JP2525982B2 - 薄肉高強度ノンハロゲン絶縁電線及びその製造方法 - Google Patents

薄肉高強度ノンハロゲン絶縁電線及びその製造方法

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JP2525982B2
JP2525982B2 JP4025912A JP2591292A JP2525982B2 JP 2525982 B2 JP2525982 B2 JP 2525982B2 JP 4025912 A JP4025912 A JP 4025912A JP 2591292 A JP2591292 A JP 2591292A JP 2525982 B2 JP2525982 B2 JP 2525982B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着火時に有害ガス
の発生がなく、且つ安全規格であるUL(Underwriter
s Laboratories)規格を満たす温度定格105℃以上の
耐熱老化性を有すると共に、初期抗張力、耐熱老化性、
電気特性に優れたエチレンと極性基を有するαオレフィ
ンとの共重合樹脂に基づく薄肉高強度ノンハロゲン絶縁
電線及びその製造方法を提供するものである。より詳細
には、本発明の薄肉高強度ノンハロゲン絶縁電線は、具
体的にUL規格で要求する初期抗張力が1.06kg/
mm 2 以上、熱老化後の絶縁体の抗張力残率が70%以
上、同伸び残率ガ65%以上を満たし、かつVW−1垂
直燃焼試験に合格するという、優れた初期抗張力、耐熱
老化性、ノンハロゲンで高い難燃性を満たす特徴を有す
さらに、本発明の薄肉高強度ノンハロゲン絶縁電線
は、ノンハロゲンで高い難燃性を有するにもかかわら
ず、優れた初期抗張力、耐熱老化性を持つので、1.0
mm以下の細い極細導体外径に0.1mm以上1.0m
m以下という薄肉の絶縁厚みの絶縁電線の提供が初めて
可能となり、各種UL規格等の安全規格を満たす機器内
配線用絶縁電線として好適であって、火災防止等の安全
性を確保しながら、無公害を達成できる利点がある
【0002】
【従来の技術】電子計算機、OA機器、車両などの産業
機器用電線、オーディオ、ビデオ、パーソナルコンピュ
ータなどの民生用電子機器類、屋内配線などにおいて
は、燃焼時に有害ガスを発生させずに高い難燃性を有す
ることが求められるようになっている。それに伴い、こ
れらの電線に対しても燃焼時に有害ガスを発生させずに
高い難燃性を有することが求められるようになってい
る。このような要求に応える難燃化の方法としては、ポ
リオレフィン等の熱可塑性樹脂に非ハロゲン系の難燃剤
である水酸化マグネシウムを多量に添加する方法が知ら
れている(特公昭62−181号公報、特公昭57−1
0898号公報)。
【0003】しかしながら、ポリオレフィン等の熱可塑
性樹脂に非ハロゲン系の難燃剤である水酸化マグネシウ
ムを多量に添加して難燃化した樹脂組成物は、良好な難
燃性を付与できるものの、熱可塑性樹脂との相溶性が悪
いために絶縁電線に応用した場合、初期抗張力が小さ
く、しかも熱老化後の物性が著しく低下するなどの問題
があった。例えば、UL規格におけるポリオレフィン系
絶縁電線の場合、初期破断抗張力は1.06kg/mm
2 以上、また、熱老化試験後の試料の破断抗張力残率は
70%以上、伸び残率は65%以上と定められている。
【0004】ところが、上記ポリオレフィン系樹脂に水
酸化マグネシウムを多量に添加して難燃化した樹脂組成
物を使用して絶縁電線にした場合、初期抗張力が1.0
6kg/mm2 以上を満足せず、それに加え、UL10
5℃定格(136℃、7日熱老化試験後の破断抗張力残
率≧70%、伸び残率≧65%且つ、113℃、60日
熱老化試験後の破断抗張力残率≧70%、伸び残率≧6
5%)やUL125℃定格(158℃、7日熱老化試験
後の破断抗張力残率≧70%、伸び残率≧65%且つ、
136℃、60日熱老化試験後の破断抗張力残率≧70
%、伸び残率≧65%)といった耐熱老化性までをも満
足させるものは知られていない。
【0005】また、難燃性に関しては、Subject 758 に
記載される垂直燃焼試験( VW−1試験) に合格するも
のであることが規定されている。VW−1試験とは、垂
直に立てた電線に下部よりバーナーの炎を当てた時、6
0秒以内に消火し、燃焼物の落下によって電線の下に敷
いた脱脂綿が燃えたり、電線の上部に取り付けたクラフ
ト紙が燃えたり焦げたりしてはならない試験であり、こ
のバーナーによる着火を同一試料について5回繰り返す
ものである。
【0006】垂直燃焼試験には、樹脂組成物のシート状
成形物についての燃焼性を調べるUL44試験がある
が、UL44試験の垂直燃焼性に適合する組成物であっ
ても、絶縁電線とし、VW−1試験を行うと必ずしも合
格になるとは限らない。また、材料自体の燃焼性を調べ
る指標としては、OI値(限界酸素指数;材料を酸素と
窒素との混合気体中で燃焼させた場合、燃焼を持続する
に必要な最低の酸素濃度)があり、OI値が大きい材料
ほど燃えにくく、一般的には、OI値で25以上の材料
は難燃性の材料とされている。
【0007】しかし、OI値が25以上の材料を絶縁被
覆とした絶縁電線も、必ずしもVW−1試験に合格する
とは限らない。VW−1試験においては、絶縁材自体の
難燃性に加え、絶縁電線の外径や、絶縁被覆の厚みと導
体外径のバランス等によって合否が左右される場合が多
く、絶縁電線の外径が大きく、しかも、導体外径が大き
く、絶縁被覆厚みが薄いものほど合格率が向上する傾向
がある。
【0008】UL規格に準拠する機器内配線用の絶縁電
線は、通常、30V定格で絶縁厚みは0.15mm以
上、300V定格で0.4mm以上、600V定格で
0.8mm以上と最小被覆厚みが定められており、ま
た、機器内配線用の絶縁電線は、配線の引き廻しを容易
にするため、絶縁電線の外径はできるだけ細いことが好
ましく、導体も特殊な場合を除いて、凡そ1.0mmφ
以下の細いものが使用される(住友電工(株)発行「住
友電工の電子ワイヤー製品要覧」13頁参照)。
【0009】ところが、導体外径が1.0mmφ以下
で、しかも絶縁被覆の厚みが0.1mm以上1.0mm
以下でVW−1試験に合格し、しかも初期破断抗張力等
の機械的強度や熱老化特性まで満足するハロゲンを含ま
ないポリオレフィン絶縁電線は、これまで知られていな
かった。そのため、火災防止等の安全面を重視する分野
においては、ハロゲン含有の難燃絶縁電線を使用せざる
を得ず、無公害化へのネックとなっていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の初期抗
張力などの機械的物性、耐熱老化性、難燃性等につい
て、UL規格等の安全規格の要求に満足する薄肉で高強
度のノンハロゲン絶縁電線及びそれに適する製造方法を
提供することを特徴とし、火災防止等の安全性を確保し
ながら、無公害を達成しようとするものである。その発
明の要旨は:
【0011】 導体外径が1.0mm以下の導体上
に、エチレンと極性基を有するαオレフィンとの共重合
樹脂100重量部に対して、表面処理を施していない
酸化マグネシウム100重量部以上250重量部以下、
下記一般式〔I〕:
【化2】 (ただし、Rはメタクリル基もしくはアクリル基を含有
するアルキル基であり、Y1 、Y2 、Y3 はアルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン基からなる群より選ばれた
原子団を表す。)で示される有機ケイ素化合物を1重量
部以上10重量部以下の割合で混合してなる樹脂組成物
が0.1mm以上1.0mm以下の厚みで被覆されてお
り、該被覆層に電離性放射線が照射されてなる薄肉高強
度ノンハロゲン絶縁電線に関する。さらに、
【0012】 エチレンと極性基を有するαオレフィ
ンとの共重合樹脂100重量部に対して、表面処理を施
していない水酸化マグネシウム100重量部以上250
重量部以下、上記式〔I〕で示される有機ケイ素化合物
1重量部以上10重量部以下の各割合で混合して得られ
た樹脂組成物を導体外径が1.0mm以下の導体上に
0.1mm以上1.0mm以下の被覆厚みで被覆した後
に、該被覆層に電離性放射線を照射することからなる薄
肉高強度ノンハロゲン絶縁電線の製造方法において、
共重合樹脂と表面処理を施していない水酸化マグネシウ
ムとを熱溶融混練する際に、上記式〔I〕で示される有
機ケイ素化合物を添加する、薄肉高強度ノンハロゲン絶
縁電線の製造方法に関する。
【0013】そして、特に好適な実施の態様として、本
発明は、導体上にはハロゲンを含まないエチレンと極性
基を有するαオレフィンとの共重合樹脂(以下、単にエ
チレン共重合樹脂と略称する)組成物が被覆されている
絶縁電線において、 (1) 絶縁厚さが0.1mm以上1.0mm以下で、 (2) 初期破断抗張力が1.06kg/mm2 以上で、 (3) 垂直難燃性(VW−1)に合格するもので、 (4) 105℃グレード以上の耐熱老化性を有する、薄
肉高強度ノンハロゲン絶縁電線をも提供する。
【0014】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
使用するエチレン共重合樹脂としては、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレ
ン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチ
ル共重合体などを例示でき、単一または混合物を使用で
きる。
【0015】また、本発明においては、一般式〔I〕で
示される有機ケイ素化合物以外の有機ケイ素化合物を用
いても所期の目的を達成することが難しい。該一般式
〔I〕で示される有機ケイ素化合物としては、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルジメトキシメチルシランなどを例示できる。
【0016】また、本発明においては、水酸化マグネシ
ウム以外の無機系充填剤、例えば水酸化アルミニウムを
用いても所期の目的を達成することが難しい。本発明に
使用する水酸化マグネシウムとしては、表面処理を施し
ていない水酸化マグネシウムでないと所期の目的は達成
されないまた、表面処理を施していない水酸化マグネ
シウムとしては、平均粒子径が凡そ0.1〜3μmの範
囲にあるものが好ましく使用できる。ここで、表面処理
を施していない水酸化マグネシウムとは、天然品を加工
した ものや合成品、例えば海水中のマグネシウイオン等
を原料として製造されたものそのままを意味し、従っ
て、樹脂用フィラーとしての用途の場合に、マトリック
ス樹脂である熱可塑性樹脂との相溶性等を増して成形
性、機械的強度、耐熱老化性の向上を図るために、上記
水酸化マグネシウムにシラン類などのカップリング剤や
脂肪酸、脂肪酸塩類等の表面処理を施こしたものは除か
れるものである
【0017】従来、難燃剤として表面処理を施していな
い水酸化マグネシウムを配合した難燃性熱可塑性樹脂組
成物は知られているが、十分な難燃化を図るために、7
0重量%程度に比較的多量に(本発明では樹脂100重
量部に対して100〜250重量部と極めて多量)配合
すると、樹脂との相溶性の悪さ等が原因で成形性、機械
的強度、耐熱老化性の低下等のトラブルが生じることも
知られている(特公昭63−14745号公報、特開昭
50−119848号公報、特開昭53−12943号
公報等)そのために、熱可塑性樹脂用難燃剤としてシ
ラン類などのカップリング剤や脂肪酸、脂肪酸塩類等で
表面処理を施した水酸化マグネシウムを用いることが普
通になっているところが、本発明では、上記シラン類
などのカップリング剤や脂肪酸、脂肪酸塩類等で水酸化
マグネシウムの表面を処理したものは適当でないことが
分かった
【0018】本発明において、一般式〔I〕で示される
有機ケイ素化合物の添加量は、エチレン共重合樹脂10
0重量部に対し、1重量部以上10重量部以下がUL規
格値の初期破断抗張力の1.06kg/mm2 以上を満
足するのに好ましい範囲であり、1重量部未満では初期
破断抗張力の改善効果が得られ難く、10重量部以上で
は難燃性に悪影響を与える。
【0019】本発明において、得られた樹脂組成物を導
体上に被覆した後に、電離性放射線を照射することを要
し、その後処理なしでは所期の目的を達成することが難
しい。本発明における電離性放射線の照射線量は、例え
ば電子線の場合、3〜50Mrad、好ましくは5〜2
5Mradの照射線量に設定すれば良い。この照射線量
が3Mrad以下では初期破断抗張力の改善効果が小さ
く、50Mrad以上では初期破断抗張力が却って低下
する。
【0020】本発明においては、電離放射線の照射時の
架橋効率を高めるために、必要に応じて、架橋助剤を
チレン共重合樹脂に添加しても良い。該架橋助剤として
は、例えばトリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エチング
リコールジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、
トリアリルイソシアヌレートなどを挙げることができ
る。
【0021】さらに、本発明に用いる組成物には、従来
から使用されている各種の熱安定剤、紫外線吸収剤、滑
剤、酸化防止剤、着色剤、発泡剤、加工安定剤、有機
性、無機性の各種充填剤などの添加剤を添加することが
できる。本発明の組成物の製造には 、単軸押出機、多
軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ニーダー、加
熱可能なヘンシェルミキサータイプの高速流動混合機等
が使用可能であり、一般式〔I〕の有機ケイ素化合物
を、エチレン共重合樹脂と表面処理を施していない水酸
化マグネシウムとの溶融混練時に添加することが好まし
い。
【0022】本発明でいう薄肉の絶縁電線とは、UL規
格に準拠する機器配線用絶縁電線において、薄肉絶縁電
線として通常知られている範囲の厚みの絶縁電線を指
し、この厚みは通常0.1mm以上1.0mm以下程度
であるのが普通である。導体上への樹脂組成物の被覆に
関しては、溶融押出被覆などの技術を適用可能であり、
0.1mm以上1.0mm以下の厚みで押出被覆の後、
電子線等の電離性放射線を照射すれば、本発明の薄肉高
強度ノンハロゲン絶縁電線が得られる。0.1mm未満
の厚みでは薄すぎて通常耐電圧が実用に耐えず、また厚
みが厚すぎると導体径の細い機器配線用電線の場合に、
難燃性に問題を生じるようになる。
【0023】本発明の被覆戦線では、 ( )エチレン共重
合樹脂、 ( )表面処理を施していない水酸化マグネシウ
ム、 ( )特定の有機ケイ素化合物カップリング剤からな
る被覆用樹脂組成物を選択し、且つ ( )その樹脂被覆層
に電離性放射線が照射された構成とすることにより、ノ
ンハロゲンで高い難燃性を有するにもかかわらず、優れ
た初期抗張力、耐熱老化性を持つに至ったので、各種U
L規格等の安全規格を満たす機器内配線用絶縁電線とし
て好適な、1.0mm以下の細い極細導体外径に0.1
mm以上1.0mm以下という薄肉の絶縁厚みの絶縁電
線の提供が初めて可能となると言う大きな技術的意義を
有する。 これは、火災防止等の安全性を確保しながら、
無公害を達成できる大きな利点がある。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、こ
れらは本発明の範囲を制限しない。実施例、参考実施例
及び比較例については以下に展開した通りのものである
が、要するに、 実施例:(エチレン共重合樹脂+表
面処理しない水酸化マグネシウム+式〔I〕の有機ケイ
素化合物)組成物+電離性放射線処理、 比較例:
エチレン共重合樹脂及び/又は別の充填剤及び/又は
別の有機ケイ素化合物)組成物及び/又は電離性放射線
処理なし、 参考実施例:(エチレン共重合樹脂+表
面処理した水酸化マグネシウム+式〔I〕の有機ケイ素
化合物)組成物+電離性放射線処理である。なお、実施
例、参考実施例及び比較例に用いたエチレン共重合樹脂
の略称は以下のものである。 EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体 EEA:エチレン−アクリル酸エチル共重合体
【0025】(実施例1〜7) 表1〜2の実施例1〜7に示した配合比の材料を混合
し、導体(0.8φ軟銅線)上に肉厚が0.40mmに
なるように押出被覆し、加速電圧1MeVの電子線を照
射して試料を作製した。材料の混合は120℃に加熱し
た8インチオープンロールミキサーを使用し、エチレン
共重合樹脂、フィラー類、有機ケイ素化合物、酸化防止
剤などを同時に添加し、混練した。
【0026】押出被覆材料の初期破断抗張力、初期破断
伸び、体積固有抵抗、難燃性(垂直燃焼試験:VW−1
試験:n=5)、ギアオーブン中で158℃、7日間熱
老化を行った試料と、136℃で60日間熱老化した試
料の抗張力残率と伸び残率を測定した。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】実施例1〜7では、表1〜2の結果から、
初期破断抗張力は1.06kg/mm2 以上を満たし、
VW−1試験にも合格し、158℃で7日及び136℃
で60日の熱老化試験後の試料の抗張力残率、伸び残率
もそれぞれ70%以上、65%以上を満たしていること
が分かる。
【0030】(実施例8) 表3に示した配合比の材料を実施例1〜7の場合と同様
の方法で混合し、導体(0.80φ軟銅線)上に0.1
5mmの肉厚で押出被覆し、加速電圧1MeVの電子線
を照射して試料を作製した。この試料は、初期破断抗張
力は1.06kg/mm2 以上を満たし、VW−1試験
にも合格し、熱老化試験後の試料の抗張力残率、伸び残
率もそれぞれ70%以上、65%以上を満たしているこ
とが分かる。
【0031】(実施例9) 表3に示した配合比の材料を実施例1〜7の場合と同様
の方法で混合し、導体(0.80φ軟銅線)上に0.8
0mmの肉厚で押出被覆し、加速電圧1MeVの電子線
を照射して試料を作製した。この試料は、初期破断抗張
力は1.06kg/mm2 以上を満たし、VW−1試験
にも合格し、熱老化試験後の試料の抗張力残率、伸び残
率もそれぞれ70%以上、65%以上を満たしているこ
とが分かる。
【0032】(実施例10) 表3に示した配合比の材料を実施例1〜7の場合と同様
の方法で混合し、導体(0.80φ軟銅線)上に0.4
0mmの肉厚で押出被覆した後、さらにその外周に同一
の材料を0.40mm肉厚で押出被覆した後、加速電圧
1MeVの電子線を照射して試料を作製した。この試料
の如く、所定厚みを一度で被覆しなくても結果として所
定の厚みに被覆したものであれば、初期破断抗張力は
1.06kg/mm2 以上を満たし、VW−1試験にも
合格し、熱老化試験後の試料の抗張力残率、伸び残率も
それぞれ70%以上、65%以上を満たしていることが
分かる。それらの結果を表3に示した。
【0033】<比較例> 実施例と同様にして表4〜7の比較例1〜14に示した
配合比で材料を混合し、導体(0.8φの軟銅線)上に
肉厚が0.40mmになるように押出被覆し、電子線を
照射して試料を作製した。押出被覆材料の初期抗張力、
初期伸び、体積固有抵抗、難燃性(垂直燃焼試験:VW
−1試験、n=5)、ギアオーブン中で158℃で7日
間熱老化を行った試料と、136℃で60日間熱老化し
た試料の抗張力残率と伸び残率を測定した。それらの結
果を表〜7に示した。
【0034】(比較例1) 比較例1は、一般式〔I〕の有機ケイ素化合物を配合し
ないものであり、VW−1試験には合格するが、初期破
断抗張力が0.69kg/mm2 とUL規格値を下廻っ
ており、熱老化後の伸び残率もUL規格値の65%を下
廻っている。
【0035】(比較例2) 比較例2は、比較例1と同一の材料で電子線照射を施し
ていないものである。VW−1試験には合格するが、初
期破断抗張力が0.64kg/mm2 とUL規格値を下
廻っており、熱老化後の伸び残率もUL規格値の65%
を下廻っている。
【0036】(比較例3) 比較例3は、表面処理していない水酸化マグネシウムを
使用し、かつ混合時にγ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシランを添加した組成物で電子線の照射を施し
ていないものである。VW−1試験には合格するが、初
期破断抗張力が0.76kg/mm2 とUL規格値を下
廻っており、熱老化後の伸び残率もUL規格値の65%
を下廻っている。
【0037】(比較例4) 比較例4は、水酸化マグネシウムの代わりに水酸化マグ
ネシウムと同様にハロゲンを含まない難燃剤として知ら
れている水酸化アルミニウム(表面処理なし)を添加し
た組成物を使用し、電子線を照射したものである。VW
−1試験には合格するが、初期破断抗張力が0.53k
g/mm2 とUL規格値を下廻っており、熱老化後の伸
び残率もUL規格値の65%を下廻っている。
【0038】(比較例5) 比較例9は、水酸化アルミニウム(表面処理なし)を使
用し、かつ混合時にγ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシランを添加した組成物を使用したものである。
VW−1試験には合格するが、初期破断抗張力が0.5
8kg/mm2 とUL規格値を下廻っており、熱老化後
の伸び残率もUL規格値の65%を下廻っている。
【0039】(比較例6) 比較例6は、表面処理していない水酸化マグネシウムを
使用し、かつ混合時にビニルエトキシシラン(一般式
〔I〕の有機ケイ素化合物には該当しない)を添加した
組成物を使用し、電子線を照射したものである。VW−
1試験には合格するが、初期破断抗張力が0.66kg
/mm2 とUL規格値を下廻っており、熱老化後の伸び
残率もUL規格値の65%を下廻っている。
【0040】(比較例7) 比較例7は、表面処理していない水酸化マグネシウムを
使用し、かつ混合時にγ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン(一般式〔I〕の有機ケイ素化合物には該当しな
い)を添加した組成物を使用し、電子線を照射したもの
である。VW−1試験には合格するが、初期破断抗張力
が0.48kg/mm2 とUL規格値を下廻っており、
熱老化後の伸び残率もUL規格値の65%を下廻ってい
る。
【0041】(比較例8) 比較例8は、表面処理していない水酸化マグネシウムを
使用し、かつ混合時にγ−グリシジルトリメトキシシラ
ン(一般式〔I〕の有機ケイ素化合物には該当しない)
を添加した組成物を使用し、電子線を照射したものであ
る。VW−1試験には合格するが、初期破断抗張力が
0.67kg/mm2 とUL規格値を下廻っており、熱
老化後の伸び残率もUL規格値の65%を下廻ってい
る。
【0042】(比較例9) 比較例9は、表面処理していない水酸化マグネシウムを
使用するが、有機ケイ素化合物を使用せず、かつ架橋の
効率を高める添加剤として知られているトリメチロール
プロパントリメタクリレートを併用した組成物を使用
し、電子線を照射したものである。VW−1試験には不
合格であり、しかも初期破断抗張力が0.73kg/m
2 とUL規格値を下廻っており、熱老化後の伸び残率
もUL規格値の65%を下廻っている。
【0043】(比較例10) 比較例10は、ビニル系シランで表面処理した水酸化マ
グネシウムを使用するが、有機ケイ素化合物を使用せ
ず、かつトリメチロールプロパントリメタクリレートを
併用した組成物を使用し、電子線を照射したものであ
る。比較例9と同様にVW−1試験には不合格であり、
しかも初期破断抗張力が0.68kg/mm2 とUL規
格値を下廻っており、熱老化後の伸び残率もUL規格値
の65%を下廻っている。
【0044】(比較例11) 比較例11は、予めγ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシランで表面処理した水酸化マグネシウムを使用
するが、有機ケイ素化合物を使用せず、かつトリメチロ
ールプロパントリメタクリレートを併用した組成物を使
用し、電子線を照射したものである。VW−1試験には
合格するが、初期破断抗張力が0.83kg/mm2
UL規格値を下廻っており、熱老化後の伸び残率もUL
規格値の65%を下廻っている。
【0045】<参考比較例> (参考比較例1) 参考比較例1は、予めビニル系シランで表面処理した水
酸化マグネシウムを使用し、かつ一般式〔I〕の有機ケ
イ素化合物であるγ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシランを混合時に添加した組成物を使用し、電子線
を照射したものである。VW−1試験には合格するが、
初期破断抗張力が0.75kg/mm2 とUL規格値を
下廻っており、熱老化後の伸び残率もUL規格値の65
%を下廻っている。
【0046】(参考比較例2) 参考比較例2は、予めステアリン酸で表面処理した水酸
化マグネシウムを使用し、かつ参考実施例1と同様にγ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを混合時
に添加した組成物を使用して電子線を照射したものであ
る。VW−1試験には合格するが、初期破断抗張力が
0.52kg/mm2 とUL規格値を下廻っており、熱
老化後の伸び残率もUL規格値の65%を下廻ってい
る。
【0047】(参考比較例3) 参考実施例3は、予めビニル系シランで表面処理した水
酸化マグネシウムを使用し、さらにクレー及びγ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシランを混合時に添加
した組成物を使用して電子線を照射したものである。V
W−1試験には合格するが、初期破断抗張力が0.74
kg/mm2 とUL規格値を下廻っており、熱老化後の
伸び残率もUL規格値の65%を下廻っている。
【0048】(参考比較例4) 参考比較例4は、予めステアリン酸で表面処理した水酸
化マグネシウムを使用し、さらにクレー及びγ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシランを混合時に添加し
た組成物を使用して電子線を照射したものである。VW
−1試験には合格するが、初期破断抗張力が0.43k
g/mm2 とUL規格値を下廻っており、熱老化後の伸
び残率もUL規格値の65%を下廻っている。それらの
結果を以下の表〜7に示す。
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】上記比較例に示されるように、EVA樹脂
やEEA樹脂などのエチレン共重合樹脂100重量部に
対し、水酸化マグネシウムとは別種の充填剤例えば水酸
化アルミニウムの使用及び/又は一般式〔I〕に示され
た有機ケイ素化合物とは別種のを有機ケイ素化合物の使
用及び/又は電離性放射線による後処理を施さない電線
では、VW−1試験には合格するが、初期破断抗張力、
熱老化後の伸び残率ともUL規格を大きく下回ってい
た。
【0055】また、本発明の実施例である参考実施例に
示されるように、表面処理した水酸化マグネシウムを充
填剤として使用した点を除いて実施例と同様の処理で得
られた電線では、VW−1試験には合格し、かつ初期破
断抗張力、熱老化後の伸び残率は一応の好ましい結果を
与えているものの、本発明の好適な実施の態様である実
施例に比してUL規格の点で十分とは言えない。
【0056】従って、本発明の好適な実施の態様である
実施例、即ち一般式〔I〕で示される有機ケイ素化合物
を、エチレン共重合樹脂と表面処理を施していない水酸
化マグネシウムを熱溶融する際に、添加して混練した組
成物を使用し、電子線等の電離性放射線を照射すること
により、導体径が1.0mmφ以下であっても、絶縁厚
みが0.1mm以上1.0mm以下の範囲で、初期破断
抗張力が1.06kg/mm2 以上で、VW−1試験に
合格する垂直難燃性で、105℃グレード以上の耐熱老
化性を有するノンハロゲン絶縁電線が得られることが分
かる。
【0057】
【発明の効果】本発明によると、温度定格105℃グレ
ード維持用の耐熱老化性のUL規格に合格するノンハロ
ゲン絶縁電線を得ることができ、電子計算機、OA機
器、オーディオ、ビデオなどの民生用電子機器類、車
両、船舶などの内部配線に使用し、これらの分野におけ
る火災防止等の安全性を確保しながら、有害ガスの発生
もなくすることができ、無公害化に有用である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体外径が1.0mm以下の導体上に、
    エチレンと極性基を有するαオレフィンとの共重合樹脂
    100重量部に対して、表面処理を施していない水酸化
    マグネシウム100重量部以上250重量部以下、下記
    一般式〔I〕: 【化1】 (ただし、Rはメタクリル基もしくはアクリル基を含有
    するアルキル基であり、Y1 、Y2 、Y3 はアルキル
    基、アルコキシ基、ハロゲン基からなる群より選ばれた
    原子団を表す。)で示される有機ケイ素化合物を1重量
    部以上10重量部以下の割合で混合してなる樹脂組成物
    が0.1mm以上1.0mm以下の厚みで被覆されてお
    り、該被覆層に電離性放射線が照射されてなることを特
    徴とする薄肉高強度ノンハロゲン絶縁電線。
  2. 【請求項2】 エチレンと極性基を有するαオレフィン
    との共重合樹脂100重量部に対して、表面処理を施し
    ていない水酸化マグネシウム100重量部以上250重
    量部以下、上記式〔I〕で示される有機ケイ素化合物1
    重量部以上10重量部以下の各割合で混合して得られた
    樹脂組成物を導体外径が1.0mm以下の導体上に0.
    1mm以上1.0mm以下の被覆厚みで被覆した後に、
    該被覆層に電離性放射線を照射することからなる薄肉高
    強度ノンハロゲン絶縁電線の製造方法において、該共重
    合樹脂と表面処理を施していない水酸化マグネシウムと
    を熱溶融混練する際に、上記式〔I〕で示される有機ケ
    イ素化合物を添加することを特徴とする、薄肉高強度ノ
    ンハロゲン絶縁電線の製造方法。
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