JP2515984B2 - 車輌用油圧式無段変速機の変速比制御装置 - Google Patents

車輌用油圧式無段変速機の変速比制御装置

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JP2515984B2
JP2515984B2 JP61173378A JP17337886A JP2515984B2 JP 2515984 B2 JP2515984 B2 JP 2515984B2 JP 61173378 A JP61173378 A JP 61173378A JP 17337886 A JP17337886 A JP 17337886A JP 2515984 B2 JP2515984 B2 JP 2515984B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は車輌用油圧式無段変速機に関し、特に、入力
軸に連なる油圧ポンプと、出力軸に連なる可変容量型油
圧モータとを油圧回路にて連結してなる油圧式無段変速
機に関する。
〈従来の技術〉 自動車の無段変速機として、入力軸に連なるポンプシ
リンダにその回転中心を囲繞して環状に配設された多数
のポンププランジャを摺合してなる油圧ポンプと、出力
軸に連なるモータシリンダにその回転中心を囲繞して環
状に配設された多数のモータプランジャを摺合してなる
油圧モータとを油圧回路にて連結し、前記モータシリン
ダと前記ポンプシリンダとの相対回転に伴い、前記ポン
ププランジャに往復動を与えるポンプ斜板を前記モータ
シリンダに設けると共に、前記モータシリンダの回転に
伴い前記モータプランジャに往復動を与え、かつ往復動
ストロークを無段階に調節すべく、傾斜角を無段階に変
化させることの可能なモータ斜板を機体枠に傾動自在に
設けてなる油圧式無段変速機が知られている。
このような変速機にあっては、特公昭32−7159号公
報、あるいは特公昭56−50142号公報などに開示されて
いるように、モータ斜板の傾斜角を最小、即ち0にして
変速比が1:1となるように制御が行なわれる。
この時、油圧ポンプの吐出ポートと油圧モータの吸入
ポート間を連結する油圧回路を閉鎖することにより、ポ
ンププランジャをポンプシリンダ内でロックして、ポン
プ斜板を介してモータシリンダを機械的に駆動すること
ができる。そしてこのようにすることにより、モータプ
ランジャに油圧ポンプの吐出圧力が作用することを防止
してモータ斜板へのスラスト荷重を低減すると同時に、
モータプランジャとモータシリンダ間の油の漏洩を削減
することが可能となる。
また、モータプランジャの先端にシューを設け、シュ
ーの滑動面に油圧を導き油圧平衡を図っている場合に
も、上記した油圧回路の閉鎖により、シューの滑動面に
導入される油圧を低下させ、更に油の漏れを削減するこ
とができる。
即ち、上記したように油圧ポンプと油圧モータとの間
の油圧回路を閉鎖することにより、変速装置の動力伝達
効率の改善のみならず、耐久性をも向上し得ることが、
従来、公知である。
一方、例えば特開昭54−134252号公報、或いは特開昭
55−14312号公報に開示されているように、車輌の円滑
にして経済的な運行を達成する上には、スロットル開度
とエンジン回転速度との関係が、或る所定の比例関係を
保つように変速制御することが有効であることが知られ
ている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかるに、前記したように油圧回路の断続装置を用い
て変速比最小の時に油圧回路を閉鎖すると、閉鎖以前に
比して容積効率が向上することから、次式に示すように
エンジン回転速度の低下現象を発生する。
即ち、 従って、スロットル開度とエンジン回転数との関数に
より変速制御を行なう車輌に於て、スロットル開度を略
同一に保持した場合には、以下に示す現象を繰返すこと
となる。
変速比が1になる(モータ斜板の傾斜角最小)。
油圧回路断続装置が作動して回路を閉鎖する。
容積効率の向上によりエンジン回転速度が低下す
る。
変速比が増大するようにモータ斜板の傾斜角が制御
される。
油圧回路の閉鎖が解除される。
再び変速比が1になる。
このような1〜6の動作を短時間内に繰返すことは、
油圧回路の断続装置がハンチング動作を引起し、車輌の
円滑な走行フィーリングを阻害することが考えられる。
また、最小燃比率が得られるようにエンジントルクを
基準にして変速制御を行なう場合にも同様なことが発生
する虞れがある。即ち、エンジン回転速度が低下すると
エンジントルクが増大し、上記と同様にしてモータ斜板
の傾斜角が制御され、それに伴って油圧回路断続装置が
ハンチング現象を引起す。
このような従来技術の不都合に鑑み、本発明の主な目
的は、上記したようなハンチング現象の発生を抑制する
ことの可能な車輌用油圧式無段変速機を提供することに
ある。
〈問題点を解決するための手段〉 このような目的は、本発明によれば、入力軸に連なる
ポンプシリンダにその回転中心を囲繞して環状に配設さ
れた多数のポンププランジャを摺合してなる油圧ポンプ
と、出力軸に連なるモータシリンダにその回転中心を囲
繞して環状に配設された多数のモータプランジャを摺合
してなり且つ前記油圧ポンプと油圧閉回路にて連結され
た油圧モータと、前記モータシリンダと前記ポンプシリ
ンダとの相対回転に伴って前記ポンププランジャに往復
動を与えるカム機構と、前記モータプランジャの往復銅
に伴って前記モータシリンダに回転を与え且つ前記モー
タプランジャの往復動ストロークを無段階に調節するべ
く、機体枠に傾動自在に枢支されて傾斜角を無段階に変
化させることの可能なモータ斜板と、前記入力軸を駆動
するエンジンの回転速度とスロットル開度とに応動して
前記モータ斜板の傾斜角を可変する駆動手段と、前記モ
ータ斜板の傾動運動と連動して該モータ斜板の傾斜角が
略最小の時に前記油圧ポンプの吐出ポートと前記油圧モ
ータの吸入ポート間を閉鎖する油圧回路断続手段とを有
する車輌用油圧式無段変速機の変速比制御装置に於い
て、前記モータ斜板の傾斜角を検出する斜板角センサ
と、車速を検出する車速センサと、前記斜板角センサ及
び前記車速センサの信号に基づいて前記モータ斜板の傾
斜角が略最小、かつ変速比が最小での走行に適した所定
車速以上の走行状態時に前記モータ斜板駆動手段の作動
を保持する保持手段とを設けたことを特徴とする車輌用
油圧式無段変速機の変速比制御装置を提供することによ
り達成される。
〈作用〉 このようにすれば、モータ斜板の傾斜角が最小、つま
り変速比が最小での走行状態(所謂ストップ走行)の時
には、エンジ回転速度が変動してもモータ斜板の傾斜角
は変化しないように制御できるので、円滑な運転フィー
リングを阻害する、油圧回路断続手段が閉鎖、開放を短
周期で繰返すハンチング現象の発生を回避することが可
能となる。
〈実施例〉 以下に添付の図面を参照して本発明の好適実施例につ
いて詳細に説明する。
第1図は本発明が適用された油圧式無段変速機を示し
ており長手方向について分割形成されたケース半体1a、
1bを結合してなるミッションケース1の内部には、変速
装置を構成する油圧ポンプPと油圧モータMとが内蔵さ
れている。
油圧ポンプPは、入力軸2の端部3にスプライン結合
されたポンプシリンダ4と、該ポンプシリンダ4に入力
軸2と同心的な円周上に入力軸2に平行して設けられた
多数のシリンダ孔5と、該シリンダ孔5にそれぞれ摺合
した多数のポンププランジャ6とを有しており、入力軸
2に結合されたフライホイール7を介して伝達される図
示されないエンジンの動力により回転駆動される。
油圧モータMは、ポンプシリンダ4を外囲して設けら
れたモータシリンダ8と、該モータシリンダ8に入力側
2と同心的な円周上に入力軸2に平行して設けられた多
数のシリンダ孔9と、該シリンダ孔9にそれぞれ摺合し
た多数のモータプランジャ10とを有しており、ポンプシ
リンダ4と同心上にて相対回転自在なようにされてい
る。
モータシリンダ8の軸線方向両端には、一対の支軸11
a、11bが突設されており、一方の支軸11aは、玉軸受12
を介して右ケース半体1bの端壁に、他方の支軸11bはニ
ードレ軸受13を介して左ケース半体1aの端壁にそれぞれ
支持されている。
玉軸受12のインナレース12aから突出した一方の支軸1
1aの外端には、ストップリング14が装着され、また、ア
ウタレース12bの外周外端部には、別のストップリング1
5が端壁外面に形成された環状凹部16に係合すべく装着
され、更に、アウタレース12bの外端面に当接する押え
板17がボルト18を用いて右ケース半体1bの軸線方向端面
に固着されている。このようにして、玉軸受12及び支軸
11aが、右ケース半体1bに対して軸線方向移動を阻止さ
れた上で一体的に組付けられている。
他方の支軸11bには、歯車19が一体的に形成されてお
り、油圧モータMの出力を該歯車19に歯合する遊動歯車
20を介して差動歯車装置21へと伝達し得るようにされて
いる。
モータシリンダ8の内側には、各ポンププランジャ6
に対して所定の角度をもって傾斜したポンプ斜板22が固
定されており、その傾斜面に円環状をなすポンプシュー
23が回転摺動自在なように支承されている。
各ポンププランジャ6には、ポンプ斜板22に向かって
開口する有底孔24が形成されており、この孔24内に挿入
された連接桿25が、その内端のボールジョイント26aを
介してポンププランジャ6に対して或る程度首振りし得
るように連結されている。また連接桿25は、有底孔24よ
りポンププランジャ6の外部に突出しており、その突出
端に形成されたボールジョイント26bを介して前記した
ポンプシュー23とも首振り自在なように連結されてい
る。
円環状をなすポンプシュー23は、その外周面をニード
ル軸受27を介してモータシリンダ8の内側に支持されて
おり、またポンプシュー23のポンププランジャ側の内周
部に形成された段部23aに当接する押えリング28が、ば
ね保持体29を介して入力軸2を外囲して縮設されたばね
30の弾発力を受け、ポンプシュー23をポンプ斜板22に押
圧するようにされている。ばね保持体29は、入力軸2に
形成されたスプライン部31に摺動自在に嵌合しており、
押えリング28とは球面をもって接触している。従って、
ばね保持体29は、どのような取付位置に於ても押えリン
グ28にまんべんなく接触して、ばね30の弾発力を伝える
ことができる。
このようにしてポンプシュー23は、ポンプ斜板22上に
於て常に定位置で回転摺動することができる。
ポンプシリンダ4とポンプシュー23との対向端面に
は、互いに噛合する傘歯車32、33が、互いに等しい歯数
を有してそれぞれ固設されている。これら傘歯車32、33
の噛合により、入力軸2よりポンプシリンダ4を駆動す
れば、ポンプシリンダ4がポンプシュー23を同期的に回
転駆動することとなる。そしてこれらの回転に伴い、ポ
ンプ斜板22の傾斜面の上り側を走るポンププランジャ6
は、ポンプ斜板22からポンプシュー23及び連接桿25を介
して吐出行程を与えられ、また傾斜面の下り側を走るポ
ンププランジャ6は吸入行程を与えられる。つまりポン
プ斜板22が、ポンププランジャ6に往復動を与えるカム
機構としての作用を発揮する。
この動作中、ポンプ斜板22、即ちポンプシュー23の傾
きに起因し、連接桿25の両端のボールジョイント26a、2
6bの各中心の回転軌跡は同一円筒面に収まらないが、両
回転軌跡のずれに応じて連接桿25がポンププランジャ6
の有底孔24内でボールジョイント26aを支点として揺動
することから、ポンププランジャ6を円滑に摺動させる
ことができる。また、多数のポンププランジャ6のほぼ
半数は常に吐出行程にあり、それら背面側のポンプ油室
の高い油圧により連接桿25を介してポンプシュー23の半
周部分をポンプ斜板22に対して押圧しており、その押圧
力はポンプシュー23の他の半周部分にも及んでいる。従
ってポンプシュー23は摺動面全体をポンプ斜板22に対し
て常に押圧されることとなり、吸入行程側のポンプ油室
に何等かの原因により急激な圧力低下が起きた場合に
も、ポンプシュー23の一部がポンプ斜板22から浮上がる
ことはない。
ポンプシュー23は、ポンプ斜板22との当接面の各連接
桿25に対応した位置に油圧ポケット34を凹設されてお
り、この油圧ポケット34をポンプシリンダ4内の油室に
連通させるために、ポンププランジャ6、連接桿25及び
ポンプシュー23には、一連の油孔35、36、37が穿設され
ている。従って、ポンプシリンダ4の作動中には、その
内部の圧油が油圧ポケット34に供給され、そしてその圧
油は、ポンププランジャ6からポンプシュー23に加わる
推力を支承するようにポンプシュー23に圧力を及ぼすた
め、ポンプシュー23はポンプ斜板22との接触圧力を低減
させ、同時にポンプシュー23とポンプ斜板22との摺動面
を潤滑することができる。
ミッションケース1の内部には、各モータプランジャ
10に対向するようにモータ斜板38が、その両外側から突
出する一対のトラニオン軸39を介して傾動自在に枢支さ
れており、このモータ斜板38の傾斜面に滑接するモータ
シュー40が、各モータプランジャ10の外端に形成された
ボールジョイント10aと首振自在に結合している。
各モータプランジャ10は、前記したポンププランジャ
6と同様に往復運動を行い、膨脹及び収縮行程を繰返し
つつモータシリンダ8を回転させることとなる。この
際、モータプランジャ10のストロークは、モータ斜板38
の傾斜角度を、後記するようにして、各モータプランジ
ャ10に対して垂直となる直立位置から、図示の最大傾斜
位置へと変化させることにより、0から最大まで無段階
に調節することができる。
モータシリンダ8は、その軸線方向に分割された第1
〜第4の部分8a〜8dより構成されている。第1の部分8a
には、前記した支軸11b及びポンプ斜板22が設けられ、
また第2の部分8bには、前記したシリンダ孔9の内のモ
ータプランジャ10の摺動を案内するガイド孔41が設けら
れ、また第3及び第4の部分8c、8dには、前記したシリ
ンダ孔9の内のガイド孔41より若干大径とされた一連の
油室42が設けられ、そして第3の部分8cは、各シリンダ
孔5、9への油路が設けられた分配盤43を構成し、第4
の部分には前記した一方の支軸11aが形成されている。
第1の部分8aには、第2の部分8bとの対向端部に連結
フランジ44が一体的に形成されており、該フランジ44に
対向する第2の部分8bの端面に形成された位置決め孔45
に比較的緊密に嵌合されると共に、複数のボルト46によ
り第2の部分8bに固着されている。また、第2、第3及
び第4の部分8b、8c、8dは、それらの各接合部にノック
ピン47を嵌入して相互に位置決めがなされると共に、複
数のボルト48により一体的に結合されている。
前記した入力軸2は、その外端部をニードル軸受49を
介してモータシリンダ8の他方の支軸11bの中心部に、
またその内端部をニードル軸受50を介して分配盤43の中
心部にそれぞれ支持されている。
ポンプシリンダ4と、ばね保持体29との間には、前記
したようにばね30が縮設されており、このばね30の弾発
力により、ポンプシリンダ4を分配盤43に圧接して、こ
れらの回転摺動部からの油の漏洩を防止すると共に、こ
の弾発反力により前記したようにばね保持体29、押えリ
ング28、ポンプシュー23及びポンプ斜板22をモータシリ
ンダ8の内部に支持している。
モータシリンダ8の一方の支軸11aは、中空に形成さ
れており、その中心部に、固定軸51が挿入されている。
この固定軸51の内端には、分配環52がOリングを介して
液密に嵌着されており、該分配環52の軸線方向端面が偏
心して分配盤43に摺接し得るようにされている。この分
配環52により、モータシリンダ8の第4の部分8dに形成
された中空部53が、内側油室53aと外側油室53bとに区画
される。
分配盤43には、吐出ポート54及び吸入ポート55が穿設
されており、その吐出ポート54により、吐出行程にある
ポンププランジャ6のシリンダ孔5と内側油室53a間が
連通され、また吸入ポート55により、吸入行程にあるポ
ンププランジャ6のシリンダ孔5と外側油室53b間が連
通される。また分配盤43には、多数の連絡ポート56が穿
設されており、これらによりモータシリンダ8のシリン
ダ孔9が、第4の部分8d内の中空部53に連通される。
このようにして、油圧ポンプPと油圧モータM間に
は、分配盤43、及び分配環52を介して油圧閉回路が形成
されている。従って、入力軸2よりポンプシリンダ4を
駆動すると、ポンププランジャ6の吐出行程により生成
された高圧の作動油が、吐出ポート54から内側油室53a
及びこれと連通状態にある連絡ポート56を経て膨脹行程
にあるモータプランジャ10のシリンダ孔9に流入して、
そのモータプランジャ10に推力を与える。一方、収縮行
程にあるモータプランジャ10により排出される作動油
は、外側油室53bに連通する連絡ポート56、及び吸入ポ
ート55を介して吸入行程にあるポンププランジャ6のシ
リンダ孔5に流入する。このような作動油の循環によ
り、吐出行程のポンププランジャ6がポンプ斜板22を介
してモータシリンダ8に与える反動トルクと、膨脹行程
のモータプランジャ10がモータ斜板22から受ける反動ト
ルクとの和によって、モータシリンダ8が駆動される。
この場合、ポンプシリンダ4に対するモータシリンダ
8の変速比は次式によって与えられる。
上式から、油圧モータMの容量を0から或る値に代え
れば、変速比を1から或る必要な値にまで変えることが
できることが解る。
ところで、油圧モータMの容量は、モータプランジャ
10のストロークにより決定されることから、モータ斜板
38を前記したように直立位置から或る傾斜角まで傾動さ
せることにより、変速比を1から或る値まで無段階に調
節することができる。
ミッションケース1内の上部には、モータ斜板38を傾
動操作するための第1のサーボモータとしての油圧式チ
ェンジサーボモータS1が設けられている。このチェンジ
サーボモータS1は、ミッションケース1に固着されたサ
ーボシリンダ58と、その内部を左側油室59と右側油室60
とに区画するサーボピストン61と、サーボピストン61に
一体的に形成されたピストンロッド62と、サーボピスト
ン61の端面からピストンロッド62にかけて穿設した弁孔
63内に摺合された第1パイロット弁64とから構成されて
いる。
サーボピストン61と一体のピストンロッド62は、サー
ボシリンダ58を貫通してその端部をミッションケース1
内に突出しており、この突出端をモータ斜板38に連結部
材65を介してピン結合されている。
第1パイロット弁64の先端部には、弁孔63に密接に嵌
合し得るようにランド部64aが形成され、また、該ラン
ド部64aの後方は対角方向の2面が、ある軸線方向寸法
に亘って削り落され、凹部64bを形成している。そして
この凹部64bの後方には止め輪66が嵌装され、サーボピ
ストン61の内周面に嵌着された止め輪67に当接すること
により抜止めがなされている。
ピストンロッド62を含むサーボピストン61には、第1
パイロット弁64の右方向移動に応じて右側油室60を弁孔
63を介して図示されないオイルタンクに開放し得る排出
路68と、第1パイロット弁64の左方向移動に応じて右側
油室60を左側油室59に連通し得る連絡路69とが穿設され
ている。
サーボシリンダ58の左側油室59は、サーボシリンダ58
の周壁内に形成された油路70及び押え板17内に形成され
た油路71を介して中空部53に連通しており、油圧ポンプ
Pより圧油を導入し得るようにされている。
この状態より、第1パイロット弁64を右動させると、
ランド部64aが上方の連絡路69を閉塞すると同時に、下
方の排出路68を開放する。従って、油路70、71を介して
流入する圧油は、左側油室59のみに作用し、サーボピス
トン61を右動させる。
次に第1パイロット弁64を左動2せると、ランド部64
aが上記とは逆に連絡路69を右側油室60に連通し、排出
路68を閉塞する(第1図の状態)。従って、圧油は左右
両油室59、60共に作用することとなるが、受圧面積の差
により、サーボピストン61を左動させることとなる。
また、第1パイロット弁64を途中で停止させると、左
右両油室59、60の圧力バランスによりサーボピストン61
は油圧フローティング状態となって、その位置に停止す
る。
このようにして、サーボピストン61は、第1パイロッ
ト弁64の動きに追従するように中空部53からの作動油圧
によって増幅作動され、これによりモータ斜板38を第1
図に実線にて示す最大傾斜位置、即ち変速比最大から、
第1図に想像線にて示す最小傾斜位置、即ち変速比最小
まで無段階にシフトすることができる。
第1パイロット弁64の押え板17を貫通して突出した外
端部には、第1リンクアーム72が連結されている。この
第1リンクアーム72は、後記するカム機構C1に連結さ
れ、別途制御信号により遠隔操作が行なわれる。
第2図に良く示されるように、固定軸51の外端部の外
周面には、半径方向についての公差を比較的緩くされた
スプライン73をもって、円筒状をなす軸受部材74が結合
されている。この軸受部材74の外周面と、支軸11aの内
周面との間に形成された微小な間隙が、作動油の油膜圧
により全周に亘り均等にされて支軸11aに対する軸受部
材74の浮動的支持がなされている。
固定軸51には、軸受部材74の軸線方向内端に対向する
位置に、環状突条75が全周に亘って突設されており、該
突条75とミッションケース1の右ケース半体1bの外端面
に固着された押え板17の内面との間にて、軸受部材74の
軸線方向移動を規制するようにされている。
環状突条75寄りの部分に於ては、軸受部材74と固定軸
51との間にはスプライ73が設けられておらず、固定軸51
側に環状溝76が周設されている。そしてこの環状溝76に
は、シール材としてのOリング77及びバックアップリン
グ78が嵌着されている。
固定軸51は中空に形成されており、その周壁には内側
油室53a、外側油室53b間を連通し得る短絡ポート79a、7
9bが突設されている。そしてこのポート79a、79bを開閉
すべく、円筒状をなすクラッチ弁80が、固定軸51の中空
部に嵌入されている。
このクラッチ弁80は、固定軸51に対してはラジアルニ
ードル軸受81を介し、また押え板17に対してはスラスト
ニードル軸受82を介することにより、半径方向及び軸線
方向の位置決めがなされた上で固定軸51との相対回動が
自在なように組付けられており、その内端部の周壁に、
固定軸51の短絡ポート79a、79bにそれぞれ整合し得る短
絡孔83a、83bが穿設され、また、外端部に図示されない
クラッチ制御装置に連結される回動リンク84が形成され
ている。この回動リンク84を回動操作することにより、
短絡孔83a、83bと短絡ポート79a、79bとの相対位置を変
化させ、短絡ポート79a、79bを全開にしたときにクラッ
チOFF状態を、そして短絡孔83a、83bをずらして短絡ポ
ート79a、79bを半開にしたときに半クラッチ状態を、更
に短絡ポート79a、79bを全閉状態にしたときにクラッチ
ON状態を、それぞれ得られるようにされている。即ち、
図示されたクラッチOFF状態にあっては、吐出ポート54
から内側油室53aに吐出された作動油が、短絡ポート79
a、79bを介して外側油室53bから吸入ポート55に直接流
入して油圧モータMを不作動にし、またクラッチON状態
にあっては、上記した作動油の短絡流動が阻止されて油
圧ポンプPから油圧モータMへの循環作用が行われ、通
常の動力伝達がなされる。
尚、クラッチ弁80外周面に於けるラジアルニードル軸
受81の近傍には、逃げ溝85が凹設されており、固定軸51
が撓んだ際にもこじれ等が生じないようにされている。
中空をなすクラッチ弁80の中心部には、第2のサーボ
モータとしての油圧回路断続用サーボモータS2が設けら
れている。該サーボモータS2のピストン軸86は、クラッ
チ弁80の中空孔に摺合しており、このピストン軸86の先
端にはバルブロッド87が螺着されている。バルブロッド
87の先端部は、部分球面状に形成されており、シュー88
が首振り自在なように結合している。
シュー88は、ピストン軸86が第1図に於ける左方に摺
動した際に、分配盤43に穿設された吐出ポート54の開口
端を液密に閉塞し、吐出ポート54から内側油室53aへの
作動油の流通を遮断し得るようにされている。そしてこ
の遮断状態にあっては、ポンププランジャ6が油圧的に
ロックされ、油圧ポンプPと油圧モータMとが直結状態
となり、ポンプシリンダ4からポンププランジャ6及び
ポンプ斜板22を介して、モータシリンダ8が機械的に駆
動されることとなる。この油圧ポンプPと油圧モータM
との直結状態は、モータ斜板38を直立状態にした変速比
最小、即ちトップ位置にて行われるもので、入力軸から
出力軸への動力伝達効率を向上すると同時に、モータプ
ランジャ10がモータ斜板38に及ぼす推力を低減させ、軸
受等の各部材に加わる負担を軽減することができる。
ピストン軸86は、その外端部を段付にて縮径されてお
り、クラッチ弁80を支承するスラストニードル軸受82の
インナ部材82aとの間に油室89を形成している。この油
室89は、通常はピストン軸86に軸線方向に沿って穿設さ
れた油通路90と、該通路90と連通し得るようにバルブロ
ッド87の中心部に穿設された油通路91とを通って、内側
油室53a内に連通している。そしてエンジン駆動時に
は、油圧ポンプPと油圧モータM間を循環する高圧の作
動油の一部が、上記した一連の通路を経て油室89内に常
時供給される。
ピストン軸86の軸線方向中間部には、ピストン部92が
一体的に形成されており、該ピストン部92の左方に於
て、クラッチ弁80の中空孔の内面とピストン軸86の外周
面との間に環状室93が形成されている。更にピストン軸
86の中心には、外端面からピストン部92を越える行止り
孔94が穿設されており、該行止り孔94最奥部の周面に
は、逃げ溝95が形成されている。この行止り孔94と環状
室93との間は、ピストン軸86とピストン部92の内端近傍
に半径方向に穿設された通孔96aを介して連通し得るよ
うにされている。また、ピストン部92の外端面近傍に
は、前記した油室89と行止り孔94とを連通し得る通孔96
bが穿設されている。
行止り孔94内には、ミッションケース1の端壁に固着
された押え板17を貫通して棒状をなす第2パイロット弁
97が挿入されている。第2パイロット弁97の先端部に
は、行止り孔94の内周面に密接して摺合するランド部98
が形成され、該ランド部98の右側は、適度な軸線方向寸
法を有して小径部99が形成されている。更に第2パイロ
ット弁97の中心には、行止り孔94内と大気とを連通する
大気連通孔100が穿設されている。また、第2パイロッ
ト弁97の軸線方向中間部より外端側は段付にて縮径され
ており、ピストン軸86の外端部内周面に嵌着された止め
輪101と段部との当接により、第2パイロット弁97の外
向きへの摺動距離が規定されている。この第2パイロッ
ト弁97は、その最外端部に係着された第2リンクアーム
102を介し、前記したチェンジサーボモータS1の第1パ
イロット弁64と共に連結されたカム機構C1の作動によ
り、左右方向に摺動動作を行なう。
以上のような構成に於て、各部の寸法は、 シュー88の端面の受圧面積:A ピストン部92の断面積:B ピストン軸86の内端側受圧面積:C ピストン軸86の縮径部の断面積:D とした場合に、 A>B−D B−D>C の不等式が満足されるように定められている。
ここで第2パイロット弁97を第1、2図に於ける左方
へ移動させると、第2パイロット弁97の小径部99は、ピ
ストン部92の右端面103より内方の行止り孔94内にすべ
て嵌入されるので、吐出ポート54からの高圧の作動油
は、油通路91、90を経て油室89に流入し、その油圧はピ
ストン部92の右端面103に作用すると同時に、内側油室5
3a側からピストン軸86の左端面にも作用する。この時、
ピストン部92の右端面103の受圧面積はB−Dであり、
また、ピストン軸86の内端面の受圧面積はCであること
から、前記した不等式B−D>Cの関係より、ピスト軸
86は左方へ移動することとなる。ピストン軸86の移動に
伴いシュー88が分配盤43の吐出ポート54に当接し、前記
した油圧ポンプPと油圧モータMとの直結状態が実現す
る。
この状態に於て、シュー88の受圧面積Aを有する端面
には、吐出ポート54からの高圧の作動油(油室89の油圧
力と等圧)が作用する一方、ピストン部92の受圧面積B
−Dを有する右端面103には油室89内の高圧の作動油が
作用する。ところで、両受圧面積は前記した不等式A>
B−Dの関係にあることから、シュー88にはこれを右へ
移動させる力が作用する。シュー88が若干でも右動する
と、シュー88の端面への油圧力が解除され、シュー88は
再び分配盤43の端面に押付けられる。このようにして、
A、B及びCの各受圧面積を前記した不等式を満足させ
るように所定の値に設定することにより、所謂油圧フロ
ーティングの状態を保つことができ、シュー88と吐出ポ
ート54との間からの作動油の漏洩を最小限に押えた上で
これらの間の良好な油密状態を保持するこができる。次
に第2パイロット弁97を右方へ移動させると、第2パイ
ロット弁97の小径部99が、ピストン部92の右端面103か
ら抜け出してピストン軸86の小径部に穿設された通孔96
bに連通する。これにより、高圧の作動油はピストン部9
2の右端面103と同時に、ピストン軸86の内端面にも作用
する他、通孔96b、小径部99、連通孔96a及び環状室93を
通ってピストン部92の左端面にも作用することとなる。
この時、ピストン軸86を左動させるための受圧面積がB
−Dであるのに対し、ピストン軸86を右動させるための
受圧面積はBとなり、B>B−Dであることから、ピス
トン軸86は右動し、油圧モータMと油圧ポンプPとのロ
ック状態が解除される。
ところで、前記したチェンジサーボモータS1に対する
作動油の供給は、固定軸51内に形成された第1の油路10
4を介して内側油室53aに連通する通路と、押え板17内に
形成された第2の油路105、及び固定軸51内に別に形成
された第3の油路106を介して外側油室53bに連通する通
路とを、ボールからなるシャフト弁107により切換える
ことにより、上記した内側油室53a及び外側油室53bのい
ずれか一方から行なうようにされている。
加速時であって、しかも油圧ポンプPの吐出口54を閉
鎖しない場合には、内側油室53a側の圧力の方が外側油
室53b側よりも高いことから、シャトル弁107は第2の油
路105の開口部に押し当てられ、第1の油路104のみが油
路71に連通し、内側油室53a側の作動油がチェンジサー
ボモータS1に供給される。
減速時、或いは加速時でしかも吐出口54が閉鎖される
場合には、外側油室53b側の圧力の方が内側油室53a側よ
りも高くなることから、シャトル弁107は上記とは逆に
第1の油路104の開口に押当てられ、第2、第3の油路1
05、106のみが油路71に連通し、外側油室53b側の作動油
がチェンジサーボモータS1に供給される。
このようにしてチェンジサーボモータS1への作動油の
供給は、油圧閉回路内に於ける高圧側から行なわれ、常
時十分な作動力が確保し得る。
一方、左ケース半体1aの外側には、補給ポンプFが装
備されている。この補給ポンプFは、入力軸2により駆
動されて、図示されないオイルタンクより吸入した作動
油を一定の圧力にて送給するようにされており、その吐
出ポート108は、入力軸2の中心に穿設された油路109を
介し、さらに逆止弁110、111を介して分配盤43の吐出ポ
ート54、及び外側油室53bにそれぞれ連通している。こ
れにより、油圧ポンプPと油圧モータMとの油圧閉回路
から作動油が漏洩した場合にも、その分を自動的に補給
ポンプFから補給することができる。
尚、変速装置の右側面は、カム機構C1などを収容すべ
く、エンドカバー112により覆われている。
次に本変速装置の制御部分について主に第3図に基づ
いて詳細に説明する。
モータ斜板38に傾動動作を与えるチェンジサーボモー
タS1の第1パイロット弁64に連結された第1リンクアー
ム72の基端部は、駆動軸120に固着されている。駆動軸1
20は、押え板17に固設された軸受121、122によりその両
端を回動自在なように支持されており、第1リンクアー
ム72の両側に駆動カム123と駆動リンクアーム124とをそ
れぞれ固設されている。
油圧回路断続用サーボモータS2の第2パイロット弁97
に連結された第2リンクアーム102の基端部は、前記し
た駆動軸120の下側に、該駆動軸120と平行に配設された
従動軸125に固着されている。従動軸125は、押え板17に
固設された軸受122、126によりその両端を回動自在なよ
うに支持されており、前記した駆動カム123に係合する
従動カム127を備えている。また押え板17には、第2リ
ンクアーム102の適所に当接し得るように、ストッパ部
材128が固設されており、これにより第2リングアーム1
02の円弧運動範囲が規定されている。
駆動リンクアーム124の遊端には、油圧シリンダJの
ピストンロッド129が連結されている。この油圧シリン
ダJは、円筒状をなし両端を閉塞されたシリンダ130
と、該シリンダ130内をヘッド室131とロッド室132とに
区画すると共に、シリンダ内に摺動自在なように摺合し
たピストン133と、該ピストン133に一体的に形成される
と共にロッド室132側端壁を液密かつ軸線方向移動自在
に貫通するピストンロッド129とからなっており、別途
供給される圧油の作用により、ピストン133と共にピス
トンロッド129を移動させ、それにより前記した駆動軸1
20に回動運動を与えるものである。
油圧シリンダJを制御する制御弁DVは、方向を変化さ
せると同時に、絞りの程度をも連続的に変化させること
ができ、しかも中立位置を有するものであり、スロット
ル開度及びエンジン回転速度に応じて、油圧シリンダJ
に供給排出する油量を制御するようにされている。
この制御弁DVは、ポンプポートPp、タンクポートPt、
及び一対の出力ポートPa、Pbを有しており、出力ポート
Pa、Pbがそれぞれ油圧シリンダJのヘッド室131とロッ
ド室132の入力ポート135、136に管路137、138をもって
接続されている。そしてポンプポートPpは、例えばギヤ
ポンプ139(補給ポンプFでも可)に管路140をもって接
続されており、タンクポートPtは、管路141をもってオ
イルタンク142に接続されている。更に、ギヤポンプ139
とポンプポートPpとの間には、オイルタンク142に還流
するリリーフ管路143が形成されると共に、該管路143に
はリリーフ弁144が設けられており、ギアポンプ139から
圧送される圧油を必要に応じてタンク142へリリーフす
ることにより、管路内の油圧を所定の範囲内に保持し得
るようにされている。
ギヤポンプ139は、エンジンEに連結されており、オ
イルタンク142から吸引した作動油を圧送するものであ
り、ポンプ回転軸の一端に油圧ガバナ145が連結されて
いる。
油圧ガバナ145は、その入力ポート145aとギヤポンプ1
39の吐出管路140とを連結され、その出力ポート145bと
制御弁DVのガバナ圧入力ポートPgとを管路146をもって
連結されており、エンジンEの回転速度に比例したガバ
ナ油圧を制御弁DVに付与し得るようにされている。
一方制御弁DVは、圧油の流れ方向を切換えるべく往復
摺動自在にされたスプール弁体147を備えており、スプ
ール弁体147の一端に、ポンプ圧入力ポートPiよりギヤ
ポンプ139の吐出圧を導入し得るようにされている。
ギヤポンプ139の吐出管路140とポンプ圧入力ポートPi
との間を接続する管路148には、切換電磁弁EVが設けら
れている。この切換電磁弁EVは、2ポジション3方弁で
あり、通常はポンプ圧入力ポートPiとオイルタンク142
とが連通し、励磁状態でギヤポンプ139の吐出管路140と
ポンプ圧入力ポートPiとが連通するようにされている。
そしてこの切換電磁弁EVは後記する制御回路Ccからの信
号を、そのソレノイド149に入力することにより作動す
る。
スプール弁体147は、制御弁DVに内設された内筒面150
に密接に摺合する三つのランド部151と、これらランド
部151同士の間に形成された作動油が流通し得る細径部1
52と、前記した各ポートPa、Pb、Pp、Ptとの相対位置関
係を変化させることにより、作動油の流量と方向とを変
化させるものであり、その両端にそれぞればね定数の異
なるコイルばね153、154を縮設されている。
スプール弁体147の一方の端部147aは、ランド部151よ
り縮径された上で軸線方向に延出され、制御弁DVに内設
されたガイド孔155内に密接に摺合している。そしてこ
の一方の端部147aとガイド孔155との間に郭成されたポ
ンプ油室156が前記したポンプ圧入力ポートPiに連通
し、こちらの側のランド部151の端面151aと制御弁DVの
内筒面150との間に郭成されたガバナ油室157が、前記し
たガバナ圧入力ポートPgに連通している。そしてこれら
の入力ポートPi、Pgからの油圧と、前記した一方のコイ
ルばね153の付勢力とが、スプール弁体147に対して右方
向への作用力Frを及ぼすようにされている。
また、前記したスプール弁体147の他端側に介装され
たコイルばね154は、アクセルペダル159に連結されたカ
ムレバー158により、その撓みを押し縮められるように
されており、これにより、スロットル弁を開くに従って
スプール弁体147に対する左方向作用力Flが増大するよ
うにされている。
ところで、スプール弁体147は、第3図に於て左動す
ると、ポンプポートPpとロッド室132に連なる一方の出
力ポートPbとを連通させ、同時にヘッド室131とタンク
ポートPtとを連通させて油圧シリンダJのピストンロッ
ド129を左動させることによりモータ斜板38の傾斜角を
増大させ、逆に右動すると、ポンプポートPpのヘッド室
131に連なる他方の出力ポートPaとを連通させ、同時に
ロッド室132とタンクポートPtとを連通させてモータ斜
板38の傾斜角を減少させるようにピストンロッド129を
右動させるようにされている。そして前記したように、
スプール弁体147を左動させる作用力Flはスロットル開
度に比例して増大し、右動させる作用力Frは、エンジン
回転速度に比例して増大する。従って、左方向作用力Fl
と右方向作用力Frとが等しい状態では、スプール弁体14
7が中立となって作動油が流動せず、モータ斜板38の角
度が固定され、Fr>Flの状態ではスプール弁体147が右
動してモータ斜板38の傾斜角が減少することにより変速
比が小さくされ、Fr<Flの状態ではスプール弁体147が
左動してモータ斜板38の傾斜角が増大することにより、
変速比が大きくされる。即ち、前記したチェンジサーボ
モータS1、油圧シリンダJ、及び制御弁DVにより、エン
ジン回転速度及びスロットル開度に応じてモータ斜板38
を傾動駆動する駆動手段が構成されている。
以上の動作の関係を表1にまとめて示す。
切換電磁弁EVを制御する制御回路Ccは、第4図に良く
示されるように、ソレノイド149に直列に接続されたNPN
型トランジスタ170と、トランジスタ170のベースに抵抗
171、172を介して接続される比較器173と、比較器173の
非反転入力端子(+)に接続される周波数−電圧変換器
174と、比較器173の反転入力端子(−)に接続される基
準値設定回路175と、比較器173からの出力信号のグラン
ドへの導通を断続するリレーユニット176とから構成さ
れている。
また、周波数−電圧変換器174には、波形整形器177を
介して車速センサ178が接続されており、車速センサ178
から出力された車速に対応する電気信号を波形整形器17
7で成形した後、周波数−電圧変換器174で第5図に示す
ように車速に比例した電圧信号Evに変換するようにされ
ている。
基準値設定回路175は、基準電源端子179に接続される
第1分圧抵抗180と、該抵抗180に直列に接続される第2
分圧抵抗181とからなっている。そしてリレーユニット1
76は、コイル182への導通に応じてその接点183を遮断す
るものであり、コイル182は、例えばモータ斜板38の操
作用油圧シリンダJに連動し、モータ斜板38の傾斜角が
略最小となると導通する接点184からなる傾斜角センサ1
85を介して+側電源端子186に接続されている。
比較器173の基準電圧は、基準電源端子179に印加され
る電圧を分圧抵抗180、181で分圧した値Eoであるが、こ
の基準電圧Eoは比較的高速側の所定車速Vhに対応したも
のである(第5図)。従って、比較器173の非反転入力
端子(+)には、車速に応じた電圧Evが印加され、比較
器173は、電圧Evが基準電圧Eo以上になった時、即ち所
定車速以上に達した時にトランジスタ170を導通して、
ソレノイド149を励磁するように電流を出力する。一
方、モータ斜板38の傾斜角が略最小でない場合には、傾
斜角センサ185の接点184が閉じないために、リレーユニ
ット176の接点183は閉じたままの状態となり、比較器17
3から電流が出力されてもグランドに導通してしまい、
トランジスタ170を導通することができず、ソレノイド1
49を例示することはできない。
このようにして、モータ斜板38の傾斜角が略最小にな
り、しかも所定の車速以上に達すると切換電磁弁EVのソ
レノイド149が励磁されることとなる。
カム機構C1は、前記したように、モータ斜板38を作動
させるチェンジサーボモータS1の第1パイロット弁64に
連結された第1リンクアーム72と一体的に回動する駆動
カム123と、油圧回路断続用サーボモータS2の第2パイ
ロット弁97に連結された第2リンクアーム102と一体的
に回動する従動カム127とからなっている。
第6図に示すように、駆動カム123は駆動軸120を中心
とする半円弧を呈する半円部123aと、該半円部123aの半
径より部分的に外側突出させた凸部123bと、半円部123a
の半径より部分的に内側に没入させた凹部123cとからな
り、これら3つの部分を円滑に連続させた輪郭に形成さ
れている。
従動カム127は、半円部123aと略同等の曲率の凹面か
らなる弧状部127aと、該弧状部127aから概ね接線方向に
延出してなる直状部127bとからなっている。
次に上記カムの作動の要領について第6図から第8図
を参照して説明する。
先ず吐出ポート54を開放した状態から閉鎖する状態へ
変化させる場合について説明すると、第6図に於て、第
1パイロット弁64は左方に移動しており、従ってモータ
斜板38は、チェンジサーボモータS1のピストンロッド62
の左動により最大傾斜位置、即ち変速比最大の状態にあ
る。
この状態にあっては、駆動カム123の半円部123aと従
動カム127の弧状部127aとが接触しており、また第2リ
ンクアーム102がストッパ部材128に当接していることか
ら、従動軸125はいずれの方向へも回転することができ
ず、油圧回路断続用サーボモータS2の第2パイロット弁
97は右方に保持され、吐出ポート54を開放状態に保持さ
れる。
次に油圧シリンダJのピストンロッド129を右方向へ
移動させると、駆動軸120の時計回り方向回転に従って
駆動カム123も同方向に回転するが、第7図に示すよう
に駆動カム123の凸部123bと従動カム127の直状部127bと
が当接するまでは従動カム127が回転されず、従って第
2パイロット弁97も移動せず、吐出ポート54の開放は保
持される。
更にピストンロッド129が右動すると、駆動カム123の
凸部123bが従動カム127の直状部127bを押し下げ、これ
により従動軸125と共に第2リンクアーム102が時計回り
方向に回動し、第2パイロット弁97を左動させる。この
結果、前記したような油圧の作用により、油圧回路断続
用サーボモータS2のピストン軸86が左動して吐出ポート
54が閉塞される。
この状態はチェンジサーボモータS1の第1パイロット
弁64が右動した状態であり、従って前記したようにモー
タ斜板38が垂直状態、即ち変速比最小の状態にあるが、
従動カム127の両端は、駆動カム123の凸部123bと凹部12
3cとによりいずれの方向への回動をも阻止されており、
吐出ポート54の閉状態が保持される。即ち、前記した油
圧回路断続用サーボモータS2及びカム機構C1により、モ
ータ斜板38の傾動運動と連動し、該モータ斜板38の傾斜
角が略最小の時に、油圧ポンプPの吐出ポート54と油圧
モータMの吸入ポートとしての連結ポート56間を閉鎖す
るための油圧回路断続手段が構成されている。
上記とは逆に駆動カム123が反時計回り方向に回動す
ると、凹部123cが従動カム127の端部127cに当接し、第
2パイロット弁97を右動させるように第2リンクアーム
102を回動させる。そして第8図から第7図に移行する
間は、凸部123bと直状部127bとは非接触となるように両
カムの輪郭が定められていることから、変速比が増大傾
向となると、直ちに吐出ポート54の閉鎖を解除すること
ができる。
次に上記実施例に示した油圧式無段変速機の作動の要
領について、主に第3図を参照して説明する。
車輛の停止状態から発進すべくアクセルペダル159を
踏込むと、アクセルペダル159の踏込み量に応じてスロ
ットル弁が開弁すると共に、アクセルペダル159に連動
するカムレバー158により、制御弁DVのコイルばね154が
押し縮められ、スプール弁体147に対する左方向作用力F
lが増大する。この時点では、モータ斜板38が傾斜角最
大(変速比最大)であることから、切換電磁弁EVは励磁
されず、ガバナ圧入力ポートPgにのみエンジン回転速度
に対応したガバナ油圧が作用しているが、エンジン回転
速度がまだ上昇していないため、スプール弁体147に対
する作用力はFr<Flとなり、モータ斜板38は傾斜角増大
方向に制御されている。ここでクラッチ弁80が閉弁する
と、油圧ポンプPの吐出油が油圧モータMに供給され始
め、車輛が発進する。
エンジン回転速度の上昇に応じてガバナ油圧が上昇
し、スプール弁体147に対する作用力がFr>Flとなる
と、制御弁DVのスプール弁体147が右動して油圧シリン
ダJのピストンロッド129を右動させる。これによりモ
ータ斜板38は、第1リンクアーム72、第1パイロット弁
64、及びチェンジサーボモータS1を介して変速比を減少
させる向きに変位し、走行速度が増大することとなる。
そして減速比の減少に伴いエンジン負荷が増大し、エ
ンジン回転速度の増大が抑制される結果、スプール弁体
147に対する作用力はFr≦Flとなるが、微小時間内に表
1に示される動作を繰返しながら、スロットル弁の開度
に応じてエンジン回転速度が略一定となるように変速比
が制御される。
そしてモータ斜板38の傾斜角が最小(変速比最小)と
なると、前記したカム機構C1により油圧回路断続用サー
ボモータS2が作動し、油圧ポンプPの吐出ポート54が閉
鎖される。
このとき、車速が変速比が最小での走行に適した所定
車速値Vh以上であれば、前記した制御回路Ccの働きによ
り切換電磁弁EVのソレノイド149が励磁され、ギヤポン
プ139の吐出圧が制御弁DVのポンプ油室156に導かれる。
これにより、エンジン回転速度の変化に拘らず、スプー
ル弁体147に対する作用力がFr<Flに保持される結果、
モータ斜板38の変速比最小位置も保持される。従って、
油圧回路断続用サーボモータS2のハンチング動作も発生
しない。即ち、前記した切換電磁弁EV及び制御回路Ccに
より、斜板角センサ185及び車速センサ178の信号に基づ
いてモータ斜板38の傾斜角が略最小での走行状態時にモ
ータ斜板駆動手段の作動を保持する保持手段が構成され
ている。
走行速度が所定値Vhより低い場合には、切換電磁弁EV
のソレノイド149が消磁されていることから、スプール
弁体147に対する右方向作用力Frにポンプ吐出圧は加算
されず、モータ斜板38のロックはなされないが、油圧回
路の閉鎖によるエンジン回転速度の低下率が低いため、
油圧回路断続用サーボモータS2のハンチング動作は発生
しない。
尚、切換電磁弁EVは、接点のチャタリングなどにより
ハンチングを生ずる虞れがあるが、これは制御回路Ccに
ヒステリシス回路を付加することにより回避し得る。
第9図は本発明の第2の実施例を示しており、上記し
た第1の実施例に対応する部分は同一の符号を付しその
詳細な説明を省略する。
第1の実施例に於ては、スプール弁体147の右方向作
用力Frとして、常時ガバナ圧入力ポートPgよりガバナ油
圧を付加しておき、所定の条件が揃った状態でポンプ吐
出圧を切換電磁弁EVの作動により右方向作用力Frに付加
するものとしていたが、本実施例に於ては、ガバナ油圧
とポンプ吐出圧とを切換電磁弁EVにより切換えて、入力
ポートPgiからスプール弁体147の左端に付加するように
されている。
所定運転条件範囲外にあっては、ガバナ油圧のみがス
プール弁体147に付加され、所定条件が揃うと、制御回
路Ccの信号により切換電磁弁EVが作動して、ポンプ吐出
圧のみをスプール弁体147に付加する。
このようにしてガバナ油圧を付加する場合にはFr≦Fl
となるように設定し、ポンプ吐出圧を付加した際にはFr
>Flとなるようにすることにより、第1の実施例と同様
な効果を得ることができる。
第10図は本発明の第3の実施例を示しており上記した
第1、第2の実施例に対応する部分は同一の符号を付し
その詳細な説明を省略する。
本実施例に於ては、上記実施例に於てカムレバー158
により付加していた左方向作用力Flに代えて、アクセル
ペダル159に連結された油圧調節弁161により、スロット
ル開度に対応したスロットル油圧を、スロットル油圧ポ
ートPsからスプール弁体147の右端に付加するようにさ
れており、右方向作用力Frとしては、常時ガバナ油圧が
付加されている。そして本実施例の場合、前記実施例と
同様にして制御される切換電磁弁EVがスロットル油圧管
路160の断続を行なうようにされている。
本実施例の場合、所定運転条件範囲外にあっては、ガ
バナ油圧とスロットル油圧とが共にスプール弁体147に
作用しFr≦Flとなるようにされているが、所定の運転状
態になると、切換電磁弁EVの作動によりスロットル油圧
を断ち、Fr>Flの状態を保持するようにされており、上
記第1、第2の実施例と同様な効果が得られる。
以上説明したように、所定車速以下にあっては、スロ
ットル開度とエンジン回転速度との関数に従ってモータ
斜板38の制御を行ない、所定車速以上にあっては、エン
ジン回転速度の変動に拘わりなくモータ斜板38の最小傾
斜位置を保持することにより、モータ斜板38に追随して
油圧回路断続用サーボアクチュエータS2がハンチング動
作を引起すことが防止される。
尚、上記実施例に於て、コイルばねと油圧とのバラン
スにより制御弁DVのスプール弁体147の制御を行ない、
それによりモータ斜板38を制御するものとしたが、これ
は、例えばCPUなどを用いたマップコントロールに置換
することも可能であり、また、モータ斜板38のアクチェ
エータとして油圧シリンダJを用いるものとしたが、パ
ルスモータ、或いは電動式リニアアクチュエータを用い
て電気的に制御することもできる。
また、チェンジサーボモータS1と油圧回路断続用サー
ボモータS2との連動を行なうカム機構C1についても上記
実施例に限定されるものではなく、種々の態様にて連動
操作が可能であり、またカム機構による連動操作のみな
らず、例えばモータ斜板動作用アクチェエータと、油圧
回路断続用アクチュエータとを別個に設けても良い。
更に、運転者の加、減速意志を示す指標としては、上
記したスロットル開度、若しくはアクセルペダルのスト
ロークのみならず、エンジンの吸気管負圧、燃料供給量
などを検出するようにしても良い。
以上エンジン回転速度をもとに変速制御する場合につ
いて述べたが、エンジントルクにより制御した場合につ
いても本発明は同様に適用し得る。
〈発明の効果〉 このように、本発明によれば、変速比が最小、つまり
所謂トップでの定速走行時に於けるモータ斜板のハンチ
ング動作を防止し得ることから、油圧回路の断続動作の
ハチング現象の発生を回避することができ、油圧式無段
変速機による車輌の走行円滑性を、より一層向上する上
で大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用された油圧式無段変速機の縦断面
図である。 第2図は第1図に示す油圧回路断続用サーボモータS2の
拡大図である。 第3図は制御装置の系統図である。 第4図は第3図に示す制御回路の展開図である。 第5図は車速と出力電圧の関係を示すグラフである。 第6図〜第8図はカム機構の動作説明図である。 第9図は第2の実施例による油圧回路図である。 第10図は第3の実施例による油圧回路図である。 P……油圧ポンプ、M……油圧モータ S1……チェンジサーボモータ S2……油圧回路断続用サーボモータ C1……カム機構、F……補給ポンプ CP……制御装置、J……油圧シリンダ DV……制御弁、EV……切換電磁弁 E……エンジン、Cc……制御回路 1……ミッションケース、1a、1b……ケース半体 2……入力軸、3……端部 4……ポンプシリンダ、5……シリンダ孔 6……ポンププランジャ、7……フライホイール 8……モータシリンダ、8a……第1の部分 8b……第2の部分、8c……第3の部分 8d……第4の部分、9……シリンダ孔 10……モータプランジャ 10a……ボールジョイント 11a、11b……支軸、12……玉軸受 12a……インナレース、12b……アウタレース 13……ニードル軸受 14、15……ストップリング 16……環状凹部、17……押え板 18……ボルト、19……歯車 20……遊動歯車、21……差動歯車装置 22……ポンプ斜板、23……ポンプシュー 23a……段部、24……有底孔 25……連接桿 26a、26b……ボールジョイント 27……ニードル軸受、28……押えリング 29……ばね保持体、30……ばね 31……スプライン部、32、33……傘歯車 34……油圧ポケット、35、36、37……油孔 38……モータ斜板、39……トラニオン軸 40……モータシュー、41……ガイド孔 42……油室、43……分配盤 44……連結フランジ、45……位置決め孔 46……ボルト、47……ノックピン 48……ボルト、49、50……ニードル軸受 51……固定軸、52……分配環 53……中空部、53a……内側油室 53b……外側油室、54……吐出ポート 55……吸入ポート、56……連結ポート 58……サーボシリンダ、59……左側油室 60……右側油室、61……サーボピストン 62……ピストンロッド、63……弁孔 64……第1パイロット弁 64a……ランド部、64b……凹部 65……連結部材、66、67……止め輪 68……排出路、69……連絡路 70、71……油路、72……第1リンクアーム 73……スプライン、74……軸受部材 75……環状突条、76……環状溝 77……Oリング、78……バックアップリング 79a、79b……短絡ポート 80……クラッチ弁 81……ラジアルニードル軸受 82……スラストニードル軸受 83a、83b……短絡孔 84……回動リンク、85……逃げ溝 86……ピストン軸、87……バルブロッド 88……シュー、89……油室 90、91……油通路、92……ピストン部 93……環状室、94……行止り孔 95……逃げ溝、96a、96b……通孔 97……第2パイロット弁 98……ランド部、99……小径部 100……大気連通孔、101……止め輪 102……リンクアーム、103……右端面 104……第1の油路、105……第2の油路 106……第3の油路、107……シャトル弁 108……吐出ポート、109……油路 110、111……逆止弁 112……エンドカバー、120……駆動軸 121、122……軸受、123……駆動カム 123a……半円部、123b……凸部 123c……凹部、124……駆動リンクアーム 125……従動軸、126……軸受 127……従動カム、127a……弧状部 127b……直状部、127c……端部 128……ストッパ部材、129……ピストンロッド 130……シリンダ、131……ヘッド室 132……ロッド室、133……ピストン 134……ソレノイド 135、136……入力ポート 137、138……管路、139……ギヤポンプ 140、141……管路、142……オイルタンク 143……リリーフ管路、144……リリーフ弁 145……油圧ガバナ、145a……入力ポート 145b……出力ポート、146……管路 147……スプール弁、147a……端部 148……管路、149…150……内筒面 151……ランド部、151a……端面 152……細径部 153、154……コイルばね 155……ガイド孔、156……パイロット油室 157……ガバナ油室、158……カムレバー 159……アクセルペダル 160……スロットル油圧管路 161……油圧調節弁 170……NPNトランジスタ 171、172……抵抗、173……比較器 174……周波数−電圧変換器 175……基準値設定回路 176……リレーユニット 177……波形整形器、178……車速センサ 179……基準電圧端子、180、181……分圧抵抗 182……コイル、183、184……接点 185……斜板角センサ、186……電源端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧 一哉 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特公 昭56−50142(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力軸に連なるポンプシリンダにその回転
    中心を囲繞して環状に配設された多数のポンププランジ
    ャを摺合してなる油圧ポンプと、出力軸に連なるモータ
    シリンダにその回転中心を囲繞して環状に配設された多
    数のモータプランジャを摺合してなり、かつ前記油圧ポ
    ンプと油圧閉回路にて連結された油圧モータと、前記モ
    ータシリンダと前記ポンプシリンダとの相対回転に伴っ
    て前記ポンププランジャに往復動を与えるカム機構と、
    前記モータプランジャの往復動に伴って前記モータシリ
    ンダに回転を与え、かつ前記モータプランジャの往復動
    ストロークを無段階に調節すべく、機体枠に傾動自在に
    枢支されて傾斜角を無段階に変化させることの可能なモ
    ータ斜板と、前記入力軸を駆動するエンジンの回転速度
    とスロットル開度とに応動して前記モータ斜板の傾斜角
    を可変する駆動手段と、前記モータ斜板の傾動運動と連
    動して該モータ斜板の傾斜角が略最小の時に前記油圧ポ
    ンプの吐出ポートと前記油圧モータの吸入ポート間を閉
    鎖する油圧回路断続手段とを有する車輌用油圧式無段変
    速機の変速比制御装置に於いて、 前記モータ斜板の傾斜角を検出する斜板角センサと、 車速を検出する車速センサと、 前記斜板角センサ及び前記車速センサの信号に基づいて
    前記モータ斜板の傾斜角が略最小、かつ変速比が最小で
    の走行に適した所定車速以上の走行状態時に前記モータ
    斜板駆動手段の作動を保持する保持手段とを設けたこと
    を特徴とする車輌用油圧式無段変速機の変速比制御装
    置。
JP61173378A 1986-07-23 1986-07-23 車輌用油圧式無段変速機の変速比制御装置 Expired - Lifetime JP2515984B2 (ja)

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EP87306540A EP0254579B1 (en) 1986-07-23 1987-07-23 Hydraulically operated continuously variable transmission
DE8787306540T DE3777271D1 (de) 1986-07-23 1987-07-23 Hydraulisch betaetigtes, stufenlos variierbares getriebe.
US07/076,789 US4901529A (en) 1986-07-23 1987-07-23 Hydraulically operated continuously variable transmission

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