JP2519996B2 - 難燃性オリゴカ―ボネ―トの製造法 - Google Patents

難燃性オリゴカ―ボネ―トの製造法

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JP2519996B2 JP63308470A JP30847088A JP2519996B2 JP 2519996 B2 JP2519996 B2 JP 2519996B2 JP 63308470 A JP63308470 A JP 63308470A JP 30847088 A JP30847088 A JP 30847088A JP 2519996 B2 JP2519996 B2 JP 2519996B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明の難燃性オリゴカーボネートはABS樹脂,AS樹脂
に混練され、これらの樹脂の難燃化をはかるために用い
られている難燃性重合体である。一般にモノマー的難燃
剤は広く用いられているが、これらはABS樹脂やAS樹脂
と混練して難燃化をはかろうとすると、分散性が悪かっ
たり、一部可塑剤的な効果を示しABS樹脂,AS樹脂のもっ
ている機械的特性を損なうことがある。
(従来技術と発明が解決しようとする課題) 溶液重縮合法は、一般的にポリカーボネートの製造法
に効果的であるが有毒なホスゲンを使用することや塩素
イオンが生成するポリカーボネートに残存することなど
の欠点を有する。これらの欠点を除くために有毒なホス
ゲンの代わりにホスゲンのダイマーである液体のトリク
ロロメチルクロロホルメートを用いて特殊な2価フェノ
ールとを界面重縮合反応でポリカーボネートを製造する
ことが特開昭63-182336に開示されている。しかしなが
ら、上記では特殊な2価フェノールである9,9−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類を界面重縮合
法で製造する記載があるのみである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、オリゴカーボネートに不活性で且つ溶
解させうる溶媒中でカーボネート結合を生成する化合物
としてビス(2,4,6−トリクロロフェニル)カーボネー
ト等とハロゲン置換2価フェノールとを電子供与性アミ
ン化合物を触媒に用いて均一系で反応させることによ
り、有毒のホスゲンを用いずに塩素イオンを実質的に含
まない難燃性オリゴカーボネートが得られる事実を見い
出すに至った。
本発明は(1)オリゴカーボネートに不活性で且つ溶
解させうる有機溶媒中で電子供与性アミン化合物から選
択された触媒の存在下でハロゲン置換2価フェノールと
ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)カーボネート又は
ビス(2,4−ジクロロフェニル)カーボネート又はビス
(2−シアノフェニル)カーボネートとを反応させるこ
とを特徴とする難燃性オリゴカーボネートの製造法。
(2)ハロゲン置換2価フェノールが(I),(II),
(III),(IV)で表される前記(1)記載の難燃性オ
リゴカーボネートの製造法。
(R1,R2,R3,R4は水素又は炭素数1〜8の直鎖又は枝
分れを含むアルキル基、又はフェニル基である。またX
は塩素,臭素でありnは1〜3,mは1〜3である。)に
関するものである。
本発明に使用しうる電子供与性アミン化合物の代表例
としては、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン,4−ジ
エチルアミノピリジン,4−ピロリジノピリジン,4−アミ
ノピリジン,2−アミノピリジン,2−ヒドロキシピリジ
ン,2−メトキシピリジン,4−メトキシピリジン,4−ヒド
ロキシピリジン,2−ジメチルアミノイミダゾール,2−メ
トキシイミダゾール,2−メルカプトイミダゾール,2−ア
ミノピリミジン,アミノキノリン,イミダゾール等が挙
げられる。
また、ハロゲン置換2価フェノールの代表例として
は、以下の化合物が挙げられる。一般式(I)に分類さ
れるハロゲン置換2価フェノールとして2,2−ビス(3,5
−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン,2,2−
ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン,2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン,2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)ブタン,2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4
−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン,2,2−ビ
ス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−4−
メチルペンタン,2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒド
ロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ
−4−ヒドロキシフェニル)オクタン,2,2−ビス(3,5
−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エチルベンゼ
ン,2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)エチルベンゼンなどが挙げられる。一般式(II)に
分類されるハロゲン置換2価フェノールとして2,2−ビ
ス(3−ブロモ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロパン,2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)プロパン,2,2−ビス(3−ブロ
モ−4−ヒドロキシ−5−イソプロピルフェニル)プロ
パン,2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−イ
ソプロピルフェニル)プロパン,2,2−ビス(3−ブロモ
−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)
プロパン,2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシ−5
−ターシャリーブチルフェニル)プロパンなどが挙げら
れる。一般式(III)に分類されるハロゲン置換2価フ
ェニルとして1,1′−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロ
キシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン,1,1′−
ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−p
−ジイソプロピルベンゼン,1,1′−ビス(3,5−ジブロ
モ−4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベ
ンゼン,1,1′−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ
フェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンなどが挙げら
れる。一般式(IV)に分類されるハロゲン置換2価フェ
ノールとして、1,1′−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン,1,1′−ビス(3,5−
ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンが
挙げられる。
さらに、一般式(I),(II),(III),(IV)の
中から選択された2種又は3種以上のハロゲン置換2価
フェノールを組み合せた共重合オリゴカーボネートを製
造することも可能である。
本発明の方法は、オリゴカーボネートに不活性で且つ
溶解させうる有機溶媒中で電子供与性アミン化合物から
選択された触媒の存在下でハロゲン置換2価フェノール
とビス(2,4,6−トリクロロフェニル)カーボネートと
を均一溶液中で反応させることによって実施される。こ
の反応が進む温度は、0℃以下から約220℃までの範囲
である。好ましくは20℃から150℃の範囲である。20℃
以下であると重合速度が遅くなり、150℃以上であると
副反応が起こりやすくなる。触媒として用いる電子供与
性アミン化合物は、反応系中に存在するハロゲン置換2
価フェノールに対して10-1モル%から10-3モル%を必要
とするが、好ましくは10-2モル%である。10-2モル%未
満であると触媒作用が少なく重合速度が遅くなり、10-1
モル%以上であると触媒として生成するオリゴカーボネ
ートに残存する率が高くなる。また、ビス(2,4,6−ト
リクロロフェニル)カーボネートの必要量は反応系中に
存在するハロゲン置換2価フェノールと当モル必要であ
る。ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)カーボネート
を用いた場合、2,4,6−トリクロロフェノールが反応に
よって生じる。これは、オリゴカーボネートに不活性で
且つ溶解させうる有機溶媒に溶解する。この溶液をメタ
ノール中に投入してオリゴマーを得るが、2,4,6−トリ
クロロフェノールはメタノールに対する溶解度が非常に
大きい。(525g/100gメタノール)のでメタノール溶媒
に抽出される。
以下に本発明を実施例について説明するが、本発明
は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例) 実施例1 2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン54.5g(0.1モル),4−ジメチルアミノピリ
ジン0.122g[2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパンに対して10-2モル%],ビス(2,
4,6−トリクロロフェニル)カーボネート42.09g(0.1モ
ル),メチレンクロリド200mlを加え加熱還流下、6時
間反応後、無色透明の溶液が得られた。これをメタノー
ル1中に投入して白色粉末状のオリゴカーボネートを
得ることができた。粘度平均分子量を測定するとv=
3,000であった。また、TGA(重量熱分析)によるT5(5
%重量減少温度)は430℃であった。また、DSC(ディフ
ァレンシャル・スキャニング・カロリーメーター;Perki
n-Elmer2C型)からガラス転移点はTg=176℃であること
がわかった。
粘度平均分子量の測定方法は、20℃における塩化メチ
レン溶液の固有粘度[η]をウベローデ粘度計を用いて
測定し、次式を用いて粘度平均分子量vを計算した。
[η]=1.11×10-4(v)0.82 この値は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン換算の粘度平均分子量である。
5%重量減少温度の測定方法は、理学電気(株)TG-D
TA標準型を使用した。
実施例2 実施例1と全く同様の条件下で4−ジメチルアミノピ
リジンの代わりにイミダゾール0.068g[2,2ビス(3,5−
ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンに対して
10-2モル%]を加え、加熱還流下、8時間反応後、無色
透明の溶液が得られた。これをメタノール1中に投入
して白色粉末状のオリゴカーボネートを得ることができ
た。粘度平均分離量を測定するとv=2,700であっ
た。また、T5は410℃であった。また、Tg=179℃であっ
た。
実施例3 実施例1のジクロルメタンの代わりに1,1,2,2−テト
ラクロルエタンを用いる以外全く同じ条件で反応を行
い、粘度平均分子量v=3,100の白色粉末状のオリゴ
マーを得た。T5は430℃,Tg=176℃であった。
比較例 実施例1のビス(2,4,6−トリクロロフェニル)カー
ボネートの代わりにジフェニルカーボネート21.4g(0.1
モル)を加えて同様の条件下で6時間反応後、無色透明
の溶液が得られた。これをメタノール1中に投入して
も何も沈殿しなかった。
(発明の効果) 本発明で得られる難燃性オリゴカーボネートを200℃
〜240℃でABS樹脂,AS樹脂に混練した場合、生成する各
々の樹脂は難燃性オリゴカーボネートの分散性がよく、
ABS樹脂,AS樹脂が本来もっている成形流動性や機械的特
性を損ねずにこれらの樹脂の難燃化をはかることができ
た。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オリゴカーボネートに不活性で且つ溶解さ
    せうる有機溶媒中で電子供与性アミン化合物から選択さ
    れた触媒の存在下でハロゲン置換2価フェノールとビス
    (2,4,6−トリクロロフェニル)カーボネート又はビス
    (2,4−ジクロロフェニル)カーボネート又はビス(2
    −シアノフェニル)カーボネートとを反応させることを
    特徴とする難燃性オリゴカーボネートの製造法。
  2. 【請求項2】ハロゲン置換2価フェノールが(I),
    (II),(III),(IV)で表される特許請求の範囲第
    1項記載の難燃性オリゴカーボネートの製造法。 (R1,R2,R3,R4は水素又は炭素数1〜8の直鎖又は枝
    分れを含むアルキル基、又はフェニル基である。また、
    Xは塩素、臭素でありnは1〜3,mは1〜3である。)
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