JP2525833Y2 - 自動メダル移送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、スロットルマシン等に使用するメダルをゲ
ーム機・自動メダル・貸出し機・メダル回収タンク・回
収ホッパー等へ移動する自動メダル移送装置に関する。

（従来の技術） 従来の自動メダル移送装置としては、ベルトコンベア
でメダルを送るベルトコンベア式や、メダルを車輪の様
に転がして送るころがし式がある。

（考案が解決しようとする課題） 従来の自動メダル移送装置は、どちらもかなり大掛か
りな装置となっている。しかもベルトコンベア式ではメ
ダルがベルトコンベアからこぼれたり、ベルトと他の機
械部品との間にメダルが挟まったりするという問題点が
あった。

又ころがし式では、ごみ等の異物がかみ込むと目詰り
を起し、スムーズに流れないという問題点があった。

そして、各ゲーム機等に分配する為には、別途分配用
の装置を必要としていた。その為に、人手によってメダ
ルを運び、分配することがなされ、その為各ゲーム機、
メダル貸出し機等へのメダルの補充や回収が大変な作業
業となり、かなり煩わしいものとなっていた。

又、特公昭62−53875号公報には、螺旋状の突起を備
えた回転体、スプリング状に巻回された可撓性支持部
材、スプリング状に巻回される可撓性案内部材、固定筒
体側に形成された案内溝を設けた、コインを上昇させる
コイン揚上装置が開示されているが、これでは構造が複
雑で高い寸法精度が要求され、又途中でコインが詰ると
その解消作業に手間時間がかかり、更に移送路の長さに
応じて装置長さを調整することが現場においてすること
が容易でないといった問題点がある。

他に実開昭53−35680号公報，実開昭55−101820号公
報にもスクリューコンベアでパチンコ玉を移送する装置
が開示されている。

しかしながら、いずれの公報のスクリューコンベアに
よる移送も１台又は複数台連結して長尺にして長距離移
送できるようにするだけであり、中間でメダル等を排出
できる構造となっていない。従って、これを多数台の遊
技台へのメダル等の供給に使うには、終端の吐出口から
各遊技台へ送る別個の移送路を必要とし、移送路が長く
且つ複数になるといった問題点がある。

本考案の課題は、従来のこれらの問題点を解消し、メ
ダルが挟まったり、かみ込み、目詰り等を生起すること
なくスムーズに送ることが出来、詰り等があってもその
解消は容易にでき、しかも多数の遊技台等へ移送の途中
で一部供給できる構造が比較的に簡単な自動メダル移送
装置を提供すること、及びメダルの移送装置の構造が簡
単で安価に製作でき、しかもメダル・異物が詰ってもメ
ダル・異物の排除が容易で迅速に詰りを解消でき、更に
移送路の長さに応じて現場で長短自在に調整できるとい
う実用的な自動メダル移送装置を提供することにある。

（課題を解決するための手段） かかる課題を解決した本考案の構成は、一定の長さの
とい部内にらせん状の羽根を有する羽根軸を回動自在に
取付け、同羽根軸を回動する動力を設け、同とい部の一
端にメダル落下口を設けて移送装置とし、 上記移送装置のメダル落下口の下位に別の移送装置の他
端のとい部を重ねるように複数の移送装置を順次接続し
て必要長さのラインの自動メダルの移送路を形成し、更
に上位の移送装置のメダル落下口と下位の移送装置の他
端のとい部との間にメダルを移送装置外へ排出する排出
路を設け、メダル落下口から落下するメダルを同排出部
又は下位のとい部とにその落下方向を切換える電気信号
で制御される切換装置を設け、複数の移送装置を列べて
メダルを遠方へ送るとともにその中間の排出路から一部
を排出できるようにしたことを特徴とする自動メダル移
送装置にある。

（作用） 本考案では、複数の移送装置のうち最下流の移送装置
のとい部の他端に定量供給装置等によってメダルが投入
されると、同とい部内に取付けられた羽根軸は動力によ
って回転していて、メダルはそのらせん状の羽根によっ
てとい部内を強制移送され、一端のメダル落下口から落
下して、次段の移送装置の他端に排出され、同様に羽根
軸の回転によってとい部内を強制送りされ、メダル落下
口から更に次段の移送装置へ吐出される。

このように、とい部内を羽根軸のらせん状羽根によっ
て強制送りするものであるから、メダルの移送路からの
こぼれはほとんどない。又、らせん状羽根がとい部内と
接触しながらメダルを送るのでごみ等の異物のかみ込
み、目詰りを起すことがほとんどなくスムーズにメダル
を所要の位置まで移送できる。

又、上位のメダル落下口から落下するメダルは、切換
装置によって下位の次の移送装置にも又は排出路へも自
在に送ることができる。従って、多列の移送装置の連結
部分のメダル落下口から排出路へメダルの一部を落下さ
せ、その位置の遊技機、メダル販売装置等へメダルを供
給できる。又移送装置の途中で詰りが生じてもその詰り
の位置に近いメダル落下口からメダルを排出して循環さ
せることができ、メダルの詰りによる影響を小さくでき
るものとなっている。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。第
１図は、実施例の移送装置の分解斜視図である。第２図
は、実施例の切換装置である分配装置を示す分解斜視図
である。

第３図は、同分配装置の組立図である。第４図は、実施
例の移送装置と切換装置である分配装置を示す斜視図で
ある。

第５図は、実施例の使用状態を示す説明図である。第６
図は、実施例の移送装置の他のメダル落下口を示す斜視
図である。第７図は、第６図の移送装置を使った他の実
施例を示す説明図である。第８図Ａは、実施例の分配装
置の構造を示す説明図である。第８図Ｂは、実施例の分
配装置の構造を示す説明図である。第９図Ａは、実施例
の分配装置の構造を示す説明図である。第９図Ｂは、実
施例の分配装置の構造を示す説明図である。第10図は、
実施例の他の分配装置の構造を示す説明図である。第11
図は実施例の他の分配装置の構造を示す説明図ある。第
12図は、らせん羽根の送り装置を示す説明図である。

図中、（１）は軸、（２）は羽根、（３）は羽根軸、
（４）はとい部、（５）はメダル落下口、（６）は軸受
け取付け部、（７）は移送本体、（８）は軸受け、
（９）は軸継手、（10）は動力、（11）は移送装置、
（12）は分配装置本体、（13）は分配とい、（14）は分
配とい作動装置、（15）は分配弁、（16）は分配弁作動
装置、（17）は分配口、（18）は分配管、（19）は分配
装置、（20）はメダル供給装置、（21）は、ゲーム機、
（22）は自動メダル貸出し機、（23）は貯蔵量センサ
ー、（24）は貯蔵タンク、（25）はメダル供給ライン、
（26）はメダル回収ライン、（27）は落下ホッパー、
（28）は上昇装置、（29）は上昇ライン、（30）はコン
トロール装置、（31）は定量供給装置、（32）が移送
管、（33）は回収ホッパー、（34）はメダル回収タンク
である。

本実施例では、 （イ）：第１図に示すように一定の長さの軸（１）にら
せん状に羽根を設けて羽根軸とする。

（ロ）：一定の長さのとい部とメダル落下口（５）及
び、軸受け取付け部（６）とに依り、移送本体（７）を
構成する（第１図参照）。

（ハ）：羽根軸（３）を移送本体（７）のとい部（４）
に入れ込んで、羽根軸（３）の軸（１）を軸受け（８）
で支持し、軸受け（８）を軸受け取付け部（６）に取付
けて固定し、羽根軸（３）の軸（１）の端部に軸継手
（９）を介して、モータ等の動力（10）を取付けて移送
装置（１）とする（第1,4図参照）。

（ニ）：分配装置本体（12）に、分配とい（13）と、電
磁式等の分配とい作動装置）（14）、分配弁（15）と電
磁式等の分配弁作動装置（16）を取付け分配口（17）に
分配管（18）を取付けて、分配装置を構成する（第２図
及び第３図参照）。

（ホ）：移送装置（11）のメダル落下口（５）下部に、
分配装置（19）を取付けて、メダル供給装置（20）とす
る（第４図参照）。

（ヘ）：メダル供給装置（20）のメダル落下口（５）の
下に別のメダル供給装置（20）の端部を重ねて順次接続
し、必要な長さのラインとして、ゲーム機（21）や自動
メダル貸出し機（22）の並んでいる所の上部又は後部等
に設置して、分配管（18）をゲーム機（21）や自動メダ
ル貸出し機（22）の、貯蔵量センサー（23）を有する貯
蔵タンク（24）に接続して、メダル供給ライン（25）と
する（第５図参照）。

（ト）：移送装置（11）のメダル落下口（５）の下部に
別の移送装置（11）の端部を重ねて順次接続し、必要な
長さのラインとして、ゲーム機（21）や自動メダル貸出
し機（22）の並んでいる所の下部又は後部等に設置して
メダル回収ライン（26）とする（第５図参照）。

（チ）：移送装置（11）のメダル落下口（５）に、落下
ホッパー（27）を取付けて上昇装置（28）とし、落下ホ
ッパー（27）の下に別の上昇装置（28）の端部が来る様
にして、順次傾斜角度を付け接続させて一定の高さにな
る様にして上昇ライン（29）とする（第６図及び第７図
参照）。

（リ）：動力（10）、分配とい作動装置（14）、分配弁
作動装置（16）、及び貯蔵量センサー（23）等を連動さ
せるコントロール装置（30）を設ける。（第５図参
照）。

以上の様に構成された、自動メダル移送装置である。

本実施例では、 （あ）：メダル供給ライン（25）は、定量供給装置（3
1）等に依って、メダル供給装置（20）のとい部（４）
に入ったメダルは、羽根軸（３）の回転に依り、とい部
（４）を移動して送られ、分配とい（13）上を通過した
後メダル落下口（５）から落下して、次のメダル供給装
置（20）に入り、更に先の方へ順次送られて行く様にな
っている（第５図参照）。

そこで、メダルの供給を必要とするゲーム機（21）や
自動メダル貸出し機（22）等の貯蔵量センサー（23）の
信号に依り、ゲーム機（２）や自動メダル貸出し機（2
2）へ分配管（18）が継がっているメダル供給装置（2
0）の分配装置（19）の分配とい（13）が、分配とい作
動装置（14）に依って動かされる（第８図Ａ→第８図Ｂ
参照）。

これに依りメダルは分配とい（13）から分配装置本体
（12）へと流れ込むことになる。

更に必要に応じ、分配弁（15）も分配弁作動装置（1
6）に依って動かされる（第９図Ａ→第９図Ｂ、又は第
９図Ｂ→第９図Ａ参照）。

こうして、メダルを必要とするゲーム機（21）又は自
動メダル貸出し機（22）へのメダルの流路が設けられ
る。

ここで、羽根軸（３）が動力（10）に依り回転してメ
ダルが移送されて、メダルを必要とするゲーム機（21）
又は自動メダル貸出し機（22）へメダルが供給される。
メダルが必要量供給されれば、貯蔵量センサー（23）が
働いてその信号に依り、羽根軸（３）は回転を停止し、
分配とい（13）も分配とい作動装置（14）に依り元の状
態へ戻される（第８図Ａ参照）。

（い）：メダル回収ライン（26）はメダル供給ライン
（25）からのメダルは移送管（32）を通って、各ゲーム
機（21）からのオーバーフロー分のメダルは各回収ホッ
パー（33）から、移送装置（11）のとい部（４）に入り
込み、羽根軸（３）の回転に依って先へ送られ、メダル
落下口（５）から落下して次の移送装置（11）に入り、
更に先の方へ順次送られて行く様になっている。

総ての移送装置（11）の羽根軸（３）を常時回転させ
ておけば、メダル回収タンク（34）等へ随時メダルが回
収される（第５図参照）。

（う）：上昇ライン（29）は、メダル回収タンク（34）
からのメダルや、カウンターでの回収メダル等を、メダ
ル磨き機やメダルタンク等へ上げる時等に使用できるも
ので、羽根軸（３）の回転に依って上昇して来たメダル
は、メダル落下口（５）から落下ホッパー（27）を通っ
て、次の上昇装置（28）に入り、更に上の方へ順次上げ
られて行く様になっている。

これらのラインで各ゲーム機（21）や自動メダル貸出
し機（22）及びカウンターでのメダル貸出し機等への、
メダルの供給及び回収、更にメダル磨き機を経由して再
度供給する、完全自動メダル移送ラインとすることがで
きる。

第10,11,12図に分配装置と移送本体の他の例を示して
いる。

第10図及び第11図は、分配とい（13）の傾斜角度を分
配とい作動装置（14）に依って、段階的に変化させて、
分配の数を増加させたものである。

第12図は、円筒内部にらせん状の羽根を設けてメダル
を移送する様にしたものである。

（考案の効果） 以上の様に、本考案によれば、とい部内でメダルは羽
根軸（３）の回転に依って送られるので、メダルがこぼ
れ出たり、目詰りを起すことなく確実に移送される。

又、移送装置を複数基とい部の一端のメダル落下口と
他端とを重ねるように接続することで、所要の長さの位
置まで、メダルを自動的且つ確実に移送でき、人手によ
るメダル運送作業をなくした。又長さの変更・設計も移
送装置の台数の調整で自在にできる。

更に、一部の移送装置にトラブルが生じても、その移
送装置のみ交換すればトラブルを解消でき、大掛かりな
修理がなくなり、全体を長時間停止させることがない。

更に、移送装置の接続部分に排出路を設け、同排出路
と下位の移送装置へのメダルの送りの切換装置を設ける
ことで、移送の中間でメダルを遊技機等に供給できるよ
うにしている。メダルの詰りが生じても一部メダルの循
環作用を可能にして、詰りの影響を少なくしている。

【図面の簡単な説明】

第１図は、実施例の移送装置の分解斜視図である。 第２図は、実施例の切換装置である分配装置を示す分解
斜視図である。 第３図は、同分配装置の組立図である。 第４図は、実施例の移送装置と切換装置である分配装置
を示す斜視図である。 第５図は、実施例の使用状態を示す説明図である。 第６図は、実施例の移送装置の他のメダル落下口を示す
斜視図である。 第７図は、第６図の移送装置を使った他の実施例を示す
説明図である。 第８図Ａは、実施例の分配装置の構造を示す説明図であ
る。 第８図Ｂは、実施例の分配装置の構造を示す説明図であ
る。 第９図Ａは、実施例の分配装置の構造を示す説明図であ
る。 第９図Ｂは、実施例の分配装置の構造を示す説明図であ
る。 第10図は、実施例の他の分配装置の構造を示す説明図で
ある。 第11図は実施例の他の分配装置の構造を示す説明図であ
る。 第12図は、らせん羽根の送り装置を示す説明図である。 1:軸 2:羽根 3:羽根軸 4:とい部 5:メダル落下口 6:軸受け取付け部 7:移送本体 8:軸受 9:軸継手 10:動力 11:移送装置 12:分配装置本体 13:分配とい 14:分配とい作動装置 15:分配弁 16:分配弁作動装置 17:分配口 18:分配管 19:分配装置 20:メダル供給装置 21:ゲーム機 22:自動メダル貸出し機 23:貯蔵量センサー 24:貯蔵タンク 25:メダル供給ライン 26:メダル回収ライン 27:落下ホッパー 28:上昇装置 29:上昇ライン 30:コントロール装置 31:定量供給装置 32:移送管 33:回収ホッパー 34:メダル回収タンク

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一定の長さのとい部内にらせん状の羽根を
   有する羽根軸を回動自在に取付け、同羽根軸を回動する
   動力を設け、同とい部の一端にメダル落下口を設けて移
   送装置とし、 上記移送装置のメダル落下口の下位に別の移送装置の他
   端のとい部を重ねるように複数の移送装置を順次接続し
   て必要長さのラインの自動メダルの移送路を形成し、更
   に上位の移送装置のメダル落下口と下位の移送装置の他
   端のとい部との間にメダルを移送装置外へ排出する排出
   路を設け、メダル落下口から落下するメダルを同排出部
   又は下位のとい部とにその落下方向を切換える電気信号
   で制御される切換装置を設け、複数の移送装置を列べて
   メダルを遠方へ送るとともにその中間の排出路から一部
   を排出できるようにしたことを特徴とする自動メダル移
   送装置。