JP2523027B2 - 磁歪アクチュエ―タ - Google Patents

磁歪アクチュエ―タ

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JP2523027B2
JP2523027B2 JP1309462A JP30946289A JP2523027B2 JP 2523027 B2 JP2523027 B2 JP 2523027B2 JP 1309462 A JP1309462 A JP 1309462A JP 30946289 A JP30946289 A JP 30946289A JP 2523027 B2 JP2523027 B2 JP 2523027B2
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magnetostrictive
gap
magnetostrictive material
actuator
yoke
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卓 村上
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は磁歪アクチュエータに関する。
[従来の技術] 近時,振動子,音響備品及び変位アクチュエータにお
いて,その可動素子として,磁歪素子が圧電素子に替わ
り用いられつつある。これは,圧電素子のエネルギー密
度,電気−機械変換係数及び使用可能温度等に対し,よ
り勝る磁歪素子が現れ始めたことに起因する。このよう
な磁歪素子(以下,磁歪材とする)の中でも,とりわ
け,磁歪特性が顕著な稀土類系の磁歪材が,近時,脚光
を浴びつつある。かかる磁歪材を用いてなる従来の磁歪
アクチュエータを,図面参照して説明する。第2図にそ
の一例を示す。同図の磁歪アクチュエータ1は,大別し
て、シリンダ2内に,円柱形状の磁歪材3と,この磁歪
材3の磁歪変位xを外部に出力するためのラム4とで主
構成されている。詳しくは,磁歪材3の外周にはボビン
5に巻き回したコイル6が備えられ,更にこのコイル6
の外周にバイアス磁石(通常は永久磁石)7が備えられ
ている。磁歪材3の長手方向の両端にはコイル6と,バ
イアス磁石7と,この磁歪材3とで形成する磁気回路を
容易に形成せしめるためのヨーク81,82が設けてある。
図示左端のヨーク81はシリンダ2に当接しており,磁歪
アクチュエータ1の固定側を構成している。他側,図示
左端のヨーク81は,図示左端が磁歪材3に当接すると共
に図示右側が非磁性体でなるリテーナ9を介してラム4
に当接している。このラム4は,シリンダ2の図示右端
の開口部から摺動自在に外部へ突出している。尚,リテ
ーナ9とシリンダ2との間には弾性体10が収めてあり,
磁歪材3に対し,リテーナ9とヨーク82とを介して常時
圧縮力を加えている。この圧縮力は磁歪材3に対するプ
リストレスである。よく知られる通り,このプリストレ
スと前記バイアス磁石7によるバイアス磁場とは磁歪材
3の磁歪特性を向上せしめる効果をもたらす。かかる磁
歪アクチュエータ1は,コイル6に交流又は脈流電流を
流せば,振動子となる。逆にコイル6に直流電流を流せ
ば,この磁歪アクチュエータ1は変位アクチュエータと
なる。尚,同図の磁歪アクチュエータ1は,磁歪材3の
長手方向の長さがコイル6の長手方向の長さよりも短く
構成してある。この理由は,コイル6とバイアス磁石7
とからの磁束がヨーク81,82とこの磁歪材とを通って形
成する磁気回路において,この磁歪材3内での磁束が並
行となるよう配慮しているためである。
[発明が解決しようとする課題] 磁歪材は,圧電素子(又は圧電材料)と比較して上述
したような利点を備えている。しかしながら,このよう
な磁歪材料であっても問題なしとは言えない。最も大き
い問題のひとつに,磁歪材がギャップ変動に敏感である
ということを上げることができる。とりわけ磁歪特性が
よい稀土類系の磁歪材にあっては,その透磁率が低いた
め,ギャップがあると漏れ磁束が多くなり,磁歪材材本
来の高磁歪特性が相殺されてしまういう不都合がある。
そこで磁歪アクチュエータにおけるギャップ及びそのギ
ャップ変動を,大別して次の3つ掲げる。
(1)磁歪材長手方向側面のギャップとその変動 通常,磁歪材は,上述の通り,磁歪特性を向上させる
ためプリストレスを印加し,長手方向に予め縮めてある
(従って,磁歪材の半径方向には引っ張り応力がかか
り,極端に表現すれば,磁歪材側面は樽状にふくらんだ
形状となっている)。この磁歪材にコイルからの磁束が
流れると,磁歪材が長手方向に伸び,円周方向が縮ん
で,ボビンとの間にギャップが生じるようになる。この
ギャップが漏れ磁束の発生原因となる。殊に,コイルに
交流又は脈流電流が印加されると,コイルの発生磁界が
交番磁界である場合,表皮効果が起こり,磁歪材に流れ
る磁束の浸透深さがこの交番磁界の周波数に影響され
る。即ち交番磁界の交番周波数が高くなればなるほど,
磁歪材での磁束の浸透深さは浅くなる。従って,交番磁
界の場合,磁歪材長手方向側面のギャップとその変動
(即ち,漏れ磁束)は,直流磁界に比較して多くなる。
(2)磁歪材長手方向のギャップとその変動 上記(1)と、同様,交番磁界の場合,表皮効果が起
こる。表皮効果は,磁歪材の中心に近いければ近い程,
磁束による渦電流が多く発生し,従って中心程磁束が少
なくなる現象である。換言すると,磁歪材の端面では,
その歪みは磁歪材の中心は少ない(伸びない)が,周囲
は多い(伸びる)ことになる。従って,交番磁界が印加
されると,磁歪材の両端面は凹状となり,この凹部の中
心部はギャップとなる。
(3)その他のギャップとその変動 磁歪アクチュエータは,その構成において基本的には
ギャップが必要である。例えば第2図を参照し,説明す
れば,磁歪アクチュエータ1において,固定部材はシリ
ンダ2,ヨーク81,ボビン5,コイル6及びバイアス7であ
り,可動部材はヨーク82,リテーナ9及びラム4であ
り,更に1端固定かつ他端可動部材は磁歪材3及び弾性
体10である。即ち,磁歪材3が縮み切ったとき,ボビン
5とバイアス7とに対し,ヨーク82はある程度のギャッ
プを持って配置されていないと,これらは衝突し,自己
破壊してしまう。従って,このギャップは固定ギャップ
として予め設置されている必要がある。ところが、磁歪
材が磁場を受け,長手方向に伸びると,このギャップは
磁歪材の伸び量の分だけ大きくなる。即ちこの長さの伸
び量がこのギャップは変動となる。
以上の代表的ギャップとその変動に対し,従来の磁歪
アクチュエータでは,取り立てて対応策を講じていない
のが実情である。従って,従来の磁歪アクチュエータに
あっては,ギャップ変動による漏れ磁束の発生,及びそ
の結果に基づく磁歪特性の低下に対しても考慮が払われ
ていないということになる。
本発明は,かかる従来の技術の問題点に鑑み,ギャッ
プ変動に強く,従って高磁歪特性を引き出せる磁歪アク
チュエータを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため,本発明に係わる磁歪アクチ
ュエータは,筺体又は筒体等の密閉体と,この密閉体に
内蔵された磁歪材,励磁コイル,バイアス磁石及びヨー
クと,前記磁歪材の運動を前記密閉体から外部に出力す
るラムとを備える磁歪アクチュエータにおいて,前記磁
歪材と前記励磁コイルと前記バイアス磁石と前記ヨーク
とで形成される磁気回路のギャップ内に可圧縮状に高透
磁率材を介在せしめた構成とした。
[作用] 上記構成であれは,歪磁材と,励磁コイルと,バイア
スと,ヨークとで形成される磁気回路のギャップ内に可
圧縮状に高透磁率材を介在せしめたため,ギャップ部か
らの漏れ磁束を大幅に低減することができる。尚,可圧
縮状とは,高透磁率材が固形があったり又はギャップを
満たす液状であってはならないことを意味する。このよ
うに構成してしまうと,これら高透磁率材は非圧縮性で
あるため,その磁歪アクチュエータは,その可動時にお
いて,自己破壊してしまうことになる。尚,磁歪アクチ
ュエータの中には,バイアス磁石を備えない構成のもの
もあり,この場合の磁気回路は磁歪材とバイアスとヨー
クとから構成される。これを考慮して,本発明(請求
項)の構成はこの構成も含むものとする。
[実施例] 以下本発明の実施例を第1図を参照して説明する。同
図は,従来の技術の欄で説明した磁歪アクチュエータの
例図(第2図)を基礎としている。従って,第1図と第
2図との磁歪アクチュエータは,その構成部品の名称及
びその符号は同一である。従い,以下の実施例は,従来
の技術の欄で説明した構成については重複を避け,本実
施例に係わる付加構成についてのみ説明する。
実施例は,第1図において,筺体又は筒体等の密閉体
(シリンダ2)と,この密閉体(シリンダ2)に内蔵さ
れた磁歪材3,励磁コイル6,バイアス磁石7及びヨーク8
1,82と,前記磁歪材3の運動(伸縮運動x)を前記密閉
体(シリンダ2)から外部に出力するラム4とを備える
磁歪アクチュエータ1において,磁歪材3と,励磁コイ
ル6と,バイアス磁石7と,ヨーク81,82とで形成され
る磁気回路のギャップ31,32,33,51,71内に可圧縮状(本
実施例では粉体)に高透磁率材(本実施例ではフェライ
ト粉体)を介在せしめた構成とした。上記ギャップ31,3
2,33,51,71は,符号32,33は磁歪材3の長手方向両端の
ギャップを指し,符号31は磁歪材3の長手方向側面全周
のギャップを指し,符号51,71はその他のギャップを指
す。最後のその他のギャップ61,71とは,符号51はボビ
ン6とヨーク82とギャップを指し,符号71はバイアス磁
石7とヨーク82とギャップを指す。次に,他の実施例を
述べれば,これらギャップ31,32,33,51,71内に介在せし
める高透磁率材は,例えば容積率が100%でない磁性流
体,磁性粉又はこの磁性粉を添加したゴム等の弾性体で
あってもよい。要は可圧縮状を示す状態に介在せしめた
高等磁率材であればよい。尚,この高透磁率材は,渦電
流損を小さくするため,即ち,磁束を流れ易くし,漏れ
磁束を少なくするため,電気抵抗の高いものを選定し使
用すべきである。更にその他の実施例としては,作用の
欄で説明したように,バイアス磁石を備えない磁歪アク
チュエータについては,上記実施例のギャップ71を除い
た構成であってもよい。
実験例 上記実施例の内,いくつかの実験成績を述べる。実験
は,第1図の磁歪アクチュエータにおいて,ギャップ3
1,32,33,51,71に何も介在させない構成のもの(即ち,
従来の技術による磁歪アクチュエータ)Aと,実施例に
基づき,ギャップ31,32,33,51,71にフェライト粉体を介
在させたものBと,ギャップ31,32,33,51,71にパーマロ
イCを介在させたものCとにおける,磁歪アクチュエー
タ(正確には磁歪材3の)作動効率の向上性(相対値)
を調べたものである。試験成績を次表に指す。
実験では,上表に示す通り,従来の磁歪アクチュエー
タAに対し,実施例に係わる磁歪アクチュエータB,Cの
作動効率が大幅に改善されている。
[発明の効果] 以上説明したように,本発明に係わる磁歪アクチュエ
ータは,磁歪アクチュエータの磁気回路のギャップ内に
可圧縮状に高透磁率材を介在せしめる構成としたため,
その作動において,ギャップでの漏れ磁束を減少せしめ
ることができる。即ち,ギャップ変動に左右されない磁
歪アクチュエータを提供することができる。更に述べれ
ば,作動効率を大幅に改善した磁歪アクチュエータを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わる磁歪アクチュエータの一実施例
の断面図,第2図は従来の磁歪アクチュエータ例の断面
図である。 1……磁歪アクチュエータ 2……シリンダ 3……磁歪材 31,32,33,51,71……ギャップ(高透磁率材) 4……ラム 5……ボビン 6……コイル 7……バイアス磁石 81,82……ヨーク 9……リテーナ 10……弾性体 x……磁歪変位

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筺体又は筒体等の密閉体と,この密閉体に
    内蔵された磁歪材,励磁コイル,バイアス磁石及びヨー
    クと,前記磁歪材の運動を前記密閉体から外部に出力す
    るラムとを備える磁歪アクチュエータにおいて,前記磁
    歪材と前記励磁コイルと前記バイアス磁石と前記ヨーク
    とで形成される磁気回路のギャップ内に可圧縮状の高透
    磁率材を介在せしめた構成を特徴とする磁歪アクチュエ
    ータ。
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