JP2525042Y2

JP2525042Y2 - 紙幣装填返却装置

Info

Publication number: JP2525042Y2
Application number: JP1989103760U
Authority: JP
Inventors: 晃久千葉
Original assignee: Laurel Bank Machine Co Ltd
Current assignee: Laurel Bank Machine Co Ltd
Priority date: 1989-09-04
Filing date: 1989-09-04
Publication date: 1997-02-05
Anticipated expiration: 2004-09-04
Also published as: JPH0341755U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、自動入金整理装置等において、入金整理の
ためセットされ、あるいは返却のために戻された紙幣を
円滑に収納する紙幣装填返却装置に関する。

〔従来の技術〕

一般に、この種の自動入金整理装置としては、指定さ
れた金種の紙幣を所定枚数ずつ集積、結束すると共に、
異金種紙幣及びリジェクト紙幣をそれぞれの専用ボック
スに振分けて整理していくものが知られている（実開昭
58−113604号公報参照）。

また、紙幣整理結束機としては、本出願人が新規の紙
葉類集積移送装置を提案した（特願平１−33475号公
報）。この紙葉類集積移送装置は、第２図に示すよう
に、上部に、投入紙幣を収納するホッパー（取込部）１
と、リジェクト紙幣を収納するリジェクトボックス２
と、異金種紙幣を収納する異金種ボックス３とを順次設
けると共に、上記ホッパー１内の紙幣を判別計数する判
別部４をホッパー１の下方に設け、この判別部４で判別
された紙幣を反転させる反転部５を異金種ボックス３の
下方に設け、かつ上記判別部４で判別された紙幣を集積
する整理部６と、この整理部６で集積された紙幣を結束
する結束部７とを機体下部に設ける一方、上記ホッパー
１に収納された紙幣を、判別部4,リジェクトボックス2,
異金種ボックス3,反転部5,整理部６及び結束部７にそれ
ぞれ振分け搬送する搬送部８を設けたものである。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、上記従来の紙葉類集積移送装置にあって
は、ホッパー１とリジェクトボックス２と異金種ボック
ス３を並設しているために、大きなスペースを必要とす
ると共に、スペース確保の点において効率的でないとい
う問題がある。

本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、取込部と返却部とを一つの収納凹所
内に収めることにより、必要とするスペースを縮小で
き、かつスペースの有効利用を図ることができる紙幣装
填返却装置を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本考案の紙幣装填返却装置
は、連続する一つの空間のみを有する収納凹所と、該収
納凹所内に摺動自在に設けられ該収納凹所の一端側との
間に立位状態で装填された紙幣を該収納凹所の一端側に
付勢する取込用押圧板と、該取込用押圧板と上記収納凹
所の一端側との間に装填された紙幣を該収納凹所外に一
枚ずつ取込み搬送する搬送手段と、この搬送手段によっ
て搬送されている紙幣を上記収納凹所の他端側に一枚ず
つ返却する返却手段と、上記収納凹所内に摺動自在に設
けられ該収納凹所の他端側に返却された紙幣を該収納凹
所の他端側に付勢し立位状態で支持する返却用押圧板と
を具備し、上記取込用押圧板および返却用押圧板は摺動
範囲を重ねていることを特徴としている。

〔作用〕

本考案の紙幣装填返却装置にあっては、取込部に装填
された紙幣を、取込用押圧板によって収納凹所の一端側
に付勢した状態で、搬送手段によって搬送し、返却する
ことが必要になった紙幣は、収納凹所の他端側に設けら
れた返却部に返却手段によって戻し、返却用押圧板によ
って、収納凹所の他端側に付勢して支持する。

〔実施例〕

以下、第１図に基づいて本考案の一実施例を説明す
る。なお、本実施例において、第２図に示す上記従来例
と同様な構成の部分については同符号を付けて説明を省
略する。

第１図中符号10は、機体上部に設けられた、連続する
一つの空間のみを有する収納凹所であり、この収納凹所
10の一端側11は紙幣の取込部12とされている。そして、
この取込部12には、収納凹所10内の紙幣を一端側11に付
勢する取込用押圧板13が収納凹所10内で摺動自在に設け
られている。また、この取込部12から判別部4,反転部5,
整理部６にまで紙幣を搬送する搬送部14が配設されてい
る。そして、判別部４と反転部５との間には紙幣を分岐
させる第1,第２振分け部15,16が配置されている。

上記収納凹所10の他端側17はリジェクト紙幣を収容す
るリジェクト部18とされており、このリジェクト部18に
は、リジェクト紙幣を収納凹所10の他端側17に付勢する
リジェクト用押圧板19が収納凹所10内で摺動自在に設け
られている。また、異金種ボックス３内には上下方向に
回動して異金種紙幣を支持する異金種用押圧板20が設け
られている。そして、上記第1,第２振分け部15,16は、
リジェクト部18,異金種ボックス３にそれぞれリジェク
ト紙幣，異金種紙幣を振分けるために上下方向に回動自
在な振分けフォーク21,22と、これらの振分けフォーク2
1,22で振分けられた紙幣をリジェクト部18,異金種ボッ
クス３に導く誘導部23,24とからなり、上記各振分けフ
ォーク21,22は、紙幣の金種，表裏を判別すると共に、
再使用が可能か否か、紙幣以外の識別不能券か否かを判
別し、かつそれぞれに区分された紙幣を計数する判別部
４からの判別データに基づいて動作させられるようにな
っている。

また、上記反転部５は、上記判別データに基づき紙幣
が裏と判別された場合に、該紙幣を、搬送路25と並んで
設けられた迂回搬送路26に案内する振分けフォーク27
と、迂回搬送路26の途中に設けられて、案内された裏向
き紙幣を一旦停止させた後その移動方向を逆にして送り
出すスイッチバック機構28とを備えたものである。さら
に、整理部６は、搬送路25,26を介して送られてきた紙
幣を結束枚数である100枚単位に集積するようになって
おり、また、結束部７は、整理部６で集積された100枚
毎の紙幣を受け入れて帯封で結束するように構成されて
いる。

上記のように構成された紙幣装填返却装置にあって
は、収納凹所10の一端側11の取込部12に立位状態で集積
されて装填された紙幣は、取込用押圧板13の押圧支持さ
れた状態で、一枚ずつ搬送部14によって搬送され、判別
部４によって、金種，表裏，再使用不能な損券か否か、
識別不能券か否かを判別する。そして、この判別部４の
判別データに基づいて、第1,第２振分け部15,16、反転
部５を操作して、損券，識別不能券（リジェクト紙幣）
を収納凹所10の他端側17に、かつ異金種紙幣を異金種ボ
ックス３内に、さらに、表裏紙幣を全て表紙幣に転換し
て整理部６に搬送する。

この場合、収納凹所10の他端側17のリジェクト部18に
収容されたリジェクト紙幣は、リジェクト用押圧板19に
よって立位状態で支持されている。なお、これにより、
順次送られてくるリジェクト紙幣は他端側17とリジェク
ト用押圧板19との間に立位状態で集積される。ここで、
収納凹所10内には、入金紙幣を投入する取込部12と、リ
ジェクト紙幣を受け入れるリジェクト部18とが設けられ
ており、投入された全入金紙幣を収容できるスペースを
収納凹所10内に確保さえしておけば、取込部12内に投入
された入金紙幣は順次処理され、減少していくため、こ
れに伴って、十分なリジェクト紙幣収納用のリジェクト
部18のスペースが確保できるようになる。すなわち、取
込部12内に立位状態で集積されて投入された入金紙幣が
搬送部14で搬送され減少することにより、取込用押圧板
13は収納凹所10の一端側11との距離を小さくすることに
なり、これにより、収納凹所10内の取込部12以外のスペ
ースが増加することになるため、リジェクト部18のスペ
ースすなわち収納凹所10内の他端側17とリジェクト用押
圧板19との距離を大きくでき、よって、これらの間に立
位状態で集積されるリジェクト紙幣の収納量を、前記取
込部12の集積紙幣の減少に伴って増大させることができ
るのである。なお、当然のことながら、このために取込
用押圧板13およびリジェクト用押圧板19は摺動範囲を重
ねている。従って、減少していく入金紙幣と増加してい
くリジェクト紙幣とを考慮した極めて合理的なスペース
利用を図ることができ、必要とするスペースを縮小する
ことができる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案の紙幣装填返却装置は、
連続する一つの空間のみを有する収納凹所と、該収納凹
所内に摺動自在に設けられ該収納凹所の一端側との間に
立位状態で装填された紙幣を該収納凹所の一端側に付勢
する取込用押圧板と、該取込用押圧板と上記収納凹所の
一端側との間に装填された紙幣を該収納凹所外に一枚ず
つ取込み搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬
送されている紙幣を上記収納凹所の他端側に一枚ずつ返
却する返却手段と、上記収納凹所内に摺動自在に設けら
れ該収納凹所の他端側に返却された紙幣を該収納凹所の
他端側に付勢し立位状態で支持する返却用押圧板とを具
備し、上記取込用押圧板および返却用押圧板は摺動範囲
を重ねていることを特徴とするものであるから、収納凹
所の一端側と取込用押圧板との間に立位集積状態で装填
された紙幣を取込用押圧板によって収納凹所の一端側に
付勢した状態から、搬送手段によって搬送するととも
に、返却することが必要になった紙幣は、収納凹所の他
端側と返却用押圧板との間に返却手段によって戻すとと
もに、該返却用押圧板によって、収納凹所の他端側に付
勢して立位集積状態で支持することになる。

このように、連続する一つの空間のみを有する収納凹
所内に、入金紙幣を装填するためのスペース（取込部）
と返却紙幣を整列集積させるためのスペース（返却部）
とを合わせて設けることができる。

しかも、返却用押圧板が、収納凹所の他端側との間に
返却紙幣を付勢するため、返却手段で一枚ずつ返却され
る返却紙幣を順次集積させて整列状態で支持することが
でき、よって、返却紙幣のジャムの発生を防止すること
ができるとともに、返却紙幣の取り出しおよびその後の
処理を円滑に行うことができる。

加えて、取込用押圧板および返却用押圧板が摺動範囲
を重ねていることから、取込用押圧板で収納凹所の一端
側に付勢することによって立位集積状態で紙幣を装填
し、また返却用押圧板で収納凹所の他端側に付勢するこ
とによって立位集積状態で紙幣を返却することにより、
入金紙幣の収納量および返却紙幣の収納量の自由度を高
くできる。例えば、取込用押圧板を摺動範囲の重なり部
分で収納凹所の他端側に位置させ入金紙幣を可能な限り
多く収納した状態とし、入金処理にしたがって入金紙幣
が減少し入金紙幣のためのスペースが減った分、返却用
押圧板を摺動範囲の重なり部分で収納凹所の一端側に位
置させて返却紙幣のためのスペースとして返却紙幣を投
入させて集積させること等ができる。これにより、収納
凹所を入金紙幣用と返却紙幣用のそれぞれに対し設ける
場合に比して、スペースを小さくすることができる。

したがって、極めて合理的にスペースの有効利用を図
ることができ、かつ装置を小型化することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す概略構成図、第２図は
従来の紙幣整理結束機を示す概略構成図である。 10…収納凹所、11…一端側、12…取込部、13…取込用押
圧板、14…搬送部（搬送手段）、15…第１振分け部（返
却手段）、17…他端側、18…リジェクト部（返却部）、
19…リジェクト用押圧板（返却用押圧板）。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】連続する一つの空間のみを有する収納凹所
と、該収納凹所内に摺動自在に設けられ該収納凹所の一端側
との間に立位状態で装填された紙幣を該収納凹所の一端
側に付勢する取込用押圧板と、該取込用押圧板と上記収納凹所の一端側との間に装填さ
れた紙幣を該収納凹所外に一枚ずつ取込み搬送する搬送
手段と、この搬送手段によって搬送されている紙幣を上記収納凹
所の他端側に一枚ずつ返却する返却手段と、上記収納凹所内に摺動自在に設けられ該収納凹所の他端
側に返却された紙幣を該収納凹所の他端側に付勢し立位
状態で支持する返却用押圧板とを具備し、上記取込用押圧板および返却用押圧板は摺動範囲を重ね
ていることを特徴とする紙幣装填返却装置。