JP2525790B2 - 放射性廃棄物の固化処理方法 - Google Patents

放射性廃棄物の固化処理方法

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JP2525790B2 JP62018293A JP1829387A JP2525790B2 JP 2525790 B2 JP2525790 B2 JP 2525790B2 JP 62018293 A JP62018293 A JP 62018293A JP 1829387 A JP1829387 A JP 1829387A JP 2525790 B2 JP2525790 B2 JP 2525790B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、放射能取り扱い施設から発生する廃棄物の
固化処理方法に関し、さらに詳しくは、中間貯蔵方式に
適した固化処理方法に関する。
(従来の技術) 原子力施設や核燃料再処理施設から発生する濃縮廃液
やスラッジ類は、その処分基準がまだ確立していないの
で、これが確立するまでの期間、安定な中間貯蔵体の状
態で暫定的に貯蔵する中間貯蔵方式がとられている。従
来、このような中間貯蔵方法に関する技術としては、放
射性廃棄物と適当なペレタイザーによりペレット化する
方法が開発されている。これは、押し出し成形造粒機や
圧縮成形造粒機により、廃棄物の粉体に単位面積あたり
数百kg〜数tonの圧力をかけて粉体を凝集成形する方法
である。
この方法の利点としては、従来より行われているセメ
ント固化法やアスファルト固化方法に比べて減容性が高
いこと、他の中間貯蔵方式として考えられている廃液貯
蔵や粉体貯蔵に比べて腐食や飛散による汚染の心配が少
ないことなどが挙げられる。
(発明が解決しようとする問題点) 放射性廃棄物をペレット化する上記方法は、簡単なプ
ロセスで廃棄物をペレット化できる利点を有するが、廃
棄物中にバインダーを入れていないため、生成ペレット
に一定の物性を与えるためには非常に高い圧力をかける
必要があった。例えば、核燃料再処理施設から発生する
廃液の主成分は硝酸ナトリウムであるが、これを一定の
ペレットに成形するためには約500kgf/cm2以上の圧力が
必要であり、廃棄物中にシリカ等成形性を悪くする不純
物が入っている場合には約1ton/cm2近くも必要となる。
そのため装置が非常に大形化するばかりでなく、ペレッ
トの取り出しが困難になる等の問題があった。
また上記方法ではペレットの機械的強度はその粉体を
構成する物質の物性に大きく左右され、バインダーが入
っていないためにペレットの縁が割れて粉塵等が発生す
るという問題があった。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明者らは上記問題点を解決すべく研究を重ねた結
果、放射性廃棄物の乾燥粉体に無機質結合剤とこの結合
剤の硬化を促進させるための硬化促進剤さらに生成物の
耐水性を向上させるための耐水性向上剤を混合してプレ
ス成形することにより、機械的強度が高く粉塵発生量が
少ないプレットを生成することができることを見出した
が、さらに無機質結合剤としてシリカゾルあるいはリチ
ウムシリケートあるいはこれらの混合物を用いることに
より特に機械的強度の高いペレットが得られることを見
出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、放射性廃棄物にシリカゾル,リチ
ウムシリケートまたはこれらの混合物からなる無機質結
合剤を添加し、その後前記無機質結合剤に対する硬化促
進剤および/または耐水性向上剤を混合し、得られた混
合物をペレット状に加圧成形することにより硬化させる
ことを特徴とする放射性廃棄物固化処理方法に関する。
放射性廃棄物としては、沸騰水型原子炉発電所から発
生する硫酸ナトリウムを主成分とする濃縮廃液の乾燥粉
体,加圧型原子炉発電所から発生するホウ酸ナトリウム
を主成分とする廃液の乾燥粉体,あるいは核燃料再処理
工場から発生する硝酸ナトリウムを主成分とする濃縮廃
液の乾燥粉体等である。
上記無機質結合剤の使用量は、放射性廃棄物に対して
2〜25重量%が適当である。これより少ないと結合効果
が低くなり、一方これより多いと減容性が悪くなる。
上記硬化促進剤としては、メタケイ酸アルミン酸マグ
ネシウム,トリポリリン酸二水素アルミニウム,無機質
リン酸化合物,電融マグネシア,焼結マグネシア,タル
ク,フライアッシュ,アルミナセメント,石綿,NH4F,Al
(OH)3,MgO,Mg(OH)2,CaO,Ca(OH)等種々挙げられ
るが、これのうち特にトリポリリン酸二水素アルミニウ
ムに代表されるようなリン酸アルミニウム,カルシウム
アルミネート,カルシウムシリケートを主成分とする水
硬性セメント、あるいはこれらの併用が好ましい。これ
らの添加量は0.1〜15重量%が好ましい。
また耐水性向上剤としては、例えばケイ酸マグネシウ
ム,メタケイ酸アルミン酸マグネシムウム,シリカ超微
粉等を挙げることができる。これらの添加量は0.5〜15
重量%が好ましい。
本発明において加圧成形によりペレットを生成するに
は、約150kgf/cm2以上の加圧が必要である。これ以下で
は混合物内の結合剤が適当に密着しないために成形不良
を起すことがある。成形圧の上限は主にその装置により
きまるが、ペレットのラミネーション(ペレット割れ)
から4ton/cm2以下が望ましい。
生成ペレットは加圧成形直後でも十分な強度が得られ
るが、成形後時間とともに強度を徐々に上げていく。し
かしながら、成形後直ぐにペレットの最終強度を出した
い場合は、室温以上の温度で乾燥処理すると効果的であ
る。この加熱乾燥温度は室温以上で100℃以下が適当で
ある。
(作 用) 本発明において用いられるシリカゾルあるいはリチウ
ムシリケートはいずれもシラノール基をもつコロイド状
のシリカを主成分とするものであり、脱水反応により縮
合して高分子多量体を作り硬化する性質がある。硬化生
成物は無規則網目構造を有し、放射性廃棄物粉体を網目
構造中に封じ込めることができる。またこれら硬化体は
いわゆるゲル状物質でその表面積が非常に大きく、廃棄
物粉体を吸着する傾向があり、このためさらに生成物が
安定化される。
前記結合剤の脱水縮合反応をスムースに行なわせるた
めに、硬化促進剤を添加すると効果的である。硬化促進
剤としては前記した各種硬化促進剤が用いられるが、こ
れらの硬化促進剤は前記結合剤のシラノール基に作用し
て脱水反応を促進させ、無規則網目構造を作らせる。硬
化促進剤としてセメントを使用した場合には、脱水反応
により生成した水がセメントに吸収され、水和反応によ
り結晶水となり固定化されるので、さらに効果的であ
る。
また、耐水性向上剤を用いた場合には生成ペレットの
物性値安定化が促進される。耐水性向上剤として用いら
れるケイ酸マグネシウムは通称タルクとして知られ、シ
リカゾルやリチウムシリケートの増粘,ゲル化凝集を進
めてさらに多量体化させ、網目構造を強化させる作用が
ある。またメタケイ酸アルミン酸マグネシウムやシリカ
超微粉は非常に大きい表面積を有すポーラスな物質で、
吸着能力が非常に高いので、生成ペレットの溶出性をお
さえ、さらに潮解防止にも効果がある。
本発明ではこのようなバインダーが添加されて加圧成
形されるので、従来より低い成形圧で、強固な、長期耐
久性のあるペレットが成形される。
(実施例) 以下、この発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1 放射性廃棄物の代表例として硝酸ナトリウムを主成分
とする模擬の再処理廃棄物粉体を選んで本発明の固化方
法を実施した。
上記廃棄物粉体,結合剤,硬化促進剤,耐水性向上剤
を各々第1表に示す重量割合で混合し、300kgf/cm2の圧
力にてペレットに成形した。生成した各ペレットについ
て、外観,圧縮強度,落下破損率および潮解性を調べ
た。このうち落下破損率は、約2mの高さから鉄板上にペ
レットを自然落下させ、その破損率を重量減少率の大小
で表わし、潮解性は、温度20℃,湿度78%(相対湿度)
の恒温槽にペレットを保持してその外観および重量変化
から耐潮解性の程度を判断したものである。
第1表から明らかなように、本発明により固化したペ
レットは廃棄物粉体のみを圧縮成形して得たペレット
(参考)より非常に良好である。
実施例2 実施例1−4,1−6,1−9で示された組成の混合物を、
プレスの成形圧を変えてペレット化した。その結果を第
2表に示す。これより本ペレットでは成形圧力150kgf/c
m2以上が適当であることがわかる。また4ton/cm2以上で
はラミネーションが発生することがわかる。
実施例3 廃棄物として硫酸ナトリウム,また亜硝酸ナトリウ
ム,炭酸ナトリウムを主成分とする模擬廃棄物粉体を用
い、第3表に示す各種バインダーを混合して300kgf/cm2
で加圧成形してペレット化した。その結果は第3表に示
すとおりである。どの廃棄物も良好にペレット化される
ことがわかる。
実施例4 廃棄物として1−3を選び、成形圧300kgf/cm2にてペ
レットを作成した。このペレットを室温50℃,80℃,100
℃,140℃の温度で乾燥させ、その強度変化を調べた。図
に示すように、100℃以上の乾燥はそれ以上の乾燥処理
に比べて差が無いことがわかる。また室温放置した場合
より乾燥させた方が短時間の硬化には有利であることが
わかる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の放射性廃棄物の固化処
理方法によれば、長期にわたって化学的にも機械的にも
安定な放射性廃棄物ペレットを容易に形成することがで
きる。
しかも、本発明により作成される放射性廃棄物のペレ
ットは耐水性にも優れているため、これを最終処理体と
して水硬性無機充填材で固化体パッケージにより固定化
しても、無機充填材中の水分と相互作用を起こさず、化
学的に安定な固化体パッケージを形成することができ
る。また、本発明により処理された放射性廃棄物ペレッ
トをそのままの状態で貯蔵・保管する場合にも耐水性に
優れているため、貯蔵エリアの湿度制御が緩和でき、そ
の空調設備の負担軽減により、経済性に優れた貯蔵・保
管を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明により成形固化されたペレットの種々の乾
燥温度における圧縮強度と時間との関係を示すグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 正和 東京都千代田区内幸町1丁目1番7号 日本原子力事業株式会社内 (72)発明者 松尾 和昭 刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セラミ ックス株式会社刈谷製造所内 (72)発明者 杉野 太加夫 刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セラミ ックス株式会社刈谷製造所内 (56)参考文献 特開 昭63−187197(JP,A) 特開 昭61−250598(JP,A) 特開 昭63−115099(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射性廃棄物にシリカゾル,リチウムシリ
    ケートまたはこれらの混合物からなる無機質結合剤を添
    加し、その後前記無機質混合剤に対する硬化促進剤およ
    び/または耐水性向上剤を混合し、得られた混合物をペ
    レット状に加圧成形することにより硬化させることを特
    徴とする放射性廃棄物の固化処理方法。
  2. 【請求項2】硬化を室温で、または室温以上100℃以下
    で乾燥させて行なう特許請求の範囲第1項記載の放射性
    廃棄物の固化処理方法。
  3. 【請求項3】放射性廃棄物は原子力発電所から発生する
    硫酸ナトリウムを主成分とした廃液または核燃料再処理
    施設から発生する硝酸ナトリウムを主成分とした含硝酸
    塩廃液を乾燥して得られる粉体である特許請求の範囲第
    1項記載の放射性廃棄物の固化処理方法。
  4. 【請求項4】硬化促進剤はリン酸アルミニウム,カルシ
    ウムシリケートおよびカルシウムアルミネートを主成分
    とする水硬性セメントあるいはこれらの混合物であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の放射性廃棄
    物の固化処理方法。
  5. 【請求項5】リン酸アルミニウムがトリポリリン酸二水
    素アルミニウムである特許請求の範囲第4項記載の放射
    性廃棄物の固化処理方法。
  6. 【請求項6】耐水性向上剤はケイ酸マグネシウム,メタ
    ケイ酸アルミン酸マグネシウムおよびシリカ超微粉から
    選ばれる少くとも1種からなる特許請求の範囲第1項記
    載の放射性廃棄物の固化処理方法。
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CA2413834A1 (en) * 2002-12-10 2004-06-10 1017975 Alberta Limited Nitric oxide gas generator
US10517817B2 (en) 2013-05-09 2019-12-31 Syk Technologies, Llc Deep topical systemic nitric oxide therapy apparatus and method

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