JP2517432B2 - オ―トフォ―カス装置 - Google Patents

オ―トフォ―カス装置

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JP2517432B2 JP2067521A JP6752190A JP2517432B2 JP 2517432 B2 JP2517432 B2 JP 2517432B2 JP 2067521 A JP2067521 A JP 2067521A JP 6752190 A JP6752190 A JP 6752190A JP 2517432 B2 JP2517432 B2 JP 2517432B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、ビデオカメラに用いられるオートフォーカ
ス装置に関する。
(ロ)従来の技術 ビデオカメラのオートフォーカス装置に於て、撮像素
子からの映像信号自体を焦点制御状態の評価に用いる方
法は、本質的にパララックスが存在せず、また被写界深
度が浅い場合や遠方の被写体に対しても、精度よく焦点
を合わせられるなど優れた点が多い。しかも、オートフ
ォーカス用の特別なセンサも不必要で機構的にも極めて
簡単である。
特開昭63-215268号公報(H04N 5/232)には、前述の
ごときオートフォーカス装置の一例が開示されている。
以下に、この従来技術の骨子を第2図、第3図を参照に
説明する。第2図は前記従来技術に関わるオートフォー
カス回路の全体の回路ブロック図である。レンズ(1)
によって結像された画像は、撮像素子を含む撮像回路
(4)によって映像信号となり、この中の輝度信号が焦
点評価値発生回路(5)に入力される。
この焦点評価値発生回路(5)は、例えば第3図に示
すように構成される。
輝度信号は、高域通過フィルタ(HPF)(5c)を通過
して高域成分のみが分離され、次段の検波回路(5d)に
て振幅検波される。この検波出力は、A/D変換回路(5
e)にてデジタル値に変換され、ゲート回路(5f)で画
面中央部に設定されたフォーカスエリアの信号だけが抜
き取られて、積算回路(5g)でフィールド毎に積分さ
れ、現フィールドの焦点評価値がえられる。このとき、
輝度信号より同期分離回路(5a)によって分離された垂
直及び水平同期信号は、フォーカスエリアを設定するた
めにゲート制御回路(5b)に入力される。ゲート制御回
路(5b)では、垂直、水平同期信号及び固定の発振器出
力に基いて、画面中央部分に長方形のフォーカスエリア
を設定し、このエリアの範囲のみの輝度信号の通過を許
容するゲート開閉信号をゲート回路(5c)に供給してい
る。
前述のように構成された焦点評価値発生回路(5)は
常時1フィールド分の焦点評価値を出力する。
合焦動作開始直後に、最初の焦点評価値は最大値メモ
リ(6)と初期値メモリ(7)に保持される。その後、
フォーカスモータ制御回路(10)は、ステッピングモー
タであるフォーカスモータ(3)を予め決められた方向
に回転させて、受光レンズ(1)を支持するフォーカス
リング(2)を回動させて、受光レンズ(1)を光軸方
向に変位させ、第2比較器(9)出力を監視する。第2
比較器(9)は、フォーカスモータ駆動後の焦点評価値
と初期値メモリ(7)に保持されている初期評価値を比
較し、その大小を出力する。
フォーカスモータ制御回路(10)は、第2比較器
(9)が大または小という出力を発するまで、最初の方
向にフォーカスモータ(3)を回転せしめるべくフォー
カスモータ駆動回路(31)を制御して、現在の焦点評価
値が初期評価値に比べ大であるという出力がなされた場
合にはそのままの回転方向を保持し、現在の評価値が初
期評価値よりも小さいと判断された場合には、フォーカ
スモータの回転方向を逆にして、以後、第1比較器
(8)出力を監視する。
第1比較器(8)は、最大値メモリ(6)に保持され
ている今までの最大の焦点評価値と現在の評価値を比較
し、現在の焦点評価値が最大値メモリ(6)の内容に比
べて大きい(第1モード)、予め設定した第一の闘値以
上に減少した(第2モード)の2通りの比較信号(S1)
(S2)を出力する。ここで最大値メモリ(6)は第1比
較器(8)の出力に基づいて、現在の評価値が最大値メ
モリ(6)の内容よりも大きい場合には、その値が更新
され、常に現在までの焦点評価値の最大値が保持され
る。
(13)はレンズ(1)を支持するフォーカスリング
(2)の位置を指示し、モータ位置検出回路(30)にて
検出されるフォーカスリング位置信号を受けて、フォー
カスリング位置をレンズ位置として記憶する位置メモリ
であり、最大値メモリ(6)と同様に、第1比較器
(8)出力に基づいて最大評価値となった場合のフォー
カスリング位置を常時保持するように更新される。
尚、前記モータ位置検出回路(30)は、具体的には、
合焦動作の開始時点でリセットされ、ステッピングモー
タであるフォーカスモータ(3)のステップ量を、近点
方向に正、遠点方向に負としてカウントアップあるいは
ダウンするアップダウンカウンタで構成され、フォーカ
スリング位置信号はこのカウント値となる。
フォーカスモータ制御回路(10)は、第2比較器
(9)出力に基づいて決定された方向にフォーカスモー
タ(3)を回転させながら、第1比較器(8)出力を監
視し、焦点評価値が最大評価値に比べて予め設定された
第1の闘値(M)より小さいという第2モードが指示さ
れると同時にフォーカスモータ(3)は逆転される。
このフォーカスモータ(3)の逆転により、受光レン
ズ(1)の移動方向は、例えば撮像素子に接近する方向
から離れる方向へ、あるいはその逆に離れる方向から接
近する方向に変わる。
この逆転後、位置メモリ(13)の内容と、現在のリン
グ位置とが第3比較器(14)にて比較され、一致したと
き、即ちフォーカスリング(2)つまりレンズ(1)が
焦点評価値が最大となる位置に戻ったときに、フォーカ
スモータ(3)を停止させるようにフォーカスモータ制
御回路(10)は機能する。同時にフォーカスモータ制御
回路(10)はレンズ停止信号(LS)を出力する。
上述の所謂山登り合焦動作のレンズ位置の変化は、第
4図に示す。
(11)はフォーカスモータ制御回路(10)による合焦
動作が終了して、レンズ停止信号(LS)が発せられると
同時に、その時点での焦点評価値が保持される第4メモ
リであり、後段の第4比較器(12)でこの第4メモリ
(11)の保持内容は現在の焦点評価値と比較され、現在
の焦点評価値が第4メモリ(11)の内容に比べ、予め設
定された第2の闘値以上に小さくなったときに、被写体
が変化したと判断され、被写体変化信号が出力される。
フォーカスモータ制御回路(10)はこの信号を受け取る
と、再び山登り合焦動作をやり直して被写体の変化に追
随する。
このオートフォーカスシステムは、合焦精度、広範囲
な被写体への対応性に優れているが、合焦時においても
輝度信号に高域成分が生じにくい被写体、例えば模様の
ない壁等の撮影には弱い。
即ち、このような被写体の合焦動作中には、得られた
評価値の最大値から第1の闘値以上に評価値が落ち込む
状況が生じず、いつまでもこの最大値をとるレンズ位置
が合焦位置であるとの判定ができず、レンズは無限遠点
〜近点間の全領域を変位続けて、モータは停止できなく
なる。
このような状況が生じることを防止するために最大値
から第1の闘値以上に評価値が落ち込む事が無くとも、
レンズが無限遠点〜近点間の全領域を1回走査すれば、
無条件にレンズを最大値を取る位置にもどすか、あるい
は合焦動作を開始した初期位置に戻すことによりモータ
を停止させることが可能となる。この場合、合焦動作自
体の信頼性よりも、モータの停止を重視したことにな
り、最終的なレンズ位置が合焦点である確率は、コント
ラストが十分に高い通常の被写体に比べ著しく低いが、
これはやむを得ないことである。
(ハ)発明が解決しようとする課題 前述のように、合焦時においても輝度信号に高域成分
が生じにくい被写体の撮影時に、合焦動作完了後のレン
ズ停止位置とは大きく離れた距離に十分に大きなコント
ラストを有する被写体が、フォーカスエリア内に進入し
ても、ボケが大きすぎて評価値に第2の闘値を越える程
の変化が得られず、新しい被写体に対する合焦動作が再
開されないという問題が生じる。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は、画面内に設定された領域内の輝度信号の高
域成分の量を焦点評価値として取り出し、該焦点評価値
が極大となる様に、撮像系を駆動することで合焦動作を
行うオートフォーカス装置であって、前記領域内の輝度
差を検出し、合焦動作終了後に輝度差に所定の変化が生
じた場合に合焦動作を再開することを特徴とする。更
に、この輝度差の変化の判定にファジィ推論を用いるこ
とを特徴とする。
(ホ)作用 本発明は、上述の様に構成したので、合焦動作の再開
の判断を、焦点評価値だけでなく、輝度差も用いること
になり、模様のない壁等の撮影時にも被写体の変化を迅
速に見つけて、合焦動作の再開が可能となる。
(ヘ)実施例 以下、図面に従い本発明の実施例について説明する。
第1図は本実施例の回路ブロック図である。尚、第1
図において、従来技術の第2図、第3図と同一部分には
同一符号を付して説明を省略する。
撮像回路(4)から出力された映像信号中の輝度信号
は、焦点評価値発生回路(50)に入力される。
焦点評価値発生回路(50)は、第5図に示す様にカッ
トオフ周波数が、200KHzと600KHzと異なる2種類のHPF
(5c)(50c)、これらのHPF(50c)出力をフィールド
毎に選択して出力する切換回路(5h)、切換回路(5h)
出力を振幅検波する検波回路(5d)、この検波出力をデ
ィジタル値に変換するA/D変換器(5e)、輝度信号より
同期信号を分離する同期分離回路(5a)、分離された同
期信号及び固定の発振器出力に基づいて、第6図に示す
様に画面中央部に設定された比較的面積の小さな第1エ
リア(A)内に対応する輝度信号部分のA/D変換値の通
過のみを許容する第1ゲート開閉信号をゲート回路(5
f)に、また第1エリア(A)を含み、このエリアより
面積の大きな第2エリア(B)内に対応する輝度信号部
分のA/D変換値の通過のみを許容する第2ゲート開閉信
号をゲート回路(50f)に供給するゲート制御回路(50
b)、ゲート回路(5f)(50f)から出力される各エリア
内の輝度信号の高域成分のディジタル値を1フィールド
にわたって加算して結果的にディジタル積分を為し、こ
の積分値を1フィールド毎に夫々第1及び第2焦点評価
値(Va)(Vb)として出力し、且つ1フィールド毎にリ
セットされる積算回路(5g)(50g)により構成され
る。
ここで、切換回路(5h)は、同期分離回路(5a)出力
にて1フィールド毎にHPF(5c)(50c)出力の一方を交
互に選択するため、HPF(5c)が選択されているフィー
ルドでは、積算回路(5g)より第1エリア(A)内の輝
度信号のHPF(5c)のカットオフ周波数である200KHz以
上の高域成分の1フィールド分のディジタル積分値(V
1)が第1焦点評価値(Va)として出力され、同時に積
算回路(50g)より第2エリア(B)内の輝度信号の同
じく200KHz以上の高域成分の1フィールド分のディジタ
ル積分値(V1′)が第2焦点評価値(Vb)とし出力され
る。また、次のフィールドでは、第1焦点評価値(Va)
は第1エリア(A)内の輝度信号のHPF(50c)のカット
オフ周波数である600KHz以上の高域成分の1フィールド
分のディジタル積分値(V2)、第2焦点評価値(Vb)
は、同じく600KHz以上の高域成分のディジタル積分値
(V2′)となり、以後、同様の繰り返しとなる。
この様にして得られた第1及び第2焦点評価値(Va)
(Vb)は夫々分離回路(51)(52)に入力される。分離
回路(51)(52)は、共に切換回路(5h)での切換動作
を1フィールド毎に切換えるために、同期分離回路(5
a)から発せられ、垂直同期信号を基に作成される切換
制御信号(SC)により分離タイミングが制御され、分離
回路(51)は、第1焦点評価値(Va)を各HPFを用いた
積分値(V1)(V1′)に分離し、夫々を評価値(V1)
(V1′)として出力する。同様に、分離回路(52)は第
2焦点評価値(Vb)を各HPFを用いた積分値(V2)(V
2′)に分離し、夫々を評価値(V2)(V2′)として出
力する。従って、評価値(V1)(V1′)(V2)(V2′)
はいずれも2フィールド毎に更新されることになる。
次に評価値(V1)(V2)は、夫々初期値メモリ(7)
(57)、減算回路(70)(80)、メモリ(24)(58)、
相対比算出回路(25)(59)及び切換回路(20)に入力
される。一方、評価値(V1′)(V2′)は、夫々相対比
算出回路(25)(59)に入力される。
初期値メモリ(7)(57)は、合焦動作を開始させる
ために、先ずフォーカスモータ(3)の予め決められた
初期方向への回転を開始させる時点での評価値(V1)
(V2)を保持する働きを為し、モータ(3)が前記初期
方向に回転してレンズ(1)が変位している間に、モー
タ起動後に2フィールドが経過した時点で評価値(V1)
(V2)が更新されるので、後段の減算回路(70)(80)
で、この新しい評価値から初期値メモリ(7)(57)の
内容を減算して得られる値を、評価値(V1)(V2)の変
化量(ΔV1)(ΔV2)として、フォーカスモータ制御回
路(100)に出力する。
メモリ(24)(58)はモータ(3)起動後に得られる
評価値(V1)(V2)を2フィールド間保持して、後段の
相対比算出回路(25)(59)に入力するものである。
相対比算出回路(25)(59)は、第10図に示す様に割
算器(61)、メモリ(62)、減算器(63)にて構成さ
れ、割算器(61)では評価値(V1′)(V2′)が更新さ
れる毎に、メモリ(24)(58)に保持されている最新の
評価値(V1)(V2)との比、V1′/V1、V2′/V2を相対比
(r1)(r2)として算出する。
ここで、相対比(r1)は、HPF(5c)を用いた時の1
フィールド分の積分値(V1)と、HPF(50c)を用いた時
の積分値(V1′)との比であり、被写体を同一とした時
の両積分値とフォーカスリング位置(レンズ位置)との
関係は第7図の様になる。即ちカットオフ周波数の高い
HPF(50c)での積分値は急峻な山となり、カットオフ周
波数の低いHPF(5c)での積分値は緩やかな山となる。
そこでこの相対比と被写体のボケ度合(合焦時のレンズ
位置よりの移動量あるいはズレ量)との関係をグラフに
示すと、第8図に示す様な単調減少特性曲線となる。
これは、前記相対比なる状態量は、焦点評価値と同じ
様に被写体の合焦状態(ボケ度合)を表現できる関数値
であり、比率で表現されているため一種の正規化された
状態量であり、被写体のおかれている環境の影響をあま
り受けにくい性質を有している。例えば、被写体の照度
が変化した場合に、焦点評価値の絶対値は変化するが、
相対比としては大きな変化はない。通常、上記の性質は
被写体の種類を問わぬものである故に、この相対比をボ
ケ度合のパラメータとして使用することが可能となる。
この第8図の単調減少特性曲線をレンズ位置、即にフォ
ーカスリング位置に対応させると、第9図の一点鎖線の
様に合焦位置を頂点として近点及び∞点側に略直線状に
変化する特性図が得られる。
割算器(61)にて得られた相対比(r1)(r2)は、メ
モリ(62)及び減算器(63)に入力される。メモリ(6
2)は入力された相対比を2フィールド間保持して遅延
させて減算器(63)に供給する働きを為し、減算器(6
3)では、割算器(61)より得られる最新の相対比から
メモリ(62)に保持されている前回、即ち2フィールド
前の相対比を減算し、この減算値を相対比(r2)(r2)
の変化分(Δr1)(Δr2)としてフォーカスモータ制御
回路(100)に出力する。尚、この変化分(Δr1)(Δr
2)は、モータの初期回転方向が合焦方向とは反対であ
る場合には、負の値となり得ることは言うまでもない。
切換回路(20)は、フォーカスモータ制御回路(10
0)から出力されるエリア切換信号(Sa)によって、合
焦動作で使用するエリアを選択して両焦点評価値(V1)
(V2)の一方を選択する。
切換回路(20)にて選択された焦点評価値は、最大値
メモリ(6)及び第1比較器(8)に供給され、従来例
と同様に、山登り制御を実行するための信号をフォーカ
スレンズ制御回路(100)に供給する尚、位置メモリ(1
3)及び第3比較器(14)は従来例の第2図と全く同一
の動作を為す。
但し、切換回路(20)から得られる焦点評価値はいず
れも2フィールド毎に更新されるものであり山登り動作
のための第1比較器(8)の比較動作等は全て2フィー
ルド毎に為される。
ズーム位置検出部(64)は、本ビデオカメラに装着さ
れている周知のズーム用レンズを有するズーム機構の広
角乃至望遠のズーム領域に応じて、現在のレンズの焦点
距離(Z)を示す信号を制御回路(100)に出力する。
変化量検出回路(81)は、評価値(V1)(V2)に関し
て、合焦動作終了後の変化量を検出する働きをなし、具
体的には第22図に示すように、第4及び第5メモリ(8
2)(83)、減算器(84)(85)、及び選択回路(86)
を備えている。第4メモリ(82)は、フォーカスモータ
制御回路(100)からレンズ停止信号(LS)が発せられ
た時、即ち合焦動作終了直後の評価値(V1)を(W1)と
して記憶する。同様に第5メモリ(82)は、レンズ停止
信号(LS)が発せれらた時の評価値(V2)を(W2)とし
て記憶する。減算器(84)は、評価値(V1)と第4メモ
リ(82)の保持データ(W1)を入力とし、V1−W1の減算
値を合焦動作終了直後からの評価値(V1)の変化量(Δ
W1)として、後段の選択回路(86)に出力する。同様
に、減算器(85)は、評価値(V2)と第4メモリ(83)
の保持データ(W2)を入力とし、V2−W2の減算値を合焦
動作終了直後からの評価値(V2)の変化量(ΔW2)とし
て、後段の選択回路(86)に出力する。尚、評価値(V
1)(V2)はいずれもモータ停止後も2フィールド毎に
更新されるので、変化量(ΔW1)(ΔW2)も2フィール
ド毎に変化する。選択回路(86)は、フォーカスモータ
制御回路(100)から切換回路(20)に発せられたエリ
ア切換信号(Sa)に応じ、変化量(ΔWk)(k=1or2)
のいずれか一方を選択してフォーカスモータ制御回路
(100)に出力するものである。従って、合焦動作中に
フォーカスエリアとして第1エリア(A)が選択されて
いたならば、変化量(ΔW1)が、第2エリア(B)が選
択されていたならば、変化量(ΔW2)が選択される。
平均輝度検出回路(65)は、第11図に示す様に、検波
回路(65a)、A/D変換回路(65b)及び積算回路(65c)
にて構成され、画面全体に対応する輝度信号を検波回路
(65a)にて振幅検波し、この検波出力をA/D変換回路
(65b)にて逐一A/D変換した後に、積算回路(65c)に
て1フィールド分のA/D変換データを全て積算して、デ
ィジタル積分し、この積分値を画面全体の平均輝度(IR
S)として制御回路(100)に出力する。
コントラスト検出回路(66)は、第13図の如く構成さ
れて、第1エリア(A)内の水平方向のコントラスト、
即ち輝度差を検出するものである。ここで、このコント
ラスト検出回路(66)の動作について説明する。先ず、
コントラストを検出するために、第12図に示す様に第1
エリア(A)を垂直及び水平方向に4×4で配列された
同一面積の16個の小領域(Nij)(i,j=1〜4)に細分
化し、分離回路(67)にて輝度信号を各小領域毎に分離
し、小領域毎に用意された16個のディジタル積分器(Ki
j)(i,j=1〜4)に出力する。
ディジタル積分器は、いずれも第11図に示した平均輝
度検出回路(65)と全く同一の構成を有しており、各小
領域に該当する輝度信号がディジタル積分されて、積分
値(Fij)とて導出される。これらの積分値(Fij)は、
水平方向に並ぶ小領域の4個を1組として、Max-Min算
出回路(Li)(i=1〜4)に入力される。即ち、積分
値(Fij)(j=1〜4)は、Max-Min算出回路(L1)に
以下、同様に積分値(F2j)(F3j)(F4j)は夫々Max-M
in算出回路(L2)(L3)(L4)に入力される。
Max-Min算出回路(Li)は、水平方向に並ぶ小領域の
4個の積分値の中の最大値と最小値を選択し、(最大値
−最小値)の減算を為して、この減算値(Gi)を後段の
最大値検出回路(68)に出力する。
最大値検出回路(68)は4行分の減算値(Gi)の中の
最大のものを取り出す働きを為し、この最大値をコント
ラスト(ΔE1)として出力する。従って、結局、コント
ラスト(ΔE1)は、1フィールド分についての第1エリ
ア(A)の水平方向の輝度差が最も大きい行の輝度差自
体のディジタル値に相当することになる。
こうして得られたコントラスト(ΔE1)は、変化量検
出回路(87)に供給されて、合焦動作終了直後のコント
ラストからのコントラストの変化量を算出する。即ち、
第23図に示す様にメモリ(88)にてレンズ停止信号(L
S)が発せられた時のコントラスト(ΔE1)の値を(E
E)として記憶し、これ以後に1フィールド毎に得られ
るコントラスト(ΔE1)との間でΔ(ΔE1)=ΔE1−EE
の算出が為され、このΔ(ΔE1)が第1エリア(A)内
の輝度のコントラストの合焦動作終了時からの変化量と
して制御回路(100)に出力される。
フォーカスモータ制御回路(100)は、第1比較器
(8)及び第3比較器(14)出力に基づいて、従来例と
同様に山登りの合焦動作を実行する。また、減算回路
(70)(80)からの出力、即ち、評価値(V1)(V2)の
初期値からの変化量(ΔV1)(ΔV2)、相対比算出回路
(25)(59)からの出力、即ち第1エリア(A)につい
ての評価値(V1)、各エリアの相対比(r1)(r2)の初
期値からの変化分(Δr1)(Δr2)、コントラスト検出
回路(66)からの出力、即ち第1エリア(A)内の輝度
のコントラスト(ΔE1)の5種類のデータに基づいて合
焦点の方向をファジィ推論にて決定すると共に、分離回
路(51)から出力される評価値(V1)、平均輝度検出回
路(65)からの出力、即ち画面全体の平均輝度(IR
S)、ズーム位置検出回路(64)からの出力、即ち現在
の焦点距離(Z)及びコントラスト(ΔE1)の4種類の
データに基づいてエリアの選択をファジィ推論にて実行
している。更に、コントラストの変化量(Δ(ΔE
1))、焦点距離(Z)及びフォーカスエリアの合焦後
の焦点評価値の変化量(Wk)(但し、k=1あるいは
2)の3種類のデータに基づいて被写体変化の確認及び
これに伴うフォーカスモータの再起動決定をファジィ推
論にて実行している。
次に上述のファジィ推論による方向制御、エリア選択
及び再起動決定のための処理について詳述する。
先ず方向判別処理は、第20図の如きフローチャートに
より実行され、この時に使用されるファジィ推論は、評
価値(V1)、変化量(ΔV1)(ΔV2)変化分(Δr1)及
びコントラスト(ΔE1)を入力変数とし、結論部として
0乃至1の値をとり、大なる時に合焦点の方向を現在の
レンズの進行方向とし、小なる時に逆方向とするパラメ
ータ(di)としている。
ここでルールは、 [ルール(1)] 「ifΔV1が大きいandΔr1が大きいthen d1=1.0」 [ルール(2)] 「ifΔV1が大きいandΔr1が大きくないthen d2=0.7」 [ルール(3)] 「if V1が小さいandΔV2が小さいandΔE1が小さいthen
d3=0.2」 と設定されている。
次に前記各ルールについて説明する。
[ルール(1)]は、第14図(a)(b)の如きメン
バーシップ関数で定義されている。第14図(a)は「Δ
V1が大きい」というルール(1)の条件(1)のメンバ
ーシップ値を示し、入力変数である変化量(ΔV1)に対
するメンバーシップ関数であり、変化量(ΔV1)が大き
くなるにつれてメンバーシップ値(u11)が大きくなる
単調増加直線を含む関数であり、この関数より変化量
(ΔV1)に応じたメンバーシップ値(u11)が求まる。
第14図(b)は「Δr1が大きい」というルール(1の
条件(2)のメンバーシップ値を示し、入力変数である
変化分(Δr1)に対するメンバーシップ関数であり、変
化分(Δr1)が大きくなるにつれてメンバーシップ値
(u12)が大きくなる単調増加直線を含む関数であり、
この関数より変化分(Δr1)に応じたメンバーシップ値
(u12)が求まる。
ルール(1)は、第1エリア(A)内の焦点評価値及
び相対比が共に増加した場合を考慮したもので、この場
合には、現在のレンズ(1)の移動方向に合焦点がある
可能性が高いので、第1エリア(A)を選択する様に、
結論部(d1)はd1=1と設定されている。
[ルール(2)]は、第15図(a)(b)の如きメン
バーシップ関数で定義されている。第15図(a)は「Δ
V1は大きい」というルール(2)の条件(1)のメバー
シップ値を示し、入力変数である変化量(ΔV1)に対す
るメンバーシップ関数であり、これよりメンバーシップ
値(u21)が求まる。
第15図(b)は「Δr1が大きくない」というルール
(2)の条件(2)のメンバーシップ値を示し、変化分
(Δr1)が大きくなるにつれてメンバーシップ値(u2
2)が小さくなる単調減少直線を含む関数であり、この
関数より変化分(Δr1)に応じたメンバーシップ値(u2
2)が求まる。
ルール(2)は焦点評価値と相対比の変動傾向が異な
る場合で、合焦点が現在のレンズ移動方向とは反対方向
にある可能性もあるとして、結論部(d2)はd1よりも若
干小さいd2=0.7に設定されている。
[ルール(3)]は、第16図(a)(b)(c)の如
きメンバーシップ関数で定義されている。第16図(a)
は「V1が小さい」というルール(3)の条件(1)のメ
ンバーシップ値を示し、評価値(V1)が大きくなるにつ
れてメンバーシップ値(u31)が小さくなる単調減少直
線を含む関数であり、この関数より評価値(V1)に応じ
たメンバーシップ値(u31)が求まる。
第16図(b)は「Δr2が小さい」というルール(3)
の条件(2)のメンバーシップ値を示し、変化量(ΔV
2)が大きくなるにつれてメンバーシップ値(u32)が小
さくなる単調減少直線を含む関数であり、この関数より
変化量(ΔV2)に応じたメンバーシップ値(u32)が求
まる。
第16図(c)は「ΔE1が小さい」というルール(3)
の条件(3)のメンバーシップ値を示し、コントラスト
(ΔE1)が大きくなるにつれてメンバーシップ値(u3
3)ガ小さくなる単調減少直線を含む関数であり、この
関数よりコントラスト(ΔE1)に応じたメンバーシップ
値(u33)が求まる。
ルール(3)は、第1エリア(A)で焦点評価値が低
くて変化を取り出せない場合を考慮し、この時、第1エ
リア(A)のコントラストが小さければ第1エリア
(A)に合焦の対象となる被写体が存在しないものとし
て、第2エリア(B)の焦点評価値の変化で方向を決め
ることとし、この第2エリア(B)での焦点評価値の変
化量が負の場合に、合焦点が現在のレンズの移動方向と
は反対方向にある可能性が高いとして、レンズ移動方向
を反転させ易くするために、結論部(d3)はd3=0.2と
低く設定されている。
上述の各ルールより方向判別のパラメータ(D)を算
出して、最終的にこのパラメータより方向を決定する方
向判別処理について第20図のフローチャートを用いて説
明する。
STEP(100)にて各メンバーシップ値(uij)(i,j:整
数)が各入力変数に応じて求まると、次にSTEP(101)
にて各ルールについての各メンバーシップ値の最小のも
のが、各ルールの成立度(Ui)として算出される。例え
ば、ルール(1)については、第14図によりu11>u12で
あるため成立度(U1)はU1=u12となり、ルール(2)
については第15図より、u21>u22となるので、成立度
(U2)はU2=u22となり、更にルール(3)について
は、第15よりu31<u33<u32となるので成立度(U3)はU
3=u31となる。
こうして得られた各ルールの成立度(Ui)を基に、ST
EP(102)にて方向判別用のパラメータ(D)が次式 により算出される。この式(1)は各ルールの成立度で
各結論部を加重平均するこを意味している。
STEP(103)では得られたパラメータ(D)により方
向を決定し、具体的にはD≧0.5ならば現在のレンズ移
動方向に合焦位置があるので現行の方向を維持させる様
にモータ(3)の駆動を制御する制御指令を発し、D<
0.5ならば現在の方向とは逆方向に合焦位置があるの
で、直ちにモータ(3)を反転させる制御指令をフォー
カスモータ駆動回路(31)に発する。この様にして、5
つの要因を考慮した上で、高精度な合焦点の方向判別が
為され、この判別方向にモータ(3)を回転させてレン
ズを移動させつつ前述の山登り合焦動作が実行される。
次にエリア選択処理は、第21図の如きフローチャート
により実行され、この時に使用されるファジィ推論は、
焦点評価値(V1)、コントラスト(ΔE1)、焦点距離
(Z)及び平均輝度(IRS)を入力変数とし、結論部と
して0乃至1の値をとり、小なる時に第1エリア
(A)、大なる時に第2エリア(B)を使用することを
意味するメンバーシップ値(ai)を設定している。
ここでルールは、 [ルール(4)] 「if(V1)が大きいthen a4=0.0」 [ルール(5)] 「if(V1)が中くらいand(IRS)が小さいthen a5=0.
8」 [ルール(6)] 「if(V1)が小さいand(ΔE1)が大きいand(Z)が小
さくないthen a6=0.3」 次に前記各ルールについて説明する。
[ルール(4)]は第17図の如きメンバーシップ関数
で定義され、この第17図は、「V1が大きい」というルー
ル(4)の条件(1)のメンバーシップ値を示し、焦点
評価値(V1)に対するメンバーシップ関数であり、評価
値(V1)が大きくなるにつれてメンバーシップ値(u4
1)が大きくなる単調増加直線を含む関数であり、この
関数より評価値(V1)に応じたメンバーシップ値(u4
1)が求まる。
ルール(4)は、焦点評価値(V1)が大きい場合に
は、第1エリア(A)に被写体が存在するものとしてエ
リア(A)を優先させるために、結論部(a4)はa4=0.
0に設定される。
[ルール(5)]は、第18図(a)(b)の如きメン
バーシップ関数で定義されている。第18図(a)は
「(V1)が中くらい」というルール(5)の条件(1)
のメンバーシップ値を示し、評価値(V1)が所定値でメ
ンバーシップ値が最大となる山型の関数であり、この関
数より評価値(V1)に応じたメンバーシップ値(u51)
が求まる。
第18図(b)は「(IRS)が小さい」というルール
(5)の条件(2)のメンバーシップ値を示し、平均輝
度(IRS)が大きくなるにつれてメンバーシップ値(u5
2)が小さくなる単調減少直線を含む関数であり、この
関数より平均輝度(IRS)に応じたメンバーシップ値(u
52)が求まる。
ルール(5)は、第1エリア(A)での焦点評価値
(V1)が余り大きくなく、且つ画面の平均輝度が暗い場
合を考慮し、この時映像信号のS/N比が悪く焦点評価値
の信頼性が低いので、より多くの情報を取り込むため
に、フォーカスエリアとして第2エリア(B)が優先さ
れ易い様に、結論部(a5)はa5=0.8に設定されてい
る。
[ルール(6)]は、第19図(a)(b)(c)の如
きメンバーシップ関数で定義され、第19図(a)は
「(V1)が小さい」というルール(6)の条件(1)の
メンバーシップ値を示し、評価値(V1)が大きくなるに
つれてメンバーシップ値が減少する単調減少直線を含む
関数であり、この関数より評価値(V1)に応じたメンバ
ーシップ値(u61)が求まる。
第19図(b)は「(ΔE1)が大きい」というルール
(6)の条件(2)のメンバーシップ値を示し、コント
ラスト(ΔE1)が大きくなるにつれてメンバーシップ値
(u62)が大きくなる単調増加直線を含む関数であり、
この関数よりコントラスト(ΔE1)に応じたメンバーシ
ップ値(u62)が求まる。
第19図(c)は、「(Z)が小さくない」というルー
ル(6)の条件(3)のメンバーシップ値を示し、焦点
距離(Z)が大きくなるにつれてメンバーシップ値(u6
3)が大きくなる単調増加直線を含む関数であり、この
関数より焦点距離(Z)に応じたメンバーシップ値(u6
3)が求まる。
ルール(6)は、第1エリア(A)の焦点評価値が小
さいが、第1エリア(A)内のコントラストが高い場合
を考慮しており、焦点距離が短く被写界深度が深い場合
を除いて、ぼけているかあるいは何らかの被写体が存在
するものとして第1エリア(A)が比較的優先され易い
様に、結論部(a6)はa6=0.3に設定されている。
上述の各ルールよりエリア選択のパラメータ(Y)を
算出して、最終的にこのパラメータよりエリア選択する
エリア選択処理について第21図のフローチャートを用い
て説明する。
STEP(200)にて入力変数の値とメンバーシップ関数
からルール(i)の条件(j)(i=4〜6,j=1or2or
3)のメンバーシップ値(uij)が求められると、次にST
EP(201)にて各ルールについての各メンバーシップ値
の最小のものが各ルールの成立度(Ui)として算出され
る。例えば、ルール(4)については成立度(U4)はU4
=u41となり、ルール(5)については第18図より、u51
<u52となるので、成立度(U5)はU5=u51となり、更に
ルール(6)については第19図よりu61<u62<u63とな
るので成立度(U6)はU6=u61となる。
こうして得られた各ルールの成立度(Ui)を基に、ST
EP(202)にてエリア選択用のパラメータ(Y)が次式 により算出される。この式は各ルールの成立度で各結論
部を加重平均することを意味している。STEP(203)で
は得られたパラメータ(Y)によりエリアを選択し、具
体的にはY≧0.5ならばフォーカスエリアとして第2エ
リア(B)を選択し、Y<0.5ならば第1エリア(A)
が選択される。
この様にして、4つの要因を考慮した上で、高精度な
エリア選択が為され、これに対応した焦点評価値にて山
登り合焦動作を実行するために、切換回路(20)による
焦点評価値の選択が為される。
尚、このエリア切換処理は、合焦動作及び合焦点到達
後の被写体変化の監視動作中も実行される。また、実際
にエリアの切換えが為された直後には、切換回路(20)
から得られる焦点評価値に一時的に大きな変動が生じる
ので、この変動による誤動作を抑えるために、山登り合
焦動作に際して第1比較器(8)での比較動作は同一比
較結果が連続して3回得られた時にのみ、この比較結果
を有効として出力する様に構成されている。
また再起動決定処理は、第24図の如きフローチャート
により実行され、この時に使用されるファジィ推論は、
変化量(Δ(ΔE1))、変化量(ΔWk)及び焦点距離
(Z)を入力変数とし、結論部として0乃至1の値をと
り、大なる時に画面に変化があったとして再起動をか
け、小なる時に停止状態を維持するパラメータ(hi)と
している。
ここでルールは、 [ルール(7)] 「ifΔ(ΔE1)が正方向に大きいand Zが小さくないthe
n h7=0.8」 [ルール(8)] 「ifΔ(ΔE1)が正方向に大きくないandフォーカスエ
リアのΔWkが小さくないthen h8=0.8」 [ルール(9)] 「ifΔ(ΔE1)の絶対値が大きくないandフォーカスエ
リアのΔWkが小さいthen h9=0.0」 [ルール(10)] 「ifΔ(ΔE1)が正方向に大きいandフォーカスエリア
のΔWkが小さくないthen h10=1.0」 と設定されている。
次に前記各ルールについて説明する。
[ルール(7)]は、第25図(a)(b)の如きメン
バーシップ関数で定義されている。第25図(a)は「Δ
(ΔE1)は正方向に大きい」というルール(7)の条件
(1)のメンバーシップ値を示し、入力変数である変化
量(Δ(ΔE1))対するメンバーシップ関数であり、変
化量(Δ(ΔE1))が正方向に大きくなるにつれてメン
バーシップ値(u71)が大きくなる単調増加直線を含む
関数であり、この関数より変化量(Δ(ΔE1))に応じ
たメンバーシップ値(u71)が求まる。
第25図(b)は「Zは小さくない」というルール
(7)の条件(2)のメンバーシップ値を示し、入力変
数である焦点距離(Z)に対するメンバーシップ関数で
あり、焦点距離(Z)が大きくなる(TELE方向になる)
につれてメンバーシップ値(u72)が大きくなる単調増
加直線を含む関数であり、この関数より焦点距離(Z)
に応じたメンバーシップ値(u72)が求まる。
ルール(7)は、第1エリア(A)の輝度のコントラ
ストが合焦時より大きくなり、なおかつ焦点距離が長く
焦点深度が浅い時には、第1エリア(A)に被写体が進
入してきた可能性が極めて高いので再起動がかかり易い
ように、結論部(h7)はh7=0.8に設定されている。
〔ルール(8)〕は、第26図(a)(b)の如きメン
バーシップ関数で定義されている。第26図(a)は「Δ
(ΔE1)が正方向に大きくない」というルール(8)の
条件(1)のメンバーシップ値を示し、入力変数である
変化量(Δ(ΔE1))に対するメンバーシップ関数であ
り、これよりメンバーシップ値(u81)が求まる。
第26図(b)は「フォーカスエリアのΔWkが小さくな
い」というルール(8)の条件(2)のメンバーシップ
値を示し、入力変数である第1あるいは第2エリアのう
ちのフォーカスエリアとして選択されている方の変化量
(ΔWk)(k=1or2)の絶対値が大きくなるにつれてメ
ンバーシップ値(u82)が大きくなる谷型の関数であ
り、この関数より変化量(ΔWk)に応じたメンバーシッ
プ値(u82)が求まる。
ルール(8)は、第1エリアの輝度のコントラストは
増加していないが、フォーカスエリアの焦点評価値に変
化があった場合を考慮しており、この場合には評価値の
変化に着目して、被写体の変化が生じた確率が高いとし
て、再起動がかかりやすいように、結論部(h8)は若干
高めのh8=0.8に設定されている。
[ルール(9)]は、第27図(a)(b)の如きメン
バーシップ関数で定義されている。第27図(a)は「Δ
(ΔE1)の絶対値が大きくない」というルール(9)の
条件(1)のメンバーシップ値を示し、変化量(Δ(Δ
E1))の零に近付くにつれてメンバーシップ値(u91)
が大きくなる山型の関数であり、この関数より変化量
(Δ(ΔE1))に応じたメンバーシップ値(u91)が求
まる。
第27図(b)は「フォーカスエリアのΔWkが小さい」
というルール(9)の条件(2)のメンバーシップ値を
示し、入力変数である第1あるいは第2エリアのうちの
フォーカスエリアとして選択されている方の変化量(Δ
Wk)(k=1or2)の絶対値が小さくなるにつれてメンバ
ーシップ値(u92)が大きくなる山型の関数であり、こ
の関数より変化量(ΔWk)に応じたメンバーシップ値
(u92)が求まる。この関数より変化量(ΔWk)に応じ
たメンバーシップ値(u92)が求まる。
ルール(9)は、第1エリア(A)の輝度のコントラ
ストとフォーカスエリアの焦点評価値が、共に合焦時か
ら余り変化していない場合を考慮したもので、この場合
には、被写体に変化が生じた可能性が少ないので、停止
動作を保持し易いように、結論部(h9)はh9=0.0設定
されている。
〔ルール(10)〕は、第28図(a)(b)の如きメン
バーシップ関数で定義されている。第28図(a)は「Δ
(ΔE1)が正方向に大きい」というルール(10)の条件
(1)のメンバーシップ値を示し、入力変数である変化
量(Δ(ΔE1))対するメンバーシップ関数であり、こ
れよりメンバーシップ値(u101)が求まる。
第28図(b)は「フォーカスエリアのΔWkが小さくな
い」というルール(10)の条件(2)のメンバーシップ
値を示し、入力変数である第1あるいは第2エリアのう
ちのフォーカスエリアとして選択されている方の変化量
(ΔWk)(k=1or2)の絶対値が大きくなるにつれて、
メンバーシップ値(u102)が大きくなる谷型の関数であ
り、この関数より変化量(ΔWk)に応じたメンバーシッ
プ値(u102)が求まる。
ルール(10)は、第1エリアの輝度のコントラストが
増加し、しかも、フォーカスエリアの焦点評価値に変化
があった場合を考慮しており、この場合にはルール
(8)の場合よりもコントラストが大きくなった分だけ
被写体の変化が生じた確率が高く、略確実に被写体の変
化が生じたとして、再起動がかかりやすいように、結論
部(h10)は若干高めのh10=1.0に設定されている。
上述の各ルールより再起動決定のパラメータ(H)を
算出して、最終的にこのパラメータより再起動をするか
否かの決定を為す処理について第24図のフローチャート
を用いて説明する。
STEP(300)にて各メンバーシップ値(uij)(i,j:整
数)が各入力変数に応じて求まると、次にSTEP(301)
にて各ルールについての各メンバーシップ値の最小のも
のが、各ルールの成立度(Ui)として算出される。例え
ば、ルール(7)については、第25図によりu71<u72で
あるため成立度(U7)はU7=u72となり、ルール(8)
については第26図より、u81>u82となるので、成立度
(U8)はU8=u82となり、ルール(9)については第27
図よりu91<u92となるので成立度(U9)はU9=u91とな
り、更に、ルール(10)については第28図より、u101>
u102となるので、成立度(U10)はU10=u102となる。
こうして得られた各ルールの成立度(Ui)を基に、ST
EP(302)にて再起動決定用のパラメータ(H)が次式 により算出される。この式(3)は各ルールの成立度で
各結論部を加重平均するこを意味している。
STEP(303)では得られたパラメータ(H)により再
起動するか否かを決定し、具体的にはH≧0.5ならば画
面に変化があったとして、初期値メモリ(7)(57)、
最大値メモリ(6)、位置メモリ(13)等をリセットし
て、最初から一連の山登り合焦動作をやり直す為に制御
回路(100)が各種制御指令を発し、H<0.5ならば被写
体の変化はないものとしてモータ(3)の停止状態を維
持する。この様にして、3つの要因を考慮した上で、高
精度な再起動の決定が為されて、被写体の変化に迅速に
追従する合焦動作が可能となる。
また、領域の分割、ルールなどは、本実施例に限るも
のではない。又、本実施例の動作が、マイクロコンピュ
ータを用いて、ソフトウェア的に実行できることは言う
までもない。
(ト)発明の効果 上述の如く本発明によれば、合焦動作終了後の被写体
変化を、その合焦状態に関係なく検出することができ、
高精度で適切な合焦動作の再起動が可能となる。更に、
この判断にファジィ推論を用いることで、輝度のコント
ラストと、他の要素を含めて総合的に合焦動作の再起動
を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第4図乃至第27図は本発明の一実施例に係り、
第1図は全体の回路ブロック図、第4図は山登り合焦動
作の説明図、第5図、第10図、第11図、第13図、第22
図、第23図は要部回路ブロック図、第6図はエリア設定
の説明図、第7図はレンズ位置と焦点評価値との関係
図、第8図は相対比とボケ度合の関係図、第9図はレン
ズ位置と焦点評価値及び相対比との関係図、第12図はエ
リア分割の説明図、第14図、第15図、第16図、第17図第
18図、第19図、第25図、第26図、第27図、第28図はメン
バーシップ関数を示す図、第20図、第21図、第24図はフ
ローチャートを示す図である。また、第2図、第3図は
従来例の回路ブロック図である。 (1)……レンズ、(50)……焦点評価値発生回路、
(81)(87)……変化量検出回路、(100)……フォー
カスモータ制御回路、(4)……撮像回路。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画面内に設定された領域内の輝度信号の高
    域成分の量を焦点評価値として取り出し、該焦点評価値
    が極大となる様に、撮像系を駆動することで合焦動作を
    行うオートフォーカス装置であって、 前記領域内の輝度差を検出し、合焦動作終了後に輝度差
    に所定の変化が生じた場合に合焦動作を再開することを
    特徴とするオートフォーカス装置
  2. 【請求項2】輝度差の変化の判定にファジィ推論を用い
    ることを特徴とする第1項記載のオートフォーカス装
    置。
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