JP2518565B2 - 燃料油容器 - Google Patents

燃料油容器

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JP2518565B2 JP19900691A JP19900691A JP2518565B2 JP 2518565 B2 JP2518565 B2 JP 2518565B2 JP 19900691 A JP19900691 A JP 19900691A JP 19900691 A JP19900691 A JP 19900691A JP 2518565 B2 JP2518565 B2 JP 2518565B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着材層を介在せしめ
た少なくとも3種3層の積層構造を有する燃料油容器に
関する。さらに詳しくは、従来に比べ燃料油のバリヤー
性に一段と優れかつ該容器を構成する接着材層の存否に
ついての超音波による非破壊検知が可能な多層構造の燃
料油容器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】燃料油
容器、特に自動車のタンクには以前金属性のものが使用
されていたが、タンクの軽量化、形状の自由度及び容量
の増大、防錆性などの点から合成樹脂製のタンクに移行
しており、数多く提案されている〔例えば、都築ら「プ
ラスチック」第23巻,第8号,第52頁(1972
年),同第23巻,第5号,第113頁(1972
年),同第23巻,第11号,第131頁(1972
年),「日経ニューマテリアルズ」1988年2月29
日号,第34頁ないし第35頁及び原ら「プラスチック
ス」第39巻,第6号,第109頁(1988年)〕。
【0003】しかし、合成樹脂として高密度ポリエチレ
ン樹脂のみからなるタンクでは、燃料油の気液のバリア
ー性の点で問題があったため、その一対策としてタンク
を多層化し、各層の材料として高密度ポリエチレン樹
脂、変性ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂などを用い
た複数層からなる燃料油容器が提案されている〔例え
ば、栗原ら「エスエイイー・テクニカル・ペーパー・シ
リーズ( SAE Technical Paper Series)」No.8703
04(1987年2月23〜27日),福原「プラスチ
ックエージ」第35巻,第3号,第129頁(198
9)」。この構成としては、外層に高密度ポリエチレン
樹脂、中間層に変性ポリエチレン樹脂、内層にポリアミ
ド樹脂を用いた3種3層構成や高密度ポリエチレン樹
脂、中間層にポリアミド樹脂及び内外層と中間層との各
間に接着層を設けた3種5層の容器などであり、燃料油
に対する透過防止性能を有する燃料タンクとして極めて
有望視されている。
【0004】類似技術としては、例えば、ポリアミド樹
脂と接着性を有する変性ポリオレフィン樹脂の構成から
なる変性ポリオレフィン樹脂層/ポリアミド樹脂層、変
性ポリオレフィン樹脂層/ポリアミド樹脂層/変性ポリ
オレフィン樹脂層を少なくとも有する多層構造体があ
る。
【0005】ポリアミド6(ナイロン6)等のポリアミ
ド樹脂は、燃料油、特にガソリンに対して優れた透過防
止性を有する。一方、昨今の燃料事情により既に南米等
を中心とし、メチルアルコール,エチルアルコール等の
アルコールをガソリンに混合したいわゆるアルコール混
合ガソリンが使用されており、この傾向は北米を中心に
次第に広まりつつある。ところが、ナイロン6を用いた
多層燃料タンクのアルコール混合ガソリンのバリヤー性
は、ガソリン単体の場合に比較して一般的に1/4〜1
/5程度に低下し、例えば、60リットルの多層燃料タ
ンクでガソリン100%を用いた際の透過量はECE3
4Annex No.5法による測定で約0.7g/日である
のに対しメチルアルコール15容量%混合のガソリンで
は約3g/日とバリヤー性能の低下が認められる。
【0006】そこで発明者らは、ナイロン6(以下、P
A6と称する)より更にバリヤー性能の良好な材料とし
てエチレン酢酸ビニル共重合体のけん化物(以下、EV
OHと称する)に着目し、種々の検討を重ねた結果、ア
ルコール混合ガソリンバリヤー性が先のPA6より更に
優れていることを確認した。
【0007】しかしながら、これ迄知られているポリエ
チレン系の接着材では、該EVOHとの接着性及び長期
接着耐久性の点で極めて不充分であることに加え、この
ような多層構造を有する容器では主材層とEVOHのご
ときバリヤー材間の接着材層の確実な存在を確認するこ
とが後記のごとく極めて重要であり、例えば、特開昭6
3−260417号公報によると、多層パリソンの押出
成形において多層パリソン中の副材層に鉄粉やガラスフ
ァイバーのごとき検出媒体を混入し、鉄粉の場合では磁
気センサーにて、またガラスファイバーの場合では超音
波ヘッドを用いて接着材層の存否を検出する方法が提案
されているが、該媒体の副材層への混入は、副材層の性
能低下を招く恐れがあり、必ずしも実用的ではない。
【0008】ところで、自動車に搭載される燃料油タン
クは重要保安部品の一つとして位置づけられており、極
めて厳しく高いレベルの性能が要求されている。したが
って、燃料油の透過防止性能を付与した多層燃料タンク
についても同様であり、該タンクに用いられる接着材と
しての変性ポリエチレン樹脂及びバリヤー層について
も、一段と厳しくタンクとしての性能が要求されてい
る。そのなかで、特に接着性樹脂としては、ポリエチレ
ン樹脂とEVOHとの接着性や種々の環境下におけるそ
の長期耐久性が優れているばかりでなく、優れた機械的
特性、熱的特性及び化学的特性を有し、かつ成形加工性
が良好であることが必要である。しかも、製品(燃料油
タンク)中における接着材層の確実な存在は、これらの
特性発揮の大前提であるため、その存否の確認方法の確
立はさらに重要である。
【0009】つまり、該多層液体燃料油タンクにおい
て、なんらかの原因で接着層が全部あるいは一部欠落し
た部位が存在すると、耐衝撃性などの機械的特性の低下
を招くのみならず、長期耐久性において燃料油などが該
欠落部位に滞留し、該タンクの諸性能を著しく低下さ
せ、重大な問題を引き起こす原因となっている。そのた
めに前記のごとく、前記のごとき燃料油タンクのような
製品では、接着材層の存在の確認が必要欠くべからざる
重要な管理項目となっている。しかし、このような多層
構造を有する製品を破壊することなく、該接着材層が存
在することを確認する技術はこれまで全く知られていな
い。該多層構造体のEVOH層の存在を該容器を破壊す
ることなく検知するには超音波反射法を用いて行うこと
ができるが、本発明のごときEVOH層/接着材層/主
材層なる構成を有する多層燃料油容器中の接着材層を該
容器を破壊することなく、検知することは困難であり、
検討を試みた例もない。
【0010】特開昭63−260417号公報に記載さ
れた発明では、かなり効果的と考えられるが、諸材料に
ついてのより具体的な例及びそのデーターがない上、多
層パリソンの射出速度が速い場合の検出の追随性の点に
おいて問題を残していると考えられ、さらに前記したご
とく最終的には容器中における層の存在を確認すること
が重要であるためそれらの点で不充分であると思われ
る。
【0011】以上のことから、本発明は、前記従来技術
の問題点を解消し、他の手法に比べて操作性、経済性な
どの点において優れていると考えられる超音波検知法と
該手段による検知可能な接着材層を有し、該接着材層が
構成している多層積層物のすべての面において欠落部位
がなく、したがって燃料油の透過防止性能を充分に発揮
する燃料油容器を得ることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
この課題を解決すべく鋭意研究をした結果、主材層と特
殊な組成の接着材層との間の超音波による音響インピー
ダンスの差を考慮することにより、前記課題が解決でき
ることを見出し、本発明を完成した。即ち本発明の要旨
は、少なくとも接着材層を介して、外側にポリエチレン
系樹脂を主成分とする主材層及び内側にエチレン酢酸ビ
ニル共重合体けん化物層が積層されてなる多層構造の燃
料油容器であり、該接着材層が、(A)密度が0.930
g/cm3 以上、主鎖の炭素数1000個当りの短鎖の
分岐数が20個以下、メルトフローレートが0.01g/
10分以上である高密度ポリエチレン樹脂、密度が0.
910g/cm3 以上0.935g/cm3 未満、メルト
フローレートが0.1〜50g/10分、示差走査熱量計
(以下、DSCという)による融点が115〜130
℃、主鎖の炭素数1000個当りの短鎖の分岐数が5〜
30個である線状低密度ポリエチレン樹脂、前記高密
度ポリエチレン樹脂に不飽和カルボン酸及び/又はそ
の誘導体をグラフトさせることによって得られる変性高
密度ポリエチレン樹脂および前記線状低密度ポリエチ
レン樹脂に不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を
グラフトさせることによって得られる変性線状低密度ポ
リエチレン樹脂からなる群から選ばれた樹脂であっ
て、変性高密度ポリエチレン樹脂及び/又は変性線状
低密度ポリエチレン樹脂0.1重量%以上を含むポリエ
チレン樹脂60〜95重量%及び(B)密度が0.890
g/cm3 以上0.910g/cm3 未満、主鎖の炭素数
1000個当りの短鎖の分岐数が18〜60個、メルト
フローレートが0.1〜30g/10分、DSCによる融
点が110〜125℃である線状超低密度ポリエチレン
樹脂40〜5重量%を含有し、密度が0.925g/cm
3 以上であり、グラフトした不飽和カルボン酸及び/又
はその誘導体の割合が0.001〜5.0重量%である樹脂
組成物から成り、20〜25MHzの超音波を用いて測
定した主材層と接着材層との音響インピーダンスの差が
8.5×10-3g/cm2 ・μsec以上であることを特
徴とする燃料油容器を提供するものである。
【0013】以下、本発明の燃料油容器を具体的に説明
する。本発明の燃料油容器は、前記のように、少くとも
接着材層を介して、外側にポリエチレン系樹脂を主成分
とする主材層及び内側にエチレン−酢酸ビニル共重合体
のけん化物層が積層されて成る層構造を有するものであ
る。
【0014】 主材層 本発明において主材層に主成分として使われるポリエチ
レン系樹脂としては、エチレン単独重合体及びエチレン
と他のα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。ここ
でα−オレフィンは、一般には炭素数が3〜12個(好
ましくは3〜8個)のオレフィンである。代表的なα−
オレフィンとしては、プロピレン,ブテン−1,ヘキセ
ン−1,オクテン−1,4−メチルペンテン−1などが
挙げられる。
【0015】主材層には、上記のようなポリエチレン系
樹脂のみを用いてもよく、使用されるポリエチレン系樹
脂と均一に混合し得るエラストマーや他の合成樹脂を少
量(多くとも20重量%)配合してもよい。使用しうる
エラストマーとしては、ポリイソブチレン,エチレン−
プロピレン共重合ゴム(EPR),エチレン−プロピレ
ン−ジエン三元系共重合ゴム(EPDM),アクリロニ
トリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR),ブロック又
はランダムのスチレン−ブタジエン共重合ゴム(SB
R)などが挙げられる。また、他の合成樹脂としては、
エチレンと酢酸ビニル,アクリル酸若しくはメタクリル
酸のメチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル
等との共重合体が挙げられる。さらに、主成分であるポ
リエチレン系樹脂の基本特性を大きく損なわない範囲で
PA(ポリアミド樹脂),ポリエステル樹脂,EVO
H,PVC等の異種ポリマーを配合しても良い。
【0016】主材層においては、前記のポリオレフィン
系樹脂に一般に添加されている充填剤を多くとも30重
量%添加してもよい。充填剤としては、炭酸カルシウ
ム,タルク,マイカ,ガラス繊維,カーボン繊維,金属
繊維,その他の無機繊維及び有機高分子繊維(例えば、
ポリエステル繊維,ポリアミド繊維)が挙げられる。
【0017】本発明において、前記ポリエチレン系樹脂
にエラストマー、他の合成樹脂及び充填剤を配合する場
合、これらの配合量は、合計量として多くとも40重量
%とする。この合計配合量が40重量%を越えると、成
形加工性,耐衝撃性,耐燃料油性の低下を招くという不
都合がある。
【0018】本発明の燃料油容器において、主材層の主
成分であるポリエチレン系樹脂のメルトフローレート
(JIS−K7210に従い、第1表の条件が4で測定
したもの、以下「MFR」という)は、特に制限するも
のではないが、成形加工性の点から、一般には0.005
g/10分以上であり、0.01g/10分以上のものが
好ましく、特に0.02g/10分以上のものが好適であ
る。
【0019】該ポリエチレン系樹脂のうち、好ましいも
のは、密度が0.930g/cm3 以上(好適には、0.9
35g/cm3以上)のエチレン単独重合体及びエチレ
ンとα−オレフィンとの共重合体から選ばれるエチレン
系重合体である。さらに、これらのエチレン単独重合体
及びエチレンとα−オレフィンとの共重合体に密度が0.
930g/cm3 未満の低密度ポリエチレン及びエチレ
ンとα−オレフィン以外のモノマーとの共重合体並びに
プロピレン単独重合体及びプロピレンとエチレン又は他
のα−オレフィンとの共重合体などを配合し、得られる
エチレン系重合体組成物の密度が0.930g/cm3
上(好適には、0.935g/cm3 以上)のものも好ん
で使用することができる。これらのエチレン系重合体の
うち、とりわけ密度が0.935g/cm3以上の中ない
し高密度ポリエチレンが好適である。
【0020】エチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化
物層 使用しうるエチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化物
(以下、EVOHと略記する)は、例えば、エチレン−
酢酸ビニル共重合体(EVA)をアルカリ等によりけん
化することによって製造することができる。EVA中の
エチレンの共重合割合は、通常20〜80モル%であ
り、特に25〜75モル%が好ましい。エチレンの共重
合割合が20モル%未満では成形加工性の点で劣り、一
方、80モル%を超えると、得られる多層の燃料油容器
におけるガソリン,アルコール混合ガソリン等の燃料油
に対するバリヤー性の点で不満足である。また、けん化
度は、特に規定する訳ではないが、バリヤー性の点から
通常90%以上であり、特に、95%以上が好ましい。
けん化度が90%未満では、同様に得られる多層の燃料
油容器の燃料等に対するバリヤー性が充分ではない。
【0021】なお、このEVOHの分子量は、特に制限
はないが、JIS−K7210の条件4(190℃,2
160g荷重)法に準拠して測定したメルトフローイン
デックス(MFI)が 0.5〜20g/10分であり、1
〜10g/10分であるものが好ましい。また、EVO
Hは、1種類で使用してもよく、また、2種類以上併用
してもよく、更に、EVOHと相溶性を有するポリアミ
ド樹脂又は熱可塑性ポリビニルアルコールを、燃料油の
バリヤー性を著しく損なうことなく、かつ溶融成形が可
能であれば、EVOHにブレンドして使用することがで
きる。特に後者の方法は、より高い燃料バリヤー性を得
ることができる。
【0022】接着材層 本発明の燃料油容器において、接着材層は、(A)密度
が0.930g/cm3 以上、主鎖の炭素数1000個当
りの短鎖の分岐数が20個以下、メルトフローレートが
0.01g/10分以上である高密度ポリエチレン樹脂
、密度が0.910g/cm3 以上0.935g/cm3
未満、メルトフローレートが0.1〜50g/10分、D
SCによる融点が115〜130℃、主鎖の炭素数10
00個当りの短鎖の分岐数が5〜30個である線状低密
度ポリエチレン樹脂、前記高密度ポリエチレン樹脂
に不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体をグラフトさ
せることによって得られる変性高密度ポリエチレン樹脂
および前記線状低密度ポリエチレン樹脂に不飽和カ
ルボン酸及び/又はその誘導体をグラフトさせることに
よって得られる変性線状低密度ポリエチレン樹脂から
なる群から選ばれた樹脂であって、変性高密度ポリエチ
レン樹脂及び/又は変性線状低密度ポリエチレン樹脂
0.1重量%以上を含むポリエチレン樹脂60〜95重
量%及び(B)密度が0.890g/cm3 以上0.910
g/cm3 未満、主鎖の炭素数1000個当りの短鎖の
分岐数が18〜60個、メルトフローレートが0.1〜3
0g/10分、DSCによる融点が110〜125℃で
ある線状超低密度ポリエチレン樹脂40〜5重量%を含
有し、密度が0.925g/cm3 以上であり、グラフト
した不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体の割合が0.
001〜5.0重量%である樹脂組成物から成るものであ
る。
【0023】以下、「変性」とは、不飽和カルボン酸及
び/又はその誘導体がグラフトされているものを指し、
「未変性」とは、グラフトされていないものを指す。
【0024】接着材層を構成する(A)成分の高密度ポ
リエチレン樹脂および変性高密度ポリエチレン樹脂
用高密度ポリエチレン樹脂は、密度が0.930g/cm
3 以上で、主鎖の炭素数1000個当りの短鎖の分岐数
が多くとも20個であり、且つ、メルトフローレートが
0.01g/10分以上であるポリエチレン系樹脂であ
る。
【0025】高密度ポリエチレン樹脂とは、エチレン単
独又はエチレンと炭素数が3〜12個(好ましくは、3
〜8個)のα−オレフィンとをいわゆるフィリップス系
触媒又はチーグラー触媒の存在下で単独重合あるいは共
重合させることによって得られるものであり、一般には
常圧乃至100kg/cm2 の圧力で製造(中ないし低
圧法重合)されるものである。該α−オレフィンの好ま
しいものとしては、プロピレン,ブテン−1,ヘキセン
−1,4−メチルペンテン−1及びオクテン−1が挙げ
られる。その共重合割合は、6.5重量%以下であり、と
りわけ6.0重量%以下が望ましい。高密度ポリエチレン
樹脂はそれぞれ単独で使用してもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0026】この高密度ポリエチレン樹脂の主鎖の炭素
原子1000個当りの短鎖の分岐数は、20個以下であ
る。また、密度は0.930g/cm3 以上であり、0.9
33g/cm3 以上が好ましく、特に0.935g/cm
3 以上が好適である。高密度ポリエチレン樹脂を用いる
と、得られる製品の剛性,耐熱性,耐燃料油性,表面硬
度などの点で秀れている。
【0027】さらに、MFRは0.01g/10分以上で
あり、0.015g/10分以上が望ましく、とりわけ0.
02g/10分以上が好適である。MFRが0.01g/
10分未満では、成形加工性に劣る。また、上限は、特
に限定する訳ではないが、通常50g/10分であり、
特に35g/10分以下が好ましい。
【0028】特に、MFRが0.01g/10分未満であ
ると、グラフト変性条件にもよるが、得られるグラフト
された高密度ポリエチレン樹脂のMFRは、一般にはグ
ラフトに使った高密度ポリエチレン樹脂のMFRよりも
さらに低くなり、成形加工性が低下すると共にグラフト
されていない高密度ポリエチレン樹脂と混合物を製造す
る際の相溶性が著しく低下し、均一な組成物を得ること
ができない。従って、変性用高密度ポリエチレン樹脂の
MFRとしては、一般には0.05g/10分以上が望ま
しい。とりわけ0.1g/10以上が好適である。
【0029】次に、線状低密度ポリエチレン樹脂は、
工業的に製造され、とりわけ耐環境応力亀裂性,透明
性,ヒートシール性,耐脆性,低温特性などが優れてい
るために多方面にわたって利用されているものである
(例えば、フィルムなどの包装材料,パルプなどの工業
材料)。この線状低密度ポリエチレン樹脂は、いわゆる
チーグラー触媒を用いてエチレンと前記α−オレフィン
とを気相法,溶液法及びスラリー法のいずれかの方法で
共重合させることによって製造されているものである。
【0030】線状低密度ポリエチレン樹脂の密度は、0.
910g/cm3 以上0.935g/cm3 未満であり、
0.912g/cm3 以上0.935g/cm3 未満が好ま
しく、特に0.913g/cm3 以上0.935g/cm3
未満が好適である。また、MFRは0.1〜50g/10
分であり、0.2〜40g/10分が望ましく、とりわけ
0.2〜30g/10分が好適である。線状低密度ポリエ
チレン樹脂のMFRが0.1g/10分未満では、成形加
工性がよくない。一方、50kg/10分を超えると、
得られる組成物の機械的強度がよくない。
【0031】さらに、線状低密度ポリエチレン樹脂のD
SCによる融点は115〜130℃であり、118〜1
30℃が好ましく、特に118〜125℃のものが好適
である。DSC法による融点が115℃よりも低いと、
高温における長期耐溶剤性がよくない。一方、130℃
を超えると、密度が前記の範囲の上限を超える。
【0032】また、線状低密度ポリエチレン樹脂の主鎖
の炭素数1000個当りの短鎖の分岐数は5〜30個で
あり、とりわけ5〜25個が好適である。主鎖の炭素数
1000個当りの短鎖の分岐数が下限未満でも、上限を
超えても、いずれも本発明の組成物の均一性が不十分と
なって好ましくない。すなわち、主鎖の炭素数1000
個当りの該分岐の数が、上記の範囲をはずれる線状低密
度ポリエチレン樹脂を使った組成物を用いた場合、特に
長期耐溶剤性(例えば、耐燃料油性)を評価する際、引
張伸度の低下が大きいばかりでなく、これに耐熱性(具
体的には、100℃以上の雰囲気下における耐久性テス
ト)が加味された条件では、さらに物性の低下が起こっ
てくるが、いずれも組成物の不均一性によると考えられ
る。
【0033】本発明において(A)成分として使用され
る変性ポリエチレン系樹脂(すなわち、変性高密度ポリ
エチレン樹脂および変性線状低密度ポリエチレン樹脂
)は、前記の高密度ポリエチレン樹脂及び/又は線状
低密度ポリエチレン樹脂に後記の不飽和カルボン酸及び
/又はその誘導体をグラフトさせることによって得られ
るものである。このグラフト反応は、ラジカル開始剤の
存在で行われ、その際、グラフトされる高密度ポリエチ
レン樹脂及び線状低密度ポリエチレン樹脂とそれぞれ親
和性のある後記の合成樹脂やエストラマー(ゴム)を存
在させてもよい。この反応は、公知の方法、例えば、特
開昭62−10107号公報、同61−132345号
公報などに記載されている方法で行うことができる。
【0034】本発明においてグラフト処理に用いられる
不飽和カルボン酸及びその誘導体としては、一塩基性不
飽和カルボン酸及び二塩基性不飽和カルボン酸並びにこ
れらの金属塩,アミド,イミド,エステル及び無水物が
挙げられる。これらのうち、一塩基性不飽和カルボン酸
及びその誘導体としては、一般的には炭素数20個以下
のものが好ましく、炭素数15個以下のものがより好ま
しい。さらに、二塩基性不飽和カルボン酸及びその誘導
体としては、一般的には炭素数30個以下のものが好ま
しく、炭素数25個以下のものがより一層好ましい。こ
れらの不飽和カルボン酸及びその誘導体の代表例は、特
開昭62−10107号公報に記載されている。これら
の不飽和カルボン酸及びその誘導体のなかでも、アクリ
ル酸,メタクリル酸,マレイン酸及びその無水物、5−
ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸及びその無水物並
びにメタクリル酸グリシジルが好ましく、特に無水物マ
レイン酸及び5−ノルボルネン酸無水物が好適である。
【0035】グラフト変性に用いる不飽和カルボン酸及
びその誘導体の合計量は、グラフトされるポリエチレン
樹脂100重量部に対して、一般には0.01〜5.0重量
部であり、0.01〜3.0重量部が好ましく、特に0.02
〜2.0重量部が好適である。不飽和カルボン酸及びその
誘導体の割合がそれらの合計量として0.01重量部未満
では、グラフト変性が不十分となり、本発明の目的とす
る親和性又は接着性の点において問題がある。一方、5.
0重量部を超えると、得られるグラフト変性ポリエチレ
ン樹脂ポリエチレン樹脂がゲル化したり、着色や劣化な
どを招く恐れがあり、本発明の目的の性能の向上が認め
られなくなる。
【0036】さらに、ラジカル開始剤としては、通常そ
の1分半減期の分解温度が100℃以上のものを使用す
ることができ、103℃以上のものが望ましく、とりわ
け105℃以上のものが好適である。好適なラジカル開
始剤としては、過酸化ジクミル;過酸化ベンゾイル;過
酸化ジ−第三級−ブチル;2,5−ジメチル−2,5−
ジ(第三級−ブチルペルオキシ)ヘキサン;2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(第三級−ブチルペルオキシ)ヘキ
サン−3;過酸化ラウロイル;第三級−ブチルペルオキ
シベンゾエートなどの有機過酸化物が挙げられる。ラジ
カル開始剤の割合は、グラフトされるポリエチレン樹脂
100重量部に対して、通常0.001〜1.0重量部であ
り、0.005〜1.0重量部が望ましく、とりわけ0.00
5〜0.5重量部が好適である。ラジカル開始剤の割合が
0.001重量部未満では、グラフト変性の効果の発揮が
乏しく、グラフト変性を完全に行うために長時間を要す
るばかりでなく、未反応物が混在する結果となる。一
方、1.0重量部を超えると、過度の分解又は架橋反応を
起こすために好ましくない。
【0037】上記のグラフト反応の際に共存させ得るオ
レフィン系樹脂としては、高圧法低密度ポリエチレン樹
脂,エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−アクリ
ル酸共重合体,エチレン−メタクリル酸共重合体,エチ
レン−メチルアクリレート共重合体,エチレン−エチル
アクリレート共重合体,エチレン−ブチルアクリレート
共重合体,エチレン−メチルメタクリレート共重合体な
どのエチレンと他のビニルモノマーとの共重合体が挙げ
られる。また、エラストマーとしては、エチレン−プロ
ピレン共重合ゴム,エチレン−プロピレン−ジエン三元
共重合ゴム,エチレン−ブテン−1共重合ゴムなどのエ
チレン−α−オレフィン系共重合ゴム,ポリイソブチレ
ンゴム,ポリウレタンゴム,スチレン−ブタジエン共重
合ゴム,ポリブタジエンゴムなどの合成ゴム及び天然ゴ
ムが挙げられる。これらは、グラフトされるポリエチレ
ン樹脂中に、一般には10重量%以下、特に5.0重量%
以下の量で用いられるのが好ましい。高密度ポリエチレ
ン樹脂及び/又は線状低密度ポリエチレン樹脂の合計量
中に占めるオレフィン系樹脂及び/又はエラストマーの
割合が合計量として10重量%を超えると、高密度ポリ
エチレン樹脂及び/又は線状低密度ポリエチレン樹脂の
基本的特性を損なうことがある。
【0038】本発明に用いる変性ポリエチレン系樹脂
は、前記の高密度ポリエチレン及び/又は線状低密度ポ
リエチレン樹脂(場合により、合成樹脂及び/又はエラ
ストマーを含む)、不飽和カルボン酸及び/又はその誘
導体並びにラジカル開始剤を前記の割合の範囲内で混合
し、反応させることによって製造することができる。こ
の反応は、公知の方法、例えば、特開昭62−1010
7号公報及び同61−132345号公報などに記載さ
れている方法で行うことができる。
【0039】反応は、押出機,バンバリーミキサー,ニ
ーダーなどを用いて処理される高密度ポリエチレン樹脂
などを溶融状態で混練する方法、適当な溶媒に高密度ポ
リエチレン樹脂,線状低密度ポリエチレン樹脂などのポ
リマーを溶解して行なう溶液法、高密度ポリエチレン樹
脂などのポリマーの粒子を懸濁状態で行なうスラリー
法、あるいは気相グラフト法が挙げられる。
【0040】反応温度としては、高密度ポリエチレン樹
脂,線状低密度ポリエチレン樹脂などのポリマーの劣
化、不飽和カルボン酸やその誘導体の分解、使用するラ
ジカル開始剤の分解温度などを考慮して適宜選択される
が、前記の溶融状態で混練する方法を例にとると、通常
100〜350℃であり、150〜300℃が望まし
い。とりわけ180〜300℃が好適である。
【0041】もちろん、このようにして本発明の変性高
密度ポリエチレン樹脂及び変性線状低密度ポリエチレン
樹脂をそれぞれ製造するが、その性能を向上する目的
で、特開昭62−10107号公報に記載の方法のごと
くすでに公知の処理方法、例えばグラフト変性時あるい
はグラフト変性後にエポキシ化合物又はアミノ基もしく
は水酸基などを含む多官能性化合物で処理する方法、さ
らに加熱や洗浄などによって未反応モノマー(不飽和カ
ルボン酸やその誘導体)や副生する諸成分などを除去す
る方法を採用することができる。
【0042】本発明において、接着材層は、さらに
(B)成分として線状超低密度ポリエチレン樹脂を含む
ことを必要とする。この線状超低密度ポリエチレン樹脂
の製造方法は、広く知られているものであり、近年スラ
リー重合法の改良、あるいは気相重合法などによって工
業的に製造され、広く利用されているものである。
【0043】従って、従来知られているバナジウム触媒
系を用いて重合することによって得られる結晶化度が数
%乃至約30%の低結晶化度のエチレン−α−オレフィ
ンランダム共重合体(密度0.86〜0.91g/cm3
とは異なり、例えば特開昭57−68306号,同59
−23011号,同61−109805号各公報に記載
さているような立体規則性触媒(いわゆるチーグラー触
媒)を用いてスラリー法又は気相法で製造される線状超
低密度ポリエチレン樹脂である。
【0044】(B)成分の線状超低密度ポリエチレン樹
脂は、密度が0.890g/cm3 以上0.910g/cm
3 未満であって、MFRが0.1〜30g/10分であ
り、かつDSCによる融点が110〜125℃であり、
しかも主鎖の炭素数1000個当りの短鎖の分岐数が1
8〜60個の線状超低密度ポリエチレン樹脂である。
【0045】本発明において、該樹脂の密度が0.890
g/cm3未満では、得られる組成物の耐燃料油性の点
で問題がある。一方、0.910g/cm3 を超えると、
得られる組成物の耐衝撃性の点で不十分である。これら
のことから密度が0.892〜0.910g/cm3 のもの
が好ましい。また、該樹脂のMFRが0.1g/10分未
満では、成形性及び加工性の点で好ましくなく、30g
/10分を超えると、耐衝撃性の点で問題がある。これ
らのことから、MFRが0.1〜10g/10分が望まし
く、とりわけ0.2〜8.0g/10分が好適である。
【0046】さらに、DSC(約5mgのサンプルを秤
量し、これをDSC測定装置にセットし、200℃まで
室温より10℃/分の昇温速度で昇温した後、その温度
で5分間保持し、次いで10℃/分の降温速度で室温ま
で降温させ、さらに昇温速度で昇温した時の最大吸熱領
域のピークの温度をもって融点とする)で示される融点
は110〜125℃を有するものである。特に112〜
125℃のものが好ましい。融点が110℃よりも低い
と、得られる組成物の耐熱性の点で不十分であり、12
5℃よりも高いと、耐衝撃性の改良効果が乏しい。
【0047】また、該樹脂の主鎖の炭素数1000個当
りの短鎖の分岐数は18〜60個であり、18〜50個
が望ましく、とりわけ20〜50個が好適である。主鎖
の炭素数1000個当りの短鎖の分岐数が18個未満で
は、得られる多層積層体の耐衝撃性の点において問題が
あり、60個を超えると、耐燃料油性が大幅に劣る。こ
こで、短鎖とは、実質的に炭素数が1〜10個(好まし
くは、1〜6個)のアルキル基からなるものである。
【0048】加えて、耐衝撃性の改良効果の点から、該
ポリエチレン樹脂の初期の引張弾性率が2×103 kg
f/cm2 以下(好ましくは、1.5×103 kgf/c
2 以下)のものが好ましい。このようなポリエチレン
樹脂は、チーグラー系触媒を使ってエチレンと前記α−
オレフィンとを共重合させることによって得られるもの
である。
【0049】本発明において接着材層を構成する樹脂組
成物は、前記の(A)成分中の変性高密度ポリエチレン
及び/又は変性線状低密度ポリエチレン樹脂を0.1重量
%以上含むことを必要とする。この少なくとも一方の変
性ポリエチレン樹脂の含有量が、0.1重量%未満では、
本発明の目的とする前記樹脂材料や金属材料などとの親
和性又は接着性を満足する接着材を得ることができな
い。変性ポリエチレン樹脂の含有量は、1.0重量%以上
であることが好ましく、特に2.5重量%が好適である。
【0050】本発明において接着材層を構成する樹脂組
成物は、前記の(B)成分である線状超低密度ポリエチ
レン樹脂を5.0〜40重量%含むことが必要である。組
成物中の線状超低密度ポリエチレン樹脂の割合が5.0重
量%未満では、得られる積層体の耐衝撃性の点で劣り、
40重量%を超えると、耐燃料油性(とりわけ、40℃
における耐燃料油性)の点で著しく低下するために好ま
しくない。線状超低密度ポリエチレン樹脂の含有量は、
5.0〜38重量%が望ましく、とりわけ7.0〜38重量
%が好適である。
【0051】本発明において接着材層を構成する樹脂組
成物は、前記の(A)及び(B)成分の他に、未変性高
密度ポリエチレン系樹脂及び/又は未変性線状低密度ポ
リエチレン系樹脂を含んでいてもよい。すなわち、一般
に、ポリマー(本発明の場合では、高密度ポリエチレン
樹脂又は線状低密度ポリエチレン樹脂)にモノマー(本
発明の場合では、不飽和カルボン酸やその誘導体)をグ
ラフト変性する際、すべてのポリマーがグラフトするこ
とは難しく、グラフトしていないポリマーが一部分存在
する。本発明においては、グラフトしていない高密度ポ
リエチレン樹脂又は線状低密度ポリエチレン樹脂を分離
することなく、そのまま使用してもよい。また、グラフ
ト処理していない未変性の高密度ポリエチレン樹脂及び
/又は線状低密度ポリエチレン樹脂を配合してもよい。
【0052】未変性線状低密度ポリエチレン樹脂を添加
する場合には、その使用量は(A)成分中2.5〜75重
量%が好ましく、特に5.0〜60重量%が好適である。
未変性線状低密度ポリエチレン樹脂の組成割合が2.5重
量%未満では、全組成物における組成物の均一性が劣
る。一方、75重量%を超えると、耐熱性及び高温にお
ける長期的耐燃料油性が劣る。
【0053】未変性高密度ポリエチレン樹脂を添加する
場合、その使用量は(A)成分中99.9重量%以下が好
ましく、特に99.0重量%以下が好適である。未変性高
密度ポリエチレン樹脂の組成割合が99.9重量%を超え
ると、接着性が不十分となる。
【0054】本発明において接着材層を構成する樹脂組
成物は、全組成成分のうち、一部を予め混合し、残りの
組成成分を混合してもよく、全組成成分を同時に混合し
てもよい。いずれの場合でも、本発明における接着材中
に占めるグラフトしたモノマー(不飽和カルボン酸及び
/又はその誘導体)の割合は、それらの合計量として0.
001〜5.0重量%であり、0.01〜2.0重量%が望ま
しく、とりわけ0.02〜1.0重量%が好適である。接着
材中に占めるグラフトしたモノマーの割合がそれらの合
計量として0.001重量%未満では、本発明の種々の効
果を十分に発揮することができない。一方、5.0重量%
を超えたとしても、本発明の効果をさらに向上すること
ができない。
【0055】本発明において接着材層を構成する樹脂組
成物の組成は、上記の諸条件を満足するとともに、接着
材の密度が0.925g/cm3 以上となり、かつ20〜
25MHzの超音波を用いて測定した主材層と接着材層
との音響インタピーダンスの差が8.5×10-3g/cm
2 ・μsec以上となるように選定することが必要であ
る。接着材の密度は0.925g/cm3 以上が必要であ
り、特に0.926g/cm3 以上が望ましい。接着材の
密度が0.925g/cm3 未満では、長期耐溶剤性がよ
くない。
【0056】また、接着材層の音響インピーダンス〔以
下、「Z1 」という〕は、1.980×10-1g/cm2
・μsec以上であり、1.982×10-1g/cm2
μsec以上が望ましく、とりわけ1.984×10-1
/cm2 ・μsec以上が好適である。Z1 が1.980
×10-1g/cm2 ・μsec未満では、耐燃料油性及
び耐熱性などの点で不十分である。
【0057】一方、主材層の音響インピーダンス
(Z0 )は、特に規定するものではないが、20〜25
MHzの超音波を用いて測定して、約2.00×10-1
/cm2 ・μsec以上が好ましく、2.10×10-1
/cm2 ・μsec以上が望ましく、とりわけ2.22×
10-1g/cm2 ・μsec以上が好適である。
【0058】しかし、非破壊法で接着材層の存在の有無
を検知することができるためには、主材層と接着材層と
の音響インピーダンスの差|Z0 −Z1 |は、8.5×1
-3g/cm2 ・μsec以上であり、9.0×10-3
/cm2 ・μsec以上が望ましく、とりわけ9.5×1
-3g/cm2 ・μsec以上が好適である。すなわ
ち、例えば、Z0 が2.00×10-1g/cm2 ・μse
cの場合は、Z1 は1.915×10-1g/cm2・μs
ec以下となる。主材層と接着材層との音響インピーダ
ンスの差が8.5×10-3g/cm2 ・μsec未満であ
ると、接着材層の存否を非破壊状態で超音波検知するこ
とが不可能となる。
【0059】本発明の燃料油容器を製造するには、主材
とEVOH(バリヤー材)の間に接着材を介在させるよ
うにそれぞれを共押出する成形機を備え、かつ多層ダイ
(同心円状)を有する多層ブロー成形機を用いてブロー
成形する方法が代表的である。該ブロー成形法について
は、特開昭62−104707号公報、”ポリマーダイ
ジェスト”1988年3月号(第40巻,第3号,第3
3頁ないし第42頁)及び”プラスチックエージ”,1
989年3月号,第129頁ないし第136頁に詳細に
記載されている。
【0060】本発明の燃料油容器の構成としては、代表
的な構成例は特開昭64−38233号及び同64−3
8232号各公報に詳細に記載されている。主材層を
A、接着材層をB、EVOHをCとすると、A/B/
C,A/B/C/B,A/B/C/B/A,あるいはこ
れらの構成の繰り返しの構成や、さらにバリ層をDとす
ると、A層とB層との間、あるいはD/A/B/CやA
/B/C/B/DのごとくAやBの外側にD層を設けて
もよい。もちろん、これらの組み合わせ(たとえば、D
/A/D/B/C)でもよい。
【0061】また、本発明の燃料油容器を製造するに当
たり当然のことながら前記多層ブロー成形機を用いてブ
ロー成形する方法において、主材層,接着材層及びバリ
ヤー層に用いる樹脂はいずれも溶融する温度で実施する
必要があるが、非常に高い温度条件で実施すると、これ
らが熱分解することがある。従って、一般には、使用す
るEVOHの融点以上、すなわち、約170〜280
℃、好ましくは180℃〜260℃で実施すれば良い。
【0062】このようにして得られる本発明の燃料油容
器において、主材層,接着材層及びEVOH層の厚さ
は、要求性能や成形機械の性能上等から適宜選択される
が、一般的には接着材層及びEVOH層の厚さは、各々
数μm〜3mmであり、10μm〜2mmが好ましく、
とりわけ20μm〜1mmが好ましい。また、主材層の
厚さは、0.5〜10mmであり、とりわけ0.5〜7mm
が好ましい。
【0063】このようにして得られる燃料油容器を製造
する際に発生するバリは、粉砕機等で粉砕した後、EV
OHが凡そ100μm以下の大きさになるように、例え
ば押出機等により微細分化した後、主材に凡そ5〜50
%程混合して使用することが出来る。但し、この場合、
バリを使用しない場合と比較して得られる燃料油容器が
性能上及び長期耐久性の点で劣らない、即ち実用上問題
ないことが前もって確認されていなければならない。
【0064】本発明の燃料油容器を製造するにあたり、
構成成分である主材層に用いるポリエチレン系樹脂,接
着材層に用いる変性ポリエチレン系樹脂組成物及びEV
OHにそれぞれの樹脂の分野において一般に使用されて
いる熱,光(紫外線等)及び酸素に対する安定剤,可塑
剤,充填剤,帯電防止剤,顔料(着色剤)などの各種添
加剤を容器製造及び物性を損なわない範囲で配合しても
よい。
【0065】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明をさら
に具体的に説明する。なお、実施例及び比較例におい
て、密度はJIS K7112のA法にしたがって測定
した。また、音響インピーダンス(Z)はピエゾ素子を
振動板とした垂直探触子を装備した超音波厚さ計(日本
パナメトリックス社製、型式 5215改)を用い、得
られた各燃料油容器に超音波(周波数20MHz)を厚
さ方向に入射した際の音速(C)を求め、前記の密度
(ρ)と次式によって算出した。 Z=ρ×C
【0066】さらに、接着材の検知性の判定は、前記の
音響インピーダンスの測定に用いた装置を使用し、超音
波(周波数20MHz)を3種5層の燃料油容器(厚
さ;主材3mm、接着材層0.15mm、EVOH層0.1
0mm、接着材層0.15mm、主材層3mm)に入射
し、それぞれの界面で反射するパルス波を記録用ポラロ
イドカメラを装置した波形観写用オシロスコープにて出
力し、該カメラにてパルス波形を記録した。
【0067】この記録のモデルを図1に示す。図1は3
種5層の容器の外側より超音波を入射し、各界面での反
射パルスを観察用オシロスコープにて出力したパルス波
形を示す。より具体的に説明すると、縦軸は反射波の強
度、横軸は多層積層構成材の一方の表面からの厚み方向
の距離を示す。図1の左側から入力したパルスは、主材
層表面で「イ」で示す反射波強度ピークを示し、次にパ
ルスの一部は積層構成材壁の中に入り、ピーク「イ」と
ピーク「ロ」との間の距離に相当する主材層厚みを通過
し、接着材層表面(主材層との界面)でピーク「ロ」を
示す反射をする。本例(図)の場合、ピーク「イ」と
「ロ」が逆方向を示しているのは主材層の音響インピー
ダンス(Z0 )に対し接着材層のそれ(Z1 )の値が低
い(Z0 >Z1 )ことを示すもので、当然、Z1 >Z0
であれば同方向のピークを示す。次に、パルスの更に一
部は接着材層の厚み(ピーク「ロ」とピーク「ハ」との
間の距離)を通過後、接着材層とEVOH層との界面で
ピーク「ハ」を示す反射をする。EVOH層(ピーク
「ハ」とピーク「ニ」との距離)を通過後ピーク「ニ」
なる反射をする。
【0068】この測定方法をとる場合、主材層と接着材
層のピークとの差をh1 、また主材層とEVOH層のピ
ークとの差をh2 とし、h1 /h2 が0.095未満では
「検知性なし」とし、h1 /h2 が0.095以上では
「検知性あり」と判定した。この理由はh1 /h2 の値
が0.95未満では、ピーク「ロ」とノイズによる波形の
乱れの区別(識別)が極めて困難となることにある。
【0069】また、処理前の接着強度は得られた角形容
器の平面部より、幅が10mm、長さが150mmの切
片を切りとり、接着材とEVOH層間の接着強度をT型
剥離法にてテンション型引張試験機を用い、剥離速度が
50mm/分の条件で測定した。さらに同様に試片を切
り取り、各試片を110℃のオーブン中に72時間静置
した後、市販のレギュラーガソリンが85容量%及びメ
チルアルコールが15容量%からなる混合液中に40℃
において1500時間浸漬した。ついで、各試片を取り
出し、温度が23℃、相対湿度が50%の条件下で15
0時間保持し、処理後の接着強度を測定した。
【0070】なお、実施例及び比較例で接着材成分とし
て用いた各種変性ポリエチレン樹脂は、次の様にして作
成したものである。 変性高密度ポリエチレン樹脂(a) 密度が0.951g/cm3 であり、MFRが0.85g/
10分である高密度ポリエチレン樹脂〔以下「HDPE
(1)」と云う〕の粉末100重量部に0.01重量部の
2,5−ジメチル−2,5−第三級−ブチルペルオキシ
ヘキサンを添加し、2分間ヘンシェルミキサーを使って
ドライブレンドを行った。ついで、0.35重量部の無水
マレイン酸〔以下「MAH」と云う〕を加え、さらに2
分間ドライブレンドを行った。得られた混合物を樹脂温
度を255℃として押出機を用いて溶融混練しながらペ
レットを製造した。得られた変性高密度ポリエチレン樹
脂〔ペレット、以下「変性HDPE(a)」と云う〕の
グラフトしたMAH量は、0.32重量%であった。
【0071】変性高密度ポリエチレン樹脂(b) 変性HDPE(a)を製造する際に使ったHDPE
(1)のかわりに、密度が0.944g/cm3 であり、
かつMFRが0.40g/10分である高密度ポリエチレ
ン樹脂〔以下「HDPE(2)」という〕を用いたほか
は、変性HDPE(a)と同様にドライブレンド及び溶
融混練を行い、変性高密度ポリエチレン樹脂〔以下「変
性HDPE(b)」と云う〕を製造した。変性HDPE
(b)のグラフトしたMAH量は、0.31重量%であっ
た。
【0072】変性線状低密度ポリエチレン樹脂(c) 変性HDPE(a)を製造する際に使用したHDPE
(1)のかわりに、密度が0.924g/cm3 であり、
かつMFRが0.8g/10分である線状低密度ポリエチ
レン樹脂〔融点120℃、主鎖の炭素数1000個当た
りエチル基(分岐)の数〔以下、「分岐数」と云う〕1
0個、〔以下「LLDPE(3)」と云う〕を使ったほ
かは、変性HDPE(a)と同様にドライブレンド及び
溶融混練を行った。得られた変性線状低密度ポリエチレ
ン〔以下「変性LLDPE(c)」と云う〕のグラフト
したMAH量は、0.29重量%であった。
【0073】変性線状超低密度ポリエチレン樹脂(d) 変性HDPE(a)を製造する際に使用したHDPE
(1)のかわりに、密度が0.897g/cm3 であり、
かつMFRが1.8g/10分である線状超低密度ポリエ
チレン樹脂〔融点98℃、分岐数75個、以下「L−U
LDPE(4)」と云う〕を使い、かつ溶融混練を23
0℃に変えたほかは、変性HDPE(a)と同様にドラ
イブレンド及び溶融混練を行った。得られた変性線状超
低密度ポリエチレン樹脂〔以下「変性L−ULDPE
(d)」と云う〕のグラフトしたMAH量は、0.26g
/cm3 であった。
【0074】また、同様に使用した未変性線状超低密度
ポリエチレン(以下、L−ULDPEと略記する)の特
性は次のとおりである。 L−ULDPE(5) スラリー重合法で製造した密度0.905g/cm3 、M
FR1.02g/10分、融点120℃、分岐数30個の
未変性線状超低密度ポリエチレン樹脂
【0075】L−ULDPE(6) スラリー重合法で製造した密度0.899g/cm3 、M
FR0.93g/10分、融点114℃、分岐数44個の
未変性線状超低密度ポリエチレン樹脂
【0076】L−ULDPE(7) スラリー重合法で製造した密度0.907g/cm3 、M
FR9.0g/10分、融点121℃、分岐数23個の未
変性線状超低密度ポリエチレン樹脂
【0077】接着材の製造 表1に種類並びに配合量が示されている変性ポリエチレ
ン樹脂〔以下「g−PE」と云う〕、未変性ポリエチレ
ン樹脂〔以下「PE」と云う〕及び未変性線状超低密度
ポリエチレン樹脂〔L−ULDPE〕をあらかじめヘン
シェルミキサーを使用して5分間ドライブレンドを行っ
た。得られた各混合物を樹脂温度が215℃において押
出機(径50mm)を使って溶融しながら混練を行い、
ペレット(組成物)を製造した。得られた組成物(接着
材)の密度及び音響インピーダンスを測定した。それら
を表1及び表2に示す。得られた接着材の略称を表1及
び表2に示す。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】実施例1〜9及び比較例1〜7 主材として、ハイロードメルトインデックス(JIS−
K7210に従い第1表の条件が7で測定。以下「HL
MFR」という)が5.0g/10分であり、かつ密度が
0.945g/cm3 であり、しかも音響インピーダンス
が2.23×10 -1g/cm2 ・μsecである高密度ポ
リエチレン樹脂〔以下「HDPE(A)」と云う〕及び
バリヤー材としてのEVOHは、エチレン含有量29モ
ル%、MFR(210℃,2.16kg)が3.1g/10
分、融点が191℃のものを用いた。これらの主材,E
VOH及び表1,2に示されている接着材を用い、多層
の平均厚さが主材内外層3.0mm厚さ、接着材内外層0.
15mm厚さ、EVOH層0.10mm厚さになるように
220℃においてそれぞれ径90mm,40mm,30
mmの押出機を用いて共押出する成形機を備えた同心円
状の3種5層ダイを有する多層ブロー成形機を使用し、
内容量が45リットル、総重量が5.8kgの3種5層の
多層燃料油容器を製造した。
【0081】実施例10 実施例7で得られた多層燃料油容器をクラッシャーを使
って細粉し、さらにこのものを同軸2軸押出機を用いて
250℃の温度で混練しながら、ペレットを製造した。
得られたペレット中のEVOHの分散粒径を光学顕微鏡
を使用して観察したところ平均粒径は30μm(最大5
5μm)であった。該ペレット30重量%とHDPE
(A)70重量%からなるドライブレンド混合物を得
た。該混合物を実施例7の主材の代りに用い、実施例7
と同様の接着材,EVOHを用いて、同様に3種5層の
燃料油容器を製造した。得られた燃料油容器の初期接着
強度は剥離不能、接着強度保持率100%、音響インピ
ーダンスの差19.8×10-2g/cm2 ・μsec、h
1 /h2=0.12であり、性能・検知性ともにすぐれて
いた。
【0082】得られた容器の初期接着強度、接着強度保
持率、音響インピーダンスの差及び検知性を表3及び表
4に示す。
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【発明の効果】本発明の燃料油容器は、殊に燃料油に対
するバリヤー性に優れると共に、その接着材層の非破壊
検知を超音波反射法によって容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 3種5層の燃料油容器の一方の主材層側より
超音波を入射し、入射側3層の各界面での反射パルスを
波形観察用オシロスコープにて出力したパルス波形を示
す。
【符号の説明】
イ:主材層(入射側)表面ピーク ロ:主材層−接着材層界面のピーク ハ:接着材層−EVOH層界面のピーク ニ:EVOH層−接着材層(入射反対側)のピーク

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも接着材層を介して、外側にポ
    リエチレン系樹脂を主成分とする主材層及び内側にエチ
    レン酢酸ビニル共重合体けん化物層が積層されてなる多
    層構造の燃料油容器であり、該接着材層が、 (A)密度が0.930g/cm3 以上、主鎖の炭素数1
    000個当りの短鎖の分岐数が20個以下、メルトフロ
    ーレートが0.01g/10分以上である高密度ポリエチ
    レン樹脂、密度が0.910g/cm3 以上0.935g
    /cm3 未満、メルトフローレートが0.1〜50g/1
    0分、示差走査熱量計による融点が115〜130℃、
    主鎖の炭素数1000個当りの短鎖の分岐数が5〜30
    個である線状低密度ポリエチレン樹脂、前記高密度ポ
    リエチレン樹脂に不飽和カルボン酸及び/又はその誘
    導体をグラフトさせることによって得られる変性高密度
    ポリエチレン樹脂および前記線状低密度ポリエチレン
    樹脂に不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体をグラ
    フトさせることによって得られる変性線状低密度ポリエ
    チレン樹脂からなる群から選ばれた樹脂であって、変
    性高密度ポリエチレン樹脂及び/又は変性線状低密度
    ポリエチレン樹脂0.1重量%以上を含むポリエチレン
    樹脂60〜95重量%及び (B)密度が0.890g/cm3 以上0.910g/cm
    3 未満、主鎖の炭素数1000個当りの短鎖の分岐数が
    18〜60個、メルトフローレートが0.1〜30g/1
    0分、示差走査熱量計法による融点が110〜125℃
    である線状超低密度ポリエチレン樹脂40〜5重量%を
    含有し、密度が0.925g/cm3 以上であり、グラフ
    トした不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体の割合が
    0.001〜5.0重量%である樹脂組成物から成り、20
    〜25MHzの超音波を用いて測定した主材層と接着材
    層との音響インピーダンスの差が8.5×10-3g/cm
    2 ・μsec以上であることを特徴とする燃料油容器。
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