35M2に
記憶する。以後、時間間隔h毎に2値画像を2値メモリ
35M2に記憶する。2値化回路35では魚14A,14B,14Cの画
像を抽出する。以下では、魚群14A,14B,14C全体を表わ
す時には魚群14と表わすことにする。なお、魚の種類は
異なってもよい。2値メモリ35M1及び2値メモリ35M2に
記憶された魚群14の2値画像は画像モニター60に表示さ
れる。
位置分布計算回路36は2値メモリ35M2の信号をうけて
魚群14の水深方向の位置分布を計算する。位置分布加算
回路37は位置分布計算回路36の結果を受けて位置分布を
加算していく。タイマ31Sの指令に基づいてこれまでの
一連の処理を一定の時間間隔と決められた回数繰り返
す。位置分布比較回路38には正常分布設定回路38Sから
入力された正常時の位置分布と、位置分布計算回路37か
ら入力された位置分布とが比較される。異常と判定され
たら警報信号を警報装置38Aに入力する。
差分計算回路40は、2値メモリ35M1及び2値メモリ35
M2に記憶された魚群14の2値画像を受けて2値画像の差
分画像を計算して差分画像メモリ40Mに記憶する。差分
面積計算回路41は差分画像の面積を計算する。差分画像
とは画像の減算を行なうが、画像の移動速度が大きけれ
ば差分画像の面積も大きくなり、逆に移動速度が小さけ
れば面積は小さくなることから、魚群の移動速度に関す
る情報を得ることが出来る。差分面積分布加算回路42は
差分面積計算回路41の結果を受けて面積分布を加算し、
加算した結果を差分面積分布比較回路43に入力する。差
分面積分布比較回路43には正常分布設定回路43Sから正
常時の分布が入力され、この正常分布と、差分面積分布
計算回路42から入力された分布とが比較される。異常と
判定されたら警報信号を警報装置43Aに入力する。警報
装置44Aは、警報装置38Aと43Aとにおける信号がON(異
常と判定)であれば、さらに警報信号を出力する。なお
キーボード70からは、タイマ31S魚体面積設定回路34S、
正常分布設定回路38S及び正常分布設定回路43Sに設定値
を入力する。
次に、画像監視装置30の動作を詳細に説明する。タイ
マ30Sはキーボード70によって入力されて初期設定され
た時間間隔h毎に、A/D変換器31にA/D変換のトリガ信号
を出力する。このhは0.1秒ないし2秒程度であり、こ
の時間間隔で以下の画像処理を実行する。また、タイマ
31Sでは1回の画像処理時間hとこの画像処理の繰り返
し回数nを設定して、計測時間T(1回の画像処理時間
がhであるからn回の画像処理を繰り返すとT=nhとな
る)を設定して、この間の魚群の統計的な行動パターン
を計算できるようにする。計測時間Tは10秒ないし1時
間程度である。A/D変換器32はタイマ30Sから出力された
トリガ信号に同期して際像装置20から多値画像信号をア
ナログ値からデジタル値に変換し、デジタルの多値画像
信号を多値画像メモリ32Mに記憶する。多値画像メモリ3
2Mには縦が256個、横が256個の記憶場所があり、各々の
記憶場所に対応する画素の輝度信号がデジタル値で格納
される。この記憶場所のi行j列(i=1〜256,j=1
〜256)目の信号(輝度)をG(i,j)と表わすものとす
る。A/D変換器32がアナログ値を7ビットのデジタル値
に変換するものであればG(i,j)は128段階のデジタル
値をもつ。多値画像メモリ32Mに格納された多値画像の
例を第3図に示す。第3図は多値の輝度をもつ画像を表
わす。輝度頻度分布計算回路33は多値画像の輝度頻度分
布を計算する。第3図の輝度頻度分布を第4図に示す。
閾値決定回路34は輝度頻度分布の計算結果を受けて閾値
Iを決定する。次に、閾値Iの設定法について説明す
る。
第4図は輝度頻度分布を表わす。本発明の照明法では
魚群14は必ず暗い物体として撮像できるので、第4図に
示すように輝度が低いところから魚群14の面積(ハッチ
ングで示し、この面積をfとする)だけいったところに
第1の閾値I1を設定する。面積fは状態によって異なる
ので、最小の面積を設定する。この閾値設定法は水が濁
った時に特に有効である。しかし、水が濁っていない場
合には第2の閾値を使用すうほうがよい。第4図におい
てピークPfは魚体を、ピークPbは背景を、Peで表わす部
分は魚のえらと輪郭を表わす。魚体のみを抽出するには
PfとPeとの境界に第2の閾値I2を設定する。第4図に示
すように、あらかじめ閾値を少なくとも輝度I1としてお
き、輝度が高くなる方向に各頻度を検索しながらさらに
PfとPeとの境界(最小値)があればこの輝度にI2を選
ぶ。
次に、2値化回路35は多値画像メモリ32Mの信号と閾
値値決定回路34の信号I(I1またはI2)を受け、多値画
像を2値化して2値メモリ35M1に記憶する。ただし、2
値メモリ35M1への記憶は計測開始の初回だけ行ない、以
後は2値メモリ35M2へ記憶する。まず、時間h後には同
様にして得られた2値画像を2値メモリ35M2に記憶す
る。ただし、2値メモリ35M1の2値画像と2値メモリ35
M2の2値画像が差分計算回路40に出力されて差分演算が
行なわれたら、2値メモリ35M1の2値画像は2値メモリ
35M2の2値画像におきかえられる。以後、時間間隔h毎
に新しい2値画像が2値メモリ35M2に記憶される。次
に、2値化回路35の具体的動作について説明する。2値
化回路35では多値画像メモリ32Mの輝G(i,j)を受け
て、閾値よりも明るい画素を全て“0"レベルとし、逆に
閾値よりも暗い画素を全て“1"レベルとして、この信号
を初回を除けばかならず2値化メモリ35M2に格納する。
この2値化された信号の集合をB(i,j)とする2値化
の計算は次式で表される。
G(i,j)≧Iならば、B(i,j)=0 (1) G(i,j)<Iならば、B(i,j)=1 (2) (1)(2)式を各画素について全く計算することに
よって、背景を“0"レベル、魚群14を“1"レベルとする
ことができる。第3図を2値化した結果を第5図に示
す。“1"の部分をハッチングで示す。第5図の画像は初
回の計測ならば2値メモリ35M1に記憶され、2回目以降
なら2値メモリ35M2に記憶される。
位置分布計算回路35は2値メモリ35M2の信号を受けて
魚群14の位置分布を計算する。第5図の位置分布は第6
図に示すように、第5図の画像を水平方向に投影した分
布で定義する。すなわち、第6図の位置分布は魚群が水
深方向についてどの水深に居たかを表わす。つまり、得
られた位置分布は魚群の位置を代表する分布である。位
置分布加算回路37は位置分布計算回路36の結果を受けて
時間h毎に計測した位置分布を加算していき、平均的な
位置分布を計算できるようにする。この繰り返しタイマ
31Sの指令に基づいて前述した一連の処理を決められた
回数nだけ行なう。このようにして得られた位置分布
は、正常時には第7図(a)に示すように水槽の底部に
ピークを持つ分布となる。異常時の位置分布は第7図
(b)に示すように水面付近にピークを持つ分布とな
る。この分布は、いわゆる鼻上げ行動を表わす。
位置分布比較回路38には予め得られた正常時の位置分
布が正常分布設定回路38Sに入力され、位置分布加算回
路37から入力された位置分布と比較される。異常と判定
されたら警報信号を警報装置38Aに入力する。
位置分布比較回路38における位置分布の比較方法につ
いて次に説明する。水面近くに魚がいる頻度を評価する
ために、第7図において、分布の全面積Ltに対する水面
近くの面積Ls(ハッチングで示す)の比Ls/Ltを計算す
る。位置分布比較回路38では比Ls/Ltが所定値より大き
くなったら、魚14が水面近くに鼻上げ行動をとっている
ことを表わすので、行動異常と判定する。すなわち水質
が異常であると判定する。例えば、Ls/Ltが0.2以上にな
れば異常と見なす。異常と判定されたら信号を警報装置
38Aに入力する。
差分計算回路40は、2値メモリ35M1の画像B1(i,j)
と2値メモリ35M2の画像B2(i,j)との差分を次式で計
算し、結果S(i,j)を差分画像メモリ40Mに記憶する。
S(i,j)=B1(i,j)−B2(i,j) (5) この計算はタイマ31Sで設定された時間間隔h毎に繰
り返される。第8図は2値画像B1(i,j)の輪郭を実線
で、2値画像B2(i,j)の輪郭を破線で示す。差分画像
メモリ40Mに記憶された差分画像は第9図のようにな
る。このように、動いた部分だけが抽出される。差分面
積計算回路41は、差分画像メモリ40Mの差分画像を受け
て各々の面積の総和を計算する。総和を計算するのは魚
群全体の動きを検出するためであるが、各々の面積を計
算してもよい。このときには1尾毎の動きを検出するこ
とになるが、複数尾の魚が重なった場合にはかならずし
も1尾の動きを検出できるわけではない。いずれにせ
よ、差分面積計算回路41で計算された差分面積は、魚群
14が速い速度で移動する場合にはこの面積は大きくな
り、逆に、緩やかな速度で移動する場合には面積は小さ
くなる。正常時にはこの面積は小さく、異常時には大き
くなる。つまり、狂奔行動を表わす。
差分面積分布加算回路42は、差分面積計算回路41の結
果を受けて時間間隔h毎に差分面積を加算しながら差分
面積分布を計算していく。差分面積分布とは、第10図に
示すように横軸に差分面積をとり、縦軸にその頻度をと
った図である。正常時の差分面積分布は、第11図(a)
に示すように差分面積が小さい所にピークを持つ分布と
なる。異常時の差分面積分布は、第11図(b)に示すよ
うに差分面積が大きい所の頻度が正常時と比較して高く
なる分布となる。
差分面積分布比較回路43には正常分布設定回路43Sか
ら正常時の差分面積分布が入力され、この正常分布と、
差分面積分布加算回路42から入力された差分面積分布と
が比較される。差分面積分布比較回路43の動作、すなわ
ち比較の方法について説明する。魚群の動きを検出する
ために、第11図(a)及び(b)において、分布の全面
積Vtに対する水面近くの面積Vs(ハッチングで示す)と
の比Vs/Vtを計算する。差分面積分布比較回路43では比V
s/Vtが所定値より大きくなったら、魚群14が速い速度で
泳ぐ狂奔行動をとっていることを表わすので、異常行動
と判定する。すなわち、水質が異常であると判定する。
例えば、Vs/Vtが0.2以上になれば異常と見なす。異常と
判定されたら信号を警報装置43Aに入力する。なお、Ls/
Ltの値とVs/Vtの値は魚の種類によって異なる。
警報装置44Aは、警報装置43Aと警報装置38Aとの信号
を受けて、これらの信号がON(異常)である場合には魚
群の行動が異常であると判定する。位置分布と差分面積
分布とが同時に異常になる場合は水質異常の程度が大き
いことを表わす。警報装置44A、警報装置43Aまたは警報
装置38Aが異常と判定した特には、CRT80上に警報を知ら
せたり、音声メッセージを出力する。また、キーボード
70からの指令に基づいて、画像モニター60は2値化メモ
リ35Mの画像を時間h毎に表示したり、第7図に示す位
置分布や第11図の速差分面積度分布などを時間T毎に表
示する。
以上、第1図の実施例を詳細に説明したが、この実施
例では複数尾の魚群の行動を、位置分布と差分面積分布
で検出することができるので、魚群の異常行動を効果的
に検出することができる。このように、複数尾の魚群の
行動を連続的に画像監視できるので、毒物が被検水に流
入した時の魚の異常行動を精度良く検知して警報を出す
ことができる。
第1図の実施例では、差分計算回路40において2値メ
モリ35M1と35M2との2値画像を差分したが、本発明は、
動きについては画像の差分で検出することを特徴とする
ので、多値画像を差分することができる。この場合の第
1図の実施例と異なるところだけを以下に簡単に説明す
る。
多値画像を差分する場合には、2値メモリの場合と同
様に多値画像メモリ32M1の他に、異なった時間の多値画
像を記憶する多値画像メモリ32M1を設定(図示せず)し
て、これらを差分する。この場合には差分画像は多値画
像であるので、えられた差分多値画像を2値化して、こ
の結果を差分面積計算回路41で差分面積を計算する。こ
の他の手順は第1図の実施例と同様である。
第12図は、複数のラットやマウスなどの実験動物の行
動を研究するための実施例を表わす。空気調和装置1Aに
は空気供給管2Cで空気が供給される。空気調和装置1Aで
は空気の温度や湿度などを一定に調整する。この空気を
送風機12Aで飼育ケージ10Aに供給する。飼育ケージ10A
ではラット14R1,14R2,14R3が飼育される。撮像装置20は
飼育ケージ10Aを上部から撮像してラット14R1,14R2,14R
3の画像を得る。この後の画像監視方法は第1図の実施
例と同様である。本実施例は実験動物の行動を研究する
ためのものであるので、特に、位置分布加算回路37と差
分面積分布加算回路42に蓄積されたデータを解析する。
本実施例は餌や空気の性状や質が実験動物に及ぼす影響
を調べることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、複数の生物群の行動を画像監視でき
るので、毒物流入や他の要因に起因する生物の行動パタ
ーンの異常を的確かつ高精度に検出することができる。
浄水場の実施例を示したように、魚群の行動を画像監視
することにより、警報をだしたり異常時に取水停止する
など緊急措置を速やかにとることが可能で、水質安全性
を高度に確保できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を説明する図、第2図と第3図
は複数尾の魚群を撮像した図、第4図は輝度頻度分布を
表わす図、第5図は2値画像の図、第6図と第7図は水
深方向の魚の位置分布を表わす図、第8図と第9図は差
分計算を説明する図、第10図と第11図は差分面積分布を
表わす図、第12図は実験動物を飼育する実施例の一部を
表わす図である。 1……環境調節槽、10……水槽、14……魚、20……撮像
装置、30……画像監視装置、32……A/D変換器、35……
2値化回路、36……位置分布計算回路、38……位置分布
比較回路、40……差分計算回路、43……差分面積分布比
較回路、38A,43A,44A……警報装置、50……モニターテ
レビ、60……画像モニター、70……キーボード、80……
CRT。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 直樹 日立市大みか町5丁目2番1号 株式会 社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 依田 幹雄 日立市大みか町5丁目2番1号 株式会 社日立製作所大みか工場内 (56)参考文献 特開 昭62−80557(JP,A) 実開 昭61−19765(JP,U) 第38回水道研究発表会(昭和62−5) P.485−487

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水槽で飼育する複数の水棲動物の画像情報
    を一定の時間間隔で電気信号に変換する前記水槽の側面
    に設置される撮像装置と、前記水棲動物を照明する照明
    装置と、前記撮像装置で撮像した画像を記憶する第1の
    画像記憶手段と、これと異なる時間において前記画像を
    記憶する第2の画像記憶手段とを備えると共に、 前記画像における水棲動物の水探方向の位置分布を計算
    する位置分布計算手段と、前記位置分布を加算する位置
    分布加算手段と、前記加算された位置分布と正常時の位
    置分布とを比較する位置分布比較手段とを有する第一の
    画像監視手段と、 第1の画像記憶手段と第2の画像記憶手段との差分画像
    を得る画像差分手段と、前記差分画像の面積を計算する
    差分面積計算手段と、前記差分面積の頻度分布を計算す
    る面積分布計算手段と、前記頻度分布と正常時の頻度分
    布とを比較する差分面積比較手段とを有する第二の画像
    監視手段との内、少なくとも一つの画像監視手段を備
    え、 前記第1の画像監視手段と前記第二の画像監視手段の一
    方、もしくは、両方に基づいて水棲動物の行動を判定す
    ることを特徴とする水棲動物群の画像監視装置。
  2. 【請求項2】前記位置分布比較手段は、前記位置分布の
    全面積に対する特定の水面近くの面積の比で比較するこ
    とを特徴とする請求項1記載の水棲動物群の画像監視装
    置。
  3. 【請求項3】前記差分面積比較手段は、前記面積分布の
    全面積に対する面積大の部分の面積の比で比較すること
    を特徴とする請求項1記載の水棲動物群の画像監視装
    置。
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