JP2523070B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JP2523070B2 JP3333922A JP33392291A JP2523070B2 JP 2523070 B2 JP2523070 B2 JP 2523070B2 JP 3333922 A JP3333922 A JP 3333922A JP 33392291 A JP33392291 A JP 33392291A JP 2523070 B2 JP2523070 B2 JP 2523070B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は新規なコンテナまたは基板
支持体(サセプター)構造を持つ陽光柱型プラズマ処理
装置に関する。
【0002】
【従来技術】プラズマ処理法とは、特定の物質に電磁波
等のエネルギーを加えてプラズマ化して活性の強いラジ
カルとし、当該ラジカルを基体に接触させ基体上へ膜を
形成させたり、基体表面の材料のエッチング、アッシン
グ等のプラズマ処理を行う方法をいい、プラズマ処理装
置とはこの処理を施す装置全般をいう。このようなプラ
ズマ処理装置は、プラズマ生成用の原料ガスの導入手段
と排気手段を備えた真空容器であるプラズマ処理室、当
該プラズマ処理室に導入された原料ガスをプラズマ化す
るための電磁波等のエネルギー供給手段、被プラズマ処
理基体及びその支持手段、そして必要に応じてこの基体
を温めるための加熱手段を備えている。
【0003】ところで、このようなプラズマ処理はラジ
カルの活性に依存するところが多く当該ラジカルを発生
するプラズマ放電の状態や生成されたラジカルの密度分
布により、被処理基体におけるプラズマ処理の程度が大
きく変化する。大面積にわたって均一なプラズマ処理を
する上で必要なことは、ラジカルを大面積にわたって均
一で且つ多量に生成するようなプラズマ放電の状態を選
択することである。この原料ガスをプラズマ化するため
の電磁波エネルギーとしては13.56MHZの高周
波、マイクロ波、直流あるいは低周波の電磁波エネルギ
ーが使用され通常は高周波によるプラズマ放電がよく使
用される。
【0004】このようなプラズマ放電において、その形
式として、誘導結合型と容量結合型がある、誘導結合型
はいわゆる無極放電と呼ばれるもので、容量結合型は平
行平板電極型が良く知られている。この平行平板電極型
のプラズマ処理装置の一例としてプラズマCVD装置の
概略図を図2に示す。このように、一対の平行平板電極
(100)、(101)が反応室(106)内に設けら
れ各々は高周波電源(102)に接続されている。被処
理基体(103)は通常は一方の電極上に載置され、こ
の基体はヒーター等の加熱手段(104)によって加熱
されている。
【0005】反応用のガスはガス導入口(105)より
反応室内に導入された後、電極に供給された高周波電力
により分解活性化され、基体(103)上に膜形成され
る。この基体上に均一なプラズマ処理(被膜形成)を行
うには均一なプラズマ放電を実現する必要がある。図2
のようにこの均一性を補う為に基体を載置した電極を回
転する場合もあるが装置が複雑化したり、大型化する欠
点がる。また、一般にプラズマ処理の際にはその被処理
基体を平行平板電極の陰極(カソード)または陽極(ア
ノード)上またはこれらの近傍に発生する陰極暗部また
は陽極暗部に配設するのが通常であった。このため、電
極の寸法より被処理面を大きくすることができなかっ
た。
【0006】ところで、半導体素子や電子機器部品等の
製造技術において、プラズマCVD、プラズマエッチン
グ等の技術が広く実用化されており、量産化のためのこ
れら装置も多数提案されている。近年、半導体素子の基
板ウエファーの大口径化や基板寸法の大型化が著しくな
ってきている。特に、液晶電気光学装置のスイッチング
素子として、薄膜トランジスタを形成したアクティブマ
トリクス型液晶電気光学装置の場合、その大型化は著し
く、対角で15〜20インチのサイズの基板上に薄膜ト
ランジスタ用の半導体被膜を形成したり、エッチング処
理を行う必要が生じてきた。あわせて、製造コストを下
げる目的で処理時間の短縮化が望まれており、処理装置
のスループットの向上や多量の基板処理が可能な装置が
必要とされてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような要望に答え
るために、プラズマ処理装置の大型化がはかられている
例えばその一例として、図2に示すような装置の電極の
寸法を拡大することが行われる。すなわち、図2のよう
な装置の場合、基板を直接電極上に設置する為、処理能
力の向上の為には電極の大面積化が最も簡単な手法であ
る。このような平行平板型のプラズマ処理装置の場合、
電極寸法を拡大することはそのまま装置寸法の拡大につ
ながり、少ない床面積の装置で大型基体の処理を望むユ
ーザーにとっては問題となっていた。
【0008】加えて、電極面積が増加することによっ
て、被処理基体表面に接するプラズマの密度が不均一
(放電の状態が不均一)となってしまい、均一なプラズ
マ処理を施せないという問題が生じていた。このような
問題を解決する一つの手段として、反応室内に複数の平
行平板電極対を設けこの電極上に被処理基体を設ける方
法が提案されているが、装置構造が複雑化する問題が発
生する。さらに、この方法によっても、大面積化された
ことによるプラズマ放電の不均一さが残り、均一なプラ
ズマ処理が行えない状況にあった。
【0009】また、別の方式として、一対の基板間に基
板を複数枚一定の間隔をおいて設置し、プラズマ処理を
施す方法が提案されている。すなわち、この方法はプラ
ズマグロー放電の陽光柱領域を利用し、この陽光柱領域
内に複数の被処理基体を配置してプラズマ処理を行うこ
とを基本思想としている。この陽光柱を利用したプラズ
マCVD法としては本出願人の出願による特開昭59−
59834、59−59835に記載されている。この
方式を図3に示す。図にあるように一対の電極(10
0)(101)間に複数の基板(103)が基板サセプ
ター(110)によって載置されている。また、このサ
セプターはコンテナ(113)と同体または一体物とし
て設けられ、このコンテナを反応室より出し入れするこ
とにより、基板のハンドリングを行う。この図において
は簡略化の為、プラズマ放電の領域付近のみ記載してい
る。この方式ではプラズマの陽光柱を有効的に利用する
ために電極周辺に電極シールド(111)(112)を
設け、この電極シールドとコンテナ(113)の外周壁
とで反応領域を限定し、この領域外で放電が生じないよ
うにプラズマを閉じ込めている。
【0010】このような方式の場合、プラズマ処理能力
の向上と装置専有容積の縮小を行うには、基板と基板の
間隔を詰めることや基板サセプターと電極の間隔とを極
力狭くすることが考えられる。しかしながら、従来の方
式の場合、これらの間隔を狭めることにより、プラズマ
放電が不安定になり、放電が消滅あるいは不均一とな
り、均一なプラズマ処理が行えなくなってしまう問題が
あった。
【0011】即ち、図3に示すような従来の陽光柱型プ
ラズマ処理装置の場合、基板保持間隔および電極とサセ
プター間隔とが狭くなると、電極(100)から電極
(101)の間で、電流が流れる通路として、サセプタ
ーおよび基板表面となる。この様子を図3の波線(11
5)に示す。このため、放電開始時にプラズマ放電が観
察されていて、電力入射に対して反射がない状態で、プ
ラズマ放電が停止しても、反射電力が観察されない。ま
た、プラズマ放電が上下の電極のごく近傍のみに存在
し、その間は基板サセプター表面を電流が流れて基板付
近ではプラズマ放電が存在しない。そのため、投入され
た電力はほとんど気体に供給されず、プラズマ処理がで
きなかったり、不均一な処理となってしまっていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の如き問題
を解決するものであり、大型の被処理基体を短い処理時
間で処理可能であり、かつ均一なプラズマ処理が行える
プラズマ処理装置の新規な構造を提案するものである。
さらに、プラズマ処理を行う領域を限られた電極暗部の
面で行うのではなく陽光柱領域でプラズマ処理を行な
い、この陽光柱領域中に複数の被処理基体を配設する。
加えて、この陽光柱領域で構成されるプラズマ処理空間
を複数の個別のプラズマ処理空間に分割し、この個別の
処理空間でのプラズマの状態を均一にし、かつ各々の個
別のプラズマ処理空間でプラズマ状態に差が生じないよ
うにすることで、多量の処理と大面積の基体の処理を可
能とするものである。
【0013】すなわち、本発明は、減圧状態に排気可能
な手段を備えた少なくとも一つの反応室と、前記反応室
に気体を供給可能な気体供給手段と、前記反応室内に設
置されプラズマ放電を発生する一対の電極と、前記一対
の電極の少なくとも一部分に近接している電極シールド
と、前記一対の電極間にサセプターに支持された複数の
被処理基板を設置するためのコンテナとを有する陽光柱
型のプラズマ処理装置であって、プラズマ処理空間は、
前記電極シールドと前記コンテナの外周壁とによって囲
まれており、前記プラズマ処理空間を、前記コンテナ中
の複数の基板およびサセプタによって分割した、個別の
プラズマ処理空間を複数有し、前記一対の電極の、前記
個別のプラズマ処理空間のそれぞれに対応する位置に
は、電界集中を引き起こす部位が設けられていることを
特徴とするプラズマ処理装置である。
【0014】以下に図1の概略図を本発明一例として記
載し、この図に従って説明を行う。図1は概略図であ
り、反応室内のプラズマ放電領域周辺部分のみを記載し
ている。本発明のプラズマ処理装置のプラズマ放電領域
は電極シールド(1)(2)とコンテナ(3)の外周壁
とによって囲まれたプラズマ処理空間(4)に限定され
ており、このうち、電極シールドは電極と他の部分との
放電(寄生放電)を防止するために、電極の直近に設置
され且つその電位は接地されている。
【0015】このようなプラズマ処理空間(4)はコン
テナのサセプター(5)および基板(6)により複数の
個別のプラズマ処理空間(11)に見掛け上分割されて
いる。さらに、装置の容積を少なくするために、電極は
このサセプターの直ぐ近くに設けられる為、ますます個
別の反応領域のようになり、従来の様な放電方式では安
定で、均一な放電を維持できない。その為、この図にお
いては、電極(7)(8)に針状の突起部(12)を形
成し、放電電界を集中させ、個別のプラズマ処理空間内
に均一で安定な放電が持続できるようにしている。特に
この突起部(12)は電極(7)(8)上で個別のプラ
ズマ処理空間に対応する位置に複数配置されている。
【0016】この突起部(12)の配置の様子を図4に
示す。図4(A)はこの図1の電極部に対応する概略図
であり、電極(7)の表面に同じ材質の針上の突起部
(12)が均等な間隔で配置され、この位置は個別の反
応領域に対応している。また、図4(B)のように突起
部(12)の配置を変更し、コンテナ近くになる程その
密度を高めるとより放電が安定し、個別のプラズマ処理
空間間でのプラズマの状態の差がなくなり、より均一な
プラズマ放電を実現することができる。
【0017】この電極上の突起部分としては図4におい
ては、平板の電極(7)上に針状の突起部分(12)を
間隔をあけて並べている。このようすを図4のA−A’
断面に対応する断面図である図5(A)に示す。本発明
においては、このような針状の突起部を平板状にならべ
るのみではなく、図5(B)のように平板状に孔があい
ており、気体の流れに一様性を持たせてもよい。さらに
図5(C)(D)に記載のように、電極を分割し、各々
に針ではなく棒状または山状の突起部を設けた形でもよ
い。さらに、この突起部の先端の形状が丸みをおびてい
たり、山状にとんがっていたり、台形状に成っている場
合で各々電界の集中の様子が異なる。その為、先端の形
状に合わせて、放電電源回路上において、チョークコイ
ル等を付加する等の対策を必要とする。
【0018】また、電極自身の形状として、平板である
必要はなく、波板状でも可能であるその場合、電界集中
を引き起こせるのであれば、新たな突起部をもうけるひ
つようはない。さらに平板ではなく、メッシュ状または
パンチスルーされたものでもよい。以下に、実施例を示
し本発明を説明する。
【0019】
【実施例】『実施例1』本実施例では図1に示すような
放電領域の構造を陽光柱型のプラズマCVD装置に応用
した例を示す。図6にその概略図を示す。図にあるよう
に基板搬入室(21)、第1の反応室(22)、第2の
反応室(23)および基板取り出し室(24)が各々仕
切り弁(26)(27)(28)を挟んで連続して接続
されている。また、基板搬入室(21)と基板取り出し
室(24)には、各々仕切り弁(25)(29)が設け
られ外部と遮蔽されている。また、個々の室(22)
(23)(24)(25)には独立した真空排気系(3
0)(31)(32)(33)が接続されており、各々
の室を真空排気し、所定の圧力および雰囲気に維持する
こが可能である。この排気系は基本構成として排気流量
を調整するためのコンダクタンスバルブ(34)、スト
ップバルブ(35)(36)、オイルフリーの真空排気
が可能なターボ分子ポンプ(37)および低真空排気用
の水封ポンプ(38)を含んでいる。その他必要に応じ
て、排気バイパス系の設置や複数の排気系の設置等が行
えるようになっている。
【0020】さらに、個々の室には独立したガス供給系
(40)(41)(42)(43)が設けられており、
反応室(22)(23)へは反応雰囲気ガスの供給並び
にその他のガスを供給できるように複数の供給系統が設
けられている。これらのガス供給系には基本構成とし
て、流量コントローラー(44)およびストップバルブ
(45)が含まれている。加えて、本実施例ではプラズ
マCVD装置のため、基板搬入室(21)および反応室
(22)(23)に基板加熱の為にハロゲンランプ加熱
手段が設けられている。この基板加熱手段は図6の断面
では記載できない位置、すなわち、図5の平面の手前と
奥の面に設置されており、この面から光が基板面に平行
方向に照射され、基板を加熱するようになっている。こ
の加熱手段の設置位置はこの位置以外にも上下の電極が
設けられている面に設けることも可能で必要に応じて変
更できる。また、加熱手段もハロゲンランプ方式以外に
抵抗加熱方式、誘導加熱方式等様々な態様に変更可能で
ある。
【0021】このような装置構成のプラズマCVD装置
に図1のプラズマ放電領域周辺の電極構造を適用した。
本実施例では基板を600mm×800mm×1.1m
mの表面が研磨加工されたガラス基板10枚をサセプタ
ー(5)を挟んで設置した。このサセプター(5)およ
びサセプターを含むコンテナ(3)の外観形状を図7に
示す。このように本実施例ではサセプターに設置された
基板(6)がコンテナの外周面の一対の面を除いて、そ
の他の面は全てコンテナの外周壁で囲まれる構造となっ
ている。
【0022】本実施例においては電極材料として、ニッ
ケル製の2mm厚の平板に直径3mmの孔がパンチスル
ーされた平板電極を使用し、この電極の所定の位置に2
〜10mmの長さのニッケル製の針を鑞付けして、設置
したものを使用した。この針の位置はサセプター(5)
と基板(6)と電極(7)(8)とによって見掛け上分
割された、個別のプラズマ処理空間のほぼ中央になるよ
うに設置した。
【0023】また、放電用電極(7)および(8)とコ
ンテナ(3)またはサセプター(5)の最小距離は3〜
10mm、本実施例では6mmの距離とした。この距離
が10mm以上となると装置容積の増大をまねく為、極
力狭い間隔とした。また、狭すぎると、プラズマCVD
装置の為に基板加熱を行うので、コンテナ、サセプタ
ー、電極等が熱膨張して、接触する問題がある為、装置
寸法にもよるが大体3mm程度の距離は必要であった。
【0024】本実施例のプラズマCVD装置の場合、反
応室内でのコンテナー(3)およびサセプター(5)と
電極(7)(8)および電極シールド(1)(2)との
位置関係は図8のような関係にある。すなわち、図8
(A)は図1と同様の方向から見た位置関係を示す概略
図であり、電極シールド(1)(2)とコンテナ(3)
とは端部で左右の方向に対向して延長されている部分
(13)(14)があるこの部分の間隔は2〜5mm本
実施例では3mmにとられている。このようにすること
で、コンテナ(3)は図面の左右方向に移動することが
可能となる。また、図8(B)は図1の平面に対して法
線方向の断面を見た概略図を示している。この方向で
は、電極シールド(1)(2)の端部のみが上下方向に
延長された部分(13)がコンテナ(3)の外周壁と間
隔を2〜5mm開けて、重なっている。
【0025】このようなコンテナ(3)と電極シールド
(1)(2)の関係により、コンテナを移動することが
でき、かつプラズマ放電を電極シールド(1)(2)お
よびコンテナ(3)の外周壁にて囲まれた領域のみに閉
じ込めることが可能となる。さらに、図8(B)のよう
に電極シールドの端部を上下方向に延長することによ
り、装置の容積を縮小することができる特徴がある。
【0026】基板搬入室(21)にコンテナ(3)によ
って設置された基板(6)はこの処理室(21)にて、
到達真空度2×10−7Toorにまで真空排気され、
その後加熱手段により、300度まで加熱保持される。
この後、第1の反応室(22)とほぼ同様の圧力条件
で、仕切り弁(26)を開け、コンテナを第1の反応室
(22)へ移動後、仕切り弁(26)を閉じる。この反
応室にて、所定の条件にて、第1の薄膜を形成後、再び
真空排気を行い第2の反応室と同様の圧力状態で仕切り
弁(27)を開け、コンテナを第2の反応室に移動し、
第2の薄膜を形成する。この後、再び真空排気を行い、
基板取り出し室(24)と同様の圧力条件下で仕切り弁
(28)を開け、コンテナを移動する。この後、この室
にて基板温度が下がるまで、放置あるいは、冷媒や冷却
気体等を取り出し室(24)へ導入して、基板温度を下
げてから取り出し室(24)を大気圧に戻し、仕切り弁
(29)を開けて、取り出す。このような流れにより、
多数の基板上への薄膜形成が行われる。このような装置
構成の場合、薄膜トランジスタのゲート絶縁膜と半導体
層の形成や、太陽電池、ダイオード、等の電子素子の作
製に適用することができる。
【0027】このような構成により、プラズマ処理空間
内に閉じ込められた、プラズマ放電は、一対の電極
(7)(8)によって引き起こされ、且つ、基板表面お
よびサセプター表面上を入力された放電用電力が通過す
ることがなく、ほほ全ての投入電力が、プラズマ放電空
間中の気体に供給され、安定な放電および均一なプラズ
マ放電を実現することになる。従って、本実施例の装置
では基板上に形成された、被膜の基板面上での膜厚均一
性はよく、600×800mmの基板サイズ内で±5%
の膜厚均一性を達成でき、同一ロット(本実施例では1
0枚)内での膜厚均一性も±10%を達成することがで
きた。さらにまた、本実施例のように、金属製の材料を
コンテナまたはコンテナとサセプターに利用した場合、
特にプラズマCVD等で基板加熱をする時に均熱性が非
常によく、基板上およびコンテナ内の基板の位置の違い
による基板温度の分布も殆ど見られないという特徴を有
する。したがって、基板加熱の手段として、従来の抵抗
加熱等のように加熱手段の温度分布を均一にした上で基
板全体を加熱しなくとも、本実施例のように基板の一方
または両方の端方向より加熱を行っても基板全体で均一
な加熱を実現でき、加えて加熱速度も早く、プラズマ処
理の時間を短縮することができた。
【0028】『実施例2』 本実施例では、放電領域の構造はほぼ実施例1と同様で
あるが、電極上の突起部として、図4(B)に記載のよ
うな針上の突起部(12)の分布密度を変更したものを
使用した。。すなわち、アルミニウム製の平板電極上
に、同じくアルミニウム製の長さ5mm、直径1mmの
針を電極(7)の周辺に近づく程、密になるように鑞付
けして設置した。このように設置することにより、サセ
プター表面およびコンテナー外周壁面上のプラズマに接
する部分で、電力の漏れが起こってもそれを補充あるい
は電界の集中により、その通路を無くすることができ、
より均一な放電を個別のプラズマ処理空間内でも実現で
き、かつ放置全体においても均一とすることができた。
【0029】比較の為に本実施例の装置構成と従来の装
置構成(図3)の場合とで表1に記載の製膜条件で珪素
膜を形成した時の膜厚の均一性を測定した結果を表2に
示す。ここで、従来の装置構成の場合は、サセプターは
金属製材料であり電位としてはアースに接続されてお
り、且つ放電の安定性が確保できないため、一回当たり
の基板処理枚数は6枚と本実施例の60%の状態となる
金属製サセプターを使用した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】このように、本実施例の場合は従来に比較
して、一度に行う基板処理の枚数をふやすことができ、
且つ安定で均一なプラズマ放電を実現することができる
ために基板間の処理の程度のばらつきを少なくできると
いう特徴を持つ。
【0033】以上の実施例において、プラズマ放電領域
周辺のコンテナおよびサセプターの電位について、特に
限定を行わなかったが、より、放電の安定と放電の均一
性を求めるなら、コンテナまたはサセプターの少なくと
も表面に絶縁膜を形成して、サセプター表面の電位をフ
ローティングな状態とすることがより好ましい。加え
て、コンテナの外側を2重構造として、その一部にてコ
ンテナを支持し、内部のサセプターを外側の反応容器と
は絶縁して、サセプター表面の電位をフローティングと
することも可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明の構成により、非常にコンパクト
な装置面積および装置容積にて、大面積基板を多量に処
理することができるプラズマ処理装置を実現することが
できた。さらに、大面積基板内でのプラズマ処理の程度
が均一にでき、液晶ディスプレーのスイッチング素子の
薄膜トランジスタの製造に応用すると製品の製造歩留り
を非常に高くすることが可能となった。くわえて、電界
集中を引き起こす部分の形状、位置、寸法等を変更する
ことにより、基板設置間隔の違いによる放電の安定性を
制御できる。また、電界集中の程度を電極上の突起部の
分布密度を変えるだけで、変更でき、それにより、より
いっそう安定なプラズマ放電を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ処理装置のプラズマ放電領域
付近の概略図
【図2】従来のプラズマ処理装置の概略図
【図3】従来の陽光柱型プラズマ処理装置のプラズマ
電領域の概略図
【図4】本発明の電極の概略図
【図5】本発明の電極上の突起部分の概略図
【図6】本発明の構成をマルチチャンバー方式のプラズ
マCVD装置の摘要した際の概略図
【図7】本発明のコンテナおよびサセプターの概略図
【図8】本発明のコンテナと電極シールドとの関係を示
す概略断面図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 舜平 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社 半導体エネルギー研究所内 審査官 矢沢 清純 (56)参考文献 特開 昭60−37118(JP,A) 特開 昭60−37119(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】減圧状態に排気可能な手段を備えた少なく
    とも一つの反応室と、 前記反応室に気体を供給可能な気体供給手段と、 前記反応室内に設置されプラズマ放電を発生する一対の
    電極と、 前記一対の電極の少なくとも一部分に近接している電極
    シールドと、 前記一対の電極間にサセプターに支持された複数の被処
    理基板を設置するためのコンテナとを有するプラズマ処
    理装置であって、 プラズマ処理空間は、前記電極シールドと前記コンテナ
    の外周壁とによって囲まれており、 前記プラズマ処理空間を、前記コンテナ中の複数の基板
    およびサセプタによって分割した、個別のプラズマ処理
    空間を複数有し、 前記一対の電極の、前記個別のプラズマ処理空間のそれ
    ぞれに対応する位置には、電界集中を引き起こす部位が
    設けられていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプラズマ処理装置であっ
    て、前記電界集中を引き起こす部位は、平板電極面に対
    して針状の凸部を設けた構造であることを特徴とするプ
    ラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のプラズマ処理装置であっ
    て、前記電界集中を引き起こす部位は、平板電極面に対
    して平板状の凸部を設けた構造であることを特徴とする
    プラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のプラズマ処理装置であっ
    て、前記コンテナまたはサセプターの表面を電位的にフ
    ローティング状態に保持するために前記サセプターまた
    はコンテナは、金属製または合金製の材料の上に絶縁物
    を被覆した材料を使用して作製されていることを特徴と
    するプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のプラズマ処理装置であっ
    て、前記コンテナまたはサセプターの表面を電位的にフ
    ローティング状態に保持するために前記コンテナは、二
    重構造として構成され、基板を支持しているサセプター
    と前記二重構造の外枠の何れか一方とは電気的に絶縁さ
    れていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】減圧状態に排気可能な手段を備えた少なく
    とも一つの反応室と、 前記反応室に気体を供給可能な気体供給手段と、 前記反応室内に設置されプラズマ放電を発生する一対の
    電極と、 前記一対の電極の少なくとも一部分に近接している電極
    シールドと、 前記一対の電極間にサセプターに支持された複数の被処
    理基板を設置するためのコンテナとを有するプラズマ処
    理装置であって、 プラズマ処理空間は、前記電極シールドと前記コンテナ
    の外周壁とによって囲まれており、 前記プラズマ処理空間を、前記コンテナ中の複数の基板
    およびサセプタによって分割した、個別のプラズマ処理
    空間を複数有し、 前記一対の電極の、前記個別のプラズマ処理空間のそれ
    ぞれに対応する位置には、電界集中を引き起こす部位が
    設けられており、 前記電界を集中する部位による 電界集中の程度はコンテ
    ナ周辺に近づくほど強ことを特徴とするプラズマ処理
    装置。
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