JP2520349B2 - 自動洗髪機 - Google Patents

自動洗髪機

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JP2520349B2
JP2520349B2 JP4232158A JP23215892A JP2520349B2 JP 2520349 B2 JP2520349 B2 JP 2520349B2 JP 4232158 A JP4232158 A JP 4232158A JP 23215892 A JP23215892 A JP 23215892A JP 2520349 B2 JP2520349 B2 JP 2520349B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、理髪店、美容院等で
使用される主として業務用の洗髪機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動洗髪機を用いて洗髪を行おうとする
場合、それが朝一番の使い始めの場合であるとか、冬場
で前回の使用終了から今回までにかなりの時間が経過し
ている場合とかでは、ノズルから噴射される最初の水が
冷えていることが多い。そのような冷えた冷水を被洗髪
者の頭部を噴射したのでは、被洗髪者に不快感を与えて
好ましくない。
【0003】自動洗髪機における、このような使用開始
時における冷水の噴射を防止するための従来技術とし
て、特公昭52−11248号公報や特公昭52−31
791号公報に記載のものがある。上記公報に記載の従
来技術は、自動洗髪機に備えられた水路の噴射ノズル近
くにバルブを挿入するとともに、バルブから貯湯タンク
へバイパス配管を設置して、水路内に溜まった冷水を一
旦貯湯タンクに戻すような構成になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】それゆえ、上記構成の
従来技術は、バルブと、バイパス配管が必須であり、そ
の構造が複雑になるという欠点があった。また、挿入し
たバルブから噴射ノズルまでの配管内の冷水はそのまま
残り除去できないから、自動洗髪機を動作開始させたと
き、配管内に残った冷水は被洗髪者の髪にかかってしま
う。つまり、完全に冷水が除去されているわけではなか
った。
【0005】この発明は、このような従来技術の欠点を
解消して、自動洗髪機の配管内等に冷水が残っている場
合でも、使用開始時にその冷水が被洗髪者の頭部や髪に
噴射されることのないように改良された自動洗髪機を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するための請求項1記載の自動洗髪機は、髪に洗浄水
を噴射するための洗浄水噴射手段を有する自動洗髪機に
おいて、上記洗浄水噴射手段は、洗浄水の噴射用ノズル
と、上記ノズルに供給する洗浄水に圧力を加えるポンプ
と、上記ポンプを駆動制御するインバータとを備え、上
記インバータは、所定期間の間、上記ノズルから出る洗
浄水が非噴射状態となるようにポンプ能力を落とすべく
制御することを特徴とするものである。
【0007】上記の構成によれば、所定期間、たとえば
使用開始時点から所定時間の間は、インバータによって
ポンプの能力が制限される。ポンプの能力が制限される
と、噴射用ノズルに供給される洗浄水の圧力が低下す
る。圧力低下は、噴射用ノズルから噴射する洗浄水の勢
いを弱めるから、噴射用ノズルからはゆっくりと洗浄水
が流れ出、その洗浄水は被洗髪者や髪や頭部に届くこと
なく排水される。
【0008】つまりインバータによってポンプの仕事率
を任意に変更することができ、所望の期間内はポンプの
能力を落とすことができる。また、請求項2記載の自動
洗髪機は、髪に洗浄水を噴射することにより洗髪を行う
自動洗髪機であって、洗浄水を供給するための洗浄水供
給手段と、一端が洗浄水供給手段に連結され、噴射用ノ
ズルが配列されている水管と、水管の他端に備えられ、
洗浄水供給手段から水管へ供給される洗浄水の水圧が予
め定める水圧未満のときは水管の他端を開き、予め定め
る水圧以上のときは水管の他端を閉じる排水調整手段
と、を含むことを特徴とするものである。
【0009】上記の構成によれば、洗浄水供給手段から
水管へ供給される洗浄水の水圧が予め定める水圧未満の
ときは、排水調整手段によって水管の他端が開かれる。
たとえば使用開始時から所定時間の間は、水管へ供給さ
れる洗浄水の水圧が低くされ、水管へ供給されてきた洗
浄水はこの他端から排水される。つまり、他端からいわ
ゆる初期排水がされる。実際の洗髪実行中は、洗浄水供
給手段から水管へ供給される洗浄水の水圧が予め定める
水圧にされ、排水調整手段によって水管の他端が閉じら
れる。このため、水管へ供給されてきた洗浄水は他端か
ら排水されずに、噴射用ノズルから噴射される。
【0010】したがって、初期排水時には水管の他端か
ら排水させることができるので、噴射用ノズルからゆっ
くりと排水するのに比べて、ある程度短時間で初期排水
を完了することができる。請求項3記載の自動洗髪機
は、髪に洗浄湯を噴射することにより洗髪を行う自動洗
髪機であって、所定温度の洗浄湯を貯湯する貯湯タンク
と、噴射用ノズルが配列されている水管と、貯湯タンク
の洗浄湯を水管の一端に供給する供給手段と、水管の他
端に連結され、予め定める期間、供給手段によって水管
へ供給される洗浄湯を上記貯湯タンクへ還元させる還元
手段と、を含むことを特徴とするものである。
【0011】上記の構成によれば、予め定める期間、た
とえば使用開始時点から所定の期間は、還元手段によっ
て水管へ供給された洗浄湯が貯湯タンクへ還元される。
このため、還元された洗浄湯がその後の動作で再利用さ
れるので、無駄に洗浄湯を排水することなく有効に湯を
利用することができる。
【0012】
【0013】
【実施例】以下には、図面を参照して、この発明の実施
例にかかる自動洗髪機について詳細に説明をする。図1
は、この発明の一実施例にかかる自動洗髪機の外観構成
を示す斜視図である。自動洗髪機は、キャビネット1に
よってその外観形状が形成されており、キャビネット1
の上面中央には、頭部を挿入するための入口2が形成さ
れている。入口2の内部には頭部および髪が収納される
水槽が配置されている。
【0014】入口2にはフード3が取り付けられてい
る。フード3は、入口2を大きく開いた開成状態と、入
口2を小さくすぼめた図示の閉成状態とに開閉可能であ
る。フード3には使用時に顔面を露出させるための切除
部4が形成されていて、切除部4の周縁には顔面に弾力
的に接するフェイスシール5が配置されている。フェイ
スシール5が切除部4の周縁から突出する突出量は、3
つの調整ノブ6によって調整可能にされている。
【0015】キャビネット1の上面のたとえば右手前に
は操作パネル7が配置されている。操作パネル7には、
後述するように種々の操作ボタンや表示器が配列されて
いる。キャビネット1の上面には、また、ハンドシャワ
ー8が備えられている。ハンドシャワー8は、この自動
洗髪機を操作する美容師等が洗髪の仕上げ時等に用いる
もので、キャビネット1の上面から抜き出し可能であ
る。キャビネット1の上面のたとえば右奥にはハンドシ
ャワー8のための冷水および温水の流出/停止ならびに
流量調整用のノブ9,10が備えられている。
【0016】さらに、キャビネット1の上面のたとえば
左奥には、シャンプー収納箱11およびトリートメント
収納箱12が備えられており、これら収納箱11,12
内のシャンプー液および/またはトリートメント液は、
後述するように、自動的に洗浄水に混入される。図2
は、操作パネル7の構成を示す平面図である。操作パネ
ル7は、大きくは給湯関係ブロック部20、運転コース
関係ブロック部30および補助キーブロック部40の3
ブロック部に区分される。
【0017】給湯関係ブロック部20には、給湯ボタン
21、給湯ボタン21のオン/オフを表示する給湯ボタ
ンランプ21L、複数のランプでできたスタンバイ表示
器23、および、7セグメント表示器で構成されたタン
ク温度表示器24が備えられている。給湯ボタン21は
後述するタンクへの給湯の開始/停止を指示するための
ボタンである。給湯ボタン21がオンされると、後述す
る水槽内のノズルリンクが初期位置に移動して停止し、
タンクへの給湯が始まる。給湯中は、スタンバイ表示器
23の複数のランプが順次点灯および消灯を繰返して給
湯中であることを表示する。そしてタンク内に所定量の
温水が満たされると、スタンバイ表示器23のすべての
ランプが点滅して、タンクへの給湯が完了したことが表
示される。また、タンク温度表示器24によってタンク
内に満たされた温水の温度が表示される。
【0018】なお、タンク温度表示器24は、トラブル
モニタ表示器も兼ねており、エラー(E表示)を表示し
得る。たとえば、タンク内の温水の温度が所定温度以上
の場合は「E1」、タンクが空の場合は「EP」等の表
示を行う。運転コース関係ブロック部30には、ショー
トヘアー洗髪コース選択兼スタートボタン31、ボタン
ランプ31L、ロングヘアー洗髪コース選択兼スタート
ボタン32、およびボタンランプ32Lが設けられてい
る。つまり、洗髪コースを選択するための選択ボタン
と、スタートボタンとが兼用されている。このため、こ
の自動洗髪機を操作する美容師等は、たとえばショート
ヘアー洗髪コースの運転を行う場合には、ショートヘア
ー洗髪コース選択兼スタートボタン31を押すだけでよ
い。そうすれば、ショートヘアー洗髪コースが選択さ
れ、その選択されたショートヘアー洗髪コースの運転が
開始される。また同様に、ロングヘアー洗髪コース選択
兼スタートボタン32が押されると、ロングヘアー洗髪
コースが選択され、その運転が開始される。
【0019】このように、コース選択ボタンとスタート
ボタンとを兼用すると、1度のボタン操作で所望の洗髪
コースの操作を始められ、操作性が良いという利点があ
る。運転コース関係ブロック部30には、さらに、終了
までの所要時間を「分」表示するための残り時間表示器
33、経過状態表示器34、洗髪コース選択ボタン3
5、および、洗髪コース選択ボタン35によって選択さ
れた洗髪コースの種類を表すためのコース種類表示器3
6が配置されている。なお、図中のトリート・Mとは、
トリートメントを意味している。
【0020】補助キーブロック部40には、運転コース
終了時に報知される電子メロディ音による曲目またはブ
ザー音を選択するための曲目選択ボタン41、電子メロ
ディ音またはブザー音の音量を調整するための音量調整
ボタン42、水圧選択ボタン43、水圧選択ボタン43
によって選択された水圧を表示するための表示ランプ4
3L、後述するノズルリンクを手動で揺動させるための
リンク揺動ボタン44およびリンク揺動ボタン44のオ
ン/オフ状態を表示するためのボタンランプ44L、タ
ンク内の水を排水するための排水ボタン45および排水
ボタン45のオン/オフ状態を表示するためのボタンラ
ンプ45Lが備えられている。
【0021】図3は、この自動洗髪機の縦断面の図解図
であり、水槽および洗浄水噴射手段の構成を説明するた
めの図である。図3を参照して説明すると、水槽51の
上部には、洗髪時に被洗髪者の頭部Hを背面状態で挿入
できるように開口53が形成されている。この水槽51
は、頭部Hが挿入されたときに、頭部Hから垂れ下がる
髪HAが長く、いわゆるロングヘアーであっても、ロン
グヘアーHAの先端が水槽51の底に溜まらず、自然に
垂れ下がることができる程度の深さにされている。たと
えば、水槽51の深さは、約50cmとされている。
【0022】水槽51の上方位置には頭頂部用ノズルリ
ンク55が設けられている。頭頂部用ノズルリンク55
は、支点56を中心に矢印A1の角度範囲内で揺動自在
にされている。頭頂部用ノズルリンク55は、後に詳述
するように、頭部Hに沿うように略半円弧状に形成され
ていて、その端部が水槽51の側壁に回動自在に取り付
けられたものである。このノズルリンク55には、複数
個のノズル57が頭部H方向へ向けて配列されている。
そして使用時には、ノズル57から噴射される洗浄水に
より、頭部Hおよび髪HAの根元部分を洗うことができ
るとともに、洗浄水の噴射により頭皮をマッサージでき
るようになっている。
【0023】頭頂部用ノズルリンク55は、後に詳述す
るように、被洗髪者の頭部Hを水槽51へ挿入するとき
上位置に停止し、初期排水時には下位置で停止するよう
にされるのが好ましい。水槽51には、また、襟足用ノ
ズルリンク58がA2の角度範囲内で回動自在に設けら
れている。襟足用ノズルリンク58には複数個のノズル
59が固着されており、ノズル59から噴射される洗浄
水により、A2の角度範囲内で髪HAの根元部および襟
足部を洗浄できる仕組みになっている。
【0024】水槽51の相対的に下方位置の前後の内壁
には複数個のノズル60が配列されている。ノズル60
は、固定式のノズルで、主として髪HAが長いときに、
その先端部分(以下「ロング毛髪部」という)を洗浄す
るためのものである。固定式のノズル60を前後の内壁
にだけ設けると、ロング毛髪部を前後から櫛ですくよう
に洗浄水が噴射されるから、ロング毛髪部がからまず良
好に洗浄できる。なお、固定式のノズル60は、内壁の
左右に配置し、前後の内壁には配置しないようにしても
よい。
【0025】以上のように構成すると、頭頂部用ノズル
リンク55は頭部Hに沿って揺動し、このノズルリンク
55に配列された複数個のノズル57から噴射される洗
浄水は、頭部H付近の髪HAを洗浄するとともに、頭皮
にマッサージ効果を加える。また、襟足用ノズルリンク
58が回動すると、ノズル59から噴射される洗浄水は
頭頂部用ノズルリンク55に設けられたノズル57では
届かない襟足部分を洗い、また襟足部分にマッサージ効
果を加える。
【0026】一方、水槽51の下方位置の内壁に配設さ
れた複数個のノズル60から噴射される洗浄水は、マッ
サージ効果の必要のないロング毛髪部を集中的に洗浄す
る。このように、洗髪時に洗浄の必要な箇所を複数個の
ブロックに区分して、各ブロックごとに専用のノズル5
7,59または60を設け、各ノズル57,59または
60から洗浄水を噴射して洗浄を行うことにより、洗い
むらのない良好な洗髪が行える。
【0027】図3において、水槽51の上部には、フー
ド3が備えられている。フード3は、支点13を中心に
矢印A3方向へ開閉自在にされている。使用開始前に
は、フード3を開閉して、頭部Hを背面状態で水槽51
の開口53へ挿入した後、フード3を閉成する。フード
3の切除部4の周縁には、前述したように、柔軟性のあ
る弾性材でできたフェイスシール5が装着されている。
フード3を閉成すると、被洗髪者の顔面にはフェイスシ
ール5が当接する。よって、水槽51内から飛来する水
滴が被洗髪者の顔面に飛沫するのが防止される。
【0028】図4は、頭頂部用ノズルリンク55の詳細
な構成を示す正面図である。頭頂部用ノズルリンク55
は、洗髪時に挿入される頭部に沿うように形成された略
半円弧状の水管551と、水管551の一端を水槽の側
壁511に支持する支持手段552とを含んでいる。支
持手段552は、水管551の一端に連結部材553に
より連結された軸パイプ554を有している。この軸パ
イプ554は、水槽側壁511に貫通されており、水槽
側壁511の外側に突出している。また、軸パイプ55
4の周囲は水槽側壁511に固着されたハウジング55
5によって囲われており、ハウジング555と軸パイプ
554との間には、ハウジング555に対して軸パイプ
554が回転自在に保持されるよう、ベアリング556
が嵌められている。
【0029】軸パイプ554の外側先端にはロータリジ
ョイント557が連結されていて、ロータリジョイント
557には図示しない洗浄水供給管が連結され、ロータ
リジョイント557、軸パイプ554および連結部材5
53を経て水管551へ洗浄水が供給されるようになっ
ている。そして、水管551に所定間隔で配列された複
数個のノズル57から洗浄水が頭部に向かって噴射され
る。
【0030】軸パイプ554の外側先端部には、また、
プーリ558が固着されている。プーリ558には、後
述する駆動力が伝達され、プーリ558が所定の角度範
囲A1内で正転および逆転されることにより、軸パイプ
554が回動され、それに連結された水管551が所定
角度範囲A1内で揺動される。なお、水管551の他端
部は自由端とされ、保持されていない。
【0031】このように、頭頂部用ノズルリンク55の
水管551の一端のみを水槽側壁511に保持するよう
にし、水管551の他端は自由端とした、いわゆる片持
ち支持構造にすると、製造時の組立て作業性が向上す
る。というのは、水管551の両端をそれぞれ水槽側壁
の両側に回動自在に取り付ける場合、両側保持部の中心
軸線を合わせなければならず、側壁に取付孔を形成する
場合、精度良く行わねばならない。また、両側の保持部
材がそれぞれ必要で、部品点数が多くしかも組立て作業
にも時間がかかる。これに対し、上述のような片持ち支
持とすれば、片側だけの保持部材のみでよく、しかも、
中心軸合わせの必要がないので、組立て時の作業性が向
上される。
【0032】もっとも、機種によっては、頭頂部用ノズ
ルリンク55を必ずしも片持ち支持構造にしなければな
らないわけではなく、後述する実施例のようにいわゆる
両持ち支持構造の頭頂部用ノズルリンクを用いてもよ
い。図5は、襟足用ノズルリンク58の具体的な構成を
示す斜視図である。襟足用ノズルリンク58は、先端が
閉じられ、ほぼ直線状に延びる水管581を有してお
り、水管581の根元部は水槽側壁511を貫通して外
側へ突出している。水管581の根元部と水槽側壁51
1との間には、水槽側壁511に固着されたハウジング
582と、ハウジング582と水管581の根元部との
間に介入されたベアリング583とが備えられている。
この結果、水管581は水槽側壁511に対して回動自
在に取り付けられている。水槽側壁511から外側へ突
出する水管581の根元部にはロータリジョイント58
4が連結されていて、ロータリジョイント584には図
示しない洗浄水供給管が連結される。その結果、ロータ
リジョイント584を介して水管581へ洗浄水が供給
可能になっている。供給された洗浄水は、水管581に
配列された複数のノズル59から噴射される。
【0033】水槽側壁511から外側へ突出する水管5
81の根元部には、また、プーリ585が固着されてお
り、プーリ585には回転中心から偏心した位置に突軸
586が形成されている。後述するように、突軸586
に駆動力が与えられると、プーリ585が回動し、それ
に伴い水管581が回動する。それにより、水管581
に配置された複数個のノズル59の噴射方向を変えるこ
とができる。なお、襟足用ノズルリンク58も、場合に
よってはいわゆる両持ち支持構造でもよい。
【0034】図6は、頭頂部用ノズルリンク55と襟足
用ノズルリンク58とを駆動するための駆動機構の図解
図である。この実施例では、頭頂部用ノズルリンク55
および襟足用ノズルリンク58の2つのノズルリンクが
1つのリンクモータ71によって駆動される。図6を参
照してより具体的に説明すると、リンクモータ71の回
転軸72には比較的短かなアーム73が取り付けられて
いる。そしてアーム73の先端側にはリンク棒74の下
端が回動自在に連結され、リンク棒74の上端は襟足用
ノズルリンク58のプーリ585に備えられた突軸58
6に回動自在に連結されている。また、襟足用ノズルリ
ンク58のプーリ585と頭頂部用ノズルリンク55の
プーリ558とはベルト75で連結されている。
【0035】このような構成にしたので、リンクモータ
71が回転すると、アーム73が回転し、その回転力は
リンク棒74の上下運動に変換される。リンク棒74の
上下運動は襟足用ノズルリンク58のプーリ585を一
定角度範囲A2内で往復回動させる。したがって、襟足
用ノズルリンク58の水管581は一定角度A2の範囲
内で往復回動運動をする。
【0036】襟足用ノズルリンク58のプーリ585の
上記往復回動運動は、ベルト75を介して頭頂部用ノズ
ルリンク55のプーリ558へ伝達される。したがっ
て、頭頂部用ノズルリンク55のプーリ558も一定角
度範囲A1内で回動し、その結果、頭頂部用ノズルリン
ク55の水管551は、一定角度A1の範囲内で揺動さ
れる。
【0037】また、プーリ585に関連して近接センサ
が備えられている。すなわち、プーリ585の周縁付近
の所定位置には、磁石片MGが埋設されている。また、
プーリ585の周縁付近に対向して予め定める2ヶ所
に、それぞれ頭頂部用ノズルリンク55の上位置を検知
する第1のリードスイッチMS1、および頭頂部用ノズ
ルリンク55の下位置を検知する第2のリードスイッチ
MS2が配置されている。
【0038】プーリ585が回動して埋設された磁石片
MGが第1のリードスイッチMS1と対向する位置にな
ったとき、頭頂部用ノズルリンク55が図示の上位置に
なるように調整されている。またプーリ585が回動し
て埋設された磁石片が第2のリードスイッチMS2と対
向する位置になったとき、頭頂部用ノズルリンク55が
下位置になるように調整されている。
【0039】このような構成により、リンクモータ71
を駆動して上ノズルリンク55を揺動させたときに、第
1のリードスイッチMS1が上ノズルリンク55の上位
置を検知すると、リンクモータ71の駆動を停止して上
ノズルリンク55を上位置で止めることができる。一
方、上ノズルリンク55の揺動時に、第2のリードスイ
ッチMS2が上ノズルリンク55の下位置を検知する
と、リンクモータ71の駆動を停止して上ノズルリンク
55を下位置で止めることができる。
【0040】なお、上述の近接センサはプーリ585で
はなく、プーリ585に関連して設けられていてもよ
い。図7は、この自動洗髪機の水路図である。図7を参
照して説明すると、外部の給水管から供給される水はス
トップバルブ81C、ストレーナ82Cおよび逆止弁8
3Cを経てミキシングバルブ84へ与えられる。また、
外部の給湯管から供給される湯は、ストップバルブ81
H、ストレーナ82Hおよび逆止弁83Hを経てミキシ
ングバルブ84へ与えられる。そしてミキシングバルブ
84において水と湯が混合され、適当な温度の温水にさ
れる。この温水は、貯湯バルブ85が開かれると、スト
レーナ86および貯湯バルブ85を介してタンク87へ
供給される。また、ミキシングバルブ84の温水は、シ
ャワーバルブ88が開かれると、ハンドシャワー8から
噴射される。
【0041】タンク87は、この実施例ではたとえば容
量40リットルのタンクである。タンク87内には、下
限水量センサ89および上限水量センサ90という2つ
の水量センサが備えられていて、タンク87内の水量が
ほとんどなくなったか、または一杯になったかの検出が
可能にされている。また、タンク87のたとえば下方位
置には温度検出用のサーミスタ91が備えられていて、
タンク87内に貯留された水(温水)の温度が検出可能
にされている。
【0042】なお、タンク87の上方位置には、オーバ
フロー管92が備えられており、タンク87に貯留限界
以上の温水が供給されると、オーバフロー管92によっ
て過供給された温水は排水される。タンク87には流出
管93を経由してポンプ94が接続されている。ポンプ
94が駆動されると、タンク87に貯留された温水は流
出管93を通ってポンプ94に吸い込まれる。ポンプ9
4の出力側には、ショート用バルブ95を介して頭頂部
用ノズルリンク55および襟足用ノズルリンク58が連
結され、ロング用バルブ96を介してロング毛髪部の洗
浄用ノズル60が連結されている。また、排水バルブ9
7を介して排水管98が接続されている。
【0043】それゆえ、ロング用バルブ96および排水
バルブ97が閉じ、ショート用バルブ95が開いている
場合には、ポンプ94に吸い込まれた温水はショート用
バルブ95を介して頭頂部用ノズルリンク55および襟
足用ノズルリンク58へ与えられ、各ノズルリンクに配
列された複数個のノズル57および59から勢い良く噴
射される。
【0044】一方、ショート用バルブ95および排水バ
ルブ97が閉じ、ロング用バルブ96が開いている場合
には、ポンプ94に吸い込まれた温水はロング毛髪部の
洗浄用ノズル60から勢い良く噴射される。なお、排水
バルブ97が閉じられ、ショート用バルブ95およびロ
ング用バルブ96が開いている場合には、頭頂部用ノズ
ルリンク55のノズル57、襟足用ノズルリンク58の
ノズル59およびロング毛髪部の洗浄用ノズル60の3
種類のノズルから温水が噴射される。
【0045】一方、排水バルブ97が開いている場合に
は、ショート用バルブ95およびロング用バルブ96は
閉じ、ポンプ94に吸い込まれた温水は、排水管98を
経て排水される。なお、上記3種類のノズル57,5
9,60から噴射された洗浄水は、水槽51内に受け止
められ、水槽51の底面下方に接続された排水トラップ
99を経て排水管98へ排水される。なお、排水トラッ
プ99は、周知のように、水槽51内の悪臭の発生を防
止するとともに、水槽51内に落下した髪が排水管98
へ流れ出るのを阻止するためのものである。
【0046】流出管93には、枝管100が形成されて
いて、枝管100にはシャンプーバルブ101および量
調整バルブ102を介してシャンプー収納箱11が接続
されている。また、流出管93には枝管103が形成さ
れていて、枝管103にはトリートメントバルブ104
および量調整バルブ105を介してトリートメント収納
箱12が接続されている。それゆえ、ポンプ94が作動
中に、シャンプーバルブ101が開かれると、枝管10
0内は負圧となり、シャンプー収納箱11に収納された
シャンプー液が枝管100から流出管93内へ流れ込
み、タンク87から取り出される温水にシャンプー液が
混入される。同様に、ポンプ94の作動中にトリートメ
ントバルブ104が開かれると、枝管103内は負圧と
なり、トリートメント収納箱12に収納されたトリート
メント液が流出管93を流れる温水中に混入される。
【0047】したがって、シャンプーバルブ101また
はトリートメントバルブ104を操作し、かつ、量調整
バルブ102または105を調整することにより、3種
類のノズル57,59,60から噴射される洗浄水中に
所望量のシャンプー液またはトリートメント液を混入で
きる。なお、図7において、ポンプ94はインバータ1
06にて駆動されるようにされており、ポンプ94の仕
事率はインバータ106により所望の大きさに調整可能
である。
【0048】図8は、この自動洗髪機の電気的な制御回
路の構成を示すブロック図である。制御回路には、制御
中枢としてのマイクロコンピュータ110が備えられて
いて、このマイクロコンピュータ110に各種スイッチ
やセンサの信号が与えられ、その信号に基づいてマイク
ロコンピュータ110から種々の素子や装置へ制御信号
が出力される。
【0049】具体的には、操作パネル7(図2参照)に
備えられた各種のボタンの押圧に応答して、対応するキ
ースイッチ等111から信号がマイクロコンピュータ1
10へ与えられる。また、サーミスタ91(図7参照)
の検出温度、下限水量センサ89の出力、上限水量セン
サ90の出力、フード3(図1,図3)の閉成状態検出
スイッチ112の出力、図6に示すリードスイッチMS
1およびMS2からの頭頂部用ノズルリンク55の揺動
位置検出出力がマイクロコンピュータ110へ与えられ
る。
【0050】マイクロコンピュータ110では、上述の
各入力信号に基づいて、操作パネル7に備えられたタン
ク温度表示器24および残り時間表示器33へセグメン
ト信号を与える。同時に、タンク温度表示器24および
残り時間表示器33ならびに工程および状態表示用発光
ダイオード117(この発光ダイオードは、図2に示す
操作パネル7における21L,23,31L,32L,
34,36,43L,44L,45L等である)へコン
トロール信号を与える。また、工程および状態表示用発
光ダイオード117へは発光ダイオード出力を与える。
【0051】マイクロコンピュータ110は、また、図
7に示す給湯バルブ85、ショート用バルブ95、ロン
グ用バルブ96、シャンプーバルブ101、トリートメ
ントバルブ104、排水バルブ97およびノズルリンク
用のリンクモータ71へ制御信号を与え、これらのバル
ブおよびモータを制御する。さらに、マイクロコンピュ
ータ110は、インバータ106を制御して、ポンプ9
4を所定の仕事率で駆動させる。
【0052】さらに、メロディICを制御して、所望の
メロディ音を必要に応じて出力させる。図9は、この自
動洗髪機におけるロングヘアーコース洗髪運転時の関連
要素の動作/非動作を表わすタイミングチャートであ
る。また、図10は、この自動洗髪機におけるロングヘ
アーコース洗髪運転時のマイクロコンピュータ110の
制御内容を表わすフローチャートである。
【0053】次に、図10の流れに沿って、図9および
必要に応じて図1〜図8を参照しながら、この自動洗髪
機におけるロングヘアーコース洗髪運転の内容について
説明をする。洗髪開始前は、図3を参照して説明したよ
うに、被洗髪者の頭部を水槽51へ入れやすいように、
頭頂部用ノズルリンク55は上位置に停止されている。
【0054】洗髪運転が始まると、まずリンクモータ7
1がオンされる(ステップS1)。リンクモータ71が
オンされると、頭頂部用ノズルリンク55は水槽51の
下方へ揺動され、最下部に到達するとリードSW2のオ
ン判別されて(ステップS2)、モータ71がオフされ
る(ステップS3)。よって、頭頂部用ノズルリンク5
5は下位置で停止される。
【0055】次いで、初期排水が行われる(ステップS
4)。初期排水とは、流出管93、ポンプ94、頭頂部
用ノズルリンク55および襟足用ノズルリンク58内等
に最初に溜まっている水(この水は、タンク87内の温
水とは異なり、通常は冷めた冷水である)を排水するこ
とである。初期排水のより具体的な制御内容を、図11
に示す。図11を参照して説明すると、初期排水が始ま
ると、まず、ショート用バルブ95およびロング用バル
ブ96の両方がオンされ、さらにポンプ94がオンされ
る(ステップS30)。そして、たとえば5秒間ポンプ
94の回転数が極少になるようインバータ106が制御
される(ステップS31)。
【0056】次のたとえば5秒間は、ポンプ94の回転
数を徐々に上げるようインバータ106が制御される
(ステップS32)。そしてその後ポンプ94の回転数
を所定回転数にまで上昇させるよう制御される(ステッ
プS33)。以上の処理が時間t1の間に行われる(ス
テップS34)。
【0057】この初期排水制御により、最初にノズルリ
ンク55,58内等に溜まっている冷水は、噴射用ノズ
ル57,59,60a,60b,60cからゆっくりと
漏れ出る。したがって、被洗髪者の頭部に冷水がかかる
ことがない。また、頭頂部用ノズルリンク55は下位置
に停止されているから、ノズル57から滴り落ちる水が
頭皮にかかることもない。
【0058】図10に戻って、次に、予備洗い1が行わ
れる。予備洗い1では、モータ71がオンされる。モー
タ71のオンにより、頭頂部用ノズルリンク55および
襟足用ノズルリンク58の揺動および回動が始まる。ま
た、ショート用バルブ95がオンされ、ロング用バルブ
96はオフされて、頭頂部用ノズルリンク55および襟
足用ノズルリンク58の各ノズル57,59から時間t
2の間洗浄水が噴射される(ステップS5,S6)。
【0059】次いで、予備洗い2が行われる。予備洗い
2では、ショート用バルブ95がオフされ、ロング用バ
ルブ96がオンされて、ロング洗髪用ノズル60から洗
浄水が時間t3の間噴射される(ステップS7,S
8)。さらに、予備洗い3が行われる。予備洗い3で
は、ショート用バルブ95およびロング用バルブ96の
両方のバルブがオンされ、時間t4の間3種類のノズル
57,59,60から洗浄水が噴射される(ステップS
9,S10)。
【0060】次に、本洗い1が行われる。本洗い1で
は、ショート用バルブ95がオンされ、ロング用バルブ
96はオフで、シャンプーバルブ101がオンされる
(ステップS11)。よって、ポンプ94によりタンク
87内の温水が流出管93を通ってノズル57,59へ
送られるとき、シャンプー収納箱11に収納されたシャ
ンプー液が温水中に混入される。それゆえ洗髪はシャン
プー液の混じった洗浄水にて行われる。この本洗い1
は、時間t5の間行われる(ステップS12)。
【0061】次に本洗い2が行われる。本洗い2では、
ショート用バルブ95がオフされ、ロング用バルブ96
がオンされて、シャンプーバルブ101がオンされる
(ステップS13)。したがって、ロング洗髪用ノズル
60からシャンプー液の混じった温水が噴射され、ロン
グ毛髪部の洗浄が行われる。この本洗い2は時間t6の
間行われる(ステップS14)。
【0062】以上の各洗いにおいて、予備洗い1、予備
洗い2、本洗い1および本洗い2では、ショート用バル
ブ95とロング用バルブ96とが択一的にオンされ、被
洗髪者の頭部および髪の根元部と、ロング毛髪部とが別
々に洗髪されている。このようにすると、同時に洗浄水
が噴射されるノズルの数を所定個数以下にすることがで
きるので、洗浄水の水圧を所定圧以上に高く保つことが
でき、ノズルから噴射される洗浄水の勢いを洗浄に十分
な強さに保持できるという利点がある。
【0063】このようにショート用バルブ95とロング
用バルブ96とを択一的にオンするように制御すれば、
仕事率が比較的小さなポンプ94を用いてこの自動洗髪
機を構成することができ、装置全体を安価に構成するこ
とができるとともに、構成を小型化することができる。
もちろん、ポンプ94の仕事率が十分に大きければ、予
備洗い3のように、ショート用バルブ95およびロング
用バルブ96を同時にオンして、3種類のノズルすべて
から同時に洗浄水が噴射されるようにすることもでき
る。
【0064】次に、濯ぎ1が行われる。濯ぎ1では、シ
ョート用バルブ95のみがオンされ、ロング用バルブ9
6およびシャンプーバルブ101はオフされ、時間t7
の間頭頂部用ノズルリンク55のノズル57および襟足
用ノズルリンク58のノズル59から濯ぎのための温水
が噴射される(ステップS15,S16)。次に、濯ぎ
2が行われる。濯ぎ2では、ショート用バルブ95がオ
フされ、ロング用バルブ96がオンされ、シャンプーバ
ルブ101はオフされる(ステップS17)。そして時
間t8の間ロング毛髪部の洗浄用ノズル60から濯ぎの
ための温水が噴射される(ステップS18)。
【0065】その後、トリートメントが行われる。トリ
ートメントでは、3種類のノズル57,59,60から
噴射される温水の圧力はあまり強くなくてよいから、シ
ョート用バルブ95およびロング用バルブ96の双方が
オンされる。また、トリートメントバルブ104がオン
される(ステップS19)。この結果、タンク87から
流出管93を通ってポンプ94に吸い込まれ、3種類の
ノズル57,59,60から噴射される温水にはトリー
トメント収納箱12に収納されたトリートメント液が混
入される。よって髪にはトリートメント液が混入された
温水が噴射される。この噴射は時間t9の間行われる
(ステップS20)。
【0066】その後、濯ぎ3が行われる。濯ぎ3では、
軽く濯げばよいことを前提に、ショート用バルブ95お
よびロング用バルブ96が同時にオンされる。また、ト
リートメントバルブ104はオフされる(ステップS2
1)。そして濯ぎ3は時間t10の間行われる(ステッ
プS22)。そして洗髪運転が終了する。
【0067】上述の実施例においては、いわゆるロング
ヘアーの洗浄が可能な自動洗髪機を例にとって説明した
が、初期排水において、ポンプ94の仕事率をインバー
タ106で制御して、低く抑えるというこの発明の技術
的な思想は、水槽内に頭頂部用ノズルリンク55および
襟足用ノズルリンク58だけが備えられていて、ロング
毛髪部の洗浄用ノズル60が備えられていない水槽51
の浅い形式の自動洗髪機に対してももちろん適用するこ
とができる。
【0068】次に、この発明の他の実施例について説明
する。図12は、この発明の他の実施例に適用される頭
頂部用ノズルリンクの断面図である。この頭頂部用ノズ
ルリンク200は、洗髪時に挿入される頭部に沿うよう
に形成された略半円弧状の水管201と、水管201に
所定間隔で配列された被洗髪者に洗浄水を噴射する複数
個のノズル202とから構成されており、頭頂部用ノズ
ルリンク200を支持する支持手段などの構成は上述の
実施例(図4参照)と同じである。
【0069】本実施例の頭頂部用ノズルリンク200
は、水管201の先端部207に特徴を有している。水
管201の先端部を拡大したものを図13(a)および
(b)に示す。図13(a)において、水管201の先
端部207は閉じられておらず、***203が開けられ
ている。この***203の大きさは、たとえばノズル2
02(図12参照)の口径0.数mmに対して100倍
ほどの約10mm程度にされている。また、本実施例で
は先端部207は内側に曲がりこんで内突起204が形
成されており、その内突起204の先端部分は後述する
ボール205が隙間なく当接し得る構造になっている。
【0070】また、水管201の先端部207の内に
は、***203を塞ぐためのボール205が入れられて
いる。ボール205の大きさは水管201の内径よりも
小さく、且つ***203の口径よりも大きく設計されて
いる。さらに、ボール205と***203との間にはば
ね206が介在されている。ばね206は、予め定める
伸張力のものが用いられている。
【0071】上記のような構造によれば、水管201に
水が来ていないときや、水管201に水が供給されてい
ても、その水圧が予め定める水圧未満のときは、ボール
205は***203から離れる方向へ付勢されるから、
***203は塞がらない。一方、水管201に予め定め
る水圧以上の水圧で洗浄水が供給されると、図13
(b)のように、その水圧がばね206の伸張力に勝
り、ボール205が***203側へ押されて***203
はボール203で塞がれる。
【0072】このような排水調整手段としての水管20
1の先端部207の構造は、上記の頭頂部用ノズルリン
ク200だけでなく、襟足用ノズルリンクにも採用され
ている。上述の排水調整手段としての水管201の先端
部207の構造は、ボール205およびばね206を有
する構造にしたがこれに代え、図14に示すような構造
にしてもよい。
【0073】すなわち、図14においては、水管301
の先端部307に***300が形成され、その内側に小
穴300の口径よりも大きな口径を有する弁302が設
けられている。この弁302は、ばね性を有しており、
水管301内に洗浄水が供給されていないときまたは予
め定める水圧未満のときは実線303のような状態にな
っており、予め定める水圧以上のときは点線304のよ
うな状態になる。
【0074】次に、上述の頭頂部用ノズルリンク200
を有する自動洗髪機の初期排水動作を、図15の示すフ
ローチャートを参照して説明する。なお、初期排水動作
の前後の動作は、図10に示される動作と同じである。
図15に示す初期排水制御では、ショート用バルブ95
がオンされる。なおこの時、ロング用バルブ96および
排水バルブ97は閉じられたままである。また、タイマ
Tがオンされて動作時間のカウントが開始される。さら
に、ポンプ94がオンされる(ステップS200)。
【0075】このとき、ポンプ94はインバータ106
によって出力が制御される。すなわち、ポンプ94の出
力は、ノズルリンク55および57に供給される洗浄水
の水圧がボール206の力に抗して、***203側へ移
動させない程度の所定の低出力に制御される(ステップ
S201)。それゆえ、水管200内等に残っていた冷
水は頭頂部用ノズルリンク55および襟足用ノズルリン
ク58の先端部の***から排水される。
【0076】そして、この排水動作が所定の時間t1′
の間行われたことが判断される(ステップS202)
と、次の工程に移行する。以上のように、ノズルリンク
55,58の先端部にノズル57,59よりも大きな小
穴201を開けてその***201から初期排水を行う
と、ノズル57,59から初期排水するよりも、短時間
で初期排水を行える。
【0077】つぎに、さらに他の実施例を説明する。図
16は、さらに他の実施例に係る自動洗髪機の水路図で
ある。図16において、上述の実施例と異なるところ
は、点線で囲まれた構成Xだけであって、他の構成は同
じである。頭頂部用ノズルリンク210の一端はショー
ト用バルブ211を介してポンプ212と接続されてお
り、他端はバルブAを介して冷水還流管213と接続さ
れている。また、襟足用ノズルリンク214の一端はシ
ョート用バルブ211を介してポンプ212と接続され
ており、他端は、バルブBを介して冷水還流管213と
接続されている。さらに、ロング用ノズルリンク215
の一端はロング用バルブ216を介してポンプ212と
接続されており、他端はバルブCを介して冷水還流管2
13と接続されている。
【0078】また、頭頂部用ノズルリンク210、襟足
用ノズルリンク214およびロング用ノズルリンク21
5がそれぞれバルブA、BおよびCを介して接続されて
いる冷水還流管213はタンク217内に延びている。
よって、冷水還流管213に流れて込んできた冷水など
はタンク217に導かれる。すなわち、本実施例の水路
はタンク217から送り出されてポンプ212等に残っ
た冷水が、再びタンク217に戻ってくるという循環構
造を有している。
【0079】上記のような構造を採用したため、初期排
水時にバルブA,BおよびCを開けば、初期排水時のノ
ズルリンク210内等の冷水は、タンク217内に還流
され、水が無駄にならない。なお、このようにタンク2
17に戻される冷水は、わずか数ccの量であり、戻さ
れる冷水によりタンク217内の湯温が下がることはほ
とんどない。
【0080】図17は図16に示す頭頂部用ノズルリン
クの詳細な構成を示す正面図である。この頭頂部用ノズ
ルリンク210の水管220の両側をそれぞれ水槽側壁
221a,221bに保持するようにした、いわゆる両
持ち支持構造にされている。より具体的に説明すると、
頭頂部用ノズルリンク210は、洗髪時に挿入される頭
部に添うように形成された略半円弧状の水管220と、
水管220の一端を水槽の側壁221aに支持する支持
手段222a、および水管220の他端を水槽の側壁2
21bに支持する支持手段222bとを含んでいる。支
持手段222a、222bは、それぞれ水管220の両
端に連結部材223a、223bにより連結された軸パ
イプ224a、224bを有している。この軸パイプ2
24a、224bは、それぞれ水槽側壁221a、22
1bに貫通されており、水槽側壁221a、221bの
外側に突出している。また、軸パイプ224a、224
bの周囲は、それぞれ水槽側壁221a、221bに固
着されたハウジング225a、225bによって囲われ
ており、ハウジング225a、225bと軸パイプ22
4a、224bとの間には、それぞれハウジング225
a、bに対して軸パイプ224a、225bが回転自在
に保持されるよう、それぞれにベアリング226a、2
26bが嵌められている。
【0081】軸パイプ224a、224bの外側先端に
はそれぞれロータリージョイント227a、227bが
連結されていて、ロータリージョイント227aには図
示しない洗浄水供給管が連結され、ロータリージョイン
ト227a、軸パイプ224aおよび連結部材223a
を経て水管220へ洗浄水が供給されるようになってい
る。そして、水管220に所定間隔で配列された複数個
のノズル228から頭部に向かって噴射される。
【0082】また、ロータリージョイント227bには
図示しない冷水還流管が連結され、連結部材223b、
軸パイプ224bおよびロータリージョイント227b
を経てきた冷水が冷水還流管へ排水されるようになって
いる。軸パイプ224a、224bの外側先端部には、
またそれぞれプーリ229a、229bが固着されてい
る。プーリ229a、229bには、後述する駆動力が
伝達されそれぞれのプーリ229a、229bが所定の
角度範囲A1内で正転方向および逆転されることによ
り、軸パイプ224a、224bが回動され、それに連
結された水管220が所定角度範囲A1内で揺動され
る。
【0083】なお、上述では頭頂部用ノズルリンクの構
造について説明したが、本実施例では頭頂部用ノズルリ
ンクと同様に、襟足用ノズルリンクおよびロング用ノズ
ルリンクにおいても両持ち支持構造を有している。図1
8は、図16に示す水路図を有する自動洗髪機の初期排
水制御を示すフローチャートである。なお、初期排水制
御の前後の制御は、図10に示される動作と同じであ
る。
【0084】図10のステップS1からステップS3ま
での動作で頭頂部用ノズルリンク210が最下部に到達
した後、ショート用バルブ211がオンされる。なおこ
の時、ロング用バルブ216および排水バルブは閉じら
れたままである。また、タイマTがオンされて動作時間
のカウントが開始される。さらに、ポンプ212がオン
される(ステップS210)。
【0085】また、バルブAおよびバルブBがオンされ
る。よって、ポンプ212により、上記両ノズルリンク
210,214に導かれた冷水が冷水還流管213に排
水され、タンク217に戻される(ステップS21
1)。そして、この排水動作が所定の時間t2′の間継
続されたかどうかが判断される(ステップS212)。
この結果、継続されていなければ継続するまで上記の排
水動作を繰り返し、継続されていればバルブAおよびバ
ルブBはオフされ、初期排水制御は終了する(ステップ
S213)。
【0086】以上のように本実施例の自動洗髪機におい
ては、ポンプ等に残っている冷水を排水する初期排水時
に、バルブAおよびバルブBがオンされて冷水がタンク
に戻されるので、水を無駄にすることなく初期排水が行
える。その他、この発明は特許請求の範囲に記載の範囲
内において種々変更可能である。
【0087】
【発明の効果】請求項1記載の自動洗髪機によれば、自
動洗髪機の使用開始時等において、排水管内に残留した
冷水が被洗髪者の髪や頭部に噴射されず、かかる冷水は
ゆっくりと噴射手段から排水されるので、被洗髪者に不
快感を与えず、使用感の良い自動洗髪機とすることがで
きる。
【0088】また、排水管内に残留した冷水を除去する
ために、特別にバルブやバイパス配管を設ける必要がな
いので、構造の複雑化を招くことなく使用感を向上させ
た製品にすることができる。また、請求項2記載の自動
洗髪機によれば、自動洗髪機の使用開始時等において、
水管内に残留した冷水が口径の大きい水管の先端部から
排水されるので、短時間で排水を行うことができる。
【0089】また、請求項3記載の自動洗髪機によれ
ば、自動洗髪機の使用開始時等において、水管内に残留
した冷水が噴射用ノズルから排水されずに貯湯タンクに
還元されるので、冷水を排水するのに比べ、無駄な排水
をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる自動洗髪機の外観
構成を示す斜視図である。
【図2】操作パネルの構成を示す平面図である。
【図3】この発明の一実施例にかかる自動洗髪機の縦断
面の図解図である。
【図4】図4は、頭頂部用ノズルリンク55の詳細な構
成を示す正面図である。
【図5】襟足用ノズルリンク58の具体的な構成を示す
斜視図である。
【図6】頭頂部用ノズルリンク55と襟足用ノズルリン
ク58とを駆動するための駆動機構の図解図である。
【図7】この発明の一実施例にかかる自動洗髪機の水路
図である。
【図8】この発明の一実施例にかかる自動洗髪機の電気
的な制御回路の構成を示すブロック図である。
【図9】この発明の一実施例にかかる自動洗髪機におけ
るロングヘアーコース洗髪運転時の関連要素の動作/非
動作を表わすタイミングチャートである。
【図10】この発明の一実施例にかかる自動洗髪機にお
けるロングヘアーコースの洗髪運転の制御内容を表わす
フローチャートである。
【図11】この発明の一実施例にかかる自動洗髪機にお
ける初期排水時の制御動作を表わすフローチャートであ
る。
【図12】初期排水を短時間で行える自動洗髪機の一例
に適用される頭頂部用ノズルリンクの断面図である。
【図13】図12の頭頂部用ノズルリンクの先端部を拡
大した断面図である。
【図14】上記初期排水を短時間で行える自動洗髪機の
一例に適用される頭頂部用ノズルリンクの先端部の変形
例を示す断面図である。
【図15】初期排水を短時間で行える自動洗髪機の一例
の初期排水動作を示すフローチャートである。
【図16】他の実施例の自動洗髪機の水路図である。
【図17】上記他の実施例の自動洗髪機に適用される頭
頂部用ノズルリンクの構成を詳細に示す図である。
【図18】上記他の実施例の自動洗髪機の初期排水動作
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
51 水槽 53 開口 55、200、210 頭頂部用ノズルリンク 58、214 襟足用ノズルリンク 57、59、202、228 可動ノズル 60 固定ノズル 70 ノズルリンク駆動用モータ 110 マイクロコンピュータ 201、301 水管 203 *** 205 ボール 206 ばね 212 ポンプ 213 冷水還流管 217 タンク A、B、C バルブ MS1、MS2 リードスイッチ S
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 結城 武成 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 野呂 勝 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西山 昭雄 大阪市中央区東心斎橋2丁目1番1号 タカラベルモント株式会社内 (56)参考文献 実開 昭50−71199(JP,U) 特公 昭52−11248(JP,B2) 実公 昭56−14722(JP,Y2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】髪に洗浄水を噴射するための洗浄水噴射手
    段を有する自動洗髪機において、 上記洗浄水噴射手段は、 洗浄水の噴射用ノズルと、 上記ノズルに供給する洗浄水に圧力を加えるポンプと、上記ポンプを駆動制御するインバータとを備え、 上記インバータは、所定期間の間、上記ノズルから出る
    洗浄水が非噴射状態となるようにポンプ能力を落とすべ
    く制御する ことを特徴とする自動洗髪機。
  2. 【請求項2】髪に洗浄水を噴射することにより洗髪を行
    う自動洗髪機であって、 洗浄水を供給するための洗浄水供給手段と、 一端が洗浄水供給手段に連結され、噴射用ノズルが配列
    されている水管と、 水管の他端に備えられ、洗浄水供給手段から水管へ供給
    される洗浄水の水圧が予め定める水圧未満のときは水管
    の他端を開き、予め定める水圧以上のときは水管の他端
    を閉じる排水調整手段と、 を含むことを特徴とする自動洗髪機。
  3. 【請求項3】髪に洗浄湯を噴射することにより洗髪を行
    う自動洗髪機であって、 所定温度の洗浄湯を貯湯する貯湯タンクと、 噴射用ノズルが配列されている水管と、 貯湯タンクの洗浄湯を水管の一端に供給する供給手段
    と、 水管の他端に連結され、予め定める期間、供給手段によ
    って水管へ供給される洗浄湯を上記貯湯タンクへ還元さ
    せる還元手段と、 を含むことを特徴とする自動洗髪機。
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