JP2524800B2 - 圧力晶析法によるナフタレンのメチル誘導体の分離方法 - Google Patents
圧力晶析法によるナフタレンのメチル誘導体の分離方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、2,6−ジメチルナフタレンを含む混合物か
ら2,6−ジメチルナフタレンを高純度(98重量%以上)
にて分離する方法及び2−メチルナフタレンを含む混合
物から2−メチルナフタレンを高純度(98重量%以上)
にて分離する方法に関するものである(以下ジメチルナ
フタレンをDMNと略記し、メチルナフタレンをMNと略記
する)。
ら2,6−ジメチルナフタレンを高純度(98重量%以上)
にて分離する方法及び2−メチルナフタレンを含む混合
物から2−メチルナフタレンを高純度(98重量%以上)
にて分離する方法に関するものである(以下ジメチルナ
フタレンをDMNと略記し、メチルナフタレンをMNと略記
する)。
従来技術 2,6−DMNは酸化により、また2MNはアシル化、酸化に
より2,6−ナフタレンジカルボン酸になり、これはポリ
エステル、可塑剤、フイルムなどの原料として工業上重
要である。2,6−DMN、2MNは石油又は石炭タール系の各
種留分中に、他のDMN異性体、MN異性体との混合物とし
て含まれている。
より2,6−ナフタレンジカルボン酸になり、これはポリ
エステル、可塑剤、フイルムなどの原料として工業上重
要である。2,6−DMN、2MNは石油又は石炭タール系の各
種留分中に、他のDMN異性体、MN異性体との混合物とし
て含まれている。
このような留分からの2,6−DMN、2MNの分離法につい
ては従来からいくつかの方法が提案されている。
ては従来からいくつかの方法が提案されている。
例えば石油または石炭タール系の原料から適当な方法
(例えば分留法)で濃縮、抽出したDMN留分を冷却し、
2,6−および2,7−DMNを含む固体を得、これを再結晶あ
るいは部分溶融することにより、2,6−DMNを分離するこ
とが提案されている。一方2MNは、MN留分を連続晶析あ
るいは再結晶することにより2MNを分離することが提案
されている。
(例えば分留法)で濃縮、抽出したDMN留分を冷却し、
2,6−および2,7−DMNを含む固体を得、これを再結晶あ
るいは部分溶融することにより、2,6−DMNを分離するこ
とが提案されている。一方2MNは、MN留分を連続晶析あ
るいは再結晶することにより2MNを分離することが提案
されている。
石油又は石炭タール系の各種留分中には2,6−DMN、2,
7−DMNが等量含まれており、他にもDMN異性体など多数
の成分を含んでいる。また2MN、1MNは2:1の割合で含ま
れている。
7−DMNが等量含まれており、他にもDMN異性体など多数
の成分を含んでいる。また2MN、1MNは2:1の割合で含ま
れている。
2,6−DMNと2,7−DMNおよび2MNと1MNはそれぞれ沸点が
きわめて近似しており、共融混合物、固溶体を生成する
可能性もある。
きわめて近似しており、共融混合物、固溶体を生成する
可能性もある。
2,6−DMNの分離に当つては、2,6−DMNの回収率の低
下、2,6−DMNの純度がきわめて上がりにくいこと、およ
び分離精製コストが著しく高くなるなどの問題があつ
た。
下、2,6−DMNの純度がきわめて上がりにくいこと、およ
び分離精製コストが著しく高くなるなどの問題があつ
た。
また2MNの分離に当つても同様な問題があつた。
以上の問題を解決する方法として、本発明は石油接触
分解油中の2,6−DMN、及び2MNを予め濃縮して得られた
少なくとも50重量%の混合物をそれぞれ圧力晶析によ
り、純度98重量%以上の2,6−DMN、及び2−MNをそれぞ
れ得る方法である。
分解油中の2,6−DMN、及び2MNを予め濃縮して得られた
少なくとも50重量%の混合物をそれぞれ圧力晶析によ
り、純度98重量%以上の2,6−DMN、及び2−MNをそれぞ
れ得る方法である。
発明の解決しようとする問題点 以上に述べたように、圧力晶析法は前記した再結晶、
部分溶融法、連続晶析法に比較して装置がコンパクト、
高回収率、低コスト、高精製効率という利点はあるがし
かしながら、圧力晶析装置における高圧下での局部過熱
及び熱履歴等により少量の酸素で原料中の不純物が酸化
重合し、その酸化重合物が結晶の中に混入してくるとい
う問題が知見された。
部分溶融法、連続晶析法に比較して装置がコンパクト、
高回収率、低コスト、高精製効率という利点はあるがし
かしながら、圧力晶析装置における高圧下での局部過熱
及び熱履歴等により少量の酸素で原料中の不純物が酸化
重合し、その酸化重合物が結晶の中に混入してくるとい
う問題が知見された。
従つて、この方法により分離された2,6−DMNおよび2
−MNはその酸化重合物により結晶が黒く着色し、品質が
著しく損なわれ、製品として未だ価値のないものであつ
た。また排出液を再使用できないという不都合も生じ
た。
−MNはその酸化重合物により結晶が黒く着色し、品質が
著しく損なわれ、製品として未だ価値のないものであつ
た。また排出液を再使用できないという不都合も生じ
た。
問題点を解決するための手段 本発明は、圧力晶析法によりナフタレンのメチル誘導
体を分離する方法において、原料を酸性触媒の存在下で
処理した後、圧力晶析法によつて純度95重量%以上のナ
フタレンのメチル誘導体を得る方法を提供するものであ
る。
体を分離する方法において、原料を酸性触媒の存在下で
処理した後、圧力晶析法によつて純度95重量%以上のナ
フタレンのメチル誘導体を得る方法を提供するものであ
る。
本発明方法は、2,6−DMNを少なくとも50重量%と他の
ジメチルナフタレン異性体とを含む混合物、および2−
MNを少なくとも50重量%と他のメチルナフタレン異性体
とを含む混合物から2,6−DMNおよび2−MNをそれぞれ純
度95重量%以上で得ることができる方法を提供するにあ
る。圧力晶析法は少なくとも50重量%以上の2,6−DMNま
たは2−MNと他のジメチルナフタレン異性体またはメチ
ルナフタレン異性体とをそれぞれ含む混合物を圧力容器
内に封入し、圧力の作用により2,6−DMNまたは2−MNを
固化させて固液共存状態とし、該固液共存系の圧力を2,
6−DMNまたは2−MNの固液変態圧力よりも高い圧力を保
持したまま該共存系より液体を排出し、続いて該容器内
に残留した固体を圧搾して固体粒子間の残留液体を排出
することにより2,6−DMNまたは2−MNの精製物を得る方
法である。
ジメチルナフタレン異性体とを含む混合物、および2−
MNを少なくとも50重量%と他のメチルナフタレン異性体
とを含む混合物から2,6−DMNおよび2−MNをそれぞれ純
度95重量%以上で得ることができる方法を提供するにあ
る。圧力晶析法は少なくとも50重量%以上の2,6−DMNま
たは2−MNと他のジメチルナフタレン異性体またはメチ
ルナフタレン異性体とをそれぞれ含む混合物を圧力容器
内に封入し、圧力の作用により2,6−DMNまたは2−MNを
固化させて固液共存状態とし、該固液共存系の圧力を2,
6−DMNまたは2−MNの固液変態圧力よりも高い圧力を保
持したまま該共存系より液体を排出し、続いて該容器内
に残留した固体を圧搾して固体粒子間の残留液体を排出
することにより2,6−DMNまたは2−MNの精製物を得る方
法である。
上記圧力晶析の条件は、2,6−DMNの場合には60〜90℃
の温度で原料混合物を圧力晶析装置に供給し、500〜250
0kgf/cm2で晶析し、2−MNの場合には、−15〜25℃で圧
力晶析装置に供給し、500〜2500kgf/cm2で晶析する。
の温度で原料混合物を圧力晶析装置に供給し、500〜250
0kgf/cm2で晶析し、2−MNの場合には、−15〜25℃で圧
力晶析装置に供給し、500〜2500kgf/cm2で晶析する。
原料の調整 圧力晶析をおこなうためには、原料の2,6−DMNおよ
び、2MNを少なくとも50重量%以上、好ましくは70重量
%以上と、他のDMN異性体及び、MN異性体との混合物を
使用する。
び、2MNを少なくとも50重量%以上、好ましくは70重量
%以上と、他のDMN異性体及び、MN異性体との混合物を
使用する。
その理由は、原料中の2,6−DMN含量および2−MN含量
が50重量%以下では、2,6−DMNおよび2−MNの回収率が
わるい。また目的化合物の98重量%以上の純度が得られ
ない。
が50重量%以下では、2,6−DMNおよび2−MNの回収率が
わるい。また目的化合物の98重量%以上の純度が得られ
ない。
圧力晶析をおこなうための原料としては2,6−DMN及び
2MN共に少なくとも50重量%以上、好ましくは70重量%
以上である。
2MN共に少なくとも50重量%以上、好ましくは70重量%
以上である。
本発明方法で使用する原料である2,6−DMNを少なくと
も50重量%を含むDMN異性体を製造するためには、例え
ば、米国特許第3,590,091号明細書記載の方法(冷却晶
析法)、特公昭47−44729号公報記載の方法(錯化法)
および特公昭49−27578号公報記載の方法(ゼオライト
法)などを単独または組合せて使用することができる。
も50重量%を含むDMN異性体を製造するためには、例え
ば、米国特許第3,590,091号明細書記載の方法(冷却晶
析法)、特公昭47−44729号公報記載の方法(錯化法)
および特公昭49−27578号公報記載の方法(ゼオライト
法)などを単独または組合せて使用することができる。
代表的な方法は次の2方法である。
出発原料として、石油の接触分解油沸点250〜270℃、
好ましくは沸点257〜265℃の留分を使用する〔以下
(A)という〕。
好ましくは沸点257〜265℃の留分を使用する〔以下
(A)という〕。
第1法は、(A)を冷却晶析法に従つて−15〜5℃の
冷却晶析温度で処理する。
冷却晶析温度で処理する。
第2法は、(A)をゼオライト法に従つてNa−Yゼオ
ライトを用い、温度80〜100℃、SV1g/g/hrの条件下で処
理した後、更に冷却晶析法に従つて−35〜10℃の冷却晶
析温度で処理する。
ライトを用い、温度80〜100℃、SV1g/g/hrの条件下で処
理した後、更に冷却晶析法に従つて−35〜10℃の冷却晶
析温度で処理する。
一方、2−MN少なくとも50重量%を含むMN異性体を製
造するための代表的方法は次の2方法である。
造するための代表的方法は次の2方法である。
第1法は、石油接触分解油沸点220〜250℃、好ましく
は沸点235〜245℃の留分を冷却晶析法に従つて−40〜10
℃を冷却晶析温度で処理する。
は沸点235〜245℃の留分を冷却晶析法に従つて−40〜10
℃を冷却晶析温度で処理する。
第2法は、石油接触分解油を分留法のみで処理する。
酸性触媒下での処理 本発明において重合触媒としては、オレフインの重合
に慣用されている酸性触媒、例えば、硫酸、リン酸等の
液状触媒の他、シリカ、アルミナ、シリカ・アルミナ、
クロミア、チタニア、ジルコニア、クロミナアルミナ、
粘土、ボーキサイト、ゼオライト、活性炭、活性白土等
の固体酸系触媒が用いられる。触媒の表面酸性度は、ベ
ンゼンアゾジフエニルアミンを変色させる程度であれば
よい。重合触媒として、固体酸系触媒を用いる場合、そ
の一般物性は、表面積100〜500m2/g、好ましくは150〜3
00m2/g、平均細孔直径30〜300Å、好ましくは50〜100
Å、細孔容積0.1〜1.0cc/g、及び粒度10〜100メツシ
ユ、好ましくは30〜60メツシユである。本発明において
は、特に、モンモリロナイト等の2:1型層状構造の粘土
鉱物を主成分とする活性白土の使用が好ましい。重合温
度は常温〜220℃、好ましくは120〜200℃である。本発
明の場合、重合温度が220℃を越えるのは好ましくな
く、220℃を越えるようになると、芳香族化合物の不均
化や、異性化、脱メチル化等の副反応が起るようになる
ので好ましくない。重合反応圧力は、重合温度との関連
で適当に決められ、液相を形成するような圧力であれば
よく、通常常圧である。重合反応器(塔)に供される塔
底物の液空間速度(LHSV)は0.1〜6Hr-1、好ましくは0.
2〜2Hr-1である。
に慣用されている酸性触媒、例えば、硫酸、リン酸等の
液状触媒の他、シリカ、アルミナ、シリカ・アルミナ、
クロミア、チタニア、ジルコニア、クロミナアルミナ、
粘土、ボーキサイト、ゼオライト、活性炭、活性白土等
の固体酸系触媒が用いられる。触媒の表面酸性度は、ベ
ンゼンアゾジフエニルアミンを変色させる程度であれば
よい。重合触媒として、固体酸系触媒を用いる場合、そ
の一般物性は、表面積100〜500m2/g、好ましくは150〜3
00m2/g、平均細孔直径30〜300Å、好ましくは50〜100
Å、細孔容積0.1〜1.0cc/g、及び粒度10〜100メツシ
ユ、好ましくは30〜60メツシユである。本発明において
は、特に、モンモリロナイト等の2:1型層状構造の粘土
鉱物を主成分とする活性白土の使用が好ましい。重合温
度は常温〜220℃、好ましくは120〜200℃である。本発
明の場合、重合温度が220℃を越えるのは好ましくな
く、220℃を越えるようになると、芳香族化合物の不均
化や、異性化、脱メチル化等の副反応が起るようになる
ので好ましくない。重合反応圧力は、重合温度との関連
で適当に決められ、液相を形成するような圧力であれば
よく、通常常圧である。重合反応器(塔)に供される塔
底物の液空間速度(LHSV)は0.1〜6Hr-1、好ましくは0.
2〜2Hr-1である。
本発明で用いる原料油は、蒸留あるいは冷却晶析等に
よつては分離困難な、窒素、硫黄、酸素等を含む芳香族
化合物、及び窒素、硫黄、酸素等を含む不安定性物質を
含有し、このような成分は熱により少量の酸素の存在で
酸化、あるいは酸化重合し、変色したり、スラツジを生
成する。
よつては分離困難な、窒素、硫黄、酸素等を含む芳香族
化合物、及び窒素、硫黄、酸素等を含む不安定性物質を
含有し、このような成分は熱により少量の酸素の存在で
酸化、あるいは酸化重合し、変色したり、スラツジを生
成する。
本発明においては、このような不純物を原料油から除
去するために、重合処理して原料油から分離可能な重合
物に変換し、その後、簡単な蒸留により重合物を分離し
て次の工程に送る。
去するために、重合処理して原料油から分離可能な重合
物に変換し、その後、簡単な蒸留により重合物を分離し
て次の工程に送る。
この酸性触媒存在下での処理工程は、原料調整工程の
どの段階で行なつても同様な効果が得られる。
どの段階で行なつても同様な効果が得られる。
本発明で用いる原料油は、少量の酸素存在下で50℃以
上ですぐに変質したり、スラツジを生成するが、本発明
によれば空気中で200℃迄は変色せず、また圧力晶析に
よつても結晶中に不純物の混入しない原料油が容易に得
られる。
上ですぐに変質したり、スラツジを生成するが、本発明
によれば空気中で200℃迄は変色せず、また圧力晶析に
よつても結晶中に不純物の混入しない原料油が容易に得
られる。
圧力晶析 圧力晶析としては、物質の分離精製法(特公昭56−41
282号公報)が採用される。
282号公報)が採用される。
2,6−DMNを原料として用いる場合は、石油接触分解油
の250〜270℃留分中の2,6−DMNを予め濃縮して得られた
少なくとも該成分を50重量%と、他のDMN異性体とを含
有する混合物を予め60〜90℃に温度を調整して該成分の
結晶を含むスラリーとなし、これを圧力容器内に封入
し、断熱的に500〜2500kgf/cm2の圧力に加圧して、2,6
−DMNを固化させて固液共存状態とし、続いて加圧下で
該固液共存系より液体を排出し、更に該容器内に残留し
た固体を圧搾して固体粒子間の残留液体を排出すると共
に固体粒子を一体化させることにより純度98重量%以上
の2,6−DMNを得る。
の250〜270℃留分中の2,6−DMNを予め濃縮して得られた
少なくとも該成分を50重量%と、他のDMN異性体とを含
有する混合物を予め60〜90℃に温度を調整して該成分の
結晶を含むスラリーとなし、これを圧力容器内に封入
し、断熱的に500〜2500kgf/cm2の圧力に加圧して、2,6
−DMNを固化させて固液共存状態とし、続いて加圧下で
該固液共存系より液体を排出し、更に該容器内に残留し
た固体を圧搾して固体粒子間の残留液体を排出すると共
に固体粒子を一体化させることにより純度98重量%以上
の2,6−DMNを得る。
一方、2MNを原料として用いる場合、石油接触分解油
の220〜250℃留分中の2MNを予め濃縮して得られた少な
くとも該成分と50重量%と他のMN異性体とを含有する混
合物を予め−15〜25℃でスラリーとなし、500〜2500kgf
/cm2の圧力で圧力晶析し純度95重量%以上の2MNを得
る。
の220〜250℃留分中の2MNを予め濃縮して得られた少な
くとも該成分と50重量%と他のMN異性体とを含有する混
合物を予め−15〜25℃でスラリーとなし、500〜2500kgf
/cm2の圧力で圧力晶析し純度95重量%以上の2MNを得
る。
なお、圧力晶析法においては、前述の通り、原料をス
ラリー状態で供給することが好ましいから、本件原料系
においては、これを予め冷却して5〜25%程度のスラリ
ーとしておくことが好ましい。
ラリー状態で供給することが好ましいから、本件原料系
においては、これを予め冷却して5〜25%程度のスラリ
ーとしておくことが好ましい。
また、この原料供給温度は製品の純度、収率とも密接
な関係があり、2,6−DMNでは50℃以下で、2MNでは−15
℃以下で給液すると減圧時の発汗洗浄不足と圧搾不足の
ため純度が低下する。
な関係があり、2,6−DMNでは50℃以下で、2MNでは−15
℃以下で給液すると減圧時の発汗洗浄不足と圧搾不足の
ため純度が低下する。
一方給液温度が2,6−DMNでは100℃以上、2−MNでは2
5℃以上になると純度は向上するが、収率が低下するた
め経済的でない。
5℃以上になると純度は向上するが、収率が低下するた
め経済的でない。
次に、本発明を実施例により詳細に説明する。
(実施例1) 2,6−DMNを67%含有し、他は2,7−DMNを9%含有する
等の主としてDMN異性体混合物よりなる原料混合物を酸
性触媒存在下で処理した。酸性触媒として市販の活性白
土を用い、その性状は次の通りである。
等の主としてDMN異性体混合物よりなる原料混合物を酸
性触媒存在下で処理した。酸性触媒として市販の活性白
土を用い、その性状は次の通りである。
(1) 粒度:30〜60メツシユ (2) 嵩比重:0.63 (3) 比表面積:281m2/g (4) 細孔容積:0.39ml/g (5) 平均細孔径:55Å (6) 遊離酸:2.6mgKOH/g (7) 化学組成(wt%) SiO2:76.0 Al2O3:10.3 Fe2O3:1.7 CaO:<0.1 MgO:1.5 強熱損失:10.0 処理条件は、原料の2,6−DMNを温度160℃、LHSV0.5Hr
-1にて上記活性白土層を通し得られた処理油を蒸留によ
り重合物を除去し無色の原料混合物を得た。
-1にて上記活性白土層を通し得られた処理油を蒸留によ
り重合物を除去し無色の原料混合物を得た。
該原料混合物は、無色でこれを200℃、200時間連続加
熱(空気雰囲気、ガラス封管中)したが加熱前とほとん
ど変化はなかつた。
熱(空気雰囲気、ガラス封管中)したが加熱前とほとん
ど変化はなかつた。
この原料混合物を83℃に温度調整して2,6−DMNの結晶
を含むスラリーとなし、ピストン/シリンダー構造の高
圧容器に供給して、ピストンに作用する油圧力により、
圧力1500kgf/cm2に断熱的に加圧した。続いて、このピ
ストンに作用する油圧力を保持したまま、高圧容器内の
液相の排出を行ない、液相圧力が200kgf/cm2に低下する
まで、ピストンによる結晶の圧搾を行つた。
を含むスラリーとなし、ピストン/シリンダー構造の高
圧容器に供給して、ピストンに作用する油圧力により、
圧力1500kgf/cm2に断熱的に加圧した。続いて、このピ
ストンに作用する油圧力を保持したまま、高圧容器内の
液相の排出を行ない、液相圧力が200kgf/cm2に低下する
まで、ピストンによる結晶の圧搾を行つた。
得られた2,6−DMNの結晶は、不純物の混入による黒色
化もなく結晶として良好であつた。なお純度は98%であ
つた。
化もなく結晶として良好であつた。なお純度は98%であ
つた。
(実施例2) 2MNを65重量%含有し、他は1−MNを7%含有する原
料混合物を実施例1と同じ活性白土を用い処理条件温度
160度LHVS0.5Hr-1で処理し、その後蒸留により重合物を
除去し無色の原料混合物を得た。
料混合物を実施例1と同じ活性白土を用い処理条件温度
160度LHVS0.5Hr-1で処理し、その後蒸留により重合物を
除去し無色の原料混合物を得た。
該原料混合物は無色でこれを200℃、200時間連続加熱
(空気雰囲気、ガラス封管中)したが、加熱前とほとん
ど変化はなかつた。
(空気雰囲気、ガラス封管中)したが、加熱前とほとん
ど変化はなかつた。
この原料混合物を5℃に温度調整して高圧容器に供給
する点以外は実施例1と同一条件で圧力晶析を行なつ
た。得られた2−MNの結晶は不純物の混入による黒色化
もなく結晶として良好であつた。なお純度は98%であつ
た。
する点以外は実施例1と同一条件で圧力晶析を行なつ
た。得られた2−MNの結晶は不純物の混入による黒色化
もなく結晶として良好であつた。なお純度は98%であつ
た。
発明の効果 本発明により次の効果が得られる。
1) 2,6−DMN、2MNの結晶中に不純物が混入せず、黒
色化しないため、製品価値の高い結晶が得られる。
色化しないため、製品価値の高い結晶が得られる。
2) 圧力晶析での残留母液は、次回の工程でくり返し
使用できる。
使用できる。
3) 圧力晶析の原料調整工程のどの段階で行なつても
同様の効果が得られる。
同様の効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹下 洋 東京都千代田区丸の内2丁目7番3号 昭和シェル石油株式会社内 (72)発明者 田辺 晴正 兵庫県神戸市垂水区霞ケ丘7丁目1番58 号 (72)発明者 高尾 政己 兵庫県神戸市垂水区福田5丁目7番11号 (72)発明者 畠山 一司 兵庫県加古川市尾上町長田77―10
Claims (6)
- 【請求項1】圧力晶析法によりナフタレンのメチル誘導
体を分離する方法において、原料混合物を、予め酸性触
媒の存在下で処理した後、圧力晶析装置に供給する事を
特徴とするナフタレンメチル誘導体の圧力晶析方法。 - 【請求項2】ナフタレンのメチル誘導体が、2,6−ジメ
チルナフタレンとその異性体を含む混合物である請求項
第1項に記載の圧力晶析法。 - 【請求項3】ナフタレンのメチル誘導体が、2−メチル
ナフタレンとその異性体を含む混合物である請求項第1
項に記載の圧力晶析法。 - 【請求項4】原料混合物を60〜90℃で圧力晶析装置に供
給し、500〜2500kgf/cm2で圧力晶析する請求項第2項に
記載の圧力晶析法。 - 【請求項5】原料混合物を−15〜25℃で圧力晶析装置に
供給し、500〜2500kgf/cm2で圧力晶析する請求項第3項
に記載の圧力晶析法。 - 【請求項6】原料混合物を常温〜220℃で酸性触媒と接
触させる請求項第1項乃至第5項に記載の圧力晶析法。
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