JP3057107B2 - 磁歪式アクチュエータ - Google Patents

磁歪式アクチュエータ

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JP3057107B2
JP3057107B2 JP3108089A JP10808991A JP3057107B2 JP 3057107 B2 JP3057107 B2 JP 3057107B2 JP 3108089 A JP3108089 A JP 3108089A JP 10808991 A JP10808991 A JP 10808991A JP 3057107 B2 JP3057107 B2 JP 3057107B2
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忠彦 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部磁界の印加により
磁歪を生じる磁性体を備えた磁歪式アクチュエータの改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】振動や変位発生用のアクチュエータとし
ては、従来からPZTなどの圧電材料を変位発生素子と
し、前記素子に制御電圧を印加する圧電式アクチュエー
タが知られている。また、スピーカーの原理を用いた電
磁式アクチュエータや、磁歪現象を用いた磁歪式アクチ
ュエータも知られている。
【0003】前記振動や変位発生用のアクチュエータに
おいては、小型で高出力が得られる強力なアクチュエー
タが望まれている。かかる要求を満たす変位発生素子と
しては、前記圧電材料より剛性が大きい磁歪を有する磁
性体、つまり磁歪材料を用いた磁歪式アクチュエータが
注目されている。
【0004】前記磁歪式アクチュエータに用いられる磁
歪材料としては、従来よりNi系合金、Fe−Al系合
金、フェライト系合金が主に用いられている。また、最
近では前記磁歪材料に比べて1桁以上大きな変位が発生
可能な希土類金属−遷移金属系超磁歪合金も報告されて
いる。さらに、前記磁歪式アクチュエータは前記磁歪材
料に制御磁界を印加する手段を備えた構成になってい
る。前記磁界印加手段としては、制御電流の供給で容易
に磁界を制御することが可能な電磁石などの磁気回路が
主に用いられている。
【0005】前記磁歪式アクチュエータにおいて、強力
な振動波を発生しようとすると、前記磁歪材料を大きく
変位させる必要がある。しかしながら、前記磁歪材料を
大きく変位させるには、制御電流を増大させる必要があ
り、投入パワーが大きくなるという問題がある。その
上、アクチュエータ自体も大型化する。さらに、前記超
磁歪合金を用いる場合においても、投入パワーを最大限
に活用できるようにする必要があるが、従来においては
磁気回路構成やその構造面での最適化が十分になされて
いない。このため、小型、高出力化が達成できないとい
う問題がある。
【0006】一方、計測工学および精密機械分野の発展
にミクロンオーダの微小変位を発生するアクチュエータ
の開発が望まれている。かかるアクチュエータにおいて
は、絶対駆動変位量、精密制御性、靭性等が良好である
ことが要求される。
【0007】前記要求を満たすアクチュエータとして
は、前述したのと同様な磁気回路により制御磁界が印加
される磁性体(磁歪材料)を備えた磁歪式アクチュエー
タが検討されている。かかる磁性体を用いるアクチュエ
ータでは、前記磁性体に制御磁界を印加する手段が設け
られる。この磁界印加手段としては、電流の供給で容易
に磁界を制御することが可能な電磁石等の磁気回路が用
いられる。
【0008】しかしながら、前記磁歪式アクチュエータ
は変位、駆動発生手段である磁性体が外部からの歪変動
により物性の変化をきたし、安定性、制御性を低下させ
るという問題を生じる。例えば、前記磁性体に負荷が加
わると、前記磁性体の変位量と印加磁界の関係が無負荷
の時とは異なった挙動を示す。この要因は、逆磁歪効果
によるもので、負荷状態の変化に伴ない、安定性、制御
性を低下させるという問題を生じる。また、前記磁性体
を変位させるために磁気回路に制御電流を供給すると、
この電流の影響により磁気回路が発熱し、これに伴って
磁性体が熱膨張して変位量が変動する。その結果、安定
かつ制御性よくミクロンオーダの微小変位駆動を行うこ
とが困難となる問題を生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、投入
パワーのロスを抑制して高出力化を達成すると共に、小
型化を可能とし、振動子等に適用される磁歪式アクチュ
エータを提供しようとするものである。
【0010】本発明の別の目的は、磁性体の歪変動に影
響する熱的外乱、負荷等に左右されることなく、安定か
つ制御性よく微小変位駆動させることが可能な磁歪式ア
クチュエータを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる磁歪式ア
クチュエータは、磁歪を有する磁性体からなる変位発生
手段と、前記変位発生手段に固定され、前記変位発生手
段の変位方向に移動可能である可動部材と、前記変位発
生手段の周囲に配設され、前記変位発生手段に磁界を印
加するための空心コイルからなる第1磁気発生手段と、
少なくとも前記可動部材と反対側の前記第1磁気発生手
段の端部にこの磁気発生手段と並んで配置された前記変
位発生手段に磁気バイアスを印加するための永久磁石か
らなる第2磁気発生手段と、前記変位発生手段及び前記
第1、第2の磁気発生手段を収納し、前記可動部材と共
に閉磁気回路を構成する磁性材料からなる磁気回路構成
部材と、前記閉磁気回路内に設置され、前記変位発生手
段に対してその変位方向に圧縮力を前記可動部材を通し
て印加するための弾性部材とを具備したことを特徴とす
るものである。本発明に係わる別の磁歪式アクチュエー
タは、磁歪を有する磁性体からなる変位発生手段と、前
記変位発生手段に固定され、前記変位発生手段の変位方
向に移動可能である可動部材と、前記変位発生手段の周
囲に配設され、前記変位発生手段に磁界を印加するため
の空心コイルからなる第1磁気発生手段と、少なくとも
前記可動部材と反対側の前記第1磁気発生手段の端部に
この磁気発生手段と並んで配置された前記変位発生手段
に磁気バイアスを印加するための永久磁石からなる第2
磁気発生手段と、前記変位発生手段及び前記第1、第2
の磁気発生手段を収納し、前記可動部材と共に閉磁気回
路を構成する磁性材料からなる磁気回路構成部材と、前
記変位発生手段の歪変動に影響する物性を検出するため
の検出手段と、前記検出手段に接続され、その検出信号
に基づいて前記第1磁界発生手段から前記変位発生手段
に印加される磁界を制御するための制御手段とを具備し
たことを特徴とするものである。本発明に係わるさらに
別の磁歪式アクチュエータは、磁歪を有する磁性体から
なる変位発生手段と、前記変位発生手段に固定され、前
記変位発生手段の変位方向に移動可能である可動部材
と、前記変位発生手段の周囲に配設され、前記変位発生
手段に磁界を印加するための空心コイルからなる第1磁
気発生手段と、少なくとも前記可動部材と反対側の前記
第1磁気発生手段の端部にこの磁気発生手段と並んで配
置された前記変位発生手段に磁気バイアスを印加するた
めの永久磁石からなる第2磁気発生手段と、前記変位発
生手段及び前記第1、第2の磁気発生手段を収納し、前
記可動部材と共に閉磁気回路を構成する磁性材料からな
る磁気回路構成部材と、前記変位発生手段を包囲し、前
記第1磁界発生手段で覆われる巻きコイルを有し、前記
変位発生手段の磁気特性を検出するための検出手段と、
前記検出手段に接続され、その検出信号に基づいて前記
第1磁界発生手段から前記変位発生手段に印加される磁
界を制御するための制御手段とを具備したことを特徴と
するものである。
【0012】前記磁性体材料としては、例えば従来から
よく知られたNi系合金、Fe−Al系合金、フェライ
ト系材料等を用いることが可能である。
【0013】前記磁性体材料は、特に振動子等の小形
化、高出力化を達成する観点から、希土類金属−遷移金
属系のラーベス型金属間化合物からなる超磁歪合金を用
いることが望ましい。かかる超磁歪合金としては、原子
比で R(Fe1−x−yCo (ただし、式中のRはイットリウムを含む希土類元素
から選ばれる少なくとも1種の元素、MはNi、Mn、
Mg、Al、Ga、Zn、V、Zr、Hf、Ti、N
b、Cu、Ag、Sn、Mo、SiおよびBから選ばれ
る少なくとも1種の元素を示し、x、y、zは0≦x≦
0.95、0≦y≦0.6、1.5≦z≦4.0を示
す)を満足する組成を有する合金が挙げられる。具体的
には、Tb−Dy・Fe系合金、Tb−Dy・Fe−M
n系合金が例示される。また、SmFeやErFe
系などの負の磁歪を有する磁歪合金の使用も可能であ
る。
【0014】前記磁性体は、円柱状、円筒状、角柱状、
積層状等の各種形状のロッドを用いることが可能であ
る。但し、数kHz以上の周波数の振動を付与する場合
には、前記磁性体として表皮効果を高め、かつ渦電流損
失を抑制することが可能な円筒状、積層状のロッドを用
いることが望ましい。
【0015】前記磁界発生手段は、前記磁性体に変位を
発生するための第1磁界発生手段と、前記磁性体に磁気
バイアスを印加するための第2磁界発生手段とにより構
成することが望ましい。前記第1磁界発生手段として
は、例えば空心コイルを挙げることができる。前記第2
磁界発生手段としては、例えば永久磁石、電磁石を挙げ
ることができる。
【0016】前記第1磁界発生手段として用いられる空
心コイルは、前記磁性体の長さをLm、空心コイルの長
さをLcとした場合、0.5Lm<Lc<2Lmを満足
する形状を有するものを使用することが望ましい。これ
は、次のような理由によるものである。前記空心コイル
の長さLcを0.5Lm未満にすると、前記空心コイル
の発生磁界を前記磁性体に対して均一に印加することが
困難となる。一方、前記空心コイルの長さLcが2Lm
を越えると磁界の印加効率が向上するものの、振動子と
して適用した場合、振動子自体の大型化を招く恐れがあ
る。また、前記空心コイルと前記磁性体とは信頼性の観
点から、空隙をもたせた非接触型構造にすることが望ま
しい。ただし、効率の観点から前記磁性体に前記空心コ
イルを直接巻き付ける密着型構造としてもよい。
【0017】前記弾性部材としては、バネまたは樹脂か
らなるものが用いられ、前記樹脂として汎用ゴム、シリ
コーンゴム等を挙げることができる。
【0018】また、本発明に係わる別の磁歪式アクチュ
エータは、磁歪を有する磁性体からなる変位発生手段
と、前記変位発生手段の周囲に配設され、前記変位発生
手段に磁界を印加するための磁界発生手段と、前記変位
発生手段の歪変動に影響する物性(要因)を検出するた
めの検出手段と、前記検出手段に接続され、その検出信
号に基づいて前記磁界発生手段から前記変位発生手段に
印加される磁界を制御するための制御手段と、を具備し
たことを特徴とするものである。
【0019】前記変位発生手段の歪変動に影響する物性
(要因)を検出するための前記検出手段としては、例え
ば前記磁性体の磁気特性を検出するもの、前記磁性体の
温度を検出するもの、前記磁性体の歪量を検出するも
の、を挙げることができる。
【0020】
【作用】本発明の磁歪式アクチュエータによれば、前記
磁歪を有する磁性体および前記磁界発生手段を前記過同
部剤と共に閉磁気回路を構成する前記磁気回路構成部材
に収納することによって、前記磁性体に対する前記磁界
発生手段からの磁界を効率よく印加することができる。
このため、投入パワーに対する前記磁性体に固定された
可動部材の出力パワーの効率を向上できる。また、前記
磁気回路構成部材は前記磁性体に対して弾性部材を通し
て圧縮応力を印加することを兼ねるため、磁歪式アクチ
ュエータの小型一体化を達成できる。
【0021】また、本発明の磁歪式アクチュエータによ
れば、前記磁界発生手段に供給される電流により前記磁
界発生手段が発熱して前記磁性体を熱変形したり、振
動、摩擦等により前記磁性体を変形した場合、前記磁性
体の歪変動に影響する物性を検出するための検出手段、
例えば歪量検出手段により前記磁性体の歪量(変位量の
絶対値)を検出できる。前記歪量検出手段で求めた歪量
に基づき、前記制御手段により例えば前記磁界発生手段
に供給される制御電流を制御することによって、前記磁
界発生手段から前記磁性体に印加する磁界量を制御でき
る。従って、前記磁性体の歪変動に影響する熱的外乱、
振動等に左右されることなく、安定かつ制御性よく微小
変位駆動させて高い位置決め精度を確保できる。
【0022】
【実施例】実施例1 図1は、磁歪式アクチュエータを振動子に適用した例を
示す断面図である。図中の1は、一端に円板状封じ部2
を有する円筒型ヨークである。前記円筒型ヨーク1内に
は、磁歪を有する磁性体である例えば直径5mm、長さ
25mmの磁歪棒3が前記ヨーク1の長手方向に亘って
配設されている。前記磁歪棒3は、超磁歪合金、例えば
Tb0.28Dy0.72Fe1.95からなるもので
ある。前記磁歪棒3と前記円筒型ヨーク1の間には、前
記磁歪棒3を変位させるための第1磁界発生手段として
の空心コイル4が配設されている。前記空心コイル4
は、前記磁歪棒3に磁界を均一に印加するために例えば
前記磁歪棒3の0.9倍に当たる長さを有する。また、
前記空心コイル4は前記磁歪棒3の一端から他端に亘っ
て所定の空隙をあけて配置した多層一様巻き構造になっ
ている。
【0023】前記円筒型ヨーク1内には、円板状の可動
側ヨーク5および固定側ヨーク6が前記磁歪棒3の長手
方向の両端部側に位置するようにそれぞれ配設されてい
る。前記可動側ヨーク5および固定側ヨーク6と前記磁
歪棒3の両端部とは、それらの間に介在した例えばアセ
タール樹脂からなるスペーサ7a、7bにより固定され
ている。前記スペーサ7a、7bは、主に前記磁歪棒3
の両端部を保護するために用いられる。前記可動側ヨー
ク5および固定側ヨーク6は、前記磁歪棒3に対向する
面に環状の溝8、9がそれぞれ形成されている。前記可
動側ヨーク5および固定側ヨーク6の溝8、9には、第
2磁界発生手段としての環状の永久磁石10a、10b
がそれぞれ配設されている。なお、前記円筒型ヨーク
1、可動側ヨーク5および固定側ヨーク6は前記空心コ
イル4および前記永久磁石10a、10bに対する閉磁
気回路として主に機能する。
【0024】また、前記可動ヨーク5は前記円筒型ヨー
ク1の内周面に対してギャップ11をあけて配設されて
いる。前記ギャップ11は、磁気抵抗が低減された前記
閉磁気回路を構成する観点から、できるかぎり狭くする
ことが望ましい。前記可動側ヨーク5と前記円筒型ヨー
ク1の円板状封じ部2の間には、例えばシリコーンゴム
からなる環状の弾性部材12が介在されている。前記可
動側ヨーク5は、前記弾性部材12の弾性力によって前
記磁歪棒3の変位方向に移動可能となっている。前記弾
性部材12の作用から、適用される振動子の特性は前記
弾性部材12の弾性率に多大に依存するため、前記弾性
率を最適化することが望ましい。前記固定側ヨーク6
は、前記円筒型ヨーク1の開放側から圧入固定されてい
る。かかる固定側ヨーク6の圧入によって、前記磁歪棒
3は前記弾性部材12の弾性力が付与された前記可動側
ヨーク5に対して押圧固定されると共に、前記弾性部材
12で挟持された、いわゆるランジュバン型の構成とな
る。なお、効率のよい振動子を構成する観点から前記固
定側ヨーク6の質量は前記可動側ヨーク5の質量に比べ
て十分に大きくすることが望ましい。
【0025】更に、前記可動側ヨーク5には振動を伝達
するための出力端13が固定されている。前記出力端1
3は、前記円筒型ヨーク1の円板状封じ部2に穿設され
た穴14を通して外部に突出されている。
【0026】このような構成の振動子15によれば、前
記出力端13を所望の振動伝達対象物に機械的に固定
し、前記空心コイル4に制御電流を供給することによっ
て、前記Tb0.28Dy0.72Fe1.95からな
る磁歪棒3に変位が発生し、この変位により前記磁歪棒
3にスペーサ7aおよび可動側ヨーク5を挟んで固定さ
れた前記出力端13から所定の振動が伝達される。前記
空心コイル4への制御電流の供給において、前記磁歪棒
3の両端部側に配設された前記永久磁石10a、10b
は、前記磁歪棒3に対して所定の直流磁気バイアスが印
加される。かかる直流磁気バイアスの印加により、前記
空心コイル4に供給する制御電流の正負に対応した振動
を前記出力端13から発生できると共に、低磁界で前記
磁歪棒3に最大変位率を付与できる。その結果、前記空
心コイル4への制御電流と前記磁歪棒3の変位との関係
を直線的とすることが可能となる。なお、前記磁歪棒3
としてTb0.5Dy0.5(Fe0.8Mn0.2
1.9からなる超磁歪合金で形成した場合にも良好に振
動子を得ることが可能であった。
【0027】また、前記構成の振動子15によれば前記
円筒型ヨーク1、可動側ヨーク5および固定側ヨーク6
により閉磁気回路を形成し、前記閉磁気回路内に前記磁
歪棒3、空心コイル4および前記永久磁石10a、10
bを収納することによって、前記磁歪棒3に対する空心
コイル4からの磁界の印加効率、および前記永久磁石1
0a、10bからの直流磁気バイアスの印加効率を高め
ることができる。しかも、前記閉磁気回路によって外部
に対する漏れ磁界の発生を抑制できる。その結果、投入
パワーに対する出力パワーの効率を著しく向上すること
ができる。
【0028】更に、前記閉磁気回路の構成部品(前記円
筒型ヨーク1、可動側ヨーク5および固定側ヨーク6)
は前記弾性部材12との組み合わせにより前記磁歪棒3
を前記可動側ヨーク5に対して押圧固定できると共に、
前記弾性部材12で挟持された、いわゆるランジュバン
型とすることができる。その結果、振動子15の小形化
を達成できる。しかも、前記磁歪棒3はその変位方向に
前記弾性部材12により圧縮応力が付加されているた
め、前記円筒型ヨーク1への前記固定側ヨーク6の圧入
量、つまり押し込み量により前記磁歪棒3に対する応力
値を任意に設定することが可能となる。
【0029】更に、前記可動側ヨーク5および固定側ヨ
ーク6と前記磁歪棒3の両端部とを固定する前記スペー
サ7a、7bを、アセタール樹脂で形成すれば、前記弾
性部材12との相互作用により前記磁歪棒3を前記可動
側ヨーク5に対してより良好に押圧固定できる。ただ
し、前記スペーサ7a、7bを極端に軟質な材料で形成
すると、前記磁歪棒3の変位を前記スペーサ7a、7b
が吸収して損失が大きくなり、結果的には振動子として
の効率を低下させる。このため、前記スペーサ7a、7
bは適切な硬度を有する材料を用いて形成することが望
ましい。
【0030】なお、前記実施例1においては第1磁界発
生手段としての空心コイル4を多層一様巻き構造として
いる。かかる構造の空心コイル4では、発生磁界の空間
分布は中心部が最大となり、コイルの両端部に向けて小
さくなる傾向がある。また、制御電流を空心コイルに供
給する際、電源側の制約から直流抵抗、インダクタンス
などの値を適正化する必要がある。このようなことか
ら、図2に示すように例えば電源16に対して3つに分
割したコイル4a、4b、4cから空心コイル4を構成
することによって磁歪棒3に対して均一な磁界を発生す
ることが可能となる。また、同図2に示すように前記3
つに分割したコイル4a、4b、4cを前記電源16に
対して並列接続することによって前記直流抵抗、インダ
クタンスを低減して適正化できる。さらに、図3に示す
ように二重の多層一様巻きのコイル4、4により空
心コイル4を構成すると共に、前記各コイル4、4
を電源(図示せず)に並列接続することによっても、同
様な効果を達成できる。
【0031】前記実施例1において、前記磁歪棒3の両
端部側に永久磁石10a、10bをそれぞれ配設した
が、図4に示すように固定側ヨーク6側の前記磁歪棒3
の端部のみに永久磁石10を配設してもよい。
【0032】前記実施例1においては、前記円筒型ヨー
ク1および可動ヨーク5との隙間11をできる限り狭く
することにより磁気抵抗が低減された閉磁気回路を構成
したが、これに限定されない。例えば、前記円筒型ヨー
ク1および可動ヨーク5との隙間11に磁性流体を注入
することにより磁気抵抗を低減して投入パワーに対する
出力パワーの効率を向上させてもよい。前記磁性流体
は、一般に酸化鉄からなる磁性超微粒子、界面滑性剤お
よび分散溶媒から構成されるが、より好ましくは強磁性
の金属コロイドを用いることにより前記隙間11の磁気
抵抗を顕著に低減することが可能である。また、前記磁
性流体の成分濃度を可変することにより、その粘性を制
御できるため、前記隙間11の注入部において弾性体と
しての効果も兼ねることができる。
【0033】前記実施例1において、前記円筒型ヨーク
1に前記固定側ヨーク6を挿入して前記弾性部材12に
より磁歪棒3に圧縮応力を加える構造としたが、これに
限定されない。例えば、前記固定側ヨーク6を前記円筒
型ヨーク1に一体化し、前記円筒型ヨーク1の円板上封
じ部2を分離し、この分離した封じ部を前記円筒型ヨー
クにネジ等により取り付け、前記弾性部材により磁歪棒
に圧縮応力を加えるようにしてもよい。 実施例2 図5は、磁歪式アクチュエータを振動子に適用した例を
示す断面図である。実施例2の振動子20は、分割式の
一端に円板上封じ部2a、2bを有する円筒型ヨーク1
a、1b内に配置された磁歪棒3による変位がその両断
部から得られるように前記磁歪棒3の両端側に出力端1
3a、13bをそれぞれ配置している。前記各出力端1
3a、13bは、前記各円筒型ヨーク1a、1bの円板
上封じ部2a、2bにそれぞれ穿設された穴14a、1
4bを通して外部に突出されている。前記各出力端13
a、13bは、可動側ヨーク5a、5bにそれぞれ固定
されている。前記磁歪棒3と前記可動側ヨーク5a、5
bの間には、スペーサ7a、7bがそれぞれ介在されて
いる。前記各円筒型ヨーク1a、1bの円板上封じ部2
a、2bと前記可動側ヨーク5a、5bの間には、弾性
部材12a、12bがそれぞれ介在されている。
【0034】また、前記磁歪棒3に対する圧縮応力は前
記分割式の円筒型ヨーク1a、1bの接合部に形成され
たねじ部17での螺着により加えられる構成になってい
る。なお、他の構成部材は前述した実施例1の振動子と
同様である。
【0035】このような実施例2の構成の振動子20に
よれば、前記出力端13a、13bを所望の振動伝達対
象物に機械的に固定し、空心コイル4に制御電流を供給
することによって、前記磁歪棒3に変位が発生し、この
変位により前記磁歪棒3の両端部にスペーサ7a、7b
および可動側ヨーク5a、5bを挟んで固定された前記
出力端13a、13bから所定の振動を伝達できる。 実施例3 上述した実施例1で説明した図1の振動子15、実施例
2で説明した図5の振動子20の応用分野としては、音
源、振動波応用アクチュエータ、ソナー、音響通信な
ど、幅広い分野が挙げられる。さらに、逆磁歪効果によ
って出力端に印加される応力から、空心コイルに電圧を
励起することによって応力センサなどとして利用するこ
とが可能である。
【0036】図6は、前記実施例1で説明した振動子1
5の一応用例としての固体音発生装置の構成を示す。な
お、図6の固体音発生装置において前述した図1と同様
な部材は同様な符号を付して説明を省略する。前記固体
音発生装置30は、振動子15の出力端13に振動伝達
対象物31をボルト32により固定することにより構成
されている。
【0037】このような構成の固体音発生装置30にお
いて、空心コイル4に制御電流を供給することによっ
て、前記磁歪棒3に変位が発生し、この変位により前記
磁歪棒3にスペーサ7aおよび可動側ヨーク5を挟んで
固定された前記出力端13から所定の振動が前記振動伝
達対象物31に伝達されるため、矢印方向に固体音P、
P′が発生する。その結果、前記空心コイル4に音信号
を通電すれば、音源として用いることができる。
【0038】なお、前記実施例2で説明した図5の振動
子20の両側の出力端13a、13bに振動伝達対象物
を固定することによって、両側に固体音を発生すること
ができる。 実施例4 振動子の出力端と振動伝達対象物(変位伝達対象物)と
の固定は、前記実施例3にように単純に機械的に固定し
てもよいが、例えば強力振動波を発生させる場合には以
下に説明するように固定することが好ましい。
【0039】図7は、磁歪式アクチュエータ(振動子)
と変位伝達対象物との固定形態を示す断面図である。な
お、図7において前述した図1と同様な部材は同様な符
号を付して説明を省略する。磁歪式アクチュエータ15
は、一端に円板状封じ部41、他端に環状フランジ部4
2を有する円筒型固定治具43内に前記磁歪式アクチュ
エータ15の出力端13が前記フランジ部42の開放側
端部に位置するように収納されている。前記磁歪式アク
チュエータ15の円筒型ヨーク1の開放側端部および固
定側ヨーク6は、前記固定治具43の円板状封じ部41
に接している。前記固定治具43のフランジ部42を、
変位伝達対象物44にボルト45により固定することに
より前記磁歪式アクチュエータ15の出力端13の端面
46を前記変位伝達対象物44に接している。
【0040】磁歪式アクチュエータ15と変位伝達対象
物44とを前記形態で固定すれば、空心コイル4に図示
しない発振器などによって制御電流を通電すると、変位
を生じ、その変位は曲げ振動状態において前記固定治具
43と磁歪式アクチュエータ15の出力端13との長さ
が1/4λとなる波長の振動源となる。すなわち、前記
変位は前記磁歪式アクチュエータ15の出力端13の伸
び方向に対して前記固定治具43と変位伝達対象物44
との間の反作用力による曲げ振動となる。従って、磁歪
式アクチュエータ15の自由端側の変位エネルギーを反
作用力に変換して効率のよい変位量を変位伝達対象物4
4に容易に加えることができ、磁歪式アクチュエータ1
5に対する投入パワーが比較的低くても、強力振動波を
得ることができる。その上、磁歪式アクチュエータ15
の小形、高出力化にも寄与できる。また、比較的簡単な
構造により前記磁歪式アクチュエータ15と変位伝達対
象物44の固定を実現できるため、小形化にも寄与する
ことができる。
【0041】なお、磁歪式アクチュエータと変位伝達対
象物の固定において、前述した図1に示す構成の磁歪式
アクチュエータを用いる場合に限らず、各種構成の磁歪
式アクチュエータに対して有効である。 実施例5 図8は、前記実施例1で説明した振動子15の他の応用
例としての振動発生ユニットの構成を示す。なお、図8
の振動発生ユニットにおいて前述した図1と同様な部材
は同様な符号を付して説明を省略する。
【0042】前記振動発生ユニット50は、一端に円板
状封じ部51を有する円筒体52および前記円筒体52
の開放端側に取り付けられた円板状バックプレート53
からなる容器を備えている。前記容器内には、振動子1
5が一体的に収納されている。前記振動子15の出力端
13は、前記容器の円板状封じ部51内面に配置された
振動波放射面となる振動板54の中心部に接している。
前記振動板54が接する前記円板状封じ部51部分に
は、機密性を確保するために弾性板55が装着されてい
る。前記容器および振動板54は、水中での使用を考慮
し、かつ耐食性を向上する観点から、腐食の耐える材料
により形成することが望ましい。前記弾性板55は、通
常、ウレタンゴム、シリコンゴム等の高分子材料により
形成することが望ましい。
【0043】上述した振動発生ユニット50をアレイ状
に複数配置することによって振動発生器が構成される。
かかる構成の振動発生器によれば、高出力で小形一体構
造の振動子発生ユニット50を用いているため、振動波
放射面を自由にレイアウトした複数配置構造を容易に実
現できる。その結果、極めて自由度の高い指向性の制御
が可能となる。
【0044】例えば、図9、図10に示すように複数の
振動発生ユニット50を球面状構造体61の外面に等分
配置し、各ユニット50を図示しない電気信号発生源に
より駆動することによって、点Aに音波を集束させるこ
とができる。かかる構成においては、振動波の伝搬特性
を十分に考慮する必要がある。このため、前記球面状構
造体61と前記点Aの間に例えば水等の媒体を介在させ
ることが好ましい。
【0045】また、図11に示すように球面状構造体6
1の内面に複数の振動発生ユニット50を外側に振動波
放射面が向くように配置することによって、矢印に示す
無指向性の振動波を発生することができる。
【0046】さらに、球状構造体に振動発生ユニットを
配置することによって、全方向に振動波を伝搬させるこ
とができる。具体的には、図12に示すように円筒状容
器62の円筒内面に複数の振動発生ユニット50を設置
することによって、矢印に示すように360°の全方位
に振動波を伝搬させる構造を実現でき、水中用音源、ソ
ナーなどに適用することが可能となる。 実施例6 図13は、実施例6の微小変位に用いられる磁歪式アク
チュエータを示す断面図、図14は図13の磁歪式アク
チュエータに用いられる駆動回路を示す概略図である。
図中の71は、一端に円板状封じ部72を有する円筒型
ヨークである。前記円筒型ヨーク1の開放端面には、円
板状バッキングヨーク73が図示しないネジ等により取
付けられている。前記円筒型ヨーク71およびバッキン
グヨーク73は後述する空心コイルおよび永久磁石に対
する閉磁気回路を構成する。前記円筒型ヨーク71内に
は、磁歪を有する磁性体である例えば直径6mm、長さ
30mmの磁歪棒74が前記ヨーク71の長手方向に亘
って配設されている。前記磁歪棒74は、超磁歪合金、
例えばTb0.3Dy0.7Fe1.9からなるもので
ある。
【0047】前記磁歪棒74と前記円筒型ヨーク71の
間には、前記磁歪棒74を変位させるための第1磁界発
生手段としての空心コイル75が配設されている。前記
空心コイル75は、前記磁歪棒74に磁界を均一に印加
するために例えば前記磁歪棒74の1.1倍に当たる長
さを有する。また、前記空心コイル75は前記磁歪棒7
4の一端から他端に亘って所定の空隙をあけて配置した
多層一様巻き構造になっている。また、前記バッキング
ヨーク73の内面および前記円筒型ヨーク71の円板状
封じ部72の内面には、第2磁界発生手段としての環状
の永久磁石76a、76bがそれぞれ配設されている。
前記永久磁石76a、76bは、前記磁歪棒74に対し
て所定の直流磁気バイアスを印加し、前記空心コイル7
5への制御電流と前記磁歪棒74の変位との関係の直線
性を良好にするものである。
【0048】前記磁歪棒74の一端(右端)と前記永久
磁石76aとは、それらの間に介在したスペーサ77a
により固定されている。前記磁歪棒74の他端(左端)
側には、ステー78が配置され、前記磁歪棒74と前記
ステー78とはそれらの間に介在したスペーサ77bに
より固定されている。前記ステー78は、前記磁歪棒7
4の変位により矢印方向に変位される。前記ステー78
は、前記円筒型ヨーク71の円板状封じ部72に穿設さ
れた穴79を通して外部に突出されている。前記穴79
には、前記磁歪棒74の径方向への応力を除去するため
の軸受80が設けられている。なお、前記ステー78は
図示しないXYステージ等の非駆動機器と接続する際の
ジョイント部となる。
【0049】前記空心コイル75には、図14に示すよ
うに前記空心コイル75に制御電流を供給するための電
源81が接続されている。また、前記磁歪棒74の周囲
には磁気特性変化を検出するためのソレノイドコイル8
2が数10ターン巻装されている。前記ソレノイドコイ
ル82には、前記磁歪棒74の磁気特性変化を検出する
ための磁化測定回路83が接続されている。この磁化測
定回路83には、制御回路84が接続されている。前記
制御回路84は、前記電源81に接続されている。
【0050】前記制御回路84は、前記磁化測定回路8
3の出力(磁気特性変化検出情報)をもとに前記磁歪棒
74の負荷状態を判断する機能と、この負荷状態に見合
った前記磁歪棒74の変位量と前記電源81により供給
される制御電流との関係に基づいて前記電源81より前
記空心コイル75に出力する制御電流を調整(設定)す
る機能とを有する。すなわち、図15には磁歪式アクチ
ュエータにおける前記電源81から前記空心コイル75
に供給する制御電流と前記磁歪棒74の変位量との関係
が示されている。図15に示すように負荷状態1、2の
ように負荷状態が変わると前記制御電流と変位量との関
係も変化する。一方、図16には磁気特性変化を検出す
る前記ソレノイドコイル82と前記磁化測定回路83と
による負荷と出力との関係を示している。このような図
16に示す関係から、前記制御回路84には前記2つの
機能が付与されている。つまり、前記磁化測定回路83
の出力(磁気特性変化検出情報)をもとに前記磁歪棒7
4の負荷状態を判断する機能と、この負荷状態に見合っ
た前記磁歪棒74の変位量と前記電源81からの制御電
流との関係(例えば図15に示す負荷状態1の変位量−
制御電流特性線)から前記電源81より前記空心コイル
75に出力する制御電流を調整(設定)する機能とが前
記制御回路84に付与されている。
【0051】このような構成の磁歪式アクチュエータに
よれば、前記電源81から前記空心コイル75に制御電
流を供給して前記磁歪棒74を変位、駆動させる際、前
記磁歪棒74に巻装した前記ソレノイドコイル82及び
これに接続する前記磁化測定回路83により前記磁歪棒
74の負荷情報を検出できる。この検出信号は、制御回
路84に出力され、この制御回路84により前記電源8
1から前記空心コイル75に供給される制御電流がフィ
ードバック制御されるため、負荷状態に影響されること
なくXYステージ等の被駆動機器を高精度かつ安定的に
変位、駆動することができる。
【0052】また、前記ソレノイドコイル82及びこれ
に接続する磁化測定回路83によって前記磁歪棒74の
負荷情報を検知できることから、力学量センサを備えた
磁歪式アクチュエータを実現できる。
【0053】なお、前記実施例6では磁歪棒74の磁気
特性変化の検出手段として前記磁歪棒74に巻装したソ
レノイドコイル82を用いたが、図17に示すように磁
界発生手段としての空心コイルで兼用するようにしても
よい。即ち、図17においてブリッジ回路85は空心コ
イル75に電源81に対して並列となるように接続され
ている。前記空心コイル75と前記電源81の間には、
交流阻止用の抵抗Lが介在されている。前記空心コイル
75と前記ブリッジ回路85の間には、直流阻止用のコ
ンデンサCが介在されている。前記ブリッジ回路85
は、制御回路84を経由して前記電源81に接続されて
いる。
【0054】図17に示す構成によれば、前記電源81
から制御電流を空心コイル75に供給すると、前記磁歪
棒74の磁気特性変化を前記ブリッジ回路85によりイ
ンピーダンス変化として検出できる。この検出値(負荷
情報)を前記制御回路84に出力し、この制御回路84
により前記電源81から前記空心コイル75に供給され
る制御電流を制御することによって、実施例6と同様に
負荷状態に影響されることなくXYステージ等の被駆動
機器を高精度かつ安定的に変位、駆動することができ
る。また、ソレノイドコイルを省略できるため、磁歪式
アクチュエータ本体側の構造を簡素化できる。
【0055】さらに、図18に示す構造としてもよい。
図18において、磁歪棒74左端のスペーサ77aには
連結棒86が取付けられており、前記連結棒86は円板
状バッキングヨーク73に穿設した穴87を通して外部
に突出されている。前記穴87には、前記連結棒86の
径方向への応力を除去するための軸受88が設けられて
いる。前記バッキングヨーク73には、片封じ円筒型容
器89が前記バッキングヨーク73の穴87から突出し
た前記連結棒86を覆うように取付けられている。前記
容器89内には、ダミー磁歪棒90が配置されている。
前記ダミー磁歪棒90の一端は、前記連結棒86の突出
端面に当接されている。前記ダミー磁歪棒90の他端
は、前記容器89の背面にスペーサ77cを介して固定
されている。前記ダミー磁歪棒90の周囲にはソレノイ
ドコイル82が巻装されている。
【0056】図18に示す構成によれば、前記ソレノイ
ドコイル82を磁気バイアスの影響を受けない場所(容
器89)に別途配置するため、制御性を著しく向上でき
る。この場合、前記ダミー磁歪棒90には直流磁気バイ
アスを予め加える必要がない。むしろ、ステー78から
加わる負荷に対する磁気特性変化が大きな値として得ら
れる。これは、磁気バイアス印加により磁化過程上の磁
化回転領域での磁気特性変化が小さく、逆に磁壁移動領
域で大きく変化することによるものである。従って、磁
気特性変化を例えばマイナーループで検出した場合、磁
気バイアスがない方が効率よく大きな変化として検出で
きる。
【0057】また、前記軸受79、88を設けることに
よって、垂直荷重が加わる動作状態以外でも用いること
ができ、前記磁歪棒74、ダミー磁歪棒90への横荷重
(剪断応力)の影響を低減することができため、実用上
好ましい。実施例7図19は、実施例7の微小変位に用
いられる磁歪式アクチュエータを示す断面図、図20は
図19の駆動回路を示す概略図である。なお、図19、
図20において前述した図13と同様な部材は同様な符
号を付して説明を省略する。
【0058】前記磁歪式アクチュエータは、磁歪棒74
の外側面の中心に固定され、前記磁歪棒74の温度変化
を検出するための熱電対91を備えている。前記熱電対
91には、温度検出回路92が接続されている。前記温
度検出回路92は、制御回路93が接続されている。前
記制御回路93は、前記温度検出回路92の温度情報を
もとに前記磁歪棒74の熱変形量を求め、空心コイル7
5に制御電流を供給するための電源81をフィードバッ
ク制御するものである。
【0059】このような構成の磁歪式アクチュエータに
よれば、前記電源81から前記空心コイル75に制御電
流を供給して前記磁歪棒74を変位、駆動させる際、前
記磁歪棒74に固定された前記熱電対91及びこれに接
続する温度検出回路92により前記磁歪棒74の温度情
報を検出できる。この検出信号は、制御回路93に出力
され、この制御回路93により前記磁歪棒74の温度変
化に伴う熱変形量を求められ、その変形量に応じて前記
電源81から前記空心コイル75に供給される制御電流
が増減されるため、熱的外乱に左右されることなくXY
ステージ等の被駆動機器を高精度かつ安定的に微小変
位、駆動することができる。
【0060】上述した実施例7の磁歪式アクチュエータ
における特性を確認するために、前記熱電対91及びこ
れに接続する前記温度検出回路92により前記磁歪棒7
4の温度情報を制御回路93に出力してフィードバック
制御を行なって磁歪棒の温度変化に対する磁歪棒の変位
量を求めた。その結果を図21に示す。図21から明ら
かなように実施例7のアクチュエータ(特性線A)は、
磁歪棒の温度変化の影響を受けることなく安定した変位
量を維持できることが確認された。これに対し、熱電
対、温度検出回路及び制御回路を備えない磁歪式アクチ
ュエータ(比較例;特性線B)の場合には、磁歪棒の温
度変化に伴って変位量が増加すると共に、その増加量が
磁歪棒の熱膨張係数に等しいことがわかる。
【0061】また、前記構成の磁歪式アクチュエータに
おいて、前記磁歪棒74の温度変化に伴う熱変形量を前
記熱電対91、温度検出回路92および制御回路93に
より求め、その変形量に応じて前記電源81から前記空
心コイル75に供給される制御電流を増減する操作に加
えて、前記磁歪棒74を含む磁気回路全体の温度を一定
にするような工夫を施すことによって、更に高精度かつ
安定的に微小変位、駆動を実現できる。
【0062】なお、前記実施例7では温度検出手段とし
は熱電対を用いたが、これに限定されずPTC等の他の
検出手段を用いてもよい。また、磁歪棒に固定する熱電
対は1つに限らず、磁歪棒の長手方向に沿って2つ以上
固定してもよい。この場合、得られる複数の温度情報を
平均化することによって、位置決め精度一層向上でき
る。実施例8図22は、実施例8の微小変位に用いられ
る磁歪式アクチュエータを示す断面図、図23は図22
の駆動回路を示す概略図である。なお、図22、図23
において前述した図13と同様な部材は同様な符号を付
して説明を省略する。
【0063】前記磁歪式アクチュエータは、磁歪棒74
の外側面の中心に接着され、前記磁歪棒74の歪量を検
出するための抵抗線式歪ゲージ94を備えている。前記
歪ゲージ94には、歪増幅器95が接続されている。前
記歪増幅器95は、制御回路96が接続されている。前
記制御回路96は、前記歪増幅器95の歪量情報と設定
すべき変位量とを比較し、その比較値に基づいて空心コ
イル75に制御電流を供給するための電源81をフィー
ドバック制御するものである。
【0064】このような構成の磁歪式アクチュエータに
よれば、前記電源81から前記空心コイル75に制御電
流を供給して前記磁歪棒74を変位、駆動させる際、前
記磁歪棒74に接着された前記歪ゲージ94により前記
磁歪棒74の歪量(変位量の絶対値)を精度よく検出で
きる。具体的には、次ぎに説明する図24および図25
の特性図から前記磁歪棒74の歪量(変位量の絶対値)
を精度よく検出できることがわかる。すなわち、図24
は前記空心コイル75への制御電流と前記磁歪式アクチ
ュエータの先端に取り付けた非接触型の変位計(図示せ
ず)で検出した変位量との関係を示す特性図である。図
25は、前記空心コイル75への制御電流と前記磁歪棒
74に接着した前記歪ゲージ94で検出した歪量との関
係を示す特性図である。図24に示すように前記非接触
型の変位計で測定した磁歪棒の変位量は、制御電流に比
例し、例えば単位電流当りの変位量は22.4nm/m
Aとなる。一方、図25に示すように前記歪ゲージ94
を接着して測定した磁歪棒74の歪量は、制御電流に比
例し、例えば単位電流当りの歪量は25.5nm/mA
となる。その結果、前記歪ゲージ94で測定した前記磁
歪棒74の歪量は、前記磁歪棒74の変位量に良好に相
関するため、前記磁歪棒74の歪量(変位量の絶対値)
を精度よく検出できることがわかる。なお、前記変位量
と歪量との差異については、前記歪ゲージ94が前記磁
歪棒74の中心に接着することにより主に起因するもの
である。このため、図25に示す歪量を図24に示す変
位量を考慮して換算することにより、同変位量と同様な
値を検出できる。また、前記磁歪棒74の長手方向に複
数の歪ゲージを接着し、各歪ゲージで得られた歪量の平
均値を求めることによって一層高い精度で磁歪棒の変位
量を検出することが可能となる。
【0065】以上のように前記歪ゲージ94で検出した
歪量を前記歪増幅器95で増幅し、その歪量情報を制御
回路96に出力し、前記制御回路96で歪量情報と設定
すべき変位量とを比較し、その比較値に基づいて前記電
源81から前記空心コイル75に供給する制御電流を増
減するフィードバック制御を行うことによって、熱的外
乱や振動、摩擦等に左右されることなくXYステージ等
の被駆動機器を高精度かつ安定的に微小変位、駆動する
ことができる。
【0066】なお、前記実施例6〜8で説明した磁歪式
アクチュエータは磁歪棒で発生した変位をそのまま用い
てもよいし、前記変位を駆動として他の物体に作用させ
てもよい。
【0067】また、前記実施例1〜5の振動子、振動子
ユニット等において前記実施例6〜8で説明した磁歪棒
の歪み変動に影響する物性(例えば磁気的特性、温度、
歪量)を検出する検出手段を設け、前記検出手段からの
検出信号に基づいて制御回路により磁界発生手段(例え
ば空心コイル)への制御電流を制御する構造にしてもよ
い。
【0068】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば投入
パワーのロスを抑制して高出力化を達成すると共に、小
型化を可能とし、振動子等に適用される磁歪式アクチュ
エータを提供てきる。
【0069】また、本発明によると、磁性体の歪変動に
影響する熱的外乱、負荷等に左右されることなく、安定
かつ制御性よく微小変位駆動させることが可能な磁歪式
アクチュエータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における磁歪式アクチュエー
タを適用した振動子を示す断面図である。
【図2】図1の磁歪式アクチュエータに用いられる別の
空心コイルの構成を示す概略図である。
【図3】図1の磁歪式アクチュエータに用いられるさら
に別の空心コイルの構成を示す概略図である
【図4】実施例1の変形例を示す振動子の断面図であ
る。
【図5】本発明の実施例2における磁歪式アクチュエー
タを適用した振動子を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例3における磁歪式アクチュエー
タを適用した振動子を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例4における磁歪式アクチュエー
タを適用した振動子を示す断面図である。
【図8】本発明の実施例5における磁歪式アクチュエー
タを適用した振動子ユニットを示す断面図である。
【図9】実施例5の振動子ユニットの応用例を示す平面
図である。
【図10】図9の断面図である。
【図11】実施例5の振動子ユニットの別の応用例を示
す断面図である。
【図12】実施例5の振動子ユニットの別の応用例を示
す斜視図である。
【図13】本発明の実施例6における微小変位に用いら
れる磁歪式アチュエータを示す断面図である。
【図14】図13の磁歪式アクチュエータに用いられる
駆動回路を示す概略図である。
【図15】実施例6の磁歪式アクチュエータの空心コイ
ルへの制御電流と同アクチュエータの磁歪棒の変位量と
の関係を示す特性図である。
【図16】実施例6の磁歪式アクチュエータにおける負
荷検出を示す特性図である。
【図17】実施例6の磁歪式アクチュエータに用いられ
る別の駆動回路を示す概略図である。
【図18】実施例6の磁歪式アクチュエータにおける変
形例を示す断面図である。
【図19】本発明の実施例7における微小変位に用いら
れる磁歪式アチュエータを示す断面図である。
【図20】図19の磁歪式アクチュエータに用いられる
駆動回路を示す概略図である。
【図21】実施例7および比較例の磁歪式アクチュエー
タにおける磁歪棒の温度とその変位量との関係を示す特
性図である。
【図22】本発明の実施例8における微小変位に用いら
れる磁歪式アチュエータを示す断面図である。
【図23】図22の磁歪式アクチュエータの駆動回路を
示す概略図である。
【図24】磁歪式アクチュエータの空心コイルへの制御
電流と同アクチュエータの磁歪棒に取付けた非接触型の
変位計で検出した変位量との関係を示す特性図である。
【図25】実施例8の磁歪式アクチュエータの空心コイ
ルへの制御電流と同アクチュエータの磁歪棒に接着した
歪ゲージで検出した歪量との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1、71…円筒型ヨーク、3、74…磁歪棒、4、75
…空心コイル、5、6a、5b…可動側ヨーク、6…固
定型ヨーク、10a、10b、76a、76b…永久磁
石、12…弾性部材、13、13a、13b…出力端、
15、20…振動子、30…固体音発生装置、31…振
動伝達対象物、44…変位伝達対象物、50…振動発生
ユニット、61…球面状構造体、78…ステー、81…
電源、82…ソレノイドコイル、83…磁化測定回路、
84、93、96…制御回路、85…ブリッジ回路、9
0…ダミー磁歪棒、91…熱電対、92…温度検出回
路、94…抵抗線式歪ゲージ、歪増幅器、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平2−40930 (32)優先日 平成2年2月23日(1990.2.23) (33)優先権主張国 日本(JP) 前置審査 (56)参考文献 特開 平2−237477(JP,A) 特開 昭64−10309(JP,A) 特開 昭62−98079(JP,A) 特開 平3−169086(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00 - 2/04

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁歪を有する磁性体からなる変位発生手段
    と、 前記変位発生手段に固定され、前記変位発生手段の変位
    方向に移動可能である可動部材と、 前記変位発生手段の周囲に配設され、前記変位発生手段
    に磁界を印加するための空心コイルからなる第1磁気発
    生手段と、 前記可動部材と反対側の前記第1磁気発生手段の端部に
    この磁気発生手段と並んで配置された、前記変位発生手
    段に磁気バイアスを印加するための永久磁石からなる第
    2磁気発生手段と、前記変位方向に平行な長手方向を有する第1ヨーク、及
    び前記変位発生手段を介して前記可動部材と向い合う第
    2ヨークを備える磁気回路構成部材であって、前記変位
    発生手段、前記第2磁気発生手段、及び前記可動部材と
    共に閉磁気回路を構成し、かつ、前記変位発生手段を前
    記可動部材と共に形成する空間内に囲む磁気回路構成部
    材と、 前記可動部材を通して、前記変位発生手段に対してその
    変位方向に圧縮力を印加するための弾性部材とを具備し
    たことを特徴とする磁歪式アクチュエータ。
  2. 【請求項2】磁歪を有する磁性体からなる変位発生手段
    と、 前記変位発生手段に固定され、前記変位発生手段の変位
    方向に移動可能である可動部材と、 前記変位発生手段の周囲に配設され、前記変位発生手段
    に磁界を印加するための空心コイルからなる第1磁気発
    生手段と、 前記可動部材と反対側の前記第1磁気発生手段の端部に
    この磁気発生手段と並んで配置された、前記変位発生手
    段に磁気バイアスを印加するための永久磁石からなる第
    2磁気発生手段と、前記変位方向に平行な長手方向を有する第1ヨーク、及
    び前記変位発生手段を介して前記可動部材と向い合う第
    2ヨークを備える磁気回路構成部材であって、前記変位
    発生手段、前記第2磁気発生手段、及び前記可動部材と
    共に閉磁気回 路を構成し、かつ、前記変位発生手段を前
    記可動部材と共に形成する空間内に囲む磁気回路構成部
    材と、 前記変位発生手段の歪変動に影響する物性を検出するた
    めの検出手段と、 前記検出手段に接続され、その検出信号に基いて前記第
    1磁界発生手段から前記変位発生手段に印加される磁界
    を制御するための制御手段とを具備したことを特徴とす
    る磁歪式アクチュエータ。
  3. 【請求項3】前記検出手段は、前記変位発生手段の磁束
    変化を検出するものであることを特徴とする請求項2記
    載の磁歪式アクチュエータ。
  4. 【請求項4】前記検出手段は、前記変位発生手段の温度
    を検出するものであることを特徴とする請求項2記載の
    磁歪式アクチュエータ。
  5. 【請求項5】前記検出手段は、前記変位発生手段の歪量
    を検出するものであることを特徴とする請求項2記載の
    磁歪式アクチュエータ。
  6. 【請求項6】磁歪を有する磁性体からなる変位発生手段
    と、 前記変位発生手段に固定され、前記変位発生手段の変位
    方向に移動可能である可動部材と、 前記変位発生手段の周囲に配設され、前記変位発生手段
    に磁界を印加するための空心コイルからなる第1磁気発
    生手段と、 前記可動部材と反対側の前記第1磁気発生手段の端部に
    この磁気発生手段と並んで配置された、前記変位発生手
    段に磁気バイアスを印加するための永久磁石からなる第
    2磁気発生手段と、前記変位方向に平行な長手方向を有する第1ヨーク、及
    び前記変位発生手段を介して前記可動部材と向い合う第
    2ヨークを備える磁気回路構成部材であって、前記変位
    発生手段、前記第2磁気発生手段、及び前記可動部材と
    共に閉磁気回路を構成し、かつ、前記変位発生手段を前
    記可動部材と共に形成する空間内に囲む磁気回路構成部
    材と、 前記変位発生手段を包囲し、前記第1磁界発生手段で覆
    われる巻きコイルを有し、前記変位発生手段の磁気特性
    を検出するための検出手段と、 前記検出手段に接続され、その検出信号に基づいて前記
    第1磁界発生手段から前記変位発生手段に印加される磁
    界を制御するための制御手段とを具備したことを特徴と
    する磁歪式アクチュエータ。
  7. 【請求項7】永久磁石は、さらに前記可動部材側の前記
    第1磁気発生手段の端部にこの磁気発生手段と並んで配
    置されることを特徴とする請求項1、2または6記載の
    磁歪式アクチュエータ。
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