JP2514205Y2 - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JP2514205Y2
JP2514205Y2 JP1987154889U JP15488987U JP2514205Y2 JP 2514205 Y2 JP2514205 Y2 JP 2514205Y2 JP 1987154889 U JP1987154889 U JP 1987154889U JP 15488987 U JP15488987 U JP 15488987U JP 2514205 Y2 JP2514205 Y2 JP 2514205Y2
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猛 増山
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エヌオーケー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、密封装置、特にシールすべき移動軸との間
の摩擦力を低減して、移動軸が円滑に移動し得る密封装
置に関する。
(従来の技術) 従来、このような密封装置として、第5図に示すよう
な密封装置100がある。密封装置100は、大気側シールリ
ップ101と密封流体側シールリップ102とを有する。この
密封流体側シールリップ102が移動軸103に摺接して密封
流体をシールするようになっている。また大気側シール
リップ101と密封流体側シールリップ102との外周部にそ
れぞればね104、ばね105が嵌合されており、各シールリ
ップ101,102の移動軸103への押し付け力を高めている。
なお各シールリップ101,102の外周部には金属環106が設
けられて各シールリップ101,102を支持すると同時に、
ハウジング(図示せず)との間のシールを行なうように
なっている。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、斯かる従来技術の密封装置100によれ
ば、密封装置100が特に、ショックアブソーバに使用さ
れる場合、移動軸103の上下死点においてシールリップ1
01,102の締め付け力による油膜切れが生じる。この油膜
切れ箇所をドライ状態に近い大気側シールリップ101が
通過するとき、摩擦力ピークが発生する。
すなわち、第4図を参照して説明すると、(0)で
は、移動軸103が上死点の位置にあり、a2,b2,c2の部
分に油膜切れを形成する。一方、移動軸103の上方に下
死点の位置で形成された油膜切れの部分a1,b1,c1があ
る。(1)では移動軸103の押し段階であり、密封流体
側シールリップ102が、大気側シールリップ101によって
作られた油膜切れ部c2を通りこのとき摩擦力ピーク
(1)が発生する(第6図(1)参照)。
(2)では、大気側シールリップ101が、密封流体側
シールリップ102で作られた油膜切れ部a1,b1を通過す
るとき、摩擦力ピーク(2)が発生する。
(3)では、移動軸103が静止しており移動軸103が動
くときに静摩擦から動摩擦に移る摩擦力ピーク(3)が
発生する。
(4)は、移動軸103の引き段階であり、大気側シー
ルリップ101が密封流体側シールリップ102で作られた油
膜切れ部a3,b3を通過するときに摩擦力ピーク(4)が
形成される。
本考案は、上記諸問題点に鑑みなされたもので、その
目的とするところは、大気側シールリップの摩擦力を低
減して摩擦力ピークを減少させ、移動軸との間の摺動を
円滑に行ない取り付け機器の作動性を向上させると共に
密封側シールリップのシール性を良好なものとする密封
装置を提供するにある。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を有する本考案は、ハウジングに固定される
金属環の径方向部内端部から軸方向大気側に伸びる大気
側シールリップと、前記金属環の径方向内端部から密封
流体側に伸びる密封流体側シールリップを備え、前記両
シールリップが前記ハウジングと同心的に相対往復移動
する移動軸と摺接する密封装置において、前記大気側シ
ールリップの内周面の前記移動軸との摺接面には前記大
気側シールリップと移動軸との間の摩擦力を低減する粗
面部を形成し、前記密封流体側シールリップの内周面の
前記移動軸との摺接面は滑らかな面とした構成を備え
る。
(作用) ところで、大気側シールリップの摺動部分は、密封流
体側シールリップが密封流体をシールするため、潤滑油
が少ない部分で、摺動部分の油切れが心配される。そこ
で、本考案では、その内周面に粗面部を設けることによ
り、油を粗面部に保持すると共に、移動軸との摺動接触
面を小さくすることによって、シールリップと移動軸と
の摩擦力を低減し、移動軸との間の摺動を円滑に行うこ
とができる。
従って、大気側シールリップが往復動する移動軸の油
膜切れによってドライ状態に近い部分を通過する際で
も、粗面部と移動軸との間の摩擦力が低くなり、大気側
シールリップが移動軸上を円滑に往復する。
また、密封流体側シールリップは、移動軸との間で密
封流体のシールを行う部分であるが、本考案では、その
内周面を滑らかな面としたので移動軸に密着し、良好な
シール性を発揮する。
この様に、本考案は粗面部を有する大気側シールリッ
プと、滑らかな面を有する密封流体側シールリップとを
組合わせることで、移動軸との間のシール性を良好に保
つと共に、移動軸との摺動状態を円滑にすることができ
る。
よって、密封装置の取り付けられる機器の作動性が向
上する。
(実施例) 以下に本考案を図示の実施例を用いて説明する。第1
図に本考案による密封装置1を示す。密封装置1は、大
気側シールリップ2と密封流体側シールリップ3とを有
する。この密封流体側シールリップ3が移動軸4に摺接
して密封流体をシールするようになっている。また大気
側シールリップ2と密封流体側シールリップ3との外周
部にそれぞればね5、ばね6が嵌合されており、各シー
ルリップ2,3の移動軸4への押し付け力を高めて、それ
を維持している。なお各シールリップ2,3の外周部には
金属環5aが設けられて大気側シールリップ2及び密封流
体側シールリップ3を支持すると同時に金属環5aの外周
部8でハウジング7との間のシールを行なうようになっ
ている。
一方、大気側シールリップ2の内周面9に微細な凹凸
部10が設けられている。凹凸部10は、10〜30μmの高さ
を有する。この凹凸部10は、大気側シールリップ2の内
周面を粗くする表面加工によって形成してもよいが、密
封装置1の成形型(図示せず)の内部表面に10〜30μm
程度の凹凸をつけ、この成形型を用いて密封装置1の各
シールリップ2,3を加硫成形することによって得ること
ができる。
このような構成をもつ密封装置は、次のように作動す
る。
すなわち、第4図で参照すると、(0)では、移動軸
4が上死点の位置にあり、a2,b2,c2の部分に油膜切れ
を形成する。一方、移動軸4の上方に下死点の位置で形
成された油膜切れの部分a1,b1,c1がある。(1)では
移動軸4の押し段階であり、密封流体側シールリップ3
が、大気側シールリップ2によって作られた油膜切れ部
c2を通る。しかしながら、大気側シールリップ3の粗面
部により大気側シールリップ2の密着力が減少している
ためc2の油膜が完全に切れることはなく、その部分を密
封流体側シールリップ3が通っても摩擦力ピークを大巾
に減少し得る。
(2)では、大気側シールリップ2が密封流体側シー
ルリップ3で作られた油膜切れ部a1,b1を通過する。し
かしながら大気側シールリップ2の内周側に粗面部とし
ての凹凸部10が設けられているため実質的な接触面積が
減少し、摩擦力ピーク(2)が大巾に低減される。
(3)では、移動軸4が静止しており移動軸4が動く
ときに静摩擦から動摩擦に移る摩擦力ピーク(3)が発
生するが、(1)と同様にこの摩擦力を減少し得る。
(4)においては、移動軸4の引き段階であり、大気
側シールリップ2が密封流体側シールリップ3で作られ
た油膜切れ部a3,b3を通過するが粗面部としての凹凸部
10により摩擦力ピーク(4)が大巾に低減される。
第2図に本考案の密封装置1の第2実施例を示す。本
実施例においては、大気側シールリップ2の内周部9に
深さが10〜30μmの平行な溝15が形成されている。この
溝15によって、移動軸4との実質接触巾を低減し得、摩
擦係数を小さくすることができる。従って、特に移動軸
4の押し段階(2)及び引き段階(4)において大気側
シールリップ2が、密封流体側シールリップ3によって
作られた油膜切れ部a1,b1,a3,c3を通過する際に大気
側シールリップ2と移動軸4との間の摩擦係数が小さい
ので大気側シールリップ2と移動軸4間の円滑な相対移
動が行なわれる。
なお、第1実施例及び第2実施例では、ばね5、ばね
6を有する密封装置について説明したが、本考案はばね
5、ばね6のない密封装置についても適用し得る。
(考案の効果) 本考案の密封装置によれば、密封流体側シールリップ
の内周面の移動軸との摺接面は滑らかな面とし、密封流
体側シールリップの移動軸へ密着させ、密封流体のシー
ルを行うと共に、大気側シールリップの内周面に粗面部
を設けて摺動抵抗を小さくし、少ない密封流体を保持す
ることができる。したがって、移動軸の移動が円滑に行
うことができる。また、ドライ(無潤滑状態)に近い状
況下の大気側シールリップが移動軸の油膜切れの部分を
通過する際も、粗面部と移動軸との間の摩擦力を低くす
ることができ、大気側シールリップが移動軸上を円滑に
変位する。
よって、本考案は粗面部を有する大気側シールリップ
と、滑らかな面の密封流体側シールリップとを組み合わ
せることによって、移動軸との間の摺動を円滑にすると
共に、シール性能も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の密封装置の第1実施例の縦断面図、
第2図は、本考案の密封装置の第2実施例の縦断面図、
第3図(a)(b)は、摩擦力波形を示す図表であり、
(a)は、本考案の密封装置の摩擦力波形を示す図表、
(b)は、従来技術の密封装置の摩擦力波形を示す図
表、第4図は、摩擦力ピークと行程との関係を示す説明
図、第5図は、従来技術による密封装置の縦断面、第6
図は、従来技術の密封装置の摩擦力波形を示す図表であ
る。 符号の説明 1……密封装置、2……大気側シールリップ 3……密封流体側シールリップ 4……移動軸、5……ばね 7……ハウジング、8……外周部 9……内周面、10……凹凸部 15……溝
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭58−45466(JP,U) 実開 昭62−93463(JP,U) 実開 昭60−129558(JP,U) 実開 昭55−76955(JP,U) 小宮山香苗外4名著「Machine Elements機械設計(1)漏洩 防止法」第259頁第12〜14行(昭和40年 6月30日、(株)誠文堂新光社発行)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング(7)に固定される金属環(5
    a)の径方向部内端部から軸方向大気側に伸びる大気側
    シールリップ(2)と、 前記金属環(5a)の径方向内端部から密封流体側に伸び
    る密封流体側シールリップ(3)を備え、 前記両シールリップが前記ハウジングと同心的に相対往
    復移動する移動軸(4)と摺接する密封装置において、 前記大気側シールリップ(2)の内周面の前記移動軸
    (4)との摺接面には前記大気側シールリップ(2)と
    移動軸(4)との間の摩擦力を低減する粗面部を形成
    し、 前記密封流体側シールリップ(3)の内周面の前記移動
    軸(4)との摺接面は滑らかな面としたことを特徴とす
    る密封装置。
  2. 【請求項2】前記粗面部は前記大気側シールリップ
    (2)内周面の前記移動軸(4)との摺接面に設けられ
    た凹凸部であることを特徴とする実用新案登録請求の範
    囲第1項に記載の密封装置。
  3. 【請求項3】前記粗面部は前記大気側シールリップ
    (2)内周面の前記移動軸(4)との摺接面に設けられ
    た溝部であることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
    第1項に記載の密封装置。
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JPH0158864U JPH0158864U (ja) 1989-04-13
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